◆−トロイメライ 『シュリア』−ルフラン (2005/8/5 09:40:24) No.31654
 ┗Re:トロイメライ 『シュリア』−パセリ (2005/8/5 15:46:26) No.31655


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31654トロイメライ 『シュリア』ルフラン E-mail 2005/8/5 09:40:24



季節は夏
雨の降りしきる帰り道
自分の家の前に座り込んでいるアンドロイドを見つけた
青みのかかった黒い髪、閉じたままの瞳
人間だったならば15歳程度だろうか
雨に弱い旧式モデルではなく耐熱防水加工に優れた最近の新作モデル
なぜ君は壊れたの?


手のひらに書かれたID番号から彼女のプロフィールを検索した。
彼女の名前はシュリア、XXXX年3月27日製造、4月15日始動
感情をもつアンドロイドの中でも『シルキィ』と言う介護専門のタイプ
今は1人暮らしのおばあさんの介護をしている、と記述があった
でも彼女はここにいる
僕の家の前で壊れていた
帰らなくても大丈夫?


シュリアの記憶回路に僕のパソコンをつないでみた
彼女の回路にまだ残っていたわずかな記憶が、画面を通して、音声と一緒に伝わってくる
写ったのは暖かな陽だまりの部屋
優しい顔をしたお婆さんがベッドに寝ていて、シュリアと話している。


『お前にもうそろそろ・・・新しい主を見つけてやらなければいけないね』

『あたしは別にいいよ。だってずっとババの傍にいるもの。』

『そういうわけにもいかないんだよ・・・シュリア・・・』


音声が途切れて、画面が暗くなって
次に写ったのはお墓だった、十字架の書いてある西洋の
たくさんの白い花が供えられている

『ばば・・・・ババ・・・・・なんで死んだ・・・・?』

映像が水を通したかのようにぼやけて
そこで記憶は終った
もっといっぱいいろんなこともあっただろうに
大好きだったお婆さんが死んで、彼女は自分で時間を止めた
それで本当に、良かったの?


シュリアはもう僕の家にはいない
製造元にたのんで回収してもらった
僕では彼女を治してはあげられないから
どうなったのだろう?
分解されたか、あるいは修理されてどこかの家で働いているか
どっちにしてもきっとおばあさんとの思い出はどこにもなくて
でも僕のパソコンの中には残っているよ
あの時は再生できなかった、修復を施したメモリーが

『はじめまして、介護用アンドロイド シルキィタイプ ID[monochromu17] シュリアといいます』

君は今、どんな陽だまりの中にいますか・・・?





あとがきにさえならない言い訳

アンドロイドだとか人形だとかそういうのが無駄に好きだと気づいた今日この頃。
下書きなしでパソコンの前に一時間、うんうん言いながら打ってました。
キュンティアの時の話と形式が似ていて・・・・いまひとつの気がします。
最後の言葉を打ちたいがために書いていたり、でも自分でもわかりづらいかと・・・・。

                                      でわでわ!! 

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31655Re:トロイメライ 『シュリア』パセリ 2005/8/5 15:46:26
記事番号31654へのコメント

一言ですごいです!!!!!
何かまたまた ぽけー っとしました。

>映像が水を通したかのようにぼやけて
って泣いていたんですか??
かわいそう;;;(もらい泣き;)
うわぁーっ(ウザイぞ自分。)

>どっちにしてもきっとおばあさんとの思い出はどこにもなくて
か、悲しいですよ;!!
何でお婆さん死んだの!??(・・・・・)
シュリアがぁぁぁぁあああ!!
ぎゃぁーっ(何なんだ自分・・・)

>でも僕のパソコンの中には残っているよ
;;;(泣くことしかできないのかあたしはっ!)

>君は今、どんな陽だまりの中にいますか・・・?
;;;

最後まで泣いててごめんなさい。全然コメントになってませんでした。

今ひとつだなんて!ありえません!
いいです!!!!!!
またの投稿お待ちしてます!(何てあたしが言っていいのか・・・?)