◆−ヘカテ+冥府に在る者+−煌天由亜 (2004/8/20 21:26:15) No.30601 ┣ヘカテ+冥府に在る者+−煌天由亜 (2004/8/20 21:49:42) No.30602 ┣こゆうの大好きですーvvv−琴見奈々 (2004/8/20 23:50:56) No.30608 ┃┗Re:ありがとうございます。−煌天由亜 (2004/8/21 08:10:25) No.30609 ┣ヘカテ+冥府に在る者+−煌天由亜 (2004/8/21 22:40:40) No.30616 ┃┗笑顔で踏み砕くvv−琴見奈々 (2004/8/26 00:17:16) No.30640 ┃ ┗それが彼女!!−煌天由亜 (2004/8/26 20:09:03) No.30643 ┣ヘカテ+冥府に在る者+−煌天由亜 (2004/8/26 20:56:55) No.30644 ┃┗Re:ヘカテ+冥府に在る者+−琴見奈々 (2004/8/29 22:08:28) No.30656 ┃ ┗Re:ヘカテ+冥府に在る者+−煌天由亜 (2004/8/29 22:15:10) No.30657 ┗ヘカテ+冥府に在る者+−煌天由亜 (2004/8/31 21:03:16) No.30669
30601 | ヘカテ+冥府に在る者+ | 煌天由亜 | 2004/8/20 21:26:15 |
ええ?・・・・・・・を閲覧したいと? お珍しいお客さまで。 いえいえ、此処は物語屋。 お客様に御要望の御話をお見せするのが生業にございますから。 それでは、奥の部屋に。 そこに椅子に座って、リラックスしてください。 ・・・・いい香りでしょう? 『夢見香』というんですよ。 効いて来たみたいですね。 さぁて ・・・・の始まり始まり・・・・・。 ―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ 昔、初めて書いたオリジナルを書き直して投稿します。 筋は全然手を加えてないです。 拙いですが、どうぞお読みください。 |
30602 | ヘカテ+冥府に在る者+ | 煌天由亜 | 2004/8/20 21:49:42 |
記事番号30601へのコメント 第一話 出会い 『・・・・だ。生者だ。』 『殺せェ、仲間っ仲間にしろォォォ』 『仲間ぁ。殺せェ。』 「い・・・や・・・。」 冥い世界―。 亡者が、何かを襲っている。 「何をしているの、亡者ども。」 誰かの声と同時に、亡者たちは打ち砕かれちりじりになっていった、怯えの色を滲ませて。 『ヒィィ・・・・・・カテ、ヘカテ』 『ヘカテ・・。』 襲われていたのは、黒髪藍眼の二十数歳の青年だった。 彼は、出会ってしまった。 「何かと思えば・・・・生者か。」 真っ白な長い髪は怖いけれど、青年と同じ色の瞳に孤独を湛え、骨で出来た巨大な槍を携えた冥府の女王に。 彼女は、黒いドレスとマント姿で近寄りがたい雰囲気だったが、青年は駈け寄る。 「助けて・・・・・助けてくれ! 何処なんだよ、此処。 俺、何でこんなとこに居るんだよ。 なぁ。」 そんな青年に、女性は、襟首を掴み宙吊りにしてからこう言う。 「着いて来ないで。 五月蝿いのよ。」 「わ・・・・ぐ・・・」 「知らないなら、教えてあげるわ。 此処は、死者の・・・・亡者の国。 人の言葉ならば、冥府よ。」 淡々と、青年を宙吊りにしたまま言い放つ女性。 「とびっきりの罪を背負った死んだ人間だけが来る―ね。」 「なっ・・・・・・・・」 青年が、驚きを表に出す前に女性は彼を突き飛ばすように放した。 「貴方は死んでないわ。 迷い込んだだけみたい。 生徒死の狭間を彷徨っているうちにね。」 おかしそうに、そして妖艶に彼女は笑う。 「(めっ冥府?)」 「心配しなくても、しばらくすれば、帰れるわ。 それまで、亡者のお仲間になっていなければね。」 「しばらくって?」 「さあ?」 マントを翻し立ち去ろうとする彼女は、こう言い捨てる。 「今すぐか・・・・何十年も先か・・・ね。」 「(そんな!) 何だよそれ、うそだろ?」 彼女が去ろうとすると、青年を追いかける。 「待って・・・・待ってくれよ。」 その様子を一体の骸骨が見つめていた。 ―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ コメントは、最後にまとめてします。 |
30608 | こゆうの大好きですーvvv | 琴見奈々 E-mail | 2004/8/20 23:50:56 |
記事番号30601へのコメント 初めまして、になりますね、琴見です。よろしくお願いしますvv いきなり失礼なんですが…お名前はコウテンユア様でいいのでしょうか;;; 違ったらすいませんです。。 本編の方も読ませていただきました。こっちに感想書くあたりがヒネてます。 > お珍しいお客さまで。 > いえいえ、此処は物語屋。 > お客様に御要望の御話をお見せするのが生業にございますから。 > それでは、奥の部屋に。 しかしあたしはこゆう雰囲気が大好きなのです(><)!! 短い文の中でこんなにもポイント押さえてくれるとわッッ!!ホレました!!(告白 > 『夢見香』というんですよ。 > 効いて来たみたいですね。 > さぁて ・・・・の始まり始まり・・・・・。 ホントに良い雰囲気です!!この場面には冬の山小屋が似合ってさらにランプは暖色系のオレンジで!!………あう。ごめんなさい↓イメージが暴走しました↓↓ いや、むしろここに気温はいりませんね!不思議な空間って感じです(果てしなく続くイメージという名の妄想) 本編の方も、亡者の国とか、骨で作られた槍とか…!そしてなによりタイトルの『ヘカテ』……!!ヘカテってたしかギリシャ神話に出てくる人でしたよね?? またまた大好きな方面でかなり嬉しかったですvv >昔、初めて書いたオリジナルを書き直して投稿します。 オリジナルなのですかあ〜。 これは続きものになるのでしょうか??というかこのステキな雰囲気のお話をまた読んでみたいです⇒vvvvv >拙いですが、どうぞお読みください。 ばっちり読ませていただきました!! それでわ、初対面のくせに意味不明な上に暴走気味な感想で失礼しました…(;▲;) |
30609 | Re:ありがとうございます。 | 煌天由亜 | 2004/8/21 08:10:25 |
記事番号30608へのコメント > >初めまして、になりますね、琴見です。よろしくお願いしますvv >いきなり失礼なんですが…お名前はコウテンユア様でいいのでしょうか;;; >違ったらすいませんです。。 はい、初めましてです。こちらこそよろしくお願いします。 名前の読みはそれで大丈夫です。 > >本編の方も読ませていただきました。こっちに感想書くあたりがヒネてます。 いえいえ、レスは、どんな形でも嬉しいものです。 >> お珍しいお客さまで。 >> いえいえ、此処は物語屋。 >> お客様に御要望の御話をお見せするのが生業にございますから。 >> それでは、奥の部屋に。 >しかしあたしはこゆう雰囲気が大好きなのです(><)!! >短い文の中でこんなにもポイント押さえてくれるとわッッ!!ホレました!!(告白 趣味に合ってよかったです。 『人形師の夜』という漫画の雰囲気で作りました。 > >> 『夢見香』というんですよ。 >> 効いて来たみたいですね。 >> さぁて ・・・・の始まり始まり・・・・・。 >ホントに良い雰囲気です!!この場面には冬の山小屋が似合ってさらにランプは暖色系のオレンジで!!………あう。ごめんなさい↓イメージが暴走しました↓↓ >いや、むしろここに気温はいりませんね!不思議な空間って感じです(果てしなく続くイメージという名の妄想) ここは、洋室という以外何も考えていなかったんですが、確かに言われてみれば、不思議な雰囲気ですね。 > >本編の方も、亡者の国とか、骨で作られた槍とか…!そしてなによりタイトルの『ヘカテ』……!!ヘカテってたしかギリシャ神話に出てくる人でしたよね?? >またまた大好きな方面でかなり嬉しかったですvv まだ、まだ、本編は続きます。 そう言って、もらえて嬉しいです。 > >>昔、初めて書いたオリジナルを書き直して投稿します。 >オリジナルなのですかあ〜。 >これは続きものになるのでしょうか??というかこのステキな雰囲気のお話をまた読んでみたいです⇒vvvvv はい、多分後7篇ぐらいにはなるかと レスができれば、幸いです。 > >>拙いですが、どうぞお読みください。 >ばっちり読ませていただきました!! > >それでわ、初対面のくせに意味不明な上に暴走気味な感想で失礼しました…(;▲;) いえいえ、ありがとうございました。 それでは、次回で。 |
30616 | ヘカテ+冥府に在る者+ | 煌天由亜 | 2004/8/21 22:40:40 |
記事番号30601へのコメント 第二話 彼女の正体 そして、青年は、唐突に思い出した。 (そうだ、俺は、襲われたんだ通り魔に。 それで・・・気が付いたら・・・・真っ暗な空、化け物だらけの荒地に・・・。) 青年は、今の自分の状況を把握した途端、どうしようもなく不安になる。 「冗談みたいだな・・・。 どうしよう、どうすれば。」 「何処まで付いて来る気?貴方。」 「あっ・・・」 女性は、怪訝そうに彼に問う。 「俺 梨木流一郎って・・・。」 「名前なんて聞いてないわ。 メざわりよ、着いて来ないで。」 「んなこと言ったって、一人になったら、俺さっきみたいに襲われちゃうよ。」 「知るか。 他人がどうなったって関係ないわよ。弱いなら死んだら?」 彼女は、孤独な目で、冷たく彼に言い渡す。 「嫌だ。 俺は、絶対に生きて帰っ・・・・!!」 彼女がスタスタと歩き出したその足元に、亡者が這い出て来るのを梨木は見た。 「足元!!」 しかし、それを不敵な笑顔でふみ砕く。 『・・・・カテ ヒィッヒィィィ・・・ヘカ・・テ』 「(え・・・冥府の女王(ヘカテ))」 「どうしたの?」 青年は、思ったことを素直に答える。 「まさか・・・女神さま・・・とか?」 それを聞いた時、彼女は、明らかに笑みの形に顔を歪ませる。 「ハハハハハハッハ。 それはいい、私が女神?ハハハハハハッハ。」 そんなに笑わなくても・・と青年は思ったがひとつの事に思い当たった。 「そうか、何だ。 俺と同じ境遇の仲間?」 しかし、彼女は、それを即座に否定した。 「違うね。 残念ながら、私は生者どころか人ですらないよ。」 「え?」 「この冥府の澱んだ気から生み出された冥府の人形だよ。 だから、亡者は私のことを冥女王・・・ヘカテと呼ぶのだよ。」 「(ヘカテ―――・・・・) 聞いてもいいあの・・・ヘカテ・・。」 「ついてくるな!!」 「あの俺、これからどうすりゃいい?」 「知るか。」 ヘカテは、梨木を置いて行こうとするが、ふと立ち止まり一点を見つめる。 そこには、骸骨が一体。 彼らは、知るよしもないが、先刻も二人も見ていた骸骨だった。 ヘカテは、再び、舌打ち一つし歩き出す。 「え・・・ア・・・待って・・・」 |
30640 | 笑顔で踏み砕くvv | 琴見奈々 E-mail | 2004/8/26 00:17:16 |
記事番号30616へのコメント 二度目ましてです。またまた感想書かせていただきます(><) >彼女がスタスタと歩き出したその足元に、亡者が這い出て来るのを梨木は見た。 >「足元!!」 >しかし、それを不敵な笑顔でふみ砕く。 想像してにやけてしまいました。オリジナルのものにこういう感想を持つのは失礼なんですが、ある種L様的なヘカテさんがステキ。不敵な笑顔で踏み砕く!! >「この冥府の澱んだ気から生み出された冥府の人形だよ。 > だから、亡者は私のことを冥女王・・・ヘカテと呼ぶのだよ。」 このくだりにも心打たれました!! 冥府の人形……またまたまたまた大好きな……最高でありますvv >ヘカテは、梨木を置いて行こうとするが、ふと立ち止まり一点を見つめる。 >そこには、骸骨が一体。 おお??これは一話にも出てきた…… >彼らは、知るよしもないが、先刻も二人も見ていた骸骨だった。 ずっと見つめる骸骨…恐いものがありますね。 >ヘカテは、再び、舌打ち一つし歩き出す。 なにかありそうですね!! これからどうなるのか楽しみです♪♪ それでは、失礼します。。 |
30643 | それが彼女!! | 煌天由亜 | 2004/8/26 20:09:03 |
記事番号30640へのコメント > >二度目ましてです。またまた感想書かせていただきます(><) ありがとうございます。返レス行きます。 > >>彼女がスタスタと歩き出したその足元に、亡者が這い出て来るのを梨木は見た。 >>「足元!!」 >>しかし、それを不敵な笑顔でふみ砕く。 >想像してにやけてしまいました。オリジナルのものにこういう感想を持つのは失礼なんですが、ある種L様的なヘカテさんがステキ。不敵な笑顔で踏み砕く!! 作者冥利につきます。 結構、不敵な笑顔に合いますよね、L様って。 > >>「この冥府の澱んだ気から生み出された冥府の人形だよ。 >> だから、亡者は私のことを冥女王・・・ヘカテと呼ぶのだよ。」 >このくだりにも心打たれました!! >冥府の人形……またまたまたまた大好きな……最高でありますvv お話が進むに連れて、彼女は、何故自分が此処にいるかを思い出しますが・・・・。 > >>ヘカテは、梨木を置いて行こうとするが、ふと立ち止まり一点を見つめる。 >>そこには、骸骨が一体。 >おお??これは一話にも出てきた…… そうです、伏線もどきです。 > >>彼らは、知るよしもないが、先刻も二人も見ていた骸骨だった。 >ずっと見つめる骸骨…恐いものがありますね。 理由があります、とても哀しい理由が。 > >>ヘカテは、再び、舌打ち一つし歩き出す。 >なにかありそうですね!! はい、理由があります。 >これからどうなるのか楽しみです♪♪ ありがとうです。 なるべく早く投稿しますね。 > >それでは、失礼します。。 > |
30644 | ヘカテ+冥府に在る者+ | 煌天由亜 | 2004/8/26 20:56:55 |
記事番号30601へのコメント 第三話 和解と契約 ヘカテは、荒地にある木のようなものの根元のくぼみに身体を預け目を閉じていた。 「付いて来ないで、そう何回言わせれば気が済むの?」 気の反対側のくぼみに居た梨木にそう彼女は言う。 「(んなこと言ったって、他の何処行きゃいいかわかんね−し?)」 膝を抱え込み、梨木は考え込む。 「(俺 親鳥についていくヒナみたい。)」 など思ったり、自分がどうしようもなく情けなく思えてしまう。 何時間たっただろうか・・・・? ふと梨木が気が付くと、何時の間にか岩の上や木の上等に亡者の大群の影が見え隠れしている。 そのうちの数匹が先陣としてだろうか、ヘカテに襲ってくる。 ヘカテは、目を閉じたまま動かない。 「あっ危ない。」 ヘカテを庇った梨木の肩を亡者が削るのとほぼ同時に、ヘカテは目を開ける。 五十体以上いた亡者の群れを巨大な槍の一振りで全て薙ぎ払う。 トサッ 梨木は、そのままへカテに倒れこむ。 「馬鹿か、お前? 私は、生者でも亡者でもない冥府の人形だ。 でも、アンタには死があるのに。」 「へへっ、悪りぃ。 なんか、体が動いちまった。 ヘカテ、いつものむっつり顔よりそっちの方が生き生きしてるぜ。」 「馬鹿だな、お前。 止血する、痛いかもしれんが、我慢しろ。」 槍でマントを裂いて、傷口に当ててきつく縛る。 「・・・・っ。」 「・・・・すまん。」 「お前が、もし帰れるのなら、それまで守ってやる。 その怪我と等価代返でな。 ・・・・・要するに、庇ってくれた礼だ。」 こうして、梨木は彼女についていくことを許された。 しばらく後、ヘカテが再び座り込む。 梨木を休ませる為もあるだろう。 そのとき、梨木はあらためてヘカテの顔をまじまじと見る。 (すげぇ真っ白で綺麗な髪。 太陽とかないとか無理ないか。) 「何見てんの?」 それで、掛けられた声は、最初に会ったときと変わらず冷たかった。 「あ、いや、あのホントに人間じゃにのかなぁって。」 「そう言ったでしょ。」 「ああうん。」 梨木は溜息をつきつつこう呟いた。 「じゃあ、こんなとこにくる人間って俺ぐらいかぁ。」 「そうでもないわ。 結構いるわよ。」 |
30656 | Re:ヘカテ+冥府に在る者+ | 琴見奈々 E-mail | 2004/8/29 22:08:28 |
記事番号30644へのコメント こんにちわvv ついに同行の許可が出た梨木さん。というより守ってくれるって!! ヘカテさんカッコイーーーvvv頼れる姉さんて感じです。 美人なヘカテさんの容姿について、 太陽がないと…のくだりはすごく納得しました。たしかに。 でも暗い冥界でさぞ、白い髪が映えるでしょうね♪♪ 和解、そして契約はしたけど、まだ『親鳥についてくヒナ』感があるよ、梨木くん!!でもヘカテさんを庇ったりしちゃう彼には今後も要注意ですね! それでわ、失礼します。。 |
30657 | Re:ヘカテ+冥府に在る者+ | 煌天由亜 | 2004/8/29 22:15:10 |
記事番号30656へのコメント >こんにちわvv こんばんわ。 > >ついに同行の許可が出た梨木さん。というより守ってくれるって!! >ヘカテさんカッコイーーーvvv頼れる姉さんて感じです。 私は、名前が決まるまで 姉さんと呼んでました(笑) > >美人なヘカテさんの容姿について、 >太陽がないと…のくだりはすごく納得しました。たしかに。 >でも暗い冥界でさぞ、白い髪が映えるでしょうね♪♪ 初めは黒かったんですが、今の方が美人度はアップしてます。 > >和解、そして契約はしたけど、まだ『親鳥についてくヒナ』感があるよ、梨木くん!!でもヘカテさんを庇ったりしちゃう彼には今後も要注意ですね! >それでわ、失礼します。。 まだ、そうなんです。 彼は、いわゆる考える前に体が動くタイプなんですよ。 はい、また次回。 |
30669 | ヘカテ+冥府に在る者+ | 煌天由亜 | 2004/8/31 21:03:16 |
記事番号30601へのコメント 第四話 彼女ガ見タモノ 「そうでもないわ。 結構いるわよ。 この間もいたわね、女のガキが一人・・・・・・」 そういう彼女の声にあきらかに侮蔑の感情が混じる。 「人間なんて、本当に下らないわ。 父親が、五つのガキを連れて自殺したんだよ。 無理心中ってやつね。 ガキだけ助かった毛曽、死んだ父親は当然自分殺しの咎で此処にまっ逆さまだよ。 それで、その時に父親に引きずられてガキの魂も迷い込んだ。 生きたまま―――――よ。 子供を一人にしとけないって言うツマラナイ親のエゴとやらで、 結局、現世よりもひどい所にその子を一人にした。 ハハッハハ、笑えるわよ、全く。 どいつもこいつも、人間ってやつは・・・・・。」 ヘカテは笑った。 しかしその笑いは、梨木には自分を嘲笑っているように聞こえた。 「その子は?帰れたのか? それともまだ此処に・・・・。」 梨木がそう問うと、即座にいつもの無表情に戻り、こう吐き出した。 「すぐに死んだわ。 当たり前でしょ、こんなとこだもの。 ・・私の目の前でだったわ。」 「(そりゃ、五歳の子供がこんなとこで一人で生きてけるわけないけど・・・・。 俺も、ヘカテがいなかったら死んでたんだろうな。)」 「いいじゃない。 さっさ死んだほうが楽よ。 特に・・・・こんなところじゃね。」 梨木は、その言葉にこう反論した。 「死んだほうが幸せなんて・・・・そんなことないよ。 生きてたら還れるかも知れないんだから・・。 死んだら、それもないじゃないか。」 「梨木とかいったな。 それがこんなところでも生きてたほうが良いって言うの?」 「・・そうだね。 俺は、そう思うよ。」 「そうか。 ・・!!すこし私は離れるが、お前は此処にいろ。と言うかこの陣から出るな。」 ヘカテは、そう言うなり、血色のチョ―クで紋章を書くと何処かへ跳んでいく。 人ではないと言う言葉どおりに、軽々と岩山を超えて。 |