◆−カタート騒動記−水島飛鳥 (2004/7/31 21:37:13) No.30477
30477 | カタート騒動記 | 水島飛鳥 | 2004/7/31 21:37:13 |
カタート山脈。言わずと知れた、魔族の本拠地である。 普通、人間は近寄らない。 ・・・が、たまに例外も居る。 今この時。カタートに、一人の少女が居た。 彼女の名はアメリア=ウィル=テスラ=セイルーン。 セイルーンの第一王位継承者である、 フィリオネル=エル=ディ=セイルーンの第二王女。 何処か間違った正義の心に燃え、今日も今日とて自らの正義を成し遂げようとする彼女は、 『魔族に正義の心を教え、悪の道から抜け出させる為に』今、この場に居た。 勿論、魔族の側の迷惑なぞ彼女の知ったことではない。 此処はまだカタートの入り口近くである。 入り口近くではあるが、人としてはかなり最高位に近い力を誇る彼女は、 此処に来るまで碌な自意識の無い下級魔族を次から次へとへち倒している。 誘われもしないのにやってきて、次から次へと同胞を倒し、 自分たちの根源と真っ向から対立する思想を自分達に『教える』為に やって来た無視できない実力を持つ人間・・・・・・ 今日と言う日は、多くの魔族にとって、完全に厄日であった。 あくまでも『大部分の魔族』にとっては。 そう、この事態を面白がっている者も存在し、 よりによってその一部こそが魔族の首脳陣であったという訳だ。 「さあ、今からでも遅くはありませんっ!悔い改めて心を入れ替え、 まっとうな人の道を歩むのなら、神の慈悲もありますっ!!!」 「って、待て〜ぃっ!!!てめえ、魔族を何だと思ってやがるんだっ!」 「魔族だからといって、遅いと言うことは無い筈ですっ! さあ、今からでも遅くはありません、今までの罪を悔い改め・・・くっ!」 半人形をとったそこそこ位の高かろう魔族の青年(?)は、 今更ながら、アメリアに対して攻撃を仕掛けてきた。 不可視の衝撃波に襲われたアメリアは、何とか避けたが、体制を崩してしまった。 「はっ!偉そうな事をいっても、所詮は人間・・・この程度の実力で・・・ぐはっ!」 油断…という奴だろう。魔力を帯びて光り輝くアメリアの拳がまともに決まった。 元からたかが人間と侮っている相手。碌に防御なぞしていない。 状況は、さっきとは逆になる。 アメリアの詠唱が響く中、その魔族は碌に動けもしない。 「く、くそっ・・・」 「崩霊裂っ(ラ・ティルト)!!!」 崩霊裂・・・対個人用の魔法ながら、その威力は、竜破斬とならぶ。 青白い光がアメリアと相対する半人魔族を包み込む。 もう、駄目だ・・・当の半人魔族でさえ思った。 が。 青白い光が引いた時、其処には全く変わらぬ姿の半人魔族が居た。 「効いてない・・・・・・?」 「なっ・・・・・・?」 半ば愕然として、不思議そうに呟くアメリア。 しかし、半人魔族もまた、不思議そうな顔を浮かべている。 静寂を破ったのは、至極のんびりとした声だった。 「いや〜・・・あっはっは、駄目ですよ。アメリアさん。 いきなり人の家に押しかけて、失礼な真似しちゃ。 そういう真似すると、嫌われますよ(はぁと)」 緊迫したこの場面には、不釣合いなことこの上ない科白だった。 だが同時に。この声の主を知る者にとっては、 緊迫を深めこそすれ、けして気抜けにはならない声でもあった。 「ゼロスさんっ!?」 「じゅ、獣神官様っ!!」 二つの叫び声があがる中、唐突に虚空に姿を現した青年・・・ 一見にこやかで人当たりよさげな外見をしている。 だが、その正体は・・・赤眼の魔王の五人の腹心に次ぐ力を誇る 超高位魔族、獣神官ゼロス。 そして・・・もう一人。 「あっ、アメリアちゃんだっ♪やっほ〜♪♪」 金髪金目。可愛らしい5歳位の少女が、何故かゼロスの膝に抱かれていた。 「・・・・・っ!リュ、リュナちゃん!?な、何でそんなところにっ!!!」 「いや、どうしてって言われましても・・・・・・・」 少女を見、驚愕の声を上げるアメリア。 ぽりぽりと頬を掻くゼロス。 事情を飲み込めていないらしく、不思議そうな顔をしているリュナと呼ばれた少女。 緊迫した雰囲気の中。 ただ、半人魔族一人が取り残されていた・・・・・・・ +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ リ:・・・・・・え〜と・・・・・・何これ? 飛:ノリで書きました。所要時間27分。 リ:・・・・・・開き直ったか・・・・・・・ 飛:開き直りました。申し開きも出来ないし。 リ:・・・・・・(ま、どうでもいっか・・・) で、連載中(?)のものや予告だけしてるのは全部放り出しておいて・・・ カタート騒動記なのは何故? 飛:いや、取り敢えず頭に浮かんだままに書いて・・・ 題名が浮かばなかったのでカタート騒動記にしときました。 (カタート騒動記はシリーズ物です) リ:ほぅ・・・・・・ 飛:い、いやっ!だってこれ以上カタート騒動記らしい話もそう無いしっ! 正しく『カタート』でおこった『騒動』を『記』した話っ! リ:ま、それもそうか・・・って、大事なのはそういうことじゃなくてっ! ざすっ!(場面が場面なので表記割愛) リ:え〜と、こいつを知ってる・・・と言うか覚えている奇特な皆さん、 もしこいつの小説を待っていたりとかしたら、どうも申し訳ありませんでした。 知らない人は・・・ま、始めまして。でいっか。 まず、これ(後ろの物体を指差し)が飛鳥と言います。 で、私はリーシェと言います。大抵前書き、後書きで、相方を務めています。 ・・・それ位で良いかな?では♪皆様、お目汚し致しまして、失礼致しました♪♪ |