◆−召喚―前書き―−RIN (2003/12/31 22:39:21) No.28882
 ┣召喚0−RIN (2003/12/31 22:54:07) No.28883
 ┣召喚―1―−RIN (2004/1/4 23:51:27) No.28932
 ┣召喚2−RIN (2004/1/6 20:17:38) No.28946
 ┣召喚3−RIN (2004/1/8 23:36:07) No.28958
 ┣召喚4−RIN (2004/1/9 22:47:15) No.28965
 ┗召喚5−RIN (2004/1/10 20:40:28) No.28968


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28882召喚―前書き―RIN URL2003/12/31 22:39:21


 
 ―前書き―
 皆様随分とご無沙汰致しました、申し訳ありません、お久しぶりです、RINです。
 …えー…久方振りの投稿なので初めましての方もいらっしゃることでしょう…その方々はどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m
 …そして連載駄文をお待ち下さっていた奇特な皆様、どうも有り難うございますm(_ _)m
 そして申し訳ありません…今回の投稿は連載駄文ではありません、年末年始用の企画物です…(…基本設定自体は同シリーズの物なのですが…)
 …なかなか復活出来ず…復活できず終いのままに年末が来てしまい忙しくてろくに書けず、遂に一度も連載が復活出来ないままに年末年始企画に突入してしまいました<(_ _)>

 ―それでは駄文ですが、宜しければどうぞお読み下さい<(_ _)>
                          ―RIN―

 (…ちなみにやっぱり懲りずに続き物です…) 


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28883召喚0RIN URL2003/12/31 22:54:07
記事番号28882へのコメント



 「…リナ=インバースさん、王女殿下よりのご命令により書状をお持ち致しました」


 …それは突然やって来た…


 召喚―序―

 
 「…今年も後もう少しだな〜リナ…」
 ここは宿屋の食堂の窓際の席…
 …不意にガウリイが窓の外に視線を遣り、しみじみと言った…
 「…どうしたのよ?ガウリイ、あんた何か拾い食いでもしたの?」
 らしくないガウリイにあたしは心配になる…
 「リナ…お前な〜…一体…いやイイ…」
 あたしは心配をしたというのに、何故かガウリイはそれがお気に召さなかったらしい…失礼な奴…こんな美少女が心配してあげたってのにねェ…まったく…
 
 …そんな会話をしながらも…あたしとガウリイの争奪戦は続く…

 …しかし…やはりまだ何処かガウリイの様子は奇妙しい…
 …どうしたんだろう…
 …そんな事を思っていた時だった…
 
 食堂の扉を開けて入って来た青年が、まっすぐこちらにやって来てあたしの前で止まり…
 「…リナ=インバースさんですね」
 …確信を持った言い方であたしの名を呼んだ…

 
                                  ―続く―

 ―あとがき―
 皆様こんばんは、RINです。
 前書きにも書きましたが本当に随分とご無沙汰致しました、申し訳ありません<(_ _)>
 …そして今年も残すところ後僅か…実に後一時間と少しとなりました…
 …と言うわけで…ストップしている連載をいくつも抱えておきながら、企画好きのRINは懲りもせず年末年始企画と銘打って新連載を始めてしまいました!
 …続きを待っていて下さった奇特な方…おられましたら申し訳ありません<(_ _)>
 …でも続きは必ず書きます!
 …決してスレイヤーズへの愛が醒めたとか薄くなったとか言うわけではありません!
 これからもどんどん書いていこうと思っております!

 ―それでは皆様―良いお年を!!―RIN― 
 

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28932召喚―1―RIN 2004/1/4 23:51:27
記事番号28882へのコメント



 「…王女からの書状ですって?」
 …青年の言葉に眉を寄せながらあたしはそれを受け取る…
 …誰からだろう?
 …渡された封書には『リナ=インバース様へ』と書かれているのみで…
 …他には特に何も書かれていなくて…
 …ただ…見覚えのない…でも何処かで見た様な…不可思議な既視感を覚える紋章が押印されているのみで…
 …封を開ける前に…暫し考える…
 …あたしには『王女』と呼ばれる知り合いは何人かいる…
 …この手紙の差出人が『彼女達』の誰かであったとして…
 …でもその紋章は『彼女達』の家の紋章では無い…
 …だが…恐らくはそれに類する…手紙の差出人の『王女』に関係するモノなのだろう…
 …差出人は…『彼女達』の中の誰なのか?
 …しかしその誰もが凡そ『手紙を使者に持たせる』等しそうに無い…
 …何故ならあたしが旅の魔道士だから…
 …何処にいるのか解らない旅の魔道士に連絡を取るのなら、最も手っ取り早いのは、魔道士協会に頼む事…
 …偶々あたしの居場所が分かって、それがすぐ近くだとしても…
 …やはり『手紙』を使うのは何処か奇妙しい…
 …寄越した『使者』にあたしを呼んで来る様に言えば良いのだから…
 …尤も…あたしが現在いるのは『使者』を寄越すには不適当な…決して近いとは言えない場所…
 …そんなあたしに『使者』を寄越すなんて…
 …そんな事をする人物に…実は心当たりが無いこともない…
 …でも…その相手だって…大抵は『こんな形式(かたち)』では連絡を取って来ない…
 …それに…出来れば違っていて欲しい…
 
 …そう願いながら…あたしは…封を開いた…
  

 召喚―1―


 ―最近嫌な夢を見る…
 
 …目が覚めて…安心する…夢で良かったと…

 …でも同時に不安が過ぎる…
 
 …いつまで…と…

 …あいつと繰り広げる食事の争奪戦…

 …おせじにも上品なとはとても言えない…けれどとても楽しいこの食事…

 …あいつと一緒だと落ち着いてなんて食えないけど…

 …楽しくてとても飯が美味い… 

 …いつの間にか当たり前みたいになっていた…この時間…

 …それが失われるかも知れないなんて…
 
 …あいつの『あの言葉』を聞くまで思いもしなかった…

 …いや…正直ずっと不安はあったけど…

 …オレはバカだから…

 …すっかり忘れて期待していた…

 …一度…いや正確には二度…覚悟したあいつとの別離れ…

 …でも…過去二度訪れたその『別離れの機会』は…

 …あいつの『あっさりとした一言』で遠ざかり…

 …そして…
 
 …オレは…最初あいつの『あの言葉』を聞いた時…

 …嬉しかった…バカだから…

 …すぐに気付けなかった…

 …その事に…
 
 …気付いたのは全然別の…自分にとって都合の良い事だけで…

 …だからあの時『オレがあいつに言った言葉』を聞いた時の『あいつの複雑そうな表情(かお)』を見て…

 …そうして…また…少し不安になった…

 …尤も…この頃は…まだ漠然としたモノで…自覚なんかろくに無かったんだが…

 …だが…

 …ミリーナの件があってから漠然とした不安は僅かに大きくなり…

 …ルークの件があってからそれは更に大きくなり…流石のオレも自覚する様になった…

 …そんなある日…

 …起こったとある事件をきっかけに…

 …オレはその夢を見る様になった…

 …そしてオレは完全に自覚した…

 …その不安を…

 …そうして…その不安が…

 …ある日オレに『その言葉』を言わせた…

 ―「…今年も後もう少しだな〜リナ…」―

 …それは…それだけならなんて事も無い言葉だった…

 …でも…

 …オレの心の中で…言えずに続けられた…『その言葉』が問題だった…

 …言っていれば良かったのか…言わなければ良かったのか…

 …だが…その時のオレには解らなかったから…

 …そのすぐ後に…
 …待っているモノの事を…
…やってくるモノの事を…
 …知らなかったから…

                                  ―続く― 

 ―あとがき―

 …遅くなりましたが…明けましておめでとうございます<(_ _)>
 こんばんは、RINです。
 …諸般の事情により遅くなってしまいました…申し訳ありません<(_ _)>
 …次回はもう少し早めにと思っております。
 
                   ―それではまたの機会に―RIN―




 




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28946召喚2RIN 2004/1/6 20:17:38
記事番号28882へのコメント



 …手紙を受け取りあたしは封を開けた…

 …出来れば違っていて欲しい…そう願いながら…

 …でも…

 …恐らく心の何処かでは気付いていたのだろう…

 …その願いが叶わぬモノである事を…

 …何故ならあたしは…

 …気付いていたのだから…

 …心の奥底で…


 召喚―2―


 ―最近見る嫌な夢…
 
 …どこだか知らない街で…人混みの中…気が付いたらオレは…一人だった…

 …なぜ…
 
 …あいつが…いない…

 …なんでだ…

 …オレはキョロキョロと周りを見回して…

 …栗色の髪を見かけて追い駆けた…
 
 …でも…

 …なかなか追いつけなくて…

 …見失って…
 
 …また見つけて…また追い駆ける…

 …ようやく追いついたと思ったら…
 
 …結局…それは違っていて…

 …またオレはキョロキョロと周りを見回し…栗色の髪を見つけては追い駆ける…

 …違っていたり…見失ったり…その繰り返し…
 
 …それを何度か繰り返している内に…

 …オレは気が付いたら…

 …子供になっていて…泣いていた…


 ―最近よく見る夢…

 …目が覚めて…安心する…夢で良かったと…

 …それでもやっぱり不安で…

 …ちょっとあいつの姿が見えないだけで不安で…

 …この頃気が付くと…いつも考えてる…

 …いつまで………と…

                                  ―続く―


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28958召喚3RIN 2004/1/8 23:36:07
記事番号28882へのコメント



 …手紙を封書から出して開き一読するとすぐにリナは嘆息した…
 …嫌な予感があたってしまったと…
 
 …手紙の内容はごく短い物だった…


 召喚―3―


    ―――――――――――――――――――――――

       ゼフィール魔道士協会
        特別導師リナ=インバース殿へ

       一時帰還せよ。これは勅命である。
 
       『赤き秩序と月の王女』
              
     PS:リナヘ、読んだらすぐに帰りなさい!
     
                      姉より


    ―――――――――――――――――――――――


 …その内容は…郷里からの…勅命による帰国を促す内容だった…

 (…何よ…これ…『王女』からって…確かに手紙は『王女』からかもしれないけど…でも…勅命って事は…これ『女王』の命令じゃない!…それに…第一…この『赤き秩序と月の王女』って…この称号は…これって!………PS……あ…ああ…やっぱり……姉ちゃん…姉ちゃんっていつもはもっと…ああでも…いまはそれより…)

 …手紙を読み進める内に…リナは少しずつ震えだし、ゆっくりと顔色が悪くなっていった。
 …そして…郷里の…『王女』からの手紙の最後に追伸として添えられていた一文を読んだ時には完全に蒼白となり…

 …リナはいまやすっかり混乱していた…

                                   ―続く― 


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28965召喚4RIN 2004/1/9 22:47:15
記事番号28882へのコメント



 「…宜しかったのですか?あれで?」
 宿屋の外へ出たリナに、手紙を持ってきた青年はそう問い掛けた…
 「……いいも悪いも無いでしょ…姉ちゃんからの命令じゃ、すぐに帰らないわけに行かないじゃない!」
 「…ではお戻り頂けるのですね……様…」
 にこやかに青年は笑んで言った。
 「…まったく…数年振りだけど…あんたは相変わらず嫌味なヤツね…」
 リナは青年をきつく睨め上げて言い…
 「…まあ良いわ…早く連れて行きなさい…」
 …そう続けた…  


 召喚―4―


 …封を開け…手紙を読み進める内に…リナは震えだし…どんどん顔色も悪くなっていった…
 …どうしたんだ?
 …なんか…リナらしくないような…
 「……どうかしたのか?」
 そう問い掛けようとした、その時だった…
 リナが凄い勢いでオレの方を向き…
 …そして言った…

 「ゴメン!!ガウリイ!!」
 リナがオレに手を合わせ、突然謝ってきた。
 「あんたゼフィーリアに行きたいって言ってたのにゴメン。あたし帰らないと行けなくなったの急いで!だからあんたを連れて行ってあげられない!!」
 リナのその言葉にオレは何だか解らなくなった…
 …リナ…ゴメンってなんでだ?
 …なんでお前そんな辛そうな顔してるんだ?
 …帰るって何処へだ?お前の故郷へじゃないのか?
 …オレは行っちゃいけないのか?
 …オレは…
 「…詳しいことは何も話せないけど…でも…兎に角一度帰らないと行けなくなったの!!それも出来るだけ急いでっ!!」
 …何も聞けないまま…混乱するオレにリナがどんどん捲し立てていく…
 「…ゆっくり帰るんなら別に良いんだけど…いまは急いでるからっ!あんたを連れて行ってあげられない!だから…」
…そこまで言うとリナは踵を返しすたすたと歩き出し…
 …そして一度立ち止まり振り向いて…
 「…だから…またね…」
 …そう言った…

 …微笑んで…

                                  ―続く― 
 


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28968召喚5RIN 2004/1/10 20:40:28
記事番号28882へのコメント



 …微笑んで…いた…彼女は…

 「…またね…」と言った彼女の言葉…

 …オレはバカだから…
 …その言葉をそのまま信じるぞ…
 …それでいいよな…
 …でも…
 …でもオレはあんまり遅いと忘れちまうかもしれない…
 …バカだから…
 …だから…
 …オレはお前を追いかける…
 …お前を捜す…
 …また会う為に…
 …また…一緒に旅をする為に…

 …いいよな…

 …リナ…


 召喚―5―


 …ガウリイに…一方的に…言って…あたしは宿屋を出た…

 …正確には飛び出したと言うのが正しい…

 …あいつの前では出来るだけ普通にしてたけど…
 …食堂を出て…あいつに見えなくなると…
 …あたしは一気に駆けだしていた…
 …宿屋の外まで…
 …『さよなら』は云えなかった…
 …言いたくなかった…
 …代わりに『またね』と言った…
 …それはあたしの願いでもあった…
 …あたしは泣かなかった…
 …代わりに微笑んだ…
 …我ながら最高の笑みを作ったモノだと感心する…
 …最高の…演技だったと…
 …そしてこれからもあたしは泣かない…
 …そんな暇はないから…
 …それどころではないから…

 …あたしは帰らないといけないから…
 
 …下された『勅命』は『一時帰還』… 
 …一時とわざわざ書いている以上は本当にただ『そう』であるのかもしれない…
 …『女王』の用が終われば…
 …まだ暫くは『この旅』を続ける事が出来るのかも知れない…
 …でも…無理かも知れない…
 …『女王』の用は終わっても…
 …姉ちゃんが何というか解らないから…
 …それぐらい…状況は変わってしまっていたから…
 …そしてそれがどんなに重要であるのか…

 …あたしが目を背け続けていたから気付かなかったコト…
 

 …解ってしまった…

 …手紙を開いた…その瞬間(とき)に…

 …思い出してしまった…

 …だから…

 …あたしは帰らないといけない…

 …独りで…

 …ガウリイと別れて…

                             ―召喚―第1章・完― 

 ―あとがき―
  RIN:皆様こんばんは、RINですm(_ _)m
      えーと第1章がようやく終わりました。
      取り敢えず…年末年始企画としてはひとまず一度終了しようと思います。
      …理由は…他にも色々書かないといけないモノが…
      …たまってしまっているからです…(-_-;)
      …今後この続きは…他の投稿話と、
      一定期間毎にローテーションで投稿していこうと思います<(_ _)> 
   L様:…それはいいけどあんた…あたしの出番は?
  RIN:………
      …ア…アウ…L様…
   L様:あんた確か今度こそ書くって言ったわよねぇ?
      …なのにどうして…まだあたしが出てきてないのに…
      …企画を終了するのかしら?
  RIN:あ…ああああ…それには…その…
      (…タブン…)
      …海より深い訳が…
   L様:ふ〜ん?そう?それで?その訳って?
  RIN:…え…えーと…
      …詳しく言うと…色々今後の展開に差し支えが出るので…言えません… 
     ―RINがそう言うと、何処からともなくスコップを取り出すL様…
     ―それを見て蒼白になるRIN…
      …あ…その…ネタバレだけは…
      …やっぱり避けるべきだと思いま…す…の…で…
     ―震えながら言う… 
   L様:…ふ〜ん…そう…よおーくっ!わかったわ!
      …RIN…何か言い残すことは?
  RIN:…エ…L様…スコップは痛いので出来れば…
   L様:却下vv
  ガッツンッ!!
   L様:えー、RINが無責任にも途中で寝てしまいましたので…
   螺旋:代わりに私達がご挨拶させて頂きますv
   L様:あらv螺旋出てきたの?今回はもう来ないのかと思ったのよ?
   螺旋:フフvどうしようかと思ったのだけどね…
 
 L様 :それではこの様な拙い駄文、
  &螺旋:ここまでお読み下さりどうも有り難うございましたv
      RINに代わりお礼申し上げますv
      それでは皆様この辺でvv
     ―言ってペコリと会釈するL様&螺旋…
     ―そしてゆっくりと降りてくる幕…
     ―手を振るL様&螺旋…

                                  ―幕― 

                        ―それではまたの機会に―RIN―