◆−闇黒の断章 〜第1章〜 「セイルーンの怪」−棒太郎 (2004/8/28 23:14:15) No.30651 ┣お久しぶりです。−猫楽者 (2004/8/29 01:57:02) No.30652 ┃┗Re:お久しぶりです。−棒太郎 (2004/8/29 23:05:08) No.30660 ┣Re:闇黒の断章 〜第1章〜 「セイルーンの怪」−エモーション (2004/8/29 23:13:05) No.30661 ┃┗Re:闇黒の断章 〜第1章〜 「セイルーンの怪」−棒太郎 (2004/8/29 23:46:19) No.30662 ┣闇黒の断章 〜第1章〜 「セイルーンの怪」 2−棒太郎 (2004/9/4 23:57:18) No.30689 ┃┗シャレにならない相手のようですね(汗)−エモーション (2004/9/5 13:58:46) No.30690 ┃ ┗これくらいの奴がまだ2、3人出てくる予定−棒太郎 (2004/9/5 23:16:30) No.30692 ┣闇黒の断章 〜第1章〜 「セイルーンの怪」3−棒太郎 (2004/10/25 16:06:15) No.30793 ┃┣ジゴマさんは舞台を整える手間を惜しみませんね。−エモーション (2004/10/26 22:27:03) No.30797 ┃┃┗なんてたって愉快犯−棒太郎 (2004/10/27 22:18:02) No.30802 ┃┗裏側で、いろいろと動いていそうですね。−猫楽者 (2004/10/26 23:48:26) No.30799 ┃ ┗今回は裏方(と思います)−棒太郎 (2004/10/27 22:42:11) No.30804 ┗闇黒の断章 〜第1章〜 「The Faceless」−棒太郎 (2004/10/30 11:32:35) No.30821 ┣カオナシ違い(汗)−エモーション (2004/10/30 21:41:34) No.30823 ┃┗こんなお客様は入店拒否しますね−棒太郎 (2004/10/31 23:22:06) No.30832 ┗超大物ゲストさま(滝汗)−猫楽者 (2004/10/31 00:50:53) No.30825 ┗ようやく登場です−棒太郎 (2004/10/31 23:32:40) No.30833
30651 | 闇黒の断章 〜第1章〜 「セイルーンの怪」 | 棒太郎 | 2004/8/28 23:14:15 |
こんばんは、棒太郎です。 最近はいろいろとありまして、しばらく間が空いてしまいました。 久しぶりの続きをどうぞ。 ************************************* 『闇黒の断章』 〜第1章〜 「セイルーンの怪」 1 リナたちが”永遠の女王”からの召喚を受けるしばらく前――― 街道を一人の男が歩いていた。 顔を覆うフードの向こうにはちらりと岩のような、異形の肌が見えた。 人影のない静かな道を歩いていると、不意に何かの直感が走った。 「?」 それに従い、後ろを振り向いた瞬間、 「なっ!?」 眼に飛び込んできたのは、上空から猛スピードで突撃してくる巨大な怪鳥の姿だった。 すぐさま腰の剣に手を掛けるが、怪鳥のスピードは最速にまで達していたようで、あっという間に目の前まで来ていた。 (しまった!?) そう思った瞬間、両肩をガシリと掴まれる感触がし、足から大地の感覚が消えた。 見事、男は怪鳥に捕らえられ大空へ連れ去られていた。 (くそ!不覚を取った) 男がどう切り抜けるか思案していると、 「はろ〜〜〜、お久しぶり〜〜〜〜」 怪鳥の背からお気楽な、聞き覚えのある声が聞こえてきた。 「元気にしてた〜〜?ゼルガディスくん?」 「お前は――――エルマ!!」 そこには、かつてセイルーンの王家絡みの事件で会った―――今は彼の良く知る少女の下にいる元刺客の少女の姿があった。 「―――で、いきなりこんなことをしてどういうつもりだ?」 しばらくの空中飛行の後、降ろされたゼルガディスは、目の前のエルマに眼光鋭く問いかけた。 「まあまあ、そんな怖い顔しないでよ。ちょっとあんたを探してたのよ」 「俺を探していた?」 「ええ。ちょいとね、厄介なことがあってね」 エルマのその言葉に、ゼルガディスの表情が微妙に変わった。 「また何かあったのか?」 「あったって言えばそうなんだけど・・・・・・ただ、相手のことがはっきりしてないのよ」 そう言ってエルマは語りだした。 それは少し前のこと――― セイルーンの王宮では、各地の領主が王への謁見と、己が領地の直接報告にぞくぞくと訪れていた。 年に数度行われるこの行事に、王宮はいつも以上に人で賑わっていた。 「ふ〜〜ん。まあ、同窓会みたいなもんね」 夜には宴席が設けられ、皆が久闊を叙すと聞き、エルマはそう言った。 「平たく言えばそんな感じですね」 エルマの一歩前を歩く少女がにこやかに笑いながら言った。 「ま、お姫様も大変ね。延々とご機嫌伺いやってくるのに対応しなきゃならないんだから」 エルマの言葉に、少女――アメリアはまた笑った。 「でも、エルマさんもわたし付きの侍従ですから、側にいないといけませんよ」 「い〜〜〜、カンベンしてよ〜〜〜」 苦い表情をするエルマであったが、それでも心底イヤという感じではない。 アメリアの側にいる彼女は、今までにない晴れた笑みを浮かべていた。 そんな二人の元に一人の男がやって来た。 「お久しぶりです。アメリア様」 その声に振り向くと、 「ゴットフリードさん!」 セイルーンの北端にあたる地のひとつを預かる領主、ゴットフリード=ヴァン=アーデンハイルが立っていた。 「アメリア様、その節はご迷惑をおかけしました」 「え、いえいいんですよ。頭を上げてください」 深々と頭を下げるゴットフリードに、アメリアは慌てて言った。 「君も元気そうだな」 「ま〜〜〜ね〜〜〜。ボチボチやってるわ」 ゴットフリードの言葉に、エルマはブイッとサインをつくって応えた。 「少しは王女付きの侍従の仕事になれたか?」 「も〜〜、猪突猛進のお姫様に振り回されっぱなしよ」 「なっ?そんな、わたしは振り回してません!」 「そうかしら?この間も外に出て、盗賊退治なんかするし――――」 「悪を見過ごすのは正義じゃありません!」 「は〜〜、あの親にしてこの子あり、だわ」 やれやれと呆れるエルマに、ゴットフリードは声を殺して笑っていた。 「一応、護衛獣(ガーディアン・ビースト)つけてるから滅多なことはないと思うけど――――」 元は裏世界で”トップブリーダー”の二つ名で呼ばれていた通り、彼女は様々な生物を繰り出す。 影にアメリアの護衛として配しているし、ゴットフリードのほうにも密かに付けていた まだアーデンハイルと中央との間に確執は残っているし、どこかの馬鹿が変な行動に出ないようエルマが配しているのだった。 「レッサーデーモンとかの下級魔族なんかには遅れは取らないけど・・・・・・厄介なのが出ないとも限らないでしょ」 あの黒子みたいなのとか――――と、エルマはアメリアにとうとうと説教していた。 アメリアの旗色がやや悪くなってきたとき、 「おお、アーデンハイル卿。久しいな」 「これはフィリオネル殿下。お久しぶりでございます」 救い舟が現われた。 「父さん!」 「あ、王子」 アメリアもエルマも振り向いた。 「殿下。その節はご迷惑をおかけしました」 「なに、人間は努力する限り迷うものだ。また同じ志として歩んでいこうではないか」 「殿下・・・・・・」 フィリオネルはガハハと笑いながら、ゴットフリードの肩をバシバシと叩く。 「そういえばお主、報告はこれからかな?」 「はい。これから謁見の間へ覗おうと」 「なら、引き止めていては悪い。終わった後に話をするとしようか」 「はい。報告が終わればご挨拶に伺うつもりでしたから」 それでは失礼します――――そう言い、ゴットフリードは3人の下を後にした。 「憑き物が落ちてい〜〜感じになったじゃない?」 「うむ。道はまだまだ険しいが、共に同じ志を抱く心強き友に変わりはない」 フィリオネルの視線の向こうには、今は亡き妻の面影が浮かんでいた。 今夜の宴席では、アルティシアのことで話の華が咲くことであろう。 だが、その陰でひとつの闇が潜んでいることを、3人は今はまだ知る良しも無かった。 「へぇ・・・・・ここが名にしおう白魔術都市ね」 セイルーン城下の入り口で、ひとつの影が周りを見渡しながら呟いた。 「城下全体が巨大なひとつの魔法陣のなかにあるなんてね。いえ・・・・この王宮や街自体も魔法陣を形成するひとつのパーツかしら・・・・・・」 ブツブツと呟きながら、考え込んでいる。 傍から見れば、ちょっとアブナイひとに見えるが、周りを歩く人々はその存在に気が付いていないようだった 「なんにせよ面白いわ。確かに軍事面だけでなく魔術面においても指折り数えられるほどの力を持っているようね・・・・・・・まあ、そうでなければ試金石にはならないわ・・・・・・」 そう言ってニヤリと不気味な笑みを浮かべると、人ごみのなかに溶け込むようにその影は消えていった。 その手に、一冊の古びた装丁の本を携えて――――― ************************************* 続きでした。 懐かしのメンバー集合、みたいになって話あんまり進んでませんが・・・・・ とりあえず、フローディアが言ってたセイルーンで起こった事件―――ゼルがヤバ気なものに関わったワケ篇です。 少し長くなるかもしれませんが、お付き合いください。 それでは。 |
30652 | お久しぶりです。 | 猫楽者 E-mail | 2004/8/29 01:57:02 |
記事番号30651へのコメント >こんばんは、棒太郎です。 こんばんは、棒太郎さん。 お久しぶりです。お体の具合は如何ですか、猫楽者です。 >(しまった!?) >そう思った瞬間、両肩をガシリと掴まれる感触がし、足から大地の感覚が消えた。 >見事、男は怪鳥に捕らえられ大空へ連れ去られていた。 >(くそ!不覚を取った) 様々なご経験と修羅場をくぐりぬけてこられた魔剣士さまの不意をつくとは、かなりの実力を持った方ですね。 このままやられてしまうゼルガディスさんではない、と思っていたのですが・・・・・。 >「はろ〜〜〜、お久しぶり〜〜〜〜」 >怪鳥の背からお気楽な、聞き覚えのある声が聞こえてきた。 >「元気にしてた〜〜?ゼルガディスくん?」 >「お前は――――エルマ!!」 >そこには、かつてセイルーンの王家絡みの事件で会った―――今は彼の良く知る少女の下にいる元刺客の少女の姿があった。 エルマさん。お元気で良かったです。 エルマさんの怪鳥さんと空中散歩・・・・・ゼルガディスさん・・・また新しいご経験が増えましたね。 >「―――で、いきなりこんなことをしてどういうつもりだ?」 >しばらくの空中飛行の後、降ろされたゼルガディスは、目の前のエルマに眼光鋭く問いかけた。 >「まあまあ、そんな怖い顔しないでよ。ちょっとあんたを探してたのよ」 >「俺を探していた?」 >「ええ。ちょいとね、厄介なことがあってね」 探していたので、見つけたから・・・・怪鳥に捕まえさせたのですね(汗) あせってゼルガディスさんに知らせる必要のあるような大事件が起こったのでしょうか。 それにしても、ゼルガディスさんのお知り合いの方々は、個性的な方が多いですね。 >「ふ〜〜ん。まあ、同窓会みたいなもんね」 >夜には宴席が設けられ、皆が久闊を叙すと聞き、エルマはそう言った。 >「平たく言えばそんな感じですね」 >エルマの一歩前を歩く少女がにこやかに笑いながら言った。 >「ま、お姫様も大変ね。延々とご機嫌伺いやってくるのに対応しなきゃならないんだから」 >エルマの言葉に、少女――アメリアはまた笑った。 >「でも、エルマさんもわたし付きの侍従ですから、側にいないといけませんよ」 >「い〜〜〜、カンベンしてよ〜〜〜」 >苦い表情をするエルマであったが、それでも心底イヤという感じではない。 >アメリアの側にいる彼女は、今までにない晴れた笑みを浮かべていた。 エルマさん、アメリアさんと仲の良い友達のようですね。 エルマさん、幸せに暮らしているのですね。良かった。 本当に良かったです。 >「君も元気そうだな」 >「ま〜〜〜ね〜〜〜。ボチボチやってるわ」 >ゴットフリードの言葉に、エルマはブイッとサインをつくって応えた。 >「少しは王女付きの侍従の仕事になれたか?」 >「も〜〜、猪突猛進のお姫様に振り回されっぱなしよ」 >「なっ?そんな、わたしは振り回してません!」 >「そうかしら?この間も外に出て、盗賊退治なんかするし――――」 >「悪を見過ごすのは正義じゃありません!」 >「は〜〜、あの親にしてこの子あり、だわ」 >やれやれと呆れるエルマに、ゴットフリードは声を殺して笑っていた。 アメリアさん・・・・・おひとりで盗賊退治は・・・さすがに危ないですよ(汗) エルマさん、なんだかんだと言いながら楽しそうに振り回されていそうですね。 >「殿下。その節はご迷惑をおかけしました」 >「なに、人間は努力する限り迷うものだ。また同じ志として歩んでいこうではないか」 >「殿下・・・・・・」 >フィリオネルはガハハと笑いながら、ゴットフリードの肩をバシバシと叩く。 フィルさんは大きな、本当に大きな方ですね。 ゴットフリードさんとフィルさんのような方が居る限りセイルーンは大丈夫でしょうね。 >「なんにせよ面白いわ。確かに軍事面だけでなく魔術面においても指折り数えられるほどの力を持っているようね・・・・・・・まあ、そうでなければ試金石にはならないわ・・・・・・」 >そう言ってニヤリと不気味な笑みを浮かべると、人ごみのなかに溶け込むようにその影は消えていった。 >その手に、一冊の古びた装丁の本を携えて――――― “試金石”・・・・このお方はなにをするつもりなのでしょうか(汗) 手にお持ちの本は、『クハヤの儀式』 なのでしょうか。 危ない知識の本は、あと何冊が出てくるとのことですが・・・・・セイルーン大丈夫でしょうか。 >続きでした。 >懐かしのメンバー集合、みたいになって話あんまり進んでませんが・・・・・ >とりあえず、フローディアが言ってたセイルーンで起こった事件―――ゼルがヤバ気なものに関わったワケ篇です。 面白いです。謎が深まっていますね。 すいません。『異界の彼方より』と『竜剣抄』、とても楽しく読ませていただいておりました。 『闇黒の断章』。這い寄る混沌さまに係る事件なのですね(汗) ゼルガディスさん、リナさんガウリイさん。 そしてジゴマさんが、どういう風に関係して行くのか。 ゼロスさんの出番はあるのか。 セイルーンになにが起こったのか。 続きを読ませていただけるのを、とても楽しみにしております。 ここ何日かは多少涼しくなりましたね。 急に涼しくなったので、自分の周りでは風邪を引いてしまった方が大勢居ます。 お体にお気をつけて、お元気で。 では、失礼します。 |
30660 | Re:お久しぶりです。 | 棒太郎 | 2004/8/29 23:05:08 |
記事番号30652へのコメント >こんばんは、棒太郎さん。 >お久しぶりです。お体の具合は如何ですか、猫楽者です。 こんばんは、猫楽者さん。お久しぶりです。 最近は身体より、精神の方が疲れてます。いろいろあって・・・・・ >>見事、男は怪鳥に捕らえられ大空へ連れ去られていた。 >>(くそ!不覚を取った) > >様々なご経験と修羅場をくぐりぬけてこられた魔剣士さまの不意をつくとは、かなりの実力を持った方ですね。 >このままやられてしまうゼルガディスさんではない、と思っていたのですが・・・・・。 まあ、弾丸のようなスピードで猛突進してきてますから。 気付いた時にはかなりの距離を詰められてました。 >>「元気にしてた〜〜?ゼルガディスくん?」 >>「お前は――――エルマ!!」 >>そこには、かつてセイルーンの王家絡みの事件で会った―――今は彼の良く知る少女の下にいる元刺客の少女の姿があった。 > >エルマさん。お元気で良かったです。 >エルマさんの怪鳥さんと空中散歩・・・・・ゼルガディスさん・・・また新しいご経験が増えましたね。 久々に登場の彼女です。 ゼルの格好は、猛禽類に捕らえられた小動物という感じです。 >>「まあまあ、そんな怖い顔しないでよ。ちょっとあんたを探してたのよ」 >>「俺を探していた?」 >>「ええ。ちょいとね、厄介なことがあってね」 > >探していたので、見つけたから・・・・怪鳥に捕まえさせたのですね(汗) >あせってゼルガディスさんに知らせる必要のあるような大事件が起こったのでしょうか。 >それにしても、ゼルガディスさんのお知り合いの方々は、個性的な方が多いですね。 ゼル、ゲットだぜ!ってな感じで捕獲しました(笑) >>「でも、エルマさんもわたし付きの侍従ですから、側にいないといけませんよ」 >>「い〜〜〜、カンベンしてよ〜〜〜」 >>苦い表情をするエルマであったが、それでも心底イヤという感じではない。 >>アメリアの側にいる彼女は、今までにない晴れた笑みを浮かべていた。 > >エルマさん、アメリアさんと仲の良い友達のようですね。 >エルマさん、幸せに暮らしているのですね。良かった。 >本当に良かったです。 あれから、アメリア付きの侍従として暮らしています。 >>「そうかしら?この間も外に出て、盗賊退治なんかするし――――」 >>「悪を見過ごすのは正義じゃありません!」 >>「は〜〜、あの親にしてこの子あり、だわ」 >>やれやれと呆れるエルマに、ゴットフリードは声を殺して笑っていた。 > >アメリアさん・・・・・おひとりで盗賊退治は・・・さすがに危ないですよ(汗) >エルマさん、なんだかんだと言いながら楽しそうに振り回されていそうですね。 これは、某どらまたさんの影響でしょうね(笑) エルマもなんだかんだ言いながら楽しんでます。 >>「殿下。その節はご迷惑をおかけしました」 >>「なに、人間は努力する限り迷うものだ。また同じ志として歩んでいこうではないか」 >>「殿下・・・・・・」 >>フィリオネルはガハハと笑いながら、ゴットフリードの肩をバシバシと叩く。 > >フィルさんは大きな、本当に大きな方ですね。 >ゴットフリードさんとフィルさんのような方が居る限りセイルーンは大丈夫でしょうね。 フィルさんの器はとても大きいと思います。いろんなことが許せるほどの度量の人でしょう。 これだけ立派だと後を継ぐ人が大変だ(笑) >>そう言ってニヤリと不気味な笑みを浮かべると、人ごみのなかに溶け込むようにその影は消えていった。 >>その手に、一冊の古びた装丁の本を携えて――――― > >“試金石”・・・・このお方はなにをするつもりなのでしょうか(汗) >手にお持ちの本は、『クハヤの儀式』 なのでしょうか。 >危ない知識の本は、あと何冊が出てくるとのことですが・・・・・セイルーン大丈夫でしょうか。 『クハヤの儀式』ではないですが、これも同類のヤバい智識の詰まった魔道書です。 >>続きでした。 >>懐かしのメンバー集合、みたいになって話あんまり進んでませんが・・・・・ >>とりあえず、フローディアが言ってたセイルーンで起こった事件―――ゼルがヤバ気なものに関わったワケ篇です。 > >面白いです。謎が深まっていますね。 >すいません。『異界の彼方より』と『竜剣抄』、とても楽しく読ませていただいておりました。 前二作も読んでいただきありがとうございます。 『黒邪の王』からこの話までは、時間軸はその流れの通りに進んでいます。 >『闇黒の断章』。這い寄る混沌さまに係る事件なのですね(汗) >ゼルガディスさん、リナさんガウリイさん。 >そしてジゴマさんが、どういう風に関係して行くのか。 >ゼロスさんの出番はあるのか。 >セイルーンになにが起こったのか。 >続きを読ませていただけるのを、とても楽しみにしております。 リナとガウリイが、アメリアやゼルと合流するのはまだまだかかりそうです。 ゼロスの出演確率は今のところフィフティフィフティですね。 とりあえず、闇黒のひとはでてくるので、それ絡みでちょこっとダルフィンが出てくるかも知れないですので、それにあわせてゼロスも出るかもしれません。 それでは、どうもありがとうございました。 >ここ何日かは多少涼しくなりましたね。 >急に涼しくなったので、自分の周りでは風邪を引いてしまった方が大勢居ます。 >お体にお気をつけて、お元気で。 >では、失礼します。 > |
30661 | Re:闇黒の断章 〜第1章〜 「セイルーンの怪」 | エモーション E-mail | 2004/8/29 23:13:05 |
記事番号30651へのコメント 棒太郎様、こんばんは。 >こんばんは、棒太郎です。 >最近はいろいろとありまして、しばらく間が空いてしまいました。 >久しぶりの続きをどうぞ。 忙しい時は、本当に怒濤のように忙しくなりますしね。無理をなさらずに(^.^) そしていよいよ突入のセイルーン編♪ 冒頭はやはり……受難の男(笑)なのですね。 >眼に飛び込んできたのは、上空から猛スピードで突撃してくる巨大な怪鳥の姿だった。 >すぐさま腰の剣に手を掛けるが、怪鳥のスピードは最速にまで達していたようで、あっという間に目の前まで来ていた。 さっそくこーゆー目にあう辺り、さすが受難の星に生まれた、天性の巻き込まれ体質(笑) >怪鳥の背からお気楽な、聞き覚えのある声が聞こえてきた。 >「元気にしてた〜〜?ゼルガディスくん?」 >「お前は――――エルマ!!」 >そこには、かつてセイルーンの王家絡みの事件で会った―――今は彼の良く知る少女の下にいる元刺客の少女の姿があった。 ゼルを捕獲したのはエルマさん♪ お元気そうで何よりです。 ある意味、もっとも有無を言わさずゼルを確保する、最良の方法かもしれませんね。 ムッとしていても、セイルーンで厄介ごとが起きたと聞けばやはり気になるし、 心配になるゼル。わざわざその事でゼルを探す辺り、単なる揉め事ではなさそうですね。 >「ま、お姫様も大変ね。延々とご機嫌伺いやってくるのに対応しなきゃならないんだから」 >エルマの言葉に、少女――アメリアはまた笑った。 >「でも、エルマさんもわたし付きの侍従ですから、側にいないといけませんよ」 >「い〜〜〜、カンベンしてよ〜〜〜」 >苦い表情をするエルマであったが、それでも心底イヤという感じではない。 >アメリアの側にいる彼女は、今までにない晴れた笑みを浮かべていた。 アメリアの側で幸せに笑うエルマさん。もう彼女は大丈夫ですよね。本当に良かったです。 また、アメリアにとっても護衛としてだけでなく、信頼出来る大切な友人が 王宮内に出来て、良かったと思います。 >「少しは王女付きの侍従の仕事になれたか?」 >「も〜〜、猪突猛進のお姫様に振り回されっぱなしよ」 >「なっ?そんな、わたしは振り回してません!」 >「そうかしら?この間も外に出て、盗賊退治なんかするし――――」 護衛とはいえ、侍従も兼ねているだけに、そちらの方を王宮の女官長辺りに、 徹底的に教育されていそうですね(汗) ゴットフリードさんもお元気そうで何よりです。エルマさんを気遣う辺りは、 さすに紳士ですね。 >元は裏世界で”トップブリーダー”の二つ名で呼ばれていた通り、彼女は様々な生物を繰り出す。 >影にアメリアの護衛として配しているし、ゴットフリードのほうにも密かに付けていた >まだアーデンハイルと中央との間に確執は残っているし、どこかの馬鹿が変な行動に出ないようエルマが配しているのだった。 さすがに、その辺りはきっちりとしているのですね。ゴットフリードさんは 必要ないとか言いそうですけれど、フィルさんやアメリアは心配するでしょうし、 エルマさん個人も、ゴットフリードさんに何かあってほしくないでしょうから。 >「殿下。その節はご迷惑をおかけしました」 >「なに、人間は努力する限り迷うものだ。また同じ志として歩んでいこうではないか」 >「殿下・・・・・・」 >フィリオネルはガハハと笑いながら、ゴットフリードの肩をバシバシと叩く。 フィルさん、本当にいい人です。 ところで何気にエルマさんが言った「王子」の単語に、エルマさん凄いと 思ってしまいました。(笑) >「憑き物が落ちてい〜〜感じになったじゃない?」 >「うむ。道はまだまだ険しいが、共に同じ志を抱く心強き友に変わりはない」 >フィリオネルの視線の向こうには、今は亡き妻の面影が浮かんでいた。 >今夜の宴席では、アルティシアのことで話の華が咲くことであろう。 ゴットフリードさんは、これからのセイルーンを背負って行かなくてはならない フィルさんにとって、本当に強力で大切なパートナーなのでしょうね。 >「なんにせよ面白いわ。確かに軍事面だけでなく魔術面においても指折り数えられるほどの力を持っているようね・・・・・・・まあ、そうでなければ試金石にはならないわ・・・・・・」 >そう言ってニヤリと不気味な笑みを浮かべると、人ごみのなかに溶け込むようにその影は消えていった。 >その手に、一冊の古びた装丁の本を携えて――――― 怪しげな本を持って現れた、謎の人物。セイルーンの持つ特殊性に目を付けた、 というところでしょうか。 そして、一体何をやらかすのでしょう。 >続きでした。 >懐かしのメンバー集合、みたいになって話あんまり進んでませんが・・・・・ >とりあえず、フローディアが言ってたセイルーンで起こった事件―――ゼルがヤバ気なものに関わったワケ篇です。 >少し長くなるかもしれませんが、お付き合いください。 >それでは。 セイルーンで起きた謎の事件。それがすべての始まりだった──ということですね。 やはりアメリアのためなら、何だかんだ言ってもゼルは力を貸すわけですね。 とても良い傾向です(笑) ヤバ気な書物が引き起こす、厄介な事件。何が起きるのか、楽しみにしています。 それでは、続きをお待ちしつつ、今日はこの辺で失礼します。 |
30662 | Re:闇黒の断章 〜第1章〜 「セイルーンの怪」 | 棒太郎 | 2004/8/29 23:46:19 |
記事番号30661へのコメント >棒太郎様、こんばんは。 >忙しい時は、本当に怒濤のように忙しくなりますしね。無理をなさらずに(^.^) >そしていよいよ突入のセイルーン編♪ >冒頭はやはり……受難の男(笑)なのですね。 こんばんは、エモーションさん。 最近は精神の面で疲れてますが・・・・・・・ セイルーン編ですが、これもちょっと長くなりそうです。 >>すぐさま腰の剣に手を掛けるが、怪鳥のスピードは最速にまで達していたようで、あっという間に目の前まで来ていた。 > >さっそくこーゆー目にあう辺り、さすが受難の星に生まれた、天性の巻き込まれ体質(笑) 彼はもうこーゆーパターンがすっかり定着してますね(笑) >>「元気にしてた〜〜?ゼルガディスくん?」 >>「お前は――――エルマ!!」 >>そこには、かつてセイルーンの王家絡みの事件で会った―――今は彼の良く知る少女の下にいる元刺客の少女の姿があった。 >ゼルを捕獲したのはエルマさん♪ お元気そうで何よりです。 >ある意味、もっとも有無を言わさずゼルを確保する、最良の方法かもしれませんね。 >ムッとしていても、セイルーンで厄介ごとが起きたと聞けばやはり気になるし、 >心配になるゼル。わざわざその事でゼルを探す辺り、単なる揉め事ではなさそうですね。 はい。彼女はゼルに有無を言わせないために、こういう方法を取りました(笑) 『異邦〜』の時と同じように、セイルーンでの事件と聞いては心穏やかではありません。 >>「でも、エルマさんもわたし付きの侍従ですから、側にいないといけませんよ」 >>「い〜〜〜、カンベンしてよ〜〜〜」 >>苦い表情をするエルマであったが、それでも心底イヤという感じではない。 >>アメリアの側にいる彼女は、今までにない晴れた笑みを浮かべていた。 > >アメリアの側で幸せに笑うエルマさん。もう彼女は大丈夫ですよね。本当に良かったです。 >また、アメリアにとっても護衛としてだけでなく、信頼出来る大切な友人が >王宮内に出来て、良かったと思います。 アメリアがあのあと尽力しましたので。 彼女も明るい陽の下へ出られました。 >>「少しは王女付きの侍従の仕事になれたか?」 >>「も〜〜、猪突猛進のお姫様に振り回されっぱなしよ」 >>「なっ?そんな、わたしは振り回してません!」 >>「そうかしら?この間も外に出て、盗賊退治なんかするし――――」 > >護衛とはいえ、侍従も兼ねているだけに、そちらの方を王宮の女官長辺りに、 >徹底的に教育されていそうですね(汗) >ゴットフリードさんもお元気そうで何よりです。エルマさんを気遣う辺りは、 >さすに紳士ですね。 王宮の作法にはちょっと肩凝ってるかも知れませんね。 ゴットフリードもあれから変わらず、良い領主を努めてます。 >>まだアーデンハイルと中央との間に確執は残っているし、どこかの馬鹿が変な行動に出ないようエルマが配しているのだった。 > >さすがに、その辺りはきっちりとしているのですね。ゴットフリードさんは >必要ないとか言いそうですけれど、フィルさんやアメリアは心配するでしょうし、 >エルマさん個人も、ゴットフリードさんに何かあってほしくないでしょうから。 エルマの個人的な判断ですが、やっぱりアメリアに変な心配かけさせたくないからですね。 >>「殿下。その節はご迷惑をおかけしました」 >>「なに、人間は努力する限り迷うものだ。また同じ志として歩んでいこうではないか」 >>「殿下・・・・・・」 >>フィリオネルはガハハと笑いながら、ゴットフリードの肩をバシバシと叩く。 > >フィルさん、本当にいい人です。 >ところで何気にエルマさんが言った「王子」の単語に、エルマさん凄いと >思ってしまいました。(笑) やっぱりフィルさんは器の大きな人ですから。 エルマはまあ、ジゴマにちょいといじくられたものですから(笑) >>「憑き物が落ちてい〜〜感じになったじゃない?」 >>「うむ。道はまだまだ険しいが、共に同じ志を抱く心強き友に変わりはない」 >>フィリオネルの視線の向こうには、今は亡き妻の面影が浮かんでいた。 >>今夜の宴席では、アルティシアのことで話の華が咲くことであろう。 > >ゴットフリードさんは、これからのセイルーンを背負って行かなくてはならない >フィルさんにとって、本当に強力で大切なパートナーなのでしょうね。 この二人がいれば、民にとってもいい国政になるでしょうね。 >>そう言ってニヤリと不気味な笑みを浮かべると、人ごみのなかに溶け込むようにその影は消えていった。 >>その手に、一冊の古びた装丁の本を携えて――――― > >怪しげな本を持って現れた、謎の人物。セイルーンの持つ特殊性に目を付けた、 >というところでしょうか。 >そして、一体何をやらかすのでしょう。 次あたりに、暴れてくれます、この人。 試金石としてのレベルの高さから、セイルーンにやってきました。 >>続きでした。 >>懐かしのメンバー集合、みたいになって話あんまり進んでませんが・・・・・ >>とりあえず、フローディアが言ってたセイルーンで起こった事件―――ゼルがヤバ気なものに関わったワケ篇です。 >>少し長くなるかもしれませんが、お付き合いください。 >>それでは。 > >セイルーンで起きた謎の事件。それがすべての始まりだった──ということですね。 >やはりアメリアのためなら、何だかんだ言ってもゼルは力を貸すわけですね。 >とても良い傾向です(笑) >ヤバ気な書物が引き起こす、厄介な事件。何が起きるのか、楽しみにしています。 >それでは、続きをお待ちしつつ、今日はこの辺で失礼します。 まだまだ導入編に過ぎませんが、この先もいろいろと人物やらが出てきます。 ほんと長くなりそうです。 それでは、どうもありがとうございました。 |
30689 | 闇黒の断章 〜第1章〜 「セイルーンの怪」 2 | 棒太郎 | 2004/9/4 23:57:18 |
記事番号30651へのコメント こんばんは、棒太郎です。 台風が過ぎてから、なんだか過ごしやすい気候になりました。 でもこれから寒くなってくるのかと思うとちょっといやです。 それでは続きをどうぞ。 ************************************* 『闇黒の断章』 〜第1章〜 「セイルーンの怪」 2 陽が沈み、夜の帳がゆるゆると降りようとしている。 西の空に夕陽の残照を見ながら、宴の準備が行われている広間にアメリアとエルマは向かっていた。 「あ〜〜あ、や〜〜っと終わったわねぇ」 う〜〜んと伸びをするエルマにアメリアは「お疲れ様でした」と声をかけた。 「この後はドンチャン騒ぎでしょ?」 「その前に祈りの儀がありますけどね」 「何それ?」 「また次の謁見のときまで皆の平穏と無事を祈るものです」 「一応前フリがあるわけだ」 そう言って、さりげなく周りに目を向ける。 いつも以上に警護に当たる兵の数は多い。 (ま、王族・諸侯が一同に集まるからねぇ。厳戒態勢も当たり前ね) そう考えながら彼女もまた、王宮の周りに密かに護衛獣をいつも以上に配する準備をしていた。 (最低、お姫様は護んなきゃね。じゃなきゃあのキメラ君に殺されちゃうわ) 半ばおどけながらそう呟いたエルマだったが、その彼女も今宵この城を包もうとしている異質な空気を感じ取れなかった。 夜の帳が完全に降り、星々が夜空にその姿を輝かせていた。 王宮の大広間では、王族・諸侯が集まり厳粛な空気の中、祈りの儀が執り行われていた。 そして同じ頃、その王宮の屋根の上に立つひとつの影があった。 「うふふ・・・・・・さて、この白魔術都市の魔法力場を利用してどれほどのものになるか―――――」 そう言うと、手にした一冊の本を開く。 「試させてもらうとするわ。この『隠蔽されしものの書』を・・・・・・さあ、現世にその力、顕現せよ――――――」 詠唱とともに異様な力が膨れ上がった。 「!?」 ソレは突然姿を現した。 誰もが何が起こったのか、理解できなかった。 目の前にいるのは、蝙蝠のような翼と捻れた角を持った、顔のない異形の怪物だった。 その怪物が声でない声で雄たけびをあげると、呪縛から解き放たれたように人々の意識が動き出した。 『ウ、ウワーーーーッ!!!!!!!』 瞬時にして広間はパニックに陥った。 逃げ惑う人々の間を縫って、兵士が怪物の前に立つが、まるでオモチャのように弾き飛ばされていく。 (くっ、なんなのよ!?あれは!?私の護衛獣が気配を感じ取れなかったっていうの!?) 目の前で起こった出来事にエルマは苦々しく舌打ちすると、鉤状に曲げた指を咥えた。そのとき――――― 「むう!何奴かは知らぬが、お主の好きにはさせんぞ!!」 言うや、フィリオネルが怪物に向かっていこうとしていた。 (ああ、もう王子ってば。大人しくしててよ!) エルマがそう思ったとき、怪物の横手から斬撃が襲い掛かった。 「アーデンハイル卿!!」 「殿下、ここは私が!」 ゴットフリードはフィリオネルの前に立ち、拾い取った剣を構えた。 「二人とも大人しくしててよ、もう!出ておいで!!」 ヒュイィィーーーッと指笛が鳴るや、体長5メートルほどはあろうかという狼に似た獣が現われた。 「やぁっておしまい!!」 エルマがそう言うや、獣は怪物に突進していった。 同時に、3本足の猛禽類に似た鳥が、鳴き声をあげてやって来た。 その鳥はエルマを掴むや、一気に外へ飛び出し、屋根の上へ上昇していった。 「あら・・・・?」 屋根の上の影はやって来たエルマを見てやや意外そうな顔を向けた。 「あんたね・・・・・あの怪物けしかけたの」 「さぁ・・・?」 とぼけた声をあげるが、その眼には尋常ならざる光が宿っていた。 狂気を手なずけ、その支配下においているような異様な気配にゾクリとした感覚が背中に走る。 (こいつ、魔道士ね・・・・・!それもとんでもない――――) かつて裏世界にいたときにも、似たような気配を持つ相応の実力を魔道士を何人かみたことはあるが、今目の前にいる女は彼らより桁外れのプレッシャーであった。 だがそれだけではない感じが――――― 「あんた・・・・・何者よ・・・・・・」 「私はキザイア・・・・・御覧の通り魔道士よ」 にこやかに笑いながらキザイアは『隠蔽されしものの書』を開こうとした。 アレはヤバイ――――直感がそう訴え、指笛を吹こうとしたとき、 「貴女ですか!!あのようなことをしたのは!!」 聞こえてきた声に、エルマはイヤな予感がしながら後ろを振り向いた。 「あのような非道の行い、まさしく悪。正義の名の下に、悪は許しません!!」 「だから大人しくしてなさいってーーーのっ!!!!」 よっこらしょと屋根の上に這い上がり、ビシッと指差しポーズを決めるアメリアに、エルマは眉間を押さえた。 「あらあら、乱入者が多いわねぇ」 キザイアは少しも動じることなく、受け流している。 「お姫様!!こいつはシャレにならないくらいヤバイんだから大人しくしててちょーだい!!」 「でも悪は見過ごせません!」 「うむ、その通り!!」 とうっ!という掛け声とともに現われたのはフィリオネルだった。 エルマは頭痛を感じて仕方がなかった。 「あら、もう倒されちゃったの?」 「うむ!エルマ殿の護衛獣のおかげでどうにかなったわ。ただ、護衛獣は相打ちとなってしまったが―――――」 「ふぅん。ま、とりあえずはこんなものかしらね」 そう言うや、キザイアは再び『隠蔽されしものの書』を開こうとした。 「させるかっ!!」 それより早くエルマが指笛を吹いた。 するとどこからともなく鳥の大群が群雲のごとく現われ、キザイアに襲い掛かった。 「!?」 「そいつらをそこらにいるような鳥と一緒にしたら大間違いよ!血を啜り、肉を喰らう奴らよ!!」 更に畳み掛けるように、鳥たちがキザイアに襲い掛かる。 「エルマさん!!そんな惨いことは正義じゃありません!」 「うむ!悪に染まった者といえども、改心の道はある」 「いや、でもあいつはそんな簡単なヤツじゃ―――――」 エルマが言いかけたとき、凄まじい魔力が膨れ上がった。 「今日のところはこんなところかしら?大体の力の量はわかったわ。それじゃ、この辺で失礼するわ」 ごきげんよう――――と、声がするや否や凄まじい魔力の衝撃波が放射された。 「きゃあっ!?」 「むっ!?」 フィリオネルは咄嗟にアメリアを庇い、二人の前にエルマが立った。 キザイアを囲んでいた鳥たちも跡形もなく吹き飛んでいた。 「エルマさん!大丈夫ですか!?」 「ええ、大丈夫よ。何ともないわ」 にこりと笑って、エルマはアメリアに答えるが、 (なんて魔性なのかしら・・・・・・あの黒子にいじられてなかったらやばかったかも知れないわね・・・・・・) 体に流れる汗を感じながら、キザイアのいた空間を見つめていた。 「――――――というわけなのよ」 エルマの話をゼルガディスはじっと聞いていた。 「そいつがなんの目的があってああしたのかよくわかんないんだけどね。どうも王族を狙ったテロや暗殺も思えないし」 「それを調べるために俺を?」 「そ。ほっといたらまたお姫様が突っ走っちゃうでしょ。今だって飛び出さないようにしてんの大変なんだから」 フゥッと息をつくエルマ。 (あいつらしいといえばあいつらしいが・・・・・だが、あのときのように暴走されても困るしな) 「わかった。引き受けよう」 「あ、引き受けてくれる。ありがと」 エルマはゼルガディスの手を握り、大きく上下に振るった。 「しかし、雲を掴むような話だな」 「一応、そいつ―――キザイアって名前を調べてみたんだけどね―――――」 どこか釈然としない表情が浮かんでいる。 「どうしたんだ?」 「キザイアって魔道士は確かにいたんだけど・・・・・・・そいつ、150年前に死んでんのよ」 「なにっ!?」 「まあ、ちゃんとした死体を見たって記録もないんだけど、その時代に悪名を轟かせた魔道士らしいわ」 150年前に死んだと言われる魔道士。同名の別人ということもあるだろうが、だがエルマはそうとは思えないと言う。 「上手く言えないけど、あいつから感じた魔性の気配はそんじょそこらのもんじゃないわ」 私も調べてみるから、あなたも気をつけて――――そう言って、エルマはセイルーンへ戻っていった。 「また何か厄介なことが起こらなきゃいいがな・・・・・・」 それからしばらくして、ゼルガディスからの連絡は突然途絶えた。 ************************************* 続きでした。 まだまだプロローグですね。 あんまり風呂敷広げないほうがよかったような・・・・・・ とりあえず、この後ゼルガディスは序章のはじめの出来事に遭いました。 あと、出てきた魔道書の元ネタ解説を――― ・『クハヤの儀式』 詳細不明の魔道書。異次元の知的生命体の実在に関する記述があるという。 ・『隠蔽されしものの書』 魔道書のひとつといわれるが、詳細は不明。 クラエス・ヴァン・デル・ハイルが秘蔵していた古文書の中に言及されている。 それではまた次回。 |
30690 | シャレにならない相手のようですね(汗) | エモーション E-mail | 2004/9/5 13:58:46 |
記事番号30689へのコメント 棒太郎様、こんにちは。(昼間に書き込みは久々かも……) 今年は台風が本当に連続で来ますね。 過ごしやすい反面、気温差がやたら極端なので、それがちょっと嫌かも。(^_^;) さて、セイルーンで起きた、妙な事件。 そして、受難の男・ゼルガディスくんがヤバイ本に関わるようになった理由。 厄介そうでも、アメリアのためならあっさり引き受ける……。 仲間ということ以上に、これは愛ですね♪ >「この後はドンチャン騒ぎでしょ?」 労いと親睦を兼ねている(と思われる)パーティも、こういうと身も蓋もないですね(笑) >(ま、王族・諸侯が一同に集まるからねぇ。厳戒態勢も当たり前ね) >そう考えながら彼女もまた、王宮の周りに密かに護衛獣をいつも以上に配する準備をしていた。 >(最低、お姫様は護んなきゃね。じゃなきゃあのキメラ君に殺されちゃうわ) エルマさんの認識が(笑)少し一緒に行動すれば、ゼルがアメリアをどう思っているか、 バレバレなのですね(笑) >半ばおどけながらそう呟いたエルマだったが、その彼女も今宵この城を包もうとしている異質な空気を感じ取れなかった。 エルマさんでも分からないほど、上手く気配を隠せるような相手なのですね。 これだけでも凄い相手のようです。 >ソレは突然姿を現した。 >誰もが何が起こったのか、理解できなかった。 >目の前にいるのは、蝙蝠のような翼と捻れた角を持った、顔のない異形の怪物だった。 ……確かに、いきなりこんなのが現れたら、思考停止してしまうかもしれませんね。 >「むう!何奴かは知らぬが、お主の好きにはさせんぞ!!」 >言うや、フィリオネルが怪物に向かっていこうとしていた。 >(ああ、もう王子ってば。大人しくしててよ!) >エルマがそう思ったとき、怪物の横手から斬撃が襲い掛かった。 >「アーデンハイル卿!!」 >「殿下、ここは私が!」 >ゴットフリードはフィリオネルの前に立ち、拾い取った剣を構えた。 フィルさん、ゴットフリードさん……(^_^;) 人任せにせず、立ち向かおうとするのは立派ですが、エルマさんや兵士たちからすれば、 頭の痛い状況ですね。 セイルーンにとっては、何かあったらとっても困るコンビですから(汗) >「あら・・・・?」 >屋根の上の影はやって来たエルマを見てやや意外そうな顔を向けた。 さすがにこの状況になれば、エルマさんは本ボシに気づいたのでしょうけれど、 この方は気づかれると思わなかったのですね。 >かつて裏世界にいたときにも、似たような気配を持つ相応の実力を魔道士を何人かみたことはあるが、今目の前にいる女は彼らより桁外れのプレッシャーであった。 >だがそれだけではない感じが――――― >「あんた・・・・・何者よ・・・・・・」 裏の世界で様々な方々を見てきた分、やばさ加減とそれだけとは違う感じには、 すぐに気づいたのですね。 キザイアさん……一体、何者なのでしょう。 >「貴女ですか!!あのようなことをしたのは!!」 > >聞こえてきた声に、エルマはイヤな予感がしながら後ろを振り向いた。 >「あのような非道の行い、まさしく悪。正義の名の下に、悪は許しません!!」 >「だから大人しくしてなさいってーーーのっ!!!!」 >よっこらしょと屋根の上に這い上がり、ビシッと指差しポーズを決めるアメリアに、エルマは眉間を押さえた。 ……アメリア……(笑) エルマさんはゼルの苦労をちょっと、いやかなりよく理解している人物になったのでは?(^_^;) >「お姫様!!こいつはシャレにならないくらいヤバイんだから大人しくしててちょーだい!!」 >「でも悪は見過ごせません!」 >「うむ、その通り!!」 >とうっ!という掛け声とともに現われたのはフィリオネルだった。 >エルマは頭痛を感じて仕方がなかった。 ……つくづく親子……。(笑) エルマさんはもしかしたら、ゼル以上に苦労しているのかも。 >「今日のところはこんなところかしら?大体の力の量はわかったわ。それじゃ、この辺で失礼するわ」 >ごきげんよう――――と、声がするや否や凄まじい魔力の衝撃波が放射された。 >「きゃあっ!?」 >「むっ!?」 >フィリオネルは咄嗟にアメリアを庇い、二人の前にエルマが立った。 >キザイアを囲んでいた鳥たちも跡形もなく吹き飛んでいた。 エルマさんの護衛獣をあっさり吹き飛ばし、本来なら正の方向の魔力を 増幅させるセイルーンの、しかもほぼ中心部にある王宮で、エルマさんに いじられてなかったらやばかった、と言わせるほどの負の力を持つ本……。 これは……並の魔族以上の力ですね……(汗) >「キザイアって魔道士は確かにいたんだけど・・・・・・・そいつ、150年前に死んでんのよ」 >「なにっ!?」 >「まあ、ちゃんとした死体を見たって記録もないんだけど、その時代に悪名を轟かせた魔道士らしいわ」 >150年前に死んだと言われる魔道士。同名の別人ということもあるだろうが、だがエルマはそうとは思えないと言う。 >「上手く言えないけど、あいつから感じた魔性の気配はそんじょそこらのもんじゃないわ」 なるほど……。どうも怪しげで半端じゃない力を持つ魔道士が相手では、 ある程度裏側に通じていて、尚かつ魔道に関しての知識と実力がトップクラスの者でなくては、 とてもじゃないけれど対抗どころか、身を守ることすら出来ませんからね。 エルマさんとしては頼る相手として、ゼルしか考えつかなかったでしょうね。 こうしてゼルは、序章のような状況になったわけですね。 >続きでした。 >まだまだプロローグですね。 >あんまり風呂敷広げないほうがよかったような・・・・・・ >とりあえず、この後ゼルガディスは序章のはじめの出来事に遭いました。 ゼルと連絡が取れなくなって、エルマさんも心配でしょうね。 さて、ゼルは無事なのでしょうか。 >あと、出てきた魔道書の元ネタ解説を――― > >・『クハヤの儀式』 > 詳細不明の魔道書。異次元の知的生命体の実在に関する記述があるという。 > >・『隠蔽されしものの書』 > 魔道書のひとつといわれるが、詳細は不明。 > クラエス・ヴァン・デル・ハイルが秘蔵していた古文書の中に言及されている。 > >それではまた次回。 うーん、これはまたヤバさ全開な魔道書で……(^_^;) ナイの方が出張ってくるのも仕方ないのかも。 セイルーンの事件、そして邪教系の神殿に下りた神託。 何やら蠢いてます、という感じですね♪ それでは、続きを楽しみにしています。 |
30692 | これくらいの奴がまだ2、3人出てくる予定 | 棒太郎 | 2004/9/5 23:16:30 |
記事番号30690へのコメント >棒太郎様、こんにちは。(昼間に書き込みは久々かも……) > >今年は台風が本当に連続で来ますね。 >過ごしやすい反面、気温差がやたら極端なので、それがちょっと嫌かも。(^_^;) > >さて、セイルーンで起きた、妙な事件。 >そして、受難の男・ゼルガディスくんがヤバイ本に関わるようになった理由。 >厄介そうでも、アメリアのためならあっさり引き受ける……。 >仲間ということ以上に、これは愛ですね♪ こんばんは、エモーションさん。 また台風が近づいてますね。今年は当たり年・・・・・ 今回はセイルーンで起こった事件の顛末。 そしてゼルの受難の始まり(笑)これはまさしく愛です。ハイ。 >>「この後はドンチャン騒ぎでしょ?」 > >労いと親睦を兼ねている(と思われる)パーティも、こういうと身も蓋もないですね(笑) 某黒子の処置のおかげで、ちょっと身も蓋もない言い方をしてしまいます。 >>(最低、お姫様は護んなきゃね。じゃなきゃあのキメラ君に殺されちゃうわ) > >エルマさんの認識が(笑)少し一緒に行動すれば、ゼルがアメリアをどう思っているか、 >バレバレなのですね(笑) アメリアもストレートに心情を出してますからね。裏世界にいたエルマにしてみれば、わかりやすさこの上ないことでしょう。 >>半ばおどけながらそう呟いたエルマだったが、その彼女も今宵この城を包もうとしている異質な空気を感じ取れなかった。 > >エルマさんでも分からないほど、上手く気配を隠せるような相手なのですね。 >これだけでも凄い相手のようです。 一筋どころか十筋縄もいかない相手です。 >>ソレは突然姿を現した。 >>誰もが何が起こったのか、理解できなかった。 >>目の前にいるのは、蝙蝠のような翼と捻れた角を持った、顔のない異形の怪物だった。 > >……確かに、いきなりこんなのが現れたら、思考停止してしまうかもしれませんね。 脳の処理能力を簡単に超えてますからね。 >>「むう!何奴かは知らぬが、お主の好きにはさせんぞ!!」 >>言うや、フィリオネルが怪物に向かっていこうとしていた。 >>(ああ、もう王子ってば。大人しくしててよ!) >>エルマがそう思ったとき、怪物の横手から斬撃が襲い掛かった。 >>「アーデンハイル卿!!」 >>「殿下、ここは私が!」 >>ゴットフリードはフィリオネルの前に立ち、拾い取った剣を構えた。 > >フィルさん、ゴットフリードさん……(^_^;) >人任せにせず、立ち向かおうとするのは立派ですが、エルマさんや兵士たちからすれば、 >頭の痛い状況ですね。 >セイルーンにとっては、何かあったらとっても困るコンビですから(汗) まあ、この人たちはこう行動してしまうでしょう。 傍からは勘弁して欲しいでしょうが。 >>「あら・・・・?」 >>屋根の上の影はやって来たエルマを見てやや意外そうな顔を向けた。 > >さすがにこの状況になれば、エルマさんは本ボシに気づいたのでしょうけれど、 >この方は気づかれると思わなかったのですね。 ここまで早く見つかるとは思ってませんでした。 >>かつて裏世界にいたときにも、似たような気配を持つ相応の実力を魔道士を何人かみたことはあるが、今目の前にいる女は彼らより桁外れのプレッシャーであった。 >>だがそれだけではない感じが――――― >>「あんた・・・・・何者よ・・・・・・」 > >裏の世界で様々な方々を見てきた分、やばさ加減とそれだけとは違う感じには、 >すぐに気づいたのですね。 >キザイアさん……一体、何者なのでしょう。 相手の実力を察知する能力は否応なく磨かれてますからね。 >>「貴女ですか!!あのようなことをしたのは!!」 >> >>聞こえてきた声に、エルマはイヤな予感がしながら後ろを振り向いた。 >>「あのような非道の行い、まさしく悪。正義の名の下に、悪は許しません!!」 >>「だから大人しくしてなさいってーーーのっ!!!!」 >>よっこらしょと屋根の上に這い上がり、ビシッと指差しポーズを決めるアメリアに、エルマは眉間を押さえた。 > >……アメリア……(笑) >エルマさんはゼルの苦労をちょっと、いやかなりよく理解している人物になったのでは?(^_^;) 『異邦の〜』事件のときのゼルの苦労をしみじみと感じています(笑) >>「うむ、その通り!!」 >>とうっ!という掛け声とともに現われたのはフィリオネルだった。 >>エルマは頭痛を感じて仕方がなかった。 > >……つくづく親子……。(笑) >エルマさんはもしかしたら、ゼル以上に苦労しているのかも。 もう、勘弁してくれよってひしひしと思ってます(笑) >>ごきげんよう――――と、声がするや否や凄まじい魔力の衝撃波が放射された。 >>「きゃあっ!?」 >>「むっ!?」 >>フィリオネルは咄嗟にアメリアを庇い、二人の前にエルマが立った。 >>キザイアを囲んでいた鳥たちも跡形もなく吹き飛んでいた。 > >エルマさんの護衛獣をあっさり吹き飛ばし、本来なら正の方向の魔力を >増幅させるセイルーンの、しかもほぼ中心部にある王宮で、エルマさんに >いじられてなかったらやばかった、と言わせるほどの負の力を持つ本……。 >これは……並の魔族以上の力ですね……(汗) 本の力と本人の力、どちらもかなりヤバ気なものです。 また詳しくは後ほどの話で出てくると思います。 >>150年前に死んだと言われる魔道士。同名の別人ということもあるだろうが、だがエルマはそうとは思えないと言う。 >>「上手く言えないけど、あいつから感じた魔性の気配はそんじょそこらのもんじゃないわ」 > >なるほど……。どうも怪しげで半端じゃない力を持つ魔道士が相手では、 >ある程度裏側に通じていて、尚かつ魔道に関しての知識と実力がトップクラスの者でなくては、 >とてもじゃないけれど対抗どころか、身を守ることすら出来ませんからね。 >エルマさんとしては頼る相手として、ゼルしか考えつかなかったでしょうね。 >こうしてゼルは、序章のような状況になったわけですね。 実際に、そこまで腕の立ちそうなのは彼しか思い浮かばなかったようです。 まあ、アメリアからゼルガディスの実力を吹き込まれた部分もありますが。 >>続きでした。 >>まだまだプロローグですね。 >>あんまり風呂敷広げないほうがよかったような・・・・・・ >>とりあえず、この後ゼルガディスは序章のはじめの出来事に遭いました。 > >ゼルと連絡が取れなくなって、エルマさんも心配でしょうね。 >さて、ゼルは無事なのでしょうか。 ゼルのあの後もことも書こうと思っていたのですが、気力が尽きてしまいました。 次辺りで安否について書こうと思います。 >>あと、出てきた魔道書の元ネタ解説を――― >> >>・『クハヤの儀式』 >> 詳細不明の魔道書。異次元の知的生命体の実在に関する記述があるという。 >> >>・『隠蔽されしものの書』 >> 魔道書のひとつといわれるが、詳細は不明。 >> クラエス・ヴァン・デル・ハイルが秘蔵していた古文書の中に言及されている。 >> >>それではまた次回。 > >うーん、これはまたヤバさ全開な魔道書で……(^_^;) >ナイの方が出張ってくるのも仕方ないのかも。 > >セイルーンの事件、そして邪教系の神殿に下りた神託。 >何やら蠢いてます、という感じですね♪ >それでは、続きを楽しみにしています。 まだまだヤバ気な魔道書はこれからも出てきます。 元凶が出てくるのはもう少し後になりそうです。 それでは、どうもありがとうございました。 |
30793 | 闇黒の断章 〜第1章〜 「セイルーンの怪」3 | 棒太郎 | 2004/10/25 16:06:15 |
記事番号30651へのコメント こんにちは。 お久しぶりの棒太郎です。 今月からまた職場が異動になりまして、いろいろとバタついておりました。 おかげでなかなか書く気力が・・・・・・ 長く間が空いてしまいましたが、続きをどうぞ。 ************************************* 『闇黒の断章』 〜第1章〜 「セイルーンの怪」3 謎の魔道士キザイアによる襲撃からひと月余りが経った。 アルベルトら、セイルーン騎士団第八師団によって襲撃者の探索が続けられているが、これといった手がかりは得られないでいた。 エルマも独自に調べているが、やはり文献に記載されてる以上のことはなにも得られていなかった。 (それにしても・・・・・・キメラ君の連絡が途絶えたのが気になるわねぇ) なにかの手がかりを得たのか―――― 「そう簡単にはやられないタマだけど・・・・・下手なことになってたら今度はお姫様に殺されちゃうわ」 やれやれと息をついて呟いた時、 「わたしがどうかしました?」 「うわひゃぁっ!!?」 突然背後からアメリアの声がし、思わず声を上げてしまった。 神経が思考に集中していたため、周りの気配を感じ取れなかった。 (――っちゃぁ、完全に油断してたわ。これが敵だったら完璧バッサリね) そんなことを心中にしまいながら、アメリアのほうを振り向く。 「大したことじゃないわよ。お姫様があのキザイアのときのように無茶しないでちょーだい、ってこと思ってただけだから」 軽いジャブを放つエルマ。 「う・・・それはその・・・・・・・」 少し効いたようだ。 「まだ正体はわかんないけど、ヤバさ加減は折り紙付よ。第八師団もまだわかんないみたいね」 「そうみたいです・・・・・・・・・・・・・・・ゼルガディスさんがいてくれたら―――――」 ぽつりと呟いた言葉にハッとして、 「い、今のなんでもありません!何でもありませんから!」 顔を赤くしながらエルマに否定していた。 しかし、エルマはゼルガディスという単語を聞いて『ヤッバ〜〜〜〜〜』と心の中で汗を掻いていた。 そのとき、 「アメリア様。アメリア様にご謁見の方がお見えでございます」 別の侍女がアメリアを呼びにきた。 「リナさんっ!?ガウリイさんっ!?」 謁見の間にやってきたアメリアは、そこにいる見知った顔を見て驚きの声をあげた。 「はぁい、アメリア。久しぶりね」 「リナさんこそお元気そうで。ガウリイさんもお変わりなく」 「まあな。お前さんのほうこそ元気そうだな」 久闊を叙す三人。 「リナさん、そちらの方は?」 リナとガウリイの後ろに座っている男に気付き、リナに尋ねる。 「あたしのじーちゃんよ」 「え?リナさんのおじいさまですか!?」 「リナの祖父のベルベインだ。よろしくな、セイルーンの巫女姫殿」 ニッと笑みを浮かべ、アメリアに握手するベルベイン。 (あの金髪といい、この男といい・・・・・・・できるわね) ガウリイ、ベルベインの実力を感じ取ったエルマは心中で呟く。 「そこの嬢ちゃん、そんな怖い顔で睨むなよ」 ベルベインの声にエルマは思考を戻す。 「でも、どうしたんです、リナさん。セイルーンに来られるなんて」 「ま、順を追って話すけどさ――――」 そうしてリナは、フローディアから聞いた『神託』のこと、そして今回セイルーンで起こったという事件のことを聞きに来たことを話した。 「――――ということなんです」 「キザイア・・・・・・・・・・チラッと聞いたことはあるわ。あんまり記録はないけど、確かかなり悪名高い魔道士だったはずよ」 アメリアからキザイアの襲撃事件の顛末を聞いたリナは、口元に手をあてそう言った。 「でも、そいつは150年前に死んだ人間・・・・・・とは言え、はっきりとした記録も無いけどね」 エルマが自分が調べ上げたことを付け加えた。 「ただ・・・・・・あの魔性はただもんじゃないわ」 「それにしても――――」 リナは苦笑を浮かべた。 アメリアからエルマを紹介され、そのいきさつ――アーデンハイル領の騒動のこと――から、”ゴーメンガースト”や”ジゴマ”のことを聞いて奇妙な縁だと思った。 「ま、なんにせよ。これといった手がかりはないわけね」 「あ、それとあいつが持ってた本―――確か『隠蔽されし者の書』って言ってたわね・・・・・・・・」 エルマがそう呟いた時、 「手がかりはその二つだけか・・・・・・・そういや――」 これまでの話をじっと聞いていたベルベインが口を開いた。 「灯台下暗し、あいつがいたな」 「?じーちゃん、誰か知ってんの」 「お前もよく知ってる奴がな」 「?」 「セリシアだ」 ベルベインが口にした名前に、アッと声を上げるリナ。 「そうか、大叔母さんなら」 「ああ、あいつの知識は並みの人間なんざ足元にも及ばんからな。俺達以上に何か判るだろう」 「じゃあ早いところ出発しないと。アスガルドまで結構かかるから」 手がかりへの方向が見え、よっしゃとガッツポーズをとるリナたち。と、 「ちょ〜〜〜〜っと待った。な〜〜〜〜にさり気無くそっちにいるのかな〜〜〜?お・ひ・め・さ・ま?」 ちゃっかりリナたちの側にいたアメリアの後ろ襟をグワシッと掴むエルマ。 「え、いやその・・・・・・?やはり正義たるもの悪を見過ごすわけには――――――」 「だ〜〜か〜〜ら〜〜、無茶してくれるなってあれほど口酸っぱくして言ってんでしょーーがっ!!」 エルマの怒りのうめぼしがグリグリとアメリアのこめかみに炸裂する。 「ああっ!いたた、痛いです、エルマさん!リ、リナさんも見てないで助け―――――ってなんです!?その生暖かい微笑みは!?えっ?『あんたならきっとやれるわ』――って意味わかりません!『それじゃ、ガンバ!』って何でそんなイイ笑顔浮かべて親指立ててるんですか!?リナさん!?リナさ〜〜〜〜〜ん―――――」 アメリアの叫びと共にフェードアウト。 「う・・・・・・・・・・」 真っ黒に塗りつぶされた深淵の世界から意識が覚醒する。 ぼんやりと瞼を上げ、飛び込んでくる光に数度しばたかせる。 やがてそれにも慣れると、ゼルガディスは身を起こした。 「くっ・・・・・!」 まだ鈍く痛みが走る。それでもいくらかはましになっていた。 見ると手当てをした跡がある。 「ここは・・・・・?」 周りを見渡すとどうやら簡素な山小屋といったところであった。 「おや、気が付かれたようですね」 声のしたほうに顔を向けると、そこに錫杖に似た杖をついたひとりの男が立っていた。どこか病を患っているような雰囲気にも見える。 「あんたか・・・・・・これをしてくれたのは」 「ええ、そうです。こんなところでは応急処置しかできませんでしたが―――」 「いや、十分だ。礼を言う」 「いえいえ。人の道として当然のことをしたまでですよ」 男はニコリと笑みを浮かべる。 「あんたは・・・・・俺の体を見てどうも思わないのか?」 ゼルガディスは目の前の男に問うた。 「・・・・・・・私も昔、色々とバカなことをやっていましてね。まあ、なんといいますか・・・・・そういった研究をしたこともあるんですよ」 「あんた・・・・・・魔道士か?」 ゼルガディスが目を見開いた。 「もう随分と昔のことですがね・・・・・・今はただの隠者ですよ。それに・・・私にも貴方の身体を元に戻すこと出来ませんし・・・・・・」 「いや、あんたが気にすることじゃないさ」 そう言うと、ゼルガディスはベットから降り、側にあった服に袖を通した。 「世話になったな」 「無理はいけませんよ。貴方の身体はまだ完治していません」 「いや、大丈夫だ。それに俺はいろいろと余計な虫がつきやすい質だ。あんたに迷惑がかかるといけない」 剣を腰に差すと、一言また礼を言った。 「そう言えば名を言ってなかったな」 「いえ、いいですよ。名乗りたくなければそれで。私も俗世から離れていますし」 「そうか・・・・・・それじゃあ」 「繰り返しますが、街へ着いたらきちんと手当てしてください。それは応急処置に過ぎませんからね」 「ああ、わかった」 そう言い、ゼルガディスは山小屋を後にした。 「お気をつけて―――――」 そのとき、男の首の後ろを手が触れた。 「――――ゼルガディス様」 その言葉が聞こえるや、男の身体がガクリと崩れ、只の人形となった。 黒尽くめの衣装の男が、その人形を黒塗りの櫃へと仕舞った。 「まだまだ――――――」 山小屋の壁に手を当て、それを握り込むとギュッと皺がよった。 「―――舞台はこれからでございますよ」 勢いよく腕を引くや、ビリビリと布が破けるような音が響き、ファサリと宙を舞って、男の懐に仕舞い込まれた。 あたりには先程の山小屋とその周りの風景はなく、荒れ果てた茶色い大地があるのみだった。 いつのまにか男の姿も無く、乾いた風だけが吹き抜けていた。 ************************************* 久しぶりの続きでした。 まだまだ展開はゆっくりと進みます。 時間が掛かる・・・・・・・・・・ それとゼルガディスを治療した男は、まあ特別ゲストみたいなもんです。 奴の茶目っ気です。 それではまた次回。 |
30797 | ジゴマさんは舞台を整える手間を惜しみませんね。 | エモーション E-mail | 2004/10/26 22:27:03 |
記事番号30793へのコメント 棒太郎様、こんばんは。 続きをお待ちしていました〜。 >今月からまた職場が異動になりまして、いろいろとバタついておりました。 >おかげでなかなか書く気力が・・・・・・ 慣れるまでが大変ですからね。無理せず英気を養ってくださいませ。 >「そう簡単にはやられないタマだけど・・・・・下手なことになってたら今度はお姫様に殺されちゃうわ」 >やれやれと息をついて呟いた時、 >「わたしがどうかしました?」 >「うわひゃぁっ!!?」 >突然背後からアメリアの声がし、思わず声を上げてしまった。 噂をすれば何とやら、ですね。 >「そうみたいです・・・・・・・・・・・・・・・ゼルガディスさんがいてくれたら―――――」 >ぽつりと呟いた言葉にハッとして、 >「い、今のなんでもありません!何でもありませんから!」 >顔を赤くしながらエルマに否定していた。 >しかし、エルマはゼルガディスという単語を聞いて『ヤッバ〜〜〜〜〜』と心の中で汗を掻いていた。 お互いに違う意味で焦ってますね(笑) 恋する乙女なアメリアが可愛いです。 >「リナさん、そちらの方は?」 >リナとガウリイの後ろに座っている男に気付き、リナに尋ねる。 >「あたしのじーちゃんよ」 >「え?リナさんのおじいさまですか!?」 >「リナの祖父のベルベインだ。よろしくな、セイルーンの巫女姫殿」 >ニッと笑みを浮かべ、アメリアに握手するベルベイン。 リナの友人、というのを差し引いても、ベルベインじーちゃんはアメリアを 気に入られたようですね。(そして謁見の機会があれば、フィルさんも 気に入りそうだと思いました) そして当然といいますか、エルマさんの力量もしっかり見抜いて「ご挨拶」ですね。 >「キザイア・・・・・・・・・・チラッと聞いたことはあるわ。あんまり記録はないけど、確かかなり悪名高い魔道士だったはずよ」 >アメリアからキザイアの襲撃事件の顛末を聞いたリナは、口元に手をあてそう言った。 >「でも、そいつは150年前に死んだ人間・・・・・・とは言え、はっきりとした記録も無いけどね」 >エルマが自分が調べ上げたことを付け加えた。 >「ただ・・・・・・あの魔性はただもんじゃないわ」 魔道士協会からすれば汚点でしかない存在でしょうね。しかも魔道を駆使すれば、 200年くらい平気で生きてそうですしね。 ……今回は違う理由で長生きしているような感じに思えますが。 >「それにしても――――」 >リナは苦笑を浮かべた。 >アメリアからエルマを紹介され、そのいきさつ――アーデンハイル領の騒動のこと――から、”ゴーメンガースト”や”ジゴマ”のことを聞いて奇妙な縁だと思った。 ゴーメンガーストはともかく、ジゴマさんに関しては、聞いていてかなり 微妙な気分だったでしょうね。 >「セリシアだ」 >ベルベインが口にした名前に、アッと声を上げるリナ。 >「そうか、大叔母さんなら」 >「ああ、あいつの知識は並みの人間なんざ足元にも及ばんからな。俺達以上に何か判るだろう」 手がかりゲットですね。 並の人間以上の知識量を所有するセシリアさん……。凄いですね。 さしずめ生きた「ミス○トニック大学付属図書館」でしょうか。(笑) ……そーいえばこの図書館。あれだけヤバイ代物が大量に収集されている(笑)のに、 よく「彼ら」に狙われないよなあ……と読みながら思ってます。(←最近少しずつ 図書館から「クトゥルー」を借りて読みはじめた) >「え、いやその・・・・・・?やはり正義たるもの悪を見過ごすわけには――――――」 >「だ〜〜か〜〜ら〜〜、無茶してくれるなってあれほど口酸っぱくして言ってんでしょーーがっ!!」 >エルマの怒りのうめぼしがグリグリとアメリアのこめかみに炸裂する。 >「ああっ!いたた、痛いです、エルマさん!リ、リナさんも見てないで助け―――――ってなんです!?その生暖かい微笑みは!?えっ?『あんたならきっとやれるわ』――って意味わかりません!『それじゃ、ガンバ!』って何でそんなイイ笑顔浮かべて親指立ててるんですか!?リナさん!?リナさ〜〜〜〜〜ん―――――」 さりげなくリナ達に合流しようとするアメリアと、しっかり阻止するエルマさん。 いいコンビです。(笑) リナも笑うしかないですね。また、アメリアのことはエルマさんに任せて 安心だと思ったでしょうね。 >「う・・・・・・・・・・」 >真っ黒に塗りつぶされた深淵の世界から意識が覚醒する。 >ぼんやりと瞼を上げ、飛び込んでくる光に数度しばたかせる。 >やがてそれにも慣れると、ゼルガディスは身を起こした。 お久しぶりのゼルガディスくん。とりあえずご無事で何よりです。 >「あんたは・・・・・俺の体を見てどうも思わないのか?」 >ゼルガディスは目の前の男に問うた。 >「・・・・・・・私も昔、色々とバカなことをやっていましてね。まあ、なんといいますか・・・・・そういった研究をしたこともあるんですよ」 >「あんた・・・・・・魔道士か?」 >ゼルガディスが目を見開いた。 >「もう随分と昔のことですがね・・・・・・今はただの隠者ですよ。それに・・・私にも貴方の身体を元に戻すこと出来ませんし・・・・・・」 もし出来るのなら、本人が目を覚ましてから意思を確認して、元に戻す。 ……ということくらいしそうですね、この方。 >「――――ゼルガディス様」 >その言葉が聞こえるや、男の身体がガクリと崩れ、只の人形となった。 >黒尽くめの衣装の男が、その人形を黒塗りの櫃へと仕舞った。 >「まだまだ――――――」 >山小屋の壁に手を当て、それを握り込むとギュッと皺がよった。 >「―――舞台はこれからでございますよ」 >勢いよく腕を引くや、ビリビリと布が破けるような音が響き、ファサリと宙を舞って、男の懐に仕舞い込まれた。 >あたりには先程の山小屋とその周りの風景はなく、荒れ果てた茶色い大地があるのみだった。 え? もしかして?? それとも良く似た過去を持つ別人?? ……と思っていたら……やはり「彼(の人形)」でしたか。 ケガをしたゼルの治療が出来て、尚かつゼルに警戒心を与えそうにない相手としては、 いい人選だったのかも。 それにしてもジゴマさん。今回は文字どおり黒子として、舞台を支えるのでしょうか。 ……何せ客演の最重要人物が超とびっきりの大物ですし……(滝汗) >久しぶりの続きでした。 >まだまだ展開はゆっくりと進みます。 >時間が掛かる・・・・・・・・・・ >それとゼルガディスを治療した男は、まあ特別ゲストみたいなもんです。 >奴の茶目っ気です。 >それではまた次回。 楽しませていただきました〜。(^.^) さて、舞台に復帰したゼル。とりあえずケガを癒しつつ、エルマさんと 連絡を取るのでしょうか。彼の苦労はまだまだ続く(笑) そして今回の特別ゲストに喜んでしまいました。 さて、セシリアさんの持つ知識は、リナたちにどんな出来事を伝えるのでしょう。 続きを楽しみにお待ちいたします。 では、今日はこの辺で失礼します。 |
30802 | なんてたって愉快犯 | 棒太郎 | 2004/10/27 22:18:02 |
記事番号30797へのコメント >棒太郎様、こんばんは。 >続きをお待ちしていました〜。 >慣れるまでが大変ですからね。無理せず英気を養ってくださいませ。 こんばんは、エモーションさん。 随分長いことお待たせしてしまいました。 うちの会社は決まった異動月ってのがないので、いつも突然です。 >>「わたしがどうかしました?」 >>「うわひゃぁっ!!?」 >>突然背後からアメリアの声がし、思わず声を上げてしまった。 > >噂をすれば何とやら、ですね。 こういうときって結構やって来ますからね。 >>「い、今のなんでもありません!何でもありませんから!」 >>顔を赤くしながらエルマに否定していた。 >>しかし、エルマはゼルガディスという単語を聞いて『ヤッバ〜〜〜〜〜』と心の中で汗を掻いていた。 > >お互いに違う意味で焦ってますね(笑) >恋する乙女なアメリアが可愛いです。 アメリアの場合はもはや公然の秘密かと(笑) エルマはいろいろと隠蔽工作を考えないといけませんね。 >>「リナの祖父のベルベインだ。よろしくな、セイルーンの巫女姫殿」 >>ニッと笑みを浮かべ、アメリアに握手するベルベイン。 > >リナの友人、というのを差し引いても、ベルベインじーちゃんはアメリアを >気に入られたようですね。(そして謁見の機会があれば、フィルさんも >気に入りそうだと思いました) >そして当然といいますか、エルマさんの力量もしっかり見抜いて「ご挨拶」ですね。 基本的に特権階級嫌いですが、人間的に気に入る人物には身分関係なく接します。(エスティーナとか) エルマもただの侍従ではないと見抜いてます。 >>「でも、そいつは150年前に死んだ人間・・・・・・とは言え、はっきりとした記録も無いけどね」 >>エルマが自分が調べ上げたことを付け加えた。 >>「ただ・・・・・・あの魔性はただもんじゃないわ」 > >魔道士協会からすれば汚点でしかない存在でしょうね。しかも魔道を駆使すれば、 >200年くらい平気で生きてそうですしね。 >……今回は違う理由で長生きしているような感じに思えますが。 長生きと言うか、確かに魔道を駆使してます。その魔道も今回のことに関わってきます。 >>アメリアからエルマを紹介され、そのいきさつ――アーデンハイル領の騒動のこと――から、”ゴーメンガースト”や”ジゴマ”のことを聞いて奇妙な縁だと思った。 > >ゴーメンガーストはともかく、ジゴマさんに関しては、聞いていてかなり >微妙な気分だったでしょうね。 まあ、ジゴマに関してはそうでしょうねぇ。 なにしろ”ノスタルジア”のことがありますから。 >>「ああ、あいつの知識は並みの人間なんざ足元にも及ばんからな。俺達以上に何か判るだろう」 > >手がかりゲットですね。 >並の人間以上の知識量を所有するセシリアさん……。凄いですね。 >さしずめ生きた「ミス○トニック大学付属図書館」でしょうか。(笑) >……そーいえばこの図書館。あれだけヤバイ代物が大量に収集されている(笑)のに、 >よく「彼ら」に狙われないよなあ……と読みながら思ってます。(←最近少しずつ >図書館から「クトゥルー」を借りて読みはじめた) 生きた「ミス○トニック大学付属図書館」(笑) 言い得て妙ですね。 あの図書館も、『ダンウィッチの怪』事件の時、ウィルバー=ウェイトリーが本を盗みに来ましたしね。 >>エルマの怒りのうめぼしがグリグリとアメリアのこめかみに炸裂する。 >>「ああっ!いたた、痛いです、エルマさん!リ、リナさんも見てないで助け―――――ってなんです!?その生暖かい微笑みは!?えっ?『あんたならきっとやれるわ』――って意味わかりません!『それじゃ、ガンバ!』って何でそんなイイ笑顔浮かべて親指立ててるんですか!?リナさん!?リナさ〜〜〜〜〜ん―――――」 > >さりげなくリナ達に合流しようとするアメリアと、しっかり阻止するエルマさん。 >いいコンビです。(笑) >リナも笑うしかないですね。また、アメリアのことはエルマさんに任せて >安心だと思ったでしょうね。 もうベテランの漫才師並に息の合ったコンビです(笑) >>「う・・・・・・・・・・」 >>真っ黒に塗りつぶされた深淵の世界から意識が覚醒する。 >>ぼんやりと瞼を上げ、飛び込んでくる光に数度しばたかせる。 >>やがてそれにも慣れると、ゼルガディスは身を起こした。 > >お久しぶりのゼルガディスくん。とりあえずご無事で何よりです。 一応無事でしたが、まだまだ受難は続きますね(笑) >>「・・・・・・・私も昔、色々とバカなことをやっていましてね。まあ、なんといいますか・・・・・そういった研究をしたこともあるんですよ」 >>「あんた・・・・・・魔道士か?」 >>ゼルガディスが目を見開いた。 >>「もう随分と昔のことですがね・・・・・・今はただの隠者ですよ。それに・・・私にも貴方の身体を元に戻すこと出来ませんし・・・・・・」 > >もし出来るのなら、本人が目を覚ましてから意思を確認して、元に戻す。 >……ということくらいしそうですね、この方。 ちゃんと事前説明と本人の了承のことはキチンとするでしょうね。 >>「―――舞台はこれからでございますよ」 >>勢いよく腕を引くや、ビリビリと布が破けるような音が響き、ファサリと宙を舞って、男の懐に仕舞い込まれた。 >>あたりには先程の山小屋とその周りの風景はなく、荒れ果てた茶色い大地があるのみだった。 > >え? もしかして?? それとも良く似た過去を持つ別人?? >……と思っていたら……やはり「彼(の人形)」でしたか。 >ケガをしたゼルの治療が出来て、尚かつゼルに警戒心を与えそうにない相手としては、 >いい人選だったのかも。 >それにしてもジゴマさん。今回は文字どおり黒子として、舞台を支えるのでしょうか。 >……何せ客演の最重要人物が超とびっきりの大物ですし……(滝汗) はい、「彼」です。 海王様が知ったらただではすまないでしょうね(笑) 今回は裏方にまわるつもりのようです。 まあ、あの御方ではさしもの奴も脇に廻ってしまいますからね。 >>久しぶりの続きでした。 >>まだまだ展開はゆっくりと進みます。 >>時間が掛かる・・・・・・・・・・ >>それとゼルガディスを治療した男は、まあ特別ゲストみたいなもんです。 >>奴の茶目っ気です。 >>それではまた次回。 > >楽しませていただきました〜。(^.^) >さて、舞台に復帰したゼル。とりあえずケガを癒しつつ、エルマさんと >連絡を取るのでしょうか。彼の苦労はまだまだ続く(笑) >そして今回の特別ゲストに喜んでしまいました。 >さて、セシリアさんの持つ知識は、リナたちにどんな出来事を伝えるのでしょう。 >続きを楽しみにお待ちいたします。 >では、今日はこの辺で失礼します。 ゼルの受難はこの後も続くことでしょう。それが彼の星のさだめ(笑) 今回「彼」が特別ゲストで出ましたが、他にも予定してます。 それでは、どうもありがとうございました。 どうぞ次回をお楽しみに。 |
30799 | 裏側で、いろいろと動いていそうですね。 | 猫楽者 E-mail | 2004/10/26 23:48:26 |
記事番号30793へのコメント >こんにちは。 >お久しぶりの棒太郎です。 こんばんは、棒太郎さん。 お元気ですか、猫楽者です。 すいません。遅くなってしまいましたが、感想の書込みをさせて頂きます。 >今月からまた職場が異動になりまして、いろいろとバタついておりました。 >おかげでなかなか書く気力が・・・・・・ 移動すると仕事のやり方が違っていたり、職場の雰囲気、と言いますか。 新しい部署の方々と、親しく話をするまでに、時間が掛かったりしますから。 大変ですね。 >謎の魔道士キザイアによる襲撃からひと月余りが経った。 >アルベルトら、セイルーン騎士団第八師団によって襲撃者の探索が続けられているが、これといった手がかりは得られないでいた。 >エルマも独自に調べているが、やはり文献に記載されてる以上のことはなにも得られていなかった。 キザイアさんが、まだセイルーンに何か仕掛けてきそうですね。 ジゴマさんを始末しようとした組織の方々の、動向も気になります。 >(それにしても・・・・・・キメラ君の連絡が途絶えたのが気になるわねぇ) >なにかの手がかりを得たのか―――― >「そう簡単にはやられないタマだけど・・・・・下手なことになってたら今度はお姫様に殺されちゃうわ」 ゼルがディスさんに、何かあったら・・・・アメリアさんが怖いですし。 アメリアさんに、何かあったら・・・・・ゼルガディスさんが恐ろしい・・・・・・。 エルマさんも苦労してますね。 >やれやれと息をついて呟いた時、 >「わたしがどうかしました?」 >「うわひゃぁっ!!?」 >突然背後からアメリアの声がし、思わず声を上げてしまった。 >神経が思考に集中していたため、周りの気配を感じ取れなかった。 >(――っちゃぁ、完全に油断してたわ。これが敵だったら完璧バッサリね) エルマさんが裏の世界に居た頃からは、他の誰かのことを気遣い、心配する。 そんな自分の姿は、想像も出来なかったのでしょうね。 アメリアさんとアメリアさんの周りに居る方々は、エルマさんにとって。 なによりも大切な存在になっているように思いました。 >そんなことを心中にしまいながら、アメリアのほうを振り向く。 >「大したことじゃないわよ。お姫様があのキザイアのときのように無茶しないでちょーだい、ってこと思ってただけだから」 >軽いジャブを放つエルマ。 >「う・・・それはその・・・・・・・」 >少し効いたようだ。 護衛しようとしている対象の方々が、最前線に出て戦おうとなさる・・・・・。 エルマさんも王宮の警備陣の方々も・・・・・そんなアメリアさんとフィルさんのことを慕っている。と。 同時に、警備方法をどうしたら良いのか、頭の痛い所ですね。 >「そうみたいです・・・・・・・・・・・・・・・ゼルガディスさんがいてくれたら―――――」 >ぽつりと呟いた言葉にハッとして、 >「い、今のなんでもありません!何でもありませんから!」 >顔を赤くしながらエルマに否定していた。 >しかし、エルマはゼルガディスという単語を聞いて『ヤッバ〜〜〜〜〜』と心の中で汗を掻いていた。 赤い顔して照れているアメリアさん。可愛いですね〜。 エルマさん。アメリアさんが。 「ゼルガディスさんを探してきてください」、と言わないことをお祈りしております。 >「リナさんっ!?ガウリイさんっ!?」 >謁見の間にやってきたアメリアは、そこにいる見知った顔を見て驚きの声をあげた。 >「はぁい、アメリア。久しぶりね」 >「リナさんこそお元気そうで。ガウリイさんもお変わりなく」 >「まあな。お前さんのほうこそ元気そうだな」 この状況のアメリアさんにとって、本当に心強いお仲間との再会ですね。 >(あの金髪といい、この男といい・・・・・・・できるわね) >ガウリイ、ベルベインの実力を感じ取ったエルマは心中で呟く。 >「そこの嬢ちゃん、そんな怖い顔で睨むなよ」 >ベルベインの声にエルマは思考を戻す。 ガウリイさんとベルベインさんの実力を見抜く、エルマさん。 強者は強者を知る、といったところでしょうか。 ベルベインさんとガウリイさんも、エルマさんのお力を感じているようですね。 >「キザイア・・・・・・・・・・チラッと聞いたことはあるわ。あんまり記録はないけど、確かかなり悪名高い魔道士だったはずよ」 >アメリアからキザイアの襲撃事件の顛末を聞いたリナは、口元に手をあてそう言った。 >「でも、そいつは150年前に死んだ人間・・・・・・とは言え、はっきりとした記録も無いけどね」 >エルマが自分が調べ上げたことを付け加えた。 >「ただ・・・・・・あの魔性はただもんじゃないわ」 悪名高い魔道士が危ない知識の本を手に、何をしようとしているのでしょうか。 せめて、ゼルガディスさんがアメリアさんのところへ戻ってくるまで。 これ以上なにも起きないと良いのですが(汗) >「あ、それとあいつが持ってた本―――確か『隠蔽されし者の書』って言ってたわね・・・・・・・・」 >エルマがそう呟いた時、 >「手がかりはその二つだけか・・・・・・・そういや――」 >これまでの話をじっと聞いていたベルベインが口を開いた。 >「灯台下暗し、あいつがいたな」 >「?じーちゃん、誰か知ってんの」 >「お前もよく知ってる奴がな」 >「?」 >「セリシアだ」 >ベルベインが口にした名前に、アッと声を上げるリナ。 >「そうか、大叔母さんなら」 >「ああ、あいつの知識は並みの人間なんざ足元にも及ばんからな。俺達以上に何か判るだろう」 十二代目『ドクトル・ファウスト』のセリシアさんもご登場なさるのですね。 セリシアさん、大好きですので嬉しいです。 この前のご再会のときのように、数日間ドンチャン騒ぎが続くのでしょうか(笑) >「じゃあ早いところ出発しないと。アスガルドまで結構かかるから」 >手がかりへの方向が見え、よっしゃとガッツポーズをとるリナたち。と、 >「ちょ〜〜〜〜っと待った。な〜〜〜〜にさり気無くそっちにいるのかな〜〜〜?お・ひ・め・さ・ま?」 >ちゃっかりリナたちの側にいたアメリアの後ろ襟をグワシッと掴むエルマ。 >「え、いやその・・・・・・?やはり正義たるもの悪を見過ごすわけには――――――」 >「だ〜〜か〜〜ら〜〜、無茶してくれるなってあれほど口酸っぱくして言ってんでしょーーがっ!!」 >エルマの怒りのうめぼしがグリグリとアメリアのこめかみに炸裂する。 >「ああっ!いたた、痛いです、エルマさん!リ、リナさんも見てないで助け―――――ってなんです!?その生暖かい微笑みは!?えっ?『あんたならきっとやれるわ』――って意味わかりません!『それじゃ、ガンバ!』って何でそんなイイ笑顔浮かべて親指立ててるんですか!?リナさん!?リナさ〜〜〜〜〜ん―――――」 >アメリアの叫びと共にフェードアウト。 アメリアさんとしては、手掛かりがある。そう聞いて。 じっとしてはいられなかったのでしょうけと゜・・・・しっかりとエルマさんに止められてしまいましたね。 エルマさんのうめぼし攻撃・・・・痛そうですね〜。 リナさんの反応。ナイスです〜。 思わず吹きだしてしまいました。 >「う・・・・・・・・・・」 >真っ黒に塗りつぶされた深淵の世界から意識が覚醒する。 >ぼんやりと瞼を上げ、飛び込んでくる光に数度しばたかせる。 >やがてそれにも慣れると、ゼルガディスは身を起こした。 良かった。ご無事でしたかゼルガディスさん。 エルマさん。これで、とりあえずアメリアさんに殺されずにすみますね。 >「世話になったな」 >「無理はいけませんよ。貴方の身体はまだ完治していません」 >「いや、大丈夫だ。それに俺はいろいろと余計な虫がつきやすい質だ。あんたに迷惑がかかるといけない」 >剣を腰に差すと、一言また礼を言った。 ゼルガディスさんは優しいですね。 今回は、ジゴマさんが敵に回ったと思って、いつも以上に警戒しているのでしょうか。 >「お気をつけて―――――」 >そのとき、男の首の後ろを手が触れた。 >「――――ゼルガディス様」 >その言葉が聞こえるや、男の身体がガクリと崩れ、只の人形となった。 >黒尽くめの衣装の男が、その人形を黒塗りの櫃へと仕舞った。 >「まだまだ――――――」 >山小屋の壁に手を当て、それを握り込むとギュッと皺がよった。 >「―――舞台はこれからでございますよ」 >勢いよく腕を引くや、ビリビリと布が破けるような音が響き、ファサリと宙を舞って、男の懐に仕舞い込まれた。 >あたりには先程の山小屋とその周りの風景はなく、荒れ果てた茶色い大地があるのみだった。 >いつのまにか男の姿も無く、乾いた風だけが吹き抜けていた。 一瞬。敵の手が早くも伸びて来たのかと思ってしまいました。 ジゴマさんは、中立の立場で今回の事態が、どう動いてゆくのか。 見届けるおつもりなのでしょうか。 それにしても、山小屋とその周りの景色さえも、ジゴマさんの作った世界だという事に。 驚きました。まだまだ底の知れない方ですね。 それだけに、今後どう動くのか。とても気になります。 >まだまだ展開はゆっくりと進みます。 >時間が掛かる・・・・・・・・・・ >それとゼルガディスを治療した男は、まあ特別ゲストみたいなもんです。 >奴の茶目っ気です。 >それではまた次回。 ゆっくりと進む時間の裏側で、事態がいろいろと動いていそうですね。 楽しく読ませていただきました。 エルマさんは、今の幸せな生活をずっと続けて欲しいです。 お仕事、大変そうですが、どうかご無理をなさらないでください。 寒くなってまいりました。 風邪も流行っているようですので、お体にお気をつけて、お元気で。 では、失礼します。 |
30804 | 今回は裏方(と思います) | 棒太郎 | 2004/10/27 22:42:11 |
記事番号30799へのコメント >>こんにちは。 >>お久しぶりの棒太郎です。 > >こんばんは、棒太郎さん。 >お元気ですか、猫楽者です。 >すいません。遅くなってしまいましたが、感想の書込みをさせて頂きます。 >移動すると仕事のやり方が違っていたり、職場の雰囲気、と言いますか。 >新しい部署の方々と、親しく話をするまでに、時間が掛かったりしますから。 >大変ですね。 こんばんは、猫楽者さん。お久しぶりです。 まあなんとか生きてます。 異動先は前のところと仕事が全く違うので、慣れるのにもう少し掛かりそうです。 >>アルベルトら、セイルーン騎士団第八師団によって襲撃者の探索が続けられているが、これといった手がかりは得られないでいた。 >>エルマも独自に調べているが、やはり文献に記載されてる以上のことはなにも得られていなかった。 > >キザイアさんが、まだセイルーンに何か仕掛けてきそうですね。 >ジゴマさんを始末しようとした組織の方々の、動向も気になります。 もうちょっと先になりますが、その組織は出てきます。 キザイアもそこに関係しています。 >>「そう簡単にはやられないタマだけど・・・・・下手なことになってたら今度はお姫様に殺されちゃうわ」 > >ゼルがディスさんに、何かあったら・・・・アメリアさんが怖いですし。 >アメリアさんに、何かあったら・・・・・ゼルガディスさんが恐ろしい・・・・・・。 >エルマさんも苦労してますね。 苦労するところはありますが、ふたりの模様を楽しんでます。 >>突然背後からアメリアの声がし、思わず声を上げてしまった。 >>神経が思考に集中していたため、周りの気配を感じ取れなかった。 >>(――っちゃぁ、完全に油断してたわ。これが敵だったら完璧バッサリね) > >エルマさんが裏の世界に居た頃からは、他の誰かのことを気遣い、心配する。 >そんな自分の姿は、想像も出来なかったのでしょうね。 >アメリアさんとアメリアさんの周りに居る方々は、エルマさんにとって。 >なによりも大切な存在になっているように思いました。 心から安心できる場所ができた、ということですね。 だからこそ、いい意味で気持ちが油断するのでしょうね。 >>軽いジャブを放つエルマ。 >>「う・・・それはその・・・・・・・」 >>少し効いたようだ。 > >護衛しようとしている対象の方々が、最前線に出て戦おうとなさる・・・・・。 >エルマさんも王宮の警備陣の方々も・・・・・そんなアメリアさんとフィルさんのことを慕っている。と。 >同時に、警備方法をどうしたら良いのか、頭の痛い所ですね。 高いところでふんぞり返っているのではないのはいいのですが・・・・・・やはり警護する側にしてみれば、もう少し大人しくしていて欲しいといったところでしょう。 >>「い、今のなんでもありません!何でもありませんから!」 >>顔を赤くしながらエルマに否定していた。 >>しかし、エルマはゼルガディスという単語を聞いて『ヤッバ〜〜〜〜〜』と心の中で汗を掻いていた。 > >赤い顔して照れているアメリアさん。可愛いですね〜。 >エルマさん。アメリアさんが。 >「ゼルガディスさんを探してきてください」、と言わないことをお祈りしております。 照れ隠しに否定しても、エルマにはすでに公然の秘密になってますが(笑) エルマもちょっと焦ってます。 >>「はぁい、アメリア。久しぶりね」 >>「リナさんこそお元気そうで。ガウリイさんもお変わりなく」 >>「まあな。お前さんのほうこそ元気そうだな」 > >この状況のアメリアさんにとって、本当に心強いお仲間との再会ですね。 生死をともに潜り抜けた仲間ですからね。 >>(あの金髪といい、この男といい・・・・・・・できるわね) >>ガウリイ、ベルベインの実力を感じ取ったエルマは心中で呟く。 >>「そこの嬢ちゃん、そんな怖い顔で睨むなよ」 >>ベルベインの声にエルマは思考を戻す。 > >ガウリイさんとベルベインさんの実力を見抜く、エルマさん。 >強者は強者を知る、といったところでしょうか。 >ベルベインさんとガウリイさんも、エルマさんのお力を感じているようですね。 元は裏世界の人間ですし、相手を見る洞察力は鍛えられてます。 ガウリイは生まれもっての直感がありますし、ベルベインも修行で培われた心眼がありますし。 >>「でも、そいつは150年前に死んだ人間・・・・・・とは言え、はっきりとした記録も無いけどね」 >>エルマが自分が調べ上げたことを付け加えた。 >>「ただ・・・・・・あの魔性はただもんじゃないわ」 > >悪名高い魔道士が危ない知識の本を手に、何をしようとしているのでしょうか。 >せめて、ゼルガディスさんがアメリアさんのところへ戻ってくるまで。 >これ以上なにも起きないと良いのですが(汗) まだ何人かこういう魔道士が出てくる予定です。 キザイアの事件も前哨のような感じです。 >>「セリシアだ」 >>ベルベインが口にした名前に、アッと声を上げるリナ。 >>「そうか、大叔母さんなら」 >>「ああ、あいつの知識は並みの人間なんざ足元にも及ばんからな。俺達以上に何か判るだろう」 > >十二代目『ドクトル・ファウスト』のセリシアさんもご登場なさるのですね。 >セリシアさん、大好きですので嬉しいです。 >この前のご再会のときのように、数日間ドンチャン騒ぎが続くのでしょうか(笑) 『彼方の血脈』とは別なので、十二代目ファウストではありませんが、性格的には変わりありません。 自分のキャラが好きと言われるとやはり嬉しいです。 >>「だ〜〜か〜〜ら〜〜、無茶してくれるなってあれほど口酸っぱくして言ってんでしょーーがっ!!」 >>エルマの怒りのうめぼしがグリグリとアメリアのこめかみに炸裂する。 >>「ああっ!いたた、痛いです、エルマさん!リ、リナさんも見てないで助け―――――ってなんです!?その生暖かい微笑みは!?えっ?『あんたならきっとやれるわ』――って意味わかりません!『それじゃ、ガンバ!』って何でそんなイイ笑顔浮かべて親指立ててるんですか!?リナさん!?リナさ〜〜〜〜〜ん―――――」 >>アメリアの叫びと共にフェードアウト。 > >アメリアさんとしては、手掛かりがある。そう聞いて。 >じっとしてはいられなかったのでしょうけと゜・・・・しっかりとエルマさんに止められてしまいましたね。 >エルマさんのうめぼし攻撃・・・・痛そうですね〜。 >リナさんの反応。ナイスです〜。 >思わず吹きだしてしまいました。 ひょっこりとリナたちのところへいたアメリアですが、そうは問屋が卸しませんでした。 さんざん言ってますからね。うめぼしのひとつやふたつかましたくなると思います。 >>「う・・・・・・・・・・」 >>真っ黒に塗りつぶされた深淵の世界から意識が覚醒する。 >>ぼんやりと瞼を上げ、飛び込んでくる光に数度しばたかせる。 >>やがてそれにも慣れると、ゼルガディスは身を起こした。 > >良かった。ご無事でしたかゼルガディスさん。 >エルマさん。これで、とりあえずアメリアさんに殺されずにすみますね。 とりあえず無事でしたが・・・・・・・・ でもまだまだ受難は控えてます(笑) >>「いや、大丈夫だ。それに俺はいろいろと余計な虫がつきやすい質だ。あんたに迷惑がかかるといけない」 >>剣を腰に差すと、一言また礼を言った。 > >ゼルガディスさんは優しいですね。 >今回は、ジゴマさんが敵に回ったと思って、いつも以上に警戒しているのでしょうか。 今回はかなりヤバイと思ってますから、余計に警戒しています。 >>勢いよく腕を引くや、ビリビリと布が破けるような音が響き、ファサリと宙を舞って、男の懐に仕舞い込まれた。 >>あたりには先程の山小屋とその周りの風景はなく、荒れ果てた茶色い大地があるのみだった。 >>いつのまにか男の姿も無く、乾いた風だけが吹き抜けていた。 > >一瞬。敵の手が早くも伸びて来たのかと思ってしまいました。 >ジゴマさんは、中立の立場で今回の事態が、どう動いてゆくのか。 >見届けるおつもりなのでしょうか。 >それにしても、山小屋とその周りの景色さえも、ジゴマさんの作った世界だという事に。 >驚きました。まだまだ底の知れない方ですね。 >それだけに、今後どう動くのか。とても気になります。 中立と言うか表立っては出ずに、舞台裏にまわってます。 からくり師ですので、こういうのは本領です。 出れば出るほど謎の深まるキャラです(笑) >>まだまだ展開はゆっくりと進みます。 >>時間が掛かる・・・・・・・・・・ >>それとゼルガディスを治療した男は、まあ特別ゲストみたいなもんです。 >>奴の茶目っ気です。 >>それではまた次回。 > >ゆっくりと進む時間の裏側で、事態がいろいろと動いていそうですね。 >楽しく読ませていただきました。 >エルマさんは、今の幸せな生活をずっと続けて欲しいです。 >お仕事、大変そうですが、どうかご無理をなさらないでください。 >寒くなってまいりました。 >風邪も流行っているようですので、お体にお気をつけて、お元気で。 >では、失礼します。 まだリナたちにはそれほど手がかりがない状態ですからね。 まだまだ時間は掛かりそうです。多分、また年越すんじゃないかと・・・・・ これからどんどん寒くなっていきますね。 寒さは苦手なので堪らんです。 それではどうもありがとうございました。 |
30821 | 闇黒の断章 〜第1章〜 「The Faceless」 | 棒太郎 | 2004/10/30 11:32:35 |
記事番号30651へのコメント こんにちは、棒太郎です。 最近だんだんと寒くなってきたので、いやんな感じです。 まだまだ序盤で、役者が揃うための段階ですが、どうぞお付き合いください。 それでは続きをどうぞ。 ************************************* 『闇黒の断章』 〜第1章〜 「The Faceless」 太陽は中天高く輝き、澄んだ紺碧の空が広がっている。 柔らかい静寂があたりを包み込み、時折吹く陽気な風の音だけが小さく聞こえていた。 小高い丘の上で風に靡く草々の中に、朽ちた小さな塚がポツリと立っている。 幾星霜の年月を過ごしてきたのか―――そこには深い時間の跡が刻まれていた。 そして誰も訪れることのないその場所に、1人の女性が静かに佇んでいた。 風にたなびく蒼い髪。このような処に着ているはずもない豪奢なドレス。そして人ならぬ美しさを醸す美貌。 この場に居合わせた者がいたなら、目の錯覚か幻かと思うことだろう。 その女性は塚の前に立ち、仕込み杖の鞘を胸に抱くように持っていた。 『滅ぼすことでしか愛を表現できない・・・・・・そのために、想い出を殺したか。哀れな奴だな』 しばらく前に戦った者の言葉が脳裏に蘇る。 鞘を握る手に僅かに力が篭る。 その鞘もそのときの戦いの名残だった。 「・・・・・・・らしくないですわね。偽りとはいえ、あのとき貴方に会えたために、感傷に浸ってしまうなんて」 自嘲気味に静かに笑みを浮かべた。 伸ばした手の指先でそっと塚の表面を撫で、また想いに馳せた。 「ふふ、朽ち果てた塚に佇む憂いを帯びた貴婦人――――なかなかに絵になる光景ですね」 辺りの静寂を破る―――いや、汚すように男の声が聞こえてきた。 「!?」 女性が振り返ると、1人の男が立っていた。目を見開いた。 そこにいたのは彼女が想い続ける男だった。 だが次の瞬間には女性の体から激しい怒りと憎悪が吹き荒れた。 「貴様―――――!」 それを見た男は亀裂が走ったかのような凄惨な笑みを浮かべた。 そう、目の前の男には、彼女の想い人には決してないおぞましい邪悪があった。 「おや、よく私だと分かりましたね。いやいや、憶えていてくださったとは光栄ですよ、お嬢さん」 からかうような笑みを浮かべながら、男は言った。 ダルフィンは応えず、代わりに凄まじい力の衝撃が男を襲った それに呑まれた瞬間、男の体は微塵も残らず消滅した。だが――― 「ほう、ほう。これはなかなか。人間界を流離い”成長”したようですね」 女性の後ろ、塚のほうから男の声がした。 濃密な闇が吹き荒れ、燃えるような3つの眸が見えたと思うと、また別の姿の男が現われた。 「想いゆえに、ですか。彼への――――」 嘲笑を浮かべながら男は塚に触れる。 「その塚に触れるなっ!!!」 女性の怒号とともに再び、力の衝撃が襲い掛かる。 しかし、今度は男の体から噴き出した闇に、その力は飲み込まれた。 「くっ―――――」 「クカカカ。素晴らしい。”成長”したその力、恐らく魔族の中でも他の追随を許しはしないでしょう。そしてその年月、魔族である貴女のその身を蝕み、痛める正の感情の最たるその想いに耐えてきましたか。クカカカカカ」 愉快、と言いたげに男は哄笑をあげる。 「この痛みが私の身を蝕む限り、私は未来永劫に忘れはしない!!」 女性の身に力の奔流が迸る。 「貴様っ!今度は何をしに来た!!」 「くく、今回は少し因縁に決着をつけさせて貰いに来たのですよ。金色の御方からも許可は得ていますし。まあ、少し遊んであげてもいいのですが、この前のことで金色の御方からひどく睨まれてますからね。ここは、この辺で失礼しますよ」 そう言うと、邪悪な闇の風が巻き起こり、辺り一帯に吹き荒れた。 「それでは御機嫌よう、お嬢さん」 風がピタリと静まると男の姿は影も形もなくなっていた。 セイルーン王宮の一室。 その中でアメリアが旅支度を整えて、そっと扉を開け、外の様子を窺っていた。 上手い具合に侍女の姿も警備兵の姿も見えなかった。 (よし・・・・・) アメリアが足を忍ばせて出て行こうとしたとき――― 「だ・か・ら、な〜〜〜〜にやってるのかな〜〜〜〜?お・ひ・め・さ・ま?」 ギクリと身を震わせて顔を向けると、ニッコリと笑みを浮かべて仁王立ちしているエルマの姿があった。 「え、いえ、あの、その――――」 アメリアが冷や汗を流しながら、必死に言い訳しようとしていると、 「はぁ、しょうがないお姫様ね」 エルマが苦笑と共にそう言った。 「今回だけよ、お姫様―――ってどうしたの?ハトがガトリング砲喰らったような顔をして?」 「え、いえ・・・・・いつもなら『大人しくしてなさ〜〜い!!』とか言ってうめぼしお見舞いするのに」 「だから今回だけって言ってるでしょ。なんなら別にいーのよ」 「あ、そんなことありません!お言葉に甘えさせてもらいます!」 慌ててそう言うと、アメリアはエルマに連れられて抜け道へと向かった。 「ねえ、お姫様。一体なにすんの?」 アメリアから少し手伝って欲しい事があると言われ、一緒についてきたエルマは前を行くアメリアに訊ねた。 「別に大したことじゃないです」 明るくアメリアは口を開く。 「もう少し時間稼ぎをするだけですから」 「!?」 その瞬間、エルマの手刀が”アメリア”を襲った。 だが”アメリア”の体は宙を跳び、廊下の隅の天井近くに張り付いた。 「あんた、何者よ!?」 「別に大した者じゃないです」 ”アメリア”は本物と同じ笑みを浮かべた。 「くっ、お姫様!」 エルマが本物のアメリアを探しに行こうとしたとき、 「あら、恋人たちの逢瀬を邪魔するのは無粋ですわよ」 もう1人、優雅な貴婦人といえる女性が立っていた。長煙管を咥え、静かに紫煙を吐き出す。 「ここは禁煙なんだけど」 「あら、ごめんあそばせ」 そう言うと、もう一度紫煙を吐き出した。 「何が目的か知らないけど、お姫様には指一本触れさせないわよ!!」 バスケットケースを構え、エルマが指笛を拭こうとした。だがその瞬間、糸が切れたように彼女の体は床に倒れた。 「なっ―――!?」 神経が切れたように体が動かない。 女性はにこやかに笑みを浮かべながら、紫煙を吐き出した。 「く・・・・・しまっ・・・・その・・煙・・・・・・」 「うふふ、そうよ。この”死煙”、吸えば竜すらも身動きできなくなるわ」 「く・・・・・!」 「少しの間、大人しく眠ってて頂戴♪」 女性がそう言った次の瞬間、エルマの意識は闇に落ちた。 ************************************* 続きでした。 とりあえず、主演役者と超大物ゲストの舞台登場編です。 ゲストは別として、主演のほうは裏方がいろいろと手を回してます。 役者が揃ってきました。次は舞台のほうです。 それではまた次回。 |
30823 | カオナシ違い(汗) | エモーション E-mail | 2004/10/30 21:41:34 |
記事番号30821へのコメント 棒太郎様、こんばんは。 本当に寒くなってきましたよね。こちらも、もうストーブやヒーターの季節なんですよ。 ……去年より、灯油代が200円くらいUPしているので、気軽に付ける気になれませんが(T.T) サブタイトルの「The Faceless」を思いっきり「カオナシ」と訳してしまい、 頭に某「千と千尋」のカオナシが浮かんでしまいました。 ……嫌だなあ、そんなナイの方(笑) >太陽は中天高く輝き、澄んだ紺碧の空が広がっている。 >柔らかい静寂があたりを包み込み、時折吹く陽気な風の音だけが小さく聞こえていた。 >小高い丘の上で風に靡く草々の中に、朽ちた小さな塚がポツリと立っている。 >幾星霜の年月を過ごしてきたのか―――そこには深い時間の跡が刻まれていた。 >そして誰も訪れることのないその場所に、1人の女性が静かに佇んでいた。 デイルさんが眠る丘に現れたダルフィン様。 人形とはいえデイルさんに会ったことで、ここへ来たくなる……「冬ソナ」にも負けない純愛かも。 >濃密な闇が吹き荒れ、燃えるような3つの眸が見えたと思うと、また別の姿の男が現われた。 >「想いゆえに、ですか。彼への――――」 >嘲笑を浮かべながら男は塚に触れる。 >「その塚に触れるなっ!!!」 >女性の怒号とともに再び、力の衝撃が襲い掛かる。 >しかし、今度は男の体から噴き出した闇に、その力は飲み込まれた。 ダルフィン様にとって、最も大切な場所であるこの丘に他の者が理もなく 現れること自体、ダルフィン様には許せないことでしょうに、その上デイルさんの姿で現れて、 さらに塚にまで触れる……。(滝汗) ナイの方、ダルフィン様の逆鱗さわりまくりですね(汗) >「クカカカ。素晴らしい。”成長”したその力、恐らく魔族の中でも他の追随を許しはしないでしょう。そしてその年月、魔族である貴女のその身を蝕み、痛める正の感情の最たるその想いに耐えてきましたか。クカカカカカ」 >愉快、と言いたげに男は哄笑をあげる。 >「この痛みが私の身を蝕む限り、私は未来永劫に忘れはしない!!」 >女性の身に力の奔流が迸る。 >「貴様っ!今度は何をしに来た!!」 >「くく、今回は少し因縁に決着をつけさせて貰いに来たのですよ。金色の御方からも許可は得ていますし。まあ、少し遊んであげてもいいのですが、この前のことで金色の御方からひどく睨まれてますからね。ここは、この辺で失礼しますよ」 ダルフィン様にとっては、諸刃の剣でもあるデイルさんへの想い。 あの時の選択が生み出した力は、ナイの方にはとても興味深いものだったのですね。 同時にL様にとっては、「苦心惨憺して入力したプログラムに、妙な手を加えられ、 しかもプログラムの方はそれを変に取り込んでしまったために、戻すに戻せない。 とりあえず問題は起きてないからいいけど、すっごい不満」という気分なんですね。 それにしても……自分の気配に気づいて首突っ込まれたら困るから、一応事情説明の顔見せと 挨拶……だったのでしょうけれど……嫌がらせにしかなってないのがさすがです、ナイの方様(^_^;) >セイルーン王宮の一室。 >その中でアメリアが旅支度を整えて、そっと扉を開け、外の様子を窺っていた。 所変わってセイルーン。こっそり抜け出そうとするアメリアは、さすがというか 懲りないと言うか(笑) でもしっかりそれを見つける辺りもさすがです、エルマさん。 それにしてもハトがガトリング砲って……(笑) スレイヤーズらしい表現だと思いました。 >「もう少し時間稼ぎをするだけですから」 >「!?」 >その瞬間、エルマの手刀が”アメリア”を襲った。 >だが”アメリア”の体は宙を跳び、廊下の隅の天井近くに張り付いた。 >「あんた、何者よ!?」 >「別に大した者じゃないです」 >”アメリア”は本物と同じ笑みを浮かべた。 場面変わっての会話に「おや?」と思ったら……こういう事でしたか。 あちらの聞き分けてくれた方は人形のエルマさん、だったのですね。 確かに、ジゴマさんは前回の関わりから、どちらの人形も作れますよね。 >「あら、恋人たちの逢瀬を邪魔するのは無粋ですわよ」 > >もう1人、優雅な貴婦人といえる女性が立っていた。長煙管を咥え、静かに紫煙を吐き出す。 >「ここは禁煙なんだけど」 >「あら、ごめんあそばせ」 さらりと出るこの会話が、何か良いなあと思いました。(^.^) 恋人達の逢瀬……アメリアはゼルの方へ連れて行かれるのでしょうか。 退場なのか、単に出番まで足止めを受けただけなのか分からないエルマさん。 気が付いたら必死で捜索開始するのでしょうね。 >続きでした。 >とりあえず、主演役者と超大物ゲストの舞台登場編です。 >ゲストは別として、主演のほうは裏方がいろいろと手を回してます。 >役者が揃ってきました。次は舞台のほうです。 >それではまた次回。 裏方として着々と暗躍するジゴマさん。 彼には細かい部分はともかく、舞台の大筋が見えるような能力でもあるのかなと、 ふと思ってしまいました。 まあ、役者だけが決まっているアドリブ劇のような感じかもしれませんが。 裏方がどうこうすることのできない、超大物ゲストが関わるこのお話。 どんな展開になっていくのでしょうか。 それでは、今日はこの辺で失礼します。 続きを楽しみにしています。 |
30832 | こんなお客様は入店拒否しますね | 棒太郎 | 2004/10/31 23:22:06 |
記事番号30823へのコメント >棒太郎様、こんばんは。 > >本当に寒くなってきましたよね。こちらも、もうストーブやヒーターの季節なんですよ。 >……去年より、灯油代が200円くらいUPしているので、気軽に付ける気になれませんが(T.T) >サブタイトルの「The Faceless」を思いっきり「カオナシ」と訳してしまい、 >頭に某「千と千尋」のカオナシが浮かんでしまいました。 >……嫌だなあ、そんなナイの方(笑) こんばんは、エモーションさん。 寒さは苦手なので、これからの季節がほんとに辛いです。 這い寄る混沌な「カオナシ」・・・・・・とてもはた迷惑すぎるものですね。 >>小高い丘の上で風に靡く草々の中に、朽ちた小さな塚がポツリと立っている。 >>幾星霜の年月を過ごしてきたのか―――そこには深い時間の跡が刻まれていた。 >>そして誰も訪れることのないその場所に、1人の女性が静かに佇んでいた。 > >デイルさんが眠る丘に現れたダルフィン様。 >人形とはいえデイルさんに会ったことで、ここへ来たくなる……「冬ソナ」にも負けない純愛かも。 『ある愛〜』では、暴走一直線ですが、本編ではまさに純愛乙女です。なんだろう、この差は・・・・・・・ >>「その塚に触れるなっ!!!」 >>女性の怒号とともに再び、力の衝撃が襲い掛かる。 >>しかし、今度は男の体から噴き出した闇に、その力は飲み込まれた。 > >ダルフィン様にとって、最も大切な場所であるこの丘に他の者が理もなく >現れること自体、ダルフィン様には許せないことでしょうに、その上デイルさんの姿で現れて、 >さらに塚にまで触れる……。(滝汗) >ナイの方、ダルフィン様の逆鱗さわりまくりですね(汗) 侵入禁止地帯を堂々と踏み込んで、荒らしまくってます。 分かっててやってるところがさらに質が悪いです。 >>「貴様っ!今度は何をしに来た!!」 >>「くく、今回は少し因縁に決着をつけさせて貰いに来たのですよ。金色の御方からも許可は得ていますし。まあ、少し遊んであげてもいいのですが、この前のことで金色の御方からひどく睨まれてますからね。ここは、この辺で失礼しますよ」 > >ダルフィン様にとっては、諸刃の剣でもあるデイルさんへの想い。 >あの時の選択が生み出した力は、ナイの方にはとても興味深いものだったのですね。 >同時にL様にとっては、「苦心惨憺して入力したプログラムに、妙な手を加えられ、 >しかもプログラムの方はそれを変に取り込んでしまったために、戻すに戻せない。 >とりあえず問題は起きてないからいいけど、すっごい不満」という気分なんですね。 >それにしても……自分の気配に気づいて首突っ込まれたら困るから、一応事情説明の顔見せと >挨拶……だったのでしょうけれど……嫌がらせにしかなってないのがさすがです、ナイの方様(^_^;) あのダルフィンの一件はまさにそんな感じです。 他人が好き勝手にいじくったら、そりゃ怒り心頭です。 愉快犯・確信犯ですから、この御方は・・・・・・ >>セイルーン王宮の一室。 >>その中でアメリアが旅支度を整えて、そっと扉を開け、外の様子を窺っていた。 > >所変わってセイルーン。こっそり抜け出そうとするアメリアは、さすがというか >懲りないと言うか(笑) >でもしっかりそれを見つける辺りもさすがです、エルマさん。 >それにしてもハトがガトリング砲って……(笑) >スレイヤーズらしい表現だと思いました。 せっかくの手がかりがでてきたのに、じっとしているアメリアではないでしょう。 まあ、行動パターンは読まれてますが(笑) >>だが”アメリア”の体は宙を跳び、廊下の隅の天井近くに張り付いた。 >>「あんた、何者よ!?」 >>「別に大した者じゃないです」 >>”アメリア”は本物と同じ笑みを浮かべた。 > >場面変わっての会話に「おや?」と思ったら……こういう事でしたか。 >あちらの聞き分けてくれた方は人形のエルマさん、だったのですね。 >確かに、ジゴマさんは前回の関わりから、どちらの人形も作れますよね。 そうです。アメリアの前に現われたのは人形のエルマで、エルマを誘い出したのは人形のアメリアです。 >>「あら、恋人たちの逢瀬を邪魔するのは無粋ですわよ」 >> >>もう1人、優雅な貴婦人といえる女性が立っていた。長煙管を咥え、静かに紫煙を吐き出す。 >>「ここは禁煙なんだけど」 >>「あら、ごめんあそばせ」 > >さらりと出るこの会話が、何か良いなあと思いました。(^.^) >恋人達の逢瀬……アメリアはゼルの方へ連れて行かれるのでしょうか。 >退場なのか、単に出番まで足止めを受けただけなのか分からないエルマさん。 >気が付いたら必死で捜索開始するのでしょうね。 とりあえず、ゼルガディスが舞台に上がるのは決まっているので、その関係でアメリアも舞台に上がってもらう、という感じです。 エルマは今回はちょいとお休み、となっています。 >>続きでした。 >>とりあえず、主演役者と超大物ゲストの舞台登場編です。 >>ゲストは別として、主演のほうは裏方がいろいろと手を回してます。 >>役者が揃ってきました。次は舞台のほうです。 >>それではまた次回。 > >裏方として着々と暗躍するジゴマさん。 >彼には細かい部分はともかく、舞台の大筋が見えるような能力でもあるのかなと、 >ふと思ってしまいました。 >まあ、役者だけが決まっているアドリブ劇のような感じかもしれませんが。 >裏方がどうこうすることのできない、超大物ゲストが関わるこのお話。 >どんな展開になっていくのでしょうか。 >それでは、今日はこの辺で失礼します。 >続きを楽しみにしています。 今回は奴にとって本当に即興劇ですね。 役者を舞台にあげて、どう展開していくかを見ています。 まあ、奴も愉快犯ですから。 今回は奴をも軽く凌ぐトリックスターが来てますから、まさに混沌とした舞台です。 それでは、どうもありがとうございました。 |
30825 | 超大物ゲストさま(滝汗) | 猫楽者 E-mail | 2004/10/31 00:50:53 |
記事番号30821へのコメント こんにちは、棒太郎です。 >最近だんだんと寒くなってきたので、いやんな感じです。 こんばんは、棒太郎さん。 お元気ですか、猫楽者です。 本当に急に寒くなりましたね。 寒くて、毎朝ふとんから出るのに時間が掛かるようになりました(笑) >「ふふ、朽ち果てた塚に佇む憂いを帯びた貴婦人――――なかなかに絵になる光景ですね」 > >辺りの静寂を破る―――いや、汚すように男の声が聞こえてきた。 >「!?」 >女性が振り返ると、1人の男が立っていた。目を見開いた。 >そこにいたのは彼女が想い続ける男だった。 >だが次の瞬間には女性の体から激しい怒りと憎悪が吹き荒れた。 >「貴様―――――!」 >それを見た男は亀裂が走ったかのような凄惨な笑みを浮かべた。 >そう、目の前の男には、彼女の想い人には決してないおぞましい邪悪があった。 思い出の地と。 もう二度とは戻ってこない、大切な方との思い出を。 土足で踏みにじられたようなものですね。 >「おや、よく私だと分かりましたね。いやいや、憶えていてくださったとは光栄ですよ、お嬢さん」 >からかうような笑みを浮かべながら、男は言った。 >ダルフィンは応えず、代わりに凄まじい力の衝撃が男を襲った >それに呑まれた瞬間、男の体は微塵も残らず消滅した。だが――― >「ほう、ほう。これはなかなか。人間界を流離い”成長”したようですね」 >女性の後ろ、塚のほうから男の声がした。 >濃密な闇が吹き荒れ、燃えるような3つの眸が見えたと思うと、また別の姿の男が現われた。 燃える3眸・・・・・・。 この世界へと再臨なさったのですね。闇の跳梁者さま(汗) 這い寄る混沌さま・・・・・人間界を流離う・・・・原因となった・・・・・。 貴方様が・・・・その態度では・・・・・海王様の神経・・・・逆撫でしてますよ(滝汗) >「この痛みが私の身を蝕む限り、私は未来永劫に忘れはしない!!」 >女性の身に力の奔流が迸る。 >「貴様っ!今度は何をしに来た!!」 >「くく、今回は少し因縁に決着をつけさせて貰いに来たのですよ。金色の御方からも許可は得ていますし。まあ、少し遊んであげてもいいのですが、この前のことで金色の御方からひどく睨まれてますからね。ここは、この辺で失礼しますよ」 >そう言うと、邪悪な闇の風が巻き起こり、辺り一帯に吹き荒れた。 >「それでは御機嫌よう、お嬢さん」 >風がピタリと静まると男の姿は影も形もなくなっていた。 海王様のお気持ち・・・・・引っ掻き回すだけ・・・・引っ掻き回して・・・消えてしまいましたね(汗) これで・・・・・・海王様も・・・・・この事件に係るようになるのでしょうか。 >セイルーン王宮の一室。 >その中でアメリアが旅支度を整えて、そっと扉を開け、外の様子を窺っていた。 >上手い具合に侍女の姿も警備兵の姿も見えなかった。 >(よし・・・・・) >アメリアが足を忍ばせて出て行こうとしたとき――― >「だ・か・ら、な〜〜〜〜にやってるのかな〜〜〜〜?お・ひ・め・さ・ま?」 >ギクリと身を震わせて顔を向けると、ニッコリと笑みを浮かべて仁王立ちしているエルマの姿があった。 >「え、いえ、あの、その――――」 なにやら、王宮脱出の作戦に、手馴れた感じのアメリアさん。 その、アメリアさんの行動を早期警戒装置(笑)で、探知なさったエルマさん。 やりますね〜。 >アメリアが冷や汗を流しながら、必死に言い訳しようとしていると、 >「はぁ、しょうがないお姫様ね」 >エルマが苦笑と共にそう言った。 >「今回だけよ、お姫様―――ってどうしたの?ハトがガトリング砲喰らったような顔をして?」 >「え、いえ・・・・・いつもなら『大人しくしてなさ〜〜い!!』とか言ってうめぼしお見舞いするのに」 >「だから今回だけって言ってるでしょ。なんなら別にいーのよ」 >「あ、そんなことありません!お言葉に甘えさせてもらいます!」 >慌ててそう言うと、アメリアはエルマに連れられて抜け道へと向かった。 エルマさんも、アメリアさんがお一人で行動するよりも。 自分がそばについている方が、安心できる。 そう考えたのかと、思ったのですが・・・・・・。 >「もう少し時間稼ぎをするだけですから」 >「!?」 >その瞬間、エルマの手刀が”アメリア”を襲った。 >だが”アメリア”の体は宙を跳び、廊下の隅の天井近くに張り付いた。 >「あんた、何者よ!?」 >「別に大した者じゃないです」 >”アメリア”は本物と同じ笑みを浮かべた。 「異邦の彼方より」で身を挺してゼルガディスさんを守ろうとした。 人形さんですね。 元気になられて良かったです。 >「何が目的か知らないけど、お姫様には指一本触れさせないわよ!!」 >バスケットケースを構え、エルマが指笛を拭こうとした。だがその瞬間、糸が切れたように彼女の体は床に倒れた。 >「なっ―――!?」 >神経が切れたように体が動かない。 この状況では、敵襲!?と思ってしまいますよね。 裏側で動いているジゴマさん。 ゼルガディスさんとアメリアさんを会わせて、なにをしようとしているのでしょうか。 >続きでした。 >とりあえず、主演役者と超大物ゲストの舞台登場編です。 >ゲストは別として、主演のほうは裏方がいろいろと手を回してます。 超大物ゲストさま・・・・・のご登場で。 ジゴマさんの行動に、どんな影響が出るのでしょうか。 楽しく読ませていただきました。 出演される方々が、舞台に集まりつつつあるのでしょうか。 続きを読ませていただけるのを、楽しみにしております。 急に寒くなってまいりましたね。 風邪も流行っているようですので、お体にお気をつけて、お元気で。 では、失礼します。 |
30833 | ようやく登場です | 棒太郎 | 2004/10/31 23:32:40 |
記事番号30825へのコメント >こんばんは、棒太郎さん。 >お元気ですか、猫楽者です。 >本当に急に寒くなりましたね。 >寒くて、毎朝ふとんから出るのに時間が掛かるようになりました(笑) こんばんは、猫楽者さん。 寒さは本当に苦手です。まだすぐ布団から出てこれますが、それも時間の問題ですね。 >>だが次の瞬間には女性の体から激しい怒りと憎悪が吹き荒れた。 >>「貴様―――――!」 >>それを見た男は亀裂が走ったかのような凄惨な笑みを浮かべた。 >>そう、目の前の男には、彼女の想い人には決してないおぞましい邪悪があった。 > >思い出の地と。 >もう二度とは戻ってこない、大切な方との思い出を。 >土足で踏みにじられたようなものですね。 土足で思いっきりストンピングされてるようなものです。 >>「ほう、ほう。これはなかなか。人間界を流離い”成長”したようですね」 >>女性の後ろ、塚のほうから男の声がした。 >>濃密な闇が吹き荒れ、燃えるような3つの眸が見えたと思うと、また別の姿の男が現われた。 > >燃える3眸・・・・・・。 >この世界へと再臨なさったのですね。闇の跳梁者さま(汗) >這い寄る混沌さま・・・・・人間界を流離う・・・・原因となった・・・・・。 >貴方様が・・・・その態度では・・・・・海王様の神経・・・・逆撫でしてますよ(滝汗) はい。プロローグからようやく登場です。 まあ、確信犯ですから、この御方・・・・・・・ >>「くく、今回は少し因縁に決着をつけさせて貰いに来たのですよ。金色の御方からも許可は得ていますし。まあ、少し遊んであげてもいいのですが、この前のことで金色の御方からひどく睨まれてますからね。ここは、この辺で失礼しますよ」 >>そう言うと、邪悪な闇の風が巻き起こり、辺り一帯に吹き荒れた。 >>「それでは御機嫌よう、お嬢さん」 >>風がピタリと静まると男の姿は影も形もなくなっていた。 > >海王様のお気持ち・・・・・引っ掻き回すだけ・・・・引っ掻き回して・・・消えてしまいましたね(汗) >これで・・・・・・海王様も・・・・・この事件に係るようになるのでしょうか。 愉快犯ですからねぇ・・・・・・ ダルフィンが係わってくるかは・・・・・どうなるかまだわかりませんね。 >>「だ・か・ら、な〜〜〜〜にやってるのかな〜〜〜〜?お・ひ・め・さ・ま?」 >>ギクリと身を震わせて顔を向けると、ニッコリと笑みを浮かべて仁王立ちしているエルマの姿があった。 >>「え、いえ、あの、その――――」 > >なにやら、王宮脱出の作戦に、手馴れた感じのアメリアさん。 >その、アメリアさんの行動を早期警戒装置(笑)で、探知なさったエルマさん。 >やりますね〜。 こっそり盗賊退治に行ったりしているくらいですからね。慣れたものでしょう。 で、エルマもその行動パターンをしっかり読んでます(笑) >>「え、いえ・・・・・いつもなら『大人しくしてなさ〜〜い!!』とか言ってうめぼしお見舞いするのに」 >>「だから今回だけって言ってるでしょ。なんなら別にいーのよ」 >>「あ、そんなことありません!お言葉に甘えさせてもらいます!」 >>慌ててそう言うと、アメリアはエルマに連れられて抜け道へと向かった。 > >エルマさんも、アメリアさんがお一人で行動するよりも。 >自分がそばについている方が、安心できる。 >そう考えたのかと、思ったのですが・・・・・・。 そうではなくてこのエルマは―――――― >>だが”アメリア”の体は宙を跳び、廊下の隅の天井近くに張り付いた。 >>「あんた、何者よ!?」 >>「別に大した者じゃないです」 >>”アメリア”は本物と同じ笑みを浮かべた。 > >「異邦の彼方より」で身を挺してゼルガディスさんを守ろうとした。 >人形さんですね。 >元気になられて良かったです。 アメリアの前に現われたエルマも、このアメリアも奴の人形です。 まあ、倒されてもそのとき一時的に活動停止になるだけですからね。 >>「何が目的か知らないけど、お姫様には指一本触れさせないわよ!!」 >>バスケットケースを構え、エルマが指笛を拭こうとした。だがその瞬間、糸が切れたように彼女の体は床に倒れた。 >>「なっ―――!?」 >>神経が切れたように体が動かない。 > >この状況では、敵襲!?と思ってしまいますよね。 >裏側で動いているジゴマさん。 >ゼルガディスさんとアメリアさんを会わせて、なにをしようとしているのでしょうか。 とりあえず、ゼルが舞台にあがっているのでアメリアにも舞台にあがってもらったという 次第です。 >>続きでした。 >>とりあえず、主演役者と超大物ゲストの舞台登場編です。 >>ゲストは別として、主演のほうは裏方がいろいろと手を回してます。 > >超大物ゲストさま・・・・・のご登場で。 >ジゴマさんの行動に、どんな影響が出るのでしょうか。 > >楽しく読ませていただきました。 >出演される方々が、舞台に集まりつつつあるのでしょうか。 >続きを読ませていただけるのを、楽しみにしております。 > >急に寒くなってまいりましたね。 >風邪も流行っているようですので、お体にお気をつけて、お元気で。 >では、失礼します。 ジゴマの暗躍に直接関わらされているのはゼルとアメリアのふたりです。 この先は即興劇になるので、奴とてもどうなるのかは分かりません。 なにせゲストが奴すらも遥かに凌駕する存在ですから。 それでは、どうもありがとうございました。 |