◆−死。(注訳:爆詩)そのに?−エーナ (2003/12/5 00:50:16) No.28487 ┗Encounter〜邂逅〜 第四話−エーナ (2003/12/6 09:19:17) No.28507 ┗Encounter〜邂逅〜 第五話−エーナ (2003/12/13 00:49:05) No.28622 ┗Encounter〜邂逅〜 第三話について−エーナ (2003/12/13 09:24:26) No.28625
28487 | 死。(注訳:爆詩)そのに? | エーナ E-mail | 2003/12/5 00:50:16 |
すべて。 ひとつの言葉から、もうひとつの言葉へ。 始まり、終わる。 それは『何』であろうと変わる事はない。 ――だけど。 時は回る。 メビウスの輪・・・まさしくその名のとおり。 永遠に変わらないものがある。 永遠にうつろいゆく存在〔もの〕がある。 あたしははるかな過去に生まれた。 時の流れがあっても、流れる事に意味がなかったあのころ。 ・・・いつか。 あたしも『もうひとつの言葉』の奥へと消えてしまうのだろうか? 『有』と『無』。 それが、ひとつの言葉と、もうひとつの言葉。 全ては『有』ることから始まり、それぞれの方向へと進んでゆく。 そして、『無』へと還る。 ――でも。それでも。 あたしはかまわない。 生まれて消える。 あたしはその中に意味を見出したのだから。 そうでしょう? ルビーの色の瞳を持つ人間よ。 炎のような激しさを宿した心の持ち主よ。 水のようにうつろいやすい存在よ。 風のように自由な者よ。 大地のように優しきものよ。 そう。かまいはしない。 あなたを倣〔なら〕う事を選んだのだから。 ――そして。 あたしは、『あたし』を見つけたあなたがいとおしいのだから。 あとがき え・・・L×リナっ!? とぉとぉかいてしもーた! あ、ちなみに前の詩とも英単語表記シリーズ(dream・unbarance・encounterなど)とも関係有りません。 だって、そっちはのーまるだもの。うん。 |
28507 | Encounter〜邂逅〜 第四話 | エーナ E-mail | 2003/12/6 09:19:17 |
記事番号28487へのコメント Encounter〜邂逅〜 第四話 《・・・長老!ゼロスと名乗る男と、その二人の連れが・・・》 「・・・通せ」 黒い竜の報告に、顔を少しゆがめて一言だけ行ったミルガズィア。 「その必要はありませんよ、ミルガズィアさん。もう勝手に来ちゃいましたから」 にっこりといつもどおりに微笑みながらでてきたのは、神官服を着たヒトの形したモノ。 「何のようだ?ゼロスよ」 「彼らを『ひきとり』に来たんですよ」 「・・・・・・あのものら・・・魔族か!?」 魔族という一言に、周囲がざわめく。 「いえ。人間ですよ。ただ、この地の住人ではないので、送り返すためにここへと来たんです。 そこをどいていただけませんか?」 「・・・・・・・・・・・・・・・。」 ミルガズィアは、無言で道をあけた。 「・・・?」 銀色の髪の男は眉をぴくりと動かす。 「えーと・・・その方たちの言葉は、僕、分からないんですよねぇ。 ル・・・いえ、イブリースさん、彼と話してくれませんか?」 その言葉に、不思議な雰囲気を纏う、仮面をつけたローブの人間が前へと出てきた。 「・・・‐‐‐‐?」 「‐‐‐‐‐‐‐‐‐」 イブリースが語りかけ、男が返す。 どうやら、意思の疎通はできているようだ。 青年は鉄の塊の・・・穴のほうへとその身を向ける。 「・・・‐‐‐‐」 男が発したその単語に反応したようで、金色の髪の少女が再び顔を出し、今度はそのまま降りてきた。 「・・・‐‐‐‐、‐‐‐?」 「‐‐‐‐‐‐」 少女が何かの問いを発し、イブリースが答える。 もう一人の紺色の髪を持つ女性が、ジュラルミンケースのようなものを開け、大量にある『それ』を二つだけ取り出す。 そっと取り出したのは、指輪。 「‐‐‐‐‐」 出されたそれを、青年は受け取る。 ひとつを少女に渡し、もうひとつを自分ではめる。 少女もそれを見習い、左手の人差し指にはめてみた。 「あたしの言葉が分かる?」 イブリースは、二人に対して今度は普通の言語で言葉を発した。 「・・・わかるわ」 それに対して、少女は静かに答えた。 少女と青年がつけた指輪が、淡く燐光を放っている。 「・・・おぬしら・・・魔族か?」 「・・・・・・答えはノーよ。竜族の長老。 ・・・アシュタロス」 少々大振りな身振りで彼女は答えた。 「はい」 「一度戻って、ミカエルに修理をさせておいて」 イブリースが、指差したのは・・・鉄の塊。 「分かりました」 アシュタロスはにこりと微笑んで答えた。 「え?え?」 「・・・なにをするつもりだ・・・?あの《モーニング・スター》は・・・」 いまいち事態がわかっていないようで、サミィは疑問符を浮かべ、イーザーはイブリースに尋ねる。 「帰るときに必要だってことは分かってる。 ・・・ここでは修理をしないだけ」 仮面で上半分の顔が隠れているというのに、イブリースはあでやかと思えるような笑みを浮かべた。 「・・・信用できるとは限らないわ」 サミィがぴりぴりとした雰囲気で行った。 「それでも結構よ。こちらはやるべきことをやるだけだから」 しれっと気にしていない様子でイブリースは言い放つ。 「やるべきこと?」 今度はイーザーが問いを発する。 「あなたたちを、元の場所、もとの銀河、もとの時代へ返す事・・・」 そのただならぬ内容に、竜たちがざわめく。 「イブリースさん!そんな事をここで言っては・・・」 ゼロスが注意をするが、イブリースはあっさりと、 「大丈夫よ」 すい。と、彼女は手を掲げ、自分を中心に円弧を描いて竜たちにかざしてゆく。 それに合わせて、竜たちがばたばたと倒れてゆく。 ――ミルガズィアを除いて。 「・・・眠らせて、記憶を消したわ。これで問題はないでしょう?」 「人間よ・・・なにをした」 剣呑な雰囲気で、ミルガズィアが問う。 「言ったでしょう?眠らせて、記憶を消した・・・それだけよ」 「その必要がどこにある」 「あたしたちにはあるのよ。あなたたちにこの記憶を持ってもらっては困るの。 時間がねじまがり、あたしたちの未来がなくなるかもしれないから」 「・・・まさか・・・未来の?未来の存在だというのか?」 「そういうこと。この時間では、彼女たちがここに落ちてくる原因はないわ。でも、未来にはそれがある。 ついでに過去へとジャンプする理由もね」 「・・・そういうことか・・・ならば、ゼロスよ。お前は・・・?」 「同じですよ。過去に行くというので彼女たちについてきただけ。僕も未来の存在です」 「だから、このことは・・・」 「秘密v・・・に、しておいてくださいね♪」 イブリースが言いかけたその言葉を、ゼロスがつぐような形でそういった。 ・・・ぢろり。 びくぅっ! 「えーと・・・まずかったですか・・・?」 「あたしのセリフを奪うなっ!崩霊烈〔ラ・ティルト〕っ!」 こぉっ!・・・べちっ。 「あいたっ!自分の力で防御無効化させて崩霊烈〔ラ・ティルト〕なんて唱えないでくださいよっ!!」 「え?神滅斬〔ラグナ・ブレード〕のほうがよかった?」 「イエ、崩霊烈〔ラ・ティルト〕デイイデゴザイマスデス・・・あうう・・・」 半分本気で泣きながら、ゼロスがいぢける。 「・・・ふむ。力関係はなんとなく分かったが・・・」 ミルガズィアが変に納得する。 「ああ、そうそう・・・一応、騒がせたお詫びの印よ」 どこからどう取り出したのか、イブリースは掌と同じくらいのサイズの漆黒の小箱を、ミルガズィアに投げ渡す。 「その小箱は、時が来るまで開かない。それまでは、あたしたちへの詮索はよしてくれる?」 「・・・いいだろう」 「ありがと。 ・・・さて、あなたたち・・・一緒に、来る?」 イブリースは、イーザーたち二人に向き直り、優しく言った。 あとがき エ:ああ・・・更新ペースが遅くなってきてる・・・っ! L:地にはいつくばって詫びろっ!お前はっ! どぐぉん!(巨大モノリスが落下。エーナ、下敷きに) L:さて、次の話からは二つのチームに分かれて行動する事になってるわね。(メモを見ながら) あら。本編でベルゼが初登場するみたい。 それでは、また会いましょう! |
28622 | Encounter〜邂逅〜 第五話 | エーナ E-mail | 2003/12/13 00:49:05 |
記事番号28507へのコメント 前回イブリースから黒い小箱を賄賂(をい)としてもらってだんまりを決め込んだミルさん。 さて、今回はルナさん初登場。ついでにベリアルとベルゼ君も初登場っ! Encounter〜邂逅〜 第五話 春風そよぐ穏やかな日差し。新緑の合間からこぼれる光が心地よい。 靴下から馬車や建築、魔導の道具まで何でもござれのインバース商会、商会本部・・・もとい、リナ=インバースの実家。 ゼフィーリアでしかその権威は振るわれてはいないが、そこはそれ、物はいいよう。永遠の女王〔エターナル・クイーン〕御用達、という事だ。 ちなみに、ここは豪邸。 「・・・・・・で、一体どういうことか、説明していただけますか?」 ルナはティーカップを下ろし、赤髪の優男に尋ねる。 「君のところにいる黒髪の女の子の二人・・・」 「ここの人間ではない事は知っています。それで、何故あなた方がじきじきに出てくるのですか?」 「彼女らは別の銀河の人間だ。その上、未来のな。 だから、我々が来た」 深緑の長い髪を首の辺りで束ねた青年・・・ベリアルは言って香茶を口に運ぶ。 「迎えに来た・・・と?いつもなら、そのような事は傍観しているあなた方が?」 「ところがさぁ。今回・・・いや、これからは事情が変わってくるわけ」 ベルゼバブはずずず・・・と音をたてて紅茶をすする。 「・・・『これから』?」 「いやさ、L様関係。まあ、傍観しちゃってくれるとありがたいな、と」 ぶふぅっ! ルナが勢いよく香茶をふきだす。 「な・・・な・・・!?あ・・・あのお方がっ!?」 「そういうことになるねー。ああ、リナ=インバースとガウリイ=ガブリエフ・・・彼らの結婚をお膳立てしてやってほしーんだ。 それから、彼女らの子供の名前・・・君が名づけ親になってくれ」 「え?あの・・・どういう・・・」 「彼女たちの子供が、本人、というわけなんだな。これが」 けたけたと笑うベルゼに、そ知らぬ顔で香茶を飲むベリアル。 「えええええええええええええええっ!?」 世にも珍しい、赤の竜神の騎士の叫び声が屋敷中に響き渡った。 「それから、これ」 取り出したのは、指輪。 「小型音声思考変換フィールドエネルギー発生及び遮断装置・・・・・・ こういうふうに呼ぶと、やたらと長くなるけど・・・あまり気にしないでよ。 この指輪は、通称『ケテル』。王冠という意味。 で、これを彼女たちに渡して欲しい。言葉がわからなくて難儀してるだろーからさぁ」 けらけらとベルゼバブから笑ってルナに渡されたその指輪は・・・当然人間やドラゴン、エルフの技術で作れるようなものではない。 「これを渡すだけ・・・ですか?」 少々落ち着いたルナがたずねた。 「ん、まあ頼みたい事はそれだけ。後で時機を見てから、俺らは直接あの子達のところへナンパに・・・」 ごすっ! 「・・・・・・このあほう」 強烈なエルボーをかましたベリアルがつぶやく。 「ぐぅっ・・・・・・じゃあ、そういうことで、ルナちゃんお茶でも飲みに・・・」 ダメージを受けながらも、目を輝かせてルナの手を握る。 「もう飲んでます。というか結構です」 ジト目で即答され、撃沈。 「はぅおっ!い・・・いぢわる・・・ルナちゃんも僕をいぢめるんだねっ!? 上司にもいびられ、同僚にもどつかれ・・・俺、お先真っ暗かも・・・」 わざとショックを受けたように泣きまねをしてみせるベルゼに、ベリアルは深いため息をついた。 同日、十数分後。インバース家、家屋の一室。 何故・・・だろう?何故こうなってしまったのか・・・ 何故この状況で・・・・・・・いや。これについては何も言うまい。 メニィの能天気さは、今に始まった事ではないのだから。 何故現地住民とここまでコミュニケーションが取れるのかは今は考える時ではない。 というか、結論でない。絶対。 今疑問に思うべきは・・・考えるべきは。 どうやって、この星から出るということか。 宇宙船の修理はめどがたってはいない。 そもそも、そのような技術がこの惑星にない様子だ。 ならば、アンプルを摂取できないメニィはいずれ・・・・・・ ・・・・・・考えたくもない。 ――しかし、希望はある。 あの時、通信に割り込んできた声はなんと言った? 『――あなた方は、今から強制的にこちらの銀河へと移動する事に――』 『――落ち着いて聞いてください。こちら、惑星テラ――』 ・・・『こちら』と、きた。 いや、単に通信技術と天文体観測技術が発達した地域があり、自分たちに警告するのが精一杯だった、という事も考えられるのだが・・・ ここでマイナス思考をしてしまっては始まらない。 探さなければ。 どこか・・・もしくは誰かを。 「レティ?どうしたの?難しい顔して」 ひょっこりと顔を出したのは、メニィだ。 なぜかここの人々になじんでしまっているが、そこはおおらか・・・というより、細かい事をあまり気にしない性格が、大いに役立っているのだろう。 しかし・・・言語が通じないというのは痛い。 だが、ここに人間が住んで居たのを、不幸中の幸いととるべきか? 食料も調達できる。船の内部にあったガラクタを売って、お金に換えることもできる。 こうやって、宿まで提供してもらっているのだ。しかも、ここはそこらのホテル顔負けの部屋の広さに調度品。 二人で使っても、なお余りあるスペースだ。しかも、眺めもいい。 こういうときは、何事もプラス思考でなければやっていられるわけがない。 「・・・探さなきゃ・・・元の場所へ戻る方法を」 「・・・・・・どーやって戻るか、考えてたの?」 「そんなところ」 ふと。 ノックと声が聞こえた。 「・・・あり?なんか呼んでるみたい」 「なんて言ってるの?」 「見せるか渡すかしたいみたい。リナのお姉さんの・・・ルナさんが」 「・・・何かしら?」 レティシアは、ドアを開け・・・ 「――Hello」 「ハロー」 やたらと元気に挨拶するメニィ。 それに、入ってきた黒髪の女性はにこりとして、そっと手を出す。 「Here you are.Please use this.」 掌に乗っていたのは、精密な文様が彫られた指輪。 「ん〜・・・使って、だって」 「もらって・・・いいのかしら?」 「そう言ってるよ」 「センキュー」 そっとレティシアはそれを受け取ってみる。 ひとつをメニィに渡し、そしてまじまじとそれを見て・・・ ・・・六望星、だろうか? はじめに円があり、その中に、頂点が接するように六望星。そして、文字のようなもの。 その周囲にある文様とも何か違うもののようだ。 とりあえず、はめてみる。 「その指輪はケテル。王冠という意味らしいわ。私の言葉、分かるかしら?」 「え!?あ・・・ええ」 「よかったわね。 彼らの話では、その指輪は・・・えーと・・・そうそう、小型音声思考変換フィールドエネルギー発生及び遮断装置だという話だったから」 「小型音声思考変換フィールドエネルギー発生及び遮断装置・・・? いえ、それよりも・・・『彼ら』とは?」 情報が欲しい。 どんな原理かは知らないが、こんなこと・・・自動的に言葉を翻訳するなどという高度な技術を持った人物なら・・・ 帰れるかもしれない。 ――希望が、見えた。 あとがき エ:よっし、ルナ&レティシアサイド完了! L:・・・あたしは? エ:うっ・・・ L:あたしは? エ:あうう・・・ L:あ・た・し・は!? エ:ごめんなさひ・・・ L:・・・・・・・・・・・・・・・。(無言でぱちんと指を鳴らす。) ざぐざざぐざぐっ! エ:がふぉっ!? L:さて、竹やりの雨が降ってエーナが沈黙したところで、言語解説ぅ〜♪ 「Hello」 ↓ 言わずとも知れた「こんにちは」 「Here you are.Please use this.」 ↓ 「これをどうぞ。使ってちょうだい」 ちなみに、ケテルとはセフィロトの木の頂上にあるモノで、創造の源泉・純粋存在・生命力の源泉という意味。 つづりはKaether。 次こそ!目だってやるわっ!(なんかちがう) |
28625 | Encounter〜邂逅〜 第三話について | エーナ E-mail | 2003/12/13 09:24:26 |
記事番号28622へのコメント 「――小さいほうは18年前の・・・リナ=インバースがルーク=シャブラニグドゥを倒したほんの少し後で、大きいほうは21年前、リナ=インバースとガウリイ=ガブリエフが出会う直前――」 というセリフがありましたが、年代が違います。 〜ルークと戦ってからもうすぐ10年。郷里に帰ってからは9年10ヶ月ほど〜 というセリフが第一部にあったのも関わらず、年数を気にしていないというこの大雑把ぶり・・・あああっ!石投げないでっ! ・・・とにかく、正しくは。 「――小さいほうは19年前の・・・リナ=インバースがルーク=シャブラニグドゥを倒したほんの少し後で、大きいほうは25年前、リナ=インバースとガウリイ=ガブリエフが出会う直前――」 ・・・です。 ちなみにルキの年齢は17プラス半年。 ごめんなさいぃ・・・(涙) |