◆−剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第4章 4−棒太郎 (2003/11/25 22:33:09) No.28317 ┣男性は勝てませんね、これは(笑)−エモーション (2003/11/26 22:30:25) No.28336 ┃┗防御不可です−棒太郎 (2003/11/28 08:52:43) No.28358 ┣剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第4章 5−棒太郎 (2003/11/28 22:58:38) No.28378 ┃┣点と線が繋がり始めましたね−エモーション (2003/11/29 22:44:35) No.28394 ┃┃┗こう見ると前フリがながいですね・・・・・−棒太郎 (2003/12/1 18:06:41) No.28427 ┃┗お久しぶりです。−猫楽者 (2003/12/1 18:55:03) No.28428 ┃ ┗どうもお久しぶりです。−棒太郎 (2003/12/3 23:43:39) No.28463 ┣剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第4章 6−棒太郎 (2003/12/1 21:07:04) No.28433 ┃┗あの人だったのですか……(汗)−エモーション (2003/12/3 22:50:00) No.28461 ┃ ┗そうなんです。−棒太郎 (2003/12/4 16:50:27) No.28467 ┗剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第4章 7−棒太郎 (2003/12/4 19:34:14) No.28470 ┗ジゴマさんって……(汗)−エモーション (2003/12/4 23:08:30) No.28484 ┗この人はねえ・・・・・−棒太郎 (2003/12/6 22:34:04) NEW No.28518
28317 | 剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第4章 4 | 棒太郎 | 2003/11/25 22:33:09 |
こんばんは、棒太郎です。 最近めっきり寒くなってきたので、寒がりなわたしとしては勘弁して欲しいものです。 それでは続きをどうぞ。 ************************************* 『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第4章 4 皇都への路を一組の男女が急ぎ足で歩いていた。 女性が男性の体をいたわるように、傍へついている。 それはヴェルディオスとカトレアであった。 ダルフィンのおかげで、ヴェルディオスの体を蝕んでいた毒は消え、カトレアの治癒魔法により、傷は癒えた。 しかし、傷による疲労まではカトレアの魔法では回復できない。 それでもヴェルディオスは、回復するやすぐに皇都を目指し始めた。 妹のように可愛がっていたリカステのことも気に掛かるし、なによりエランギスの死体が消えていたことに嫌な予感を覚えた。 「リカステ、グラマト・・・・・大丈夫か・・・・・・・」 そう呟いた時、 「ふふ、そんなに心配か?」 声が聞こえてきたと同時に、二人の前に何かが転がってきた。 「なっ・・・・!?」 「むっ・・・・!?」 二人は絶句した。 「グ、グラマト・・・・・・・」 それはグラマト=フィラムの首だった。 「こいつなりに頑張ったんだがな。残念、残念。」 クックッと笑いながら、エランギスが姿を現した。 「てめえ・・・・・・」 「おいおい、そう睨むなよ。体に障るぞ?」 ヴェルディオスは背中の剣に手を伸ばした。 「グラマトの仇だ・・・・地獄へ落としてやる。」 「その台詞、祝詞をつけて返してやるよ。」 既に二人の距離は間合いに入っている。 エランギスの”殺戮者”がキチキチと音を立てる。 そして、二人の体が動こうとした時、 「!?」 突如、カトレアがヴェルディオスの剣を引き抜いたかと思うと、その勢いのままエランギスへと投げ放った。 「なっ!?」 流石のエランギスもこれに不意を衝かれ、咄嗟に動けなかった。 そのままヴェルディオスの大剣は、エランギスの胸に吸い込まれた。 「・・・・・・・・・」 ヴェルディオスも少しの間、あっけに取られた顔をしていた。 「ごめんね、ヴェルディオス・・・・・・」 捨てられた仔犬のように、上目遣いで見上げるカトレアに、ヴェルディオスは言葉が詰まってしまった。 (そんな目で見るなよ・・・・・・・反則だぞ、そりゃ。) どこか拍子抜けしてしまったが、これで終わりではない。 一刻も早く城へ行き、リカステを助け出さねばならない。 地面に倒れたエランギスの体から剣を抜こうとした瞬間、背筋にゾクリと奔るものがあった。 咄嗟に剣を抜いて飛び退くのと、一瞬遅れて銀光が一閃した。 「馬鹿な・・・・・・・」 ヴェルディオスは呻き、カトレアは驚愕に目を見開いた。 先程倒したはずのエランギスがゆっくりと起き上がり、ニッと笑った。 「さーてさて、またもや入り乱れてきたな。」 ジゴマが愉しそうに呟いた。 「それにしてもあの隊長殿、”ドリアン=グレイ”とはねぇ。」 フゥムと顎を撫でながら、笑みを浮かべる。 「役者の配分も妥当なものだろ。さて、あと一人、大物ゲストの配分をどうするか・・・・・」 「その必要はないわ。」 ジゴマの背後でそう声がした。 その瞬間、ジゴマはトンボを切って宙を舞い、大きく距離をあけて着地した。 ジゴマのいた場所は、大きく吹き飛んでいた。 「これはこれは。そちらからおいでなされますとは恐悦至極。」 「あなたには是非、直にお礼をしたいからね。」 そこには、冷たい殺気を宿した瞳を向けたダルフィンがいた。 「父様・・・・・・本当・・に・・・・・・」 ミヤリがほとんど呆然といった面持ちで、かすれた声を上げた。 リュウゼンは静かに見据えたままだったが、どことなく懊悩の色が仄かに浮かんでいるようにも見えた。 「正真正銘、お前の父だよ。ミヤリ。」 「そんな・・・・・まさか・・・・・・・」 ミヤリはあまりの出来事に、半ば己を失っているようになっていた。 「く・・・・!」 ガウリイはミヤリの下へ行こうとするが、そこから迂闊に動くことは出来なかった。 目の前に立つ男――デッドエンドのせいであった。 少しでも隙を見せようものなら、すぐさま仕掛けてくる―――そうした膠着状態にあった。 デッドエンドは唇の端を吊り上げ、両手をダラリと下げている。 こちらはこちらで誰も入り込めぬ世界となっていた。 「父・・・様・・・・・・・」 フラリと足を踏み出そうとしたミヤリを、リュウゼンが押し留めた。 そして後ろへ突き飛ばした。 「キャッ!?」 なおもリュウゼンはキリウを見据えたままだった。 「下がっていろ、ミヤリ・・・・・・お前の父であろうと誰であろうと、私がケリをつけねばならぬ相手に変わりはない。」 低く、重い声が響いた。 「だが、できるかな?」 キリウの言葉にリュウゼンは無言で、正眼に構えた。 「あら・・・・・もうお仕舞いかしら?」 口に咥えた長煙管からフーッと紫煙を吐き出し、マダム・ロペティが言った。 「う・・・・・あ・・・・・・・・」 「ぐ・・・・リ・・リナの・・ねえちゃん・・・・・・」 苦しげな呻き声をあげるリナに、コタロウがなんとか体を起こしながら声を上げる。 コタロウは神経が断たれたように、体の自由が利かなかった。 そしてリナの首には背後から、ロペティの白い長手袋がギリギリと首を絞めていた。 「うふふ・・・・・”オルラックの手袋”、そう簡単に逃れられないわよ。」 愉しそうに、また一服吸い込む。 「それにこの煙霞からもね。」 フーッと、紫煙が吐き出されるやそれは、閉じ込めるように周りを包み込んだ。 「吸い込めば竜すらも身動きできなくなるわ、この”死煙”は。」 ニィッとロペティは笑った。 ************************************* 続きでございました。 4つの場面が、代わる代わる展開していくことになりますが、どうぞお付き合いください。 それではまた次回。 |
28336 | 男性は勝てませんね、これは(笑) | エモーション E-mail | 2003/11/26 22:30:25 |
記事番号28317へのコメント 棒太郎様、こんばんは。 >最近めっきり寒くなってきたので、寒がりなわたしとしては勘弁して欲しいものです。 お待ちしていました♪ 本当に……寒くなりましたよね〜。うちのわんこは、ファンヒーターの前を 独占しています(笑) でも、初雪がまだなので、去年よりはまだ暖かいのかもしれません。 (こちらでは、去年の初雪が11月初旬だったんですよ(汗)) >しかし、傷による疲労まではカトレアの魔法では回復できない。 >それでもヴェルディオスは、回復するやすぐに皇都を目指し始めた。 >妹のように可愛がっていたリカステのことも気に掛かるし、なによりエランギスの死体が消えていたことに嫌な予感を覚えた。 ヴェルディオスさん……当たり前なのでしょうが、心配の方が先に立っているのですね。 カトレアさんも、気持ちは十分すぎるくらい分かるし、でもヴェルディオスさんの 体調も心配……切なくて、らぶらぶですね。 >声が聞こえてきたと同時に、二人の前に何かが転がってきた。 >「なっ・・・・!?」 >「むっ・・・・!?」 >二人は絶句した。 >「グ、グラマト・・・・・・・」 >それはグラマト=フィラムの首だった。 とっても最低最悪な〃手土産〃持参でご登場ですね、エランギスさん……。 ヴェルディオスさん、体調は心配ですが、徹底的に倒しちゃってください。 >既に二人の距離は間合いに入っている。 >エランギスの”殺戮者”がキチキチと音を立てる。 >そして、二人の体が動こうとした時、 >「!?」 >突如、カトレアがヴェルディオスの剣を引き抜いたかと思うと、その勢いのままエランギスへと投げ放った。 >「なっ!?」 >流石のエランギスもこれに不意を衝かれ、咄嗟に動けなかった。 >そのままヴェルディオスの大剣は、エランギスの胸に吸い込まれた。 >「・・・・・・・・・」 >ヴェルディオスも少しの間、あっけに取られた顔をしていた。 >「ごめんね、ヴェルディオス・・・・・・」 >捨てられた仔犬のように、上目遣いで見上げるカトレアに、ヴェルディオスは言葉が詰まってしまった。 >(そんな目で見るなよ・・・・・・・反則だぞ、そりゃ。) 確かにこれは反則ですねー(笑)うちのエヴァも得意技にしてますが(笑) 大抵の男性は、見目の良い女性のこの攻撃には勝てないでしょう♪ しかもそれが恋人なら尚更ですね(笑) それにしても、カトレアさんも何気に凄いことを(笑)爆笑しました。 >「馬鹿な・・・・・・・」 >ヴェルディオスは呻き、カトレアは驚愕に目を見開いた。 >先程倒したはずのエランギスがゆっくりと起き上がり、ニッと笑った。 あれで倒せる相手ではないものの、瞬時に不吉なものに気が付くヴェルディオスさんも さすがです。しつこく〃復活〃のエランギスさんを、ヴェルディオスさんは どうやって倒すのでしょうか。 >「それにしてもあの隊長殿、”ドリアン=グレイ”とはねぇ。」 〃ドリアン=グレイ〃って……(汗)あんな感じなんですか、エランギスさん……(滝汗) >「これはこれは。そちらからおいでなされますとは恐悦至極。」 >「あなたには是非、直にお礼をしたいからね。」 >そこには、冷たい殺気を宿した瞳を向けたダルフィンがいた。 超VIPなダルフィン様は、ジゴマさんをご指名ですか……。 こちらも壮絶なバトルになりそうですね。 >少しでも隙を見せようものなら、すぐさま仕掛けてくる―――そうした膠着状態にあった。 >デッドエンドは唇の端を吊り上げ、両手をダラリと下げている。 >こちらはこちらで誰も入り込めぬ世界となっていた。 さすがに……デッドエンドさんとガウリイ、緊迫していますね(汗) 戦いだしたら……一瞬ですむか、もはや凡人の目には追いつけない世界の戦いに なりそうです……。(それを言ったら、対リュウゼンさんもですが) >「下がっていろ、ミヤリ・・・・・・お前の父であろうと誰であろうと、私がケリをつけねばならぬ相手に変わりはない。」 >低く、重い声が響いた。 >「だが、できるかな?」 >キリウの言葉にリュウゼンは無言で、正眼に構えた。 ミヤリさんも相当混乱していますね。そして、リュウゼンさんにとっては、 ミヤリさんの父親、ということよりも、彼女にこんな重荷を負わせた相手、としての 認識が強いのでしょうか。 ミヤリさんのものとは違う、完全な〃目〃の力に、どう対抗するのでしょう。 >コタロウは神経が断たれたように、体の自由が利かなかった。 >そしてリナの首には背後から、ロペティの白い長手袋がギリギリと首を絞めていた。 ロペティさん、滅茶苦茶余裕ですね……(汗) 思いっきり首を絞められているリナ。得意の魔法もこれでは使えないですし、 ああ、すでに大ピンチ……。 >フーッと、紫煙が吐き出されるやそれは、閉じ込めるように周りを包み込んだ。 >「吸い込めば竜すらも身動きできなくなるわ、この”死煙”は。」 >ニィッとロペティは笑った。 ……相手の動きを封じる、〃死煙〃。敵を倒すための強力なアイテム……のハズなのに、 何故でしょう。使用の用途が、いつも「違う」目的で使われているような気が ひしひしと……(爆)←怪しい妄想しすぎです。 ……コタロウくんも違う意味で大ピンチ……(滝汗) >続きでございました。 >4つの場面が、代わる代わる展開していくことになりますが、どうぞお付き合いください。 >それではまた次回。 それぞれの場面で繰り広げられる最終決戦。4つの場面を混乱せずに管理するのは 本当に大変だと思います。 今のところかなり大ピンチなのは、リナ・コタロウ組ですが、ヴェルディオス・カトレア組も、 ガウリイ・ミヤリ・リュウゼンの一時混合組も、かなり張りつめた戦いになりそうですね。 また、ダルフィン様とジゴマさんも、どのような展開を見せていくのでしょうか。 クライマックスに向けた、それぞれの戦い。続きを楽しみにしています。 急に寒くなりましたが、風邪などひかぬよう、ご注意下さいませ。 それでは、今日はこの辺で失礼いたします。 |
28358 | 防御不可です | 棒太郎 | 2003/11/28 08:52:43 |
記事番号28336へのコメント >棒太郎様、こんばんは。 >お待ちしていました♪ >本当に……寒くなりましたよね〜。うちのわんこは、ファンヒーターの前を >独占しています(笑) >でも、初雪がまだなので、去年よりはまだ暖かいのかもしれません。 >(こちらでは、去年の初雪が11月初旬だったんですよ(汗)) こんにちは、エモーションさん。 ほんと寒くなってきましたよね。 コタツの中から出て来れませんよ。わたし、ほんと寒がりなので。 一時、防寒でスキーウェア着てたぐらいですから。 >>妹のように可愛がっていたリカステのことも気に掛かるし、なによりエランギスの死体が消えていたことに嫌な予感を覚えた。 > >ヴェルディオスさん……当たり前なのでしょうが、心配の方が先に立っているのですね。 >カトレアさんも、気持ちは十分すぎるくらい分かるし、でもヴェルディオスさんの >体調も心配……切なくて、らぶらぶですね。 この二人、思いもよらずラブラブになってしまったような・・・・・ ヴェルディオスも面倒見がいいですから。 >>二人は絶句した。 >>「グ、グラマト・・・・・・・」 >>それはグラマト=フィラムの首だった。 > >とっても最低最悪な〃手土産〃持参でご登場ですね、エランギスさん……。 >ヴェルディオスさん、体調は心配ですが、徹底的に倒しちゃってください。 まさに悪人街道を突っ走ってます。 彼もギディアス並みに嫌われキャラになりましたね。 >>流石のエランギスもこれに不意を衝かれ、咄嗟に動けなかった。 >>そのままヴェルディオスの大剣は、エランギスの胸に吸い込まれた。 >>「・・・・・・・・・」 >>ヴェルディオスも少しの間、あっけに取られた顔をしていた。 >>「ごめんね、ヴェルディオス・・・・・・」 >>捨てられた仔犬のように、上目遣いで見上げるカトレアに、ヴェルディオスは言葉が詰まってしまった。 >>(そんな目で見るなよ・・・・・・・反則だぞ、そりゃ。) > >確かにこれは反則ですねー(笑)うちのエヴァも得意技にしてますが(笑) >大抵の男性は、見目の良い女性のこの攻撃には勝てないでしょう♪ >しかもそれが恋人なら尚更ですね(笑) >それにしても、カトレアさんも何気に凄いことを(笑)爆笑しました。 乙女の秘密兵器ですからね(笑) 人非人でもない限り、確実に防御不可です。 ヴェルディオスとエランギス、今まさに仕掛けようとしていたところなので、不意もいいところです。 >>先程倒したはずのエランギスがゆっくりと起き上がり、ニッと笑った。 > >あれで倒せる相手ではないものの、瞬時に不吉なものに気が付くヴェルディオスさんも >さすがです。しつこく〃復活〃のエランギスさんを、ヴェルディオスさんは >どうやって倒すのでしょうか。 一応、ベルベインに鍛えられてますからね。 生半可なものじゃないです。 >>「それにしてもあの隊長殿、”ドリアン=グレイ”とはねぇ。」 > >〃ドリアン=グレイ〃って……(汗)あんな感じなんですか、エランギスさん……(滝汗) エランギスの不死身のわけを比喩的に言った言葉です。 ”ドリアン=グレイ”ご存知ですか。 >>「これはこれは。そちらからおいでなされますとは恐悦至極。」 >>「あなたには是非、直にお礼をしたいからね。」 >>そこには、冷たい殺気を宿した瞳を向けたダルフィンがいた。 > >超VIPなダルフィン様は、ジゴマさんをご指名ですか……。 >こちらも壮絶なバトルになりそうですね。 まあ、あんなことされてますからね。 お礼参りはやっぱりしなきゃ気がすまないでしょう。 >>少しでも隙を見せようものなら、すぐさま仕掛けてくる―――そうした膠着状態にあった。 >>デッドエンドは唇の端を吊り上げ、両手をダラリと下げている。 >>こちらはこちらで誰も入り込めぬ世界となっていた。 > >さすがに……デッドエンドさんとガウリイ、緊迫していますね(汗) >戦いだしたら……一瞬ですむか、もはや凡人の目には追いつけない世界の戦いに >なりそうです……。(それを言ったら、対リュウゼンさんもですが) もはや、そこいらの有象無象が立ち入れるレベルじゃないですからね。 >>「下がっていろ、ミヤリ・・・・・・お前の父であろうと誰であろうと、私がケリをつけねばならぬ相手に変わりはない。」 >>低く、重い声が響いた。 >>「だが、できるかな?」 >>キリウの言葉にリュウゼンは無言で、正眼に構えた。 > >ミヤリさんも相当混乱していますね。そして、リュウゼンさんにとっては、 >ミヤリさんの父親、ということよりも、彼女にこんな重荷を負わせた相手、としての >認識が強いのでしょうか。 >ミヤリさんのものとは違う、完全な〃目〃の力に、どう対抗するのでしょう。 リュウゼンにとっては、倒さねばならぬ相手でしかないですからね。 もはや一片の情もないです。 >>コタロウは神経が断たれたように、体の自由が利かなかった。 >>そしてリナの首には背後から、ロペティの白い長手袋がギリギリと首を絞めていた。 > >ロペティさん、滅茶苦茶余裕ですね……(汗) >思いっきり首を絞められているリナ。得意の魔法もこれでは使えないですし、 >ああ、すでに大ピンチ……。 まあ、あれでもデッドエンドに次ぐ上位の人形ですから。 甘く見てると痛い目に遭います。 >>フーッと、紫煙が吐き出されるやそれは、閉じ込めるように周りを包み込んだ。 >>「吸い込めば竜すらも身動きできなくなるわ、この”死煙”は。」 >>ニィッとロペティは笑った。 > >……相手の動きを封じる、〃死煙〃。敵を倒すための強力なアイテム……のハズなのに、 >何故でしょう。使用の用途が、いつも「違う」目的で使われているような気が >ひしひしと……(爆)←怪しい妄想しすぎです。 >……コタロウくんも違う意味で大ピンチ……(滝汗) いや、もう狙ってますよ。彼女は。 邪魔者を始末し終えたら、ゆっくりと美味しくいただくつもりです。 >>続きでございました。 >>4つの場面が、代わる代わる展開していくことになりますが、どうぞお付き合いください。 >>それではまた次回。 > >それぞれの場面で繰り広げられる最終決戦。4つの場面を混乱せずに管理するのは >本当に大変だと思います。 >今のところかなり大ピンチなのは、リナ・コタロウ組ですが、ヴェルディオス・カトレア組も、 >ガウリイ・ミヤリ・リュウゼンの一時混合組も、かなり張りつめた戦いになりそうですね。 >また、ダルフィン様とジゴマさんも、どのような展開を見せていくのでしょうか。 >クライマックスに向けた、それぞれの戦い。続きを楽しみにしています。 > >急に寒くなりましたが、風邪などひかぬよう、ご注意下さいませ。 >それでは、今日はこの辺で失礼いたします。 クライマックスに向けて大展開。 どの戦いも一筋縄ではいかないでしょう。 まあ、どんどん自分の首を絞めていってます。 それでは、エモーションさんもお体に気をつけて頑張ってください。 |
28378 | 剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第4章 5 | 棒太郎 | 2003/11/28 22:58:38 |
記事番号28317へのコメント こんばんは、棒太郎です。 各人入り乱れての戦いになってきて、ややこしいと思いますが、よければお付き合いください。 それではどうぞ。 ************************************* 『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第4章 5 「うふふ、貴女もお相手してあげるわ。さあ、いらっしゃい。」 マダム・ロペティが愉しそうに笑みを浮かべながら、ちょいちょいと手招きする。 いかにも余裕綽々といった感じだ。 だが、その瞬間コタロウが飛鳥の如くロペティに襲い掛かった。 ヒュッと呼気を吐き出し、独特の握りの拳がロペティに向かっていく。 あわやというところで、ロペティは身を捻りそれを避ける。 しかし、相手の体勢を立て直す暇を与えないように、次々とコタロウの拳足が繰り出される。 「あ、あらあらあら。」 思わずロペティから意外そうな声が漏れる。 疾風のように後ろへ跳躍し、なんとか間合いを離す。 だが、 「ドラグスレイブッ!!」 間髪いれず、凄まじい魔力が襲い掛かった。 「きゃぁっ!!」 慌てて横に飛び退いて、なんとかそれをかわした。 即席ながらもいいコンビネーションが取れていた。 「あ、あら〜〜・・・・・これはちょっとまずいかしらね〜〜・・・・」 口元に扇を当てて、ロペティは乾いた笑みを漏らしていた。 「わたくし、肉弾戦はそう得意ではないのよね〜。」 (これは・・・・・いけるかも?) 手ごたえを感じたリナはそう思った。 「でも―――」 そのとき、ロペティがスカートの右裾をバッと捲り上げた。 白く麗しい太ももが見えた――と思ったら、そこに付けていたものを取り出し、両手に拡げた。 「舞踊(ダンス)は得意でしてよ。」 それは黒の三日月形の扇であった。 その三日月形の弧の部分は、鋭く研ぎ澄まされた刃となっていた。 「せやっ!」 一瞬、ロペティの太ももにポカンとしていたコタロウだったが、すぐさま我を取り戻し、ロペティに向かっていった。 先程とかわり、ロペティも見事な足捌きでそれを迎え撃った。 ヒュッとロペティの双扇が空を斬り、コタロウの服に綺麗な裂け目をつくる。 (さすが・・・・やる!) コタロウがそう思ったとき、 「コタロウ!!」 リナの叫び声が聞こえた。 それを聞き、コタロウはさっと飛び退く。 「バーストロンド!!」 入れ替わりにリナの魔法が炸裂する。 「くっ!」 ロペティは扇を目の前で交差させ、防御した。 「これきしのもの―――!?」 「ドラグスレイブっ!!」 間髪いれずに、次の魔法が襲い掛かった。 「な―――」 ロペティは先程の体勢を続けるほか無かった。数瞬、ドラグスレイブの奔流は受け止められたかに見えたが、すぐさまロペティを呑み込んだ。 「やった!」 歓声があがった。だが――― 「そう?」 背後で声がした。 その声に慌てて振り向くと、果たしてそこにロペティが立っていた。 クスリと笑うと、長煙管を咥え、大きく紫煙を吐き出した。 「くっ―――」 だが、コタロウが向かおうとしたとき、突如体の自由が利かなくなった。 「なっ!?」 「ふふふ・・・・・・」 怪しげに笑うとまた大きく紫煙を吐き出した。 「!?し・・しまった・・・・・・その煙・・・・・・・」 「ピンポーン♪その通りよ♪」 ロペティは人差し指を立てて、その通りとジェスチャーした。 「ふ・・・不覚・・・・・・・」 「く・・・ま・・まだ・・・・・・」 そう言い、リナが魔力を集中しようとした時、 「!?リナのねえちゃん!!」 コタロウは、ロペティがつけていた白の長手袋がいつのまにかなくなっていたのに気が付いた。 コタロウの叫びとほぼ同時に、リナの首が背後から絞められた。 「う・・・ぐ・・・・!?」 それはロペティの長手袋であった。 「うふふ、”オルラックの手袋”からは簡単に逃れられないわよ。」 目の前には、先程倒れたはずのエランギスがニヤリと笑って立っていた。 ヴェルディオスとカトレアの顔に驚きの色が浮かんでいる。 「てめえ・・・・・まさかセロジネと同じ――――」 「おいおい、おれは酷いな。俺はあんなバケモノにはならないぜ。」 「似たようなものよ!」 堪りかねたように、カトレアが叫んだ。 「俺は姿かたちまでバケモノになる気はないぜ。」 やれやれと肩を竦める。 「まあ、どう思おうが構わんがな。そんなことは言われなれている。」 「てめえ・・・・いや、神殿はそんなもので何をしようってんだ。この国に手を貸して・・・・・」 「別にどうもしないさ。この国は単なるスポンサーに過ぎん。この国の王が考えていることなど俺にはどうでもいいことだ。」 「なに・・・・?」 「未来が歴史に変わっていくのを俺はかなり見続けてきたのでね。それに比べたらそんなものは些細なことに過ぎん。要するにギブアンドテイクだよ。俺にしても、あのとき失った――ようやく再び掘り起こした――技術を見てみたいしな。」 「どういうことだ・・・・・?」 エランギスを見据えたまま、ヴェルディオスが問いかけた。 「ちょいと化粧はしてあるが・・・・・お前達も神殿の創設者たちの肖像は見たことあるだろう?」 「それがどうした―――」 言いさして、カトレアは絶句した。 「そ、そんな・・・・・まさか・・・・・」 いま、彼女は気が付いた。 神殿の奥に飾られている神殿創設時の幹部の肖像画。 そのうちの一人の顔が、エランギスと酷似していた。 「なんだと・・・・そんな・・・・・・」 流石のベルディオスもしばし言葉を失った。 「さて、少し躾をしてやるか、若造ども。」 「”ドリアン=グレイ”?」 「奴は比喩でそう言っておりますが。貴女様ともちょいと関わりがあるようで。」 ジゴマは愉しそうに笑った。 「戯曲などで御存知でしょう。虚栄心の強い貴族のドリアン=グレイは若さの絶頂にあるときに、己の肖像画を描かせ、死を恐れるあまり肖像画のほうが年をとるようにと願った。彼は永遠の若さを保ち、代わりに肖像画が老いてゆき、そして罪を犯すたびに醜く朽ちてゆく―――まあ、それと似たようなもので。」 「だからといってそれがどうしたというの?」 人が何らかの力によって不死を得るなど、魔族にとっては珍しくも無い。 「いやいや、問題のほうは力ではなく、過去なのですよ。」 そして、ジゴマはある言葉を呟いた。 ダルフィンの目の色が、見る見るうちに変わった。 ************************************* また、いろいろとややこしい設定が出来てしまいました・・・・・・ どんどん自分の首を絞めていってます。 でもまあ、エランギスもろくな死に方はしないでしょう。 それではまた次回。 |
28394 | 点と線が繋がり始めましたね | エモーション E-mail | 2003/11/29 22:44:35 |
記事番号28378へのコメント 棒太郎様、こんばんは。 続きですね♪ リナ・コタロウ組は、前回の場面に至る前、の展開ですね。 そしてどうやら繋がってきたらしい、神殿と「夢・幻〜」の接点……。 ドリアン=グレイなエランギスさん。肖像画(じゃないのかもしれないですが)は、 もの凄いことになっているのでしょうか……。白骨化してそうな気も……。 >しかし、相手の体勢を立て直す暇を与えないように、次々とコタロウの拳足が繰り出される。 >「あ、あらあらあら。」 >思わずロペティから意外そうな声が漏れる。 >疾風のように後ろへ跳躍し、なんとか間合いを離す。 >だが、 >「ドラグスレイブッ!!」 >間髪いれず、凄まじい魔力が襲い掛かった。 >「きゃぁっ!!」 >慌てて横に飛び退いて、なんとかそれをかわした。 >即席ながらもいいコンビネーションが取れていた。 ガウリイとの時もそうでしたが、リナとコタロウくんも、さすがに戦いに 慣れているだけあって、上手く連携がとれますね。 >一瞬、ロペティの太ももにポカンとしていたコタロウだったが、すぐさま我を取り戻し、ロペティに向かっていった。 ……もーちょっと幼ければ、あまり気にしなかったのでしょうけれど……(苦笑) さりげなく、男の性(笑)をついてますね、ロペティさん……さすがです(^_^;) >先程とかわり、ロペティも見事な足捌きでそれを迎え撃った。 >ヒュッとロペティの双扇が空を斬り、コタロウの服に綺麗な裂け目をつくる。 得意じゃないと言っても、さすがにそう簡単に倒せる相手ではないですよね。 ロペティさんは、肉弾戦は踊りの形態をした戦い方をするのですね。 端で見ている分には、優雅で華やかに見えるのだろうなと思いました。 >ロペティは先程の体勢を続けるほか無かった。数瞬、ドラグスレイブの奔流は受け止められたかに見えたが、すぐさまロペティを呑み込んだ。 >「やった!」 >歓声があがった。だが――― >「そう?」 >背後で声がした。 >その声に慌てて振り向くと、果たしてそこにロペティが立っていた。 ドラグスレイブを避けましたか……(汗)やはり身軽だし、強いですね。 >「ふふふ・・・・・・」 >怪しげに笑うとまた大きく紫煙を吐き出した。 >「!?し・・しまった・・・・・・その煙・・・・・・・」 >「ピンポーン♪その通りよ♪」 >ロペティは人差し指を立てて、その通りとジェスチャーした。 ロペティさん……楽しそうです。ああ、コタロウくん、(貞操の)ピンチ! そしてリナは〃オルラックの手袋〃から、逃れることが出来るのでしょうか。 >「おいおい、おれは酷いな。俺はあんなバケモノにはならないぜ。」 >「似たようなものよ!」 >堪りかねたように、カトレアが叫んだ。 カトレアさんの言うとおりです。似たようなものですよね。(汗) >神殿の奥に飾られている神殿創設時の幹部の肖像画。 >そのうちの一人の顔が、エランギスと酷似していた。 >「なんだと・・・・そんな・・・・・・」 >流石のベルディオスもしばし言葉を失った。 >「さて、少し躾をしてやるか、若造ども。」 ……エランギスさんはいったい、いくつなのでしょう?(汗) ヴェルディオスさんと入れ替わりで神殿に入ってきた、と言うことでしたので、 常に神殿にいたわけではなさそうですが……。 創設時の幹部の一人……。神殿は最初からどこか歪んだ目的で、作られたのでしょうか。 >「”ドリアン=グレイ”?」 >「奴は比喩でそう言っておりますが。貴女様ともちょいと関わりがあるようで。」 関わり……ヴェルディオス・カトレア組の会話と照らし合わせますと、 何やらとんでもなく嫌〜な予感が……(汗) >「いやいや、問題のほうは力ではなく、過去なのですよ。」 >そして、ジゴマはある言葉を呟いた。 >ダルフィンの目の色が、見る見るうちに変わった。 ダルフィン様の怒りゲージがUPしはじめたようですね……。 ……えーっと、エランギスさんって、まさか……(汗) 〃あの時〃の生き残り、もしく運良くその場にいなかった討ちもらしとか……?(汗) >また、いろいろとややこしい設定が出来てしまいました・・・・・・ >どんどん自分の首を絞めていってます。 >でもまあ、エランギスもろくな死に方はしないでしょう。 >それではまた次回。 点と線が繋がってきましたね。すべての大本にあるのは、あれなのでしょうか。 神殿は単純に過去の遺物の研究を、発掘しただけかと思いましたが……。 どうやら事の最初から関わっていたように見えますし。 そしてジゴマさん……本当にこの方は謎ですね。何もかもお見通しというより、 すべての物事に対して、傍観者でいる存在のようにも思えます。 あの研究とは別物の存在のようですし、本当に何者なのでしょう? それでは、この先の展開をドキドキしつつお待ちしつつ、今日はこの辺で 失礼いたします。 |
28427 | こう見ると前フリがながいですね・・・・・ | 棒太郎 | 2003/12/1 18:06:41 |
記事番号28394へのコメント >棒太郎様、こんばんは。 > >続きですね♪ >リナ・コタロウ組は、前回の場面に至る前、の展開ですね。 >そしてどうやら繋がってきたらしい、神殿と「夢・幻〜」の接点……。 >ドリアン=グレイなエランギスさん。肖像画(じゃないのかもしれないですが)は、 >もの凄いことになっているのでしょうか……。白骨化してそうな気も……。 こんばんは、エモーションさん。 「夢、幻〜」との接点、エランギスの設定をドリアン=グレイっぽくしたときからもうこうするしかないと思っておりました。 また話を長くしてしまう・・・・・・ >>「ドラグスレイブッ!!」 >>間髪いれず、凄まじい魔力が襲い掛かった。 >>「きゃぁっ!!」 >>慌てて横に飛び退いて、なんとかそれをかわした。 >>即席ながらもいいコンビネーションが取れていた。 > >ガウリイとの時もそうでしたが、リナとコタロウくんも、さすがに戦いに >慣れているだけあって、上手く連携がとれますね。 若いながらも二人とも、いろいろと戦いの経験を積んでいますからね。 >>一瞬、ロペティの太ももにポカンとしていたコタロウだったが、すぐさま我を取り戻し、ロペティに向かっていった。 > >……もーちょっと幼ければ、あまり気にしなかったのでしょうけれど……(苦笑) >さりげなく、男の性(笑)をついてますね、ロペティさん……さすがです(^_^;) コタロウも微妙なお年頃ですから(笑) それに里では脚線を出す衣装の人はいないんで、余計にでしょう。 >>先程とかわり、ロペティも見事な足捌きでそれを迎え撃った。 >>ヒュッとロペティの双扇が空を斬り、コタロウの服に綺麗な裂け目をつくる。 > >得意じゃないと言っても、さすがにそう簡単に倒せる相手ではないですよね。 >ロペティさんは、肉弾戦は踊りの形態をした戦い方をするのですね。 >端で見ている分には、優雅で華やかに見えるのだろうなと思いました。 舞のように軽やかな動きで、立ち向かいます。 >>「やった!」 >>歓声があがった。だが――― >>「そう?」 >>背後で声がした。 >>その声に慌てて振り向くと、果たしてそこにロペティが立っていた。 > >ドラグスレイブを避けましたか……(汗)やはり身軽だし、強いですね。 人形団の上位ですし、そこらへんは。 >>「!?し・・しまった・・・・・・その煙・・・・・・・」 >>「ピンポーン♪その通りよ♪」 >>ロペティは人差し指を立てて、その通りとジェスチャーした。 > >ロペティさん……楽しそうです。ああ、コタロウくん、(貞操の)ピンチ! >そしてリナは〃オルラックの手袋〃から、逃れることが出来るのでしょうか。 ロペティは策士的な性格ですので。 ゼロスなどのようなクセ者キャラに該当します。 >>「おいおい、おれは酷いな。俺はあんなバケモノにはならないぜ。」 >>「似たようなものよ!」 >>堪りかねたように、カトレアが叫んだ。 > >カトレアさんの言うとおりです。似たようなものですよね。(汗) どちらも人間捨ててますからねぇ・・・・・ >>神殿の奥に飾られている神殿創設時の幹部の肖像画。 >>そのうちの一人の顔が、エランギスと酷似していた。 >>「なんだと・・・・そんな・・・・・・」 >>流石のベルディオスもしばし言葉を失った。 >>「さて、少し躾をしてやるか、若造ども。」 > >……エランギスさんはいったい、いくつなのでしょう?(汗) >ヴェルディオスさんと入れ替わりで神殿に入ってきた、と言うことでしたので、 >常に神殿にいたわけではなさそうですが……。 >創設時の幹部の一人……。神殿は最初からどこか歪んだ目的で、作られたのでしょうか。 そうですね。神殿を立ち上げて、一旦姿を消して、また別人として神殿に入ってきたということです。 >>「”ドリアン=グレイ”?」 >>「奴は比喩でそう言っておりますが。貴女様ともちょいと関わりがあるようで。」 > >関わり……ヴェルディオス・カトレア組の会話と照らし合わせますと、 >何やらとんでもなく嫌〜な予感が……(汗) いや、もう予想通りかと。 >>「いやいや、問題のほうは力ではなく、過去なのですよ。」 >>そして、ジゴマはある言葉を呟いた。 >>ダルフィンの目の色が、見る見るうちに変わった。 > >ダルフィン様の怒りゲージがUPしはじめたようですね……。 >……えーっと、エランギスさんって、まさか……(汗) >〃あの時〃の生き残り、もしく運良くその場にいなかった討ちもらしとか……?(汗) 次辺りでそのあたりのいきさつを書いていきたいと思います。 >>また、いろいろとややこしい設定が出来てしまいました・・・・・・ >>どんどん自分の首を絞めていってます。 >>でもまあ、エランギスもろくな死に方はしないでしょう。 >>それではまた次回。 > >点と線が繋がってきましたね。すべての大本にあるのは、あれなのでしょうか。 >神殿は単純に過去の遺物の研究を、発掘しただけかと思いましたが……。 >どうやら事の最初から関わっていたように見えますし。 >そしてジゴマさん……本当にこの方は謎ですね。何もかもお見通しというより、 >すべての物事に対して、傍観者でいる存在のようにも思えます。 >あの研究とは別物の存在のようですし、本当に何者なのでしょう? > >それでは、この先の展開をドキドキしつつお待ちしつつ、今日はこの辺で >失礼いたします。 ぶっちゃけていえば、神殿はあの”組織”の流れを組むものですね。 長い年月の果てに、また”組織”が違う形で復活したようなものです。 ジゴマの正体は・・・・・・・・・判明するかどうかわかりません・・・・・ 最近、謎を残したまま――っていうのが、結構好きなもので。 いつも丁寧な感想、ありがとうございます。 お体に気をつけて頑張ってください。 それでは。 |
28428 | お久しぶりです。 | 猫楽者 E-mail | 2003/12/1 18:55:03 |
記事番号28378へのコメント >こんばんは、棒太郎です。 >各人入り乱れての戦いになってきて、ややこしいと思いますが、よければお付き合いください。 >それではどうぞ。 こんばんは、棒太郎さん。 お久しぶりです。お元気ですか。猫楽者です。 いつも楽しく読ませていただいております。 >「うふふ、貴女もお相手してあげるわ。さあ、いらっしゃい。」 >マダム・ロペティが愉しそうに笑みを浮かべながら、ちょいちょいと手招きする。 >いかにも余裕綽々といった感じだ。 あ・・・・・あの〜〜 ・・・・・マダム・・・・・(汗) すっごく・・・・・・楽しそうですけど・・・・・・・なんの相手をなさるつもりなのですか(滝汗) >しかし、相手の体勢を立て直す暇を与えないように、次々とコタロウの拳足が繰り出される。 >「あ、あらあらあら。」 >思わずロペティから意外そうな声が漏れる。 >疾風のように後ろへ跳躍し、なんとか間合いを離す。 >だが、 >「ドラグスレイブッ!!」 >間髪いれず、凄まじい魔力が襲い掛かった。 >「きゃぁっ!!」 >慌てて横に飛び退いて、なんとかそれをかわした。 >即席ながらもいいコンビネーションが取れていた。 コタロウくんが接近戦を仕掛けて、距離をとったらリナさんが呪文攻撃。 本当に見事なコンビネーションですね。 コタロウくんの攻撃とリナさんの呪文を、あっさりとかわしてしまうマダム。 桁違いの『早さ』を持っているのですね。 >「でも―――」 >そのとき、ロペティがスカートの右裾をバッと捲り上げた。 >白く麗しい太ももが見えた――と思ったら、そこに付けていたものを取り出し、両手に拡げた。 >「舞踊(ダンス)は得意でしてよ。」 >それは黒の三日月形の扇であった。 >その三日月形の弧の部分は、鋭く研ぎ澄まされた刃となっていた。 マダム・・・・・・コタロウくんに太もも・・・・・・・・・・・・・・・見せたかったのですか(汗) また物騒な武器を持っていますね。 >「せやっ!」 >一瞬、ロペティの太ももにポカンとしていたコタロウだったが、すぐさま我を取り戻し、ロペティに向かっていった。 このコタロウくんの反応・・・・・・マダム・・・・・ぜ〜ったい楽しんでそうです(汗) コタロウくん。戦いづらいお相手ですね。 >先程とかわり、ロペティも見事な足捌きでそれを迎え撃った。 >ヒュッとロペティの双扇が空を斬り、コタロウの服に綺麗な裂け目をつくる。 >(さすが・・・・やる!) ダンスやバレーの得意な方は、足技主体の格闘技の上達が早い、と 何かの本で読んだ気がします。 マダムのダンスは、接近戦に対応できるようなレベルなのですね。 >「な―――」 >ロペティは先程の体勢を続けるほか無かった。数瞬、ドラグスレイブの奔流は受け止められたかに見えたが、すぐさまロペティを呑み込んだ。 >「やった!」 >歓声があがった。だが――― >「そう?」 >背後で声がした。 >その声に慌てて振り向くと、果たしてそこにロペティが立っていた。 幻術を使ったのでしょうか? それとも、別の人形に戦わせて、マダム御本人は高みの見物をしていたとか。 どちらにしても、マダムはまだ全然本気を出していないのですね(汗) >クスリと笑うと、長煙管を咥え、大きく紫煙を吐き出した。 >「くっ―――」 >だが、コタロウが向かおうとしたとき、突如体の自由が利かなくなった。 >「なっ!?」 >「ふふふ・・・・・・」 >怪しげに笑うとまた大きく紫煙を吐き出した。 >「!?し・・しまった・・・・・・その煙・・・・・・・」 >「ピンポーン♪その通りよ♪」 >ロペティは人差し指を立てて、その通りとジェスチャーした。 >「ふ・・・不覚・・・・・・・」 体の自由を奪われてしまったコタロウくん。 いろんな意味(汗)で、ピンチです〜(滝汗) >「!?リナのねえちゃん!!」 >コタロウは、ロペティがつけていた白の長手袋がいつのまにかなくなっていたのに気が付いた。 >コタロウの叫びとほぼ同時に、リナの首が背後から絞められた。 >「う・・・ぐ・・・・!?」 >それはロペティの長手袋であった。 >「うふふ、”オルラックの手袋”からは簡単に逃れられないわよ。」 リナさんも大ピンチ。 首を絞められてしまっては、得意の魔法攻撃が出来ない・・・・・って、大変です〜。 ピンチに耐えて、一気に逆転勝利となるのでしょうか。 >「未来が歴史に変わっていくのを俺はかなり見続けてきたのでね。それに比べたらそんなものは些細なことに過ぎん。要するにギブアンドテイクだよ。俺にしても、あのとき失った――ようやく再び掘り起こした――技術を見てみたいしな。」 あの”闇黒の瞳”から視えた知識を、元にした技術なのでしょうか(汗) もしそうだとしたら、ものすごく厄介なことになりそうですね(汗) >「ちょいと化粧はしてあるが・・・・・お前達も神殿の創設者たちの肖像は見たことあるだろう?」 >「それがどうした―――」 >言いさして、カトレアは絶句した。 >「そ、そんな・・・・・まさか・・・・・」 >いま、彼女は気が付いた。 >神殿の奥に飾られている神殿創設時の幹部の肖像画。 >そのうちの一人の顔が、エランギスと酷似していた。 >「なんだと・・・・そんな・・・・・・」 >流石のベルディオスもしばし言葉を失った。 >「さて、少し躾をしてやるか、若造ども。」 神殿創設時から、ずっと生き続けているのですか。不老不死を手にして数百年間を過ごして来たのですか。 魔族と契約しての仮そめの不死と違って、異世界の知識を元にした技術を使ったのでしょうか。 何をしても死なない相手と、どうやって戦うのでしょうか。 ベルペインさんとカトレアさん。大ピンチではないですか(汗) >「”ドリアン=グレイ”?」 >「奴は比喩でそう言っておりますが。貴女様ともちょいと関わりがあるようで。」 >ジゴマは愉しそうに笑った。 >「戯曲などで御存知でしょう。虚栄心の強い貴族のドリアン=グレイは若さの絶頂にあるときに、己の肖像画を描かせ、死を恐れるあまり肖像画のほうが年をとるようにと願った。彼は永遠の若さを保ち、代わりに肖像画が老いてゆき、そして罪を犯すたびに醜く朽ちてゆく―――まあ、それと似たようなもので。」 >「だからといってそれがどうしたというの?」 >人が何らかの力によって不死を得るなど、魔族にとっては珍しくも無い。 >「いやいや、問題のほうは力ではなく、過去なのですよ。」 >そして、ジゴマはある言葉を呟いた。 >ダルフィンの目の色が、見る見るうちに変わった。 ジゴマさん。いったい何を言ったのですか。 過去を変える。方法がある、とでも囁いたのでしょうか。 ジゴマさんは、この王国や神殿の目的が、達成出来ようが失敗しようが 別にどうでも良い、そんな感じがしました。 ジゴマさんの目的も謎ですね。 >また、いろいろとややこしい設定が出来てしまいました・・・・・・ >どんどん自分の首を絞めていってます。 >でもまあ、エランギスもろくな死に方はしないでしょう。 >それではまた次回。 コタロウくんとリナさん。 そして、ベルペインさんとカトレアさんが、どうなってしまうのか。 ダルフィンさまとジゴマさんは、何を話しているのか。 続きを読ませていただけるのを、とても楽しみにしております。 いよいよ寒くなってまいりましたね。 風邪も流行っているようですので、お体にお気を付けて、お元気で。 では、失礼します。 |
28463 | どうもお久しぶりです。 | 棒太郎 | 2003/12/3 23:43:39 |
記事番号28428へのコメント >こんばんは、棒太郎さん。 >お久しぶりです。お元気ですか。猫楽者です。 >いつも楽しく読ませていただいております。 こんばんは、猫楽者さん。お久しぶりです。 こちらは仕事などでいろいろありますが、まあなんとか元気です。 >>「うふふ、貴女もお相手してあげるわ。さあ、いらっしゃい。」 >>マダム・ロペティが愉しそうに笑みを浮かべながら、ちょいちょいと手招きする。 > >あ・・・・・あの〜〜 ・・・・・マダム・・・・・(汗) >すっごく・・・・・・楽しそうですけど・・・・・・・なんの相手をなさるつもりなのですか(滝汗) 彼女にしてみれば、ちょっとした遊戯という考えなので。 まあ、リナたちを甘く見ているわけですが。 >>間髪いれず、凄まじい魔力が襲い掛かった。 >>「きゃぁっ!!」 >>慌てて横に飛び退いて、なんとかそれをかわした。 >>即席ながらもいいコンビネーションが取れていた。 > >コタロウくんが接近戦を仕掛けて、距離をとったらリナさんが呪文攻撃。 >本当に見事なコンビネーションですね。 >コタロウくんの攻撃とリナさんの呪文を、あっさりとかわしてしまうマダム。 >桁違いの『早さ』を持っているのですね。 ヴェルディオスの不意の一撃もかわした人ですからね。 人形団の上位というのは伊達ではありません。 >>「でも―――」 >>そのとき、ロペティがスカートの右裾をバッと捲り上げた。 >>白く麗しい太ももが見えた――と思ったら、そこに付けていたものを取り出し、両手に拡げた。 >>「舞踊(ダンス)は得意でしてよ。」 >>それは黒の三日月形の扇であった。 >>その三日月形の弧の部分は、鋭く研ぎ澄まされた刃となっていた。 > >マダム・・・・・・コタロウくんに太もも・・・・・・・・・・・・・・・見せたかったのですか(汗) >また物騒な武器を持っていますね。 そこらへんも計算に入れてます。 確信犯です、彼女。 >>「せやっ!」 >>一瞬、ロペティの太ももにポカンとしていたコタロウだったが、すぐさま我を取り戻し、ロペティに向かっていった。 > >このコタロウくんの反応・・・・・・マダム・・・・・ぜ〜ったい楽しんでそうです(汗) >コタロウくん。戦いづらいお相手ですね。 色仕掛けには、あまり場数を踏んでませんからねぇ。 >>先程とかわり、ロペティも見事な足捌きでそれを迎え撃った。 >>ヒュッとロペティの双扇が空を斬り、コタロウの服に綺麗な裂け目をつくる。 >>(さすが・・・・やる!) > >ダンスやバレーの得意な方は、足技主体の格闘技の上達が早い、と >何かの本で読んだ気がします。 >マダムのダンスは、接近戦に対応できるようなレベルなのですね。 舞のように滑らかな動きで、対応してます。 >>歓声があがった。だが――― >>「そう?」 >>背後で声がした。 >>その声に慌てて振り向くと、果たしてそこにロペティが立っていた。 > >幻術を使ったのでしょうか? >それとも、別の人形に戦わせて、マダム御本人は高みの見物をしていたとか。 >どちらにしても、マダムはまだ全然本気を出していないのですね(汗) 呑み込まれたとみせかけて、あっさりかわしていた、という感じです。 からかうような行動が好きな人ですから。 >>怪しげに笑うとまた大きく紫煙を吐き出した。 >>「!?し・・しまった・・・・・・その煙・・・・・・・」 >>「ピンポーン♪その通りよ♪」 >>ロペティは人差し指を立てて、その通りとジェスチャーした。 >>「ふ・・・不覚・・・・・・・」 > >体の自由を奪われてしまったコタロウくん。 >いろんな意味(汗)で、ピンチです〜(滝汗) 大ピンチです。 次回辺りロペティの魔の手が襲い掛かります。 >>コタロウの叫びとほぼ同時に、リナの首が背後から絞められた。 >>「う・・・ぐ・・・・!?」 >>それはロペティの長手袋であった。 >>「うふふ、”オルラックの手袋”からは簡単に逃れられないわよ。」 > >リナさんも大ピンチ。 >首を絞められてしまっては、得意の魔法攻撃が出来ない・・・・・って、大変です〜。 >ピンチに耐えて、一気に逆転勝利となるのでしょうか。 ピンチピンチの嵐です。 ロペティは直球より変化球で(それも魔球並みの)攻めてくるタイプですので。 >>「未来が歴史に変わっていくのを俺はかなり見続けてきたのでね。それに比べたらそんなものは些細なことに過ぎん。要するにギブアンドテイクだよ。俺にしても、あのとき失った――ようやく再び掘り起こした――技術を見てみたいしな。」 > >あの”闇黒の瞳”から視えた知識を、元にした技術なのでしょうか(汗) >もしそうだとしたら、ものすごく厄介なことになりそうですね(汗) そうですね。 大なり小なり”闇黒の瞳”が関わっています。 >>流石のベルディオスもしばし言葉を失った。 >>「さて、少し躾をしてやるか、若造ども。」 > >神殿創設時から、ずっと生き続けているのですか。不老不死を手にして数百年間を過ごして来たのですか。 >魔族と契約しての仮そめの不死と違って、異世界の知識を元にした技術を使ったのでしょうか。 >何をしても死なない相手と、どうやって戦うのでしょうか。 >ベルペインさんとカトレアさん。大ピンチではないですか(汗) かなり長い年月を生きています。 しかも肉体的には不死身です。 >>「いやいや、問題のほうは力ではなく、過去なのですよ。」 >>そして、ジゴマはある言葉を呟いた。 >>ダルフィンの目の色が、見る見るうちに変わった。 > >ジゴマさん。いったい何を言ったのですか。 >過去を変える。方法がある、とでも囁いたのでしょうか。 >ジゴマさんは、この王国や神殿の目的が、達成出来ようが失敗しようが >別にどうでも良い、そんな感じがしました。 >ジゴマさんの目的も謎ですね。 確かにジゴマは皇国や神殿の目的などどうでも良い、といった者です。 明確な正体は明らかにするかどうかわからないです。(なんか謎のままで置いときたいっていう心がムクムクとでてまして) >>また、いろいろとややこしい設定が出来てしまいました・・・・・・ >>どんどん自分の首を絞めていってます。 >>でもまあ、エランギスもろくな死に方はしないでしょう。 >>それではまた次回。 > >コタロウくんとリナさん。 >そして、ベルペインさんとカトレアさんが、どうなってしまうのか。 >ダルフィンさまとジゴマさんは、何を話しているのか。 >続きを読ませていただけるのを、とても楽しみにしております。 >いよいよ寒くなってまいりましたね。 >風邪も流行っているようですので、お体にお気を付けて、お元気で。 >では、失礼します。 4つの場面が入れ替わり立ち代りに入ってくるので、ややこしいとは思いますが、よければどうぞこれからも読んでやってください。 それでは、猫楽者さんもお体に気をつけて頑張ってください。 |
28433 | 剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第4章 6 | 棒太郎 | 2003/12/1 21:07:04 |
記事番号28317へのコメント こんばんは、棒太郎です。 なんかこの期に及んでいろいろ設定出しすぎてヒィヒィ言ってます。 まさに自業自得! それでは、続きどうぞ。 ************************************* 『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第4章 6 「・・・・・・・・」 先程のジゴマの言葉にダルフィンは静かな怒りを迸らせながら沈黙していた。 その姿を見て、「おお、怖い怖い。」とジゴマは笑った。 「そうか・・・・・・ならばこれは私の責任・・・・・・・」 ダルフィンがポツリと呟く。 「それなら、もう一度地獄を見せてやろう・・・・・・・」 静かにそう言うや、ニヤリと凄まじい笑みを浮かべた。 「だが、まずはお前からだ。」 「おおっと、これはなんとも。しかし、そいつは御免蒙りたいですな。」 大仰に驚いた仕草を見せる。 「所詮叶わぬ想いに身をやつすことほど、切なくも愚かなことはありません。」 嘲笑めいた声で言うと、覆面に手をかけた。 「そう思いませんか?ダルフィンさん?」 ダルフィンは絶句した。 サッと取られた覆面のその下にあったのは、彼女が儚い想いを寄せる者の顔だった。 「―――!?」 その姿、その声が、あのときの人形以上に彼女の全身を縛った。 「それ故に己を束縛し、自らの視界を制限する。」 ハッと気が付いた時には、ジゴマが目の前まで来ていた。 「それから解放されることが、真の幸福ではありませんか?」 そして、櫃の蓋がいつの間にか開いており、そこから無数の手が飛び出し、ダルフィンの体を掴んだ。 「さあ、その長き苦しみから救われる時が来たのです。」 全身の力が入らなかった。 ジゴマの言葉のひとつひとつが、麻薬のように体を支配した。 そのまま無数の手に絡みつかれ、ダルフィンの体は櫃の中へと引きずり込まれていった。 「ふふ、脆いもんだねぇ。」 覆面を被り、ジゴマはクククと笑った。 「いくら強大な力を持つといっても、心の内を暴かれたらあのザマか・・・・・まあ、敗因は己の力を過信しすぎたのと、相手を侮りすぎというところさね。」 ガチンコだけですべての勝敗が決まるわけではないよ――櫃の奥へ消え去ったダルフィンに諭すようにジゴマはそう言った。 「”ノスタルジア”、甘く見ないでもらいたいねえ。」 「どうした?いつまでも案山子のように突っ立ているだけか?」 デッドエンドがガウリイを挑発した。 ガウリイは剣を正眼に構えたまま、不動となっていた。 「ふむ・・・・・案外バカじゃないようだな。」 先程の台詞に少しも動くことの無かったガウリイに、デッドエンドはニヤリと笑った。 「ならばこちらから行ってやろうか。」 そう言うや、デッドエンドの五指が鋭い刃と化し、疾風の如くガウリイに襲い掛かった。 ガウリイも、その刃を剣で受け、弾いた。 「ほぅ!?」 そして、がら空きとなった胴へ剣を振り下ろした。 しかし、それは胴へ届く直前、何かによって受け止められた。 それはもう片方の手であった。 それも五指が刃と化している。 ガンと突き飛ばすようにして、二人は大きく間合いを外した。 「お前さんも器用なことするよな。」 ガウリイはさして慌てる風でもなく、そう言った。 「お前もな。やはり表にでてきてよかったぞ。」 ククククと愉しそうに笑い声を零す。 「さあ、もっと楽しませてくれ。」 そう言うと、バンと地面を叩くように手を突いた。 すると、地面の土が瞬時に細かな砂となった。 「なにっ!?」 それはガウリイの足元にまで及んだ。 あのダルフィンを苦しめた振動波によるものだった。 一瞬早く、足を取られる前に飛び退いたが、それに合わせるようにデッドエンドが再び襲い掛かってきた。 (くっ!こいつ、能力にかまけてるだけのやつじゃないな。戦闘の仕方も一級品だぜ!) オオオッと気合をあげながら、ガウリイも切り結んでいった。 「くっ!」 剣を切り結びながら、ヴェルディオスはエランギスの剣”殺戮者”に目をやった。 あの剣から放たれる瘴気は、傷の疲労にジクジクと侵食してくるようだった。 「どうした?そんなにこの剣が怖いか?」 「ほざけ・・・・・」 唇の端を吊り上げるエランギスを、ヴェルディオスはキッと睨みつけた。 「てめえ・・・・・てめえの言うことが本当なら、何のために神殿を創った!?」 「だから言っただろう?掘り起こした”闇黒の瞳”の技術をもう一度整えるためさ。」 「じゃあ・・・・神殿自体元からそのために・・・・・・」 「そうだ。お前達の思っているような奇麗事などカモフラージュのために過ぎんよ。」 クククとエランギスは笑った。 「かつてあれらの技術の体系を築き上げた”組織”は、一部の者達の叛乱によって滅ぼされた。その後、衣鉢を継いで”組織”を立て直したが、思わぬ乱入者によって壊滅させられてな。同じ轍を踏まんように慎重に物事を運んでいったのさ。」 「そんな・・・・・・・」 「ならテメエはナニモンだ!」 「くくく、さてな。長く生きてるので忘れてしまったな。」 とぼけるエランギスだったが、横合いから別の声が聞こえてきた。 「ギディアス――かつて”組織”にその人ありと言われたディクスン=レッドフィアーの弟子・・・・・そうでしょ?」 「な――!?」 そこには、蒼髪の美女が立っていた。 「「お前は―――!?」」 エランギスとヴェルディオスの声が重なった。 「最も、あなたは少し違うみたいね。どちらかといえば、クローンに近い感じね。そしてその剣にも秘密があるようね。”ドリアン=グレイ”さん。」 「う・・・・・・・」 現れた女性の顔に覚えがあったのか、エランギスは言葉を失ったままだった。 「この程度で乱れるなんて、所詮は三文役者ね。」 女性はニヤリと笑った。 「!?貴様っ!!」 エランギスが”殺戮者”を揮った。 ドカッと頭に食い込んだかと思うと、女性はガクリと崩れ、木像と化した。 「おのれ・・・・・・・」 その正体が分かったエランギスは怒りを滾らせた。 「ふん、テメエのそこも見えたな・・・・・・」 ヴェルディオスが静かにそう言った。 「なんだと・・・・・」 「どれほど長く生きてようが、テメエはガキだな。」 「若造が・・・・・よくもぬけぬけと。」 「それがガキだってんだよ。」 再び剣を構えるヴェルディオス。 「なんとなく分かったぜ。”ドリアン=グレイ”さんよ。」 そう言ってニィッと笑うと、剣を振るいあげた。 エランギスも剣を振るうが、それをかわし、ヴェルディオスは剣を水平に構え、突進した。 「うおおっ!!」 裂帛の気合とともに、エランギスの体を貫き、そのまま後ろの木に深々と突き刺さった。 エランギスはピンで止められた標本の昆虫のようになっていた。 「さて、おそらくコイツが”ドリアン=グレイの肖像画”ってとこだろうな。」 ”殺戮者”を拾い上げ、そう言った。 「ふん・・・・それを知ったところでどうなる・・・・」 「どうもしねえよ。こいつの処分はどうやるんだ、ジゴマさんよ。」 ヴェルディオスが背後に声をかけた。 カトレアが驚いて振り返ると、そこにジゴマが立っていた。 「何故、奴にお聞きで?」 「とぼけんなよ。理由は知れねえが、あんな人形よこしてヒント教えただろうがよ。」 「これはこれは、御見それしました。」 「おい・・・・・・」 エランギスが弱々しい声を上げた。 次第に半狂乱になり、必死に突き刺さった剣を抜こうとした。 「まあ、貴方様たちはここらで御引き取りください。あとは奴が・・・・」 ジゴマがそう言うや、”殺戮者”を残して、ヴェルディオスとカトレアの姿は消えた。 ************************************* なんか、ちょいととんでもない方向に行ってしまいました。 とりあえず、エランギスはギディアスの予備パーツの生き残りという設定です。 完全にギディアスの記憶がインストールされてはいないので、本家とは少し性格も異なります。(イヤラシイところは一緒ですが) それではまた次回。 |
28461 | あの人だったのですか……(汗) | エモーション E-mail | 2003/12/3 22:50:00 |
記事番号28433へのコメント 棒太郎様、こんばんは。 「読みまくれ2」のデータ消失騒動で、わたわたしている間に続きが……。 (Macに記事のキャッシュが残ってないか、やってみたんですが……。 全ツリーの表示はできても、細かい記事は駄目でした……しくしく) 謎が着々と解明していきますね。 そして……何故か謎が解明するほど、正体も目的も、さらに謎めいてくるジゴマさん……。 ……実は血の色はピンクとか言われたら、信じそうなくらい謎ですね……(汗) >「そうか・・・・・・ならばこれは私の責任・・・・・・・」 >ダルフィンがポツリと呟く。 >「それなら、もう一度地獄を見せてやろう・・・・・・・」 >静かにそう言うや、ニヤリと凄まじい笑みを浮かべた。 ……ダルフィン様……。静かに、深く、怒っていますね……(汗) >「いくら強大な力を持つといっても、心の内を暴かれたらあのザマか・・・・・まあ、敗因は己の力を過信しすぎたのと、相手を侮りすぎというところさね。」 >ガチンコだけですべての勝敗が決まるわけではないよ――櫃の奥へ消え去ったダルフィンに諭すようにジゴマはそう言った。 >「”ノスタルジア”、甘く見ないでもらいたいねえ。」 ダルフィン様……(汗) このままやられてしまうとは思いませんが、大丈夫なのでしょうか。 そして、ダルフィン様にとってデイルさんは、無理もないことですが、突かれたら、 あっという間にガタガタになってしまう、最大の弱点になっていますね。 想いを消すことはできない、けれどこのままでもいけない。 ある意味、ダルフィン様にとっても、これは乗り越えなきゃならない、 試練のような気がしてきました。 >そう言うや、デッドエンドの五指が鋭い刃と化し、疾風の如くガウリイに襲い掛かった。 >ガウリイも、その刃を剣で受け、弾いた。 >「ほぅ!?」 >そして、がら空きとなった胴へ剣を振り下ろした。 >しかし、それは胴へ届く直前、何かによって受け止められた。 >それはもう片方の手であった。 >それも五指が刃と化している。 >ガンと突き飛ばすようにして、二人は大きく間合いを外した。 >「お前さんも器用なことするよな。」 >ガウリイはさして慌てる風でもなく、そう言った。 ああ……シリアスです……。 そして、どんどん本領を発揮しています、ガウリイ……。 デッドエンドさんも凄いですが、かわしてしまうガウリイも凄すぎです……。 >あのダルフィンを苦しめた振動波によるものだった。 >一瞬早く、足を取られる前に飛び退いたが、それに合わせるようにデッドエンドが再び襲い掛かってきた。 >(くっ!こいつ、能力にかまけてるだけのやつじゃないな。戦闘の仕方も一級品だぜ!) >オオオッと気合をあげながら、ガウリイも切り結んでいった。 ある意味、ギャラリーがいないのが、勿体ないですね。 リュウゼンさんとミヤリさんは、自分の方で手一杯でしょうし。 どんな風に決着がつくのか、想像できないです。 とりあえず、ガウリイ、がんばれ! >「だから言っただろう?掘り起こした”闇黒の瞳”の技術をもう一度整えるためさ。」 >「じゃあ・・・・神殿自体元からそのために・・・・・・」 >「そうだ。お前達の思っているような奇麗事などカモフラージュのために過ぎんよ。」 どんなものにも、裏表はあるものですが……。本当に、よりにもよって、という気分です。 ろくな結末にならないのに……(汗) >「ならテメエはナニモンだ!」 >「くくく、さてな。長く生きてるので忘れてしまったな。」 >とぼけるエランギスだったが、横合いから別の声が聞こえてきた。 >「ギディアス――かつて”組織”にその人ありと言われたディクスン=レッドフィアーの弟子・・・・・そうでしょ?」 エランギスさんの正体は、ギディアスさん……。 いくつか予備の身体があるとは言っていましたが、おそらくメインだったはずの方は、 ナイの方にあちらへご招待されているのに、残っていたのがあったのですね。 >そこには、蒼髪の美女が立っていた。 >「「お前は―――!?」」 >エランギスとヴェルディオスの声が重なった。 エランギスさんは、ダルフィン様をご存じだったのですか。 ……ということは、このエランギスさんは、一度ダルフィン様に倒されてから、 動き出した身体のひとつなのでしょうか。 ナイの方のご招待を受けた方とは、別物のようですが。 >「さて、おそらくコイツが”ドリアン=グレイの肖像画”ってとこだろうな。」 >”殺戮者”を拾い上げ、そう言った。 一度自分たちに〃地獄〃を見せた相手を目の当たりにし、そして〃剣の秘密〃を 指摘されて狼狽する……。 ダルフィン様を見て、驚くのは仕方がないにしても、確かに〃底〃が見えますね。 剣に魂を封じ込めた、というところでしょうか。 そして、この剣で殺された人の生命力をチャージして、自分の生命に変えていたのかな、 と思いました。 >「まあ、貴方様たちはここらで御引き取りください。あとは奴が・・・・」 >ジゴマがそう言うや、”殺戮者”を残して、ヴェルディオスとカトレアの姿は消えた。 ヴェルディオスさんとカトレアさんは、どこへ運ばれたのでしょうか。 リカステさんのいる場所だと良いのですが。 そして、ジゴマさん。本当に、謎ですね……。 ですが、さしずめこの行動は、「終わった舞台の後片づけ」のようにも見えました。 >なんか、ちょいととんでもない方向に行ってしまいました。 >とりあえず、エランギスはギディアスの予備パーツの生き残りという設定です。 >完全にギディアスの記憶がインストールされてはいないので、本家とは少し性格も異なります。(イヤラシイところは一緒ですが) >それではまた次回。 さすがに、ギディアスさん(予備)だったとは思いませんでした。 微妙に性格が違っても、〃闇黒の瞳〃の研究とその技術を使った野望に対する執念は、 凄まじいものがありますね。……まだいたら、嫌ですね、予備パーツ……。 もっとも、まだいるようなら、ダルフィン様が写本燃やすゼロスのように、 消して回りそうですが。 とりあえず一段落したヴェルディオス・カトレア組。櫃の中に消えてしまった ダルフィン様も気になりますが、大ピンチのリナ・コタロウ組、シリアスモード炸裂の ガウリイ・ミヤリ・リュウゼン混合組はどうなるのでしょうか。 続きを楽しみにしています。 それでは、今日はこの辺で失礼いたします。 |
28467 | そうなんです。 | 棒太郎 | 2003/12/4 16:50:27 |
記事番号28461へのコメント >棒太郎様、こんばんは。 > >「読みまくれ2」のデータ消失騒動で、わたわたしている間に続きが……。 >(Macに記事のキャッシュが残ってないか、やってみたんですが……。 >全ツリーの表示はできても、細かい記事は駄目でした……しくしく) >謎が着々と解明していきますね。 >そして……何故か謎が解明するほど、正体も目的も、さらに謎めいてくるジゴマさん……。 >……実は血の色はピンクとか言われたら、信じそうなくらい謎ですね……(汗) こんにちは、エモーションさん。 データ消失大変でしたね・・・・・・わたしも何が起こったんだと疑問でした。 本編、謎がどんどん解明されていってますが、ジゴマに関しては明らかになってるようで明らかになってませんね。 もう、このまま謎にしとこうかな〜、とも思ってます。 >>「それなら、もう一度地獄を見せてやろう・・・・・・・」 >>静かにそう言うや、ニヤリと凄まじい笑みを浮かべた。 > >……ダルフィン様……。静かに、深く、怒っていますね……(汗) エランギスの正体を告げられましたので。 大事な人を手にかけた奴ですので、そりゃもう深く怒ってます。 >>「いくら強大な力を持つといっても、心の内を暴かれたらあのザマか・・・・・まあ、敗因は己の力を過信しすぎたのと、相手を侮りすぎというところさね。」 >>ガチンコだけですべての勝敗が決まるわけではないよ――櫃の奥へ消え去ったダルフィンに諭すようにジゴマはそう言った。 >>「”ノスタルジア”、甘く見ないでもらいたいねえ。」 > >ダルフィン様……(汗) >このままやられてしまうとは思いませんが、大丈夫なのでしょうか。 >そして、ダルフィン様にとってデイルさんは、無理もないことですが、突かれたら、 >あっという間にガタガタになってしまう、最大の弱点になっていますね。 >想いを消すことはできない、けれどこのままでもいけない。 >ある意味、ダルフィン様にとっても、これは乗り越えなきゃならない、 >試練のような気がしてきました。 普段は固く閉ざしていますが、そういうのは暴かれたらもろいですからね。 それほどまで”ノスタリジア”が強力で、いやらしいということもありますが。 >>それも五指が刃と化している。 >>ガンと突き飛ばすようにして、二人は大きく間合いを外した。 >>「お前さんも器用なことするよな。」 >>ガウリイはさして慌てる風でもなく、そう言った。 > >ああ……シリアスです……。 >そして、どんどん本領を発揮しています、ガウリイ……。 >デッドエンドさんも凄いですが、かわしてしまうガウリイも凄すぎです……。 普段”愚者”の皮を被っていますが、やるときはやる男、ガウリイ。 敵も、120%の力を出さなきゃいけない相手ですからね。 >>あのダルフィンを苦しめた振動波によるものだった。 >>一瞬早く、足を取られる前に飛び退いたが、それに合わせるようにデッドエンドが再び襲い掛かってきた。 >>(くっ!こいつ、能力にかまけてるだけのやつじゃないな。戦闘の仕方も一級品だぜ!) >>オオオッと気合をあげながら、ガウリイも切り結んでいった。 > >ある意味、ギャラリーがいないのが、勿体ないですね。 >リュウゼンさんとミヤリさんは、自分の方で手一杯でしょうし。 >どんな風に決着がつくのか、想像できないです。 >とりあえず、ガウリイ、がんばれ! 確かに、この戦いを見たならガウリイへの評価が変わるかもしれませんね。 リュウゼンたちのほうは、そっちでまたひとつの世界をつくってますから。 >>「だから言っただろう?掘り起こした”闇黒の瞳”の技術をもう一度整えるためさ。」 >>「じゃあ・・・・神殿自体元からそのために・・・・・・」 >>「そうだ。お前達の思っているような奇麗事などカモフラージュのために過ぎんよ。」 > >どんなものにも、裏表はあるものですが……。本当に、よりにもよって、という気分です。 >ろくな結末にならないのに……(汗) 歪んだ力に魅せられた、といいましょうか。 >>「ギディアス――かつて”組織”にその人ありと言われたディクスン=レッドフィアーの弟子・・・・・そうでしょ?」 > >エランギスさんの正体は、ギディアスさん……。 >いくつか予備の身体があるとは言っていましたが、おそらくメインだったはずの方は、 >ナイの方にあちらへご招待されているのに、残っていたのがあったのですね。 運良く残った予備パーツです。エランギスは。 >>そこには、蒼髪の美女が立っていた。 >>「「お前は―――!?」」 >>エランギスとヴェルディオスの声が重なった。 >エランギスさんは、ダルフィン様をご存じだったのですか。 >……ということは、このエランギスさんは、一度ダルフィン様に倒されてから、 >動き出した身体のひとつなのでしょうか。 >ナイの方のご招待を受けた方とは、別物のようですが。 本家のギディアスが倒された後に動き出したものですから。 おぼろげにダルフィンのことが記憶にありました。 >>「さて、おそらくコイツが”ドリアン=グレイの肖像画”ってとこだろうな。」 >>”殺戮者”を拾い上げ、そう言った。 > >一度自分たちに〃地獄〃を見せた相手を目の当たりにし、そして〃剣の秘密〃を >指摘されて狼狽する……。 >ダルフィン様を見て、驚くのは仕方がないにしても、確かに〃底〃が見えますね。 >剣に魂を封じ込めた、というところでしょうか。 >そして、この剣で殺された人の生命力をチャージして、自分の生命に変えていたのかな、 >と思いました。 そうです。剣に自分の魂を封じてるような状態です。 そして犠牲となった者たちの生命を吸い取り、自分の力に変えてました。 >>「まあ、貴方様たちはここらで御引き取りください。あとは奴が・・・・」 >>ジゴマがそう言うや、”殺戮者”を残して、ヴェルディオスとカトレアの姿は消えた。 > >ヴェルディオスさんとカトレアさんは、どこへ運ばれたのでしょうか。 >リカステさんのいる場所だと良いのですが。 >そして、ジゴマさん。本当に、謎ですね……。 >ですが、さしずめこの行動は、「終わった舞台の後片づけ」のようにも見えました。 仰るとおり、ジゴマのこの行動派「後片付け」です。 次回、彼の謎の一端が明らかになる・・・・・かも・・・・・ >>なんか、ちょいととんでもない方向に行ってしまいました。 >>とりあえず、エランギスはギディアスの予備パーツの生き残りという設定です。 >>完全にギディアスの記憶がインストールされてはいないので、本家とは少し性格も異なります。(イヤラシイところは一緒ですが) >>それではまた次回。 > >さすがに、ギディアスさん(予備)だったとは思いませんでした。 >微妙に性格が違っても、〃闇黒の瞳〃の研究とその技術を使った野望に対する執念は、 >凄まじいものがありますね。……まだいたら、嫌ですね、予備パーツ……。 >もっとも、まだいるようなら、ダルフィン様が写本燃やすゼロスのように、 >消して回りそうですが。 とりあえず、運良く生き残ったのはこのエランギスだけです。 まあ、ダルフィンのためにいたとしてもその末路は悲惨でしょうね。 >とりあえず一段落したヴェルディオス・カトレア組。櫃の中に消えてしまった >ダルフィン様も気になりますが、大ピンチのリナ・コタロウ組、シリアスモード炸裂の >ガウリイ・ミヤリ・リュウゼン混合組はどうなるのでしょうか。 >続きを楽しみにしています。 >それでは、今日はこの辺で失礼いたします。 まだまだ入り乱れていますが、よければ今後もお付き合いください。 それでは。 |
28470 | 剣狼伝〜魔人輪舞曲〜 第4章 7 | 棒太郎 | 2003/12/4 19:34:14 |
記事番号28317へのコメント こんばんは、棒太郎です。 話もクライマックスに近づいてきましたが、まだまだいろいろと設定が出てきてヒーコラ言ってます。 ラストのプロットは出来てるんで、なんとかそこへ持っていきたいと思います。 ************************************* 『剣狼伝〜魔人輪舞曲〜』 第4章 7 「さ〜て、チェックメイトね。」 紫煙を吐き出しながら、ロペティがにこやかに口にした。 「う・・・う・・・・・・・」 「く・・・くそ・・・・・・」 ”死煙”のためにコタロウは体を動かすことが出来ず、リナは”オルラックの手袋”に捕らわれ、危険な状態にあった。 「あらん、コタロウ君。そんなに怖い顔しないで♪」 ロペティは指をコタロウの顎にあて、ツイッと上を向かせた。 そしてにっこりと笑うと、おもむろに己の唇をコタロウの唇に重ねた。 その瞬間、コタロウから苦悶の唸り声があがった。 「ぐ・・・コ・・・コタ・・ロ・・・・ウ・・・・・」 必死でリナがそちらに目を向ける。 コタロウはカッと目を剥き、体を細かく痙攣させていた。 「うふふ、どう?”死天使の祝福”の味は。苦しいのはほんの少しよ。すぐに天にも昇るような法悦が身を包むわ。」 唇が塞がれているにもかかわらず、ロペティの声が響いた。 ガキンと大きく、金属が打ち付けられる音が響き、二つの影が交差した。 一方は剣を構えたガウリイ、もう一方は鋭い刃と化した両手の五指を向けているデッドエンドであった。 「ははは、いいぞ。ガウリイ=ガブリエフ。これほど愉快なのは久方ぶりだ。」 腹の底から愉しそうな声をあげ、デッドエンドは笑った。 ガウリイのアーマーには、猛獣の爪あとのような傷が大きく走っていた。 「さあ、まだまだ愉しませてくれ。宴は始まったばかりだ。」 「俺としちゃフィナーレに持ち込みたいんだがね。」 「つれないことをいうな。お前の修羅の本性、とくと見させてもらおうか。」 「やなこった。」 そう言い、再び剣を振り上げた。 その横では、リュウゼンとキリウの睨み合いが続いていた。 二人―――というか、リュウゼンの放つ殺気によって、周りの空気は静かに凍りついている。 ミヤリもリュウゼンの殺気に当てられ、金縛りに遭ったかのように、固く立ち尽くしている。 呼吸をすることすら縛られているような感じだった。 (リュウゼン!) 心の内で叫ぶが、それは届くことはない。 「ふふふ、リュウゼン。君がいかに優れた剣士であろうと、この瞳にどうやって向かうつもりだ。自分で自分を攻撃するのも同じだ。」 ニヤリと笑いながら、キリウはリュウゼンに問いかけた。 だが、リュウゼンは無言で正眼に構えたままだった。 静かに意識を集中させている。 「!?」 やがて、キリウから動揺している気配を、ミヤリは感じた。 (な・・・・・なんだと・・・・・) キリウは目を見開いた。 そう、目の前のリュウゼンの姿が、剣とひとつになっていったからだ。 キリウの目には、やがてひとつの剣となり、何倍にも大きくなったようなビジョンが視えた。 (ま、まさか・・・・・・・そこまでの境地を・・・・・・!?) そして、静かに流れてくるような声が聞こえたきた。 祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり キリウの動揺は激しくなり、何かに気圧されていた。 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理を表す 驕れる人も久しからず ただ春の夜の夢の如し 猛き者もついには滅びぬ 「う、うおおおおおーーーーーっ!!」 弾かれたようにキリウが飛び出した。 ガッとふたつの影は交錯した。 「―――――ひとえに風の前の塵に同じ」 バッと血飛沫が大きく宙を舞った。 「ば・・・・馬鹿な・・・・・・」 そう呟き、地面に倒れたのはキリウだった。 リュウゼンのほうもしばらくは動かなかった。 顔には極度の精神集中による疲労の色が浮かんでいた。 「あそこまで・・・・・意を消した・・・・・剣では・・・・・この・・瞳も・・・・捕らえ・・られぬのか・・・・・・」 「奥義 風塵剣――――私とてまだ完璧ではありません・・・・」 風塵剣―――それは、剣の極みとも言うべき、無念無想、無意識の一打である。 名は違えど、剣術が目指す極地はそれであるといえよう。 リュウゼンは先程の謡によって、精神を没入させたのであった。 キリウやミヤリの瞳は、相手の敵意・殺意ある攻撃を相手に返すわけであるから、この無意識の一打には反応できなかったのである。 「レンマ殿・・・・・・これにて終局です。」 気息を整えたリュウゼンが、カタナの刃を返した。 「おい・・・貴様。何を考えている。」 エランギスが半ば恐怖に彩られた声を、目の前のジゴマに向けた。 「おやおや、なにを恐れていなさるんで?」 「お、恐れるだと・・・・・」 強がるような声を上げるエランギスだったが、ジゴマはそれをも笑っていた。 「そうだ。なにを恐れる、ギディアス?地獄はまだまだこんなものではないぞ?」 その声にエランギスはアッと声をあげた。 ジゴマの覆面がとられたそこには、彼が師匠(せんせい)と呼んだ人物の顔があった。 「ディ、ディクスン師匠・・・・・・・」 呆然と呟くエランギスに、 「そうよ、ギディアス。早く貴方もいらっしゃい。」 「数多の生命を玩んだお前に相応しい場所だぞ。」 その左右に血にまみれた男女が立ち、肩に手を置いた。 「シャ、シャローナ師・・・・・サルバトリア師・・・・・・・」 エランギスの瞳に驚愕と怯えの色が浮かんでいた。 「ジ、ジゴマッ!!貴様、何故こんな真似を―――」 「やれやれ、やはりお前は三文役者だな。ギディアス。」 先程までとは打って変わった口調で、ジゴマは静かに言った。 「ディクスン、サルバトリア、シャローナ・・・・・・・彼らはいい役者だった。まったく惜しい者達をなくしたものだ。」 「な・・なに・・・・・・」 「あのときにしてもそうだ。”組織”を再び立ち上げたと思えば、すぐに崩壊。まあ、予備パーツだったお前が完全なインストールなしに一個の自我を得たというのは面白いものだったがな。」 にやりと笑って話すジゴマに、エランギスは呆然とした瞳を向けていた。 「それから神殿とやらを興して、慎重に事を運んでいたようだがな。それでキリウや、この国のことで面白そうなので、やって来てみたが・・・・・・やはり三文芝居だったな。ま、いずれにしろお前の舞台は終わった。さっさと退場してもらおうか。」 「な・・何者だ・・・・・・・お前は・・・・・・・」 呆然と呟くエランギスに向かって、ジゴマは己の顔を掴むように片手で覆った。 ゴキッ、ゴキッと鈍い音が響き、やがて手が離れた。 「これなら分かるか?ギディアス。」 そこに現れた顔を見た瞬間、エランギスの驚愕は頂点に達した。 「ま・・まさか・・・・・・・・・お・・・長・・・・・」 その声を余所に、ジゴマは”殺戮者”を手にした。 「ド、ドクター・フー―――――――っ!?」 その瞬間、上に放り投げられた”殺戮者”が、櫃から飛び出した黒い獣のようなものの顎に噛み砕かれた。 ”殺戮者”に吸い込まれた無数の生命が弾けると同時に、エランギスはもがき苦しみ、絶叫した。 どんどんと肉体は朽ち果て崩れ落ちてゆき、そして絶叫が鳴り止んだ後にはしなびて、ねじくれたミイラがあるだけだった。 「さて、この大舞台もそろそろ閉幕かねぇ。」 再び覆面を被ったジゴマは、愉快そうに呟いた。 ************************************* だいぶ、決着が付いてきました。 しかし、ジゴマがここまで大きくなるとは予想外でした。 最初はちょこまかと動き回る脇キャラみたいな感じだったはずなのに。 もうそろそろラストが見えてきた感じです。 それではまた次回。 |
28484 | ジゴマさんって……(汗) | エモーション E-mail | 2003/12/4 23:08:30 |
記事番号28470へのコメント 棒太郎様、こんばんは。 続きですね♪ 今回で半分、決着が付きましたね。 エランギスさんがジゴマさんの正体を、知っているようなのに驚きました。 >話もクライマックスに近づいてきましたが、まだまだいろいろと設定が出てきてヒーコラ言ってます。 >ラストのプロットは出来てるんで、なんとかそこへ持っていきたいと思います。 何故かラスト間際でじたばたしますよね……(汗) 話があとちょっとで終わるのに、何故終わらないっ?! という気分が いつもあります、私……。(無かったのは「冴えたやり方」くらいで) >「あらん、コタロウ君。そんなに怖い顔しないで♪」 >ロペティは指をコタロウの顎にあて、ツイッと上を向かせた。 >そしてにっこりと笑うと、おもむろに己の唇をコタロウの唇に重ねた。 ああ、とうとう魔の手に……(汗) >「うふふ、どう?”死天使の祝福”の味は。苦しいのはほんの少しよ。すぐに天にも昇るような法悦が身を包むわ。」 >唇が塞がれているにもかかわらず、ロペティの声が響いた。 ロペティさん……。いったい何をしたのでしょう……(滝汗) コタロウくんはどうなってしまうのでしょうか。 ああ、こちらはひたすら大ピンチ……。余裕ありすぎです、マダム……。 >ガキンと大きく、金属が打ち付けられる音が響き、二つの影が交差した。 >一方は剣を構えたガウリイ、もう一方は鋭い刃と化した両手の五指を向けているデッドエンドであった。 >「ははは、いいぞ。ガウリイ=ガブリエフ。これほど愉快なのは久方ぶりだ。」 >腹の底から愉しそうな声をあげ、デッドエンドは笑った。 >ガウリイのアーマーには、猛獣の爪あとのような傷が大きく走っていた。 デッドエンドさんも……心底楽しそうですね……。 そしてしっかり対応しているガウリイ。 どんどん剣士としての本能が、研ぎすまされてきていますね。 ……ああ、リュウゼンさん、絶対見逃してくれないですね、これでは(汗) >その横では、リュウゼンとキリウの睨み合いが続いていた。 >二人―――というか、リュウゼンの放つ殺気によって、周りの空気は静かに凍りついている。 >ミヤリもリュウゼンの殺気に当てられ、金縛りに遭ったかのように、固く立ち尽くしている。 >呼吸をすることすら縛られているような感じだった。 ああああ、こちらはこちらで……(滝汗) 単なるギャラリーでも、怖くて動けないですよ、これ……。(汗) >「あそこまで・・・・・意を消した・・・・・剣では・・・・・この・・瞳も・・・・捕らえ・・られぬのか・・・・・・」 >「奥義 風塵剣――――私とてまだ完璧ではありません・・・・」 >風塵剣―――それは、剣の極みとも言うべき、無念無想、無意識の一打である。 >名は違えど、剣術が目指す極地はそれであるといえよう。 >リュウゼンは先程の謡によって、精神を没入させたのであった。 >キリウやミヤリの瞳は、相手の敵意・殺意ある攻撃を相手に返すわけであるから、この無意識の一打には反応できなかったのである。 あの〃瞳〃でも、反応できない究極の剣……。(滝汗) リュウゼンさん、無茶苦茶強すぎです……。 これでも完璧ではないのですか。……冗談抜きでガウリイ、大丈夫かな……(遠い目) また、キリウさんは〃瞳〃の能力に、頼りすぎてしまったのですね。 自分自身の力を磨くことを、怠った結果とも言えるのかなと思いました。 とりあえず、これでガウリイ・ミヤリ・リュウゼン混合組の、リュウゼン側は、 決着ですね。 >「そうだ。なにを恐れる、ギディアス?地獄はまだまだこんなものではないぞ?」 >その声にエランギスはアッと声をあげた。 >ジゴマの覆面がとられたそこには、彼が師匠(せんせい)と呼んだ人物の顔があった。 ジゴマさん。今度はデイルさんの顔に……。ダルフィン様とは違う意味で、動揺しますね、これは……。 >「ディ、ディクスン師匠・・・・・・・」 >呆然と呟くエランギスに、 >「そうよ、ギディアス。早く貴方もいらっしゃい。」 >「数多の生命を玩んだお前に相応しい場所だぞ。」 >その左右に血にまみれた男女が立ち、肩に手を置いた。 >「シャ、シャローナ師・・・・・サルバトリア師・・・・・・・」 >エランギスの瞳に驚愕と怯えの色が浮かんでいた。 こちらの二人は人形を使ったのですね。かつてのデイルさんの同志。 共に組織を最初に壊滅させた方々ですね。 >先程までとは打って変わった口調で、ジゴマは静かに言った。 >「ディクスン、サルバトリア、シャローナ・・・・・・・彼らはいい役者だった。まったく惜しい者達をなくしたものだ。」 ……ジゴマさんにとっては、歴史の移り変わりも、比喩表現でなく、 一つの舞台なのでしょうか。 >そこに現れた顔を見た瞬間、エランギスの驚愕は頂点に達した。 >「ま・・まさか・・・・・・・・・お・・・長・・・・・」 >その声を余所に、ジゴマは”殺戮者”を手にした。 >「ド、ドクター・フー―――――――っ!?」 長……ですか……?(汗)ドクター・フー……通り名なのか、本名なのか 分かりませんが、もしかしてジゴマさんは、かなり昔から、様々なことに 関わってきたのでしょうか。……黒子として楽しみながら。 >だいぶ、決着が付いてきました。 >しかし、ジゴマがここまで大きくなるとは予想外でした。 >最初はちょこまかと動き回る脇キャラみたいな感じだったはずなのに。 >もうそろそろラストが見えてきた感じです。 >それではまた次回。 ジゴマさん、本当に……(汗) 脚本家ではないけれど、監督から黒子まで、色々こなしていますね。 ある意味、一番質が悪いといいますか。 でも、正体が判明しても、このまま謎でも、まるっきり違和感なさそうな気もします。 ……やはり、血の色はピンクなのでは……(笑)←何故かピンクのイメージが。 緑色や青という感じがしないので。 とりあえず、戦いが続いているのは、リナ・コタロウ組と混合組のガウリイ側、ですね。 ……コタロウくんがこのまま、魔の手に捕まったママにならないように、祈ります(汗) それでは、続きを楽しみにしつつ、今日はこの辺で致します。 |
28518 | この人はねえ・・・・・ | 棒太郎 | 2003/12/6 22:34:04 |
記事番号28484へのコメント >棒太郎様、こんばんは。 > >続きですね♪ >今回で半分、決着が付きましたね。 >エランギスさんがジゴマさんの正体を、知っているようなのに驚きました。 こんばんは、エモーションさん。 ようやっと、半分ほど決着つきました。 けど、ここからラストまで長いような気が・・・・・ >>話もクライマックスに近づいてきましたが、まだまだいろいろと設定が出てきてヒーコラ言ってます。 >>ラストのプロットは出来てるんで、なんとかそこへ持っていきたいと思います。 > >何故かラスト間際でじたばたしますよね……(汗) >話があとちょっとで終わるのに、何故終わらないっ?! という気分が >いつもあります、私……。(無かったのは「冴えたやり方」くらいで) わたしは『彼方の血脈』がそうでしたね。 あれはあとちょっとっていうのがとても長かったです。 >>ロペティは指をコタロウの顎にあて、ツイッと上を向かせた。 >>そしてにっこりと笑うと、おもむろに己の唇をコタロウの唇に重ねた。 > >ああ、とうとう魔の手に……(汗) ついに毒牙にかかってしまいました。 >>「うふふ、どう?”死天使の祝福”の味は。苦しいのはほんの少しよ。すぐに天にも昇るような法悦が身を包むわ。」 >>唇が塞がれているにもかかわらず、ロペティの声が響いた。 > >ロペティさん……。いったい何をしたのでしょう……(滝汗) >コタロウくんはどうなってしまうのでしょうか。 >ああ、こちらはひたすら大ピンチ……。余裕ありすぎです、マダム……。 ロペティは策士タイプですから。 ガチンコタイプに慣れているコタロウには、やりづらい相手でしょう。 >>「ははは、いいぞ。ガウリイ=ガブリエフ。これほど愉快なのは久方ぶりだ。」 >>腹の底から愉しそうな声をあげ、デッドエンドは笑った。 >>ガウリイのアーマーには、猛獣の爪あとのような傷が大きく走っていた。 > >デッドエンドさんも……心底楽しそうですね……。 >そしてしっかり対応しているガウリイ。 >どんどん剣士としての本能が、研ぎすまされてきていますね。 >……ああ、リュウゼンさん、絶対見逃してくれないですね、これでは(汗) デッドエンドはまだ完全に本気を出してません。 猫などが獲物を仕留める前に遊ぶのと同じような感じです。 >>ミヤリもリュウゼンの殺気に当てられ、金縛りに遭ったかのように、固く立ち尽くしている。 >>呼吸をすることすら縛られているような感じだった。 > >ああああ、こちらはこちらで……(滝汗) >単なるギャラリーでも、怖くて動けないですよ、これ……。(汗) まさに蛇に睨まれた蛙です。 >>「あそこまで・・・・・意を消した・・・・・剣では・・・・・この・・瞳も・・・・捕らえ・・られぬのか・・・・・・」 >>「奥義 風塵剣――――私とてまだ完璧ではありません・・・・」 >>風塵剣―――それは、剣の極みとも言うべき、無念無想、無意識の一打である。 >>名は違えど、剣術が目指す極地はそれであるといえよう。 >>リュウゼンは先程の謡によって、精神を没入させたのであった。 >>キリウやミヤリの瞳は、相手の敵意・殺意ある攻撃を相手に返すわけであるから、この無意識の一打には反応できなかったのである。 > >あの〃瞳〃でも、反応できない究極の剣……。(滝汗) >リュウゼンさん、無茶苦茶強すぎです……。 >これでも完璧ではないのですか。……冗談抜きでガウリイ、大丈夫かな……(遠い目) >また、キリウさんは〃瞳〃の能力に、頼りすぎてしまったのですね。 >自分自身の力を磨くことを、怠った結果とも言えるのかなと思いました。 >とりあえず、これでガウリイ・ミヤリ・リュウゼン混合組の、リュウゼン側は、 >決着ですね。 剣の目指す極意です。 心のはからいを捨てたところに、閃光のように放たれるものです。 リュウゼンもまだ完全には究めていません。 >>「そうだ。なにを恐れる、ギディアス?地獄はまだまだこんなものではないぞ?」 >>その声にエランギスはアッと声をあげた。 >>ジゴマの覆面がとられたそこには、彼が師匠(せんせい)と呼んだ人物の顔があった。 > >ジゴマさん。今度はデイルさんの顔に……。ダルフィン様とは違う意味で、動揺しますね、これは……。 なんせ、昔手にかけた人物と全く同じ姿が出てきたら驚きますね。 そういったところは、ジゴマは目聡いです。 >>「そうよ、ギディアス。早く貴方もいらっしゃい。」 >>「数多の生命を玩んだお前に相応しい場所だぞ。」 >>その左右に血にまみれた男女が立ち、肩に手を置いた。 >>「シャ、シャローナ師・・・・・サルバトリア師・・・・・・・」 >>エランギスの瞳に驚愕と怯えの色が浮かんでいた。 > >こちらの二人は人形を使ったのですね。かつてのデイルさんの同志。 >共に組織を最初に壊滅させた方々ですね。 そうです。これは人形です。 徹底した演出です。 >>「ディクスン、サルバトリア、シャローナ・・・・・・・彼らはいい役者だった。まったく惜しい者達をなくしたものだ。」 > >……ジゴマさんにとっては、歴史の移り変わりも、比喩表現でなく、 >一つの舞台なのでしょうか。 この人も愉快犯ですから。 彼にとっては、世の出来事は舞台上の劇のようなものです。 >>「ま・・まさか・・・・・・・・・お・・・長・・・・・」 >>その声を余所に、ジゴマは”殺戮者”を手にした。 >>「ド、ドクター・フー―――――――っ!?」 > >長……ですか……?(汗)ドクター・フー……通り名なのか、本名なのか >分かりませんが、もしかしてジゴマさんは、かなり昔から、様々なことに >関わってきたのでしょうか。……黒子として楽しみながら。 エランギスが見たのは、かつて”組織”を創設した人物の姿です。 この名前も本名かどうかは分かりませんね。 >>だいぶ、決着が付いてきました。 >>しかし、ジゴマがここまで大きくなるとは予想外でした。 >>最初はちょこまかと動き回る脇キャラみたいな感じだったはずなのに。 >>もうそろそろラストが見えてきた感じです。 >>それではまた次回。 > >ジゴマさん、本当に……(汗) >脚本家ではないけれど、監督から黒子まで、色々こなしていますね。 >ある意味、一番質が悪いといいますか。 >でも、正体が判明しても、このまま謎でも、まるっきり違和感なさそうな気もします。 >……やはり、血の色はピンクなのでは……(笑)←何故かピンクのイメージが。 >緑色や青という感じがしないので。 > >とりあえず、戦いが続いているのは、リナ・コタロウ組と混合組のガウリイ側、ですね。 >……コタロウくんがこのまま、魔の手に捕まったママにならないように、祈ります(汗) >それでは、続きを楽しみにしつつ、今日はこの辺で致します。 この話の中では、ジゴマが一番性質が悪いです。 愉快犯です。この人は。 多分、正体は最後まで判然としないかも知れません。 それでは。 |