◆−華胥の泡沫−囚鳳 (2005/10/5 15:48:33) No.31923 ┣猫はアンドリュー・ワイルズの夢を見るか?(+はじめての方へ)−囚鳳 (2005/10/15 16:37:53) No.31955 ┣飛べない日曜日−囚鳳 (2005/10/22 00:56:38) No.31987 ┃┗ご無沙汰です−羅城 朱琉 (2005/10/25 08:24:24) No.31994 ┃ ┗どうもお久しぶりです−囚鳳 (2005/10/25 21:38:22) No.31999 ┗第七官界 七って素数だ−囚鳳 (2005/11/20 15:33:34) No.32065
31923 | 華胥の泡沫 | 囚鳳 | 2005/10/5 15:48:33 |
マエガキ タバスコが好きです。 単に辛いだけでなく、ちょっと酸味があるところが好みです。 ピザやパスタだけでなく、肉じゃがやスープや八宝菜にもかけてしまいます。 家族には少々奇異に思われていますが、タバスコはイタリアンな食べ物にかけるものだというのは固定観念です。 原材料は唐辛子と塩と酢だけですから、色んな料理にマッチします。 第一、イタリアではピザやパスタにかけることはほとんどないとか。 問題があるとすれば、本当に何にでもかけてしまうことと、かける量が若干多いこと、くらいなものでしょう。 ところで今回は過去最長です。 100超えています。 内容的にも実験的(?)な歌がいくつか。 数日かけてじっくり詠むなり(逆に疲れそうだ)、目に止まったやつだけを詠むなり(一個くらいは止めてくださいね)、二個三個と同時に詠んでみるなり(果たして可能か?)、適当に読み流すなり(漢字の使い分け♪)、色々と工夫してお読み(/詠み)いただければいーなと思ったり思わなかったりしますし、しません。 どっちやねん、とでもツッコミ入れてくだされば嬉しいと思うかも知れないし、思わないかも知れませんです。 ―― ―― カショノホウマツ 華胥の泡沫 ―― ―― 1 空っぽの、棺に闇は、みっしりと、星を見つける、誰かのまなざし 2 水だけが、そこには溢れて、落日の、光の小道が、彼方へのびる 3 あの星で、何があったの、あのひとは、わたしの街から、光を奪った 4 荘厳な、闇だけがただ、そこにあり、男が神を、捏造する音 5 鏡文字、読むのに苦労、したせいで、期末の国語は、散々だったよ 6 うさぎ語を、専攻している、友人は、女性にもてるが、うさぎにもてない 7 カアサンは、ソトノセカイから、やってくる、ソトノセカイに、そろそろいきたい 8 カアサンは、まだはやいという、そういって、トビラをひらいて、ソトノセカイへ 9 トビラには、カギがかけられ、ひらかない、カアサンにしか、あけられないのだ 10 カアサンは、ボクをいじめる、のがすきだ、アクマなのだと、ボクはおもった 11 すこしずつ、ボクのカラダは、そだってく、ボクはたたかう、けっしてまけない 12 カアサンを、ボクはようやく、やっつけた、たすけてという、カアサンをくう 13 カアサンを、くったせいかな、すんなりと、トビラはひらいた、ボクはでていく 14 また一人、やられましたよ、<人食い>は、ずいぶん調子に、乗ってやがるな 15 ドードーは、餌代高いし、飼えないな、ペンギンあたりで、我慢してくれ 16 ふわふわと、いろんなレモンが、浮かんでて、ぜんぶ素敵で、迷ってしまうわ 17 百年後、あなたが座る、この椅子に、唇這わす、窓の夕焼け 18 玄関に、大きな子猫が、座ってて、入りたくても、入れない夜 19 静寂は、千円ちょっとで、売ってるよ、静寂税は、高いんだけど 20 あんたには、人権なんか、ないんだよ、ロボット少女の、閉ざされた口 21 八月の、妖精国に、咲くバラの、模造品しか、残っていない 22 ヘンテコな、帽子をかぶった、犬たちが、支配していた、未来のシリウス 23 その男、金貸し業も、やるゆえに、金融詩人と、呼ばれて「つまらん!」 24 真実を、大人買いして、破産して、それでも私は、幸せでしたよ 25 図書館に、魔法のほうきが、おいてあり、八年前まで、使えたという 26 外は夜、新古書店の、ような場所、立ち読みしている、僕に似た人 27 時の砂、古代のロケット、魂図、地球とシリウス、往復した風 28 数学の、存在しない、混沌で、君はこんなに、美しいから 29 ああ僕よ、どうしてこんなに、綺麗なの、焼け爛れた貌(かお)、無数の傷痕 30 黒竜の、暗き貌(かんばせ)、この夜を、くれてやるから、早く立ち去れ 31 竜なんて、デパートいけば、売ってるよ、いつの時代の、人なのあなた 32 太陽が、カボチャに変わる、瞬間が、あなたの望んだ、終わりの始まり 33 雨の中、どこへゆくのか、僕の顔、腐りゆくのが、さだめであるのに 34 雪たちと、一緒に地球に、降りてくる、こうもり傘の、ステキなおじさん 35 この星の、悲しみ映す、装置らが、まどろんでいる、華胥の泡沫 36 君よりも、バカな女性は、日本には、きっといないさ、本当に素敵 37 見え透いた、お世辞はやめて、ボクよりも、バカな娘なんて、どこにでもいる 38 ほらあそこ、すっごいバカな、男いる、えーマジあんなの、バカじゃないじゃん 39 羽虫より、小さな宇宙に、住む権利、与えられてる、隣のうどん屋 40 ベランダで、星を見つめて、タバコ吸う、煙の向こうに、あなたはいない 41 カナリアの、前転している、雪の上、足跡のない、殺人現場 42 鏡から、鏡に移る、能力を、使っちゃいけない、世の中になる 43 しあわせを、作る工場、昔はね、たくさんあったよ、みんな潰れた 44 本物の、地球は右手か、左手か、どっちに持ってる?、当ててごらんよ 45 眼球の、代わりに詰まった、BB弾、十年前なら、気味悪がられた 46 綿菓子と、僕の背中の、遊園地、帰りたくても、帰れないから 47 大都市を、見下ろす巨人の、ネジを巻く、動き出さない、だけど巻くのだ 48 殺されたい、殺されたいけど、殺したい、妻も私も、わがままなんです 49 秋風を、メランコリィに、変へたなら、灰色の街、歩いてゆかう 50 そりゃそうだ、彼もいずれは、この星を、出ていくだろう、それでいいのだ 51 まあだだよ、しにがみさんから、かくれんぼ、スリルがあって、とってもたのしい 52 親指を、人差し指が、いじめてる、反対の手の、小指が見つめる 53 永遠に、廻り続ける、はずだった、時計の針は、折れて砕ける 54 遊園地、みたいなお家に、住んでいて、時々知らない、世界を見つける 55 光る船、海から沼地を、見下ろして、時々子どもや、老人捨てる 56 迷宮の、奥へといざなう、狐火が、あなたの未来を、映して揺れる 57 芸術を、解するロボット、非芸術、作品どんどん、壊してゆくさま 58 その泡が、六億年後に、君となる、……君の望みを、叶えてあげよう 59 君たちの、時間はニセモノ、ホンモノは、僕のアパート、だけに流れる 60 僕たちは、ゴミ箱なんか、いやなんだ、ガムとティッシュの、共同戦線 61 妖力の、宿るペンギン、見つけては、解剖していた、博士の肉片 62 心臓に、毛のない方は、危険です、これより先には、進まれないよう…… 63 瞬きを、するたび信号、変わってる、時間を敵に、回した少年 64 六畳の、部屋に圧縮、された惑星(ほし)、元から住人、僕だけだけど 65 ちょうちんの、あかりのなかに、おさかなが、いっぴき……にひき……、すべてわたくし 66 蒼い月、私の瞳に、隠れてる、ホントの私を、閉じ込めたまま 67 天上の、焔に焼かれ、鳥達は、夜の種族の、哭き声を聴く 68 月影の、踊る広場に、さりげなく、あなたによく似た、石像が立つ 69 この路地を、まっすぐいけば、あの森の、香りの断片、くらいは見つかる 70 銀の森、賢者の名を持つ、蝶が飛び、キノコの形の、水晶光る 71 夕暮れの、迷宮都市を、さまよえば、月光バーの、看板連なる 72 この街で、赤い子馬の、看板を、見つけたやつは、帰ってこない 73 遊園地、みたいな森が、大陸を、さまよい歩いて、お金を稼ぐ 74 赤髪の、女剣士が、道端で、ヒッチハイクを、している夕焼け 75 パンを手に、王女は目指す、王宮の、遥かな地下の、まだ見ぬ世界 76 地下5階、メイジバットに、倒される、王女は嘆く、もう千回目だ 77 恐ろしき、夕焼けを見た……、黒い鳥、あなたの肉を、ついばみにくる 78 死神の、ごとく大鎌、振り上げて、ピンクのうさぎは、何かをつぶやく 79 ドラゴンも、英語を使う世、だからこそ、竜語の魅力を、伝えたいのだ 80 にわとりと、にわとり小屋が、けんかして、卵が産まれず、困っています 81 黒い獅子、褐色の土地、白い花、銀色の月、水に浮かべて 82 この夜を、シャーベットにして、食べたいな、おとうとのゆび、空へとのびる 83 十月が、ガラスコップの、水の中、明滅している、八月の夜 84 ペンギンの、お化けと駅前、歩いてる、ヘンなおじさん、僕の父親 85 シュレディンガー、印の猫缶、新発売 86 風さんが、ぼくのともだち、世界から、ぼくの家へと、集まってくる 87 月の子が、遊んでいるよ、麦畑、青い光が、ゆらゆら揺れる 88 水面に、浮かぶわたしを、つかまえて、鏡のなかに、とじこめたまま 89 生と死を、ただくりかえす、赤ん坊、永劫回帰の、檻にとらわれ 90 銀龍の、背中の鱗の、一枚が、我らの世界を、映して光る 91 まぼろしが、嵐のように、吹き荒れて、あなたの記憶を、めちゃくちゃにする 92 鈍色(にびいろ)の、雨の降る町、千年の、時経て還った、わたしの故郷 93 ふらんすへ、ゆきたいわたしは、この船が、地球をはなれて、ゆくのがさびしい 94 楽園へ、ゆきたい私の、足元に、楽園みたいな、バッタの屍骸 95 ブルームーン、さよならわたしは、月へいく、月光ソナタの、中で会おうね 96 ドラキュラは、燃えるゴミでは、ありません、紛らわしいかも、知れませんけど 97 雷の、音をおかずに、雨食べる、そんな毎日、いとおしくなる 98 この俺を、石にしてくれ、もう嫌だ、誰かを殺して、生きてゆくのは 99 大罪を、背負い業火に、身を焼かれ、それでも眠る、ナマケモノたち 100 この城の、玉座にはね、画鋲がね、毎日しかけ、られてるイジメ? 101 歌ばかり、作っています、最近は、火星にいたころ、思い出しつつ 102 「帰りたい、僕はペットじゃ、ありません、早くここから、出してください」 アトガキ ニュースをひとつ。 試験的にリクエストシステム的なものをおこなってみることにしました。 もし私にこういう言葉を使って歌を書いて欲しい、こういうテーマで歌を書いて欲しいと思ったらレスの時にでも書いてください(別にそれだけのレスでもこちらとしては一向に構いません)。 できるかぎり作るようにします。 作った歌は、毎回の投稿の最後の方に配置することになるのではないかと。 ちなみにインスピレーションに頼ることになると思うので、出来は保証しかねます。 それでは、詠んで(/読んで)くださった方ありがとうございました。 ちなみにすでに沈んでしまったツリーの歌への感想も一応受け付けております。 |
31955 | 猫はアンドリュー・ワイルズの夢を見るか?(+はじめての方へ) | 囚鳳 | 2005/10/15 16:37:53 |
記事番号31923へのコメント マエガキ すべての歌にタイトルをつけてみました。 一番下にあります(長いのはそのせいも)。 自信作もあれば苦し紛れのものもあります。 イメージが固定される危険性があるので、見たい方だけ見てください。 ちなみにリクエストはまだ受付中です(詳しくは前回記事のアトガキ)。 はじめての方へ はじめまして、囚鳳(シュウホウ)と申します。 このツリーでは私の短歌および掌歌を公開しています。 短歌というのはまあご存知かと思います。 千年以上続く日本の伝統的な定型詩のことです。 一方、掌歌(ショウカと読みます)というのは多分初めて聞く言葉なんじゃないかと思います。 ていうか、私の造語ですから。 川柳あるいは無季俳句に近いもの、というか同じものなのですが、ちょっとした理由でこんなけったいな名前がつけられています(今回は短歌だけの投稿となります)。 一応楽しんでいただけるようなものを作ろうとしておりますが、どうしてもノリと感覚に頼ってしまっているので、いい歌は少ないかも知れません。 限りなくゼロに近いかも知れませんし、ゼロかも知れません(主観次第)。 それでも楽しむ姿勢さえあれば、暇つぶし程度にはなるのではないかと思います。 というわけで心と時間にゆとりがある方は、是非ちょっとだけでも読んでみてください。 小説ではないので、最後まで読む必要は全くありません。 つまらなくなったらブラウザのバックですぐに戻って他の投稿者の方のもっと面白い作品を探しましょう。 ハイドラントさんなんて特にオススメです(最低)。 ちなみに著者別ツリーに過去の歌を載せておきました。 もしももっと読みたいという方がいましたら、そちらの方もよろしくです。 ――猫はアンドリュー・ワイルズの夢を見るか?―― 1 文才を、新しいのに、買い換える、ベストセラーが、書けそうですわ 2 老竜の、瞳の中を、流る星、あいつを追い抜く、のが夢だった 3 隕石の、天ぷらなんて、いかがです、ビールのつまみにゃ、ちと高いけど 4 漆黒の、闇に飲まれた、廃墟にて、私は世界に、世界は私に 5 青白き、ものたち明滅、繰り返し、さまよい歩く、出口を探して 6 蜃気楼、作家協会、賞受賞、宇宙を作った、期待の新人 7 影たちが、黒い血流して、倒れてく、わたしの侵入、許したせいで 8 太陽の、落書きみたいな、ものがあり、触手をのばして、何かを食べてる 9 桜散る、その時ぼくは、どこへゆく、教えておくれ、僕を埋めた人 10 ふわふわと、お空を飛んでる、生き物に、憑依したまま、どこまでもゆく 11 ねえ君は、何をもらった?、あの森で、僕の目玉を、カミに捧げて 12 むしゃむしゃと、僕を食べてる、お菓子たち、僕はそんなに、美味しいのかい? 13 シャンプーや、リンスの容器が、暴れてる、もしや彼らも、ロボットだろうか 14 バスケット、ボールの幽霊、転がれば、黄泉路へ続く、とびらを開く 15 わたくしの、からだが、だんだん、文字となる、これもすべては、文学のため 16 ガラクタを、量産している、ロボットに、私とおんなじ、名前がついてた 17 カーテンは、部屋の隅にて、さみしげに、きっとわたしは、さみしいのだろう 18 ロボットに、似せて作った、人間が、作ったロボット、人間作り…… 19 アリスには、なれない方の、わたくしは、雪に埋もれて、微笑っていました 20 わたくしの、お部屋の中の、フランスに、宇宙生物、うごめいている 21 朽ちていく、よろこび友に、抜け出そう、境界線など、ほんとはないのだ 22 夢という、病に冒され、苦しんで、独り寂しく、みじめに死にたい 23 むしゃむしゃと、雑草食べる、後輩を、見ながらわびしく、ステーキを切る 24 学校を、なくそう会が、怪獣と、戦っていた、何故に怪獣? 25 好き嫌い、好き嫌い好き、嫌い好き、嫌い好ききら……、花びら多すぎ! 26 あの人が、この世に還る、その日まで、何万年でも、待って……いられる? 27 夢なんて、ずぼらな君に、飼えるのかい?、僕は飼わない、見ているだけさ 28 冬草の、夢見た春は、風邪をひき、ベッドで寝ている、まだまだこないよ 29 ねずみより、大きな猫を、見ただって?、そんなウソには、だまされねーよ 30 少年が、空を飛んでる、アメジスト、みたいな海に、飛び込む人影 31 陽光を、浴びたからだは、溶けてゆく、十億年を、たゆたう眠り 32 待っている、ただ待っている、歌声は、だあれもいない、夕凪のそら 33 陽が沈む、すべてが夢へ、溶けてゆく、わたしは海から、生まれたのだな 34 繰り返す、たれかの呼び声、波の音、母星(ほし)へ帰らふ、こゝは冷たひ 35 我が地球(テラ)も、太陽(ソル)すらもない、闇の中、我らの船は、いずこへ還る 36 兄さんへ、あなたの元へは、ゆけません、18世紀(ここ)に愛した、人がいるゆえ 37 時間さえ、越えられなかった、未開人、この惑星に、昔住んでた 38 未来さえ、過去に過ぎぬと、いうならば、今はどこにも、存在しない 39 宇宙という、ラベルの貼られた、ガラス瓶、僕と妹、閉じ込めている 40 薬屋は、星を求めて、宇宙(そと)へゆく、平泳ぎでは、遅すぎるけど 41 カーテンの、向こうで誰かが、うめいてる、三億光年、彼方のカーテン 42 6階に、ゆけば会えると、言われても、奇数階しか、ここにはないのだ 43 6階に、ゆけば会えると、言われても、偶数階しか、ここにはないのだ 44 瓶詰めの、世界が二つ、ありました、ぶつかり合って、今の宇宙が…… 45 時だけを、ガブガブ飲んでる、おじさんは、いずれ銀河か、太陽になる 46 猫事典、クリーム猫や、電気猫、フェルマー予想に、挑んでいる猫 47 あちこちに、私のかけらが、落ちている、全部あつめて、私に会おうね 48 竜族の、骨を集めて、作られた、お城に住むのが、密かな夢です 49 シャボン玉、ロケット銀河を、越えてゆく、コールド・スリープ、中にみた夢 50 あのひとの、涙がここまで、やってきた、ごめんなさいを、言うためだけに 51 教室に、光の海を、投げ込んで、リコーダーとか、ほうきでサーフィン 52 死者の手に、抱かれている、天空の、光の中に、僕らの仇敵 53 にくいよお、おれらのせかい、にくいよお、たいようにくい、たいようにくい 54 地球より、大きな人の、かたまりが、いずれぼくらの、故郷となるのか 55 秋風が、目に見えそうな、町並みを、紅茶の湯気の、中に幻視(ゆめみ)る 56 太陽を、内臓している、ダンジョンへ、踏み込んでゆく、闇の勇者(ヒーロー) 57 道端に、たくさん転がる、ラジカセを、拾って今夜の、おかずにしよう 58 ノアの船、今はお風呂に、ぷかぷかと、浮かんでいるけど、いつかは地球へ 59 澄み渡る、青空風が、さわやかに、上の世界の、大陸を見る 60 三日月に、ずっと乗ってる、少年ら、結局君らは、どこへゆきたい 61 探偵と、少年少女と、怪人が、共有していた、たそがれの空 62 さみしいを、全部足し算、するとほら、ふたりの人が、並んで残った 63 この橋を、越えてあなたに、会いにいく、僕が僕では、なくなろうとも 64 この庭に、千年住んでる、人形は、四季を操る、フルート奏者 65 「どうしてだ、あんなに嫌だと、言っていた、世界にどうして、戻りたいのだ」 アトガキ 省略します。 どうもありがとうございました。 1.むなしいせかい 2.呼吸不要? 3.鉄分豊富 4.安心感 5.自由研究 6.ハマグリ(*1)の背比べ 7.だから言ったのに 8.現代アート 9.沈黙 10.悠長なペース 11.損得勘定 12.味覚はみんな同じか 13.故障の心配 14.友達いない子 15.献身 16.足の踏み場もない 17.疲れているからかも 18.地球がお昼寝している間に 19.安堵と嘲笑 20.地球も宇宙の一部です 21.自己正当化 22.将来の夢 23.贅沢は敵 24.第一話冒頭 25.教授の少女時代 26.はしがき 27.ひがみ 28.本物はくる 29.狼少年 30.人魚の季節 31.変な水溜り 32.不安の抱擁 33.末期の言葉 34.漂流記1 35.漂流記2 36.別れのメッセージ 37.感慨 38.どうでもいいこと 39.瓶詰地獄 40.世の中金? 41.超視力 42.6が偶数である場合 43.6が奇数である場合 44.手違い 45.運命 46.猫はアンドリュー・ワイルズ(*2)の夢を見るか? 47.キャンペーン 48.竜の国にて 49.退屈 50.いまさら 51.夏に備えて 52.プロローグ 53.元は闇 54.杞憂 55.しあわせ時間 56.レトロゲーム 57.金欠 58.モラトリアム 59.さわやかな朝 60.三日月! 61.遠い空 62.そして2だけになった 63.移項 64.でたらめの庭 65.第2話 (*1):蜃気楼は昔、巨大なハマグリの吐いた息によって起こるものと考えられていた。 (*2):フェルマー予想(フェルマーの最終定理)を解いた人。 |
31987 | 飛べない日曜日 | 囚鳳 | 2005/10/22 00:56:38 |
記事番号31923へのコメント アトガキ こんにちは&こんばんは、囚鳳です。 大学のオープンキャンパスにいってきました。 そのついでにKという街を見て回りました。 時間がないのと雨が降ってるのでほとんど駅前ばっかりで、しかも同じ場所何回も通りました。 でも人ごみはとても気持ちがよくて癒されました。 CDショップで自殺の聖歌として有名(多分)な「暗い日曜日」のトリビュートアルバムがありましたが、購入せず。 好きな作家の名前もあったりして(朗読の文章を書いたのだとか)本当は欲しかったです。 でも暗い気分になって勉強できなくなったら困りますし経済的にもそれほどゆとりがありませんでした。 でも帰ってきてアマゾン(ネット書店の名前)で調べたら在庫切れ。 試験の時に買いにいかなきゃ。 売れてなきゃいいけど。 ……駄文失礼しました。 ――飛べない日曜日―― 1 水球の内部の散歩は疲れるし外部の散歩は刺激が足りない 2 死(タナトス)と棚からぼた餅混同しぼた餅落ちて死ぬ夢を見る 3 三月と九月のピースが錯乱しどうしていいのかわからない夜 4 夏祭り笛を吹くたび雪が降る はっと気づけば1月2日 5 真夜中に無数の死体がぶらさがる時計塔へはどうやってゆく? 6 猫2匹並んで歩いていたけれど実はほんとは両方スリッパ 7 色多き森の奥にて宝石の彩る枝に金のブランコ 8 僕たちに住めるところがあるならば教えてください 歪んだ王国? 9 たくさんのタバコ屋さんがあるけれど2つに1つは飛行機売ってる 10 冷蔵庫開けっ放しで1000000000と32年の眠りに落ちる 11 あと少し待ってください 脱出が遅れています まだ焼かないで 12 ここは誰? わたしはどこなの? きみはいつ? お試しコースはこの3つです 13 夕暮れのアパート地球を包み込む よだれをたらした異星の巨人 14 悲しみが時計を回し星回る力になるよ僕の星では 15 真夜中になると大きな銀の塔詩人みたいな男を吐き出す 16 眠るだけ ここには何にもないからね だけど幸せもうすぐ死ぬから 17 生暗く死もまた暗いゆえにこそ我は恋せり宵闇の膚 18 かの街を歩いてゆくたび我は消えモノクロームの沈むよろこび 19 有限と無限のけんかにゃうんざりだ 仲悪いのに結婚するなよ 20 しあわせを肥料に育てた弟はまな板の上 しあわせそうだね 21 色白き悪魔の貌(かんばせ)見つめれば我は原初の海辺にたたずむ 22 バカだなあ 生まれりゃ終わりさ 何もない 生後の世界も天国もない 23 神様を操るリモコン持たされて大変そうですうちの母親 24 透明なうさぎの電池が切れてゆく アンドロイドの架空の恋人 25 壮大なイミテーションのただ中でどこにもいない母を探して 26 人類と神の戦い繰り返す バベルの崩壊 <BABEL>の完成 27 あのひととキスをするためわたくしは顔をあずけた男を探さう 28 あの人と手をつなぎたいあの人と どうせ夢だし問題ないよね 29 太陽の双子の弟この家の地下3階にひっそり住んでる 30 陽だまりの中で僕らは朽ちてゆく みんなの夜を買い戻すのだ 31 たんぽぽの夕陽にゆれる丘の上キミがいるけどキミって何だ? 32 昼の夢 夢見るときはヒトになり鍵盤世界をドシラソファミレド 33 キミの夢見飽きたときはボクの夢 取替えっこで楽しさ2倍 34 リリスとは私の夢の庭の木を住処にしている僕の見る夢 35 僕なんて終わってしまえばいいという夜は今夜で72回め 36 天空にさかさに浮かんだ鍵盤は僕らのゆく末嘆いて黙す 37 文字盤の中にすべてがあるのだと言い聞かせつつ針の回転 38 あの人はどうして空にのぼるのか 現実なんてくだらないのに 39 卵割れ僕も割れるよ 星が割れ宇宙も割れて緑の液体 40 鏡にはいろいろ棲んでる たとえばね生まれたときから孤独な人形 41 長針が家出したので短針は真夜中3時ずっと待ってる 42 円環の蛇の外側内側に無数の破片がありそしてない 43 何となく海を見上げて空を飛ぶ行くあてなどない ただ回るだけ 44 どうしても行きたい星のチケットは売り切れている 元からないのだ 45 君たちを見つめているのは誰ですか? そんな手紙が届いた気がする 46 本棚の二つの本の間には何があるのか研究している 47 僕は夢だからどんどん背が伸びるだけど君には追いつけないや 48 「ここよりはずっとマシです 僕はもうあなたなんかに従いたくない」 アトガキ 読点をなくしてみました。 いかがでしょうか。 前の方がいいっていう意見があったら戻すかも知れません。 それにしても今回、ちょっと暗いかも知れませんね。 気のせいかも知れませんけど。 タイトルからしてネガティブですし(まあ後からつけたんですけども)。 |
31994 | ご無沙汰です | 羅城 朱琉 | 2005/10/25 08:24:24 |
記事番号31987へのコメント > > アトガキ > こんにちは&こんばんは、囚鳳です。 > 大学のオープンキャンパスにいってきました。 > そのついでにKという街を見て回りました。 > 時間がないのと雨が降ってるのでほとんど駅前ばっかりで、しかも同じ場所何回も通りました。 > でも人ごみはとても気持ちがよくて癒されました。 > CDショップで自殺の聖歌として有名(多分)な「暗い日曜日」のトリビュートアルバムがありましたが、購入せず。 > 好きな作家の名前もあったりして(朗読の文章を書いたのだとか)本当は欲しかったです。 > でも暗い気分になって勉強できなくなったら困りますし経済的にもそれほどゆとりがありませんでした。 > でも帰ってきてアマゾン(ネット書店の名前)で調べたら在庫切れ。 > 試験の時に買いにいかなきゃ。 > 売れてなきゃいいけど。 > ……駄文失礼しました。 こんにちは、お久しぶりです。ご無沙汰してしまって、申し訳ありません。 大学に入ると、やりたいことを思いっきりやれる・・・・と思いきや、実は学部によりけりなんですよね・・・・。私は医療系の短大生なので、結構忙しかったりします。 もう少し先のことになると思いますが、試験、頑張ってくださいね。 では、雑談は切り上げて、レスに参りたいと思います。 > > > > > > > > ――飛べない日曜日―― > > 5 > 真夜中に無数の死体がぶらさがる時計塔へはどうやってゆく? 怖い雰囲気がいいですね。王ドロボウJINGの、時間の街アドニス編を思い出しました。 その答えとして。 「簡単さ 風を辿って 行ってみな ごらん死臭が 流れてくるだろ?」 救いになっていないけれど、救いとして。 「器だけ 時間の中に 置いてゆこう 魂たちは 望む時間へ」 > > > > > 7 > 色多き森の奥にて宝石の彩る枝に金のブランコ メルヘンチックですが、味があります。 「盗難に あわないように 警備する 乗る人の無い 無意味なブランコ」 > > > > > 14 > 悲しみが時計を回し星回る力になるよ僕の星では 「僕の星 喜びに沸いた 瞬間に 世界は永久の 眠りにつくのか」 > > > > > 16 > 眠るだけ ここには何にもないからね だけど幸せもうすぐ死ぬから 虚無感が素敵です。こういうのは本当に大好きで・・・・ 「眠りゆく 君に寄り添う 僕の手は 消え行く温もり すらも愛しく」 「温かく 優しい闇に 包まれて 沈んでゆこう 死の王国まで」 > > > > > 17 > 生暗く死もまた暗いゆえにこそ我は恋せり宵闇の膚 「薄明に 生死の分け目 未だ無く 今を惜しんで 空を見上げる」 > > > > > > > > > 35 > 僕なんて終わってしまえばいいという夜は今夜で72回め そう思うときって、たまにありますよね。 「終焉を 思う夜の時 過ぎてゆく 気付けばもう朝 72回目」 >> > > > アトガキ > 読点をなくしてみました。 > いかがでしょうか。 > 前の方がいいっていう意見があったら戻すかも知れません。 > それにしても今回、ちょっと暗いかも知れませんね。 > 気のせいかも知れませんけど。 > タイトルからしてネガティブですし(まあ後からつけたんですけども)。 では、今回はこの辺で。短いですが、失礼します。 > |
31999 | どうもお久しぶりです | 囚鳳 | 2005/10/25 21:38:22 |
記事番号31994へのコメント こんばんは、お久しぶりです! > >> >> アトガキ >> こんにちは&こんばんは、囚鳳です。 >> 大学のオープンキャンパスにいってきました。 >> そのついでにKという街を見て回りました。 >> 時間がないのと雨が降ってるのでほとんど駅前ばっかりで、しかも同じ場所何回も通りました。 >> でも人ごみはとても気持ちがよくて癒されました。 >> CDショップで自殺の聖歌として有名(多分)な「暗い日曜日」のトリビュートアルバムがありましたが、購入せず。 >> 好きな作家の名前もあったりして(朗読の文章を書いたのだとか)本当は欲しかったです。 >> でも暗い気分になって勉強できなくなったら困りますし経済的にもそれほどゆとりがありませんでした。 >> でも帰ってきてアマゾン(ネット書店の名前)で調べたら在庫切れ。 >> 試験の時に買いにいかなきゃ。 >> 売れてなきゃいいけど。 >> ……駄文失礼しました。 > こんにちは、お久しぶりです。ご無沙汰してしまって、申し訳ありません。 いえいえ、お忙しい中どうもありがとうございます。 > 大学に入ると、やりたいことを思いっきりやれる・・・・と思いきや、実は学部によりけりなんですよね・・・・。私は医療系の短大生なので、結構忙しかったりします。 そういえば医療系は大変だと聞いたような。そんな中であれだけ小説書いてるのは凄いと思います。 > もう少し先のことになると思いますが、試験、頑張ってくださいね。 実はもうすぐ推薦試験があったりします。11月半ばくらい。 > では、雑談は切り上げて、レスに参りたいと思います。 > > >> >> >> >> >> >> >> >> ――飛べない日曜日―― >> >> 5 >> 真夜中に無数の死体がぶらさがる時計塔へはどうやってゆく? > 怖い雰囲気がいいですね。王ドロボウJINGの、時間の街アドニス編を思い出しました。 > その答えとして。 > 「簡単さ 風を辿って 行ってみな ごらん死臭が 流れてくるだろ?」 > 救いになっていないけれど、救いとして。 > 「器だけ 時間の中に 置いてゆこう 魂たちは 望む時間へ」 うわあどっちも素敵です。 器ってなんでしょう、器って! ……何かテンション高いですね。 > > >> >> >> >> >> 7 >> 色多き森の奥にて宝石の彩る枝に金のブランコ > メルヘンチックですが、味があります。 > 「盗難に あわないように 警備する 乗る人の無い 無意味なブランコ」 「俺なんでこんなことやってんだろ」って呟きが聴こえてきそうです。 > > >> >> >> >> >> 14 >> 悲しみが時計を回し星回る力になるよ僕の星では > 「僕の星 喜びに沸いた 瞬間に 世界は永久の 眠りにつくのか」 何か皮肉な感じ(?)の世界ですね。 > >> >> >> >> >> 16 >> 眠るだけ ここには何にもないからね だけど幸せもうすぐ死ぬから > 虚無感が素敵です。こういうのは本当に大好きで・・・・ > 「眠りゆく 君に寄り添う 僕の手は 消え行く温もり すらも愛しく」 > 「温かく 優しい闇に 包まれて 沈んでゆこう 死の王国まで」 なんか凄く気持ちよさそうな歌ですね(笑)。 こんな風な最期を遂げられたらな、というミョーな願望が(苦笑)。 > > >> >> >> >> >> 17 >> 生暗く死もまた暗いゆえにこそ我は恋せり宵闇の膚 > 「薄明に 生死の分け目 未だ無く 今を惜しんで 空を見上げる」 うわあ本格的な感じです。 なんかよく分かんないけど凄い素敵です。 >> >> >> >> >> >> >> >> >> 35 >> 僕なんて終わってしまえばいいという夜は今夜で72回め > そう思うときって、たまにありますよね。 何かこういうのが口癖になりかけてきてやばいなあと思ってます(苦笑)。 精神的に不安定なんでしょうかねえ、最近。 > 「終焉を 思う夜の時 過ぎてゆく 気付けばもう朝 72回目」 暗い歌なのに滑稽味があるところがいいです。 口語独特の味ですかね。 > > >>> >> >> >> アトガキ >> 読点をなくしてみました。 >> いかがでしょうか。 >> 前の方がいいっていう意見があったら戻すかも知れません。 >> それにしても今回、ちょっと暗いかも知れませんね。 >> 気のせいかも知れませんけど。 >> タイトルからしてネガティブですし(まあ後からつけたんですけども)。 > では、今回はこの辺で。短いですが、失礼します。 >> > ご感想どうもありがとうございました! |
32065 | 第七官界 七って素数だ | 囚鳳 | 2005/11/20 15:33:34 |
記事番号31923へのコメント マエガキ 生きるのは疲れるし色々不安なのですが、死ぬのはとても怖くて絶対にヤダ。 生も死も忘れて、夢の世界に逃げ込み、現実の追っ手からひたすら身を隠し、やがてはむなしさに変わるしょうもない幸福と快楽を求め、気づけば寒空の下ひとり、死ぬ勇気もなく惰性で生き続け、地獄のような日々に悶え苦しみ、そして無様に死んでいく。 そんな人生は嫌だなあと思いつつも、そうなりそうな予感があって、ちょっと怖いです最近。 何ていうか、「生は暗く死もまた暗い」(byマーラー)な感じ? 書いてることとは裏腹にとってもハッピィというかハイな気分の囚鳳です。 本当に暗い気分だったらこんな文章書いてませんっていうか文章なんて書いてないです。 大学受かりました。 夢みたいです。 今晩はぐっすり寝ていい夢をみたいという意味(ではありません)。 ……何か芸人達のレベルがどんどん落ちてるような、お笑い会。 ――第七官界 七って素数だ―― 1 永遠さん殺してください僕たちを 2 苦しみの多き世界に堕とされて天を見上げる 風が吹くだけ…… 3 砂漠には無数のおおきなねこがいた ねこのおなかにわたくしがいた 4 空きびんの月がどこかへ逃げていく 水銀灯だけ光っている夜 5 永遠を夢見て眠る時計たち 終末世界の館の闇で 6 荒れ果てた庭に光が差し込んでガラスの花が増殖していく 7 月光で作った迷路で遊んでた記憶しかない少年の頃 8 粘液が流れてきたぞ避難しろ 巨人の鼻に住む人大変 9 「寒い火はかわいそうだねお兄ちゃん」 弟にしか僕は見えない 10 大昔巨大な宇宙があった場所 今は月極駐車場です 11 5億個の僕でできてるネオ僕は僕と結局なにが違うの 12 五七五七七という世界にはもういたくない ロケット作ろう 13 ふうやっとたどり着いたぞ新世界 14 自転車が誰も乗せずに走ってく きっと休みがとれたのだろう 15 オイラーさんどうもありがとう 僕たちはあなたのおかげで0に還れる 16 水底に沈んだ地球を見つけたがあまりに重くて持ち上げられない 17 火星ならこの道まっすぐなんですが土星はちょっとわかんないなあ 18 ひかがみをそっと覗いてみてごらん 俗物(げす)には見えない妖精がいる 19 ああ君はロボットなんだね 僕たちの種族を造った大いなる存在(もの) 20 ミルクウェイ 僕は見つめる君の星 君は夢見る僕の見る空 21 この星に骨を埋めよう ちっぽけなこのわたくしにお似合いの星 22 星系をいくつ越えたか吹雪く宇宙(そら) 旅人は見る青白き鳥 23 俺は俺を幾度殺したビルの上 飛び降りるのは何回目だろう 24 ちろちろと青白い火が燃えていて知らない場所からもう出られない 25 最近はい入れ言葉にら入れ言葉 言葉も大分乱れてきたねえ 26 笛吹きがやってくる夜 子どもらと影と光の舞踏がはじまる 27 この昼の光の中では何もかもくすんでしまう 凍ってしまえ 28 人間と呼ばれる世界に住んでいる わけのわからん仕事をしている 29 何もかも滅びてしまってすっきりとし過ぎているけど許容範囲さ 30 やる気ない やる気ない時死んだふり火葬にされても平気な体質 31 もうすぐね あなたの父さん産まれるわ 32 先輩の産んだ卵は四角くて割れ物注意と書かれていました 33 工場にお化けがたくさんいるけれど作業員だしほっときゃいいよね 34 あたしには5人の子どもがいたけれど1人死んだよ それがあたしさ 35 とりあえず升目を埋めろと言われたし書いているけど書くことねえなあ 36 気が付けば歯車になり廻ってた だけどいまどき何に使うの? 37 何となく集め始めた猫の首 庭の噴水あたり飛んでる 38 バンババン ズキュズキュズキュン ドカドカン 戦争の音? 安っぽいけど 39 わたくしの爪の裏にもおへそにも宇宙はあります 時々見えます 40 片栗粉 これは月光ではなくて火星の地下から採れたものだよ 41 「あたしにはわかんないもんバカだから」 バカは死後です 使うと罰金 42 イタリアが二つになって歩き出す どこへゆくのか地球をグルグル 43 連休は宇宙を作って遊ぼうね こどもに人気の創造主さん 44 真夜中に踊り始める三毛猫は実は二毛猫 詐欺で捕まる 45 イノセントワールド あたしが知っていた世界を壊した兄さんの首 46 神様が汗水たらして働いてためたお金で宇宙を作った 47 わたくしの書いた小説しか売れない そんな世の中想像してみた 48 帰りたい 帰りたいけど帰れない 字数を稼いで何にも書かない 49 Q.雲さんはどうしてあんなに大きいの。 A.それは錯覚。ほんとは小さい。 50 楽しいな何にも考えなくていい 人間よりも断然いいです 51 あんなにも白い雲たち 波の音 天に登った君の足跡 52 雪静か 貧しき姉弟寄り添って内部の海に沈むぬくもり 53 (……死ねないか) 濡れた槍先 歩き出す どうして空はこんなに眩しい 54 ロボットの住んでいる国 そんな国どこにもないこと知っているから 55 この国が嫌いな人は手を挙げて 縛られていて挙げられないよお 56 メッセージ保存しました 老人はもう目覚めない静かな惑星 57 終末があまりに遠くていやになる あんな契約しなけりゃよかった 58 この黒い翼はにせもの わかってる だけどいいんだ神は敵だし 59 幽霊を人工知能に使えない? 人工知能じゃないねそれじゃあ 60 ひとつだけ足りないピースがあの人と私の未来を曇らせている 61 「この星を天ぷらにしてみないかい」 彼の頭を天ぷらにした 62 このからだすべて機械にしておくれ この感情を凍らせてくれ 63 七官に響く言葉と音楽をもとめてさまよう裏庭の星 64 人間の王と一緒にピクニック 言葉通りの踏んだり蹴ったり 65 幸福の王子がたくさんいたせいで優柔不断な天使は迷った 66 星達が場末のバーにやってくる サックス奏でる夕暮れの夢 67 いつの日か少年たちが脱皮して少女になること夢に見ている 68 「ああそうかそんなに私が嫌なのか なら仕方ない 出してあげよう」 アトガキ タイトルはノリです。 深い意味はありません。 若干パロディですけれど。 ところで第七官界って何? 方にちょっと説明。 「第七官界彷徨」って小説のタイトルの前3分の2です。 内容紹介も少し。 七官に響く詩を書いてやろうというお話です(意味分かりませんね)。 雰囲気は軽くてふんわりした感じ。 「尾崎翠 ちくま日本文学全集」って本に収録されていました。 尾崎翠さんっていうのは作者。 表題作ではありません。 それでは、読んで(/詠んで)くださった方どうもありがとうございました。 |