◆−―END OF SLAYERS― エンド・オブ・スレイヤーズ−特に菜塩 (2005/6/4 23:25:03) No.31494
 ┣とある少女の日常−特に菜塩 (2005/6/4 23:39:25) No.31495
 ┣第2話 Time is come 時は満ちた−特に菜塩 (2005/6/5 00:20:14) No.31496
 ┣第3話 ―微風ナレドモ 波ヤヤ高シ―−特に菜塩 (2005/6/5 11:44:59) No.31497
 ┃┣Re:第3話 ―微風ナレドモ 波ヤヤ高シ―−リラーイド=ヴァイス (2005/6/6 17:49:34) No.31499
 ┃┃┗Re:第3話 ―微風ナレドモ 波ヤヤ高シ―−特に菜塩 (2005/6/6 21:50:33) No.31500
 ┃┗Re:第3話 ―微風ナレドモ 波ヤヤ高シ―−修羅 (2005/6/7 19:01:19) No.31502
 ┃ ┗Re:第3話 ―微風ナレドモ 波ヤヤ高シ―−特に菜塩 (2005/6/8 21:13:06) No.31509
 ┣第4話 ―竜騎士―DRAGON OF KNAIGHT―−特に菜塩 (2005/6/9 23:30:07) No.31511
 ┣第5話 ―An angel of a boy― 天使のような少年 ―−特に菜塩 (2005/6/12 22:24:19) No.31522
 ┣第6話 ―legendary opening― 伝説の始まり−特に菜塩 (2005/7/10 02:07:21) No.31580
 ┗第?話 激震★L様登場◆やめろ!バカ!−特に菜塩 (2005/7/16 18:20:18) No.31594
  ┗私信−一坪 (2005/8/7 13:53:32) No.31674
   ┗Re:私信返し−特に菜塩 (2005/8/7 15:08:11) No.31676


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31494―END OF SLAYERS― エンド・オブ・スレイヤーズ特に菜塩 2005/6/4 23:25:03




    ―――おとこは望んだ―――


   ―――ちからを―――だれにも負けないちからを―――


      ―――神を凌駕し―――魔を跪かせる―――


   ―――ちからを手に入れたおとこの見た現実―――――


         ―――憎むべき現実―――


   ―――ホモ―――ロリコン―――ハードM―――根性ナシ―――


         ―――おとこは決断する―――


     ―――この世界に―――かつての仲間に復讐すると―――

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    ◆物語の舞台はドラえもんとの戦いから15年後の世界

    ◆あの戦士達の子息が登場

    ◆ゼルガディス 彼の奏でる復讐のワルツ

    ◆追い詰められた魔族の慟哭

    ◆ドラえもんの意思を継ぐもの

    ◆Time is over

◆特に菜塩が送る 今までに無いスレイヤーズ 最終話

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     特に菜塩
      名作劇場:復讐の巨編

    END OF SLAYERS

    原作:神坂一 スレイヤーズより
    脚本:特に菜塩
    出演:巨匠の作品に登場する皆様(予定)

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   ※今回は予告編です。予告した内容は断り無く変更する可能性があります。
    個人の趣味でやってる事です。まあ、許して下さい。
    なお本作にはスレイヤーズを初め各種どこかで聞いた事のあるキャラクターが出演しますが、
    特に菜塩に著作権を侵害する気が無い事を明記します。
    本作は『蒼き衣を纏いし存在』の続編です。
    今回の作品を鑑賞する前に前作『蒼き衣を纏いし存在』を見る事を強くお勧めします。
    最期にここまで読んでいただいた方達に深く感謝したいと思います。

               アリガトーーーーー


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31495とある少女の日常特に菜塩 2005/6/4 23:39:25
記事番号31494へのコメント



セイルーン王国郊外の小さな田舎町。
あたしの住んでいる所だ。
これといった特産品も無く、観光の目玉も無い。
城下町に卸す繊維類の製造や各種工芸品がこの町を支えている。
セイルーンのお城まではここから歩いて……えっ?『お前は誰だ!?』。
誰だって……そりゃあ、あたしは

  レイ=インバース

かつて、大魔導師と呼ばれた『リナ=インバース』と、光の剣士と畏怖された『ガウリイ=ガブリエフ』の一人娘。
通り過ぎる男共、全てが振り返る美貌♪
母親譲りの溢れる魔力!
父親譲りの抜群な運動神経☆
母親譲りなムネ……
幸いな事に頭のほうは母親似♪
顔のほうはお母さんの若い頃にそっくり!
こういうと皆さんはあたしの事を幸せ者とか思うかもしれない。
それは大きな間違いだ!
はっきり言おう!
あたしほど不幸な人間は珍しいと思う。
しかし五体満足で生まれ、友達に恵まれ、この美貌!
普通なら十分幸せな人生を送る事が出来るはずだ!
そんなあたしを苦しめる不幸の原因はこれだ!

  「……ほし……お星様……」

この、意味不明な単語を呟く30代の女性……
この人こそがあたしの母親である『リナ=インバース』だ……
お母さんはあたしが小さい頃、

    詐欺師に騙され全財産を失い

その苦しみから逃れる為に使い始めた安価な麻薬に今度は

    人生を奪われたのだ!

この駄文を読んでる人全員に言おう『麻薬は百害あって一利なし』と!
それはあたし自信が十分に経験しているってかこの女を見てれば嫌でも判る。
昼間からなにもせず、家の中で一日を『ぼー、っと過ごし』。時々、意味不明な独り言を呟くその姿を見ればね。
一度、お母さんが

  『ああ……光の剣……山賊狩り……オムライス……』

なんじゃそりゃ?
はっきり言ってどんなスチエーションか理解のしようが無い。
なにかな?って頭の中に『光の剣』と『山賊狩り』と『オムライス』の奏でる三重奏のストーリーを想像してみたが、

   ここでの発表は不可能な映像が出た事を述べておく!

とにかく!この女はかつての大魔導師の威厳はまったくなく、母親としての自覚も無い

  ただのヤク中だ!

人間、こうはなりたくないものだのう……
そしてあたしを不幸にするもう一つの原因……
そう父親である!
例の詐欺師の事件で魂の抜けきったお母さんに変わり、収入を得ようと今までお母さんに変わり、家事全般を勤めてきたお父さんはもう一度かつての職業、傭兵の道を歩もうとしたのだが、平和な時代に、んな物騒な仕事があるはずも無く、国のお抱え騎士になるにも頭が……その……アレなので無理……結果として毎日酒におぼれる日々が続き、気が付いた時には

  お酒ナシには生きられない体になっていた……

この哀れな剣士に声をかけるあたし……
こいつが夕飯の準備に使うお玉を掴んで離さないのだ。

  「お父さん……それ貸して……」

  「……うけけけ……ヒック……」

もはや話せる状態じゃ無かった……
普通ならこんな腐った家、とっくの当に出て行ってる!
しかしあたしにそれは出来ない……
なぜか?
考えても見なさい!この二人の暴走を止める人間がいなくなればどういう事態に陥るか……

  薬中……魔導師……凶暴……凄腕剣士……アル中……

こんだけ危険因子が揃っている人を放っておいたら3日たたずしてこの町は地図から消えてなくなる……
今まで、何の前触れも無く唱えようとしたドラグスレイブを止めたこと指の数じゃ数えられないほど……
あたしがいなかったらおそらくこの町は消えている……
そしてアル中の父親もあたしの家出を拒む原因の一つだ!
このアル中オヤジは毎晩酒場で大酒飲んでは暴れ、このオヤジがゲロを吐くたびにあたしが酒場のおじさんに謝りに行く……
そして!ゴクたまにだが、このアル中、ほかの客と喧嘩を起こすのだ!
その時の父の強いのなんの!
あたしが『スリーピング』掛けなきゃ相手が動かなくなるまで殴りつけるだろう……
仕事も家事もせず、セイルーン王国からの生活補助だけで生活してこの有様だからあたしがいなくなったらどうなることやら……
想像するのもおそろしいわ!
嗚呼……神様はなぜ人を平等に御創りにならなかったの?
そんな事で、あたしは神様なんて信用してない!
かといってカルト宗教『ゾアナ神理教』なんかはもっと信用ならん!
このカルト教団はドラえもんの乱の後、急速に発展を遂げ、いまではヘタな国を凌駕する力を保持している。
宗主のマルチナさんは今では超が7つ付くほどのお金持ちらしい……
夫のザングルスさんからは毎年、年賀状が届くが1年ごとに

  マインドコントロールがちゃくちゃくと進んでいるのが怖かった……

なお4年ぐらい前からはもうゾアメルグースターの虜になってしまったようだ……
生憎、あたしは人の心配できる身じゃなかったんでほっといたが……
のちに、これは

    『崖から落ちようとしている人を見捨てるに等しい行為』

だと気が付くが……時、すでに遅し……
噂によるとザングルスさんはもはや操り人形状態らしい……
でも、不幸ならあたしにかなわない。
今日は14歳の誕生日……
今日もあたしは家族の料理を作り、父親のゲロを掃除し、母親の注射器を叩き割る……
たぶん来年の誕生日も同じ……
そして再来年の誕生日も同じ……
あたしゃ生きてる気がしないよ……

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この駄文の作者、特に菜塩です。
特に菜塩が送るゼルガディスの復讐の物語を読んでいただき真にありがとうございました。

ヤク中のリナ
アル中のガウリイ
デブのアメリア
ホモでロリコンでハードMで根性ナシのゼルガディス

ここまで悲惨な設定を考えた人間は過去にいないでしょう。
あとここに紹介していないキャラクターがまだいますよね?
そう魔族の方です。
おそらく相当ひどい扱いを受けるんじゃないでしょうか?

      わかりませんが

今後、ゼルガディスが企む復讐劇とは?
御期待下さい。



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31496第2話 Time is come 時は満ちた特に菜塩 2005/6/5 00:20:14
記事番号31494へのコメント


「レイーー!」
あたしの耳に聞きなれた声が聞こえてくる。
まだ若い少女の声だ。
あたしの名前を呼ぶその者の名は……

「ファラ!?どうしたのよ突然?」
「なにがどうしたのなの!親友の誕生日を祝いに来たに決まってるじゃない!」
そういってプンプン怒っているあたしと同じくらいの少女の名前、【ファラ=ウィル=テスラ=セイルーン】。
もうお分かりだろうが、この子はセイルーン王国、アメリア王女の娘さんである。
肩までで切りそろえた髪。
にじみ出る優しさの中にもその強い意志を感じさせる顔。
身長はあたしと同じくらいで、動きやすく、淡い緑にクリーム色の混じったセンスのいい法衣を身に纏っている。
そしてあたしを訪ねてきたもう一人の人物……

「あいかわらずそのダサイ服着てるのか?」
「うるさいよ〜〜〜ヴァル君!」
あたしがヴァルと呼んだこの男、名前はそのまんま【ヴァル】という。
フィリアさんの所の子供で、遠くに住んでいるファリアさんの元を離れて教育のいいセイルーンに留学しているのだ。
教育ママ……ウチとは全然違うよ……
ファラとはしょっちゅう喧嘩しているがそれは仲のいい証拠。
クールな性格をしているものの、自分が間違っていると思うことを絶対に許さない……そんな所がふたりの気が合う理由だろう。
服装は黒のタンクトップに迷彩ガラの厚手のズボン、首からはどこぞの軍の認識票を模したアクセサリーをぶら下げている。
そして腰にぶら下げた一振りの刀。
なんでも日本刀という類の剣らしいが、あいにくあたしにはそっちの方に興味が無い。

「今時、魔導師ルックとは……プププッ……」

 ――我が手に集え 漆黒のやっ……「わぁーーーーレイやめてぇ〜〜〜〜〜」

あたしが唱えようとした、最近開発した殺傷能力の高い呪文をファラがあわてて止める。
ちなみにこの服は母親の若い頃に着ていた服であたしが着たくて着ているわけではない!
これも貧乏が悪いのだ!
セイルーンの生活補助と細々としたあたしの収入では自分の新しい服を買う余裕なんて存在しないのだ!
結果、あたしは母のお下がりの時代錯誤な服を着る羽目になる。
嗚呼……あたひってあはれ……

「今日はお前の誕生日を祝いにきてやったんだ。少しは歓迎しろ!」
「今日は3人で楽しもうよ!」
「……ええ!……」
どうやら今年の誕生日も楽しく過ごす事が出来そうだ。


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最近憂鬱だ……
リナ=インバースとその一味に復讐を誓い5年……
なんかやる気が起きない……
俺は復讐の為に自前の犯罪組織を作り、ちゃくちゃくと復讐の舞台を作ってきた。
そして情報を集めるうちに奴らの悲惨な今が判明してきた。
リナとガウリイに至っては本気で娘を引き取ろうか考えたぐらいだ。
最近ふと思う。

  復讐とかどうでもよくない?

いやっ!どうでもいいはずが無い!
奴らに、俺を死に追いやった全ての人類に復讐するとあの深淵の奥底のなにかに誓い、わざわざ復活までしたのだ!
……でも、なんかやる気が起きない。
俺はそこらの小国なんかよりも力を持つ組織を作り、リナの姉、ルナ=インバースとまともに戦うことのできる力を手に入れ、言ってしまえばもはや手に入らないものなどほとんど存在しないぐらいの権力と財力、対抗する者がいないほどの力を手に入れたのだ!
あのクズらに比べればはるかに人生に勝っている。
……むしろ……『奴らの人生が終わりすぎているだけ』な気もしなくはないが……
そんなこんなで復讐の時期をだらだら延ばした結果、無駄に巨大な犯罪組織が出来てしまった。
この間に十本刀のメンツも様変わりしていた。

たとえば【飛翔のパーマン】
こいつは自分の体を極限まで絞り、徹底的に軽くした体を爆薬の爆風で浮き上がらせ、上空から敵の偵察または攻撃を行うことを得意とした変わり者だ。
当然、魔法で空を飛べる時代にこいつの出番は無く、自暴自棄になった奴は暴飲暴食に励み、今ではその巨漢から【拳法殺しのパーマン】と言われているそうだ。
こいつは今ではトランプの絵柄を題した四天王組織に所属し【ハート】というコードネームが付けられいる。

【百識のムスカ】
こいつは武術の心得なんて皆無な男だ。
本来ならば精鋭強襲部隊『十本刀(JULTUPONN GATANA)』のメンバーに選ばれるはずがない。
しかし組織が拡大していくうちにだんだん実戦部隊だけではなく経理や営業などの役職を必要としてきた。
その結果俺の側近中の側近である十本刀にも営業手腕に優れ、たかい知能を備えた人物が配属されたのだ。
なんでもこの男は太古の昔に滅んだ王国の王族の末裔で俺に協力する代わりにその王国の復活に協力してくれとの事だが

       たぶん嘘だ!

だって面接の時に『うちの会社、結構あくどい事しているんですけどなにか自分のあくどい野望とかあります?』って聞いたらおどおどしながら『わっわっ私は古代にほろっ滅びた王国の王族の末裔でありまして………』とか極限まで動揺しながら言ってたからな。
……なんか……悲しくなってきた。
豪華な内装の私室でため息をつく俺。
いつ計画をスタートさせるか………
なにかきっかけが欲しい……そうだ!

 今日のトロ占いで一番運勢が高かったら復讐を始めよう!

ゼルガディスが一人そう決心してから3週間後、かわいいネコがさそり座の運勢のbPを宣言すると同時に計画は始まる。


……
…………
………………
……………………
…………………………
………………………………
………………………………………………

セイルーン郊外の奥深い森。
普段は日中でも光の差さない灰暗き森の最深部に突然眩い光が発生する。
森の動物達は見た。
光の中から3体の異形な生物が出現する様を。
人に似るも人にあらず。
元の暗い森に戻った中で、そんなたとえの似合う人物が声を上げる。

「……どうやら無事にスィーフィードの世界に到着したようです」
彼らは、会話の内容からどうやら異世界から来た様子だ。
3人の内の一人。
全体的に丸いフォルムと黄色い服が印象的な存在が独り言を呟く。

  『……おにいちゃん……』

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この駄文の作者です。
ついに始まるゼルガディスの復讐計画。
目標はかつての仲間とその関係者。
精鋭強襲部隊『十本刀(JULTUPONN GATANA)』
かつての主役の子供達。
突然出現した謎の存在。
その他いろいろが繰り広げる物語を楽しみにして下さい。

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 NEXT SUTORY IS

 ゼルガディスに絶対の服従を誓った男……
彼の目的とはいったい……
 ゾアナ神理教の総本山でゼルガディスの陰謀との

   ファーストインパクト(第一種遭遇)

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         特に菜塩

   【END OF SLAYERS】

         第3話

     微風ナレドモ 波ヤヤ高シ
  

    原作:神坂一 スレイヤーズより
    脚本:特に菜塩
    出演:ミスターK(予定)

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31497第3話 ―微風ナレドモ 波ヤヤ高シ―特に菜塩 2005/6/5 11:44:59
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ゾアナ公国首都【グレート・ゾアメルグースター】
世界中に信者を持つゾアナ心理教の総本山であり、マルチナ=ゾアナ=メル=ナブラチロワ氏を王に頂くゾアナ公国の首都である。
強力な影響力を持つゾアナ心理教はゼルガディスの組織にとっても目障りな存在であった。


「ママ!あたし新しい呪い覚えたよ〜〜〜〜〜♪」
このかわいい声を上げてマルチナに走りよってくる女の子の名はメリル。
マルチナと夫であるザングルスの間に生まれた子供である。(現在7歳)
母親であるマルチナは娘に

 呪いと催眠術と洗脳法

の英才教育を受けさせ現在にいたる。

「ママ、今大事なお話してるから向こうに行ってなさい!!」
そう娘に言い娘を遠くへ追いやるマルチナ。

「その申しで、全然話にならなくてよ!」
マルチナは大事な話をしている相手にそう言い放つ。
その男はまだ少年の面影を残す…そんな印象を持った。
粗末な服に寅ガラのちゃんちゃんこを羽織、足には下駄をはいている。
男はマルチナに向かってこう告げる。

「そうですか……僕達の出した条件が気に喰わないと…」
「当然ですわ!」
そこで男がフッと笑みをこぼす。

「あなたは僕達の組織がどのようなものかご存知ですか?」
「フッ………犯罪組織「ナイトメア」……世界中に支部を持ち、強固な情報網と揺るぎなき経済力を備えた悪の組織の成功例といったところね。出来たのはおよそ100年ほど前だけどここ5年間で組織のリーダーが変わってからただの地方ギャング集団だったナイトメアが世界に台頭し、大国に匹敵する力をもつまでに至るってとこかしら?」
「おっしゃる通りです。僕達の組織は目的の為なら多少の無茶なら気にしない」
そう言い放つ男には残酷な笑みが浮かんでいた。
そんな男にマルチナは高笑いとともに聞き返す。
「おっほほほほ〜〜〜〜。多少の無茶?この私に対してなんの無茶をするのかしらぁ?」
男がマルチナに言う。
「あなた方家族の命とか……」
「バカなことを!ザングルス!やってお終い」
すると最初から部屋にいた男が動き出す。

「ワカッタ イマカラ コロス」
なんか様子がおかしいが気にしないで置こう!
子供であるメリルも

「パパ〜〜〜、ふぁいと!ふぁいと!」
とか言ってるし……
どうやら子供は父親の状態が判らないらしい……
別にいいけど!

「さあ、あなた!魔神ゾアメルグースターの力を見せておやり!」
「ワカリマシタ」
「残念だけど僕達はキミの遊びに付き合ってられないんだ……死んでもらうよ!」
男が腰に差したオカリナを手に取る。
するとオカリナから1メートルほどの刀身が踊り出、ザングルスに向かい切りかかろうとするその時……

   マテ、キタロー。奴は手強いぞ!うかつに懐に踏み込むな!

突然響き渡る声。
見ると男の髪の中に目玉に手足が生えたかのような生き物が住み着いていた。
男は言う。
「わかりました、父さん」

________________________________________________

【破軍乙 鬼太郎】【破軍丙 目玉】
俺が十本刀の中でもっとも信頼している人物だ。
奴との出会い、それは戦火に全てを破壊し尽くされたとある街中だった……


……
…………
………………
……………………
…………………………
………………………………
……………………………………


隣国との全面戦争により国境沿いに面したその町は完全にガラクタの山と化していた……
拮抗した戦力は何度もこの町を奪い奪い返されを繰り返し、その度に町に住んでいた住民の犠牲者を出していた。
特に理由もなくこの町に来ていた俺は大勢の兵士に囲まれた親子を目にする。
兵士達は必死に命乞いをする親を無残にも手にした武器で体の原型がわからなくなるまで叩き伏せる。
廃墟と化した町に子供の泣き声と兵士達の笑い声が響き渡る。
この町に来たのと同じで特に理由はなかった。
俺は子供を取り囲む兵士達を皆殺しにする。
時間にして10秒掛からなかっただろう。
兵士を皆殺しにし、しばらく親を殺された子供の瞳をみつめる……そして後ろを振り返り歩き出そうとした時……

  お前……人間じゃないだろ……

子供の声だった。
しかし俺が人外の存在であることに気が付くとは……
今の俺は醜いキメラの姿ではなく普通の人間と変わらない姿をしているのにだ。
子供は一方的に話を進める。

「お前が天使だろうと悪魔だろうとかまわない!お父さんを……お父さんを生き返らして……」

天使か悪魔か……
それは俺にもわからない。
ただ俺が普通の人とは違う何かであることは理解できた。
さらに子供が言う。

「命だろうと足だろうとなんでもやる!お父さんを生き返らして……」
「……目だ……」
「えっ!?」
「なんでもくれるんだろ?俺はお前の目が欲しい」

俺の言った一言に恐怖と驚きの表情を浮かべる少年。
しばらくおどおどしていたが覚悟を決めたのか少年は自分の指を自らの眼窩に突っ込む。
10に満たない子供が自分の目を抉り出す光景……あまり気持ちのいい物ではない。
やがて眼窩から眼球が取り出され取り出した眼球を俺に差し出す少年……
俺はそれを受け取る。
すると少年はもう一つの目をくり抜こうとするが俺はその手をつかみこう言う。

「一つで十分だ……」

俺は受け取った眼球に力を込める。
そして……

 キ……キタロ……

喋ったのは先ほどくり抜いた少年の眼球だ。
見ると眼球には手足が生え、意思を持っている様子だ。
俺は少年にこう告げる。

「肉体の損傷が酷過ぎた……しかたなしにお前の眼球に父親の魂を宿した……怨むなら怨め」
そして現在、鬼太郎親子は俺のもっとも信頼する部下として手元にいる。

_______________________________________________


「よいかキタロ!あの男はなかなかの実力じゃ!うかつに攻める出ない!」
親父の檄が飛ぶ
先に仕掛けたのはザングルスであった。
ザングルスは腰に差したハウリングソード(音響の剣)を抜き、鬼太郎目掛け斬りかかる!
親父は叫ぶ。

「右じゃ!」
それに応じて右に半身、体をずらしザングルスの斬撃をかわす鬼太郎。
「脇を狙うんじゃ!」
親父の的確な指示に鬼太郎は陶器のような光沢の刃の無い剣をザングルスの脇目掛け振りかざす!

 ガッ

まともに入った。
しかしザングルスに変化は無い。
いくら刃の無い太刀といえども思い切り人体急所の脇めがけて打ち込まれればたまらないはずだが

  どうやら痛みを感じないようだ

「おっほほほぉ〜〜〜〜〜〜。わたくしのダーリンは恐怖や痛みなどの余計なものを徹底的に排除してあるのよ!」
「パパすご〜〜〜〜い」
すごいんじゃない、異常なんだ!
そんなツッコミ入れているもマルチナは戦いを冷静に分析する。
「ふ〜〜〜む?どうやらあの目玉が指示を出しあの男が攻撃する……ってことはどちらか一方を倒せばわたくしの勝利は揺ぎ無いものに……」
「ママァ〜〜〜〜。パパ、ボコボコだよぉ〜〜〜〜」
見るとザングルスは見るも無残な姿に変わり果てていた。
しかし!降伏を知らないもとい判らないザングルスは倒れる事がない!
けなげだ……
その時メリルが怒りの声を上げる。

「ああぁ〜〜〜パパをいじめるな!呪い掛けちゃる……ブツブツ」
しかし彼女の行為は焼け石に水だった。
そう彼女の使える呪いは簡単なもので、対象の体にブツブツを作ったり、鼻水止まらなくしたりなどの嫌がらせ程度の効果しか発揮しないはずだった……そう、嫌がらせ程度の……
しかし!

「……なっ…なんじゃ!?」
突然目玉の親父が苦悶の声を上げる。
「どうしました!?父さん!」

  ……キッ……キタロ……わしはもうだめじゃ……

「なにを言ってるんですか!しっかりして下さい」

  ……今までお前に……かくしていたんじゃが……オマッ……

     ガクッ

鬼太郎の頭の中で目玉の親父は息絶える。
たぶんこの後、『母さんは実は生きている』とか言おうとしたんだろうが……

  別に興味ないよね?


「とおさぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーーん」
鬼太郎の絶叫が響く中、やけにほのぼのとした会話をするマルチナ親子。


「ねえメリル。あなた何の呪い掛けたの?」
マルチナの問いに自信満々に答えるメリル。
「あれね、あれね、この間覚えた

   結膜炎起こす呪いなの♪

凄いでしょ!」

そう!全身が眼球の目玉の親父にとって結膜炎は命に関わる病なのだ!
父親を失った鬼太郎がザングルスを睨み宣言する。

「……お前……お前を絶対殺してやるーーーーーーーーーー」
突然鬼太郎が頭をザングルスに向ける。

「ヘアーーーニーードル」
ようするに『髪の毛針』だ!
鬼太郎の頭から鋭い針と化した髪の毛がザングルスに突き刺さる!

  ビシ! ビシ! ビシ!

ちなみにこの技、使いすぎると禿げるという鬼太郎『禁断の奥義』なのである。
この技を使った鬼太郎に敵はいない!……はずであった……

「なっ!?……なぜなんだ!?なぜまだ立っている!?」

    ……ピタッ……ピタッ……ピタッ……

「なっならば誘導足跡推進弾!」
わかりやすく言うと『リモコン下駄』だ。
鬼太郎の足から放たれた下駄がザングルスを襲う!

    バキャ!……ゆら〜〜〜〜り……ピタッ……ピタッ……ピタッ……

鬼太郎の脳には恐怖以外存在しなかった。
当然だ!普通の人間なら確実に死んでいるくらいのダメージを与えつつもこの男は自分に向かってくるのだから……

「くっ来るなァァァァーーーーーーー」
恐怖に捕らわれた鬼太郎がザングルスに闇雲に攻撃する。

    ガガガッ!……グチャリ!……ドサリ…………ゆら〜〜〜〜〜あ……ピタッ……ピタッ……

(どうして止まらない……なぜ死なないんだ……このままじゃ……)

    ……ピタッ……ピタッ……ピタッ……

「あっ……あっ……あぁ……」

    ……ピタッ……ピタッ………………うるぅぉぉぉぉらぁぁぁぁあっぁぁあっぁーーーー

  
  「ヒッ!?……ひゃあああああぁぁぁぁぁぁぁっっっっ………………


……
…………
………………
……………………
…………………………
………………………………
……………………………………

  グチュッ…グチュッ…バリッ……ガリガリッ……ギャブッ……ブチッ……チュブチュブ……

     
            GAME OVER


________________________________________________

この駄文の作者です。
もう1回注意しておこうかな?

※この作品には複数のパロディ要素が含まれております。
 作品を鑑賞中に『んっ?これはどこかで……』とか思ったら

   それはパクリです!自分のオリジナルではありません!

 なお特に菜塩に著作権の侵害をする気が一切ないことを明記します。

よしっ終わった。
アホな話書くつもりが普通の作品を書いてしまいました。
個人的には結膜炎ネタとゾンビザングルスの表現は合格ラインだと思うのですがこの駄文を読んでくださった皆さん、どうでしょうか?
感想をお待ちしてます。

________________________________________________

 NEXT SUTORY IS

 苦しいながらもつらい生活を送る リナ=インバースの子供 レイ=インバース。
 デブの母親を持ち自分も将来ああなるのかと恐れおののく ファラ=ウィル=テスラ=セイルーン
 誇り高き古代竜族(エンシェント・ドラゴン)のくせして、魔法ひとつ使えない ヴァル
 親友同士で仲良くたむろう彼らの前に3人の刺客が現れる。

________________________________________________

          特に菜塩

      【END OF SLAYERS】

           第4話

   【―竜騎士―DRAGON OF KNAIGHT―】
  

    原作:神坂一 スレイヤーズより
    脚本:特に菜塩
    出演:某ドラゴン戦士(予定)

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没カット公開宣言!

俺は子供を取り囲む兵士達を皆殺しにする。
時間にして10秒掛からなかっただろう。
兵士を皆殺しにし、しばらく親を殺された子供の瞳をみつめる……そして後ろを振り返り歩き出そうとした時……

  お前……ロリコンだろ……

子供の声だった。
しかし俺が人外の存在であることに気が付くとは……
今の俺は醜いキメラの姿ではなく普通の人間と変わらない姿をしているのにだ。
子供は一方的に話を進める。

「お前がホモだろうとハードMだろうとかまわない!お父さんを……お父さんを生き返らして……」……没








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31499Re:第3話 ―微風ナレドモ 波ヤヤ高シ―リラーイド=ヴァイス 2005/6/6 17:49:34
記事番号31497へのコメント

初めまして。リラーイド=ヴァイスことリリーと申します。
たびたび見かけてはいたのですが、レスする時間が無くて・・・

読んだときに、一瞬意識が遠くなりかけたことをお詫びいたします。
もうそれはそれはびびりました。
リナが薬物中毒、ガウリイがアルコール中毒。そんな中で生きる苦労人な娘レイ。
ザングルスがマインドコントロールされているのがツボでした。

>【破軍乙 鬼太郎】【破軍丙 目玉】
>俺が十本刀の中でもっとも信頼している人物だ。
>奴との出会い、それは戦火に全てを破壊し尽くされたとある街中だった……

あれ?十本刀ってどこかで・・・

>「肉体の損傷が酷過ぎた……しかたなしにお前の眼球に父親の魂を宿した……怨むなら怨め」
>そして現在、鬼太郎親子は俺のもっとも信頼する部下として手元にいる。

鬼太郎親子を部下にするゼル・・・どんな人(合成獣?)ですか。

>「おっほほほぉ〜〜〜〜〜〜。わたくしのダーリンは恐怖や痛みなどの余計なものを徹底的に排除してあるのよ!」
>「パパすご〜〜〜〜い」
>すごいんじゃない、異常なんだ!

やな人(マルチナのこと)ですな・・・ツッコミがまたナイスです。

>鬼太郎の頭の中で目玉の親父は息絶える。
>たぶんこの後、『母さんは実は生きている』とか言おうとしたんだろうが……
>
>  別に興味ないよね?

はいv興味なんぞカケラもありませんともv(ぇ

>「あれね、あれね、この間覚えた
>
>   結膜炎起こす呪いなの♪
>
>凄いでしょ!」

ガクッ(こけた音)
・・・ナイスボケです。

>ちなみにこの技、使いすぎると禿げるという鬼太郎『禁断の奥義』なのである。
>この技を使った鬼太郎に敵はいない!……はずであった……

禿げる・・・それは恐ろしい。確かに禁断の奥義です。

>※この作品には複数のパロディ要素が含まれております。
> 作品を鑑賞中に『んっ?これはどこかで……』とか思ったら
>
>   それはパクリです!自分のオリジナルではありません!

あ、道理でv(ひでぇ)

>個人的には結膜炎ネタとゾンビザングルスの表現は合格ラインだと思うのですがこの駄文を読んでくださった皆さん、どうでしょうか?

結膜炎ネタもナイスでしたvこけたけどウケました。

> 苦しいながらもつらい生活を送る リナ=インバースの子供 レイ=インバース。
> デブの母親を持ち自分も将来ああなるのかと恐れおののく ファラ=ウィル=テスラ=セイルーン
> 誇り高き古代竜族(エンシェント・ドラゴン)のくせして、魔法ひとつ使えない ヴァル
> 親友同士で仲良くたむろう彼らの前に3人の刺客が現れる。

皆何かしら欠点がありますね。自分と言うか境遇と言うかに。

>「お前がホモだろうとハードMだろうとかまわない!お父さんを……お父さんを生き返らして……」……没

うわぁ。
見ただけでよく分かりましたね、この子。

とても楽しかったです。月並みな感想ですが。
次の話を楽しみに待っています。

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31500Re:第3話 ―微風ナレドモ 波ヤヤ高シ―特に菜塩 2005/6/6 21:50:33
記事番号31499へのコメント


こちらこそ初めましてリラーイド=ヴァイスさん。
初めて感想を頂けたのでとてもうれしいです。

  サンキューーーーメルシィーーーーーーーありがわぁとぉぉぉーーーーーー

失礼しました。
この駄文を読んでいる最中に意識が飛びそうになったそうですが、たぶんそれは

  暗い部屋でパソコンやりすぎです!

私を殺人犯にしないで下さい!(特に菜塩は当駄文を原因とする健康上の被害に応じるつもりが毛頭無い事を宣言します)
感想うれしかったです。

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31502Re:第3話 ―微風ナレドモ 波ヤヤ高シ―修羅 2005/6/7 19:01:19
記事番号31497へのコメント

始めまして!読み逃げしてしまっている修羅です。3話まで見させていただきました。
 ザングルスが廃人同様、ラウグヌト・ルシャヴナを使ったと同じになっちゃっていますね・・・。ちょっと同情しちゃいましたよ・・・。おまけに余計な物排除なんて悲しいですね・・・。まあ、多分これからちょくちょくコメントしますのでその点よろしくぅ!!

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31509Re:第3話 ―微風ナレドモ 波ヤヤ高シ―特に菜塩 2005/6/8 21:13:06
記事番号31502へのコメント

こちらこそ初めまして修羅さん。
感想ありがとうございました。
菜塩は勤め人な為、次の話を投稿するのはまた先になりそうです。
まあ、のんびり待っていていただくとありがたいです。
最期に一言!

  日本ゴールおめでとう

特に菜塩でした。

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31511第4話 ―竜騎士―DRAGON OF KNAIGHT―特に菜塩 2005/6/9 23:30:07
記事番号31494へのコメント


※この駄文は『特に菜塩』のパクリ作品『蒼き衣を纏いし存在』の続編です。
この駄文を読む前に『蒼き衣を纏いし存在』を見る事を激しく勧めます。




レイとファラ、それにヴァルは町外れの林で談笑していた。
そこに一人のオッサンが走りよってくる。
「大変だ!レイ、お前の親が謎の人物に襲われたそうだ!」
楽しく仲間と話していた3人の前に村人Aがあわてて飛び込んでくる!
ええっ!?ママとパパが襲われた?
大変だ!早く行かないと

  謎の人物が死ぬ

あたしが速攻でレイ・ウイングを唱えようとした時……

「大変です!王女様……母上が……アメリアさまが暴漢に襲撃され重傷を……」
次に飛び込んできたのはこの町の分署に駐在しているセイルーンの騎士だった。
母親が重傷を負ったとの知らせにファラが……

「なんですって!それは事実なの?」
「はっ、先ほど伝令兵からもたらされた緊急の情報です」
ファラはあたしを振り返りこう告げる。

「こうしちゃいられない、レイ、わたしはすぐにセイルーンに戻るから」
「あたしも今すぐ家に帰るわ!」

とててててて〜〜〜〜〜〜〜〜

二人はそれぞれの方向に走り去っていった。


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一人残ったヴァル。
そんなヴァルが先ほどファラに母親の危機を伝えた騎士に話しかける。

「ひとつ聞いていいか?」
「なにを?」
「お前の正体だ!」
「!?」
ヴァルはそう言うとセイルーンの騎士を睨みつける
ヴァルが話を続ける。

「どうも俺はお前の事がわからねえ……なんていうか、俺の第6感がそう言ってるんだよ!」
そう言って騎士を睨みつけるヴァル。
しかし騎士の顔に動揺の色は微塵も存在しない。
それどころか薄ら笑いを浮かべる始末だ。
騎士はヴァルに問いかける。

「私のどこがわからないのかな?」
「匂いだ!」
「匂いだと?」
「ああ。貴様の匂いは人間の物じゃねえ!……かと言って魔族でもないし、竜族とも違う……」
古代竜族の鼻覚は人間の1万6000倍。
っかどうかはわからないが、人並みはずれたヴァルの洞察力が目の前の人物に違和感を覚えさせているのは紛れも無い事実であった。
騎士は言う。

   ――その通りだ!――

「その通りだと?お前!俺をバカにしているのか!」
からかわれていると、怒りをあらわにするヴァルに対して騎士はいたって真面目な顔で語りかける。

「バカになどしていない。むしろお前の鋭い勘に驚愕するぐらいだがな」
ヴァルは悟る。
こいつは嘘を言っていないと……
そんなヴァルの心を読んだのか騎士がヴァルに問いかける。

「私の正体を知りたいか?」
相手のペースに乗っているのが気に喰わないのか、しばしギリギリ歯軋りするも、好奇心に負け騎士に……

「おもしれえ……おっさんの正体、教えてもらおうじゃないか?」
「よかろう……後、私の名前は『バラン』だ!覚えておけ」
「名前なんてどうでもいい。貴様の正体聞かせて貰う!」
バランは自らの事を話し始める
「かつて、神と魔の戦いがあった……戦いは終結するも神族、魔族ともに疲弊し互いに利益を生み出す事は無かった……そんな時にある計画が始まったのだ……


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  【降魔戦争終結から24時間】



……
…………
………………
……………………
…………………………
………………………………
……………………………………全員集まったようだな……

広くも無く狭くも無い会議室。
床に敷き詰められた真紅の絨毯の上には丸いテーブル。
そのテーブルに魔族、神族、竜族、その他の代表が終結していた。
刺さるような視線。
ノド元にナイフを突きつけられたかのような感覚の中、黒髪の神官が声を上げる。

「ええっ……本日は魔族、神族、竜族、その他多くの代表の皆様に御集まり頂いた事を獣神官ゼロスが心より感謝させていただき……」

  【竜族代表:ミルガズィア】
「回りくどい挨拶は結構だ……今回のサミットの目的を話してもらおう」

ミルガズィアの発言に一人の女性が立ち上がる。

  【エルフ族代表:花吹雪く女王】
「これほどの規模のサミットを開くにはよほどの理由があるはずです。話して貰いましょう」

  【魔王シャブラニクドゥ】

 ――話せ――天竜王よ――貴様の目的を――つまらない用なら容赦はせん――

  【天竜王バールウィン】

 ……赤眼よ……そうイラツクな……カルシウムちゃんと取ってるか?……

 ――心配するな――毎朝ヒジキを食べている――

 ……ほう?……毎朝シリアルの私とは大違いだな……

 ――やはり光と闇――お互い気が合うことはないか――

 ……まったくだ……貴君は知ってるか?……

 ――なにをだ?――――――――

 ……今話題のピアノマンらしき人物が『ゲイ雑誌』にモデルとして出ていたらしい事を……

 ――なんだと!?――本当か?――

 ……ここにソースを張っておこう……

       http://x51.org/x/05/05/1711.php

 ……長い間封印されていてパソコンに詳しくないお前の為に教えてやるが……

 ……上のアドレスを左クリックを押し続けながら横に移動させると色が変わるであろう……http://x51.org/x/05/05/1711.phpを全て色で覆うんだ……

 ――待て――出来たぞ――

 ……出来たらボタンを離し、次に色が変わった場所の上で右クリックをするんだ……そしてそこに『コピー(C)』という選択があるからそこをポチだ……

 ――ポチ――

 ……出来たらそれでコピー終了だ……すぐに上部の『アドレス(D)』の項目を書き換えるんだ……右クリックで出る貼り付けを選択し、先ほどのを貼り付けるだけでいい……

「申し訳ありませんが早く進めないとお時間が……」

……………………………………
………………………………
…………………………
……………………
………………
…………
……

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「っとゆうわけだ」

 わかんねえよ!ボケ

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 ……ワタシの提案だ……今回の戦いで我々は多くの仲間を失ったがそれは魔族にも同じ……

 ――もったいぶるな!!貴様の目的はなんだ!!――

 天竜王の語る計画とは誰もが考えすらしないものであった。
 世界の一部を魔族の『神封じの結界』により切り取られた天竜王は
 結界内の影響力を失う事を恐れ、光と闇に続く第3の勢力を創造することを提案した。

 ――圧倒的な魔族の魔力を持ち――竜族の強靭な肉体を備え――人間の心を持つ――

 この新しい存在を創り出し、いずれかの勢力が起こす些細な暴走、小さなトラブル、戦いの芽を事前に摘み取る……
 この存在にいわば世界の警察を任せる事を提案したのだ……
 当然、反発は凄まじくエルフ族に至っては会場を飛び出し通行人にラリアットをかます暴挙に出るものも出現し、会場は大混乱に陥った。
 長い議論の結果、

    『とりあえず一人作ってみよう!』

 との無難な結論にたどり着く。


  
 ……DHCの化粧品はだめだ………動物で製品実験しているそうだからな……

 ――口紅塗られるチンパンジーの気持ちも考えて欲しいな――

 ……まったくだ…… ※作者はそのような事実を確認しておりません。



 「ええぇ〜〜〜〜!?冥王の腹心滅んじゃったの?」
 「ええ!そっち(竜族)の新型に落とされたの」
 「……ここだけの話なんだけど……それって赤い鎧着てなかった?それで通常の3倍速度出てたりとか?」
 「そうだけど……」
 「それってたぶんレッドドラゴンの『シャア=アズナブル』さんよ!ちょうちょ〜〜〜かっこいいんだから♪」
 



 「やっぱり大山信代は偉大だったよ……」
 「へ〜〜魔族のくせに話せるじゃん!」
 「俺もお前みたいな奴に会えてよかったぜ!」
 「……今度会う時は敵同士かもな……」
 「……かもな……」
 「……戦いが終わり、お互いに分かり合える時が来たら、カタート山脈の書店で落ち合おう」
 「……約束する……」

 ……この時の会議でお互いに理解が生じ、以後、1000年に及ぶ、緊張は続くも平和な時代が訪れる。

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 「……それでドラゴンの戦士さんがこの俺になんのようだ?」
ヴァルが鞘に収めたままの愛刀を肩の上でコンコンやりながらめんどくさそうに問う。
これを挑発と見た竜戦士バランが顔をしかめるも冷静な口調で問いに答える。

 「……我々の同志となれ……」

 「断る!」

竜戦士バランの問いかけにヴァルが即答する。
その顔には何者にも従わない古代竜の誇りが見え隠れしていた。
予想通りの反応であったのだろう。竜戦士バランは落ち着いた口調でヴァルを諭す。

 「貴様は人間が神や魔族のいいなりのままでいいと思うのか?」

 「俺、古代竜だし別に……」

 「なはにぃぃぃぃーーーー!?」
完全に予想外だったのか今までクールなキャラだった竜戦士バランが驚愕の声を上げる。
しらけた顔でヴァルが

 「そ・れ・で?」

「……まあいい……聞いてくれ……俺は今まで天竜王の為に、まさに命を削るように働いてきた……



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……………………………………
………………………………
…………………………
……………………
………………
…………
……
… 


  ――光でもない――影でもない――貴様に我が野望――潰されるとは――

ドラえもん主催の猫遊戯(ドラ・ゲーム)。
これに私が出場しなかった理由は2つある。
まず一つに同時期に『怒れる暴君』と呼ばれた冥竜王『ピンキー・吉田』が騒乱に乗じて世界の無差別破壊を計画していた事……
私は瀕死の重傷を負いながらも『ピンキー・吉田』を滅ぼし役目を果たした。
しかしそこで私の闘志は消えることなく命を捨てる覚悟で会場に向かおうとしていた……
そして猫遊戯(ドラ・ゲーム)に出場しなかったもう一つの理由は……


 「金がないんじゃ電車にゃ乗せらんないねぇ〜〜〜」
 「そこをどうにかお願いします!世界が、人類の生命が掛かっているんです!」

       『月給4万5千円』

これが命を掛けて世界の敵と戦う私の報酬だ……
すでにいくつかの借金を力で踏み倒し、信用を失った俺に金を貸してくれる魔族、神族はいなかった……
滅びの砂漠まで4000キロ……
三蔵法師も速攻であきらめる距離、ドラゴンの戦士といえども徒歩ではつらい。
出張手当すら出ない私に電車代など捻出できるはずも無く額が赤くなるまで土下座していたその時……

 「金がねえんなら俺が貸してやる!いくらほしいんだ?」
人間とはすてたもんじゃない。そう思う瞬間であった。
それに比べて魔族や神族は……

 「ごめんなさい……返すアテがないです……」
人間だけには迷惑を掛けたくなかった。
その時だった!



ルナ「それでは逝ってもらいましょう♪会場の皆さんご一緒に☆」

  KILL KILL KILL KILL KILL KILL(コ・ロ・セ・。コ・ロ・セ・。)

   ドラグスレーーーーーイブ



戦いは終わった……
私がムネを撫で下ろしたその時!

 「電車にゃ乗せらんねえけど……これやるからゆっくりしてけ」

先ほどの車掌さんが手渡してくれたのは無料温泉招待券だった。
私はありがたくそれを頂戴し湯船に漬かり疲れをとっていたが……


 (ふ〜〜〜いい湯だ……)

    ガラッ!
 
 (ん?誰か入ってきたようだな)

   ちゃぷん……

 (すぐ横に入ってきたよ。挨拶ぐらいしておくか)

 「いい湯ですね。どちらからいらっしゃったんですか?」
 「おぉっ……女だとぉぉーーーーー」
 「ええっ!?男の人??」

最愛の人、フローラとの最初の出会いだった。
私達二人は互いに強く惹かれあい、意識を高めていった。
そしていつからか結婚の話題が話の端短に現れるようになる……

「バランさんは結婚と考えてます?」
「いやぁぁ〜〜結婚なんてそんな……」

月給4万5千円……
嫁なんてもらえねえよ……
私はある決意をし、天竜王の元へ行くことにした。


「あのぉ〜〜給料のこ…「無理!」


あの外道めぇぇぇーーーーーーーーー
あふれ出る殺意を抑えつつ最愛のフローラの元に向かう私。

     ガラッ

「ただいま……フローラ……その指輪……」
「えっ!?…………」
「…………(じっと睨む)……」
「ひっ拾ったのよ!別にいいでしょ」

私は知っていた。
その指輪が天竜王の指にはめてあったのとペアであることを!
翌日、天竜王のお屋敷へ事実を確かめに行く私。

 「天竜王さっ…………」

ちゅーしてるよ……熱い接吻かましてるよ

    『フローラと天竜王』

その瞬間、俺の中でなにかがはじけた。

「このメス豚がぁ〜〜〜俺という存在がいながらそんなトカゲ野朗と乳繰り合っていやがったんかぁぁぁ〜〜〜〜〜〜話せ!お前が俺を裏切った理由をぉぉ」

  「お金♪」(byフローラ)

「フローラちゃんは福沢さんがだぁぁ〜〜〜〜い好きだもんね♪」(by天竜王)

「野口さんが好きです♪でも福沢さんはもぉ〜〜〜〜と好きです♪」(byフローラ)

……………………………………
………………………………
…………………………
……………………
………………
…………
……

  
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「……どんまい…とりあえず…どんまい……」
「あの後、私は天竜王に殴りかかり逆にボコボコにされた……床に倒れる私にフローラはつばを吐きかけてきやがった……」
ここで強引に話が進む。

「お前もゴールドドラゴンに仲間を……愛する家族を殺された過去があるだろう……憎くないか?卑怯な手段で同族を皆殺しにされて!なにも悪くないのに、皆殺しにされる理由なんて無いのに、ただ力がある!それだけで奇襲を受け老人(老竜?)女(メス?)子供を含む全員が殺戮されたのだ!そう、ただ自分達よりも強い!それだけに為にだ!」

ヴァルの心に幼い日の……生まれ変わる前の思い出が蘇る……
あの日……突然空が金色に染まったこと……
槍が自分を目掛け飛んでき、気が付くと生きているのは自分だけだった時の絶望……
雪原の寒さ……一人の孤独……悲しみ……
一人泣いているとき、大剣をぶら下げた赤髪の大男に声を掛けられたこと……
奴に魔族の力を与えられたこと……
名前の一部を貰い『ヴァル=ガーヴ』と名乗った事……
奴に女装癖があったこと……
セーラー服が特にお気に入りだったけな……
下着は常に女性物を身に着けていた……語尾に『だっちゃ♪』とか付けてた時期があった……スカートの下にブルマー履く奴を本気で憎んでいた……
ヴァルの脳裏に様々な過去の記憶が蘇る。

「……たしかに……俺の両親はゴールドドラゴンに殺された……無残に……まともな理由も無く……」

「……私の部下になれ……我が組織の長「ゾルディガス(ゼルガディス)」様は、お前のような存在にも差別することなく接して下さる。」
バランの問いかけにヴァルは日本刀を鞘から抜き取り独特の構えを取る!
正眼に構えた状態から刀は左手に、右肩を前に突き出し左手を後ろに引く。
左足を引きその足に体重をかけ、右の手の平はまっすぐ切っ先に置く構え。
数え切れないほどの剣客と戦ってきたバランにも始めてみる構えであった。

「……なんのつもりだ?……」
「こういうことだよ!俺はあんたが気に喰わねえ……それだけだ」
「……もっと詳しく聞かせて貰おうか……」
バランの問いかけにヴァルは刀を構えたまま語りだす。

「俺は家族を……大勢の仲間を正義の名の下に殺された……だから俺は正義なんて信用しない……俺が従うのは己の正義のみ!すなわち

  『悪・即・斬』  

俺は世間一般の正義なんて信用しねえ、俺は自分の考えを貫き通させて貰う!」

自分の悪と認めたものは即、斬る!
考えようによってはかなり危険な奴だ……
ここでお笑い路線に行く事も出来るがそれはやめておこう。

己の信念を言い切ったヴァルの態度にバランはしばし硬直し、やがて失笑を漏らす。

「……フッ……」「なにがおかしい!!」
「これが笑わずにいられるか……私の話を聞いていなかったようだな。魔の力を持ち竜の強靭さを併せ持つこの俺に、貴様は刃を向けているのだ……これが笑わずにいられるか」
余裕の笑みを浮かべ両手を広げたバランにヴァルが仕掛ける!
それは一瞬の出来事であった。
先ほどの構えからヴァルは右肩を引き、逆に左腕を大きく前に出す!
同時に体重を掛けてあった左足を使い神速の速さで加速!足を組み替え右足の踏み込みで速度を増した左手の刀を先頭にバラン目掛けて突進する。
それをわずかに半身、体をずらしてかわすバラン。
この間、人がまばたきするほどの時間……技を放った後、ヴァルは突進の余力でバランの後方に抜ける。
振り返り様に再び先ほどの構えを取るヴァル。
バランはこの動きを読んでいたのか空中に跳躍し背中に背負っていた大剣を振りかぶり兜割を仕掛ける!

 「お見通しなんだよぉぉ!」

ヴァルが先ほどの構えのまま刀の切っ先を宙に向ける。

 バッ!!

足のバネを使い、切っ先を頭上のバランに向けたまま真上向かい跳躍する。

 (対空迎撃だと?……しかし甘い!)

襲い掛かる刀の切っ先を腰をヒネリ間一髪かわすバラン。

 「腰をひねって串刺しだけは避けたのか?ならこれでどうだ!」

言い終わるやヴァルは切っ先をヒネリ、バランの脇腹と刀の切っ先が水平になるように修正し横に真一文字に切り裂く!

  「グッ!!」

致命傷ではないもののヴァルの刀がバランの脇腹を浅く切り裂く。
互いに背を向け合いほぼ同時に地面に着地する二人。
振り返るバラン。
そしてヴァルにこう告げる。

「……面白い技を使うな……」
それに対してヴァルの返答は……

「俺はそれほど器用じゃなくてな……だからいろんな技を覚えることなんかできねえ!……だから唯一の得意技の突きを徹底的に鍛えて誰にも負けない技にしたんだよ!」
「……技の名は何と言う?……」

       ――【牙突】――

「牙突……新撰組副長『土方歳三』の考案した平突きを自分なりの工夫を重ね絶対の必殺技に進化させた物……間違ってはいまい……」
バランの鋭い推理にヴァルが朗々と言う。

「御名答!貴様の言う通り、これが俺の必殺技だ!これなら誰にも負けない……誰にも真似出来ない……この牙突こそが俺の全てだ!」

 「ならば貴様の全てを否定してやる」

 「おもしれぇ!なら受けて見やがれ!!」

あらかじめ構えていた状態から牙突を繰り出すヴァル。
それに対してバランは横へ身をずらし牙突をかわす。

 (馬鹿め!第2撃の横なぎを完全に忘れてやがるぜ!)

ヴァルが刀をヒネリ、今まさに横なぎを放とうとしたその時!

 バババッッ

ヴァルの視界からバランの姿が消える。

  バキャッ!!

突然ヴァルの後ろから、痛烈な一撃が首に衝撃を与える!


 ガガガガッッッッドガガァァッッ……

ゆうに4メートルは地面を滑り、木に激突するヴァル。
バランはヴァルが放った牙突を腰の回転を利用しまず180度、次に足を組み替え90度を稼ぎ、ヴァルの後ろに回り込む。
この時、バランの背中にヴァルがいる構図になる。
そのまま手にした剣を振り回せば、遠心力たっぷりの一撃がヴァルの首筋に命中する仕掛けだ!
地面にうずくまったままのヴァルにバランが言う。

 「牙突だと?笑わせるな!!ドラゴンの戦士の前には牙突など唯の突きと変わらん!」

     ギリリィッ……

悔しさに歯軋りするヴァル。
意を決したのか、再び牙突の構えを取るヴァル。
そんなヴァルに無慈悲な声を浴びせかけるバラン。

「先ほどその牙突が破られたのをもう忘れたか?先はどは峰打ちだったが次は無いと思え……それともまた違う仕掛けがあるのかな?」
「クソッたれめ!!」

ヴァルが牙突の構えを解き、正眼に構えバランに切りかかる。
懸者架け、切り上げ、打ち下ろし、横なぎ、逆なぎ、唐竹!
次々と斬撃を繰り返し放つヴァル……しかし、刀はバランには届かない。

 「クソッ!」

ヴァルが後ろに引く。
肩で息をするヴァル。
そしてヴァルにバランが地面を指差し言う。

 「……足元を見てみろ……」

 「なんだとぉ……ハッ!……」

ヴァルは気が付く。
足元には自分の足跡しか付いていない事を。
それはヴァルとバランの実力がかけ離れている事を証明していた。
両膝を折り、地面に座り込むヴァル。
そのヴァルにバランが言う。

 「滅びの砂漠地下にある『ナイトメア』本部に来い……そこに私はいる……」

言い終わると同時にバランは立ち去っていった……


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この駄文の作者、特に菜塩です。
……長えよ……長すぎるぜベイベー……
アホな話削って半分にしときゃあよかった……
それにまだ、十本刀いっぱいいるのにこの長さはやべえよ……
やっぱり『ゼルガディス三面拳』とかにして名前を『月光(アンパン)』『飛燕(食パン)』『雷電(カレーパン)』とかにする案のほうが良かったような……

 『後悔先に立たず』ってこの事か……

作中に登場する『竜騎士バラン』
こいつは間違いなく『ダイの大冒険』に出てくる奴です。
三条陸先生・稲田浩司先生ゴメンなさい……
あと、恐ろしくキャラが崩壊してますが気にしないで下さい
なお今回の話から

 ヴァル=斉藤一

なる新たな設定が出来ました。
繰り返しになりますが特に菜塩に著作権を侵害する気が無いことを明言します。
遅筆の菜塩ではありますがこれでも限界速度で書いてます。
いつになるかわからない次回の投稿を期待して下さい。


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特別企画その2 十本刀に入れなかった人達紹介

   【ムサシ&コジロウ】

こいつらはポケモンのロケット団から名前を取っています。
実はこいつら一卵性双生児でなおかつあの刀マニアのレミー(ふくしうの刃に出てくるあいつ)の子供という設定でした。
ムサシもしくはコジロウどちらかがレミーと同じ『刃物マニア』であとの一人が『拳銃マニア』との曖昧な設定を決め、お互いにどちらが有利か絶えず喧嘩している、登場するときに

 『なんだかんだと言われたら?』 『答えてあげるが世の情け』

とか決め台詞を言う所まで煮詰まったんですが、最期に『にゃんてな!』と言うニャース役が見当たらなかった為に没にしました。
使い道さえ誤らなければいいキャラになりそうなので残念です。
おそらく私の作品に登場する事はないでしょう……
ネコ役が見つかるまで……



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31522第5話 ―An angel of a boy― 天使のような少年 ―特に菜塩 2005/6/12 22:24:19
記事番号31494へのコメント



同日:午後1時28分



「こちらです!!」
ファラはセイルーン兵の導くままに森の中を走っていた。
母親が暴漢に襲われ重傷を負ったのだ。
すぐさま兵士の用意した馬車に乗り込みセイルーンの王宮へ向かわなくては。
ファラが兵士に尋ねる。

「母さんは今、どういう状態なの?」

  「さあな?ポッキーでも食べてんじゃないのか?」

「えっ!?」

   ……ザザッ……

あたりの木々の影から次々と武器を持った男が現れる。
事態が飲み込めないファラ。
そんなファラに兵士が言う。

「母さんは無事だよ……お前はここで死ぬがな!」
全てを理解するファラ。

「騙したのね!?」
「あぁ。お前の命を奪えって命令でな…殺っちまえ!!」

   おおおぉぉぉぉぉ

男達がいっせいにファラに飛び掛る!
それに対しファラは両手の拳を強く握り締め、目の前の兵士のみぞおちに正拳突をぶち込む!
一瞬にして膝から崩れ去る兵士。
次に円月剣を振りかざしてきた山賊風の男に対して足払いを決め、モーニングスターを振りかざしてきた兵士に突撃する!
意外な動きに間合いを見失ったモーニングスターにファラは背中を向け、肩から体当たりを決める!

 「鉄山靠(てつざんこう)!!」

肩を思いっきりぶつけられた男が数bはゆうに吹き飛ぶ。
そして先ほど足払いを決めた男に

 「槍下炮(そうかほう)!!」

などと技名を言いながら倒れている男にパンチを決める。

 白虎双掌打(びゃっこそうしょうだ)!!

 連環腿(れんかんたい)!!

 斧刃脚(ふじんきゃく)

ファラの技が炸裂するたびにザコ敵が倒れる。
その時!

 「雑兵は下がれ!この俺が始末する」

号令とともに木陰から現れようとする男が言う。

 「俺はゾルディガス様直属の十本刀の一人【裸天使テンテン】だ。ゾルディガス様のめいれ…「きゃああぁぁああーーーー」

話の途中でファラが叫び声を上げる。
なぜか?
そう。テンテンは素っ裸!一糸纏わずそれはもう丸出しの状態なのだ!

私が投稿しているのが小説で本当に良かったと思う。
なぜなら『ジャンプ』で連載されていたテンテン君は2頭身のかわいい奴で股間もそれに準じた代物だったが、菜塩の話しに出てくる裸天使テンテンは

 北斗の拳の原哲夫氏が書いたごとくリアルだからだ!

当然放送禁止だ。

「ちょっとそれ隠してよぉーーー!!」
ファラが両目を手の平で隠しながら叫ぶ。
それに対してテンテンがニヤニヤしながら言う。

「ほう?この俺のナニを隠すんだ?」
微笑を浮かべ両手を広げながらファラに問うテンテン。たぶんこいつは

  露出狂なんだろう

残念な事にセイルーンには『猥褻物陳列罪』が存在しない。
王族の権利を総動員して今度↑を作ろう!そうファラは決心した。

「とにかく服着なさぁ〜〜〜〜い!」
「俺の拳法は『南斗鳳凰拳』。鳳凰の拳に防御の型は無い!我に存在するは制圧の前進のみ!よって防御の為の服など必要ない!」
「変態!痴漢!露出狂!」
「変態でも痴漢でも無いわぁーーーーーーーーーー」
でも露出狂を否定していない、そこにミニチェック!
裸天使テンテンが自らの過去を語りだす。

_________________________________________________



……
…………
………………
……………………
…………………………
………………………………
……………………………………

 みなしごであった俺は、南斗鳳凰拳の先代伝承者『オウガイ』に拾われた……
 オウガイは俺を南斗鳳凰拳の伝承者にしようとした……
 そして俺の師匠、オウガイは……

     裸族だった

 子の無いオウガイは俺のことを実の子のように育てた……全裸で
 厳しい修行の日々であったがそれをつらいと思ったことは無かった。
 一つ、技を体得するたびに師匠は俺の頭を、その大きな手で撫でてくれた……全裸で
 初めて、この手で岩を切り裂いた時は俺の体を力いっぱい抱きしめてくれた……全裸で
 俺はどんな厳しい修行にも耐えた……
 あの大きな手、大きなぬくもりに抱かれる喜びの為に……
 しかし裸で暮らすのはちょっと勘弁だった。
 そして俺が15歳になった時……

「よいかテンテンよ。これから襲い掛かる敵を倒せ!これはお前にとって始めての真剣勝負!!しかもお前は目を塞いで戦わなくてはならん!……全裸で……」

 ……どうせ師匠が襲ってくるんだろ?
 俺は師匠の考えを見抜いていた……全裸で
 師匠が襲ってきたら俺の拳を寸止めしてやるんだ!そう決めていた……全裸で
 目隠しをして敵(師匠)を全裸で待っていた時……

  ……カサッ……

 これは衣擦れの音!!
 今いるのは師匠じゃない!
 なら……

 殺っちまうか?

 俺は持てる最大の技を放った!

 「南斗鳳凰天昇脚!」

  ブシュウウウッッ

 鮮血の立ち上る音が聞こえる……
 俺が倒した男の顔を見てやろうと目隠しを取った瞬間!!

 「しっ師匠!!なぜ?」

 俺は叫んだ……全裸で

 「……おっお前の拳が鋭すぎて……よっよけ……」「そうじゃありません!!なぜ師匠が女性物のネグリジェなんて……いったい師匠に何があったんです?」

 涙をながす俺の頭に師匠はそっと手を置く……スケ透けのネグリジェ姿で……

 「……泣くな……私はお前の瞳の中に極星南斗十字星を見たのだ……」

 「そうじゃなくて師匠ネグリ…」「悔い……はない……」

  ……ガクッ……

 「……師匠?……師匠ぉぉぉおーーーーーーーーーーーーーーーー」

 俺は泣き叫んだ……全裸で
 その時、俺は悟ったのだ!……全裸で
 こんなに……こんなに悲しいのなら……こんなに苦しいなら……俺は……


  おれは服などいらぬ!!


……………………………………
………………………………
…………………………
……………………
………………
…………
……


_________________________________________________


「おれはその時から服を捨てた!いや変態の心が目覚めたのだ!帝王に服など要らぬ!歯向かう物には死あるのみ!!」
威風堂々!テンテンが自らの変態性を誇示する。
その姿は『オレを見ろ!』と言わんばかりの姿であった。
まあ、見たところでどうかと思うが……
当然ファラも……

 「へっ……変態だ……この人、変態だよぉ……」
極限までビビリまくるファラ。
そんなファラにテンテンが仕掛ける……全裸で。

「我が拳を受けてみよぉぉぉーーーーー」

「いやぁぁぁああーーーーーーー!!来ないでぇぇぇえーーーーーーーー」
走りよってきた変態にファラが叫び声を上げる。
叫び声を無視してテンテンは一歩、また一歩前進する。
ここでとうとうファラがキレル!!

 「来ないでって言ったでしょうがぁーーーーー」


  鶴嘴!    貫手!   小拳!

      平拳!    盃指!  


 「ガブッ!?トキッナノハッラ…グレハッッァーーーーーー」
ファラの嵐のような連撃!
テンテンの実力なら避けきれない事はないのだが

  避けちゃいけないんだからつらいもんだ!

ファラの連撃は続く。
それを全部受けるテンテン……あはれな……

 「いやあぁぁぁぁーーーーー!!」

 裏拳!    骨打!     双嘗!

      猫手!     背指!
 
  応経!   右輪至!   左罵羅!

 「フッポ?ミノッギュジャッスインィィーーーー」
ファラの連撃は終わる……
その全てを受けきったテンテンは悲惨な状態に追い込まれていた……
全身に青痣、数箇所の骨折、顔面は腫れ上がりもはや目を開く事さえままならない状態であった。
しかし!それでも彼は倒れなかった!
倒れないどころか一歩!また一歩前進を続けていた。
なぜか?

 「わっわらひは……な…んと…ほうほおへんのでんそうは……けひてひくことはなひ……」

だそうです。
わかりにくいんで翻訳すると、『私は南斗鳳凰拳の伝承者、決して引く事は無い』
そんな、一言で言えば『満身創痍』のテンテンにファラは恐るべき奥義を見舞う!

 「も〜〜あたま来たぁ!裏奥義『金玉二連撃』!」

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この技、『こんぎょく にれんげき』と読む。決して

 きんたま にれんげき

とは読まない。(ふつうは読むわ!)
なお英語で言うと『ゴールデンボール・ダブルインパクト』となり大変かっこいい。
そして金玉2連撃とはすなわち男性の弱点である股間を二連続で攻撃する訳ではない
では金玉2連撃とは何か?
説明しよう!
構えは後ろ足に体重を掛け、斜めに体を向け両手はそれぞれ股間の前と胸の前に構える。
この構えからまず、男性の弱点である『陰部』をまず蹴り上げる!
ここで男性の方は想像していただきたい。
喧嘩の最中に自分の股間目掛けて蹴りが襲ってきたらどうするか?
さあ、イスから立ち上がり実際に相手がいると思いながら行動してみよう!
股間に蹴りが来た!あなたは股間を守る。
タイムストップ!
当然あなたは

   『前屈みになって両手で股間を守っているだろう』

そこでさらにストップ!
その状態であなたのアゴはどうなってるか?
予想しよう、

  『前に突き出て無防備な状態をさらけ出しているだろう!』

この状態でもう片方の足でアゴを蹴り上げられたら?
股間無事なれどあなたのアゴは砕け散る事、間違いナシだ!
ちなみにこの技は女の子の護身術にも最適だぞ!
まあ次の日から

 『ゴールデンクラッシャー○○』

なるあだ名が付く事、間違いないが。

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 「も〜〜あたま来たぁ!裏奥義『金玉二連撃』!」

 「☆!?♂=♀」

ゴールデンボールにファースト・インパクト!
股間を破壊されたテンテンが声になら無い音を出す。
そこにファラの追い討ち、蹴り上げがアゴを捕らえる。

 「ガッッッ……」

セカンド・インパクト炸裂!
憐れテンテン!漫画の世界ではこのような場合、空中高く舞うようになっている。
そして地面にドサッと落ちるはず。
しかし!

「喰らえ!―ダム・ブラス(振動弾)」

「ぎょッぺぇ」

「もっかぁ〜〜い!―ディグ・ヴォルト(雷撃破)

「ぐぱぱぱぱ〜〜ん」

「落ちろぉ!―ディム・ウィン(魔風)」

 ぐちゃッ……

「とどめぇーーーー 全ての力の源よ 輝き燃える赤き炎よ 我が手に集いて煉獄となせ バーストフレアァーーーーーーーーー」

     轟っ……

完全に頭に血が上ったファラに手加減の文字は無かった。
魔法による追い討ちにテンテンは体を砕かれ、電流に侵され、地面に叩き付けられた後、煉獄の炎に身を包まれる。
業火の炎に纏われしもテンテンは前進を止めなかった。
一歩、また一歩と進むが3歩目にして遂に膝を二つに折り崩れ去る。

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……
…………
………………
……………………
…………………………
………………………………
……………………………………
 
   ――……ここは……――

   ――テンテンよ。よくぞ己の信念を貫き通した――

   ――……しっ師匠?……――

   ――もう前進を止めてもいいのじゃよ――

……………………………………
………………………………
…………………………
……………………
………………
…………
……

________________________________________________

「ふぅ〜〜〜汚い松明(たいまつ)だった…………レイのお母さん無事かなぁ〜〜〜」
ファラはレイの実家に向けて走り出した。

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この駄文の作者、特に菜塩です。
これだよ……オレが書きたかったのは……
こういうアホなお話が書きたかったんだよ……
なお、ホモネタ多用したり露出狂の男が出てきたりしますが

 特に菜塩はホモでも変態でもありません

そこんとこは誤解しないで下さい。
アメリアの娘、『ファラ』のモデルですが、ぶっちゃけ『テイルズ オブ エターニア』のファラです。
彼女の『やさしくまっすぐで猪突猛進』な性格がアメリアと被ったので見事アメリアの娘となりました。
『テイルズ オブ エターニア』、菜塩のお勧めゲームです。(PSとPSPにて発売中)
この裸天使テンテンのモデルは『北斗の拳』の『サウザー』です。
このサウザーは愛する師匠の命を自らの拳で絶ってしまい、その結果、愛を捨て、冷酷非常な殺戮者に変貌するのですが、まさか愛の変わりに服を捨て去り裸族になるとは……一体、菜塩の脳みそはどうなってるんでしょうね?(腐ってんじゃねえの?)

最期にこのどうしよも無い駄文を読んで頂き真にありがとうございました。
続きは鋭意製作中なので適当に待っていて下さい。
特に菜塩でした。

________________________________________________

没カット公開宣言!

「俺の奥義を見せてやろう!」
そう叫ぶや、テンテンの体が黄金色に輝く!
黄金色の光はテンテンの股間に収束し、なんと一条の矢に!

「ちょっと!?……なにっ?なんなの?」

「喰らうがいい!南斗鳳凰拳 究極奥義…………没





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31580第6話 ―legendary opening― 伝説の始まり特に菜塩 2005/7/10 02:07:21
記事番号31494へのコメント


    ……はあ……はあ……

 あたしは走っていた。
 あたしのパパとママが暴漢に襲われた?
 若いころの二人の話から、心当たりはありすぎるし……
 ……まぁ、あたしに対する個人的な恨みの線も捨てきれないけど……
 しかし あの二人を襲撃するぅ?
 それは大変だ!壊れてるとはいえ あの二人に喧嘩売ったら……
 たぶん暴漢は帰らぬ人となり、家は大破するだろう――
 それを阻止する為 あたしは走る!
 自宅に向かって……とび蹴り!

  バタンッッ……

 家の扉が勢い良く開く。

  「うへへへぇ……ヒック……」 「……うふふ……妖精さん……」

   「………………………」


      ……キィーーー…パタン……


 あたしは静かにドアを閉めた。
 あたしの目に飛び込んできたのはいつもと変わりない二人の姿……
 部屋が荒らされてたり、無論 死体が転がっていたりなどはまったくない。

   ……ガセネタか……

 ……ふぅ……と息を吐き ふと思う。
 あたしは何の為に生きてんだろ……毎日母親のめんどうを見て父親のゲロを掃除する……それの繰り返し……
 普通の女の子はあたしぐらいの年頃ならこの世の春を謳歌しているというのに……

   どこまでも青い空 ワタ菓子みたいな白い雲 心地よい風のメロディー

 そう妙にセンチメタルな感情に浸るあたしに声を掛ける人物が一人。

   「あなたがレイ=インバース?」

 突然あたしを呼ぶ声。
 全身をブランド品で固め、ブリゲリの腕時計にカルシネの3連リング。ウェトンのハンドバッグにチャメルのハイヒールがこれでもかと光り輝く。
 はっきり言おう!
 あたしが一番嫌いなタイプだ!
 腰まである長い金髪にスラリとした長い足の長身。瞳は色っぽいネコのようで体の中央で『どど〜ん』と自己主張する胸に殺意が溢れてくる。

 「はぁ……そうですけど……」

 とりあえず返事ぐらいしてやる。

 「ぷぷぷ……おっほほほほほ〜〜〜」

 突然高笑いを上げる女。
 この高笑いに遺伝子単位で悪寒を感じるのはなぜだろうか?
 母親が関係している事は間違いないだろうが……あんな状態だし……
 まぁ、聞かないほうが良い事実もあるし……
 先ほどの女が続ける。

 「年の頃は14才。性格は極めて凶暴で背は低く。今時 時代遅れの魔導師ルックでその胸は限りなく無いに等しい……ぷぷぷっ…情報通りなのが笑えるわ」

 ムカムカ〜〜!!
 このおんなぁ〜〜言いたい事 言ってくれんじゃないの!
 たしかに……あたしは同じ 年頃の女の子に比べると背は低い……
 それに時代遅れの魔導師ルックも否定はできないし……ムネも……こちとちゃまだ成長途中だ……
 しかも!あたしはこの服を好きで着ているわけではない!
 これも それも貧乏が悪いのだ!
 現在、セイルーン王国の生活補助を頼りに生活しているインバース家に余分なお金など無いのだ!
 無論…あたしの服買う金なんて無い……
 結果、母のお下がりのこの魔導師のローブを切るはめになる……トホホォ……
 あたしも おしゃれしたいよ……
 とりあえず、ここで言い返さなきゃインバース家の名に泥を塗ることになる……まぁ、もう 汚れきってるけどね★

  「黙ってりゃ言いたい事 言ってくれんじゃないの!あたしはあんたみたいな…「お黙り!餅つき女!」

 あたしの声の上に女の声が被る。
 餅つき女???
 餅つき……そういえば 昔……まだマトモだったころのパパとママと一緒に 庭で餅つきやった事があるっけ……
 餅こねて、杵で突いて……これは二人の息がピッタリ合わないと出来ない技なのに その点2人は息ピッタリで……
 そう 『ペッタンコ』ペッタンッ……
 ……
 …………
 ……………ペッタンコォォォーーーーーーーー!?

    ブッ殺す!

 あたしはその瞬間 決心した!

  ――深き闇――漆黒の刃――打ち滅ぼしもの―我に授けん――


          ――暗塵黒妖刃――


     ボヒュンッ!

 あたしの放った新開発の魔法…それも とびきり殺傷能力の高い暗黒の波動があの女のいた場所を 黒い塵に変える。
 チッ!あの女は避けたか?
 しかし街中でいきなり魔法をブチ込まれるとは予想していなかったらしく、息を はぁはぁ させている。

 「まっ…まさか街中で魔法を使うなんて……予想出来なかったわ……」
 「御生憎さま!こんな事 日常茶飯事であたしも、町の人も慣れっこなのよ!」

 辺りを見回せば そそくさとあたしの前から遠ざかろうとする町の魑魅魍魎たち♪
 きっと、あたしの思い切り暴れるのの 邪魔にならないように場所を空けてくれてるのだろう。
 理解ある隣人はいいねぇ〜☆
 ……まぁ、『係わり合いたく無い』だけの可能性も否定できないが……

 「本当はもう少し後で出すつもりだったんだけど……」

 そう言いながら女はハンドバックからその姿にやたら似合わないファンシーな物を取り出す。
 どうやら ただの鏡のようだ。
 そして、女は鏡を持ち……

  ――手苦魔苦魔矢痕(てくまくまやこん)――手苦魔苦魔矢痕(てくまくまやこん)――


 魔法言語!?
 古代魔法?失われた秘法?禁呪?
 あたしの中に様々な考えが浮かんでは消える。
 そして――カオス・ワーズを唱え終わった女が『力ある言葉』を口にする。


   ――レイ=インバースに なぁ〜〜〜あれ♪――


     ぼよぉ〜〜〜〜〜〜〜〜ん

 ???
 あたしになれ?
 女は『力ある言葉』と共に発生した霧のせいで姿が確認できない!
 やがて
 霧が晴れ、女が姿を現す。

  「……なぁっっ!?……」

 本気でびっくらこいたわ!
 なんたって、目の前に

  『あたしがいるんだもん!』

 あたしソックリな『なにか』が言う。 

 「そういえば名前がまだだったわね?あたしの名前は『アッコ』。ゾルガディス様直属の十本刀の『幻想のアッコ』とはあたしの事よ!」
 「そっそ〜じゃなくて……」
 「あなたが知りたいのはこれの事ね!この手鏡は『魔法の鏡』。作成者はあの有名な『シャザード=ルガンディー』よ!」
 「シャザード=ルガンディー!?あんたマジで言ってんの?」
 「ええ 大マジよ。この『魔法の鏡』は変身の為のアイテム。しかも!対象の声や容姿だけじゃなくて、力まで再現することが出来るのよ!おっほほほほーーーーー」

  シャザード=ルガンディー。
 歴史に名を残した賢者の一人に数えられる伝説の人物だ。
 派手なエピソードが無い分、世間一般の知名度はかなり低いが 魔導に携る者には知らぬ人はいないぐらいの人物だ!
 彼の凄さは マジック・ショップに並ぶ商品の半数近くが彼の開発した物や、その影響を色濃く受けている物だと言えばわかるだろうか?
 聞いた話によるとママが若い頃、こいつの作ったとあるアイテムのせいで悲惨な目にあったそうだ。
 ママにその時の詳しい話を聞いてみたのだが

  『知らなくていい!!』

 と凄い怖い顔で怒られたので詳細な事はわからない。


________________________________________________


  ◆20分後 町のはずれの草原にて◆

 「レイ……だよな?」
 「レイ……だよね?」

  『もちろんよ!(×2)』

 あたしともう一人のあたしの声が被る。

 「もちろんじゃないわよ!ホンモノは あ・た・し!」
 「あ・た・し がホンモノよ!この貧乳魔導師ぃ〜〜〜〜!」
 「あぁ〜〜〜〜ヒトが一番気にしてる事をぉ〜〜〜〜このチビ!いいかげんにしなさいよぉ!」
 「あんただってチビでしょうが!ファッション音痴のドングリ目のぺチャパイ!」
 「なんですってぇ〜〜この……自主規制……」
 「○っ…◎■▽って……こっ……自主規制……」

 「……なんか……不毛な戦いだね……」「あぁ……限りなく……な……」

 このクソおんなぁ〜〜〜〜!
 さすが伝説の賢者に創りしアイテム!あの女を完璧にあたしに変えている。
 それにあの女自体も完璧にあたしを演じきっているのが許せない!
 だぁーーーー本気でウザイ〜〜〜!

 「いいかげんにしなさいこの◆○×■!!」
 「だぁ〜〜〜〜もうアタマきたぁ〜〜〜〜〜〜おりゃ!」
 「……ガツン☆……いったぁ〜〜〜〜〜。もうキレたぁ〜〜〜〜


  ――ファイアー・ボール(火炎球)――


 「あじぃ〜〜〜〜〜〜!?こなくそぉ〜〜〜〜


  ――メガ・ブランド(爆裂陣)――


   キュボ〜〜〜〜〜ム

 あぁ〜〜このアマ!あたしの魔法を完璧に扱ってやがるわ!
 このままじゃ埒があかない!
 その時!

  『そうだ☆』

 突然声を上げたのはファラ。
 そこにヴァルが問いかける。

 「なんかいい案でも浮かんだか?」
 「えっへん!どっちがホンモノのレイか見分ける方法。それは――

   お互いの最強の魔法をぶつけ合えばいいのよ

 偽者にレイの魔法が真似できるわけないじゃない!ウン。イケル イケル」

 ほう?なかなかいい案 出してんじゃんファラの奴♪
 そうとなれば――

 「おいっ…「オッケェーファラ!」「任せてファラ!」

 ヴァルがなんか言いたそうだったけど余裕で無視♪
 そして、あたしはカオス・ワーズを唱える……


  ――黄昏よりも暗きもの――血の流れより紅きもの―― 

  ――黄昏よりも暗きもの――血の流れより紅きもの――


  「バカ野郎!こいつが本気になったらどうなるか」「わぁ〜〜〜〜〜〜レイやめてぇ〜〜〜〜〜〜」

 やめないわよ……この『真似っこ、まねまね』倒すまでは……


  ――時の流れに埋もれし――偉大なる汝の名において―― 

  ――時の流れに埋もれし――偉大なる汝の名において――


  「あっ……パタッ……」「おいっファラ?ファラ?」

 なんかファラが倒れたけど気にしない☆気にしない☆
 今は偽者退治に集中♪
 っと、ここであたしの周囲に障壁が形成される。
 説明すると、この障壁は術者が放つ魔力から自分自身を守るために形成されるのだ。
 なお、この障壁が十分作用しない場合どうなるか?当然、至近距離からドラグスレイブを喰らったのと同程度のダメージを受ける事になる。
 予断だが、この自分の魔力容量に有り余る魔法を使ったり、中途半端な魔法を唱えたりすると髪の毛が白くなったりするのは、この魔法障壁を作り出す力を自分自身の生命エネルギーから捻出しているからだ!との仮説もある


  ――我ここに闇に誓わん――  ――我ここに闇に誓わん――


 そして あたしの今 唱えている魔法『ドラグスレイブ』は何を隠そう、あの魔王シャブラニクドゥの力を借りた呪文なのだ!術中の『黄昏よりも暗きもの 血の流れより紅きもの』とはズバリそのままシャブラニクドゥを指している。


  ――我らが前に立ち塞がりし――全ての愚かなるものに――

  ――我らが前に立ち塞がりし――全ての愚かなるものに――


 この魔法の場合、無機物、有機物を問わない対象の中心部に魔王の力が流れ込む門のような物を作り出しそれを魔力でこじ開けるんだが、この門の大きさは術者の能力に比例する。
そして術 発生時に出現する紅い閃光。これはいわゆる導火線のような物だ。
 その紅い閃光が収束した時!対象が生物ならその精神をけちょんけちょんに破壊!その余りのパワーがこの世界に具現してあの大爆発になる。
 無機物ならそのまま大爆発するだけ。
 呪文を唱える!門は開いた!次に例の魔法障壁を自身の周りに張り巡らせ、最後に余った魔力で門をこじ開ける!
 説明だと簡単かもしれないがやるのは恐ろしくムズイ!


  ――我と汝が力持て―― ――我と汝が力持て――


 この複雑な言霊。カオス・ワーズと言うのだが この言葉は意味を持ち、この世にあらずる力を呼び出す導火線の役割を果す。
 たとえばこの魔法『ドラグスレイブ』のカオス・ワーズを簡単にすると

  『シャブラニクドゥさん☆このウザイ奴 あんたの力借りて滅ぼしたいから力貸して♪』

 となる。
 よって相手がなんであれ……


         ――等しく滅びを与えんことを――


 となる。

 あたしの両手から紅い閃光が放たれる。
 その時!ファラが起き上がり防御呪文を唱え、ヴァルと自分を包む障壁を作る。
 ……そういえば、二人のこと忘れてた……
 ……まぁ、結果オーライでしょ!
 肝心のドラグスレイブの威力は……互角!
 2つの拮抗した紅い閃光があたりの地面を深く抉る。
 幸いにもヴァルとファラは無事なようだ。
 いつも通りの『色白』のヴァルに『ウルウル瞳がチャーミング』なファラ♪
 決して『顔面蒼白のヴァル』に『本気で泣きそうなファラ』では無い!
 ……ほんとだよ。
 しかし ここが町の郊外のだだっぴろい草原であるのがせめてもの救いだろう。
 なんで草原にいるの?家の前に居たんじゃない?
 それが……その…あたしと偽者のあたしが激しく言い争いしている光景を見た『名も無き町人A』に

  『お前ら2人!気持ち悪いから外で喧嘩しろ!』

 と言われて渋々 町の外に移動したのだ。
 いまごろ『名も無き町人A』は町人一同から『町を救った英雄』と祭り上げられている事だろうに……
 しかし……このままじゃ決着が着かないじゃないの!
 力は互角!思考パターンは同じ!見た目も同じ!
 あいつに勝つ方法……それは簡単!ファラとヴァルの力を借りればいいだけなのだ!
 なんだ簡単ジャン!
 そうはいかないのだ。トホホ……
 何度も言うようにあの『アッコちゃん』はあたしと全く同じなのだ!
 たとえるなら『ビビンバ』と『ビビンパ』みたいなもん……ちょっと違うが、まぁ見た目は限りなく同じで、性格までも完璧に模倣されている。
 つまり、ファラとヴァルにあたしがホンモノだという事を証明できれば……
 あたしは今でもこの後の行動を後悔している……
 もう一度言おう!マジでやめときゃよかったと。

  「ファラ!力を貸して!」
  「任せてぇ〜〜飛燕っ…」「待ってファラ!そいつは偽者よ!」
  「ふざけんじゃないわよ!ほんものはあ・た・し!」
  「あ・た・しがホンモノよ!」
  「……ほう?なら証拠はあるのかしら?」
  「あたしがあたしであるのに 何で証拠がいるのよ!」

 ほぅ?なかなか良い逃れ方ね……だが!

  「……証拠がないなら見せてあげようかしら?」
  「みッ見せてみなさいよ!まぁホンモノのあたしはあたしだけどね!」
  「……なら……これを見なさい!」

 そう言い、あたしは自分の着ているダサい、古臭い、センス無いなどと大変評判の悪い魔道師ローブの胸に手を突っ込む!
 そこから取り出すのは何の変哲も無いただのスリッパ。
 あたしはそれを高々と掲げ……

 「あたしはねぇ……あたしはっ…こっこのスリッパを『ムネに仕込んでた』のよ!意味わかるでしょ!これ以上言わせないで!」

 ……そう……あたしは…あたしは…このスリッパをムネに仕込み、僅かばかりのバストアップを図っていたのだ……
 これぞインバース流豊胸術『スリッパUP』
 インバース流豊胸術の創始者『リナ=インバース』が『どこぞの名も無き宿屋からパクった』由緒正しきスリッパを用いてバストを視覚的に増大させる禁じ手だ。
 ちなみに、この技はインバース家の女性に代々伝わる奥義でこの秘密を知った全ての存在は例外なく抹殺するように伝えられている……


  ――愚かなる者の上げる笑い声が――紅い閃光でほのかに熱っせられた大気を震わせる――
 

  ――あたりに満ちる圧倒的な殺気に――虫達は鳴き声を止め――鳥たちは空の彼方へと――


  ――あたしの放つ圧倒的な殺気に一人――また一人と――笑いを止め――恐怖に満ちた顔を浮かべる――


  ――そして――最後に――愚かにもあたしを名乗り――今 滅びようとするものが笑いを止める――

  「マッ待て!はっ話せばわかる!」

  ――恐怖に怯える仲間――普段なら殺すとこだが――今は気分が良い――

  ――あたしはこうヴァルに告げる――今 見た事は忘れなさい――と


  「おっ俺は……なっ…にも見てないぞ!」 「そっそうだよ!……レイはいつも通りのレイだよね……」


  ――よろしい――あとはあたしの姿を模した――愚か者に――激しく滅びを与えるのみ――


  「あっ……あぁ……」


  ――あまりの恐怖に声すら出ないの?――選びなさい――苦痛に満ちた死か?――苦しみに満ちた死か♪――

  「おっ……お願いっ……ゆるしっ!?はぎゃぎゅっぁぁあっ


________________________________________________

 あまりに残酷なシーンの為に声すら流せません。
 そこでレイの殺戮劇場が終わるまで特に菜塩のちょっとした小話などをお聞きください。

________________________________________________

 この話は特に菜塩が体験した事実に基づき書き上げられています。
 なお、文中に出てくる人物、商品、団体は全て実在します。

 その日、菜塩はとある酒屋に友達と共にお酒を買いに来ていた。
 当初はビールに焼酎などのありきたりな品物を買う予定であったが、とある人物がパンドラの箱を開けてしまう……

  『うわっ!?すげぇ』

 なにが凄いのか?答えは彼の持っていた酒瓶にあった。
 彼こと『ルシファーN』の持っていたお酒、その名を『スピリタス』と言う。
 無色透明、ヴォッカに属するそのお酒……特筆すべきところは

    なんと!?アルコール度数96%!?

 好奇心旺盛な我々はその『透明な災厄』を購入し、一路『パラノイアM』の家へと向かうのだった……


    〓第2章 透明な悪魔¶

 蒸留を繰り返すこと70数回、純度を極
 めたポーランド産ヴォッカの雄です。
 アルコール度数が高い為、火気に
 注意して下さい。ポーランドではチェリー
 等の果実を漬け込んで家庭で果実酒を
 作るのによく使用されています。

 これはスピリタスの注意書きなのですが、突っ込み所が多すぎます。

 >蒸留を繰り返すこと70数回
 アホとしか思えません。

 >純度を極めたポーランド産ヴォッカの雄です。
 なんでもアルコールは96度以上度数を上げるのはキツイそうです。それにしてもヴォッカの雄とは……雄があるなら雌は?とか思いますよね?しかし、yahoo検索の結果はゼロ件です。残念です。

 >アルコール度数が高い為、火気に注意して下さい。
 んな危険なら売るな!

 >ポーランドではチェリー等の果実を漬け込んで家庭で果実酒を作るのによく使用されています。
 ようするに本場のポーランドじゃ

  こいつをストレートで飲むバカはいない!

 そう言いたいんだな?そうだろ スピリタスさんよぉ?
 
 スピ『そうだよ♪』
 菜塩『あっそ』
 スピ『ストレートは危険だよ♪なんたって世界最強の酒と呼ばれてるからね♪』
 菜塩『そりゃぁそうだろ。なんたって消毒用エタノールでさえ76%の純度なんだからな!』
 スピ『世界最強ですから♪』
 菜塩『貴様ごときに俺は負けん!』


    〓第3章 比類なき帝王¶

 そんなこんなでスピリタスを飲む為、パラノイアMの自宅に着いた菜塩たち。
 当然、まず最初にスピリタスを開封します。
 えぇ〜〜色は水道水と同じで無色透明なんですけど、問題は臭いなんですよね。
 わかりやすく言うと

   『注射した跡に押し付ける脱脂綿』

 あれと同じ臭いがします。(マジそのまんまでした)
 そして、小さめのタンブラーに少量のスピリタスを注いで

  「よし!みんなでせーので飲むぞ!」

   せーーーの

 ……
 …………
 ………………
 ……………………飲めよ……

 当然 誰も飲まない。
 初めにスピリタスを飲んだのは何を隠そう菜塩だ!
 誰か飲まなきゃ始まらないもんね♪
 しかし、今 冷静に考えれば無謀だなぁ〜と思います。(バカだったわ……)

  「それじゃ…行くぞ……ウグッ!?…ふひゅ〜〜〜……」

 声なんて出ねえよ!
 口に侵入したスピリタス。それと同時に菜塩の口内のバイキンマン達が瞬時に死滅する。

 たすけて〜〜 死にたくなぃ〜〜 エイダァァァァアアーーーーーー

 ばい菌マン達の断末魔の悲鳴を菜塩は聞いたように思います。
 当然でしょ!おそらく

   『市販のマウスウォッシュの数10倍の口内殺菌効果があるのは間違ないのだから!』

 次に口に含んだ感想です。ありふれた表現ですが『口の中が火事』とかそんな感じです
 スピリタスを口に含んだ瞬間!

  痛い!熱い!熱い!痛い!熱い!熱い!熱痛い!

 瞬間、菜塩は思う。

  『これって飲んだらヤバクない?』

 とかアタマに浮かびましたが『口に入れとくのもヤバイ』ので飲んでみました。
 初めてです!喉に物体が通るのをあそこまで鮮明に感じたのは!
 漫画のベルセルクで大怪我を負った主人公が酒を飲もうとしたとき、『隊長!けが人でしょ!』とか言って飲酒制限を掛けようとした仲間に対して『バカ野郎!酒でカラダん中消毒すんだよ!』と言い張るシーンがありますがスピリタスにおいてそれは間違いではないでしょう。
 そして菜塩の友達も続々と杯を傾け悲痛な悲鳴を上げる。
 この時より世界はゆっくりと、しかしながら確実に崩壊を始める。


  〓第4章 スピリタスゲーム〔覇王遊戯〕¶

 
 菜塩クッキングの時間になりました。
 今回は世界最強の酒スピリタスを使用した料理を紹介したいと思います。
 最初の料理は

  『練る練るねーるねのスピリタス風味』

  材料:練る練るねーるね 一袋
     スピリタス    若干
     理性       0g

  作り方
  練る練るねーるねを水を使わずにスピリタスで作る。

  結果

  『へっへっへ……くねくね混ぜ混ぜ…混ざんないんだけど……』

  結論!スピリタスは粉に溶けない!

  最初の料理は面白くもなんとも無い失敗作であったが次に我々が手を出したのはさらに恐ろしい、忌むべき料理であった……


  『カキ氷 スピリタス味』

  材料:普通の100円のカキ氷  1個
     スピリタス        少々
     正常な精神        0個


  結論 喰えたもんじゃない!味が全てアルコールに変わる!不味い!


 なんか面白くないな……我々がそう感じ出したその時!地獄の帝王と呼ばれた彼が今 降臨する!

  『ポップで キュートで 哀れだね♪』

  材料:パラノイアMのシーモンキー(笑)  10匹前後
     スピリタス             漬かる程度
     残虐性と異常性           大量に使用

  作り方:まずパラノイアMが『ガシャポン』から育て上げた『シーモンキー』をコップにて水槽から水ごと掬い、その水をティッシュなどを使用して徐々に、そして限界まで少なくする。そこに『奴』を投下する。

  結論 太古の昔、恐竜がまだ大地を支配していたころよりこの地球に存在するシーモンキー。
 彼らをほんの僅かばかりの嘲笑の為に殺害する。無論喰う気はまったくない!
 それにしても笑ったな〜〜〜

   カラダ、赤くなってんの

  『シーモンキーに酒を飲ますとカラダが赤くなる』今度学会に発表しよう!そう決断し、哀れなシーモンキーを丁寧に葬ろう(トイレに流す)としたその時!地獄の王子は我々の想像以上に残酷だった!
 あろうことかあいつ、ライター片手にニヤニヤしてます!

   野郎っ、本気か?

 皆が『ルシファーN』の行動を凝視する。
 『ルシファーN』がシーモンキーの入ったコップにライターを近づけ……着火!

 ……
 …………
 ……………燃えねえじゃん!

 いくら火を近づけてもシーモンキーとスピリタスの混合物は火を放たない。
 結果……

    じゃぁぁぁぁーーーーー

 シーモンキーは冥府の世界へと旅立ったのである。



   ルールその1 大乱闘スマッシュブラザーズを行う。
   ルールその2 敗北者は決められた量のスピリタスを飲む。
   ルールその3 各員1度に限り、スピリタスを肩代わりする事が出来る。
   ルールその4 談合、コントローラを抜く、バーチャルじゃないリアルな攻撃も可
   ルールその5 脱衣行為の禁止(笑)


 このルールの下、我々は戦いを始めた。
 しかし!問題がある。
 菜塩はこのゲーム、弱いのだ!
 しかし、自慢じゃないが酒にはやたら強い。(本気で強いのよこれが)
 したがって菜塩がこのゲームに勝利するには

  『序盤でいかに勝ち続けるかに掛かっている』

 上記の作戦から、菜塩は『アロエリーナS』を目標に定める。
 なお、彼は中学時代にマクドナルドで

  「スマイル下さい」

 と言って、かわいいお姉さんに微笑んで貰った後に

  「お礼に僕のスマイルを受け取って下さい」

 とわけわかんない事を言いながら、『アロエスマイル』を披露した所

  『お客様のスマイルは受け取れません』

 と笑顔で返された伝説を持っている。
 正直、戦いの内容はあまり覚えていないのだが、菜塩とアロエが集中攻撃をされたのは事実だ。
 そして狂乱の宴は加速していく。




  〓第5章 ライフ イズ スピリタス¶

 アルコール度数96度
 これはどの程度の威力なのか?
 参考までに

  500×0、96=480

 これでスピリタス一本におけるアルコール量が出せる。
 これはアルコール度数5%の今 手元にある某発泡酒に換算すると

  350×0、05=17、5
 =480÷17、5=27、4285……

 となり、驚いた事に一本の(500ml)のスピリタスに含まれるアルコールは某発泡酒(350ml)27本分に相当するのだ(今、計算するとトンでもないモン飲んだんだなぁ〜)。
 しかも、スピリタスは2本ある……(うひゃぁ〜〜54本分(笑))
 それにしても高校時代に数学の単位をガチで落とした俺が計算なんぞやるとは……(本気で落ちたのよこれが)
 これから高校生になる方達にアドバイスするなら、高校で単位落としそうになったたら迷わず『先生の所に行き頭を下げよう』。(ここが重要!)
 そうやってやる気を見せれば大抵の奴なら課題なり補修なりを手配してくれるからね☆
 それすらも怠ると菜塩みたいに単位落として泣くことになるからみんな注意してね★
 
 話は戻り、我々の戦いは時空を超えて拡大していた。
 敗北者の上げる悲痛な叫びの響く中、パラノイアMが『恐竜はスピリタスで滅びた』と今まで延々と続いてきた恐竜絶滅論争に決着を着けるべく

   『スピリタス カタストロフ理論』

 唱え始めたその時!今まで沈黙を保っていた奴が起動する。

 「大変です!初号機Wが暴走を始めました!」
 「精神状態レッド!自分のキャラがネスである事すら把握出来ていません!」
 「初号機W、他人のコントローラーを自分の物だと主張しています!」
 「初号機Wより通信!『俺は英語人だ』訳がわかりません!!」

  ――WARNING―― ――WARNING――

 今まで名前さえ出てこなかった『初号機W』が暴走を始める!
 元々酒に弱く、また悪酔いする傾向の彼がこうなるのは必然であった。
 そこで我々は『ネルフ』は最高会議を開き、『初号機W』の追放を決意する。
 しかし、そうなるとゲームの人数が足りない。
 そこで我々『ゼーレ』一同は『W補完計画』を開始する。

  パラノイアMの弟参戦!

 そこから先は……思い出したくない……
 最初はノリノリだったパラノイアMの弟だった……しかし、スピリタスを燃やそうとして自分の親指を燃やしたルシファーNを見た時、彼は態度を一変させ

   『帰れ!』

 と言い出すが、たった3杯のスピリタスが彼の精神を蝕み滅びへの道を辿らせる。
 この後、菜塩とパラノイアMの弟以外の人格が崩壊し、いよいよパラノイア家は阿鼻叫喚の地獄絵図の様相をかもし出す。
 アロエはゲームのルールを忘れ、

  『某電気ねずみに飛び降り自殺を命令するだけの存在』

 に成り果て。ルシファーNは『人と猿との違いはすなわちスピリタスだ!』などと自分以外に理解できない理論を提唱し周りを困らせ、アロエが菜塩の作った『スピリタス茶漬け』を吐き出し、その後 椅子に腰掛けたままピクリとも動かなくなり菜塩は本気で転倒する……
 もはやこれまで!
 菜塩はこの『透明な災厄』(残り200mlぐらい)の破棄を決意!菜塩は『某指輪の映画のごとく』トイレの便器、すなわち『滅びの火口』に『圧倒的な魔力を秘めた透明な悪魔』を葬り去ろうとトイレに向かうも……初号機Wが寝てたのであきらめた(この時 本気で流しに捨てる事が頭に思い浮かばなかった)
 
   どうせ蒸発すんだろ?

 菜塩は目の前に置かれた金色の優勝トロフィーにスピリタスを注ぎ込む。
 中学時代、菜塩とパラノイアその他が力を合わせて勝ち取ったトロフィーがこのような使われ方をするとは……
 アロエは歌う。

  『きぃ〜〜てあろえり〜〜な♪』

 ルシファーNは主張する。

  『府中!ふちゅ〜〜〜♪きゃはははぁあぁ〜〜〜〜〜』

 その光景を見た菜塩は静かにその場を立ち去るのだった。


 スピリタス
 それは残酷な天使
 スピリタス
 それは陽気な悪魔
 スピリタス
 それは若き日の思い出

 そろそろレイの殺戮劇場も終了したようなので本編へどうぞ!

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 青い空に白い雲♪先ほどのドラグスレイブの熱気がまだ残る生暖かい風に

  『血のかほり♪』

 う〜〜んスッキリ♪爽快♪文句なし♪

  「むっ…むごいっ……」 「いくら悪でも……これは…あんまりかな?……あははっ……」
  「なに言ってんのよ!こんぐらいじゃ、ヤリ足らないぐらいよ!」

 やり過ぎだなんてトンデモ無い!あたしはこの愚か者を『およそ生命活動を保てる限界』まで痛めつけ、トビキリ残虐な各種太古の呪い、『語尾にゴワス!と強制的に付けずにはいられなくなる呪い』や『体臭がオナラ臭くなる呪い』や『やたら虫が寄ってくる呪い』を掛けただけなのだ……ちょっぴりやり過ぎかな?
 まぁ気のせいだろう!
 それにこいつをころっ……じゃなくてとどめを刺す……でも無く……っする!のにはまだ早い!
 こいつには聞きたいことがまだたくさんあるのだ!
 あたしやファラ、それにヴァルの命を狙う理由。こいつの背後の組織。聞きたい事は山ほどある。

  「オイっ!起きろ〜〜ほれほれ〜〜♪」

 先ほどから地面に転がったままピクリとも動かないアッコちゃんにローキック!
 しかし、返事が無い。ただのしかばねのようだ。

  「ファラ。お願い♪」 「任せてぇ〜リカバリー」

        パァァアァーーー

  「うっ…もうっ……駄目……ごわす……」
  「さぁ。あんたには全て話してもらうわよ!とりあえずあんたの背後にある組織について話してもらおうかしら?」
  「だっ…だめよ!…ごわす。話したりなんかしたらあたし……ごわす。こっ殺されるわ!…ごわす」
  「今、話さなきゃそこの魔導師に殺されるぞ!」
  「………………」
  「わたしたちも鬼じゃないから正直に話せば…「半殺しで許してあげるわ♪」
  「レイッ!!」
  「黙ってなさいファラ!愚かにもレイ=インバースの名を語り、あたしに対して行った数々の狼藉!なによりも乙女の秘密をバラした罪は重い!」
  「自分からバラしたんだろが……」
  「なんか言った?ヴァル♪」
  「いっいや……すっすきにしてくれ……(すまん……アッコとやら……)」
  「……はなせば……いいんでしょ……ごわす……」

 彼女の口から出てきた背後の組織。それはあまりに強大なものだった。
 世界の裏社会を牛耳る犯罪組織『ナイトメア』。
 その総帥『ゾルディガス』(ゼルガディス)直属の強襲部隊『十本刀』のメンバーだと言う彼女は組織の内情にやたら詳しかった。
 結局彼女はあたしを殺せと命じられただけで、なぜあたし達を殺さなきゃいけないかは知らなかった。
 そしてっ……あっ。動かなくなった☆
 すかさずリカバリー♪これで後5分は話せる♪
 ふんふん★ なるほど☆ なんですってえぇぇ〜〜〜!?
 そんなこんなで、ごうもっ……じゃなく尋問の結果……あたし達はセイルーンの王宮、王女の公務室にたたずんでいた……




  「あら?リナさんの所のレイちゃんじゃない。今日はどうしたのかしら?」

 あたしの目の前でポッキーなんぞを喰いながら書類に印を押している推定体重140kgの女性……この人がセイルーンの王女『アメリア=ウィル=テスラ=セイルーン』さんだ……
 かつてはあたしのママとパパと共にそれこそ大波乱に満ちた旅をエンジョイしていた彼女だが今じゃあたしの両親ほどでは無いにしろ見るも無残に変わり果てている……
 あたしがここに来た理由。それはアッコが話した内容がとても『あたし達の手に負えない代物』だったからだ。

  「今回は重大な御話があり、この場に馳せ参じました(汗)」

 ううぅ……デブとは言えども一応王族……緊張するなぁ〜〜〜。

  「ふ〜〜ん。重大な話ね。どうしたの?」

 あたしは呼吸を整え……

 「犯罪組織ナイトメアを御存知でしょうか?」
 瞬間、アメリアさんの表情が険悪なものに変わる。
 予想通りだ。犯罪組織ナイトメアはセイルーン王宮内でも危険視されているのだろう。

 「……人払いを……お願いするわ……」

 アメリア王女の一声に両脇を固めていた兵士が部屋から静かに立ち去る。
 部屋にいるのはあたしとファラ、それにアメリアさんだけだ。(ヴァルの奴はめんどいとかで同行してない)
 
  「……犯罪組織ナイトメアは私たちもずいぶん前から危険視してます……ファラ いったいナイトメアとあなた達の間でなにが……」

 そこでファラがアメリアさんに今日起きたことを説明する。
 要約すれば、変態やコスプレ女に突然奇襲を受け、その内一人をごうもっ…じゃなくて尋問した結果、あたしたちにはとても手に負えない事が判明した……そんな所だ。
 
  「わかりました。それで、その手には負えない事態とはなんですか?」
  「手には負えない事態……それは……ナイトメアが今現在進めているZZ計画(ダブルゼーターけいかく)というのはご存知ですか?」
  「……初耳です……詳しい話を……」
  「ZZ計画……わかりやすく言うならザナッファー(ZENALTUFA)量産計画の事です!!」
  
 そう……ZZのZはすなわちZENALTUFAのZを意味する。
 アッコの口から語られた衝撃の計画 それはザナッファーを量産、コピー人間の技術を応用した量産型戦士にザナッファーを寄生させ、通常の軍隊では太刀打ちできない精鋭師団を組織する計画……なんでも十本刀の一人

     『メガネの錬金術師 奇天烈(キテレツ)』

なる人物主導の下、すでに試作機が完成し、現在ちゃくちゃくと量産体制に移行しているらしい……
 どうやらナイトメアは 裏の世界bPでは物足りず、表の世界の完全掌握に乗り出したようだ……
 これじゃぁ魔王となんも変わらないじゃないの!!
 てな事であたし達は一国の王女でありながら『熱血正義オタク』のアメリア王女にこの事態を相談することに決めたのだ……
 いくら裏の世界bPでも所詮は犯罪組織。正規軍相手にはひとたまりもないだろう……
 当然アメリアさんの指揮の下 セイルーン国軍中心の連合軍なりを率いてナイトメアをブッ潰す!そんな展開を期待してたのだが、

  「……今回の件、セイルーンは動くことは出来ません……」
  「ちょっと待って!お母さん、世界の危機なんだよ!なんでセイルーンは……」
  「……ナイトメアは……裏で『エルメキア帝国』と手を結んでるからです……」

 エルメキア帝国。
 かつて唯一大陸の制覇を成し遂げた大帝国だ。
 でも それは過去のこと。
 現在は滅びの砂漠に面する地方に領土を持つセイルーンと同規模のただの大国に過ぎない。
 かつて世界を制した国。当然、領土拡大の野望はほかの国に比べはるかに大きいだろう。
 そう……たとえ 犯罪組織と手を結ぼうと……
 その後の展開はおおむねこんなところだ

 1、エルメキア帝国と敵対関係にあるセイルーンは事実上 手を出すことが困難
 2、ナイトメアに関しても国内の拠点はともかく滅びの砂漠地下にあるナイトメア本部には手が出せない。
 3、もし、全面戦争になれば4年前の1年戦争をはるかに上回る被害が出ることが予想される。
 4、早急に第3国と共に最悪の事態を想定した会議を開く。そこでの結論しだいではナイトメア攻撃もありうる。
 5、この件には手を出すな!

 こんな所だ……はぁーつかれた……
 今日一日、いろんな事が起こり過ぎたよ……
 あたしは自宅のベッドに寝転び……

  「……あんた達……なんの用よ……」

 一言ツッコミ。
 見ると窓の外に人影が2つ。
 窓をコンコン叩いているのはファラ。あいかわらずダルそうに突っ立ってるのはヴァル。

  「もう夜中よ……」
  「行こうよ!」
  「はっ?」
  「ナイトメアの野望をわたし達で阻止しに行くんだよ☆さぁ!レイ、準備してっ」
  「さっさと準備しな……わざわざ迎えに来てやったんだからよ」

 ファラにせかせれるまま、あたしは旅の準備をして家を飛び出す。
 14歳で世界を悪の組織から守る為に旅立つ?
 んなの適当なストーリー、英雄伝記にも無いわ!
 けど、考えてみればあたしのママは あたしぐらいの年齢の時にはもう盗賊殺しだのドラマタだの十分あぶない世界に踏み込んでたしね。
 そして行く先々で起こる数々の事件。世界を股に駆けた冒険の日々。
 高鳴る鼓動。湧き上がるテンション。
 不幸な家庭に生まれ、平凡な一生を終えるはずだった。
 しかし!運命の女神はそうはさせてくれなかった!
 結末は未定!それがおもしろい!
 この日からあたしの人生は大きく変わる!
 ゆっくりと!そして ダイタンに!

  「上等じゃないの!悪の組織の野望なんてこのレイちゃんがちょちょいのちょいよ!」
  「ふんっ。俺は世界の為なんて興味はねぇ。一発ぶん殴りてぇ奴がいるだけだ!」
  「よぉ〜〜〜し☆世界のため!いざ出発!」


      おおぉぉぉーーーーーーーーーーー!!


  「うるせぇぞ!クソ餓鬼!!」

 こうしておっさんの怒鳴り声と共にあたし達のストーリーは始まったのだ。


________________________________________________
 
 この駄文の作者 特に菜塩です。
 たのしみにしていた方がいるとは思えませんが投稿がそーとー遅くなった事をまず謝罪します。

     すまねぇっスッ

 リアルな世界でごちゃごちゃしてて(北海道行かされたり、群馬行かされたり、そのレポート書いてたり)全然時間が取れませんでした。
 やっとマトモな休み取れたんで投稿しましたが、今回の話はいつになく強引な展開ですね。自分で書いてて良くわかります。
 文章能力ないのもつらいですわ……(これでも頑張ってます)。
 
  『まぁ、ギャグだからいいか☆』

 明日の予定は(うぉ!?気づいたら最早今日じゃん!)

  ずっと行きたかった歯医者さん
  自動車の教習所
  服が買いたい
  etc
 
 明日は続き書き上げるの無理そう……
 だけど、来週は仕事が少ないから少しは投稿ペースが上がるかもしれません。
 ……わからんが……
 しかも今 菜塩の中である計画が胎動しているんだよな……
 どうせみんな興味ないだろうけど……
 てな事で、今までにないスレイヤーズ最終回 『END OF SLAYERS』の今後に期待して下さい。



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31594第?話 激震★L様登場◆やめろ!バカ!特に菜塩 2005/7/16 18:20:18
記事番号31494へのコメント



 こんにちわ。先日 昔の友達から珍しく電話が掛かってきました。
 なんでもその友達が中学生の時に使っていた数学の教科書に

 『今まで解けなかった問題が解けたり、方程式を理解した時に数学が楽しくなった経験はありませんか?』

 なる言葉が書かれていて、その横に菜塩の字で

  『ねぇよ バカ』

 と書かれていたそうです。
 特に菜塩です。今まで私は『青き衣を纏いし存在』→『END OF SLEYARS』を書き、現在も連載を続けていますが、自分の文章能力の無さと説明不足を補う為にこの話を書き上げます。

________________________________________________ 

        と<になUぉ

   【ёЙD 驍e LДЧёЯ∫】

         第?話

    せっτぃゃほそ<σせ⊃めい
  

    内容:いろんな話
    語り手:おれ
    タイトル:意味無くギャル文字(いろいろ挑戦したい年頃で)

________________________________________________

       年表:END OF SLAYERS

 1000年以上前  降魔戦争開戦
             ↓
             ↓?時間後
             ↓
 1000年以上前  降魔戦争終結
             ↓
             ↓1日
             ↓
 1000年以上前  各種族代表によるサミット開始(竜騎士バラン誕生)

          この年を菜塩暦元年とする

  998年  リナ=インバース生誕
 1012年  リナ=インバースとガウリイ=ガブリエフ出会う(スレイヤーズ)
 1013年  リナ=インバース ゾアナ公国の首都破壊(スレイヤーズNEXT)
 1014年  リナ=インバースとフィリア=ウィル=コプトと出会う(スレイヤーズTRY)
 1014年  激戦のすえ異世界の暴君滅びる。ヴァルは新たな生命として生まれ変わる。
 1015年  異世界の魔王『ドラえもんニクドゥ』の強襲(蒼き衣を纏いし存在)
 1016年  リナ=インバースとガウリイ=ガブリエフ結婚!
 1016年  アメリアと某国の顔がブサイクな王子結婚!(以後アメリアの体重が増加)
 1016年  レイ=インバース ファラ=ウィル=テスラ=セイルーン生誕!
 1025年  リナ=インバース。詐欺師に騙され全財産を失う。
 1025年  アメリアの体重100kg突破!
 1025年  リナ=インバース ヤク中に ガウリイ=インバース アル中に
 1025年  ゼルガディス復活!(以後の人生をリナ=インバース一味への復讐に捧げる)
 1026年  ゼルガディス 犯罪組織ナイトメアの総統に就任
 1026年  ナイトメアの勢力が次第に全世界に及び、やがて世界の裏を制する。
 
 1030年  レイ=インバースの14歳の誕生日。

     ―END OF SLAYERS―

        ここから伝説は始まる

________________________________________________ 

     蒼き衣を纏いし存在

 リナ=インバースの暮らす世界とは違うもう1つの世界。
 その世界では『蒼の竜神 インリン・オブ・ジョイトイフィード』と『蒼穹の王 ドラえもんニクドゥ』が終わることの無い戦いを繰り広げていた。
 しかし、ドラえもんニクドゥは戦いを終結させるべく、自らの一部を『赤の竜神 スィーフィード』の世界に派遣。
 目的は1つ。全ての闇の王 混沌の母 ロード・オブ・ナイトメアを召還することの出来る唯一の人間、『リナ=インバース』を自らの世界に連れ込み、さっさと滅んじゃう事だ。
 ドラえもんはリナ=インバースに対しこう告げる『我々に従え。さもなくばこの世界の人間を皆殺しにする』と。
 ドラえもんは3日間の猶予をリナに与え、また自らの決断を発表、または倒すと決断した場合の戦いの場として武道大会『ドラ・ゲーム(猫遊戯)』を開催することを宣言した。
 その後、ドラえもんは暇つぶしとリナに対する見返りを兼ねて、人間に対して有害な存在、魔族、神族、その他の勢力に対して無差別攻撃に走る。
 しかし!残念ながらナメクジは滅ぼしてくれなかったそうだ。
 そんなこんなでドラ・ゲーム当日。司会はなんとルナ=インバース!!
 激しい激戦の中アメリアパパのフィリオネル王子が命を落とす。
 
  「……あなたが……あなたがあたしの父さんを……」 

 父の敵を討つべくアメリアの放った魔法はなんと!黒魔術最強の『ドラグスレイブ』!!
 しかし!ルナいわく魔王ドラえもんニクドゥに対してドラスレなんぞ『輪ゴムでパチン』程度の威力しかない!
 そこで登場ゼルガディス!彼は放つ!蒼穹の王の力を借りた魔法を!
 魔王×2の魔法!名付けて『魔神双破斬』!!
 またまたルナいわく魔王と魔王の力が合わさると攻撃力が増幅されると かなり強引な設定が登場!
 その威力はなんとドラスレの31倍!
 普通の人間が直径一メートルの輪ゴムでパチンされたらどうなるかを想像して頂けたら威力が判るかな?
 とりあえず(汗)今の攻撃じゃ、まだ、打撃力が足りんかった。
 そこで登場!我らがリナ=インバース!
 彼女の放つ神滅斬『ラグナ・ブレイド』がドラえもんを直撃!
 おおぉぉっと!これは名付けて『ジェット・ストリーム・アタック』だぁーーーー。
 けど死なないドラえもん♪ルナは叫ぶ!『ドラえもん健在ナリ』!
 瞬間!ゼルガディスがドラえもんに抱きつく!
 彼は叫ぶ!『俺の体には昔レゾに仕掛けられた爆弾が内蔵されている』と。
 そんなこんなで色々あって、家族の証言からゼルガディスが

   『ホモでロリコンでおまけにハードM』

 である事が全世界に放送される。
 その瞬間、ゼルたんは死を決意。
 爆弾を爆発させドラえもんと消えてなくなるはずであったが

     ゼルガディスは死の淵に出会ったのだ

   ……誰…………だ………………………………………………

   ―――深淵の主―――深き闇を統べる王―――暗黒―――

 深遠の奥底で出会った謎の存在。
 謎の存在は言う。

   ――――汝に問う―――なにを望む――――――――――――――

   …………おれは…………おれは生きたい…………おれは死にたくない!……………

 気がつくとゼルガディスはとある場所にいた。
 ゼルガディスの脳に知るはずの無い情報が流れ込み、彼は全てを理解する。
 あの事件からすでに10年の月日が経過している事
 あの日以来、自分以外のメンバーが英雄と称えられている事
 自分こと、ゼルガディス=グレイワーズは

   『ホモでロリコンでハードMな根性なし』

 と広く一般市民に知られている事を
 世界の為、自らの身を犠牲にした俺……その俺に与えられた称号が

  『ホモでロリコンでハードMな根性なし』

 その瞬間、ゼルガディスは決意する

  『かつての仲間に……この世界に復讐を…………』


________________________________________________

  登場人物紹介


  【レイ=インバース(14)♀ 】

 ゼルガディスいわく『性格はミニリナ』。
 かつて、大魔導師と呼ばれた『リナ=インバース』と、光の剣士と畏怖された『ガウリイ=ガブリエフ』の一人娘。
 通り過ぎる男共、全てが振り返る美貌♪母親譲りの溢れる魔力!
 父親譲りの抜群な運動神経☆母親譲りなムネ……
 幸いな事に頭のほうは母親似♪
 顔のほうはお母さんの若い頃にそっくり!
 との自己紹介だが現実は

  『ヤク中の母親とアル中の父親に苦悩する不幸な14歳』

 と、菜塩作、悲惨な設定の一番の被害者だ!
 普段は家の家事全般をやり たまにしか学校に行けない超が7つ付くほどの苦労人。
 アルバイトで新開発の魔法やらなんやらを魔導師協会に売り込むも 持ち込む魔法が殺傷能力の高い危険な魔法の為 まったく売れないで日々涙している。
 母親を超える魔力を持つとの設定。




  【ファラ=ウィル=テスラ=セイルーン(14)♀ 】

 あの熱血正義オタク。完全正義の超合金娘『アメリア』の一人娘。
 性格はずばり『猪突猛進』。考えるよりまず行動!暖かい自己犠牲の優しさに『超×超おせっかいな性格』。
 レイとヴァルは子供の頃から、こいつの起こす事件で何度も被害(巻き添え&後始末)にあっている。
 それがこのファラだ!
 政略結婚の好きでもない『ブサイク王子』と『アメリア』の間に出来た子供で、こいつも菜塩の設定に泣かされる相当 不幸な奴だ……
 また、幼い頃

    『正義無き力は暴力であり、力無き正義は無力である』

 との『男塾塾長』みたいな坊主の言葉に感動して、この格言を基礎とする

     『超!実戦的!殺人拳法』

 を習得して(激!矛盾)今じゃ、マスタークラス、免許皆伝の腕前で魔法も母親と同程度の腕前を持つって設定を考えてます。
 



   【ヴァル(16) ♂ 】

 スレイヤーズTRYの最終話で出てきた竜の幼生。
 あの

  『孵化する直前のにわとりの卵を叩き割り 強引に中身を取り出した』

 みたいな奴。あいつの成長した姿がヴァル君だ!(なんちゅう的確な表現じゃ)
 ちなみに、あの有名な『牙突』の使い手(笑)。
 語るまでも無く、こいつは金竜の『フィリア』さんの所ですくすく育ち、教育ママのフィリアちゃんの命令で、教育水準の高いセイルーン王国に留学させられているのだ!
 あれっ?けど、普通に成長したら『ドラゴンの姿してるんじゃない?』とか思いますよね?私は思います。

     『気にしないで下さい!(Please do not mind it!)☆』

 俗に言う話の都合とかですね☆(だって、だって ピンチになるとドラゴンに変身して辺り構わず『ゴールド・ドラゴンの数千倍(アニメ版スレイヤーズTRYの台詞より)の攻撃ぶちまけて大抵の敵を滅ぼすなんてつまんないでしょ?)
 剣術使いが欲しい為に、魔法は使えない(封印されてるとか?)って設定を作ってます。


   【ゼルガディス=グレイワーズ(?) ? 】

 この話の主人公であり最大級に悲惨な哀戦士。
 それが菜塩作品に登場するゼルガディスだ!
 彼は幼い頃、赤法師のレゾによって岩に覆われたおぞましい体にされ、その醜い体のせいで当時付き合っていた『Nさん』に捨てられ以来、女に対して不審感を覚え

    『結果、男色に走るようになった』

 そして彼の体を恐れない純粋な子供に出会い
 
    『奴はロリコンに変身した』

 さらに、体がボロボロになるまで修行を繰り返す内にこいつは

    『痛み=快感という考えに目覚めた』

 とまあ、菜塩史上 もっともキャラが崩壊した男がゼルガディスだ!
 こいつは深淵の奥底で出会った謎の存在に新たな命と力を与えられ、死から10年後の世界に降臨する。
 そこで彼が見た現実は上記の通りで、彼は自分を迫害した世界に復讐を決意する。
 なお、こいつに与えられた力は『ルナ=インバースと同程度』!



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   犯罪組織ナイトメア

 世界の裏社会を牛耳る、史上まれに見る巨大犯罪組織だ!
 ナイトメア本体は構成員3000名ほどで、その下には多数の子供組織が控え、その下にはさらに大量の孫組織が従っている。
 その活動は多岐にわたり、麻薬の製造、密造酒の販売、人身売買に『これを持ってると幸せになれる』ペンダントの販売など枚挙すればきりが無い。
 その中でも『暗殺』、『武器の製造ならびに販売』、『違法ポルノ雑誌の販売』は他の組織の追随を許さない所まで到達している。
 この組織のリーダーがあのゼルガディスで顔と名前が知られている為か『全身を包帯で包み』『名前をゾルガディスと名乗る』などのあいかわらずのセンスの無さを披露している。
 滅びの砂漠 地下に本部があり、そこにある大規模な研究施設では各種武器の開発ならびに製造が続けられ、数年前から

     ザナッファーの量産計画

 が進められていて、もうすでに試作機が完成済みらしい。
 推測するにここで開発された武器と裏で手を取り結んでいる『エルメキア帝国』の武力で世界制覇を狙っているらしい。

   特攻部隊『十本刀』

 犯罪組織ナイトメアのリーダーゼルガディス直属の特殊部隊。それが十本刀だ!
 10人の隊員おのおのに突出した能力が備えられており、諜報、開発、営業などの非戦闘員と戦い専門の戦闘員に分別される。
 詳しくは和月伸宏先生のるろうに剣心を!!


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  菜塩世界の魔族、神族の紹介

 赤眼の魔王シャブラニグドゥ(ルビーアイ)
 赤の竜神スィーフィード(フレアドラゴン)

 闇を撒くものデュグラディグドゥ(ダークスター)
 漆黒の竜神ヴォルフィード(ナイトドラゴン)       

 蒼穹の王ドラえもん二クドゥ(カオティックブルー)
 蒼の竜神インリン・オブ・ジョイトイフィード(スカイドラゴン)

 白っぽい竜神
 白霧(デス・フォッグ)

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 おはようございます。この駄文の作者の特に菜塩です。
 今回の話はただの説明集として書き上げました。
 本編と関係が無い話の為、後書きに書くことが特にありません。 
 そこで!前からやりたかった事をやらせていただきます。
 いくぜぇ!!

  ――闇よりもなお暗きもの――


              ひゅ〜〜〜〜ん
             ★彡


???「私がLです」
作者N「いやぁ〜〜〜一度、対談方式の後書きを書いてみたかったんだよ」
???「……なかなか興味深い対応ですね……」
作者N「ん?(なんか変だぞ)」
???「実を言うと、私はあなたの事を

    『キラでは無いかと疑っています』

あなたがキラの可能性は今現在で5%です。この5%が0になるまで後書きをあなたと共に進めたいと思います」
作者N「……ようするに……お前は『金髪のL』じゃなくて

   『DETH NOTE(デス・ノート)のLって言いたいんだな?(うわぁ〜〜。激アホ)』

ふざけんじゃねぇ!!しまいにゃこの駄文を読んでる方達も切れるぞ!!」
デスL「紹介します、部下のワタリです」
部下W「部下Wとお呼びください」
作者N「シッ……シカト……」
デスL「これからの後書きで 私は『ちょっぴりCOOLなツッコミ担当』を希望するのですが……」
作者N「ってか、お前、次から出番ないから」
デスL「今の発言で、あなたがキラである可能性が7%に……」
作者N「だぁぁぁああああーーーー邪魔くせぇーーーーー」
デスL「これからも特に菜塩の

  今までに無いスレイヤーズ最終回『END OF SLAYERS』

に御期待下さい」
作者N「ちょっと待てぇ!!何で貴様が勝手に後書きをオワっ!?…………つづく

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31674私信一坪 E-mail 2005/8/7 13:53:32
記事番号31594へのコメント

こんにちは一坪です。
メールありがとうございました。
で、ご要望の件なんですが、投稿小説2の方はしておきましたが、
1の方はすでにツリーが過去ログに落ちてしまってるためできませんでした。
本当に申し訳ありません。

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31676Re:私信返し特に菜塩 2005/8/7 15:08:11
記事番号31674へのコメント

すばやい対応 感謝です。
自分は座右の銘が

 泣かぬなら あきらめちまえ ホトトギス

なんで普通にあきらめます。
クソ暑い中、丁寧な対応でありがとうございました。