◆−闇黒の断章 〜第6章〜 「魔術師の帰還」 1−棒太郎 (2005/9/25 23:56:08) No.31903 ┣遺跡の向こうは不思議の国でした−エモーション (2005/9/26 21:53:50) No.31908 ┃┗What a strange world−棒太郎 (2005/9/26 23:06:46) No.31909 ┗闇黒の断章 〜第6章〜 「魔術師の帰還」 2−棒太郎 (2005/10/2 00:42:40) No.31916 ┗もしかして〃帰還〃はこの方にかかる度合いが強い……のかな?−エモーション (2005/10/3 21:48:25) No.31919 ┗現世に戻るにはもう少しかかりそう−棒太郎 (2005/10/4 15:51:04) No.31921
31903 | 闇黒の断章 〜第6章〜 「魔術師の帰還」 1 | 棒太郎 | 2005/9/25 23:56:08 |
こんばんは、棒太郎です。 もうすっかり風が冷たくなってきました。 湯船につかるのが、心地よいです。 だんだん寒くなってきますねぇ・・・・ それでは、続きをどうぞ。 ************************************* 『闇黒の断章』 〜第6章〜 「魔術師の帰還」 1 壁も、床も、天井も、極彩色の絵で彩られた石造りの部屋。 周りの遺跡と比べても異彩を放つその部屋の中、水の流れのように止まることなく空間に浮かんだパネルをタイピングしていく男がいた。 「ふぅむ、これは―――――」 手を止め、新たに浮かび上がったパネルを見て、呟く。 「8次元空間―――ツイスター宇宙に歪みが生じた、か。やはり封印が解けたか。だが――――――」 パネルに映し出されたツイスター空間図の一部の座標が点滅する。 「一部に強い歪みが生じているか・・・・・・・なるほど、彼のあのトラップはこれを利用したのか」 「なるほど、なるほど。ツイスター宇宙の強い歪みは、こちら側の宇宙の時間と空間の一部を抹消させるといいますからねぇ」 突如、別の声が聞こえてきた。 そこには褐色の肌の、長身痩躯の男が立っていた。 「人間にしては流石、というべきですねぇ。応用して、空間軸と時間軸に干渉し、封印が解ける時間稼ぎをしたというわけですか」 クカカカカ、と体の―――心の芯から戦慄するような笑い声が響いた。 それに、男―――ベゼクリクは無意識のうちに精神が強張るようであった。 「しかし――――」 と、笑い声を止めた。 「少々厄介なところにいるものですね、彼女は―――――」 「―――――特異点に接することはできますが、そこから先へ踏み込むことは今のこの設備では難しいですよ」 「クカカ―――――まあ、並みの者なら、ね」 クカカカカ―――と男の笑い声がまた響いた。 「ったく・・・・・・なん、なのよ・・・ここは―――――」 相変わらずどこまでも続く、奇妙・奇怪な風景。 どこへ向かうのか、目標も定かならずリナはただただ歩き続けていた。 いや、正確に言えばあのとき出会い、そして姿を消したあのシルクハットの男を捜しているのだった。 このおかしな世界について、なにかいろいろと知っているはずであった。 果ても知れないこの世界をリナは、その僅かの手がかりを頼りに歩いていた。 ふと見ると横に河が流れているが、それもおかしな赤い色合いの河水であった。 その川面の中からゴポリと気泡が浮かび上がってきた。 目を向けると、ゴポゴポと気泡とともに人が仰向けに浮かび上がってきた。 あの男ではなかった。顔はミイラのような髑髏であった。 「ここに人が来るのは珍しい―――――」 ソレはそう言葉を口にした。 「あんたは・・・・・・・」 「肉体を失い、未来永劫、過去永劫、ここを彷徨う者だ・・・・・・・」 カタカタカタと顎を鳴らし、リナに語りかける。 「私は叡智の深淵を求め――いや、憑りつかれ、禁忌に触れてしまった・・・・・・幾多の命を弄び、辿り着いた果てがここだ・・・・・・」 ソレは己のことを滔々と語りだした。 リナは何故かそれをただじっと聞いていた。 「・・・・・ありがとよ。話を聞いてくれたのは、あの方とあんただけだ」 「あの方?」 「あんたが探している人だよ・・・・」 「知ってるの!?」 「ああ・・・・・この先をずぅっと言ったところに、居を構えていなさる・・・・・・・・・」 そう言うと、気泡とともに再び河の中へと沈んでいった。 「ネフレンカ。エズダゴルはどうした?」 戻ってきたネフレンカに、エズダゴルの姿がないことを見たイルファン。 イルファンの問いに、ネフレンカはニヤリと笑みを浮べた。 「ふぉっふぉっふぉ、エズダゴル殿は後事は任せると言われましてな―――――」 その瞬間、ネフレンカの瞳に凶光が光った。 「先に身罷りました」 ズガンと凄まじい衝撃が襲った。辺りが烈しく砕け散る。 ひと一人など簡単に吹き飛ぶ威力である。 「ネフレンカ!貴様、何をする!?」 だがイルファンは無傷であった。その懐で力を発するものがある。 「ほう、それは――――」 「!?」 イルファンは懐のそれを取り出す。 「これは・・・・『妖精の書』!?」 「エズダゴルめの仕業か・・・・・小癪な小細工をしよる」 ですが―――――と、ネフレンカは杖を揮った。 ゆよろ、ゆよろ、と不気味な鳴声がして不定形の物体が現れた。 「抵抗せずに大人しくして頂きましょうか。この方のことが大事ならば――――」 ネフレンカがそう言うと、その不定形体から現れたのは、 「ア、アルウェン!?」 彼の最愛の妻、アルウェンが捕らえられていた。 「ネフレンカ!貴様っ!」 「おっと、大人しくして頂くと言った筈ですが」 「くっ!」 憎悪の視線をネフレンカに向けるが、彼はそれを平然と受け流していた。 「くくく、陛下。私ばかりを憎むのもお門違いですぞ」 「なんだと!?」 「あのエズダゴルめも大したタヌキですな。陛下はまんまと利用されたのございますな」 「どういうことだ!?」 「奴めが申しておったシャッド=メルなる人物、草の根分けて探索しましたが、そのような者この砂漠のどこにも居りはしませんでしたぞ」 イルファンの驚愕に、ネフレンカはニヤリと、欲望と邪悪さは年齢と関係ないと思わせる笑みを浮べた。 ************************************ 続きでした。 いや〜、ちょっと量子力学を調べてみましたが、チンプンカンプンですね。 もっと分かりやすく解説してるものはないものだろうか・・・・・ さてさて、動き出したネフレンカの野心・野望とリナは無事戻れるのか――――それでは次回をお楽しみに。 |
31908 | 遺跡の向こうは不思議の国でした | エモーション E-mail | 2005/9/26 21:53:50 |
記事番号31903へのコメント 棒太郎様、こんばんはです。 >もうすっかり風が冷たくなってきました。 >湯船につかるのが、心地よいです。 本当に……台風が来るごとに寒くなっているような……。 でもよく考えれば、来週には10月ですから当然なんですよね(^_^;) 完璧冬!な服はともかく、ふつーに秋冬物を出さないと。(←まだやってない(汗)) さて、今回から次の幕に移り、話も大詰めになってきましたね。 そして……そろそろあの御方の出番でしょうか。(わくわく) >「一部に強い歪みが生じているか・・・・・・・なるほど、彼のあのトラップはこれを利用したのか」 >「なるほど、なるほど。ツイスター宇宙の強い歪みは、こちら側の宇宙の時間と空間の一部を抹消させるといいますからねぇ」 >突如、別の声が聞こえてきた。 >そこには褐色の肌の、長身痩躯の男が立っていた。 >「人間にしては流石、というべきですねぇ。応用して、空間軸と時間軸に干渉し、封印が解ける時間稼ぎをしたというわけですか」 >クカカカカ、と体の―――心の芯から戦慄するような笑い声が響いた。 ナイの方に誉められるようなトラップをしかけ、時間稼ぎを行う……。 さすがいろんな意味で神と魔に近い(失礼な!)ヴェルミスさんです。 >「少々厄介なところにいるものですね、彼女は―――――」 >「―――――特異点に接することはできますが、そこから先へ踏み込むことは今のこの設備では難しいですよ」 >「クカカ―――――まあ、並みの者なら、ね」 >クカカカカ―――と男の笑い声がまた響いた。 そして当然というべきか、リナの居所も分かってしまうナイの方。 確かにナイの方ならあっさり踏み込めるでしょうけれど……素直に行くとも思えませんし……。 どう動くのでしょう。 >いや、正確に言えばあのとき出会い、そして姿を消したあのシルクハットの男を捜しているのだった。 >このおかしな世界について、なにかいろいろと知っているはずであった。 >果ても知れないこの世界をリナは、その僅かの手がかりを頼りに歩いていた。 そして「あああ、変なとこにきちゃったよ」と無駄に悩むより先に、 ある程度事情を知ってそうな者を探す行動をするリナ。 当然の行動のように見えても、すぐにそういう判断・行動ができる辺りはさすだと思いますし、 同時にリナもそこそこ柔軟な精神を持っているからなんでしょうね。 全部がそうだとは思いませんが、やはり……多少は血筋のせいもあるのかなあ……。 >目を向けると、ゴポゴポと気泡とともに人が仰向けに浮かび上がってきた。 >あの男ではなかった。顔はミイラのような髑髏であった。 >「ここに人が来るのは珍しい―――――」 >ソレはそう言葉を口にした。 >「あんたは・・・・・・・」 >「肉体を失い、未来永劫、過去永劫、ここを彷徨う者だ・・・・・・・」 >カタカタカタと顎を鳴らし、リナに語りかける。 普通は驚きそうなものですが……すっかり免疫がついたのでしょうか、リナ。 >「私は叡智の深淵を求め――いや、憑りつかれ、禁忌に触れてしまった・・・・・・幾多の命を弄び、辿り着いた果てがここだ・・・・・・」 >ソレは己のことを滔々と語りだした。 >リナは何故かそれをただじっと聞いていた。 >「・・・・・ありがとよ。話を聞いてくれたのは、あの方とあんただけだ」 どざえもん氏(勝手に仮名)のお話を黙って聞くリナ。 これまで神やら魔族やら、果ては世界に関わるような様々なものと関わってきて、 そしてそれを抜きにしても、知識を深め色々と仮説を立てたり研究したりする 魔道士という立場にいるだけに、どざえもん氏の話す彼自身の身の上話は、 何か感じるものがあるのかもしれませんね。 >「ああ・・・・・この先をずぅっと言ったところに、居を構えていなさる・・・・・・・・・」 >そう言うと、気泡とともに再び河の中へと沈んでいった。 うーむ。ヴェルミスさん、この世界(?)でもしっかり人望を得ているようですね。 さらに家までしっかり建てたのですか……。さすがです。 >ズガンと凄まじい衝撃が襲った。辺りが烈しく砕け散る。 >ひと一人など簡単に吹き飛ぶ威力である。 >「ネフレンカ!貴様、何をする!?」 >だがイルファンは無傷であった。その懐で力を発するものがある。 >「ほう、それは――――」 >「!?」 >イルファンは懐のそれを取り出す。 >「これは・・・・『妖精の書』!?」 >「エズダゴルめの仕業か・・・・・小癪な小細工をしよる」 ネフレンカさん、イルファンさんにまで手を掛けようとしましたか。 でも「本」のおかげで無事。きっちり御守りとしての効力を出していて……。 やはり「力のある物」は、使い方次第で良くも悪くもなりますね。 >「抵抗せずに大人しくして頂きましょうか。この方のことが大事ならば――――」 >ネフレンカがそう言うと、その不定形体から現れたのは、 >「ア、アルウェン!?」 >彼の最愛の妻、アルウェンが捕らえられていた。 あの生物はネフレンカさんの仕業でしたか。 アルウェンさんが人質に……。思いっきり……非道な手段を取ってますね。 >「あのエズダゴルめも大したタヌキですな。陛下はまんまと利用されたのございますな」 >「どういうことだ!?」 >「奴めが申しておったシャッド=メルなる人物、草の根分けて探索しましたが、そのような者この砂漠のどこにも居りはしませんでしたぞ」 驚愕の事実ですね。どこにもいないシャッド=メル……。いったいどういうことなのか。 単にネフレンカさん達でも見つけられないレベルで隠れている、という可能性もありますが…… 何か違うものに変化というか同化というか乗っ取られたというか…… まあ、そういう状態になっていたら……やだなあ……(がくがくぶるぶる) >続きでした。 >いや〜、ちょっと量子力学を調べてみましたが、チンプンカンプンですね。 >もっと分かりやすく解説してるものはないものだろうか・・・・・ 最近は図解雑学シリーズなんてものもでてますが、それでも分からないものは 分からないですよね。(^_^;) 一般人には、京極堂の「仏舎利と干菓子」レベルが限界のような気がします。 >さてさて、動き出したネフレンカの野心・野望とリナは無事戻れるのか――――それでは次回をお楽しみに。 ここまでくれば、もう従っている必要はないと動き出したネフレンカさん。 彼はここで何をする気なのでしょう。 ……あんな存在呼び出しても藪蛇にしかならないと思うのに……。 事実ナイの方もそろそろ動きそうですしね……(汗) まるで「千と千尋」もしくは「不思議の国のアリス」の如く、不可解な場所で ヴェルミスさんを捜すリナも、無事に戻ってこいよ〜とエールを送りたいです。 そしてイルファンさんとアルウェンさん。このお二人もどうなってしまうのでしょうか。 悲しい結末にならないと良いのですが……。 それでは今日はこの辺で失礼します。 続きを楽しみにお待ちしています♪ |
31909 | What a strange world | 棒太郎 | 2005/9/26 23:06:46 |
記事番号31908へのコメント >棒太郎様、こんばんはです。 >本当に……台風が来るごとに寒くなっているような……。 >でもよく考えれば、来週には10月ですから当然なんですよね(^_^;) >完璧冬!な服はともかく、ふつーに秋冬物を出さないと。(←まだやってない(汗)) > >さて、今回から次の幕に移り、話も大詰めになってきましたね。 >そして……そろそろあの御方の出番でしょうか。(わくわく) こんばんは、エモーションさん。 もう9月も終わりに近づき、もうすぐ10月・・・・・早いものですね。 ようやく話もクライマックスに近づいてきた感じです。 >>「人間にしては流石、というべきですねぇ。応用して、空間軸と時間軸に干渉し、封印が解ける時間稼ぎをしたというわけですか」 >>クカカカカ、と体の―――心の芯から戦慄するような笑い声が響いた。 > >ナイの方に誉められるようなトラップをしかけ、時間稼ぎを行う……。 >さすがいろんな意味で神と魔に近い(失礼な!)ヴェルミスさんです。 いろいろな意味でタダ者ではないですからね(と言ってもすべて、『ある愛の光景』で構築されたイメージですが) >>「―――――特異点に接することはできますが、そこから先へ踏み込むことは今のこの設備では難しいですよ」 >>「クカカ―――――まあ、並みの者なら、ね」 >>クカカカカ―――と男の笑い声がまた響いた。 > >そして当然というべきか、リナの居所も分かってしまうナイの方。 >確かにナイの方ならあっさり踏み込めるでしょうけれど……素直に行くとも思えませんし……。 >どう動くのでしょう。 無理強いすれば、行くのはたやすいですが、金色の方に配慮してなるだけ穏便にやろうと思ってます。 >>このおかしな世界について、なにかいろいろと知っているはずであった。 >>果ても知れないこの世界をリナは、その僅かの手がかりを頼りに歩いていた。 > >そして「あああ、変なとこにきちゃったよ」と無駄に悩むより先に、 >ある程度事情を知ってそうな者を探す行動をするリナ。 >当然の行動のように見えても、すぐにそういう判断・行動ができる辺りはさすだと思いますし、 >同時にリナもそこそこ柔軟な精神を持っているからなんでしょうね。 >全部がそうだとは思いませんが、やはり……多少は血筋のせいもあるのかなあ……。 魔道士はある意味、デジタルな思考の持ち主でないといけませんからね。 そうでなければ、あの年齢で自他共に認める”天才”とは言われないでしょうし。 >>「あんたは・・・・・・・」 >>「肉体を失い、未来永劫、過去永劫、ここを彷徨う者だ・・・・・・・」 >>カタカタカタと顎を鳴らし、リナに語りかける。 > >普通は驚きそうなものですが……すっかり免疫がついたのでしょうか、リナ。 驚きの連続で、もはや麻痺してしまったのかも。 >>「私は叡智の深淵を求め――いや、憑りつかれ、禁忌に触れてしまった・・・・・・幾多の命を弄び、辿り着いた果てがここだ・・・・・・」 >>ソレは己のことを滔々と語りだした。 >>リナは何故かそれをただじっと聞いていた。 >>「・・・・・ありがとよ。話を聞いてくれたのは、あの方とあんただけだ」 > >どざえもん氏(勝手に仮名)のお話を黙って聞くリナ。 >これまで神やら魔族やら、果ては世界に関わるような様々なものと関わってきて、 >そしてそれを抜きにしても、知識を深め色々と仮説を立てたり研究したりする >魔道士という立場にいるだけに、どざえもん氏の話す彼自身の身の上話は、 >何か感じるものがあるのかもしれませんね。 どこかで道を踏み誤れば、そうなっていたのは自分かも知れませんからね。 リナも魔道士の中では、良識派(魔術上において)に属するほうだと思いますし。 >>「ああ・・・・・この先をずぅっと言ったところに、居を構えていなさる・・・・・・・・・」 >>そう言うと、気泡とともに再び河の中へと沈んでいった。 > >うーむ。ヴェルミスさん、この世界(?)でもしっかり人望を得ているようですね。 >さらに家までしっかり建てたのですか……。さすがです。 やはり彼はタダ者ではなかった、と・・・(笑) >>「これは・・・・『妖精の書』!?」 >>「エズダゴルめの仕業か・・・・・小癪な小細工をしよる」 > >ネフレンカさん、イルファンさんにまで手を掛けようとしましたか。 >でも「本」のおかげで無事。きっちり御守りとしての効力を出していて……。 >やはり「力のある物」は、使い方次第で良くも悪くもなりますね。 あのエズダゴルが自ら手渡したものですから、”力”は折り紙付きです。 >>「ア、アルウェン!?」 >>彼の最愛の妻、アルウェンが捕らえられていた。 > >あの生物はネフレンカさんの仕業でしたか。 >アルウェンさんが人質に……。思いっきり……非道な手段を取ってますね。 悪役のスタンダードですね。 >>「奴めが申しておったシャッド=メルなる人物、草の根分けて探索しましたが、そのような者この砂漠のどこにも居りはしませんでしたぞ」 > >驚愕の事実ですね。どこにもいないシャッド=メル……。いったいどういうことなのか。 >単にネフレンカさん達でも見つけられないレベルで隠れている、という可能性もありますが…… >何か違うものに変化というか同化というか乗っ取られたというか…… >まあ、そういう状態になっていたら……やだなあ……(がくがくぶるぶる) このどこにもいない”シャッド=メル”の謎はこの先、明らかになります。 見つけられないレベルで隠れている―――――というのは、ある意味あっていると思います。 >>続きでした。 >>いや〜、ちょっと量子力学を調べてみましたが、チンプンカンプンですね。 >>もっと分かりやすく解説してるものはないものだろうか・・・・・ > >最近は図解雑学シリーズなんてものもでてますが、それでも分からないものは >分からないですよね。(^_^;) >一般人には、京極堂の「仏舎利と干菓子」レベルが限界のような気がします。 なんか哲学的な感じがして面白そうなので、調べてみたのですが、数式なんぞ出されるともうだめですね。 >>さてさて、動き出したネフレンカの野心・野望とリナは無事戻れるのか――――それでは次回をお楽しみに。 > >ここまでくれば、もう従っている必要はないと動き出したネフレンカさん。 >彼はここで何をする気なのでしょう。 >……あんな存在呼び出しても藪蛇にしかならないと思うのに……。 >事実ナイの方もそろそろ動きそうですしね……(汗) >まるで「千と千尋」もしくは「不思議の国のアリス」の如く、不可解な場所で >ヴェルミスさんを捜すリナも、無事に戻ってこいよ〜とエールを送りたいです。 >そしてイルファンさんとアルウェンさん。このお二人もどうなってしまうのでしょうか。 >悲しい結末にならないと良いのですが……。 > >それでは今日はこの辺で失礼します。 >続きを楽しみにお待ちしています♪ ネフレンカ――――彼は典型的な悪役なので、目的もオーソドックスです。 まあ、どのくらいヤバさ加減を理解しているかですが・・・・・ リナも戻す算段はつけています。 イルファンとアルウェン、まあリュウゼンとミヤリのような結果にはならないように注意してます。 それでは、どうもありがとうございました。 |
31916 | 闇黒の断章 〜第6章〜 「魔術師の帰還」 2 | 棒太郎 | 2005/10/2 00:42:40 |
記事番号31903へのコメント こんばんは、棒太郎です。 もう10月・・・・・早いですねぇ。 と言うか、夏が堪能する間もなく、あっという間に去っていったような・・・・ 海にもどこにも行ってないんですけど・・・・・・ それでは、つづきをどうぞ。 ************************************* 『闇黒の断章』 〜第6章〜 「魔術師の帰還」 2 「やれやれ・・・・・あれがそうかしら?」 さすがにくたびれた足を引きずるように歩きながら、リナは眼前に見える建物を見つめた。 古風な、下町の下宿といった風情の質素な建物であった。 というか、周りを見渡しても建物らしきものはコレひとつしかない。 まあ、間違いはなかろう―――ということで、リナは入り口まで近づき、その扉を開けた。 キィィッと木のきしむ音が響きながら、開いたその先は灯り一つともっていなかった。 「もしもーーし」と声をかけて、その中へ一歩踏み出した途端、 「いっ!!?」 足が踏みしめたのは床ではなく、何もない空間だった。 「えええーーーーーっっ!!??」 絶叫の尾を引きながら、リナは黒々と口を広げた穴へと落ちていった。 行けども行けども同じような風景が続く石造りの回廊。 その中を二つの影が、ほとんど迷うことのない足取りで歩いていた。 片一方の黒髪の青年がやや先頭を行き、その後を金髪の青年が追いかけていた。 黒髪の青年はまるで、目的地までの道のりをあらかじめ知っているかのような足取りだった。 「ふむ・・・・・・」 しばらく行って、足を止めた。 目の前には、これも石造りの、重厚な扉が立ちはだかっていた。 「この先だ」 黒髪の青年が金髪の青年のほうを振り向いて言った。 「間違いないのか、リュウゼン?」 「ジゴマ殿からそう言われた」 リュウゼンと呼ばれた青年はそう言うと、扉を指差した。 「この扉、厳重に閉じられているが・・・・・・・ガウリイ=ガブリエフ、お主の腕と剣ならやれるだろう」 リュウゼンはガウリイと呼んだ青年に向かってサラリとそう言った。 彼は扉を叩っ斬って開ける、と言っているのだった。 「お前・・・・・案外ムチャクチャ言うな」 半ば呆れ気味に、ガウリイは肩を竦めた。 「ふふ・・・・・お主ほどの腕ならそのような”力”ある剣に頼らずとも、斬鉄・斬岩はできるだろう。だからこそ、私もお主に我が剣の奥伝を授けたのだ」 腕を高く評価している――――そのリュウゼンの言葉に、ガウリイはひとつ息をついて、微笑を浮かべた。 「そこまでラブ・コールされちゃぁな――――」 スラリと腰の鞘から光の剣を抜き、青眼に構えた。 一瞬の沈黙の後、ガウリイの眼光がカッと閃き、鋭い呼気が疾った。 意思の扉に向かって銀光が閃いた。 と、カチンとガウリイが剣を鞘に納めると同時に、見事な切り口を見せて、扉が割られた。 「御見事」 それを見ながらリュウゼンが声を上げた。 「さて、では往くか――――――」 開かれた扉を潜ろうとしたときであった。 「む!」 突如、奇怪な咆哮が響いたかと思うと、彼らが来た方向の回廊の向こうから、様々に奇怪な怪物たちの群れが押し寄せてくるのが見えた。 「ちっ!」 相手に出来ないわけでもないが、余計な時間を食う暇はない。このまま逃げるか、迎え撃つか――――ガウリイが剣の柄に手をかけながら、思考を張り巡らせたとき、 「先を往け、ガウリイ=ガブリエフ」 ガウリイの前にリュウゼンが立った。 「ここは私が引き受ける」 背負った包みを広げるや、中から十数本の剥き身の剣が現れた。 そのどれもが超がつくほどの一級品ばかりであった。 「リュウゼン!!」 「往け。お主にはやらねばならぬことがあろう」 己が周囲にそれらの剣を床につき立てながら、リュウゼンは顔だけ振り返りニッと笑った。 「・・・・・・・・死ぬなよ」 「ふ、すでにその身の者にいう台詞ではないぞ」 互いに小さく笑みを交わすや、ガウリイは扉の向こうの回廊へ駆け出した。 それを見送ったリュウゼンは、右手の一刀と、床につき立てた剣の内の一本を左手に、二刀を構えた。 「おぞましき化け物どもよ。我が剣にかけて、ここより先は一歩も行かせん」 怪物たちの咆哮とともに、二条の剣閃が空を切り裂いた。 「ふふ、さてネズミどもに向けて手駒も放った。あとはアレをこちら側へ呼び寄せるだけか―――――」 祭壇の頂上でネフレンカが邪悪な笑い声を響かせていた。 「ぐ・・・・ネフレンカ、貴様―――――」 彼の使い魔であるスライムのような粘塊質の物体に手足を封じられたイルファンが、怒りの視線をネフレンカに向け、声を絞り出す。 「ふふふ、大人しくしておったほうが身のためですぞ、陛下」 「貴様・・・何故―――――」 「ふぉっふぉっふぉ、そろそろ本当のことを申し上げましょうかな。私はアルウェン王妃様の祖父、即ち先代の王の密命を受けた隠密なのですよ」 ネフレンカの言葉にアルウェンは驚愕の相を貼りつかせた。 「お、お祖父様の―――――な、何故です!?」 「陛下と王妃様との婚姻を結ぶ前から、先代様は他の大国と秘密裏に密約を推し進めていたのですよ。詳しく申せば、私はその大国から派遣されたのですが」 「そんな――――――」 「この国で勢力を誇る魔道士団。それが頭角を現したのが陛下が生まれる少し前のこと。脆弱な小国のため、ほったらかしにされていたとはいえ、魔道士協会の権力さえ通じぬ闇。我が国が興味を持つのも当然でしょう?故にここの懐へ潜り込むために、政略結婚などの小細工を様々にいたしましたが・・・・・まあ、ようやくそれも終わりですな」 「では、祖父殿はアルウェンを生贄にしたというのか!?」 「ふふ、政略結婚とはそういうものでしょう」 「貴様ぁっ!!」 「あとは召喚儀式が完全に済み次第、任務完了となるが・・・・・・ふふふ、もはやそのこともどうでもいい」 「!?」 ネフレンカの瞳に、野望の色が燃えていた。 「これほどの”力”、手にするものはひとりでいい。そう、エズダゴルも始末した。すべてはこの私のものだ!!」 一体どこまで落ちたのか――――― 気がつけばリナは、自分がまた別の風景にいるのを理解した。 「ここは―――――」 辺り一面に広がる砂の海。 そう、自分たちが渡って来たあの砂漠であった。 戻ってこれたのか――――そう思ったとき、 「やれやれ、ここまでやって来るとは。随分と仕事熱心なものだ」 不意に聞こえてきた声に振り向くと、そこにあの黒のシルクハットに黒の外套を纏ったあの男がいた。 リナは慌てて立ち上がった、よく見るとその視線は自分に注がれてはいなかった。そういえば、先程の声も自分に向かってのものではなかった。 その視線の先を追って、リナは驚きの声をあげた。 そこにいたのは一組の男女――――特に男のほうによく見覚えがあった。 「我々も本意ではない。だが、これより貴方の往く先には何かがある。そのためだ」 それに魔族との関わりがあるかもしれない――――と男は付け加えた。 「”不世出の天才””孤高の探求者””眠れる竜”と名高い大魔道士ヴェルミス=インバース、貴方が自ら動くのだ。何にせよ、確かめておかねばならない」 「ほう、天下の『赤の竜神の騎士』様にまで名が知られているとは、光栄なものだ」 男―――ヴェルミス=インバースはからかうような笑みでそう言った。 「まあ、好きにするがいいさ。確か――――グレン君にラナ君、だったな。君たちも感じるだろう。この、これまで感じたことのない、絡みつくような霊気を」 その空には眼に見えぬ、異様な気配がゆっくりと覆おうとしていた。 ************************************ 続きでした。 ここからちょっと、ご先祖との過去の因縁話も出てきます。 『竜剣抄』で言ってた発端となった出来事はこれに起因します。 それでは、また次回。 |
31919 | もしかして〃帰還〃はこの方にかかる度合いが強い……のかな? | エモーション E-mail | 2005/10/3 21:48:25 |
記事番号31916へのコメント 棒太郎様、こんばんはです。 >もう10月・・・・・早いですねぇ。 >と言うか、夏が堪能する間もなく、あっという間に去っていったような・・・・ >海にもどこにも行ってないんですけど・・・・・・ 本当に……気が付けば秋まっただ中ですね。今年は比較的夏っぽい夏(何だそりゃ)だったと 思うのですが、行った場所って……映画館と近場の古代遺跡くらい……(笑) ……とりあえずサンマの美味しい季節を堪能してます。 また先日図書館で「怪人フー・マンチュー」という本を見つけまして……さっそく借りてきました(笑) というわけで読書の秋も堪能します(笑) さて、ヴェルミスさんやリナのいる空間と遺跡の両方で、事態は刻一刻と動き出していますね。 ネフレンカさんの野望とラスボスの降臨。両方からの阻止が必要になってくるのかもしれませんね。 >古風な、下町の下宿といった風情の質素な建物であった。 >というか、周りを見渡しても建物らしきものはコレひとつしかない。 下町の下宿風とはいえ、どうやって作ったのでしょう。DASH村村役場縮小版のようなものを 想像していたのですが……。やはりただ者ではないですね。 >「もしもーーし」と声をかけて、その中へ一歩踏み出した途端、 >「いっ!!?」 >足が踏みしめたのは床ではなく、何もない空間だった。 >「えええーーーーーっっ!!??」 >絶叫の尾を引きながら、リナは黒々と口を広げた穴へと落ちていった。 ……やはりヴェルミスさんの家だけあって、こういう仕掛けがあるのですね。侵入者対策でしょうか。 でも、何となく「不思議の国のアリス」な状況でもありますね。アリス服着ていれば完璧♪ >目の前には、これも石造りの、重厚な扉が立ちはだかっていた。 >「この先だ」 >黒髪の青年が金髪の青年のほうを振り向いて言った。 >「間違いないのか、リュウゼン?」 >「ジゴマ殿からそう言われた」 >リュウゼンと呼ばれた青年はそう言うと、扉を指差した。 ナイの方はともかくとして、ジゴマさんも何故そんなことが分かるのでしょう……。 でもジゴマさんだしなあ……(遠い目) >スラリと腰の鞘から光の剣を抜き、青眼に構えた。 >一瞬の沈黙の後、ガウリイの眼光がカッと閃き、鋭い呼気が疾った。 >意思の扉に向かって銀光が閃いた。 >と、カチンとガウリイが剣を鞘に納めると同時に、見事な切り口を見せて、扉が割られた。 >「御見事」 >それを見ながらリュウゼンが声を上げた。 場所が場所だけに単なる扉とも思えないのに、あっさり斬ってのける……。 相変わらずガウリイの腕は凄いです。(ちょっとだけ、リナに「斬ってv」と言われると すんなり斬る癖に〜」と思ったのは秘密です(笑)) >「往け。お主にはやらねばならぬことがあろう」 >己が周囲にそれらの剣を床につき立てながら、リュウゼンは顔だけ振り返りニッと笑った。 >「・・・・・・・・死ぬなよ」 >「ふ、すでにその身の者にいう台詞ではないぞ」 >互いに小さく笑みを交わすや、ガウリイは扉の向こうの回廊へ駆け出した。 >それを見送ったリュウゼンは、右手の一刀と、床につき立てた剣の内の一本を左手に、二刀を構えた。 >「おぞましき化け物どもよ。我が剣にかけて、ここより先は一歩も行かせん」 >怪物たちの咆哮とともに、二条の剣閃が空を切り裂いた。 ガウリイを先に行かせるために、怪物たちの相手を引き受けたリュウゼンさん。 そしてリュウゼンさんに「死ぬなよ」と言うガウリイ。熱い漢の友情ですね。 本物は既に彼岸の人だとは分かっていても、他に相応しい言葉はないでしょう。 >「ふぉっふぉっふぉ、そろそろ本当のことを申し上げましょうかな。私はアルウェン王妃様の祖父、即ち先代の王の密命を受けた隠密なのですよ」 >ネフレンカの言葉にアルウェンは驚愕の相を貼りつかせた。 >「お、お祖父様の―――――な、何故です!?」 >「陛下と王妃様との婚姻を結ぶ前から、先代様は他の大国と秘密裏に密約を推し進めていたのですよ。詳しく申せば、私はその大国から派遣されたのですが」 >「そんな――――――」 >「この国で勢力を誇る魔道士団。それが頭角を現したのが陛下が生まれる少し前のこと。脆弱な小国のため、ほったらかしにされていたとはいえ、魔道士協会の権力さえ通じぬ闇。我が国が興味を持つのも当然でしょう?故にここの懐へ潜り込むために、政略結婚などの小細工を様々にいたしましたが・・・・・まあ、ようやくそれも終わりですな」 なるほど……。確かに大国からすれば、あの魔道士協会を片隅に追いやるような力を持つ魔道士団に、 興味を持たないわけありませんね。そしていくら小国同士で結束して大国に対抗していると言っても、 そんな不可解な力を持つ同盟相手は、水面下では警戒の対象でしかないでしょう。 大国からこの件について、おそらく好条件で密約を申し込まれたら……断れないし、 断らないのも無理ないですね。 問題はアルウェンさんですが、多分、事が起きる前になったら、国に連れ戻すくらいは 考えにあったんじゃないのかなあと。 さすがに祖父としては一緒に犠牲にするのは忍びないですし、国としても再婚という形にはなりますが、 また政略結婚に使えますから。 彼にとっての予想外は、アルウェンさんが思いがけずイルファンさんとラブラブに なってしまったことと、ネフレンカさんの命令無視……でしょうか。 >ネフレンカの瞳に、野望の色が燃えていた。 >「これほどの”力”、手にするものはひとりでいい。そう、エズダゴルも始末した。すべてはこの私のものだ!!」 ……大したことのない〃力〃なら、こうはならなかったのでしょうけれど……。 ネフレンカさん……関わっていくうちに、すっかり自分が支配者になろうという野望を 持っちゃったのですね。……それが徹底的な破滅への第一歩とも気づかずに……。 >その視線の先を追って、リナは驚きの声をあげた。 >そこにいたのは一組の男女――――特に男のほうによく見覚えがあった。 >「我々も本意ではない。だが、これより貴方の往く先には何かがある。そのためだ」 >それに魔族との関わりがあるかもしれない――――と男は付け加えた。 >「”不世出の天才””孤高の探求者””眠れる竜”と名高い大魔道士ヴェルミス=インバース、貴方が自ら動くのだ。何にせよ、確かめておかねばならない」 >「ほう、天下の『赤の竜神の騎士』様にまで名が知られているとは、光栄なものだ」 >男―――ヴェルミス=インバースはからかうような笑みでそう言った。 >「まあ、好きにするがいいさ。確か――――グレン君にラナ君、だったな。君たちも感じるだろう。この、これまで感じたことのない、絡みつくような霊気を」 >その空には眼に見えぬ、異様な気配がゆっくりと覆おうとしていた。 リナはとりあえず無事に(?)戻れたのですね。たまたまこちらへ来るために、 ヴェルミスさんが空間を繋げたとき家に入った、ということでしょうか。 そして二人の「赤の竜神の騎士」……。グレンさんとラナさんのお二人も、あの空間へ 来ていたのですか。すっかり成仏したと思っていたのですが、何らかの理由であの空間に 留まっていたのでしょうか。 何にせよ、さらに凄いメンバーが増えましたね。 >続きでした。 >ここからちょっと、ご先祖との過去の因縁話も出てきます。 >『竜剣抄』で言ってた発端となった出来事はこれに起因します。 >それでは、また次回。 「竜剣抄」から張られていた伏線が、ここではっきり繋がりましたね。 次はあのグレンさんが修羅へと引きずり込まれる原因になった〃存在〃と、ヴェルミスさんの因縁話……。 いよいよ謎が明らかに! というところですね。楽しみです。 それでは、今日はこの辺で失礼します。 |
31921 | 現世に戻るにはもう少しかかりそう | 棒太郎 | 2005/10/4 15:51:04 |
記事番号31919へのコメント >棒太郎様、こんばんはです。 >本当に……気が付けば秋まっただ中ですね。今年は比較的夏っぽい夏(何だそりゃ)だったと >思うのですが、行った場所って……映画館と近場の古代遺跡くらい……(笑) >……とりあえずサンマの美味しい季節を堪能してます。 >また先日図書館で「怪人フー・マンチュー」という本を見つけまして……さっそく借りてきました(笑) >というわけで読書の秋も堪能します(笑) こんにちは、エモーションさん。 本当にあっという間に秋になりましたね。私も食欲の秋を堪能します。 『怪人フー・マンチュー』ですか(笑)勿論名前の元ネタはここからです(笑) >さて、ヴェルミスさんやリナのいる空間と遺跡の両方で、事態は刻一刻と動き出していますね。 >ネフレンカさんの野望とラスボスの降臨。両方からの阻止が必要になってくるのかもしれませんね。 やっと状況をここまでもってくることが出来ました。 リナを元に戻すまでまた、一苦労だと思いますが。 >>古風な、下町の下宿といった風情の質素な建物であった。 >>というか、周りを見渡しても建物らしきものはコレひとつしかない。 > >下町の下宿風とはいえ、どうやって作ったのでしょう。DASH村村役場縮小版のようなものを >想像していたのですが……。やはりただ者ではないですね。 古いレンガ造りの建物を想像してもらえれば。 >>足が踏みしめたのは床ではなく、何もない空間だった。 >>「えええーーーーーっっ!!??」 >>絶叫の尾を引きながら、リナは黒々と口を広げた穴へと落ちていった。 > >……やはりヴェルミスさんの家だけあって、こういう仕掛けがあるのですね。侵入者対策でしょうか。 >でも、何となく「不思議の国のアリス」な状況でもありますね。アリス服着ていれば完璧♪ ここいらは彼の住居なので、こんなのもあると。 >>「間違いないのか、リュウゼン?」 >>「ジゴマ殿からそう言われた」 >>リュウゼンと呼ばれた青年はそう言うと、扉を指差した。 > >ナイの方はともかくとして、ジゴマさんも何故そんなことが分かるのでしょう……。 >でもジゴマさんだしなあ……(遠い目) まあ、ジゴマですし(笑) 彼の正体はまだまだ霧の向こうです。 >>と、カチンとガウリイが剣を鞘に納めると同時に、見事な切り口を見せて、扉が割られた。 >>「御見事」 >>それを見ながらリュウゼンが声を上げた。 > >場所が場所だけに単なる扉とも思えないのに、あっさり斬ってのける……。 >相変わらずガウリイの腕は凄いです。(ちょっとだけ、リナに「斬ってv」と言われると >すんなり斬る癖に〜」と思ったのは秘密です(笑)) ガウリイの腕に加えて、イミテーションとはいえ光の剣ですから。 ガウリイもまさかリュウゼンがそんなこと言うキャラではないと思っていましたので、思わずツッコんでしまいました。 >>「・・・・・・・・死ぬなよ」 >>「ふ、すでにその身の者にいう台詞ではないぞ」 >>互いに小さく笑みを交わすや、ガウリイは扉の向こうの回廊へ駆け出した。 >>それを見送ったリュウゼンは、右手の一刀と、床につき立てた剣の内の一本を左手に、二刀を構えた。 >>「おぞましき化け物どもよ。我が剣にかけて、ここより先は一歩も行かせん」 >>怪物たちの咆哮とともに、二条の剣閃が空を切り裂いた。 > >ガウリイを先に行かせるために、怪物たちの相手を引き受けたリュウゼンさん。 >そしてリュウゼンさんに「死ぬなよ」と言うガウリイ。熱い漢の友情ですね。 >本物は既に彼岸の人だとは分かっていても、他に相応しい言葉はないでしょう。 やはりこういう場面が、漢の友情を最高に感じさせる場面のひとつだと思います。 漢は一度拳を交えて互いを理解するのです。 >>「この国で勢力を誇る魔道士団。それが頭角を現したのが陛下が生まれる少し前のこと。脆弱な小国のため、ほったらかしにされていたとはいえ、魔道士協会の権力さえ通じぬ闇。我が国が興味を持つのも当然でしょう?故にここの懐へ潜り込むために、政略結婚などの小細工を様々にいたしましたが・・・・・まあ、ようやくそれも終わりですな」 > >なるほど……。確かに大国からすれば、あの魔道士協会を片隅に追いやるような力を持つ魔道士団に、 >興味を持たないわけありませんね。そしていくら小国同士で結束して大国に対抗していると言っても、 >そんな不可解な力を持つ同盟相手は、水面下では警戒の対象でしかないでしょう。 >大国からこの件について、おそらく好条件で密約を申し込まれたら……断れないし、 >断らないのも無理ないですね。 >問題はアルウェンさんですが、多分、事が起きる前になったら、国に連れ戻すくらいは >考えにあったんじゃないのかなあと。 >さすがに祖父としては一緒に犠牲にするのは忍びないですし、国としても再婚という形にはなりますが、 >また政略結婚に使えますから。 >彼にとっての予想外は、アルウェンさんが思いがけずイルファンさんとラブラブに >なってしまったことと、ネフレンカさんの命令無視……でしょうか。 戦国時代、有力者の女性は国や家のために自ら望んで政略の道具となった者のいるそうですが・・・・・ やはり、あのころの女性は時代に翻弄されたんですね。 >>ネフレンカの瞳に、野望の色が燃えていた。 >>「これほどの”力”、手にするものはひとりでいい。そう、エズダゴルも始末した。すべてはこの私のものだ!!」 > >……大したことのない〃力〃なら、こうはならなかったのでしょうけれど……。 > ネフレンカさん……関わっていくうちに、すっかり自分が支配者になろうという野望を >持っちゃったのですね。……それが徹底的な破滅への第一歩とも気づかずに……。 ”力”に魅せられ、そして取り憑かれてしまいました。 ”力”が”力”だけに余計に物騒です。 >>男―――ヴェルミス=インバースはからかうような笑みでそう言った。 >>「まあ、好きにするがいいさ。確か――――グレン君にラナ君、だったな。君たちも感じるだろう。この、これまで感じたことのない、絡みつくような霊気を」 >>その空には眼に見えぬ、異様な気配がゆっくりと覆おうとしていた。 > >リナはとりあえず無事に(?)戻れたのですね。たまたまこちらへ来るために、 >ヴェルミスさんが空間を繋げたとき家に入った、ということでしょうか。 >そして二人の「赤の竜神の騎士」……。グレンさんとラナさんのお二人も、あの空間へ >来ていたのですか。すっかり成仏したと思っていたのですが、何らかの理由であの空間に >留まっていたのでしょうか。 >何にせよ、さらに凄いメンバーが増えましたね。 残念ながら、リナはまだ元の世界に戻れてません。 ここは時空の狭間みたいなところで、この光景は過去の立体映像みたいなものです。 ここで過去の因縁が明らかになります。 >>続きでした。 >>ここからちょっと、ご先祖との過去の因縁話も出てきます。 >>『竜剣抄』で言ってた発端となった出来事はこれに起因します。 >>それでは、また次回。 > >「竜剣抄」から張られていた伏線が、ここではっきり繋がりましたね。 >次はあのグレンさんが修羅へと引きずり込まれる原因になった〃存在〃と、ヴェルミスさんの因縁話……。 >いよいよ謎が明らかに! というところですね。楽しみです。 >それでは、今日はこの辺で失礼します。 ようやくこの伏線まで辿り着けました。 そう遠くないうちに、リナも戻してやりたいもんです。 それでは、どうもありがとうございました。 |