-異界黙示録伝《風の書》その7-魔沙羅 萌(6/19-21:37)No.3151
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3151異界黙示録伝《風の書》その7魔沙羅 萌 6/19-21:37

どうも、とてつもなくお久しぶりなような気がしますけど続きです。
……いや、まあ、運動会とやらの準備があったり、私は応援団なもので……まあ、こんな言い訳はさて置き、とっとと本題にまいりましょうか。

「御報告致します。火の神が実験体フェアルをキメラ研究所から連れ出したそうです。
そこにパック様が居られたそうです。なお、実験体ネオンは死亡致しました」
見た目だけなら15にも満たない金髪の少年は目の前でお茶を楽しんでいるオベロンとティタニアにそう報告した。
そこは妖精城にある謁見の間。
謁見の間と言うわりには狭く、観葉植物がずらっと並んでいるこじんまりとした部屋だ。
まあ、妖精たちにとってはこの上ないほど豪華で広い部屋ではあったが。
「そうですか。ご苦労でしたね、セアフェル。
あら、ごめんなさいね、今はリヴァと呼ぶべきでしょうか?」
「いいえ、どちらでもけっこうです、ティタニア様」
そんな会話をしているティタニアと少年をオベロンはつまらなさそうに見つめていたオベロンは二人に言葉を掛けた。
「そのような話などもうよい。それより火の神と実験体、それからパックはどこにいるのだ」
少年は小さくなって答える。
「は、はい、ただいま捜索中ですが…」
「今すぐ捜せ!見つけ出すのだ!」
「まあ、貴方、そう焦ることはございませんわ。そのうち来るでしょう。火の神もパックも実験体も。あの女をたすけに」
「そうだな…リヴァ、お前もお茶でも飲んでいかんか」


宴の前座


夕日が出ている。夕日と言っても赤い空に青い日が沈んでいくと言う普段の妖精界では考えられない光景。
とは言っても精霊界の太陽はもともと青。違うのは空。
妖精界の空には本来、色と言う物自体がない。
昼の空が青いのは太陽が青いから。夜の空が暗いのは出る月が黒き月だから。
それがいつからか空の色が赤に変わったと言う。
それがフェアルやパックの話によるとオベロンたちがきた時期とは違うらしい。
妖精界の混乱はどうやら彼らだけのせいじゃないようだけど……。
「で、これからどうする?」
ゼルガディスさんがいきなり本題に入る。
ここはフィナリスにある妖精城がよく見える位置にある宿屋。
そこからよく夕日が見えるのだ。
「決まってるじゃないですか!乗り込みましょう、妖精城へ!」
ア、アメリアさん、貼りきってるなあ。
『どうやってです?私としては反対はしないけど、方法もないのにそんなことはすすめられませんわ。なにより、あそこにはジブ様がいるんです。それなのに……』
「方法がないってわけじゃないわ。フェアル。もしあの抜け道が塞がっていなければ…あるいは2手にわかれて侵入すれば不可能ではありません。
と、言うわけなんですよ、アメリアさん、ゼルガディスさん」
「……なるほどな、となるとパックにはまた一役かってもらわなくてはならないな」
「えー、またおれがやるの?」
ゼルガディスさんの提案にパックは心底いやそうに文句を言う。
「いい、パック。わがまま言わないの。
それでいいですよね、アメリアさん」
「ええ、わたしはそれでかまいませんが」
うーん…なんか本題に入った瞬間に終わったような……ま、いっか。
「2手に分かれるとしてどういう風に分ける?」
『それは簡単です。わたしとアグニ様とアメリアさんで地下にあるジブ様が閉じ込められている牢獄へ。
パックとゼルガディスさんが妖精城にある謁見の間に行くと言うのがベストです』
さすがフェアル。なんだか知らないけど状況をきちんと把握できている。
しかもオベロンたちの性格まで把握している。
おそらくオベロンたちは謁見の間にいる。あそこはワープ・ゲートになっている部屋への階段がある唯一の部屋だから。
そしてティタニアは私たちが乗り込んできたらすぐに地下牢へ行くと思う。
あそこはあの城を支えている地部がいるところだから。
「今夜にも行きましょう!妖精城へ!」
アメリアさんは妙にはりきった声を出す。


時は急激にその荒波によって世界を飲み込んでいく。
それはまるで一つの生き物のように胎動を繰り返している。
その最も古くて新しいものは今、なにを望んでいるのだろうか?

〔続く〕

うーん、やっと次に妖精城には入れるなあ。
よし、がんばるぞ!

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3160Re:異界黙示録伝《風の書》その7松原ぼたん E-mail 6/20-20:43
記事番号3151へのコメント
 面白かったです。このシリーズもながくなりましたねー。

>「そうだな…リヴァ、お前もお茶でも飲んでいかんか」
 なかなか訳わからない性格で・・・・。
>夕日が出ている。夕日と言っても赤い空に青い日が沈んでいくと言う普段の妖精界では考えられない光景。
 凄い光景だな。
>アメリアさんは妙にはりきった声を出す。
 すきそうですもんねー、こういうシチュエーション。

 本当に面白かったです。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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3211Re:異界黙示録伝《風の書》その7さぼてん 6/25-13:40
記事番号3151へのコメント
魔沙羅 萌さんお久しぶりです。
さぼてんです。覚えて・・・ないですか?

>どうも、とてつもなくお久しぶりなような気がしますけど続きです。
私もレスするの久しぶりです。
特に魔沙羅さんのなんか・・・
1・2・3当たりなら書いてた気はするんですが、
ここ投稿量多いですからねぇ・・・読むのも一苦労ですよね。
でも面白いからよしとする。
このストーリーなんか初めから読まないと、内容の理解がしがたいような気はしますが・・・
まぁ夏休みあたりぶっ放して読むとしますわ。

>……いや、まあ、運動会とやらの準備があったり、私は応援団なもので……まあ、こんな言い訳はさて置き、とっとと本題にまいりましょうか。
応援団・・・ってことは3年生さん?高校?中学?
ちなみに私は中2です。


>とは言っても精霊界の太陽はもともと青。違うのは空。
>妖精界の空には本来、色と言う物自体がない。
おーう、そうなんですかぁ・・・メモメモ・・・

>昼の空が青いのは太陽が青いから。夜の空が暗いのは出る月が黒き月だから。
黒い月ですか?なんか不吉ですねぇ

>「で、これからどうする?」
>ゼルガディスさんがいきなり本題に入る。
>ここはフィナリスにある妖精城がよく見える位置にある宿屋。
>そこからよく夕日が見えるのだ。
>「決まってるじゃないですか!乗り込みましょう、妖精城へ!」
>ア、アメリアさん、貼りきってるなあ。
まぁアメリアですからね。(それしか言いようがない・苦笑)

>「ええ、わたしはそれでかまいませんが」
>うーん…なんか本題に入った瞬間に終わったような……ま、いっか。
そうそう、逆に考えれば良いことじゃない

>「今夜にも行きましょう!妖精城へ!」
>アメリアさんは妙にはりきった声を出す。
まぁアメリアですから・・・(2回目)

>時は急激にその荒波によって世界を飲み込んでいく。
>それはまるで一つの生き物のように胎動を繰り返している。
>その最も古くて新しいものは今、なにを望んでいるのだろうか?
なんか文が凄いかっこいいですよね。
尊敬します。

>うーん、やっと次に妖精城には入れるなあ。
>よし、がんばるぞ!
うん、がんばってください。

ではでは


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3291さぼてんさまへ魔沙羅 萌 7/7-21:48
記事番号3211へのコメント

>魔沙羅 萌さんお久しぶりです。
>さぼてんです。覚えて・・・ないですか?
いえいえ、忘れるわけないじゃないですか。>

>このストーリーなんか初めから読まないと、内容の理解がしがたいような気はしますが・・・
う、そうかも。

>応援団・・・ってことは3年生さん?高校?中学?
>ちなみに私は中2です。
ええと、私は中3です。

>>「で、これからどうする?」
>>ゼルガディスさんがいきなり本題に入る。
>>ここはフィナリスにある妖精城がよく見える位置にある宿屋。
>>そこからよく夕日が見えるのだ。
>>「決まってるじゃないですか!乗り込みましょう、妖精城へ!」
>>ア、アメリアさん、貼りきってるなあ。
>まぁアメリアですからね。(それしか言いようがない・苦笑)
うん。

>>「ええ、わたしはそれでかまいませんが」
>>うーん…なんか本題に入った瞬間に終わったような……ま、いっか。
>そうそう、逆に考えれば良いことじゃない
それもそうだよね。

>>「今夜にも行きましょう!妖精城へ!」
>>アメリアさんは妙にはりきった声を出す。
>まぁアメリアですから・・・(2回目)
あはは

>>時は急激にその荒波によって世界を飲み込んでいく。
>>それはまるで一つの生き物のように胎動を繰り返している。
>>その最も古くて新しいものは今、なにを望んでいるのだろうか?
>なんか文が凄いかっこいいですよね。
>尊敬します。
うれしいです。

>>うーん、やっと次に妖精城には入れるなあ。
>>よし、がんばるぞ!
>うん、がんばってください。
がんばります。

それでは。
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