◆−コルニー教授の薬学奇譚〜合成獣と不遜な男編〜−ぷらすとーる (2003/12/10 19:20:06) No.28586 ┗コルニー教授の薬学奇譚〜合成獣と不遜な男編〜−ぷらすとーる (2003/12/10 20:01:29) No.28589 ┗Re:コルニー教授の薬学奇譚〜合成獣と不遜な男編〜−オロシ・ハイドラント (2003/12/10 21:30:49) No.28591 ┗感想ありがとうございます。−ぷらすとーる (2003/12/11 17:18:38) No.28603
28586 | コルニー教授の薬学奇譚〜合成獣と不遜な男編〜 | ぷらすとーる E-mail | 2003/12/10 19:20:06 |
はじめまして。もう知っている方もいるかも知れませんが、ぷらすとーるというものです。今回、初めて作品を投稿させてもらう事になりましたが、最初に断っておく事として、この作品にはオリジナルキャラが出てきます。それも、このキャラは下手をすると、登場するスレイヤーズキャラより目立ってしまうかもしれません。拝見される方は、そこら辺を考慮して頂けると嬉しいです。 ストーリーは、もうタイトルの通りです(笑)。自分の体を元に戻す方法を求めているゼルは、例によってある噂を聞きつけ、ヴァイス街と言われる所に辿り着きます。そこで出会った薬学の権威と言われる男。この2人を中心に話を進める予定です。ちなみに、オリジナルキャラのコルニー教授は、元々ぷらすとーるの考えているオリジナル小説の主人公です。 |
28589 | コルニー教授の薬学奇譚〜合成獣と不遜な男編〜 | ぷらすとーる E-mail | 2003/12/10 20:01:29 |
記事番号28586へのコメント 「成る程・・・。」 話を聞き終えた男は、ポケットに手を入れ足を組んだ横柄な態度のまま、首を軽くひねった。 「おい・・・・」 依頼者の白い装束で全身をくまなく纏った鋭い目つきの青年は、さっきから変わらないその態度に苛立ちを多分に含んだ声を出した。 「それで、出来るのか出来ないのか?」 「まあ、まだ五分五分だろうな。」 椅子から立ち上がったスーツにネクタイ姿、恐らくはまだ20歳前後なのだろうが、その銀縁眼鏡の奥の鋭い目つきと整った理知的な容姿、黒髪に混じった若白髪、そしてなによりもその無意味に尊大な態度はどことなく実際の年齢以上の物を感じさせた。 「わからないか・・・・その割には、随分と余裕の様子だが。」 「俺はあいにく天才じゃなくてな、実際に研究して”薬”を調合して見るまではわからん!」 「一体、お前は何様だ?」 依頼者、ゼルガディス・グレイワーズは怒りと、そして呆れのこもった声で罵りながら、この男、ヴァイス街一の薬学士、コルニー・ロン教授を頼った事を心の底から後悔した・・・・。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 「薬というのは自然の摂理から人間の体を逸脱させる物だ!俺は自然の摂理に反する事を生業にしている。もっとも今回はキメラの体を元に戻すと言う事で例外と言えるがな。とにかく、そうである以上は俺はいつでもベストを尽くしたと思うまでやらせてもらう。とにかく当面は3日待て。」 盛り場でゼルガディスはコルニー教授の言葉を思い出していた。 「あの、ブランデーをお持ちしました。」 「・・・・・」 盛り場の喧騒から身を避ける様にして飲んでいたゼルガディスに、1人のウェイトレスが酒を持ってきた。 「置いといてくれ・・・」 「あ・・はい。」 まだ新入りなのだろうか、幼さを多分に残したウェイトレスは酒を置くと、再び忙しそうに盆を脇に抱え、カウンターに向かった。 (あいつ・・・・) 黒い髪に、愛らしい幼い顔・・・・まるで・・・・ (酔ってるのかな・・・・?) かつて、自分と共に旅をした、ある少女の姿がふと重なり、ゼルガディスは思わず唇を緩めた。その瞬間 ”ガシャーン!!” 突然の音にゼルガディスは振り返った。 そこには、まるで野獣の様なうなり声を挙げ、近くの客を跳ね飛ばし、そして自分と同じ岩人形と邪妖精の肌をした・・・・さっきのウエイトレス! |
28591 | Re:コルニー教授の薬学奇譚〜合成獣と不遜な男編〜 | オロシ・ハイドラント URL | 2003/12/10 21:30:49 |
記事番号28589へのコメント こんばんは、ラントです。 ついに連載開始ですね。 「ゼルの身体を元に戻す」というテーマは非常に興味深いです。ハッピーエンドにもバッドエンドにも出来るでしょうし。 タイトルもなかなかセンスが良くて、どんな話になっていくか期待出来ます。 >「まあ、まだ五分五分だろうな。」 >椅子から立ち上がったスーツにネクタイ姿、恐らくはまだ20歳前後なのだろうが、その銀縁眼鏡の奥の鋭い目つきと整った理知的な容姿、黒髪に混じった若白髪、そしてなによりもその無意味に尊大な態度はどことなく実際の年齢以上の物を感じさせた。 >「わからないか・・・・その割には、随分と余裕の様子だが。」 >「俺はあいにく天才じゃなくてな、実際に研究して”薬”を調合して見るまではわからん!」 自信がなくても強気でいられるというのは一種の才能かも知れませんね。 天才じゃないと言ってますが、実は結構天才肌の人物じゃないかとも思いました。 >「薬というのは自然の摂理から人間の体を逸脱させる物だ!俺は自然の摂理に反する事を生業にしている。もっとも今回はキメラの体を元に戻すと言う事で例外と言えるがな。とにかく、そうである以上は俺はいつでもベストを尽くしたと思うまでやらせてもらう。とにかく当面は3日待て。」 個性的で独創的な台詞ですね。 「自然の摂理に反する事を生業にしている」などと言う辺り、薬の危険性を理解しているようであり、意外と信頼出来る男かも知れないと思いました。 >そこには、まるで野獣の様なうなり声を挙げ、近くの客を跳ね飛ばし、そして自分と同じ岩人形と邪妖精の肌をした・・・・さっきのウエイトレス! ……ゼルと同じなんですね。 やはり誰かに無理矢理合成させられた「被害者」なのでしょうか。 あるいはゼルと何らかの関係が? 次回に期待です。 焦らず無理せずがんばってください。 それでは、これで失礼致します。 |
28603 | 感想ありがとうございます。 | ぷらすとーる E-mail | 2003/12/11 17:18:38 |
記事番号28591へのコメント > こんばんは、ラントです。 > ついに連載開始ですね。 こんにちは、ラントさん。とうとう俺も「書き殴り」に作品を投稿しました。 > 「ゼルの身体を元に戻す」というテーマは非常に興味深いです。ハッピーエンドにもバッドエンドにも出来るでしょうし。 そうですね、俺としてはハッピーエンドが好きな人間ですが、さて、どうなるか・・・・。 > タイトルもなかなかセンスが良くて、どんな話になっていくか期待出来ます ありがとうございます!そう言ってもらえると、とても嬉しいです。 期待通りの作品になると良いのですが・・・(ちょっと不安)。 > 自信がなくても強気でいられるというのは一種の才能かも知れませんね。 > 天才じゃないと言ってますが、実は結構天才肌の人物じゃないかとも思いました。 確かにコルニーのこの性格自体が一つの立派な才能かもしれません。本人は自らの能力に関しては、それほどズバ抜けた才能を持っているとは思っていませんが、「自分を持ち続ける」事に関しては誰にも負けない男です。態度はデカいですが(笑)。 > 個性的で独創的な台詞ですね。 > 「自然の摂理に反する事を生業にしている」などと言う辺り、薬の危険性を理解しているようであり、意外と信頼出来る男かも知れないと思いました。 「薬の危険性を理解している」と言うよりは、「薬とは本質的に危険な物」と言うのがコルニーの哲学なんです。まあ、嘘を吐いたり、人を騙すタイプの人間では無いので、後はゼルといかに反りが合うかでしょうね(笑)。 > ……ゼルと同じなんですね。 > やはり誰かに無理矢理合成させられた「被害者」なのでしょうか。 > あるいはゼルと何らかの関係が? ここら辺は次回以降少しずつ明かしていきます。 > 次回に期待です。 > 焦らず無理せずがんばってください。 > それでは、これで失礼致します。 本当に、いつもお気遣いの言葉をに関してはお礼を(月並みで申し訳ありませんが)言わせてもらいます。無理はしませんが、出来る限り早く続きを作りたいですね、それでは。 |