-暁よりもまばゆき存在4(月)-日色唯(6/15-18:12)No.3085
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3085暁よりもまばゆき存在4(月)日色唯 6/15-18:12

お久ぶりです。やっと続きを書くことができました。(何か月ぶり?)この話は
ガーヴ様の一人称で、ガーヴ様とヴァルガーヴが、ヘルマスターの部下のせいで、
ゼフィーリアか
ら来た黒髪の少女と、ドラゴンズ・ピーク近くの森に入るはめになってしまった
のが前回までの話です。
 くわしい話を読みたい方は過去の記事のかなり前(すいません)のところに行けば
読めますので。あと私の書くガーヴ様はかなり別人はいってますのでファンの方
ごめんなさい・・・・・・・

       「暁よりもまばゆきもの4(月)」

 俺達は森の中をあるいていた。はっきり言ってアストラル・サイドを渡ればは
やいんだが、人間をつれてるんだからそうもいかねぇ。
 この娘はまったく無関係なのにまきこんじまったんだ。イチオー森の外まで送
ってく責任はある・・・・・と思う。なにしろ地元の奴らも迷う森のだいぶ奥ま
で来たからな。ここからこいつ一人で森の外まで出るのは無理だろう。
 ひょっとしたらまたヘルマスターの部下の襲撃があるかもしんねぇが、フィロ
ネ程度の奴ならこいつを守りながらでもヨユーで倒せるし。だがヘルマスターが
出てくるとなるとヤバいな。しかし、奴らは俺達がこの森に入ったところまでし
かしらないはず、奴らが俺達を見つけるのが早いか俺達が森を出るのがはやいか。
そう考えると、やはりこの娘にとっては俺達といたほうが”まだ”あんぜんだ。
なんかこの森、魔獣の1、2匹いそうだし・・・。
 歩いていくとなると、夜中ぐらいにはでれるか?飛べば早いかもしれんが、ヘ
ルマスター達に見つかる。
 それにしても、ここの来たのは千年ぶりだなぁ。まずい、記憶があいまいだ。
そーいえば千年前は移動の時は、ほとんどアストラル・サイドを渡ってたから、
実際にこの森を歩いたことはなかったっけ。イチオー知識としてはこの森がどう
なってるか知ってるが・・・・・・
 こっちでよかったけ?・・・・・ま、いっか。
「ねぇ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど。」
 ふいに少女が口を開いた。
「なんか、あなた達狙われてるみたいだけど、いったい何がどうなってるの。」
「べつにおまえが知る必要はないだろう。」
  ヴァルがそう言う。しかしなぁ・・・・・・
「いや、ヴァル。無関係だつーのにこいつはこここまでまきこまれちまったんだ
少しくらいは知る権利あるだろう。」
 もし、俺がこの娘と同じ立場だったら、まきこんだ奴をボコボコにしてでも聞
きだす。
「でも・・・・・・」
「ま、俺にまかしとけ。」
 しかし、どうやって話すか。事実をそのまま言うわけにはいかないし。
「なにか悪いことでもしたの?」
「あのなぁ、俺がさっきの性格悪そうな魔導士より悪人ヅラにみえるか?」
「いや、っていうか、さっきの魔導士もあなたも両方悪人ヅラよ。」
 ・・・・・・・・・・・。こいつは・・・一見控えめなタイプに見えるくせに
ズカズカとものを言う(しかも即答)・・・・・・。一瞬殴ってやろうかと思っ
たが、なんとかこらえる。こんな少女相手に暴力ふるうのはいくらなんでも大人
げない。それより・・・・・・・・・。
「あっ、こらヴァル!!てめー何うなずいてるんだ!」
「はっ、・・・す、すみません・・・・・つい、その〜あまりに的を射ていたの
で・・・・・・・・・・・・・」
 いいわけのつもりがどんどん墓穴を掘ってるな、こいつ。
 とりあえず俺は軽く(ほんとだって)ヴァルの頭を殴る。
「俺達はべつに何か悪い事やったわけじゃねぇ・・・・・なんて言ったらいいか
・・・そう俺は昔ある組織でけっこういい地位にいたんだが、その組織を裏切っ
てな、その組織は裏切り者には容赦しないから、しつこく俺の命を狙ってるわけ
だ。」
 この娘には、まだ俺達が魔族だってバレてはいない。さっき飛んだのはレイ・
ウイングってことでごまかしたし。知らない方がいいだろう。
「でも裏切ったってのはふつー悪いことになるんじゃない?」
「そうじゃねぇよ。その組織がやろうとしてるのは、世界にとって思いっきりマ
イナスになることだ。それにもし俺があのまま組織の中にいたら、俺は、必ず死
ななければならなくなる。そのへんとこはちょっと話せないが、べつに俺に非が
あるから死ななければいけないわけじゃない。つまり異常なんだよ、その組織は。
それに俺はまだ死にたくねぇんだ。」
「ガーヴ様、なんか苦しい説明ですよ。」
 ヴァルが小声で言う。
「俺もそう思う。」
「話しはだいたいわかったわ。でも今だに狙われてるんでしょ。死にたくないって
いっても状況はあんまり変わってないんじゃない?」
「そうでもないさ。あのまま組織にいれば死は確実だが、逃げればたとえ1%で
も生き残れる可能性がでてくる。たとえ逃亡生活が一生つづいても、俺はそっち
に賭ける。
 もっとも、このままじゃいつか逃げ切れなくなるかもしんねぇし、逃げ続けるの
はあんまし好きじゃねぇし、いつか組織そのものをぶっ壊してやろうとは思って
る。」
「・・・・・・似てるわね。」
「ハッ?」
 少女は、赤い瞳で俺を見つめてポツリと言った。初めて、わずかに口もとに微
笑を浮かべて。
「似てるのよ、あなたは私の妹に。妹もね、あなたと同じ立場だったら絶対同じ
ことすると思うわ。たとえどんなに可能性が低くてもどんな巨大な力を持った奴
が相手でも、生きるためならそれに賭けて、あきらめずに戦うと思う。
「・・・・・・・ふ〜ん。」
 ちょっと会ってみたいような気もするな。
 そいつは強くなるだろう。これは人間になってからわかってきたことだが、絶
対生きのこると決めて戦う奴は、本来の実力以上の力をだすこともできるからだ。
「それより、俺の言ったこと信じたか?」
「ええ、疑う理由もないし。それに、町中であんな爆発平気でおこす人が善人には
みえないし。なによりあなたは私を森の外まで送ってくれると約束したしね。だか
らイチオー信じるわ。」
「・・・・・・・・そっか。」
 そういえば、かんじんなこよいうの忘れてた。
「言い忘れてたが・・・・・そのすまないな。こんなことにまきこんじまって。」
 これって最初にいわなきゃなんねぇことだよな。
「ひょっとして、そのこと気にしてたの?」
「そりゃなぁ、やっぱり・・・・・」
「悪いのは全部あんな町中で攻撃してきた魔導士の方よ。あなたが気にすること
じゃないわ。」
「・・・・・・・・・・・・・・」
 なぜかはわからんがその言葉少しだけ嬉しかった・・・・・・・・・・。


またまた長くなってしまった・・・・・・・続きはいつになるかわかりませんが
必ず書きます。  

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3127Re:暁よりもまばゆき存在4(月)辻斬りマリィ 6/18-16:45
記事番号3085へのコメント
どもども辻斬りマリィです。
おもしろいです。ガーヴ様とヴァル漫才はいってて。
ガーヴ様とてもかっこいいですし。
>ゼフィーリアか
>ら来た黒髪の少女
・・・・ルナ姉ちゃんでしょうか・・・・・。
> この娘はまったく無関係なのにまきこんじまったんだ。イチオー森の外まで送
>ってく責任はある・・・・・
ガーヴ様かっこいいです。
>「あのなぁ、俺がさっきの性格悪そうな魔導士より悪人ヅラにみえるか?」
>「いや、っていうか、さっきの魔導士もあなたも両方悪人ヅラよ。」
いかす!!
>「そうじゃねぇよ。その組織がやろうとしてるのは、世界にとって思いっきりマ
>イナスになることだ。それにもし俺があのまま組織の中にいたら、俺は、必ず死
>ななければならなくなる。そのへんとこはちょっと話せないが、べつに俺に非が
>あるから死ななければいけないわけじゃない。つまり異常なんだよ、その組織は。
>それに俺はまだ死にたくねぇんだ。」
>「ガーヴ様、なんか苦しい説明ですよ。」
・・・たしかにくるしいかもしれない。
>「似てるのよ、あなたは私の妹に。妹もね、あなたと同じ立場だったら絶対同じ
>ことすると思うわ。たとえどんなに可能性が低くてもどんな巨大な力を持った奴
>が相手でも、生きるためならそれに賭けて、あきらめずに戦うと思う。」
これって・・・リナのことですか?
>またまた長くなってしまった・・・・・・・続きはいつになるかわかりませんが
>必ず書きます。  
期待してます。

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3130Re:暁よりもまばゆき存在4(月)松原ぼたん E-mail 6/18-19:23
記事番号3085へのコメント
 おもしろかったです。

> 俺達は森の中をあるいていた。はっきり言ってアストラル・サイドを渡ればは
>やいんだが、人間をつれてるんだからそうもいかねぇ。
 アストラルサイドって便利ね。
> こっちでよかったけ?・・・・・ま、いっか。
 をひをひ。
> もし、俺がこの娘と同じ立場だったら、まきこんだ奴をボコボコにしてでも聞
>きだす。
 まぁ、あんたはな。
>「いや、っていうか、さっきの魔導士もあなたも両方悪人ヅラよ。」
 言い切ったな。
>「似てるのよ、あなたは私の妹に。妹もね、あなたと同じ立場だったら絶対同じ
>ことすると思うわ。たとえどんなに可能性が低くてもどんな巨大な力を持った奴
>が相手でも、生きるためならそれに賭けて、あきらめずに戦うと思う。
 あれ?

 本当に面白かったです。
 ではまた、ご縁がありましたなら。