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30777 | 生か死か CASE6−1 HOW DO YOU DO ロンロン? | 煌天由亜 | 2004/10/17 23:10:05 |
「どこだろ?」 ねえ、リア。ルナ姉ちゃん『でかい鳶色の髪の男と明るいアッシュ・ブロンドの男迎えによこす』って、行ってたよね?」 「ああ。」 月は、六月。日は十日。 その日は、六月にしては暑い日だった。 そんな日に、リアことパリ−ア=ル=レイラ−ズとアル−ヴ=ファルセティは、ロンロンへ到着した。 珍しく、パリ−アハ砕けた感じではあるが外出着を着ていた、男物ではあるが。(いつもは、よれよれのトレ−ナ−かポロシャツ等である) 「あれかな。」 アル−ヴの示す先に、≪ようこそ ミスレイラ―ズ アル−ヴくん≫の紙を持った 銀雷光色の髪の明るい青年と鳶色の髪の寡黙な青年。 何故、そう分かるというと・・・・・。 「りっくん。 今日来るのって、少年と男みたいな女性だよね。」 「・・・(うなづく)」 「遅くない? 飛行機もうとっくに着いてるのに。」 「・・荷物を受け取りに行っているのでは?」 「でも,もう30分だよ?」 「ねぇ、ルナ姉ちゃんがよこした人?」 「そうそう。 俺の家っつ―か、住処の今の住人。 ああ、おれは、ジャック・ザ・ホ−ムズ=ゴ−スト。 ルナのおかげでさ、死んで数十年ぶりにシャバに出れたわけよ。 こっちは、ルナの大伯母さんの部下の人で、りっくん。」 「六合だと何回言えば・・・」 「ともかく、ルナんとこいこ。」 「・・だいじょうぶか?」 「・・・じゃない。」 いま、3人は、ジャックの運転でルナの家であるビルに向かっている。 右へ左へ上へ下へ、路地裏から屋根の上まで、某野球場裏にある遊園地の絶叫系の乗り物のほうが、まだ丁寧な車の運転だろうというような、荒いいう言葉が生温い運転である。 六合やパリ−アは、まだ喋る余裕のあったが、アル−ヴにはそれすらもない。 「後、3分で付くよ〜。」 笑顔と運転を崩さずそう言ったジャックだが、通常ならば30分はかかる距離だと言っておこう。 アルとレイラさんが、少々フラフラになりながら、無事に到着した。 「今日は、ルナ姉ちゃん。 ・・・・お兄さんは?」 「へぇ、お前さんがアルか? オレは、セレス=ジャスティ。よろしくな。」 月陽兄さんは、予め決めておいた偽名を名乗ってくれた様だった。 「久しぶり、アル。元気そうね。」 「うん。ルヴァンもメイ兄ちゃんも元気だよ。」 あいつが元気なのは、ともかく。 ベルが、再会を喜ぶかのように、あるに抱きつこうとしているのはほほえましい光景だ。 「しばらく頼む。 これは、手土産だ。」 レイラさんは、レイにワインの瓶二本と大きめのチ−ズとベ-コンの塊をほうってよこす。 「俺は レイファル=S=レッドナイトズ。お前は?」 「パ-リア=ル=レイラ-ズ。 名前から分かると思うが、れっきとした女だ。」 「うそだろ?」 「これでもか?」 レイラさんは、レイの手を自分の胸のあたりに当てる。 「????!!!!!!」 「だから言ったろ?」 「あ−、レイが女の人とイケナイことしてる。」 「白亜、それ多分あの人の性別を理解しようとしているだけだろう?」 こうして、しばらく レイラさんとアルは泊る事になった。 −+−+−+−+−+−+−+−+−+ コメントは控えさせていただきます。 感想お待ちしております。 では次回。 |
30791 | 生か死か CASE6−2 贈られた Trouble ・ Seed | 煌天由亜 | 2004/10/22 22:56:09 |
記事番号30777へのコメント レイラさんとあるが来たその晩――。 居住スペ−スに寝れる部屋は4つ、ベッド数は6つ。 ちなみに、このビルの居住スペ―スの家具は、基本的にはそのまま置いてあったのを使っている。 おそらく、前に住人も私達のような裏稼業の人間だったのだろう。裏の登記簿も裏の情報でも、男二人しか住んでないのにベッドを六つ置いてあるのは、こう言う稼業特有なので簡単に想像がつく。 ちなみに、いつも&今日からしばらくの部屋割り。 私が、シャワ−付きということで使っている一番奥の角部屋に二つ窓がありそれにくっつける形で二つあるので、白亜に一つ、私とアルで一つ使うことになった。 このとき、白亜は少しふてくされていたが、何故だろう。 月陽兄さんの部屋に、頭で向かい合わせに二つあるので、レイラさんとそこを使ってもらうことにした。 レイの部屋に、一つあったが、彼はあまりそこで寝ない。ほとんど机に倒れ付して寝てしまうためである。ベルも最近はレイの方に懐いているのでこの部屋にべビ−ベッドが置いてある。 ファウストの部屋というか、資料室にも仮眠用のベッドがあり、彼はそれを使っている。 そして、白亜とその日は珍しくベッドに入ったレイは眠りという安らぎを得る事が出来た。 それ以外・・・レイラさん、ファウスト、月陽兄さんは、何かを話していたようだった。 干渉するつもりはないので内容は聞いていない。 私とアルは・・・・・・・・・・・・。 「ルナ姉ちゃん。起きてる?」 「どうしたの、アル。」 サイドボ−ドの時計は、午前三時。 日が昇るのが早いとはいえ、起きるには、少々早い時間だ。 「あのね、メイ兄ちゃんからルナ姉ちゃんに渡して欲しいっていったものがあるんだ。」 「居間に行こう。 ここで話すのもなんだ。 白亜に聞かれるとまずい類いだろうしね。」 そして、居間。 私は、コ−ヒ−にブランデ―と砂糖一つ、アルのには、ホットミルクに3分の一ほどのブランデ―と大さじ2杯分の蜂蜜を入れたカップが置かれている。 アルの手には、彼の顔よりもやや小さめの表の面積がある紫色の厚い布で出来た袋が握られている。 「何を渡せって言われたの?」 「これ。」 紫布の袋の銀紐を解き、逆さにされ出てきたのはペンダント二つ。 それは、銀と金という素材の違いこそあったが、それぞれに緻密な彫金が成された対のものだった。 おそらく、年代はファウストが封印される前後だから14世紀頃のもの。 金の方は、葡萄の葉と包まれるようにピンポン玉よりは一回りほど小さいまん丸に削られた紅玉がはめ込まれている。さながら、太陽が囚われているようで、何処か女性的亜雰囲気である。 銀の方は、金の同じ意匠に同じぐらいの淡いイエロ―サファイアがはめ込まれている。こちらは、月が囚われているようで、何処か男性的な雰囲気がする。 「そんで、これが手紙。」 内容は、次のような感じである。 『愛しい私の姫君・ルナへ 私のプレゼントはどうでしたか? それが何かは、≪恋人≫と同じ≪ウィスパ−≫の君には分かるよね。 一応というか、正式にそれは、もうすぐ来る君の誕生日プレゼントだよ。 たぶん、『君自身』に会えるのは、何事も無ければ、ミモザの花が咲く頃の 私達の≪アマスガス≫と君達の≪イシュタル≫・・レジスト達との闘いの時だろうね。 その時こそ、真の『決着』をつけましょう。 ≪死神≫と≪歌乙女≫とではなく、 純粋にかつ公正に メイザ―ス=デッドと若槻月夜として。 では、また何時の日か、何事も無いことを祈って。 メイザ―ス=デッド PS 明日付くだろうアル達の荷物に同じ意匠のイヤリングもプレゼントだよ。 ≫ 私が手紙を読み終わる頃には、アルは眠っていた。 夜も遅いので予想はしていたことだった。 一応、ミルクに悪夢を見ないように軽い言術を掛けておいたが効いているようだ。 しかし、60年以上前。 永連大伯母さまが、現役で紅蓮と他の十二神将との軋轢が伝説や漫画にあるように戻った事件の頃に亡くなったその時の≪ウィスパ−≫でもあった知り合いの夫妻の墓に埋めたはずのものが何故ここにある。 私が、引き出せる限りの≪ウィスパ−≫の記憶にそうあるのだ。 私が引き出せないのは、自分の両親ともう片方の今私が首から下げている銀の十字架をくれた青年に記憶だけだ。 しかも、この二つの持ち主は、今も存在しつづけている。 ファウストのように人のまま呪いを掛けられたでもなし、シ−ニン先生のように元来不老不死ではなかった。 ・・・・まったく、人間というのは業が深いらしいよ、ミルディス。 こうして、私にとって嫌な予感を残しつつ夜は開けた。 ―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ ユア;やっとほのめかせ始めれました。 前に、名前募集をした闇の魔術師さん達の存在。 ミル;たしか、相方の女性の方はともかく、闇の人のほうはこの話の最初から会ったんでしょ? ユア;なんで、死人のお前が!!? ミル:死んでないわよ。仮死状態よ。 あ、どうも、ミルディスといいます。 ルナの8年来の友人です。 といっても、3年前に、自殺みたいな形で仮死状態になってますんで、お姉ちゃんが逆恨みしてます。 ユア:ともかく、闇の人のほうは、私が昔書いていた夢小説形式の話に出した大正ロマンを形にした黒づくめで実は、この話の中では古株です。 ミル;それ、その人を出したくてルナを作ったって聞こえるわよ? ユア;んにゃ、この話自体の素体とキャラはあって、名前こそ後だけど、闇の人と同じぐらいよ。 ミル;闇の人、闇の人ってややこしいから、霧の人と一緒に名前教えてよ。 ユア;それぐらいなら、本編だしばらしましょう。 ≪闇の魔術師≫と言われているのは、神影=幻十郎(かみかげ=げんじゅうろう) ≪霧の隠者≫と言われているのは、霧崎=F=霞(きりさき=えふ=かすみ) GURE−TO MASA 様にご協力いただいた名前を参考に付けました。 両氏の登場は 6―5か6―6になります。 ミル;終わる? ユア;そうですね。 感想お待ちしております。 それでは、また次回。 |
30792 | 生か死か CASE6−3 六年目のCruele Truth | 煌天由亜 | 2004/10/24 22:05:09 |
記事番号30777へのコメント 「ファウスト、起きてるか?」 「どうぞ、開いてるから入ってきて。」 寝惚けた月陽の首根っこを掴み引きずって入ってきたのは、パリ−アだった。 「んれ らんらろう? こんら、時間に起こひて。(訳;んで、何のよう?こんな時間に起こして。)」 「ファウスト、ハ―ドカバ−のなるべく重い本貸せ。」 「何をするんだい?」 「こうする。」 受け取った本をパリ―アは、月陽の頭の上に落とす。 「・・・いたい。」 「起きないからだ。 夕食のあとに言ったろ?午前1時まで起きてろって。」 「・・ハ―ドカバ−はねぇだろ、ハ−ドカバ−は。」 「ところで、話ってのは?」 「長くなりそうだから、濃いコ−ヒ−でも入れてくる。」 「僕は、紅茶にしてくれ。」 「わかった。」 「それで、何の話?」 ブランデ―とミルクと砂糖をたっぷり入れた紅茶のカップで指を温めつつ、ファウストは再度質問する。 「六年前のあの出来事の残酷な真実を知っているか? ・・・・・中にいたそこの月陽のほうが詳しいだろうけど。」 「ん〜・・・六年前って何があったっけ?」 「・・・・・」 「冗談だって。 ≪死神≫くんのことだろ?」 パリ―アの無言の怒りによって、月陽は少し慌ててそういう。 「で、ファウストは何処まで、ルナのこと知ってる?」 「六年前のことも、10年前のことも。 彼女の父親が、自分の主家に当るいとこを殺したことまで知っている。」 「それなら、話は早い。 六年前のある意味での真実を話そうか? ≪ウィスプ・ジョ―カ―(囁き声で世界を掴む者達の傍観者であり切り札) ・・・そして、≪歌乙女ノ月影(ルナの影)≫のお二人さん?」 『 !? 』 月陽はおろか、ファウストにまで驚きの色が広がる。 「お前、≪アマスガス≫か、その名称を知っているということは。」 「・・・『元』だよ。 14年も前に抜け出した。 それから一度、≪花の娘≫を逃がすのに4年前に忍び込んだぐらいだ。」 そして、パリ−アは、残酷で・・でも甘い物語を紡ぐ。 「十年前に親を殺した奴を。 八年前から暮らした奴を。 憎しみと愛は表裏一体だけれどね。 メイザ―スは、それを一人の少女から同時に受けてるんだ。 少女に8年前から愛されたエリファス=デッドという人物は存在するよ、彼の弟として。 死んでもないし、生きてもいない。 二十数年前に、≪アマスガス≫に彼は攫われたんだ。 八〜六年前までの二年間のエリファスは、メイザ―スが、そいつが普通に暮らせれば・・・・生きれたならというのを元に演じたんだ。 あいつは、自分のものにならないそんな偽りの人生野中でもとてもとても穏やかだった。 穏やかに、幸せそうだった。 十一年前に奪われた・・・ある意味では自分の手で摘んでしまった仲間との穏やかな生活を再現する・・・取り戻そうとしている様にも見えた。 六年前の事を話そうか、話がずれた。 その年のハロウィンの日にそれは起きた。 詳しい状況はわからない。 でも、ルナや彼女からそれを聞いたその周囲の人間は、無理矢理に奪ったと思っているだろう? それは、ルナにその記憶が無いけど、ルナがメイザ―スがそう言ったということからきているだろう? 事実は、違う。 意識が無いとは言えな、ずっと一月眠らせつづけただけだ。 睡眠薬と栄養剤の注射と風呂に入れていた私が言うんだから、間違いない。 あの男は、言ってたよ『彼女を純粋に愛してる。』 そう言っていた、とても穏やかに幸せそうに笑ってたよ。 こちらが・・・・・・・嫉妬したくなるぐらいにね。」 「・・それでも、メイを恨むだろうね。 いくら、両親が敵を討たなくてもいいって言っても、十年前に目の前で殺された恨みは残るだろうね。」 「月陽、君はいくらなんでも知ってたんだろう?」 話が終わり、ファウストがそう月陽に聞くと・・・。 「zzzzZZZZ」 「寝てるか、どうだファウスト、寝る前に一杯やらないか?」 -+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+― ユア:はい、本日は、これまでのルナの目的のうちの一つの半分を打ち砕くような新事実が発覚します。 永連;どのみ・・・・ ユア;それ以上は、言っちゃダメ。 永連:では、CASE6の副題の説明でも? ユア;それならヨシ。 永連;CASE6―1は、意味としては『こんにちわ、ロンロン?』 ロンロンと言うのは、この話のおもな舞台ね。 CASE6―2は、意味としては『贈られた騒動の種』 この話は、その贈られたペンダントを中心に展開する予定だからね。 CASE6―3は、『六年前の残酷な真実』 まあ、これは、ルナがある人物からそれを知ってはじめて意味を持つような副題ね。 ユア;ルナの真実は、わかる人には分かる漫画のある人物のエピソ―ドが元です。 永連;ああ、青龍の巫女。 ・・・で、終わる? ユア:はい、では、また次回。 |
30796 | 生か死か CASE6−4 Adultyな会話・・・・・・? | 煌天由亜 | 2004/10/25 23:18:48 |
記事番号30777へのコメント 「さて、どうする。 二日酔いドクタ―?」 「五月蝿い、このキス魔。」 甘く残酷な真実が告げられ、そして夜があけた。 上の2人―ファウストとパリ―ア以外は、ロンロンの観光に行っている。 ちなみに、今の状況は、男が女を押し倒しているといえば分かりやすいだろうか? すなわち、ファウストがパリ―アを組み倒しているという状態だ。 パリ―アは、今更ながら『飲み比べなんかするんじゃなかった』と後悔しつつ頭を抱えている。 「あのね、このまま最後までいってもいいんだよ?」 「うっ。」 もう一回言おう。 肌の手入れなんぞ皆無の女性としての魅力も怪しいパリ―アを金髪で見目麗しい少年・ファウストが組み敷いているのだ。 一応、ファウストがパリ―アにそれでも好いているというのなら、納得はできる構図である。 「・・・・・ッハッハハハ。 そんなに身構えなくてもいいよ。 少し、からかっただけだ。」 ファウストは、抵抗をしていなかったが身構えていたパリ―アの横に寝転がる。 「あのね、ファウスト。 人をからかうもんじゃないわ。」 「人間ねぇ? これでも、数百年行きてる化けもんなんだけど?」 「そういうもんか? 私は、30前後に見えるこのナリでな15年も生きてないぞ?」 「七罪の一人か?」 途中から在った吹雪にも似た気配は、ファウストのその言葉でさらに強くなる。 「何故それを?」 「『今』の≪アマスガス≫は、僕を捕獲するか不老不死を得る為だけに改革された。 ≪皇帝≫あたりが嘆いているだろうね。 シ−ニンが統轄していた二十年と少し前は、まだ非合法だけれど、まだ平和的で平穏な組織だったよ。 20年ぐらい前に、あの男が組織を継いで以来・・・・非合法かつ好戦的で残虐な組織になった。 それが、在りし日の親友であり、兄弟のようだった男の成れ果てが作ったものなら警戒しないわけにも行かないだろう?」 ファウストは、彼女の問いに答えるというよりは、そう自分自身に言い聞かせているようでも会った。 『自分が、親友だと誓った男はもういない』という風に。 「答えになっていない。」 「その警戒から集めた情報の中に、彼直属の七人は全員、人工的に作られた存在だということが在ったんだ。」 「じゃあ、知っていたのか? 私が、私の母・・・張炎龍の娘と狼人の遺伝子を混ぜて作られたクロ−ンキメラだということ。」 パリ―アは、いつもの快活さ無い姿で、顔を伏せそう呟く。 それを、、ファウストは抱っこして慰めるようにかこう囁いた。 「ああ、知っていた。 それにな、その使われた狼人・・・アデムは、僕の旧友だ。 「そうか。」 「ごめん。僕のせいだ。 今の≪アマスガス≫が出来たのは。」 「お前は,もう償っているよ。」 そうして、時間は過ぎる ルナが見つけたのは 仲良く眠る二人であった。 ―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+―+ ユア:コメント、マジで控えさせてください。 感想それでも待ってます。 それでは、また次回。 |
30798 | 生か死かの小募集 プロフ募集 | 煌天由亜 | 2004/10/26 22:42:31 |
記事番号30777へのコメント 結構長く続いた『生か死か』。 予定では、もうそろそろ、二部に入ってる頃だったんだけど、此処まで長くなりました。 それも一重に、読者様の応援があってのこと。 そこで、一つ募集。 この物語に、本人が登場している人で、プロフみたいのあったら言うって下さい。 ↓は、確実にダメです。 ガウルン・スペンサ― レリオン・スペンサ― など、話題には出てきるが本人は出ていないという人。 では、プロフリクエストお願いします。 |
30800 | では | GURE−TO MASA | 2004/10/27 18:46:44 |
記事番号30798へのコメント セフィクス・ブラス・シーズをお願いしますね。 |
30801 | Re了承 | 煌天由亜 | 2004/10/27 20:42:52 |
記事番号30800へのコメント 了解しました。 今日中に、そのうちの一人を投稿いたします。 |
30811 | Re:生か死かの小募集 プロフ募集 | 神高 紅 | 2004/10/29 17:51:13 |
記事番号30798へのコメント どうも由亜さんこんばんは。紅です。 プロフリクエストしたいと思い馳せ参じました。 コウとエンヴィーがいいんですがメインキャラじゃなくてもいいんですかね? だめなら別にいいです。では短いですがこのへんで。ではまた。 |
30812 | 了解しました。 | 煌天 由亜 | 2004/10/29 18:40:34 |
記事番号30811へのコメント メインじゃなくてもぜんぜん大丈夫です。 少々掛かりそうですが、書かせていただきます。 |
30803 | 生か死か CASE・番外 キャラのプロフィ―ル公開 | 煌天由亜 | 2004/10/27 22:18:27 |
記事番号30777へのコメント ユア:お礼企画・プロフ公開その一のお客様は。 ???;私? ユア;そうです。 まず、お名前と星座、血液型をどうぞ!! セフィ;セフィクス=ラファ―ル。 星座は・・・・えっと確か射手座ね。 血液型は、ABのマイナスだったと思うわ。 ユア;万が一の場合は、大変ですね。 セフィ;万が一があると思う? ユア;貴方なら、あっても輸血無で切り抜けそうですね。 資格や免許は? セフィ;公式なのは、危険物取り扱い全種。 非公式だと、数え切れないぐらい。 ユア:あはははは、なかなか物騒ですね。 セフィ:仕方ないわよ、この稼業だもの。 ユア:特技は? セフィ:情報屋だから、情報集め。 大抵の情報なら、三十分もあれば見つけるわ。 ユア;凄いですね。 セフィ;シ−ニン先生には敵わないけどね。 ユア;好きな色と嫌いな色は。 セフィ;黒に近い灰色とダ―リンのオレンジ。 ユア;ダ―リン? 好きな人? セフィ;ダ―リンって言うのは、オレンジ色の小さなバラのこと。 女の子なら基本よ。 ユア;では、好きな食べ物、嫌いな食べ物は? セフィ;好きな食べものは、 仕事の時はサンドイッチとか簡単に食べれるもの。 そうじゃない時は、ポトフとかのコンソメ系の煮込み料理。 嫌いな食べ物は、苦い物・・具体的に言うならぎんなんとかの苦味。 ユア;プロですね。 では、好きなお菓子、飲み物、果物は。 セフィ;マロンクリ−ムの入ったものが好きね。 飲み物は、お酒ならシェリ−とかの果実酒ね。 それ以外だと、ブラックコ−ヒ−に砂糖だけ1欠けいれる。 果物は、日本の柿と栗ね。 ・・・・・あっ、栗は野菜だったけ? ユア;いいえ、一応、分類上は果物です。 セフィさんは、甘党? セフィ;両方。 シェリ−には、サラミだもの。 ユア;なかなか通なようで。 普段はどんな服を着ていますか? セフィ;表の稼業用に、ジプジ−みたいな服って言うえばいいかしら? 結構、≪占札ノ姫≫には及ばないけど、私の占いも表のほうじゃ有名だし、自然とそうなったわ。 ユア;寝るときの格好は? セフィ;下着。 冬は、パジャマ。 ユア;もう少し、つつしみを持ちましょう。 ・・一人暮らし?家族と暮らしてる? セフィ;家事一般任すのを条件に、ブラスと住んでいる。 あと、住み込みの店員が一人。 洗濯は、自分でするがな。 ユア;それのいい点、悪い点は? セフィ;いい点は、食生活が改善された。 悪い点は、気が付かなくてもいい感情に目覚めた。 ユア;自分の部屋は、片付いていますか? セフィ;まあまあ。 ・・というか、情報屋の部屋が片付くと思うか? ユア;いえ、ブラスさんか、その住み込みの子にやってもらってるかなぁと思って。 セフィ:住み込みは、私の裏の稼業を知らない。 ユア;さいですか。 一日の平均睡眠は? セフィ;何も無ければ、7時間ぐらいだな。 ユア;携帯電話は持ってますか? アドレスは何件?着メロは? セフィ;持っている。 アドレスは、300と少し。 着メロは、少し古いが『甘い甘い毒』 ユア;(今より、60年ぐらい後の設定です) そりゃ、大人な恋の曲で。 肌身はなさず持っているものは? セフィ;父さんの形見の十字架。 ユア;では、お仕事に質問行きましょう。 今、所属している団体と職業を。 セフィ;レジスタンスの≪イシュタルの涙≫ 職業は、表では本屋兼占い師。 裏では情報屋。 ユア;ライバルはいますか? セフィ;私と同格に近い人だと偉大すぎて、そう言う感情擁けません。 ユア;ああ、確かに。 小さい頃は、何になりたかったですか? セフィ;月並みにお父さんのお嫁さん。 ユア;仕事をやめたいと思ったことは? セフィ;思うはず無いでしょう? あの女を・・母を殺すために入ったんだから。 ユア;では、少々怖いので、心の内側の質問に行きましょう。 好きな男性のタイプは? セフィ;得にないですが、足手まといは嫌いです。 ユア;では、貴女が好きな人を思い浮かべてください。 その人は、貴女をどう思っていると思いますか? セフィ;嫌ってはないと思うよ、一緒に住んでんだし。 ユア:その人が死んだらどうしますか? セフィ;さあ?(聞くなよ という意味で) ユア;では、その人 一人の命と大勢の命、どっちを取りますか? セフィ;そいつ。 私は、正義の味方じゃあない。 ユア:尊敬している人は誰ですか? セフィ;シ−ニン先生と父さん。 ユア;守りたい人は? セフィ;今は、さっき答えた好きな奴。 ユア;感情が顔に出るほう? セフィ;でないでしょう。 出てたら、仕事になりません。 ユア;外面と内面を自己分析してください。 セフィ;外面は、黒い髪、グラマスな身体、ジプジ―風の格好。 内面は、結構歪んだエレクトラコンプレックス。 ユア;此処まで答えて、どうでしたか? セフィ;結構、女性らしいなと。 ユア;では、最後に一言。 セフィ;私は私の道を行く。 ユア;ありがとうございました。 |
30817 | 生か死か CASE6−5 Secretism な先生 | 煌天由亜 | 2004/10/29 23:02:32 |
記事番号30777へのコメント それから、数日は穏やかに過ぎる。 月陽や、ファウストにパリ―アの心中はそうでなかった事は明記しておこう。 そして、あくる日。 事務所のメンバ―は二組に分かれた。 先生―シ−ニン=ラセルトに会う為に、私とレイとファウストとレイラさん。 遊園地に行く、月陽とアルと白亜とベルである。 そして、そこで、それぞれある体験をする。 私は、その薄手のコ−トと長めのスカ−トに、勾玉のペンダントという格好でそこへ向かっていた。 「シ−ニンは、まだ生きていたのか?」 「ファウスト?!」 「ああ、まだ此処に前にいた頃の知り合いで、その頃でも全然年齢が変わっていない。 僕ですら、僅かづつ歳を取っているのに。」 「まだ、生きてるよ。 しかしお前、傍若無人だな。」 「レイ、君はばらされたいの? 君の出自・・知れたら、レジストにいられなくなるよね?」 「キタね―な。」 などなど、レイ達は話しているが、私はそれに参加していない、 いわゆる、心此処にあらずといった状況だ。 一年後―、この中で・・・・いやレジストの中で何人が命を落とすだろうか? それを考えると、とてもではないが、会話に参加する気にはなれない。 「・・・ッナ、ルナ。 シ−ニンさんの家に着いたぞ。」 「ああ、うん。」 先生のうちは、朱音大伯母様の本屋よりもさらに本と埃の独特の匂いが強いマリノスの標準的な家である。 『待っていたよ。 ルナが効きたいのは、あのメイザ―ス君からのペンダントのことだろう?』 いつもの部屋のロッキングチェアに座っていたのは、髪や服、瞳に至るまですべて紫色にそろえて、顔や手をすべて包帯で覆っている年齢不詳の男性―シ−ニン=ラセルトその人であった。 先生は、声で会話を交わすのではなく念話という方法で私たちと意思を交わす。 『≪ウィスパ−・ジョ―カ―≫もいるようだね。』 「ああ、かなり久しぶりだな。」 『かれこれ、600年ぶりと言ったところかな?』 「ファウスト、お前シ−ニンさんと知り合いなのか?」 レイの問いに、二人はこう答えた。 「知り合い・・・・そうなるね。」 『互いの感情を無視すればね。』 先生とファウストは、微妙な表情であった。 多分先生に、理由を聞いても『今』話す情報じゃないとか言って明確な答えをくれないだろう。 前の本のときもそうだったのだ。 「それで、これなんですか? あまりよくないものみたいですけど。」 私は、口調を改め先生にそう聞いた。 『初めの持ち主の念がこびり付いているようだね。 ・・・できるなら手放すか・・・そうだね天河に封じてもらうのが一番かな。』 「他には?」 『あの二人ぐらいだね。 ≪霧の隠者≫と≪名付けられた暗黒≫。 名前ぐらい知っているだろう?この業界に身を置き、私を知っているのなら。』 沈黙が、降り立つ。 しばらくの間、沈黙が部屋を支配する。 それを破ったのは、レイラさんだった。 「霞さん達のこと?」 『名前まで? 何処でそれを?』 「昔、≪アマスガス≫から逃げ出して、父さんに会いたいと思ったときに、逃がしてくれた二人だよ。」 「パリ―ア、いいのか?」 事情を知っているファウストがそうやや心配げに尋ねた。 「いいよ。 ・・と言うわけで知っている。」 『あの二人が、同時に一人の人間に手を貸すとは、よほど強い願いだったようだね。』 先生の言葉が終わると同時に、部屋に異様な雰囲気が満ちる。 ―+―+―+―+―+―+―+ ユア;ついに、あの二人が登場。 ただし、形式的にはこのあと2話ほどあとにルナ達と邂逅を果たします。 この次とその次は、二人に独演です。 では、次回。 感想無くて少し寂しいと思いながら終わる。 |
30829 | 生か死か CASE6−6 闇と霧の In Termission−a Play | 煌天由亜 | 2004/10/31 21:44:34 |
記事番号30777へのコメント 場所は明らかに此処ではない。 刻の流れも此処ではない場所。 まったくの深淵の闇の中にその二人はいた。 闇の陰鬱さを凝集したような周囲に解け込むかのような夜色のマント、闇藍の肩口まででぼさぼさに切ったような髪、銀縁の丸メガネ。 病的な蒼白さの顔色、口を三日月のように歪ませている。 顔と手の白さのみがこの深淵の闇に浮かんだ男・・・それが彼であった。 「未だ、同じ望みを抱くのだね?」 そう男に問い掛けられたのは、水を絃にして織ったかのような足首までのドレス、白い一点の曇りも無い雪のようなまっさらな直髪、手と首につけられた純銀製の貸せ、周囲の闇に解けこむハイヒ−ル。 死人のような血の気の無い顔と澄んだ水色の瞳には、何の表情も浮かばない。 闇の中に、白で人形(ひとがた)を創ったような女性・・・・・それが彼女であった。 「・・・今だ、同じ望みを君は抱くのだね?」 男性は、淡としてそれでいて喜色をはっきり滲ませた声に、女性は返すものを持っていなかった。 否。持ってない振りをした。 くつくつと押し殺された笑い声は、女性の振り向かない間は、後ろに存在する男性が漏らしたものだ。 神影 幻十郎。 ヨキモノであれ、ワルイモノで在れ強い願いを持つ人々の『手段』であり、人であることを捨てた最高の『魔術師』。 「・・・私の・・・望みね。」 「そう。純粋で単純で・・在るが故にひどく複雑で難解だ。」 「っ!」 神影の出現は何時だって、唐突で女性の不意をつく。 しかし、目の前に立つようなまともに顔の見える現れ方はほとんど無く、何時も死角にあるのが普通だった。 「・・・・ちゃんと顔見せてくれるの、随分久しぶりね。」 「おや、機嫌を損ねてしまったかね、≪霧の隠者≫もしくは≪時の囚人≫?」 「私は、『霧崎=F=霞』よ。その呼び方はやめて。」 神影の丸メガネの奥の瞳がすうっと細まる。 「では、霞。君は何故出てきた?」 霞は、彼の言葉の意味がよくわかっていた。 今・現在 彼の隣りに立ち望みを告げるのは自分の役目ではないことを理解していた。 いまは、数百年の時を歩んだ≪Soulier=Rouge(赤い靴)≫の主がその役目についている。 そして、彼が関わっているのは、彼女の望みとその弟の計画と歌乙女の物語。 「・・・私が、干渉してもいいデキゴトではないのに?」 彼女の物言いが、少々皮肉な物言いになってしまったのはある意味仕方ない。 「『霞の望み』は、彼女の望みの妨げになってしまう。」 「理解している。でも知っているはずでしょ?」 彼女の持つ望み。 それが、彼女をカミサマのように世界を紡げる立場に引き止める唯一の蜘蛛の絃だ。 そして、それこそが霞と神影の立場を違えさせている理由になっている。 「私の望みは、シ−ニン以外に叶えることは出来ない。」 「だからこそ、霞、君と私とは違う。 ・・・・・例え、君が『霧の隠者』として、全てを厭い全てを唾棄し全て偽を向けようともそれは変わらない。」 かつて、二人は同じ境遇同士か共に真理を追い求めた。 かつて、二人はファウストから、練金神秘学を学んだ。 シ−ニンとも、交流を持った。 すべてを知ろうとし、あらゆる魔術も希望も絶望すらも、身の内にしようとした。 霞は、自身の大切な神影の望みがそれだから、ともに歩んだ。 それでも――。 「幻十郎。」 彼女は、彼は彼でなくなってから初めてその名前を読んだ。 不意を疲れたように黙り込む彼に昔の彼の面影を見つけるのは、霞にとって簡単だった。 「でも、まだ、解ってないよね。」 何時だって。 どんな時だって。 どんな物語に関わったって。 ――――私が、霞が欲しかったのは・・・・・。 ―+―+―+―+―+―++――+―+―+―+―+―+―+―+ ユア;はい、と言うことで、GURE−TO MASA様から名前の意見を出してもらった。 ロス;≪闇の魔術師≫サんト≪霧の隠者≫サンがやット出セタんでショ? ユア;ザッツ・ライト。 上の外伝より、先に出るかもって思ってたけど、無事にこっちの方が先に投稿できてよかった。 ロス;ソレにシてモ、眠そうでスネ? ユア;あはははは。 後輩の為に、県庁所在地越えて、演劇の県大会見に行ったんだぞ? ロス;県大会に上ガれタんデスカ? ユア;いいや、『会いたい』ってメ−ル来てね。 ロス:人気者デスネ。 ユア;でも、睡眠時間削り過ぎて、帰り電車乗り過ごして帰るの遅くなったから眠いのは確かだ。 ロス;終ワりマス? ユア:では又次回。 感想、マジで求む。 ロス;執念かんじマスネ。 それジャ、さヨならデス。 |
30830 | 更新、お疲れ様でした | GURE−TO MASA | 2004/10/31 21:56:58 |
記事番号30829へのコメント 2人も無事外伝より先に登場し、本当によかったですね。 前回では、私が待ちに待っていたシーニン先生も出てきましたし。 そう言えば、今回あった霞の台詞 >「私の望みは、シ−ニン以外に叶えることは出来ない。」 って、彼女のどんな望みがあるのでしょうか? 神族の彼にしか叶えられない願いとは? 気になりますね。 では、アマスガス戦を楽しみにしておきますね。 PS:シーニンの力の完全解放も楽しみです。 |
30831 | ありがとうございます☆ | 煌天由亜 | 2004/10/31 22:10:22 |
記事番号30830へのコメント >2人も無事外伝より先に登場し、本当によかったですね。 霞のほうは、外伝でも後のほうでしたけど、神影さんの方はすぐに登場だったのでどうにかなってよかったです、本当に。 >前回では、私が待ちに待っていたシーニン先生も出てきましたし。 副題も、シ−ニンさんがらみでしたし。 >そう言えば、今回あった霞の台詞 >>「私の望みは、シ−ニン以外に叶えることは出来ない。」 >って、彼女のどんな望みがあるのでしょうか? 後々出てきますが。 この二人が人ではなくなったのは、シ−ニンがおもになってある術をおこなったから。 それがヒントになります。 >神族の彼にしか叶えられない願いとは? >気になりますね。 もうしばらくお待ちください。 >では、アマスガス戦を楽しみにしておきますね。 アマスガス戦の前に、アマスガスの内部事情を少し出すのでそれも必見です。 > >PS:シーニンの力の完全解放も楽しみです。 それは、未定ですが、多分出します。 MASAさんへのお礼を込めて。 |
30843 | 生か死か CASE6−7 霧と闇の IN Termission―a playA | 煌天由亜 | 2004/11/2 22:46:33 |
記事番号30777へのコメント 「・・・私には、全てのものの強き願いを叶える力が在る。 同時に、強き願いを読み取る力も備えている。」 「例外なのは、私が、神影幻十郎、貴方自身でもあること。 誰でも、自分の姿や望みを見ることは出来ないから。 ましてや、貴方のように介するものすら持たないなら。」 「なるほど。 そう思うのなら、それも一つの真実の断面だな。 しかし、私には君の願いはわかっている。」 霞は、寂しいような空しいような気分になって、首を横に振る。 「何が違うのかね? 君の望みは、私の『完全な消滅』だろう?」 これが、霧の隠者と闇の魔術師との間にできた深い深い・・奈落の底と言うのすら浅い、いと深き溝。 光皇女が味わった闇よりも尚深く。 古くは、鋭き刃であった闇皇子の無力感よりも尚虚ろに彼女を蝕む。 「それは、願いを叶える為の通過点でしかないわ。」 「何を・・・・?」 霞は、笑う。 歌乙女のように純粋で強かったなら。 いや、せめて普通の人間であったのなら。 泣いてしまいたかった。 霞は、そう思い口を開く。 「ねぇ・・・私はね、ずっと。」 何時から想い続けているのか分からないけど。 「ずっと、あの頃に戻りたいと願っているんだよ。」 どんな時でも。 何処に在っても。 どんな事に関わっていても。 ―――――――彼女が欲しかったのは。 神影と彼女が過ごした時間。 あの頃の神影と霞。 御伽噺のように、古く甘い二人がまだ人であった頃の―――。 「・・・・霞・・・・?」 その声は、彼女の記憶に在るそのままだった。 「・・・・ただの感傷よ。 戻ることも、叶うことないのに、望みつづけてるだけ。」 霞は、込み上げてくるものを抑えそう呟く。 「そうか。」 神影は、自ら袂を分けた情人の真意を少なからず汲み取りながらもそれを隠し答えた。 「では、君は何処につくかね? もう一年ほどで、三つ巴になるが。」 「私は、貴方がどう思っていようと、完全に敵になるのは嫌だから。 歌乙女につくわ。 少なくとも、貴方が今願いをかなえようとしている女性から、その弟に変わることはないわ。」 霞は、確信めいた事を込めてそう言う。 「何故、そう思う?」 「秘密。 それに、彼女は私と同じだもの。」 神影の問いをかわし、霞は虚空より一杖の銀の杖を取り出す。 それは、古い鍵のような形といえばわかりやすいだろうか? 下の方こそ、棒であったが、持ち手から上は鍵そのもので、水色に線が入った玉石がはまっていた。 今は、シ−ニンの家の映像を移していたが。 「シ−ニンのところに面白い人が来ているみたいね。」 「ほう・・行くのかい?」 「貴方もでしょう?」 二人は、その闇の空間より姿を消す。 神影は、その身一つで。 霞は、その杖を介し。 それぞれ姿を消す。 ―+――+―+―+―+―+―+ ユア;もう時間もないしで、次回予告して終わります。 次回予告 霧の隠者と闇の魔術師。 未来へ引き継がれた自分と邂逅す。 ユア;では次回。 |
30865 | 生か死か CASE6−8 ルナ Meet 旧い≪ウィスパ−≫ | 煌天由亜 | 2004/11/6 23:49:31 |
記事番号30777へのコメント ユア;珍しく、前書きというものを書きたいと思います。 ロス;ほント珍しいデスネ。 ユア;↑は、しばらくの後書き前書き要員のロス君です。 吹雪様からいただきました。 後書きの相方に使いやすいので使わせて頂いてます。 ロス;そレで、何ノこトヲ書コうとシタんでスカ? ユア;すこし、はっきりさせときたいことがりまして。 ロス;何デスカ? ユア;今代の≪ウィスパ−≫ルナとクロスの代数と数百年前の≪ウィスパ−≫のファウストと??の代数をはっきりさせとかないと分かりにくいなぁと。 ロス;確かルナサンの代数ガ624代目デしたヨネ? ユア;そう。 で、ファウスト君たちの時代は、悪名高き魔女狩りの始まった頃でそれが18世紀ぐらいまで続いてるから代替わりが早いんだよね。 ロス;Fサンの代数ハ、何代目なんデスカ? ユア;じゃあ、264代目? ロス;『じゃア』って何デスカ!?『じゃア』ッテ!? ユア;ナイスツッコミ(親指グッ) ともかく、ルナが624代目。ファウストが264代目ということを念頭に本編スタ−ト。 −+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+− 先生の部屋というか、家中に満ちきった異様な気配は、さらに高まり、そして爆ぜ散った。 それは、物理的な力すら伴って、私やレイ、ファウスト、レイラさんは、身を伏せざるえなかった。 ただ一人先生だけは立ったままその場にいた。 それが収まると同時に、一組の男女が立っていた。 二人は、美形という事と肌が異常なまでに白いことを除けば、てんで共通点が無いのである。 男のほうは、古くさい時代錯誤なマントのような黒コ−ト、丸メガネ、紐タイとセンスはともかく、まだ普通の格好であった。 女の方は、薄い青の下は足首、上は首、横は手首までをくまなく覆う簡素なドレス姿、白い髪・・・ここまではまだ良い。 足首と手首に銀色の枷が付けられていたのである。 手には、鍵のような杖も握られている。 二人は、『闇と光』『邪と聖』『異常と正常』『悪と正義』のように曖昧で正反対であった。 「さて、君たちは何を知りたいのかね?」 「・・おいおい、もう少し言葉を選んでやりなよ、神影?」 男の−神影というらしい−喜色に満ちた問いに、ファウストはそうたしなめる。 「・・・プロフェッサ−・ヘンドリクスですか?」 それに、女性が非常に極々僅かながら驚きの感情に方向を向けた声を呟く。 「そうだね。 六百と二十数年ぶりかな? マグノリアが死ぬ少し前まで、練金科学の教鞭とっていた訳だし。」 最近、私はこいつを ハンバ−グと和風鳥の唐揚げの好きな十数歳のガキとしか見てなかった気がする。 しかし、今日の天気を口にするみたいにさらりと言われると、数百年間知識のみを蓄えつづけた老獪な魔術師であったことを思いされる。 「それと、君ら僕の次の≪ウィスパ−≫だったろ? 僕のように≪タロット・マスタ−≫に呪いかけられたわけでもなし、 欧州系のそう言う秘術はあらかた潰したはずだし・・・。 となれば、シ−ニンと合同でおこなうあの術しかない。 ≪ウィスパ−≫の技・・・もとい言術師・術レベル=ランクSSS『死無』しかないだろう? よく成功したね。あんなの。 成功確率・コンマ001しかない禁術。 SSまでなら、ルナのように努力すれば成功する。 でも、ランクが一つ上がっただけでそんな甘いものは通用しなくなる。 術者の元々備わっている力量だけが成功か否かを決める。」 『ファウスト、それはまだルナ達が知る事ではない。』 ファウストの熱すら帯びた言葉に先生の制止が入る。 「その言葉には、頭がきますが、止めてくださったことだけには感謝致します。」 普段は絶対につかなわい敬語に、憤りを少々混ぜてそう私は先生に言う。 「とりあえず、半人前ですが≪ウィスパ−≫ですので、貴方方のことは知っております。 神影 幻十郎さん。霧崎=F=霞さん。 私は、貴方がたよりも359代あとの≪ウィスパ−≫のルナ=ジャスティを名乗らせて頂いている者です。 以後、お見知りおきを。」 私は、口調が自覚しても今は慇懃無礼になってしまう。 「今は、私の不手際でアイザ−トとイシュティは、療養中ですし・・・・ ≪我が身体に眠りし 禍いとなる理(ことわり)を秘めたものよ 懐かしき幻想の日々の我と在った思い出の住人よ 我が今 汝に仮初めの肉体与えん 目覚めよ≪コルト=ビリジアン≫」 アイザ−トとイシュティの二人は、今年の1月に宿主の私がそばにいない+ひどい怪我を負っていたのに動き回り、しばらくこちら側に干渉する力まで使い果たしてしまったのである。 コルト=ビリジアンは、私の一番の友達であった緑がかった金色の瞳のクロネコである。 小2の修了式日に拾った生まれたばかりのコネコ。 学校に行く以外、ずっと一緒にいた。 でも、コルトは、約半年後に死んだ。 病気だった。 それが、10年前のあの出来事の2ヶ月前。 猫は、情が無いなんて言うけど、コルトはそうじゃなかった。 死んでまで、私に付いてきてフツ−の生き物じゃない道を選んでくれた。 それから十年、コルトは私の式神のような存在として私の中に居る。 そうこうしている内に、光の粒子が寄り集まり、色づけされて人の形になっていく。 彼は、緑がかった黒い瞳に黒茶髪の14歳の小柄な少年ぐらいに見える外見だ。 ちなみに、コルトは今、気コ−ヒ−牛乳色の肌に黒で奇妙な紋章がかかれている以外素っ裸である。 私は、来ていたコ−トを脱ぎ、コルトに投げ渡す。 それを無言で受け取り、もそもそと着る様子は、外見の幼さとあいまってか人畜無害に見えるが、アイザ−トとイシュティから私のボディ−が−ドを任されられるぐらいに強い。 「一応用心です。 ・・・さて、何のようですか、ご二方?」 −+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+−+ ユア;はあ、少し無いよう詰め過ぎかな? ロス;でしょウネ。 ユア;でもね、これぐらいつめないと後々ね。 ロス;ソウいえば、見ツカったンでスヨネ。 CASE6と7のBGMテキな詩。 ユア;そう、やっと書き上げれました。 それは、下の詩。 ロス;エエッと、これデスネ。 めくるめく愛に夢中だった あの頃 生きるのに必死だった そんな頃 悲しくて悔しい日々も 何時か緩やかに黄昏ていく 人は過去を哀しむべきなのだろうか それとも愛おしむべきなのだろうか それとも忘れ去るべきなのだろうか 幸せや不幸せなんて 自分で決めれてしまえば良いものなのに やがて時が来てもしも この人生の最後に たった一つ望みの幻を見させてくれるのなら 私はどんな幻を見たいと望むのだろうか もしもその幻で私の生きた意味がわかるとしたら・・・・・・・ ユア;多分、これはある意味でとてもネタばらし的な詩ですね。 ロス;ソウいえバ、誰カが死ヌって前に言ッテましたヨネ? ユア;そうです。 でも、全体に、この詩で歌われた雰囲気が良く似合うCASEになります。 ロス:ツマリ、全体的に暗イト? ユア;暗いっていうか、その人の人生とは何か? ・・そう言う感じ。 ロス;・・・(ため息)終ワりまスカ? ユア;ハイでは、又次回のこの作品で。 |
30879 | 生か死か CASE6−9 仲間に迫る DANGER | 煌天由亜 | 2004/11/8 23:13:21 |
記事番号30777へのコメント 「何のようですか? こちらから探すつもりでしたので都合はいいですが。」 コルトは、私にぴったりとくっついている。 これは、多分目の前の闇と霧の危険度が MAXだからである。 最悪、私以外−自分自身も含め−見捨てて、私の命だけは助けるつもりだろう。 そんなことしてもらっても嬉しくも無いけど。 「ルナ、何故その二人を警戒する?」 レイラさんがそう訊ねて来た。 「≪ウィスパ−≫同士のせいだろうね、彼らの威圧感が、解るのは。 こうして向かい合っているだけで、殺されるかもしれないって思うぐらいの恐怖感があるからよ。」 恐怖感−そう言ったが、理性的感情的なものではなく、どちらかと言えば本能的な意味合いでこの二人が怖い。 「単に、面白そうだったから来たのよ。」 「そうだね。 今、私が関わっていること・・物語とそう言い換えても良い。 その行く末が気になって、メインキャストの君に会いにきたのだよ。」 霞の答えは、要点のみだったし、それ以上聞くなよ。的なことを言外に言っていた。 神影の答えは、歪んだ闇に呑まれそうなある種の拘束感すらあった。 それをどうにか、堪えて私は、二本一対のあのペンダントを出す。 これは、あの二人が人であった頃に作られ、60年前の≪ウィスパ−≫の夫妻が自らの死を持って封じた代物である。 「ほう、それを手に入れたのかね。 ≪ウィスパ−≫の中でもいたんの我らの遺品を手に入れて、12時間以上過ぎて正気でいれるとは。 ≪レディ−・J・ウィスプ(囁き声で世界を掴む者の切札であり歌姫である者)≫の素質があるようだね。」 「≪闇の魔術師≫が軽いぞ。」 「いいじゃないか。 何十代振りかの≪レディ−・J・ウィスプ(囁き声で世界を掴む者達の切札であり歌姫)≫候補に邂逅できたのだからね。」 「さよ−ですか。 情報ありがとうございます。」 私は、「天河に会う必要ありか」とか思いつつ、二人に礼を言う。 「それでは、これはサ−ビスだ。 今、君の大切な兄の下に君の『魂の伴侶』が来ているよ。」 「!? コルト、行くよ。 ≪我と我の従者を 我の双子の在りし場所へ繋げ≫」 私は、言術≪指定移動≫を発動させ、空間を渡る。 「レイファル。 ジャック連れてきてよかったな。」 「あっああ。」 パリ−アはショックで呆然としていたレイファルにそう言い促した。 「シ−ニンさん。 なんか、あわただしくてすみません。」 『では、又ね。 案外、すぐかも知れないけど。』 パリ−アとレイファルは、月陽たちが行っているテ−マパ−クに向かい、ファウストは最初の予定通りにその場に残った。 −+−+−+−+−+−+−+−+ ユア;大学にバイトに、趣味の不思議本集めに忙しいく、おまけにいろいろあってネガティブなユアです。 ロス;最初二つハトもかク最後は違うト思いマスガ? ユア:いや、レスないしその分に趣味に走ってしまうというか。 ロス;そレとコれトハ話が違ウでしょウニ。 ユア;いやいや、ロス君。 関係の薄そうなものにこそ関係があるのだよ。 ロス;ドこぞの名探偵デスカ? ユア;ともかく、ロスは軽く無視して今回は終わります。 ロス;無視ッてあナタ・・・ ユア;そうそう、吹雪様。 無断で彼を使ったこと&彼の口調はこれでいかがでしようか? それでは、又次回。 |