◆−春の空（ゼルアメ）−桜月 梓 (2004/3/28 13:27:12) No.29717 ┗Re:春の空（ゼルアメ）−水谷由司 (2004/4/9 14:24:38) No.29797
| 29717 | 春の空（ゼルアメ） | 桜月 梓 | 2004/3/28 13:27:12 |
梓：「先」は暗め（切なめ？）だったので今日はほのぼの路線に突っ込みます！ Ｋ：・・・暴走してギャグ路線に脱線しないようにな。 梓：・・・気をつけます・・・。 Ｋ：・・・どうだか。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 春の空を見上げてみた 元の姿に戻ろうとしてたから、最近はそんな余裕がなかったからな いや・・・レゾの下で働くようになってからとか・・・ リナ達と旅をするようになってから、という声もあるんだが・・・ 骨折り損のくたびれもうけだったが調査も終わって暇が出来た だから、空を見上げてみた 春の空は――― どんよりという言葉がそのまま合うように、曇ってた（爆） 「ゼルガディスさーん！！！」 ゼルガディスは ―何の為に空を見上げたんだ― と溜息をついた。 そして後ろから、自分の名前を元気な大声で呼ぶ人物を振り返る。 肩にかかる黒髪を風に揺らして、ぶんぶんと手を振って走ってくる少女。 いつもだったらすぐさま「恥ずかしいから止めろ」と言う所だったが ここは丘の上で、ゼルガディス１人だった事もあり、その言葉は飲み込んだ。 「どうした？」 少女―――アメリアに問いかけると、何故か瞬時にむうっと顔を膨らませる。 「用がなきゃ来ちゃいけませんか？」 「・・・そんな事はないが・・・」 ゼルガディスとアメリアが出会ったのは、つい一昨日のことだった。 とある町の近くの遺跡を調べていた時、盗賊たちに絡まれた。 『金目のものを置いていきな』とありきたりな言葉を吐かれたのは、必然。 「断る」ときっぱり言ったその瞬間、アメリアが近くの木から落ちてきた。 どうやら盗賊たちに向かって正義の言葉を言おうとしたらしいのだが、 絡まれていたのがゼルガディスで、なおかつ先に断ってしまったので驚いたらしい。 盗賊たちを追い払った後、久しぶりだの、相変わらずだのと言葉を交した後で ふとゼルガディスが怪訝な顔をしてアメリアに問いかけた。 『ところで・・・アメリア・・・何でこんな森の中にいたんだ・・・？』 『王宮を抜け出してきた途中だったからです！！』 はっきりきっぱり言われた言葉に、ゼルガディスは少し頭痛を覚えた。 リナ２号の道を突っ走り始めている―――と、思ったが口にはしなかった。 否、したくなかった。 『というわけで、ゼルガディスさんの旅に一緒について行くことにしました！』 と笑って宣言された時には『どこがというわけなんだ！』と突っ込みはしたのだが。 その森が、セイルーンの近くにあった森な事だけを述べておこう。 プライドがどーのと言っているわりに、アメリアを前にすると無言のゼルガディスだった。 「空、曇ってますね」 「・・・そうだな」 ―何を今更― そう思ったが、ゼルガディスは肯定の言葉を口にする。 アメリアが隣にいることは、思っていたよりも心地がいい。 それにゼルガディスが気づいたのは、いつのころだったろうか。 「あ―――ゼルガディスさんっ」 続くアメリアの声に、ゼルガディスは首をかしげて彼女を見下ろす。 「ほらっ、あそこ、見て下さいっ！」 早く早く、とアメリアが指差す方向にと目線を移して、ゼルガディスは唖然とする。 雲の割れ目から太陽の光が覗き、その下にうっすらと虹がかかっていた。 目線をそっちにくぎ付けにしたまま、アメリアはゼルガディスの腕にくっついて笑う。 「きれいですねっ！！」 ゼルガディスは一瞬言葉を失った。 だが、驚きの表情を、ふっと微笑に変えて心のままに、言った。 「きれいだな」 アメリアは「そうだな」とか「悪くない」とかの答えが返ってくると思っていたのか ゼルガディスをぽかんと見上げるが、すぐに笑顔になって大きく頷いた。 「はいっ！！」 春の空には、虹が出ていた 君と見上げるのも悪くない ＥＮＤ． ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― Ｋ：最初・・・危うかったのではないか？ギャグ路線。 梓：危なかったです！ほのぼのが一気に変わるかと思いました。 ・・・ふうっ・・・！！何とかほのぼのは死守しました、隊長（は？） ゼルガディス視点が多いので、アメリア視点を書くかは不明です。 ではでは。 | |||
| 29797 | Re:春の空（ゼルアメ） | 水谷由司 | 2004/4/9 14:24:38 |
| 記事番号29717へのコメント 久しぶりにゼルアメＳＳを読みましたが やはり、ゼルアメはいい!と再確認しました。 | |||