-学校へ行こう♪(1)-かずみ(5/23-22:32)No.2814
 ┣学校へ行こう♪(2)-かずみ(5/23-22:43)No.2816
 ┣学校へ行こう♪(2)-かずみ(5/23-22:43)No.2817
 ┃┗上の(2)はミスです。すみません-かずみ(5/24-15:35)No.2825
 ┣学校へ行こう♪(3)-かずみ(5/24-15:41)No.2826
 ┣学校へ行こう♪(4)-かずみ(5/24-15:51)No.2827
 ┃┣Re:学校へ行こう♪(4)-さぼてん(6/1-19:35)No.2900
 ┃┃┗さぼちゃんへ。おひさしぶり♪-かずみ(6/7-09:03)No.2983
 ┃┗Re:学校へ行こう♪(4)-里月(6/5-03:40)No.2955
 ┃ ┗里月さまへー♪-かずみ(6/7-08:52)No.2982
 ┗学校へ行こう♪(5)-かずみ(6/7-09:07)No.2984


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2814学校へ行こう♪(1)かずみ E-mail 5/23-22:32

はじめまして。かずみともーします。
この小説は、ゼロリナ推進委員会のほうに掲示したものです。
おひまがあれば、御読み下さい・・そして・・コメントくださいっ(^^;)
できるだけお返事かくので!!
(ゼロリナです。。。)

学校へ行こう♪(1)




魔術・剣術を磨こうとおもう 20歳以下の者
この都市セイルーンに学校を設けた。
入学を希望する者は本部まで連絡すること。
詳しいことについては入学者だけに知らせる。

聖都市 セイルーン フィリオネル=エル=ディ=セイルーン

あたしたち(ガウリイだけだけど)はいまある町のなかにいる。
そしてあたしはその看板に釘付けになった。
「へぇーフィルさんもやるわねぇ」
あたしが感心して言うとおきまりのようにガウリイが聞き返す。
「なんなんだ???」
「あのねぇ、この看板読めばわかるでしょぅ?ったく・・・
つまりセイルーン王国であたしみたいな魔道師や、あんたみたいな
剣士にのために学校をつくってくれた、っていうわけ」
「ふぅん・・・」
あたしがいっしょーけんめい説明してるというのにガウリイはさも関心が
なさそうにつぶやく。
「まぁ、セイルーンにいってみましょうかっ。おもしろそうだしね♪」
「そうだな、剣術を鍛えてくれるかもしれんしな♪」
一致団結(2人だけだけど)したところで私たちはセイルーンに向かい始めた。


セイルーンについて1日め、やや日も暮れかけてきた夕暮れ。
「あらっ! リナさんじゃないですかっ!!来てたんですね」
聞き覚えのある声にあたしは振り向く・・・そしてこーちょくする。
「あ・・・アメリアっ!? な・・なにその格好!? うぷぷぷぷっ!!
巫女の服はどうしたのよ?」
わたしの反応に特に驚きもせずアメリアは言った。
「リナさん知らないんですか?*セーラー服*っていうんですよ。
リナさんもあの学校にはいるためにセイルーンにきたんでしょ?」
「ま・・まあそのつもりだけど・・」
「だったらこの服を着なくちゃいけないんですよ。」
「!!??」
一瞬言葉を失うあたし。隣でガウリイが吹き出す。
どがっっっつ。ひとまずガウリイの足をおもいっっきり踏んでから、アメリアと対峙す
る。
「せぇーらぁーふくぅ!?あたしはイヤよっ!そぉぉぉっんな ヒラヒラしたスカート、
はけるもんですかっ!」
「でも着ないといけないんですよぉ・・制服、ですし。
それに入らないとぜったい損ですよ?
結構有名な講師の先生がたがいらっしゃらるし・・。
まだまだ私たちの知らないことがたぁっくさんありますからね。」
「うっ・・・・・・。」
完全にうちのめされてしまったぁっ・・・となりでガウリイはまだ笑ってるし
むかつくぅぅぅぅっ!後でふっとばしちゃるっ!
「魔術をとるか、外見をとるか・・・・・・・悩むわね」
あたしがすっげーーーーーーー悩んでるのにアメリアはなぜか沈痛な表情で
「そ・・・そんなに悩むことですかぁ?」
といい放つ。
「あたりまえでしょっっ!!!こんな・・・・こっっっっっんなヒラヒラしてて・・
すっごく短いスカートはくなんっっって!・・・・しかも・・人前で!」
「でも女の人はみんなこの格好ですし・・・まぁ開校は明日ですから。
ゆっくり考えてください。
それとこの制服はそこらへんのお店に売ってますから」
「はいはい、わかったわ。ありがと アメリア」
あたしがそう言うと アメリアは苦笑しながら
「じゃ、明日楽しみにしてます」
と言い、足早に去っていった。 ったく・・・なにが、楽しみにしてます なんだか・・

気づくともう辺りは闇につつまれていた。 闇の色・・・誰かを思い出す。 だれだっけ?

「で、どうするんだ?」しばらくたってからガウリイが言う。
場所はまだ町の外れだ。
「・・・・・」 あたしはチャンスを待つ。
「リナ?」ガウリイがあたしの顔を覗き込む。
うっしゃ、チャンス到来!
「ふぁいやーーーーーーーっ ぼぉおおぉぉっる!!!!」
シンとした郊外にあたしの声がひびき、
「でぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!??」 づどこどごぉぉぉぉぉぉぉぉぉんんん・・・・・
ガウリイの悲鳴と爆発音も辺りに響き渡る。

「んな・・・ なにするんだぁっ!?リナっ。」
体制を整えながら、抗議の声を上げるガウリイ。(あたりまえかもしんない)
でもあたしはきっぱりと
「ストレスが溜まったのよ。んで、手短なところではらしただけ。」
とにこやかに言った(もちろん目は笑っていない)
あたしの言葉にガウリイが顔をひきつらせたのは言うまでもなかった。

あたりはすっかり闇に包まれていた。
あたしは足早にある店を訪ねる。
どきん・どきん・どきん・・・・・鼓動が早くなっていく。
普通の人ならこんなに緊張しないだろう。

そしてやっとあたしは店の前に立つ。
このお店はアメリアに紹介してもらった「制服のお店」だった。
もちろんガウリイなんかつれてきてはいない。
本当はぜ−−−−−−−−−−−ったい着たくなかったけど・・
あの学校にははいってみたいし。
とりあえず試着だけすることにしてみた。
(試着してみてぢばくしないことを祈りつつ・・・)

「おぉっ 嬢ちゃん!似合うじゃないか・・・うんうん。今まで着せた中じゃ最高だな」
店のおっちゃんはそう言ってしきりにうなずく。
あたしはおせじとわかりつつも、自分の制服姿を見て思わず顔がにやける。
「おっしゃぁっ! おっちゃん、買うわっ!!」
「まいどありぃぃ」
おっちゃんの声が店中に響き渡った後、あたしの値引き合戦・・・もとい
交渉がはじまったのだった・・・。

「いやぁーよかったよかった♪ この服も手頃なお値段で買えたし♪
な・に・よ・りっ♪ くふっ くふふっ」
ひとりでに笑いが込み上げる。はたからみてるとアブナイかもしんない。
「けっこーにあってたもんねー♪」
あたしはそんなことを考えながら闇の中、ガウリイのいる宿屋に戻った。

「さて・・・と。この服は明日着るやつで・・・こっちは・・」
宿屋についてからあたしはさっそく荷物の整理なんぞをやりはじめた。
しばらくたって、ドアのむこうからガウリイの声が聞こえる。
「おーーい!リナ?帰ったのか?」
「帰ってるわよ!・・ちょっとガウリイ、もう夜中よ!?もう少し声ひそめてよ」
「あー悪いワルイ。でさ、明日オレも剣術の学校にはいってみようとおもうんだ。」
「ふぅん・・・」
ガウリイの場合人並みはずれてるから入ってもムダのような気もするけど・・・
「上手く行けばガウリイが講師になれるかもね、そしたらちゃんと稼いでね。」
あたしは本気で言う。
「冗談だろ、で、その学校どこにあるんだっけ?」

ちゅどぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉむ。。。。。あたしは部屋の中で自爆した。

「ん・・・な・・なぁにいってんのよっ!? たぁった4・5時間前に行ったばっかりでしょ
ぉぉぅぅぅ!!!」
おもわず大きい声で叫んでしまう。
「うるさいぞ。リナ。メーワクだぞ。 とにかく案内してくれよ。」

ぶちっ 。 あたしが自爆してるのもきずかないで話を進めるガウリイ。
「だれが案内するかぁぁっ!!さっきさんざん説明したのにぃっ!!このくらげー!
自力でいけぇぇぇぇっ!!」
またまた叫んでしまった・・・。
「り・・・リナァ。」 ドアの外からガウリイの声が聞こえる。
・・・ったくもう。
あたしはドアを開け、彼に地図をわたす。
「あたしのほうが先に出るんだから、いっしょには行けないわよ。ハイ、これ。」
しかし、ガウリイは地図を受け取らず、ずぃっと部屋に入ってくる。
「な・・ちょっと 何よ!?」
「・・・・・」
無言でドアを閉める。 そして・・・
「!!??」
気づいた時にはあたしはもうガウリイの腕の中だった・・・・・。
「なにするのよメガブランドォォォォォォ!!!!!」
あたしはガウリイに抱きしめられたまま呪文を発動させた。
あぁ・・・また言葉より先に*手*が出てしまった・・。
まぁ・・・死にはしないだろう。ガウリイのことだから。
そして上を見上げると、あたしの部屋の天井にはぽっかりと穴があいていた。
「ふぅ、よかった。これくらいならなおせるわ。」

「ふぅ、ぢゃなぁぁぁぁいぃぃっっっ!!!なにすんだっ! リナ!!」
空から降ってきたガウリイがまたもや抗議の声をあげる。
「オレは・・・オレは・・・本気だったんだぞ!!」
ガウリイのその言葉に、込みあげてくるものは・・怒りだった。
「あたしはあなたのことなんとも思ってないわ」
すぱっっっと言い切ったあたしの言葉にしばし呆然とするガウリイくん。
信じられない、という顔つきである。
ったく・・・これだからコイツは・・・
「な・・んだよリナ。今更・・・もう素直に・・」
「スナオになってないって言うの!?今言ったでしょ。
あたしはガウリイのこと・・・男友達としか見てないの。」
「・・・・・・・」
「たしかに・・・あたしは・・ガウリイのことス・・・キだったわよ!
でも・・今は・・・もう・・」
あたしの気持ちをはっきりと(?)伝える。
何を今更、と言いたいのはこっちだから。
「他に・・誰か好きな奴がいるのか?」
ガウリイが沈痛な表情で聞いてくる。
あたしはゆっくり首を、横にふった。
そしてガウリイに背を向けながら言った。
「・・・もう少し・・はやかったら・・同じ結果にはならなかったかもね。
あんたは・・・行動が遅いのよ、もう・・
今度好きな人・・できたらもっとはやく言ったあげなさいよっ!」

ワザと笑顔をつくる。
自分が傷つくのはどーでもいい。
ただ・・・他人が傷つくのを見てる方が・・あたしにとっては1番
ツラかった。
「あぁ・・そうするよ・・・わるかった。
でも・・俺は、いつでも本気だったからな。
おまえさんの旅についてってたのも・・その、なんだ
おまえが、好き、だったからなんだぞ。」
「・・・ん・・・」
「明日から半年は、もしかしたら顔も合せないかもしれんな、
まぁ、丁度いいかもしれんが。」
それだけ言って、彼はあたしの部屋から去って行った・・・。

それまでやっていた荷物の整理もやめて、ベットに横たわる。
ふと、気配を感じたあたしは窓の外に目をやる。
「・・・気の・・せいか・・」

明日からいつもとちがう生活が始まるというのに・・・

あたしの頭の中はさっきの出来事でぐるぐるまわっていた。
ガウリイにきっぱり「好きではない」と伝えた時、
なぜか、せいせいした気持ちになっていた。
後悔はまったくなかった。
「ホントに・・・すきじゃなくなっちゃったんだぁ・・・
いつから・・だっけ?」
いつからガウリイのことを特別に思わなくなったのか、
あたしはなぜかそのことの方が気にかかった。

・・・・おもいだせない。
おもいだせないくらい昔なんだろうか?
いろいろな出来事が頭の中をまわる。

「ふぅ・・・ヤメやめっ!! げっ!?もうこんな時間じゃない!!
明日から新しい1日が始まるっていうのに・・・。
もう・・寝なくちゃ。」

そして・・あたしの意識は闇の中へ落ちて行った。

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2816学校へ行こう♪(2)かずみ E-mail 5/23-22:43
記事番号2814へのコメント
学校へ行こう♪(2)

「ハァッ、はぁっっ、」
あたしは裏街道を通り学校へと向かう。

「なんだってこんな朝っぱらから全力疾走しなきゃなんないのよっ!!
くっそー、昨日盗賊いぢめにいったからかぁぁぁ!!??」
そう、あたしは昨日入学式をすませ、今日は記念すべき初登校なのだ。
しかし・・・・もはや遅刻するのは時間の問題だった。

やっぱし・・昨日のよふかしのせいかも・・・・。
だってだって入学式で、「りぢちょう先生」とかいう人の話が長くって・・・
しかも嫌味ったらしぃ言い方でえんえんと話してるし。
ちょーーっとばかしストレスたまっちゃって・・・盗賊団壊滅させて・・
お宝がすごかったからその鑑定やってたら・・・もう日がのぼってたもんなぁ・・
「うーん 我ながらばかなことしたかも・・・」
あたしは走りながら物思いにふけっていた。
を♪学校が見えてきた!!よぉっっし、らすとすぱーーーとぉぉぉ!
と、そこへ・・
「あっ!リナさんっ♪ きてくれたんで・・す・・ちょっ・・」
「あめりぁぢゃまぁぁぁぁぁっ!!!!」
「うきょーー!?」「いやぁぁぁっ!」

ごん! 急に止まれるかぁぁぁぁぁぁぁ!!

あたしは真っ正面にあらわれたアメリアのおもいっきり激突する。
「いったぁ・・・なぁにやってんのよっ!アメリアっ!」
「そぉんなぁ・・・リナさんこんな狭い道で全力疾走しないでくださぁーい・・」
「走らなきゃ遅刻するでしょっ!初日からっ!それでもいーーっていうのっ!?」
「は・・・・ちこく・・?」
アメリアは不思議そうな顔をする。
かーーーっ つきあってらんないっ!!
「そうよっ!遅刻よっ!あぁぁもう後1分しかないじゃなぁぁいっ!!」
完全に動揺しているあたしに対して平然とアメリアが言う。
「リナさん・・・学校の前にはりついてる時計・・よく見てくださいよ・・」
あたしはフィルさんが造った学校を見てから、時計をしばし見る。
「・・・って・・へ?・・あれ・・?あと・・・1時間もあ・・・るっ!?」
「そうですよーっ!!勘違いでもしてたんですか!?」
え?え?え?あたし1時間、時間、間違えてた!?
じゃぁなに?いままでの全力疾走は全部ムダ!?
「もーっリナさんっ 初日から寝ぼけないで下さい・・・よっ!?」
「どぉぉらぐすれぇぇぇぇえぇぇぇぇいっぶーーーーっ!!」
あたしは我を失って、朝もやの霧の中、空に向かって呪文を
ぶっぱなしたのだった。

ストレスも解消したところで、あたしたちは
やたらと広い学校の中を歩きながら自分の講堂を探す。
「それよりリナさん♪制服似合ってるじゃないですか♪」
「あんたほどでもないけど・・でもま、スカートもなれればいいもんかもね♪」
「そうですよぉぅ♪だから言ったのに」
アメリアが自身満々に言う。
いや・・べつにあんたに説得させられたわけぢゃないんだけど・・・
「それで、アメリアは何科なの?あたしは魔術の総合科だけど。」
「あたしもですよっ。ホントは白魔法専門にしようと思ったんですが・・
やっぱり攻撃魔法もおぼえなくちゃいけないと思って・・」
と、アメリアが立ち止まる。前にはすでにどでかいドアがあった。
「あたしたちの講堂はここです。あたしはちょっとやることがあるんで
リナさん先にはいっててください。」
「オッケーじゃ またあとでね。」
あたしはアメリアと別れて講堂に入る。

「ふわぁーーーっ ひっろーーーい」
あまりの大きさに少々言葉を無くすあたし。
魔道師協会でもこんな広さはなかったような・・・。
「やっぱし・・・だれもいないわ。1時間前だもんねー」
完全に遅刻だと思ったら初登校で1番のり・・・なんかいいのか悪いのか。
「!?」
突然、あたしの後ろに気配が生まれる。
慌てて振り向くとそこには女の子が立っていた。



「リナ=インバース、さんですよね」
「そ・・そうだけど・・」
自分でも動揺してるのが分かる。
女の子といっても年はあたしと同じくらい。
動揺してる理由といえば・・・
あたしにそっくりな顔、にだった。

「あ、わたしミレイ、って言います。よろしくね。(はぁと)」
「あ・・どうぞよろしく・・・」
「立ってるのもなんだし・・・席に着かない?」
そういってミレイは歩き出した。

世の中には自分に似てる人が3人いるっていうけど、
まさか会うとは思わなかった・・・。
あたしと同じ栗色の髪をショートカットにしている。
目のいろは黒。
1番似ているといえば、やはり雰囲気だった。
どんな雰囲気?と聞かれるとよく説明できないけど・・。
あたしとミレイには・・その、なんかつながりのようなものを感じた。

席についてから突然ミレイが笑い出す。
なっなに???
「リナ、って呼んでいいかしら、髪いつも縛ってないから一瞬だれだか
わかんなかったわ。」
そうなのだ。いまあたしはぢまんの栗色の髪の毛を後ろで1つに結んでいる。
この学校の校則で、長い髪は結ばなくてはいけないらしぃ。
まぁ・・じゃまは邪魔だけど・・・すっごくめんどくさいけど。
しかし・・・・?
「こっちも呼び捨てでいいわよね。ミレイ、
あたしあなたに会ったことあったっけ?」
もちろんあたしはない。こんな印象に残る人をそうそう忘れたりはしない。
ガウリイじゃないんだから・・・。
「すくなくともあなたはないわ。」
そういってミレイは笑みを浮かべる。
回りくどい言い方するやつ。
「うーん? ま、いいわ。ところでミレイ・・なんていうの?」
「え?」
「だからあたしみたいな・・インバースっていう名字(?)よ。」
「おしえてあげない。」
「へ?」
「それは、ひ・み・つ(はぁと)」
こっ・・・こいつ・・だれかに似たような仕種を・・・。

ざわざわざわ・・・・気づくと他のまどうしさんたちも講堂に入っていた。

そしてあたしのとなりにだれかがすわる。男の魔道師さんかな?
真っ白なシャツに黒いズボン。ありきたりな男の制服。
あれ・・?この感じは・・・・
「!!」
顔を見て絶句するあたし。
視線に気づいてか、”奴”もこっちを見て、いつもの笑みを浮かべる。
なんであんたがこんなところに・・・?
あたしが口を開きかけると同時に、
「ゼロスじゃない。」
そういったのは・・・・ミレイだった。


「「 えっ!?」」
あたしとゼロスは同時に声を上げた。
なんで・・初対面のミレイがゼロスをしってんの・・?
「あのぉーこちらのひと・・・どこかでお会いしましたっけ?」
ゼロスはミレイを指差し、あたしへの挨拶も忘れて不思議そうに尋ねた。
「はじめて会うわ。少なくともあなたは・ね。」
今度はミレイがゼロスを指差し、笑いながら言った。
あたしの時と同じ答えだ・・・なんなんだ?

「あの・・リナさんの親戚かなんかですか?」
ゼロスがあたしに顔を近づけて言った。
「ちがうわよ。あたしだって初めて会うんだから。
それよりゼロスは何のようがあってこんなところに居るのよ?
もしかしてあたしをまぁた厄介ごとにつきあわせる
つもりじゃないでしょうねぇっ!?」
あたしはゼロスの首を絞めながら言い放つ。
「いたたたた・・・ちがいますよぉーリナさぁん・・・いたいです・・」
「だったらなによっはきなさいよっ!!」
「べつにぼくは・・・・」

あたしとゼロスのやり取りにミレイはぽつんとつぶやく。
「リナ・・・そのひと、もしかして彼氏?」
「ちがうわよっ!!!!」
あたしはきっぱりすっぱり否定する。
「いやぁ・・じつはそうなんですよ。はっはっは。」
「まぁまぁリナ、てれないてれない♪いいじゃないべつに。」
こ・・こひつら・・・・

あたしが呪文を唱えようとした時、丁度誰かが講堂に入ってきた。
女の人だ、魔道師にはみえないけど・・・?
「誰?」
「先生?」
そういえばそろそろ授業が始まる時間だった。
「あんなにお若いのに・・ですか?」
みんなの方に振り向く。どこからかため息が漏れる。
「「美人・・・・・。」」
あたしとミレイも感嘆の声を出す。

「みなさん、はじめまして。今日からこの魔術、総合科を受け持つ
ミフィーユ=ライア、です。よろしくね。」
そういってミフィーユ先生はお辞儀をした。
一斉に拍手がわく。

腰まである金髪。スラリとした四肢。細い手足。小さい顔。
背は、ちょっと低めかな。
胸もデカイ!!!くくぅっ、あたしもあのくらいオトナになったら
おおきくなるかなぁ・・・・。
そして・・・ないすばでぃに・・・・・。くふっつ・・くふふふっ・・。

「・・な・・リナってばっ!? なにニヤニヤしてるのよ?」
はっ! なんか変な方向に独走してた・・・。
「なっ、なんでもない・・なんでもない・・。あはははは。」
あたしは手をぱたぱた振りながらあわてて答える。
「なかなかきれいな人ですねぇ。」
「へぇーゼロスもそう思うの?」
あれ?なんだかヤなかんじ。
「え?いやぁ・・・・ゼラス様ほどではないですけどね。」
あっそ・・・・。
「ねぇ、リナあの先生なんか・・・変じゃない?」
ミレイがとーとつに言い出す。
「へ?何が? ・・・若すぎる、とかいうこと?
たしかに旅してるとか・・そういう雰囲気はないけど。 」
「ちがうわよ・・・なんていうか、ニオイが・・・」
なんだかよく分からないことを言い出す彼女。
フン、フン、とニオイをかいでいる。
・・・犬かおまいは。
「あたしは何も感じないけど?」
「んー?」
ミレイはまだ納得のいかない顔をしている。
なんなんだ???

「では、授業はじめます! えーとまず手元に配られたプリントを・・・・」
ミフィーユ先生が授業を始める。
これから5時間の授業かぁ・・・でもま 新しいチカラを手に入れるためだし
がんばらなくっちゃなー。

右を見るとさっきまでなにやら疑っていたミレイも真剣な表情をして、授業を聞い
ている。
うんうん、エライ・えらい。

左を見ると・・・・・をいっ!
「すかー・・・くー・・・すぴー・・」
ぜっぜろす・・・
「あんたねぇっ寝るんならくるんじゃないわよっ!」 (もちろんぼそっと)
「ん・・・?いやぁ・・別に僕はこの授業を受けに来たわけじゃないですから。」
「そういえば・・さっきはミレイの話ではぐらかされちゃったけど・・
一体何の用なのよ?」
「いやぁーそれはもちろん秘密です!」
いつもどうりのポーズで言う。
「はいはい、わかったわよ。じゃ、勉強の邪魔はしないでね」
はっきりいって納得していないけど・・・いまは授業を聞くことが
最優先である。
あとで、はかしちゃるっ!!
「じゃぁ、今日はここまでね。明後日までにこのレポートを完成させておくのよ。
じゃ、解散!」
ミフィーユ先生が言う。
あたしたちは学校を出て、各自の宿屋へ向かう。
「いやぁー5時間熟睡してしまいましたよ・・・って リナさぁんっ!!
まってくださいよー。」
バカはほっっぽといてすたすた行くあたし。
・・・ったくもう、となりでいびきかかれたら勉強どころじゃないじゃない!
あぁ・・ストレスがたまってゆく・・・・。

「しっかしながいわねー5時間は。」
「そう?これくらい普通なんじゃない? あたしは補習でもやって欲しいくらいよ。」
先を歩きながらミレイが平然という。
げ・・・ほしゅぅですか・・・。あたしはイヤかも。
ミレイって・・・・。
「そうそう、ミレイ!ゼロスのことなんだけど・・なんであんた・・」
「あっ ごめーん あたし宿こっちなんだやりたいこともあるし、また明日ねっ!!」
「えっ!ちょっ・・・ミレイ!!」
ミレイはあたしの質問を避けるかのように走って去って行った。
「ミレイのアホー!!あたしを無視するとはっ!!!明日おぼえてなさいよーっ!!」
あたしはミレイの背中に向かっておもいっきり叫んだのだった。

「いやぁ・・なんか不思議な子ですねぇ・・・。」
「ゼロス、いたの?」
平然と言い放つ。いきなりこけるぷりーすと。
「リナさんつめたいです。僕なんかしましたかぁ?」
「いろいろ。 大体なんでついてくんのよっ!?」
あたしの宿屋はもう目の前に迫っていた。
「あれ・・?あぁっ、リナさんにはまだ言ってませんでしたね。
いやぁ、あのミレイって子のことを考えてて肝心なことを忘れてました。」
わすれるなよ・・・・そりゃまぁミレイには疑問がいろいろ残るけど。
「それで?」
あたしは宿屋の前に立ち止まって言う。
「まぁまぁ、立ち話もなんですから・・・リナさんの部屋にいきましょう♪
人に聞かれても困りますし・・。」
困ることなのか???あぁっ、もうっ、めんどくさい。
ゼロスはあいかわらずのにこにこ顔で言ってくるし。
「あたしの部屋??うーん、まっ いっか、そろそろおなかも減ってきたし。
じゃ行くわよ。」
「はい(はぁと)」
なんでそんなににこにこしてんのよ???
と、つっこみたかったがなぜかドキドキしてて言えなかった。
このカンジ・・って・・・?

それより今日はミレイのことなんにもわかんなかったなぁ・・。
なんだか結局はぐらかされちゃったし。
今日はゼロスをはかせて、
明日はミレイをてってーーーーーーーーてきにはかせるとしよぉう♪

そんなことを考えながらあたしたちは部屋のドアにいきついた。

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2817学校へ行こう♪(2)かずみ E-mail 5/23-22:43
記事番号2814へのコメント
学校へ行こう♪(2)

「ハァッ、はぁっっ、」
あたしは裏街道を通り学校へと向かう。

「なんだってこんな朝っぱらから全力疾走しなきゃなんないのよっ!!
くっそー、昨日盗賊いぢめにいったからかぁぁぁ!!??」
そう、あたしは昨日入学式をすませ、今日は記念すべき初登校なのだ。
しかし・・・・もはや遅刻するのは時間の問題だった。

やっぱし・・昨日のよふかしのせいかも・・・・。
だってだって入学式で、「りぢちょう先生」とかいう人の話が長くって・・・
しかも嫌味ったらしぃ言い方でえんえんと話してるし。
ちょーーっとばかしストレスたまっちゃって・・・盗賊団壊滅させて・・
お宝がすごかったからその鑑定やってたら・・・もう日がのぼってたもんなぁ・・
「うーん 我ながらばかなことしたかも・・・」
あたしは走りながら物思いにふけっていた。
を♪学校が見えてきた!!よぉっっし、らすとすぱーーーとぉぉぉ!
と、そこへ・・
「あっ!リナさんっ♪ きてくれたんで・・す・・ちょっ・・」
「あめりぁぢゃまぁぁぁぁぁっ!!!!」
「うきょーー!?」「いやぁぁぁっ!」

ごん! 急に止まれるかぁぁぁぁぁぁぁ!!

あたしは真っ正面にあらわれたアメリアのおもいっきり激突する。
「いったぁ・・・なぁにやってんのよっ!アメリアっ!」
「そぉんなぁ・・・リナさんこんな狭い道で全力疾走しないでくださぁーい・・」
「走らなきゃ遅刻するでしょっ!初日からっ!それでもいーーっていうのっ!?」
「は・・・・ちこく・・?」
アメリアは不思議そうな顔をする。
かーーーっ つきあってらんないっ!!
「そうよっ!遅刻よっ!あぁぁもう後1分しかないじゃなぁぁいっ!!」
完全に動揺しているあたしに対して平然とアメリアが言う。
「リナさん・・・学校の前にはりついてる時計・・よく見てくださいよ・・」
あたしはフィルさんが造った学校を見てから、時計をしばし見る。
「・・・って・・へ?・・あれ・・?あと・・・1時間もあ・・・るっ!?」
「そうですよーっ!!勘違いでもしてたんですか!?」
え?え?え?あたし1時間、時間、間違えてた!?
じゃぁなに?いままでの全力疾走は全部ムダ!?
「もーっリナさんっ 初日から寝ぼけないで下さい・・・よっ!?」
「どぉぉらぐすれぇぇぇぇえぇぇぇぇいっぶーーーーっ!!」
あたしは我を失って、朝もやの霧の中、空に向かって呪文を
ぶっぱなしたのだった。

ストレスも解消したところで、あたしたちは
やたらと広い学校の中を歩きながら自分の講堂を探す。
「それよりリナさん♪制服似合ってるじゃないですか♪」
「あんたほどでもないけど・・でもま、スカートもなれればいいもんかもね♪」
「そうですよぉぅ♪だから言ったのに」
アメリアが自身満々に言う。
いや・・べつにあんたに説得させられたわけぢゃないんだけど・・・
「それで、アメリアは何科なの?あたしは魔術の総合科だけど。」
「あたしもですよっ。ホントは白魔法専門にしようと思ったんですが・・
やっぱり攻撃魔法もおぼえなくちゃいけないと思って・・」
と、アメリアが立ち止まる。前にはすでにどでかいドアがあった。
「あたしたちの講堂はここです。あたしはちょっとやることがあるんで
リナさん先にはいっててください。」
「オッケーじゃ またあとでね。」
あたしはアメリアと別れて講堂に入る。

「ふわぁーーーっ ひっろーーーい」
あまりの大きさに少々言葉を無くすあたし。
魔道師協会でもこんな広さはなかったような・・・。
「やっぱし・・・だれもいないわ。1時間前だもんねー」
完全に遅刻だと思ったら初登校で1番のり・・・なんかいいのか悪いのか。
「!?」
突然、あたしの後ろに気配が生まれる。
慌てて振り向くとそこには女の子が立っていた。



「リナ=インバース、さんですよね」
「そ・・そうだけど・・」
自分でも動揺してるのが分かる。
女の子といっても年はあたしと同じくらい。
動揺してる理由といえば・・・
あたしにそっくりな顔、にだった。

「あ、わたしミレイ、って言います。よろしくね。(はぁと)」
「あ・・どうぞよろしく・・・」
「立ってるのもなんだし・・・席に着かない?」
そういってミレイは歩き出した。

世の中には自分に似てる人が3人いるっていうけど、
まさか会うとは思わなかった・・・。
あたしと同じ栗色の髪をショートカットにしている。
目のいろは黒。
1番似ているといえば、やはり雰囲気だった。
どんな雰囲気?と聞かれるとよく説明できないけど・・。
あたしとミレイには・・その、なんかつながりのようなものを感じた。

席についてから突然ミレイが笑い出す。
なっなに???
「リナ、って呼んでいいかしら、髪いつも縛ってないから一瞬だれだか
わかんなかったわ。」
そうなのだ。いまあたしはぢまんの栗色の髪の毛を後ろで1つに結んでいる。
この学校の校則で、長い髪は結ばなくてはいけないらしぃ。
まぁ・・じゃまは邪魔だけど・・・すっごくめんどくさいけど。
しかし・・・・?
「こっちも呼び捨てでいいわよね。ミレイ、
あたしあなたに会ったことあったっけ?」
もちろんあたしはない。こんな印象に残る人をそうそう忘れたりはしない。
ガウリイじゃないんだから・・・。
「すくなくともあなたはないわ。」
そういってミレイは笑みを浮かべる。
回りくどい言い方するやつ。
「うーん? ま、いいわ。ところでミレイ・・なんていうの?」
「え?」
「だからあたしみたいな・・インバースっていう名字(?)よ。」
「おしえてあげない。」
「へ?」
「それは、ひ・み・つ(はぁと)」
こっ・・・こいつ・・だれかに似たような仕種を・・・。

ざわざわざわ・・・・気づくと他のまどうしさんたちも講堂に入っていた。

そしてあたしのとなりにだれかがすわる。男の魔道師さんかな?
真っ白なシャツに黒いズボン。ありきたりな男の制服。
あれ・・?この感じは・・・・
「!!」
顔を見て絶句するあたし。
視線に気づいてか、”奴”もこっちを見て、いつもの笑みを浮かべる。
なんであんたがこんなところに・・・?
あたしが口を開きかけると同時に、
「ゼロスじゃない。」
そういったのは・・・・ミレイだった。



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2825上の(2)はミスです。すみませんかずみ E-mail 5/24-15:35
記事番号2817へのコメント
上の学校へ行こう♪(2)はミスです、
すみませんでした。

かずみ

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2826学校へ行こう♪(3)かずみ E-mail 5/24-15:41
記事番号2814へのコメント
学校へ行こう♪(3)

「ふぇ?ふぁふぁふぃふぃふぁんふぉふぉーふぁふふ。」
「リナさん・・・ちゃんと食べてからしゃべってくださいよ。」
むかっ
ばんっ!!
あたしはフォーク片手にテーブルをたたく。
「ふふぁふぁいふぁふぇっ!!!ふぁっふぁふぉ・・!?んぐっ!? ごへへっ! ぶへっ! ごほっごほっ・・・・」
「り・・・りなさん・・・・。」
ゼロスが身をひきながらジト目で見てくる。
「あのねぇっ!!あんたも男ならさっさとはなしなさいよっ!!」
あたしはゼロスの胸座をつかんでゆさゆさとふったのだった。

あたしたちは今宿屋の2階にある、あたしの部屋にいる。
ゼロスがわざわざこの世界に来た理由をあたしに話してくれるっていうから、部屋に入れたのに・・・・
いっこうに話そうとしないのだ。
しかも出て行こうともしないし・・・。
いいかげんお腹も空いたし、1階で食事でも・・と思ったら今度は他人に聞かれたくないからここで食事を食べよう、ときたもんだ。
それなのにっそれなのにっ!!!ゼロスはいまだもってぜんぜん話を切り出さない。

「わかりましたよ・・・しかし・・信じてもらえないかもしれませんしねぇ。」
「なぁぁぁぁぁによっ今更!信じるも信じないも聞いてみてからじゃないとわかんないでしょ!?」
あたしは、ゼロスのえびフライにフォークを突き立て言った。
ゼロスの表情がぴくり、とうごく。
「そぉですね。では、話します。」
そういってあたしがフォークを持っている手にゼロスは手をのせてきた。
「なっ・・なに・・?」
顔が赤くなる。
くすっ、っと笑い ふわり・・・とゼロスは宙に舞う。
あ・・フォークにささったえびフライがナイ!?
ゼロスはえびフライを食べながらテーブルから少し離れたベッドに座っている。
おにょれっ!あたしの(?)えびフライをっ!
あたしがにらんでいるのも知らずに彼は話し出す。

「僕は、というより 今 獣王様はある能力を持った人物を探しているんです。」
「ある・・・のうりょく・って?」
あたしもゼロスの近く・・もとい、ベッドに座って耳を傾ける。
「はい。ずばり言ってしまうと・・それは 時間を自由に行き来出来る、という能力です。」

「は・・・・・・・・・・?」
あまりのスケールの大きさに言葉を失うあたし。
時間を自由にって・・・・んなこと・・できるわけ・・
「ほ・・ホントなの?」
「ぜんぜん、確信なんてありませんよ。
ただちょこっと、時空の乱れがありまして・・・獣王様が調べてこいと言われたものですから・・。」
使いっぱしりされてるんだ・・・なんかちょっとかわいそ
「はぁ・・・でもなんであの学校を調べてたの?」
「それは そこの近くで時空の乱れを感じたからですよ。
それにいろんな人があの学校には集まっているみたいですしね。」
「ふぅん・・・探すといえばそこらへんしかないってわけね・・でも・・安易な考え・・。」
「リナさんっ?なにかいいましたかっ!?」
「えっ!ぅえぇっ!? なっ・・なんでもない・・なんでもない・・あはは。」
ゼロスが顔をひきつらせながら言う。
ひぁ・・まづいまづい。声もれてたかな・・。

「僕だってホントはあんまり乗り気じゃないんですよ・・・ぜっんぜん確信ないですし・・・。一体獣王様は何するつもりなのか・・。」
何やらぶつぶつ愚痴をこぼしているぜろすくん。
いやぁ・・魔族もたいへんだナァ・・。ま、他人ごとだし。
「でもよかったですよ。こっちの世界にきて。」
あたしをひたっと見つめて言う。
「な・・何がよかったのよ?」
あたしの動揺とはうらはらに笑みを浮かべてつづける。
「なにって、それはもちろん リ・・・!?」

そこまで言ってゼロスははっと部屋のドアの方を向く。
それと同時にドアが開き・・・

「やっほーーーリっナー♪ 来ちゃった。探したんだからー。
あれ?あっ・・ごっめーん。じゃまだった? えへ。」

そこにはあたしと同じ栗色の髪の女の子、ミレイが元気よく立っていた。


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2827学校へ行こう♪(4)かずみ E-mail 5/24-15:51
記事番号2814へのコメント
学校へ行こう♪(4)


ドアの前に立っていたのは、あたしによく似た、ミレイという少女だった。
あたしとゼロスはがベッドに座ったまま目を点にしたのはいうまでもない。

こぽこぽこぽ・・・・・
あたしは突然来たお客に紅茶を入れている。
「ミレイ、ここにおくわよ。」ティーカップを机の上におき、あたしはイスに座る。
「さんきゅー♪よっ・・・・っと」
いままであたしたちのいたベッドに寝転んでいたミレイが立ち上がる。
制服がしわしわになってるし。

あのあと・・・
ミレイはベッドに座ってたあたしたちをさんざんからかって
あたしの部屋に居座っていた。
(といってもまだ10分位しかたってないけど)
ゼロスは困った顔をしてミレイを見ている。
あたしに目で「なんなんですか?このひとは。」と、訴えてるみたいだけど・・・

「ミレイさん、いったいなんの用なんですか?」
ゼロスがとーとつに口を開く。
「そ、そーよ、何時だと思ってんの?そろそろあたし寝たいし・・・。」
すかさずあたしも口を挟む。
「なによ?2人して・・まぁ邪魔だったのはわかるけどぉー、あたしはリナと一緒にいたいんだもん(はぁと)」
手を合せてぶりっ子ふぅにいってくる。
「はぁ?」
なんなのよ一体。邪魔って・・・
くすくす・・とゼロスが笑う。
「いやぁリナさんってじつはOOだったりするんですかねぇー」
ぴくっ
「あたしはその気はないわよっ!!!あんのはミレイでしょ!!」
「ぐっ・・ぐるじぃでず・・・・」
あたしはゼロス首をおもいっっっきりしめる。
「あたしだってないわっ!!」
ぐきっ どしゃっ
「び・・びれいざんまで・・・ぐっ・・」
あ・・・ゼロスしぬかも。

「あたしはここに宿とったから挨拶にきただけよっ!!」
ここに・・って・・。
「はっはぁーん!!ぢつはミレイってばゼロス目当てねぇー!」
「ごへっ・・ごほっ・・・はぁ?なにいってんですかぁ?」
ゼロスが額にしわを寄せて言う。
しかしミレイは平然と、勝ち誇った表情であたしに向かって言ってくる。
「それはリナのほうでしょぉぅ?知ってるんだから(はぁと)」
・・・・・・
「なっ・・・なぁぁぁぁにゆってんのよっ!!ミレイ!!」
あたしは顔を赤くして答える。
知ってるって・・知ってるって・・・誰にも言ってないのに?
何でミレイがっ!?

「「くっ!?」」
あたしとミレイがとっくみあいになろうとした瞬間、あたしたちの動きが止まった。

「はいはい、そこまでです。2人とも。なにむきになってるんですか?」
いつのまにか立ち直ったゼロスがほとほと困った表情で言ってきた。
あんたのせいよっ!!
と、いいたいけど言えない。

「あーっあ つまんないの。もうすこしで・・・・・。」
「もう少しでなによ、ミレイ?」
あたしはきっとミレイを睨む。
「はいはい、ほんとはこれをリナに渡しにきただけよ。」
そういって制服のポケットから手紙を取り出す。
「だれからです?」
ゼロスが不思議そうに覗き込む。
「あたしがとった部屋にあったの。リナの隣の部屋なんだけど(はぁと)
リナ=インバース様へって書いてあるから、なんか心当たりある?」
なぜそこで(はぁと)をつけるんだか・・・
やっぱしコイツレズかも・・・

「となり?・・って・・あっ!!」
ガウリイ!?
「心当たりあるのね、じゃぁこれは渡しとくわ。っと、もうこんな時間なんだー明日も学校あるし、今日は寝るわ。」
「あ・・そね。また明日学校で、」
「ゼロスもオヤスミ。」
ぱちっとウインクして去っていくミレイ。

部屋に残されたのは不思議な少女に流されっぱなしの
あたしと、ゼロスだけだった。
「なんかさわがしぃ人ですねぇ・・。」
ミレイが帰ってからゼロスが疲れた口調で言った。
「そ・・・そぉね・・・。」
あたしも今日は彼女に流されっぱなしだったし・・・
おにょれミレイ!あなどりがたしっ!!

「それよりリナさん、その手紙は・・?」
あたしの手の中にある一通の手紙を不思議そうに見る。
「あぁ、コレ?多分ガウリイからよ。」
ぴくり、とゼロスの表情が変わる。
「ガウリイさんがなんで手紙なんか出すんです?
いつも顔を会せてるではないですか。」
今度はやや怒った口調で言ってくる。
なんであんたが怒るんだ?
「知らないわよ・・って!ちょっとぜろすっ!?」
すでにあたしの手の中にあった手紙がゼロスに握られていた。
「ちょっとっ かえしてよっ!もーーっ早く寝たいんだからっ!」
ゼロスはひょいっとあたしをかわしながら部屋の中を逃げる。
「こらぁぁっ!!なんのつもりよっ!?かえしてってばぁっ!!・・・って・・わぷっ!」
どさっ
足をもつらせてベッドにつっぷす。
起き上がるより早く、ゼロスがあたしの背中の上に座る。
「ゼロスッってばっ!おもいでしょっ・・・!?」
あれ・・・?ぜんぜん重くない、なにも感じない。
でも・・動けない?
へんなカンジ。
「べつになんともないでしょう?」
いけしゃぁしゃぁと言い放つ彼。
「この手紙、僕が読んで差し上げましょう。」
かぁっっと顔が熱くなる。
ガウリイが何を書いたかくらい容易に想像がつく。
ゼロスだけには読まれたくない!
「ちょっとっ!いやっ!子供じゃないんだからっ!読めるわよそのくらい!」
自分でも何を言っているのか分からない。
あたしは足と手をばたばたさせながら抵抗する。
・・・びくともしないし・・・。

「リナへ。 この前は悪かった。 うまく書けないけど、反省してる。
おまえがそんな風に思っているなんてぜんぜんわからなかった。

これから半年おまえとは学校へいっていて会うこともないだろう。
俺はいい機会だとおもったから故郷へ帰ろうと思う。
いきなりですまん。
いろいろあったけど、いままで世話になった。
しかし餞別に光の剣はやらんぞ。
・・・・・・・・・・
じゃぁ、また。
ガウリイ=ガブリエフ

と、ゆうことですが?リナさん?」

ガウリイらしいやさしい手紙。
ほんとはもういっしょにいるのがイヤなくせに。
光の剣がどっかにいっちゃうのはイヤだけど、彼と別れるのに抵抗はない。
だってあたしはずっと1人で旅してきたんだもん。
今更1人になったって・・・
「リナさん・・・?あの・・・」
あたしが落ち込んでるとでも思ったのか、ゼロスはややすまなそうに話しかけてくる。
「どいてくれない?」
あたしがいいたいのはそれだけだった。

ぼっ・・・・
「ゼロス?なにして・・・・」
しばらくたってゼロスはいきなりその手紙を跡形もなく消した。
「もう読み終わりました。必要ないでしょう?」
「そ・・そりゃまぁそうだけど・・」
「これがあるとあなたは悲しそうな表情ばかりします。」
なっ・・・
「今日は長居してしまいましたね。では帰ります。
また明日学校で(はぁと)」
そういって、彼は闇に消えた。

「なによ・・なによなによっ!みぃんな自分の言いたいことだけ言って
帰っちゃうんだからっ!!」
やるせない思いで一杯なあたしは文句を言うしかなかった。

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2900Re:学校へ行こう♪(4)さぼてん 6/1-19:35
記事番号2827へのコメント
「学校へ行こう♪」感想

かずみさんお久しぶりです。
某所の小説持ってこられたのですね。
某所に行ってるひと結構いるみたいなんでこれ読まれた方多いのではないでしょうかねぇ・・・
かく言う私もあちらで読んどりますんで、詳しい感想はあちらでということで、よろしくです。
とかいって、最近向こうも行ってなかったり・・・あはは
まぁこちらでも連載続けて下さいね。
期待してますよぉっ

おおっと大事なこと書くの忘れた。
おもしろかったですよ。久しぶりの読み返しましたっ。
やっぱ、ゼロリナですね。
ではではっ


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2983さぼちゃんへ。おひさしぶり♪かずみ 6/7-09:03
記事番号2900へのコメント
さぼてんさんは No.2900「Re:学校へ行こう♪(4)」で書きました。
>「学校へ行こう♪」感想
>
>かずみさんお久しぶりです。
>某所の小説持ってこられたのですね。

はい、ほんとにおひさしぶりですねー

>某所に行ってるひと結構いるみたいなんでこれ読まれた方多いのではないでしょうかねぇ・・・
>かく言う私もあちらで読んどりますんで、詳しい感想はあちらでということで、よろしくです。

はい、あちらのほうが更新してます(^^)
そっかぁ。。。あっちのほうが行ってる人多いんですねー

>とかいって、最近向こうも行ってなかったり・・・あはは

あはははははは(笑)じゃぁ、たまには顔見せて下さいね

>まぁこちらでも連載続けて下さいね。
>期待してますよぉっ

ううう、涙ぐましいお言葉を・・・ありがとうござます

>おおっと大事なこと書くの忘れた。
>おもしろかったですよ。久しぶりの読み返しましたっ。
>やっぱ、ゼロリナですね。
>ではではっ

そーですっやっぱしゼロリナ♪
うーんさぼちゃんいいこというぅ!(笑)

では、またねー

かずみ

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2955Re:学校へ行こう♪(4)里月 E-mail 6/5-03:40
記事番号2827へのコメント
>はじめまして。かずみともーします。
はじめまして。里月ともーす者です。

>おひまがあれば、御読み下さい・・そして・・コメントくださいっ(^^;)
ヒマは無いんだけど……とりあえず面白そうなので読んじゃいました(^^)
コメント……ろくなコメントはつけられないのが申し訳ないのですが、とりあえず……

>おっちゃんの声が店中に響き渡った後、あたしの値引き合戦・・・もとい
>交渉がはじまったのだった・・・。
いったい、いくらまで値引きさせたのか、聞くのが恐ろしいです……。
商人キラー……リナ=インバース……(爆)

>「なにするのよメガブランドォォォォォォ!!!!!」
>あたしはガウリイに抱きしめられたまま呪文を発動させた。
>あぁ・・・また言葉より先に*手*が出てしまった・・。
この場合、『手』と、ゆーのか複雑なトコですねぇ。

>まぁ・・・死にはしないだろう。ガウリイのことだから。
うんうん。
――――って、この時点では、まだ空中を舞ってるんでしょうか?

>「ふぅ、よかった。これくらいならなおせるわ。」
>「ふぅ、ぢゃなぁぁぁぁいぃぃっっっ!!!なにすんだっ! リナ!!」
>空から降ってきたガウリイがまたもや抗議の声をあげる。
あ、ガウリイ、落ちてきた(笑)

>「あたしはあなたのことなんとも思ってないわ」
をぉう……リナってばキツイ……。

>すぱっっっと言い切ったあたしの言葉にしばし呆然とするガウリイくん。
>信じられない、という顔つきである。
そりゃそうでしょう。

>「な・・んだよリナ。今更・・・もう素直に・・」
>「スナオになってないって言うの!?今言ったでしょ。
>あたしはガウリイのこと・・・男友達としか見てないの。」
……やっぱしキツイ……
はっきり言うなぁ……。でも、これはリナなりのやさしさ……ですよね?

>「もーっリナさんっ 初日から寝ぼけないで下さい・・・よっ!?」
>「どぉぉらぐすれぇぇぇぇえぇぇぇぇいっぶーーーーっ!!」
>あたしは我を失って、朝もやの霧の中、空に向かって呪文を
>ぶっぱなしたのだった。
いや……いきなしそれは、いくらリナでもやんないよーな気が…………

>動揺してる理由といえば・・・
>あたしにそっくりな顔、にだった。
をを!?なにもの!!?

>真っ白なシャツに黒いズボン。ありきたりな男の制服。
>あれ・・?この感じは・・・・
わ〜いっ!やっとゼロス様登場(^▽^)

>あたしが口を開きかけると同時に、
>「ゼロスじゃない。」
>そういったのは・・・・ミレイだった。
んなあぁぁ!?
なんで知ってるんでしょう??ほとんとに何者???

>腰まである金髪。スラリとした四肢。細い手足。小さい顔。
なんか、ゼラス様みたい……

>背は、ちょっと低めかな。
あ、違うのか。

>「でもよかったですよ。こっちの世界にきて。」
>あたしをひたっと見つめて言う。
>「な・・何がよかったのよ?」
>あたしの動揺とはうらはらに笑みを浮かべてつづける。
>「なにって、それはもちろん リ・・・!?」
んにゃぁぁぁっ、ゼロリナですねえぇぇぇ☆

>「やっほーーーリっナー♪ 来ちゃった。探したんだからー。
>あれ?あっ・・ごっめーん。じゃまだった? えへ。」
なんでこのタイミングで入ってくるっ!!(怒)

>いろいろあったけど、いままで世話になった。
>しかし餞別に光の剣はやらんぞ。
・・・・・・・・(^^;)

面白かったです。まとめて(しかも短い)レス、申し訳ありません。
続き(あるんですよね?)が楽しみ〜〜♪
でわでは、里月でした。



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2982里月さまへー♪かずみ 6/7-08:52
記事番号2955へのコメント
里月さんは No.2955「Re:学校へ行こう♪(4)」で書きました。

>はじめまして。里月ともーす者です。

よろしくおねがいしますっ(^^)


>ヒマは無いんだけど……とりあえず面白そうなので読んじゃいました(^^)
>コメント……ろくなコメントはつけられないのが申し訳ないのですが、とりあえず……

うぁぁありがとうございますぅ!

>いったい、いくらまで値引きさせたのか、聞くのが恐ろしいです……。
>商人キラー……リナ=インバース……(爆)

あははっは、たしかに。

>……やっぱしキツイ……
>はっきり言うなぁ……。でも、これはリナなりのやさしさ……ですよね?

そうなんです、みんなんにいわれました(^^;)
ここでは少々(?)キツめに性格つくってます。
誤解されるのもいやですしねぇー

>>「もーっリナさんっ 初日から寝ぼけないで下さい・・・よっ!?」
>>「どぉぉらぐすれぇぇぇぇえぇぇぇぇいっぶーーーーっ!!」
>>あたしは我を失って、朝もやの霧の中、空に向かって呪文を
>>ぶっぱなしたのだった。
>いや……いきなしそれは、いくらリナでもやんないよーな気が…………

うんうん、そのとうりそのとうり。でもリナの立場だったらやりたいっ(爆)

>>動揺してる理由といえば・・・
>>あたしにそっくりな顔、にだった。
>をを!?なにもの!!?

すぐ、続き投稿します。

>>真っ白なシャツに黒いズボン。ありきたりな男の制服。
>>あれ・・?この感じは・・・・
>わ〜いっ!やっとゼロス様登場(^▽^)

もっちろん♪私はゼロリナ派です♪

>>あたしが口を開きかけると同時に、
>>「ゼロスじゃない。」
>>そういったのは・・・・ミレイだった。
>んなあぁぁ!?
>なんで知ってるんでしょう??ほとんとに何者???

投稿しますしますっ(^^;)

>>腰まである金髪。スラリとした四肢。細い手足。小さい顔。
>なんか、ゼラス様みたい……

を、そっか、それは考えてませんでした。
ゼラス様はとうみんちゅー(^^)出てくる予定は・・・あ、最後あるかな?

>>「やっほーーーリっナー♪ 来ちゃった。探したんだからー。
>>あれ?あっ・・ごっめーん。じゃまだった? えへ。」
>なんでこのタイミングで入ってくるっ!!(怒)

しょうじょまんが特有の・・・アレですよ(笑)
>
>>いろいろあったけど、いままで世話になった。
>>しかし餞別に光の剣はやらんぞ。
>・・・・・・・・(^^;)

・・・・・・(^^;;;;)
>
>面白かったです。まとめて(しかも短い)レス、申し訳ありません。
>続き(あるんですよね?)が楽しみ〜〜♪
>でわでは、里月でした。

いえいえ、ほんとーにありがとうございますっ!!
つづき投稿するので・・・
おもしろくなかったらスミマセン(^^;;;)
なにぶんこれが初投稿!初めて書いた小説なので。。。

ではでは

かずみ
>

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2984学校へ行こう♪(5)かずみ 6/7-09:07
記事番号2814へのコメント
おそくなりました。
学校へ行こう♪(5)
おひまがあればお読み下さい♪


「おはよー!」 「総合科の先生見たか?」「わたしの科なんってサイテーよぉ!」
「昨日、何習った?」 「ねぇねぇ聞いて!!わたしね・・・」

学校が始まってから1週間が過ぎようとしていた。
たわいない、聞きなれた朝の会話。
あたしはいつもより早く宿を出て学校へ向かった。
別に誰かを待っているわけでもないが、ただじっとしていられなかったから。
いつもと同じ場所に座ってプリントに目を走らせる。
「−−−っ・・・」
ぎゅっと胸をつかむ。
やるせない思い。
もやもやしたカンジ。
このごろ一人になるとずっとだ。
どうしちゃったんだろう・・・あたし・・。
講堂にはかなりの人が集まっていた。まだまだ開始まで時間があるのに。
特等席に座っているアメリアも、いつもあたしのとなりにいる
ミレイもまだ来ていない。
そして・・・あの人も・・・。
ふぅ・・・。

ばしぃっ!!
「でっ!?」
「くぉらっ!!リナ!なにさまのつもりよっ!」
「み・・ミレイ!?」
なんだかよく分からない思いで落ち込んでいたあたしに一発くらわせたのは、
あたしに似た少女だった。
「早いじゃない?いつもは一緒に来てるのに・・・待ってたのよぉぉぉっ!?」
「あ・・その・・ごめん。」
「・・・・・(にや)もしかしてリナ、この教室に好きな人でもいるのっ!?
まさかっ!まちぶせっ!?」
ちがうって。
はぁ・・・
なにかしら恋愛方面に話を持っていくミレイに少々疲れたため息を漏らす。
「リナ・・・?」
いつもとちがう反応に少々面食らった顔をするミレイ。
「べつに・・気分的に早く来ただけよ。
って・・・あ・・あんた!!」
あたしはミレイの姿をみて驚愕する。
ぼーーっとしててきずかなかったが彼女はいつもの制服の上に
アミュレットやバンダナいろいろなモノを着けていた。
もちろん校則違反である。
「あぁ、コレ?今日はつけてなくちゃダメなの。」
「はぁ?」
わけのわからない返事をするミレイ。
「いーのいーの♪どっちみちこんな後ろの席だもん。きずかれないわよ。」
そぉゆぅ問題かなぁ・・?
「いーぃっ!?リナ、約束はね破るためにあるのよ。」
「ち・・ちがうとおもうけど・・・。大体実践練習はやらないじゃない。
つけててもムダだとおもうんだど?」
そうなのだ。この学校(魔術科)はあくまでも知識を養うだけの学校。
実践などという難しいことは教えてくれない。
「だから言ったでしょ?今日だけは・・トクベツなの。」
「ふぅん・・・。」
ま、この人の考えることは時々理解することができないからべつにいいんだけど。
そぉゆぅ意味ありげな発言をされると妙に気になるのが人間ってもんなんだから。

全てを教えてくれない・・・
まるで・・・あの人のような・・・。

「あれ・・?」
「どーしたの?リナ?」
なんだか笑いが込みあげる。
「あんたと話してて・・なんかラクになっちゃった。」
あたしの言葉に、彼女は黙って微笑んだ。