◆−生か死か 3−9 別れとは必然なモノ−煌天 由亜 (2004/4/19 19:09:04) No.29848
29848 | 生か死か 3−9 別れとは必然なモノ | 煌天 由亜 | 2004/4/19 19:09:04 |
レイラさんと天苑お兄・・・・もとい天苑さんが部屋を出てしばらく・・・・。 バタバタ・・・・・ そんな音ともに息を切らして入って来たのは、アル−ヴだった。 「ねぇ、ルナ姉ちゃんがもう帰っちゃうって本当?」 「・・・そうね。」 それに少し遅れルヴァンが入ってきて私にこう告げた。 「・・・ひとつお願いがあります。」 「なに? ・・・座って落ち着いてから話してね。」 「・・・・はい。 アル−ヴとベルトリドを連れて行ってほしいんです。 アル−ヴは売られてからの期間が短い・・僕のようになって欲しくは無いんです。」 「何で、ルヴァン!!? 俺は、まだ小さいけどもう少しで手伝いもできるよ。」 「アル−ヴ・・・しかし・・・。」 本当に仲がいい・・13年前の兄と弟とのやり取りを見ているようだ。 「ルヴァン、悪いが私は嫌がる人間を引きずっていけるような人間ではない。 しかし、ベルは預かろう。 おまえたちがどういう形であれ自活できるようになれば帰してもいい。」 「・・・・・・・はい。」 私がそう諭すと渋々ながら承知した。 「それにな、おまえ達はまだ幼いがそれでも自分の道を決めることができる。 ・・・・私にはできなかったことだがな。」 その頃――――――。 「で、どうします?」 楽しげとすら聞こえる声音でそう訊ねる天苑。 「別にかまわないよ。 向こうにも三週間といってあるし・・・・それ以上居させると放したくなくなる。」 右腕を吊った状態のメイザ―スがそう答える。 「メイ?」 「いいんだ。 今回のことが月夜の心の炎にさらに勢いをつけてくれるだろうからね。」 「人とは面白いですね。 神々の末席に連なる我等が、人の思いの結晶・・・人の子であるというのはあながち嘘ではないらしい。」 天苑は、感極まったのかそう静かにもらす。 「どういうことかな?」 「昔々の話ですよ。 千百年も昔の京の都で使えていた主の知り合いの高位神・・・貴船の神がそういっていましたからね。」 「・・・・悲しそうなのに、お前には『楽』の心しかないように見えるな。 矛盾している。」 「僕の感情は、演擬ですよ、演擬。 ぼくのものじゃあないんです。 ・・・・・いつ出発できますか?」 「明後日の昼だろう。 チビ達もお別れしたいだろうし。」 そして――――――明後日の昼 ++++++++++++++++++++++++++ ユア:はい、もうすぐ長かった いろいろな意味で長かったCESE3が終わります。 話自体はまだまだなんですが。 ともかく、もう時間が無いので、また次回で。 レス待ってます。 それでは。 |