◆−桜咲くまで  1−氷室 相良 (2006/1/21 15:53:36) No.32216
 ┣どうもです。−十叶夕海 (2006/1/22 22:33:01) No.32219
 ┃┗アドバイス感謝です。−氷室 相良 (2006/1/23 18:14:55) No.32220
 ┃ ┗返々レス−十叶夕海 (2006/1/23 21:28:05) No.32221
 ┣桜咲くまで  2−氷室 相良 (2006/1/25 18:44:08) No.32222
 ┃┗遅くなりました−十叶夕海 (2006/1/30 20:33:30) No.32224
 ┃ ┗いえいえ。−氷室 相良 (2006/2/1 17:08:27) No.32225
 ┗桜咲くまで  3−氷室 相良 (2006/2/19 16:08:38) No.32314
  ┗どうもっす。−十叶夕海 (2006/2/20 22:23:19) No.32319
   ┗毎度ありーv(?)−氷室 相良 (2006/2/21 17:53:46) No.32321


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32216桜咲くまで  1氷室 相良 2006/1/21 15:53:36


初めまして。氷室 相良です。
何せ小心者なので、自分にあるありったけの度胸を使い、投稿させて頂きました。
初投稿なので、多かれ少なかれ至らない点はあると思います。
お気づきの方は、教えてくださるととてもありがたいです。
…長々と失礼しました。
本文に入ります。



  桜咲くまで  1
  


ピピピピピピピピピピピピピ…
規則的な機械音が響いている。
ピピピピピピピピピピピピピ…
何の変化もないことからすると、この音の正体は目覚まし時計だろう。
ピピピピピピピピピピピピピ…
目覚まし時計とは、本来「起きられないかも…」と言う不安を薄めるためのものである。絶対に起きられるとは限らない。
…つまり、目覚まし時計を必要としない…所謂、目覚まし時計があってもなくても起きられない人種というのは存在する。
ピピピピピピピピピピピピピ…
二人は優に寝られる位大きなベットを一人で使い、膝をおるようにして眠るのは、12,3歳くらいの少女。
…この少女は、間違いなくその人種と言えた。
ピピピピピピピピっごぁぉぉおんっ!!
「…………!!」
突然響いたその音に、もちろん少女は飛び起きる。
…にも関わらず、悲鳴一つあげないのは立派と言えるかもしれない。
少女は急いで窓に駆け寄り、その音の正体を確かめた後、おもむろに息を吐いた。
冬の朝なので、その息は白く、元々あまり色のない部屋に溶けて消えた。
「……またですか…引っ越してきてからずっとですよ…何やってんですかあの家は…。」
そう言った少女…黒羽 玲は、人目も気にせず、また盛大なため息をついた。
まぁ、この家には彼女しかいないので、人目も何もあったものではないが。
「まったく…“サイジョウイン”なんて名字、今時ないから珍しいなあとは思いましたけど、名前の通り変…面白い家で、しかも住人まで変じ…面白い方々ばかりなんて…とんでもない場所に引っ越してしまいましたよ。…また引っ越し考えましょうか…」
と、なにやら一人でしばらく話し込んでいたが、再度のため息でそれは終わった。
「…それより、早くご飯を食べないと、学校に遅れ…」
窓から離れ、歩きながら台所に向かう途中、時計が見えた。
その時計は、8:05となっていた。
ちなみに彼女の学校は、8:15分以降に学校に着いた者は、遅刻と見なされる。
おまけに、彼女は今日『紫影(しえい)中学校』に転校することになっていた。
『転校初日に遅刻した女子生徒』…そんな不名誉なことが彼女の頭に浮かんできた。
「……っわぁぁぁああっ!!」
手前の家の爆発音にも悲鳴を上げなかった少女は、今度こそ絶望の絶叫をあげた。



「……ま、間に合った……!」
あの後、着替えて家を飛び出した彼女は、校長室の前で息を整えていた。
「ったく…今度あの家の住人に文句言わなければ気が済みませんよ!」
起きられなかったことに関しては、自分が悪いことに気がついていない。
感謝こそしてもいいくらいだが、そんな考えはまるでないらしい。
「だいたい、あんな所に馬鹿でかい家何か建てるから、被害も大きいってもんですよ!」
校長室の前だというのに、大声で不満をまくし立てる。
…唐突だが、校長室は、生徒玄関に近い場所に位置している。
つまり、他の生徒の目には、知らない美人女子生徒がなにやら大きな声で独り言を言っているようにうつる。
…美人という点で、補足をしておこう。
玲の容姿は、黒髪黒目の典型的な日本人だが、整った顔立ち、長いまつげ、バランスのいいスタイル、知性的な雰囲気は、確かに美人特有のものだろう。
好奇心からか、生徒達は、様々な感情が混じった目で、玲を見つめていた。
そんな様子にも、文句を言うことに夢中の玲は気づかなかった。

…こんこん。
「…失礼します。」
玲は、散々文句を言ってから、やっと当初の目的を思い出したのか、校長室のドアをノックした。
「…どーぞ。」
校長室からは、イメージしていたのとは遙かに違う、若々しい女性の声が聞こえた。




後書き
…頑張りました。これでも。
どこかで、『身近な題材をテーマにすると書きやすい。』と言う文を目にして、本当に身近な題材にしてみました。
…ぶっちゃけた話、タイトルに深い意味は無いと思います。(爆)
また見てくださると、嬉しいです。

それでは。

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32219どうもです。十叶夕海 2006/1/22 22:33:01
記事番号32216へのコメント


>初めまして。氷室 相良です。
>何せ小心者なので、自分にあるありったけの度胸を使い、投稿させて頂きました。
>初投稿なので、多かれ少なかれ至らない点はあると思います。
>お気づきの方は、教えてくださるととてもありがたいです。
>…長々と失礼しました。
>本文に入ります。

貴方さんのレスでは始めましての夕海です。
気が付いたことは、逐一レスしますね。
では、本文行きます。

>
>
>
>  桜咲くまで  1
>  
>
>
>ピピピピピピピピピピピピピ…
>規則的な機械音が響いている。
>ピピピピピピピピピピピピピ…
>何の変化もないことからすると、この音の正体は目覚まし時計だろう。
>ピピピピピピピピピピピピピ…


ええと、擬音をあまり多用すると、ギャグっぽく見えるというかしまりがなくなります。(『このライトノベルがすごい!!』)
ですので、はじめを無味乾燥というか、何処にでもありますよ、風味にするにしても、間の文章のみでもいいかも。

なんか最初から、ダメだし?

>目覚まし時計とは、本来「起きられないかも…」と言う不安を薄めるためのものである。絶対に起きられるとは限らない。
>…つまり、目覚まし時計を必要としない…所謂、目覚まし時計があってもなくても起きられない人種というのは存在する。
>ピピピピピピピピピピピピピ…

確かにね。
私は、目覚まし在れば起きるし、無くてもなんとなく学校の時間には起きてしまいます。


>二人は優に寝られる位大きなベットを一人で使い、膝をおるようにして眠るのは、12,3歳くらいの少女。
>…この少女は、間違いなくその人種と言えた。
>ピピピピピピピピっごぁぉぉおんっ!!
>「…………!!」
>突然響いたその音に、もちろん少女は飛び起きる。
>…にも関わらず、悲鳴一つあげないのは立派と言えるかもしれない。
>少女は急いで窓に駆け寄り、その音の正体を確かめた後、おもむろに息を吐いた。
>冬の朝なので、その息は白く、元々あまり色のない部屋に溶けて消えた。
>「……またですか…引っ越してきてからずっとですよ…何やってんですかあの家は…。」
>そう言った少女…黒羽 玲は、人目も気にせず、また盛大なため息をついた。
>まぁ、この家には彼女しかいないので、人目も何もあったものではないが。

中々剛胆というか、心臓に毛が生えてるというか、女血の素質充分なお嬢さんですね。
それと、『玲』は、『れい』『あきら』『りょう』?

>「まったく…“サイジョウイン”なんて名字、今時ないから珍しいなあとは思いましたけど、名前の通り変…面白い家で、しかも住人まで変じ…面白い方々ばかりなんて…とんでもない場所に引っ越してしまいましたよ。…また引っ越し考えましょうか…」
>と、なにやら一人でしばらく話し込んでいたが、再度のため息でそれは終わった。
>「…それより、早くご飯を食べないと、学校に遅れ…」

むう、中々学園モノの王道ですね。
主人公の近所の変人(・・・恋愛系なら、幼馴染みの異性?)

>窓から離れ、歩きながら台所に向かう途中、時計が見えた。
>その時計は、8:05となっていた。
>ちなみに彼女の学校は、8:15分以降に学校に着いた者は、遅刻と見なされる。
>おまけに、彼女は今日『紫影(しえい)中学校』に転校することになっていた。
>『転校初日に遅刻した女子生徒』…そんな不名誉なことが彼女の頭に浮かんできた。
>「……っわぁぁぁああっ!!」
>手前の家の爆発音にも悲鳴を上げなかった少女は、今度こそ絶望の絶叫をあげた。
>

ご愁傷様。
でも、人間死ぬ気になれば、ナントカなります。
(高校時代、八時半まで登校。自転車通所用三十五分なのに、起きたの七時半。出発八時って言うときありました。しかも雨の日に。)

>
>「……ま、間に合った……!」
>あの後、着替えて家を飛び出した彼女は、校長室の前で息を整えていた。
>「ったく…今度あの家の住人に文句言わなければ気が済みませんよ!」
>起きられなかったことに関しては、自分が悪いことに気がついていない。
>感謝こそしてもいいくらいだが、そんな考えはまるでないらしい。
>「だいたい、あんな所に馬鹿でかい家何か建てるから、被害も大きいってもんですよ!」
>校長室の前だというのに、大声で不満をまくし立てる。
>…唐突だが、校長室は、生徒玄関に近い場所に位置している。
>つまり、他の生徒の目には、知らない美人女子生徒がなにやら大きな声で独り言を言っているようにうつる。

中学校だとこのつくり覆いですね。
高校になると、何かを隠す為にか、防犯の為にか、普通教室棟の反対の特別教室棟の一回の隅っこに多いですもんね。


>
>
>
>後書き
>…頑張りました。これでも。
>どこかで、『身近な題材をテーマにすると書きやすい。』と言う文を目にして、本当に身近な題材にしてみました。
>…ぶっちゃけた話、タイトルに深い意味は無いと思います。(爆)
>また見てくださると、嬉しいです。
>
>それでは。
>

感想になってるのか、少々不明ですが。
では、次回も楽しみにしてます。

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32220アドバイス感謝です。氷室 相良 2006/1/23 18:14:55
記事番号32219へのコメント


こんにちは。
レス、ありがとうございます!
評価もきちんとあったので、次に生かせればいいなと思ってます。
本文入ります。

>>ピピピピピピピピピピピピピ…
>>規則的な機械音が響いている。
>>ピピピピピピピピピピピピピ…
>>何の変化もないことからすると、この音の正体は目覚まし時計だろう。
>>ピピピピピピピピピピピピピ…
>
>
>ええと、擬音をあまり多用すると、ギャグっぽく見えるというかしまりがなくなります。(『このライトノベルがすごい!!』)
>ですので、はじめを無味乾燥というか、何処にでもありますよ、風味にするにしても、間の文章のみでもいいかも。
>
>なんか最初から、ダメだし?
 なるほど。
 …ライトノベルって何ですか?
 いえいえ、適切なアドバイス、ありがとうございました。

>>目覚まし時計とは、本来「起きられないかも…」と言う不安を薄めるためのものである。絶対に起きられるとは限らない。
>>…つまり、目覚まし時計を必要としない…所謂、目覚まし時計があってもなくても起きられない人種というのは存在する。
>>ピピピピピピピピピピピピピ…
>
>確かにね。
>私は、目覚まし在れば起きるし、無くてもなんとなく学校の時間には起きてしまいます。
 すごいですね。私は目覚まし時計を必要としないので。…まぁ、母が毎朝学校のある日に、私の部屋に入って、「起きなさい!」と言うから必要としないだけですが。

>中々剛胆というか、心臓に毛が生えてるというか、女血の素質充分なお嬢さんですね。
>それと、『玲』は、『れい』『あきら』『りょう』?
 慣れてるんじゃないですか?(笑)
 玲は『れい』と読みます。…ふりがなふっておけば良かったですね。

>>窓から離れ、歩きながら台所に向かう途中、時計が見えた。
>>その時計は、8:05となっていた。
>>ちなみに彼女の学校は、8:15分以降に学校に着いた者は、遅刻と見なされる。
>>おまけに、彼女は今日『紫影(しえい)中学校』に転校することになっていた。
>>『転校初日に遅刻した女子生徒』…そんな不名誉なことが彼女の頭に浮かんできた。
>>「……っわぁぁぁああっ!!」
>>手前の家の爆発音にも悲鳴を上げなかった少女は、今度こそ絶望の絶叫をあげた。
>>
>
>ご愁傷様。
>でも、人間死ぬ気になれば、ナントカなります。
>(高校時代、八時半まで登校。自転車通所用三十五分なのに、起きたの七時半。出発八時って言うときありました。しかも雨の日に。)
 ちなみに私は死ぬ気でがんばっても間に合いませんでした…。無遅刻無欠席だったのに…。(曇ってました)
 
>>「……ま、間に合った……!」
>>あの後、着替えて家を飛び出した彼女は、校長室の前で息を整えていた。
>>「ったく…今度あの家の住人に文句言わなければ気が済みませんよ!」
>>起きられなかったことに関しては、自分が悪いことに気がついていない。
>>感謝こそしてもいいくらいだが、そんな考えはまるでないらしい。
>>「だいたい、あんな所に馬鹿でかい家何か建てるから、被害も大きいってもんですよ!」
>>校長室の前だというのに、大声で不満をまくし立てる。
>>…唐突だが、校長室は、生徒玄関に近い場所に位置している。
>>つまり、他の生徒の目には、知らない美人女子生徒がなにやら大きな声で独り言を言っているようにうつる。
>
>中学校だとこのつくり覆いですね。
>高校になると、何かを隠す為にか、防犯の為にか、普通教室棟の反対の特別教室棟の一回の隅っこに多いですもんね。
 高校になると離れるんですか。
 同じようなものだと思ってました。

>感想になってるのか、少々不明ですが。
>では、次回も楽しみにしてます。
 はい。
 …たぶん、次回は突拍子もないことになります。
 それでも、楽しんで頂ければ幸いです。

 それでは。


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32221返々レス十叶夕海 2006/1/23 21:28:05
記事番号32220へのコメント


>
>こんにちは。
>レス、ありがとうございます!
>評価もきちんとあったので、次に生かせればいいなと思ってます。
>本文入ります。

こんにちは。
いえいえ。
好きな作家の文体とか雰囲気を真似するのも、一つの手です。

>
>>>ピピピピピピピピピピピピピ…
>>>規則的な機械音が響いている。
>>>ピピピピピピピピピピピピピ…
>>>何の変化もないことからすると、この音の正体は目覚まし時計だろう。
>>>ピピピピピピピピピピピピピ…
>>
>>
>>ええと、擬音をあまり多用すると、ギャグっぽく見えるというかしまりがなくなります。(『このライトノベルがすごい!!』)
>>ですので、はじめを無味乾燥というか、何処にでもありますよ、風味にするにしても、間の文章のみでもいいかも。
>>
>>なんか最初から、ダメだし?
> なるほど。
> …ライトノベルって何ですか?
> いえいえ、適切なアドバイス、ありがとうございました。

ライトノベルとは、少年少女向けに販売されている小説の総称。
『このライトノベル〜』は、それのランキング本。
スレイヤ―ズも、その仲間・・・・・・・といった感じです。

>
>>>目覚まし時計とは、本来「起きられないかも…」と言う不安を薄めるためのものである。絶対に起きられるとは限らない。
>>>…つまり、目覚まし時計を必要としない…所謂、目覚まし時計があってもなくても起きられない人種というのは存在する。
>>>ピピピピピピピピピピピピピ…
>>
>>確かにね。
>>私は、目覚まし在れば起きるし、無くてもなんとなく学校の時間には起きてしまいます。
> すごいですね。私は目覚まし時計を必要としないので。…まぁ、母が毎朝学校のある日に、私の部屋に入って、「起きなさい!」と言うから必要としないだけですが。

ただし、休みの日には、まず午前中も熟睡なんです。

>
>>中々剛胆というか、心臓に毛が生えてるというか、女血の素質充分なお嬢さんですね。
>>それと、『玲』は、『れい』『あきら』『りょう』?
> 慣れてるんじゃないですか?(笑)
> 玲は『れい』と読みます。…ふりがなふっておけば良かったですね。

慣れとは、恐ろしいものですね。
そうですね、名前は、初回だけでも、『夕海(ゆあ)』のように、するといいのかも。

>
>>>窓から離れ、歩きながら台所に向かう途中、時計が見えた。
>>>その時計は、8:05となっていた。
>>>ちなみに彼女の学校は、8:15分以降に学校に着いた者は、遅刻と見なされる。
>>>おまけに、彼女は今日『紫影(しえい)中学校』に転校することになっていた。
>>>『転校初日に遅刻した女子生徒』…そんな不名誉なことが彼女の頭に浮かんできた。
>>>「……っわぁぁぁああっ!!」
>>>手前の家の爆発音にも悲鳴を上げなかった少女は、今度こそ絶望の絶叫をあげた。
>>>
>>
>>ご愁傷様。
>>でも、人間死ぬ気になれば、ナントカなります。
>>(高校時代、八時半まで登校。自転車通所用三十五分なのに、起きたの七時半。出発八時って言うときありました。しかも雨の日に。)
> ちなみに私は死ぬ気でがんばっても間に合いませんでした…。無遅刻無欠席だったのに…。(曇ってました)

そういう日もあります。

> 
>>>「……ま、間に合った……!」
>>>あの後、着替えて家を飛び出した彼女は、校長室の前で息を整えていた。
>>>「ったく…今度あの家の住人に文句言わなければ気が済みませんよ!」
>>>起きられなかったことに関しては、自分が悪いことに気がついていない。
>>>感謝こそしてもいいくらいだが、そんな考えはまるでないらしい。
>>>「だいたい、あんな所に馬鹿でかい家何か建てるから、被害も大きいってもんですよ!」
>>>校長室の前だというのに、大声で不満をまくし立てる。
>>>…唐突だが、校長室は、生徒玄関に近い場所に位置している。
>>>つまり、他の生徒の目には、知らない美人女子生徒がなにやら大きな声で独り言を言っているようにうつる。
>>
>>中学校だとこのつくり覆いですね。
>>高校になると、何かを隠す為にか、防犯の為にか、普通教室棟の反対の特別教室棟の一回の隅っこに多いですもんね。
> 高校になると離れるんですか。
> 同じようなものだと思ってました。

実際、高校一年の今ごろまで校長室の場所知りませんでしたしね。


>
>>感想になってるのか、少々不明ですが。
>>では、次回も楽しみにしてます。
> はい。
> …たぶん、次回は突拍子もないことになります。
> それでも、楽しんで頂ければ幸いです。
>
> それでは。
>

はい、次回も、楽しみです。
それでは。

>

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32222桜咲くまで  2氷室 相良 2006/1/25 18:44:08
記事番号32216へのコメント




  桜咲くまで  2


「…どーぞ。」
校長室からは、イメージしていたのとは遙かに違う、若々しい女性の声がした。

カチャ…パタン
ドアが開き、閉まる音。
「おはようございます。校長先生。」
「ん、おはよー。」
窓際においてあった椅子に、校長は座っていた。
外見は、二十代半ばだろう。焦げ茶色の髪をセミロングにしている。
やや華奢ながら、その声は普通の二十代の女性より低い。
『綺麗』より、『可愛い』が似合う、そんな人だった。
「今日転校することになっていた、黒羽 玲です。」
「あ、紫影中学校長の、真住 緋色(ますみ ひいろ)。もちろん、あたしのことよ。」
そう言って緋色はいたずらっぽく笑った。
まるで、生徒ではなく、親しい友人に話しかけるように。どこか懐かしさをこめた笑いだった。
その笑いに、玲も笑みをこぼした。
「立ったまんまもなんでしょ。てきとーに座って。」
「…じゃあ、お言葉に甘えて。」
玲は手近な椅子に腰を下ろす。
「…ところで、その若さで校長なんて、すごいですね。」
ふと思ったことを口にした。
その言葉に、緋色はわずかに顔を曇らせた。
「…別に。俗に言う親の七光りってやつよ。…あたしは、こんな学校いらないけどね…。」
そう言って、机の上にあるペンと手つかずの珈琲をどかし、一枚の書類を投げ捨てる。
赤と言われれば赤、青と言われれば青。
…そんな色をした書類だった。
玲は気になったが、緋色の顔色を伺ってから、ふれないことに決めた。
言いたければ話すだろう。…そう思ったからだ。
「…本題に入るわよ。…貴女がここに来たのは、単なる転校じゃないわよね。」
確かめるような言い方だった。
「…はい。そうです。」
玲は静かに答えた。まるで誰かに聞かれているとでも思っているかのように。
「確認さしてね。…『私とあなたの色は何?』」
「『私が纏うは罪の紅。あなたが纏うは罰の紅。』」
恐らく暗号のようなものだろう。緋色の後に玲が続けた。
「ありがとう。…とりあえず、貴女の配置は1−2よ。他のクラスにも配置されてるけど。貴女はそこへ行ってちょうだい。」
「1−2ですね。…分かりました。」
「それぞれ、顔合わせぐらいはしときなさいよ。…これがその配置とメンバーよ。」
一枚の紙切れを渡す。
「ありがとうございます。…なるべく早く連絡は取ります。」
「早めにね。」
・・・・・・・・・
…はあぁ……。
話が終わり、少し沈黙した後、両者共々ため息をついた。
「…ぶっちゃけた話、今回のめんどくさくない?」
「…そう思います。」
「だいたい今回の件は、時間制限ありだし、あたしと玲ちょん入れて六人しかいないのよ!?」
「…玲ちょん…?」
苦労話の中に混じっていた非常に気になる単語を、玲は復唱した。
「あの、玲ちょんって何な
「そ・れ・に!依頼料なんて雀の涙よ!?こんなんじゃやる気なんかでないわよ!」
玲の言葉を遮り、ヒステリックに叫んだ。
そこまで給料を気にかけていたらしい。
「…まぁ、当然値上げしてもらったけど。…それでも少ないわよ!」
…この時点でもう、玲は諦めきっていた。
まだなにやら一人で喋っていた緋色は、飽きたのか反応を返さない玲をつまらないと思ったのか、話すのをやめた。
「…ま、頑張ろうね!玲ちょんv」
「…はい。」
もう何を言っても無駄だ。
そう感じ取った玲は、ため息をつきたくなるのを必死で堪えた。

「…では、1−2へ行きます。」
そう言って席を立つ。
今まで気がつかなかったが、床に空の酒瓶が転がっていた。
「………。」
指摘するかしないか、玲はとても迷った。
「…失礼します。」
無視することにしたらしい。 まぁ、賢明な判断と言えるだろう。
背を向け、校長室から出ようと、足を動かした。
「詳しいことはまた伝えるからー。」
その背中に声をかける緋色。
背を向けたまま、止まらず玲はうなずいた。
キィ…パタン
玲は校長室を後にした。
一人になった緋色は、黒い瞳を不安の色に染めた。
「…まだ、動き出さなきゃいいんだけど…。」
そう言ってから首を横に振り、きっと飲まないであろう珈琲を作り始めた。




後書き
第二話です。
次回はきっと仲間が数人出てきます。
仕事内容をいつ明かそうか模索中です。
…今度はいつになるのやら。

それでは。



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32224遅くなりました十叶夕海 2006/1/30 20:33:30
記事番号32222へのコメント


>

>
>カチャ…パタン
>ドアが開き、閉まる音。
>「おはようございます。校長先生。」
>「ん、おはよー。」
>窓際においてあった椅子に、校長は座っていた。
>外見は、二十代半ばだろう。焦げ茶色の髪をセミロングにしている。
>やや華奢ながら、その声は普通の二十代の女性より低い。
>『綺麗』より、『可愛い』が似合う、そんな人だった。

いや〜、珍しいタイプ。
久遠:ユアちゃんにとってでしょ?
そう。ああと、これは、久遠っていうニュ−ハ―フで両刀で、九十九神のよう解散で、私の持ちキャラ。
久遠;酷いわね〜、よろしくね相良ちゃん。
   『光への憧憬』にも、別の名前ででるから、よろしくね。

>「今日転校することになっていた、黒羽 玲です。」
>「あ、紫影中学校長の、真住 緋色(ますみ ひいろ)。もちろん、あたしのことよ。」
>そう言って緋色はいたずらっぽく笑った。
>まるで、生徒ではなく、親しい友人に話しかけるように。どこか懐かしさをこめた笑いだった。
>その笑いに、玲も笑みをこぼした。
>「立ったまんまもなんでしょ。てきとーに座って。」
>「…じゃあ、お言葉に甘えて。」
>玲は手近な椅子に腰を下ろす。
>「…ところで、その若さで校長なんて、すごいですね。」
>ふと思ったことを口にした。
>その言葉に、緋色はわずかに顔を曇らせた。
>「…別に。俗に言う親の七光りってやつよ。…あたしは、こんな学校いらないけどね…。」

久遠;生きてりゃ、そういうしがらみなんて、一杯あるわよ?
そうですよね、多かれ少なかれ。

>そう言って、机の上にあるペンと手つかずの珈琲をどかし、一枚の書類を投げ捨てる。
>赤と言われれば赤、青と言われれば青。
>…そんな色をした書類だった。
>玲は気になったが、緋色の顔色を伺ってから、ふれないことに決めた。
>言いたければ話すだろう。…そう思ったからだ。
>「…本題に入るわよ。…貴女がここに来たのは、単なる転校じゃないわよね。」
>確かめるような言い方だった。
>「…はい。そうです。」
>玲は静かに答えた。まるで誰かに聞かれているとでも思っているかのように。
>「確認さしてね。…『私とあなたの色は何?』」
>「『私が纏うは罪の紅。あなたが纏うは罰の紅。』」
>恐らく暗号のようなものだろう。緋色の後に玲が続けた。
>「ありがとう。…とりあえず、貴女の配置は1−2よ。他のクラスにも配置されてるけど。貴女はそこへ行ってちょうだい。」
>「1−2ですね。…分かりました。」
>「それぞれ、顔合わせぐらいはしときなさいよ。…これがその配置とメンバーよ。」
>一枚の紙切れを渡す。
>「ありがとうございます。…なるべく早く連絡は取ります。」
>「早めにね。」

こういう、裏社会系は、大好物です、
久遠;スレ以外のやつって、全部それ系だもんね。
いや〜、楽しみ、楽しみ。

>話が終わり、少し沈黙した後、両者共々ため息をついた。
>「…ぶっちゃけた話、今回のめんどくさくない?」
>「…そう思います。」
>「だいたい今回の件は、時間制限ありだし、あたしと玲ちょん入れて六人しかいないのよ!?」
>「…玲ちょん…?」
>苦労話の中に混じっていた非常に気になる単語を、玲は復唱した。
>「あの、玲ちょんって何な
>「そ・れ・に!依頼料なんて雀の涙よ!?こんなんじゃやる気なんかでないわよ!」
>玲の言葉を遮り、ヒステリックに叫んだ。
>そこまで給料を気にかけていたらしい。
>「…まぁ、当然値上げしてもらったけど。…それでも少ないわよ!」
>…この時点でもう、玲は諦めきっていた。
>まだなにやら一人で喋っていた緋色は、飽きたのか反応を返さない玲をつまらないと思ったのか、話すのをやめた。
>「…ま、頑張ろうね!玲ちょんv」
>「…はい。」
>もう何を言っても無駄だ。
>そう感じ取った玲は、ため息をつきたくなるのを必死で堪えた。

マイペ―スなお人で。
久遠;あら、結構面白そうよ、そう言う人。


>
>
>
>
>後書き
>第二話です。
>次回はきっと仲間が数人出てきます。
>仕事内容をいつ明かそうか模索中です。
>…今度はいつになるのやら。
>
>それでは。
>

このまま、数話引っ張るもヨシ。
久遠;次で、あっさりバラスもヨシ?
それは、貴方の方向次第ですよ。

では、次回で。


>
>

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32225いえいえ。氷室 相良 2006/2/1 17:08:27
記事番号32224へのコメント


>>カチャ…パタン
>>ドアが開き、閉まる音。
>>「おはようございます。校長先生。」
>>「ん、おはよー。」
>>窓際においてあった椅子に、校長は座っていた。
>>外見は、二十代半ばだろう。焦げ茶色の髪をセミロングにしている。
>>やや華奢ながら、その声は普通の二十代の女性より低い。
>>『綺麗』より、『可愛い』が似合う、そんな人だった。
>
>いや〜、珍しいタイプ。
>久遠:ユアちゃんにとってでしょ?
>そう。ああと、これは、久遠っていうニュ−ハ―フで両刀で、九十九神のよう解散で、私の持ちキャラ。
>久遠;酷いわね〜、よろしくね相良ちゃん。
>   『光への憧憬』にも、別の名前ででるから、よろしくね。
 私のクラスの担任がそんな感じの人なので。名前は一カ所貰いました。
 ニューハーフってお…両刃ってバ…此方こそ、よろしくお願いします(つっこみ所の多い)久遠さん。
 …今更なんですが、『光への憧憬』の憧憬が未だ読めません;
 辞書引くの苦手なので…
 …私も持ちキャラ考えてみたいですねぇ。

>>「今日転校することになっていた、黒羽 玲です。」
>>「あ、紫影中学校長の、真住 緋色(ますみ ひいろ)。もちろん、あたしのことよ。」
>>そう言って緋色はいたずらっぽく笑った。
>>まるで、生徒ではなく、親しい友人に話しかけるように。どこか懐かしさをこめた笑いだった。
>>その笑いに、玲も笑みをこぼした。
>>「立ったまんまもなんでしょ。てきとーに座って。」
>>「…じゃあ、お言葉に甘えて。」
>>玲は手近な椅子に腰を下ろす。
>>「…ところで、その若さで校長なんて、すごいですね。」
>>ふと思ったことを口にした。
>>その言葉に、緋色はわずかに顔を曇らせた。
>>「…別に。俗に言う親の七光りってやつよ。…あたしは、こんな学校いらないけどね…。」
>
>久遠;生きてりゃ、そういうしがらみなんて、一杯あるわよ?
>そうですよね、多かれ少なかれ。
 人生のしがらみって人それぞれですもんね。

>>そう言って、机の上にあるペンと手つかずの珈琲をどかし、一枚の書類を投げ捨てる。
>>赤と言われれば赤、青と言われれば青。
>>…そんな色をした書類だった。
>>玲は気になったが、緋色の顔色を伺ってから、ふれないことに決めた。
>>言いたければ話すだろう。…そう思ったからだ。
>>「…本題に入るわよ。…貴女がここに来たのは、単なる転校じゃないわよね。」
>>確かめるような言い方だった。
>>「…はい。そうです。」
>>玲は静かに答えた。まるで誰かに聞かれているとでも思っているかのように。
>>「確認さしてね。…『私とあなたの色は何?』」
>>「『私が纏うは罪の紅。あなたが纏うは罰の紅。』」
>>恐らく暗号のようなものだろう。緋色の後に玲が続けた。
>>「ありがとう。…とりあえず、貴女の配置は1−2よ。他のクラスにも配置されてるけど。貴女はそこへ行ってちょうだい。」
>>「1−2ですね。…分かりました。」
>>「それぞれ、顔合わせぐらいはしときなさいよ。…これがその配置とメンバーよ。」
>>一枚の紙切れを渡す。
>>「ありがとうございます。…なるべく早く連絡は取ります。」
>>「早めにね。」
>
>こういう、裏社会系は、大好物です、
>久遠;スレ以外のやつって、全部それ系だもんね。
>いや〜、楽しみ、楽しみ。
 ぶっちゃけ、裏社会系って今回が初めてなので、どうなるか分かりません。
 きっと、裏社会の定番です。

>>話が終わり、少し沈黙した後、両者共々ため息をついた。
>>「…ぶっちゃけた話、今回のめんどくさくない?」
>>「…そう思います。」
>>「だいたい今回の件は、時間制限ありだし、あたしと玲ちょん入れて六人しかいないのよ!?」
>>「…玲ちょん…?」
>>苦労話の中に混じっていた非常に気になる単語を、玲は復唱した。
>>「あの、玲ちょんって何な
>>「そ・れ・に!依頼料なんて雀の涙よ!?こんなんじゃやる気なんかでないわよ!」
>>玲の言葉を遮り、ヒステリックに叫んだ。
>>そこまで給料を気にかけていたらしい。
>>「…まぁ、当然値上げしてもらったけど。…それでも少ないわよ!」
>>…この時点でもう、玲は諦めきっていた。
>>まだなにやら一人で喋っていた緋色は、飽きたのか反応を返さない玲をつまらないと思ったのか、話すのをやめた。
>>「…ま、頑張ろうね!玲ちょんv」
>>「…はい。」
>>もう何を言っても無駄だ。
>>そう感じ取った玲は、ため息をつきたくなるのを必死で堪えた。
>
>マイペ―スなお人で。
>久遠;あら、結構面白そうよ、そう言う人。
 マイペース人間ばっかり出す予定なので。
 まとも(?)な人も出しますけど。

>このまま、数話引っ張るもヨシ。
>久遠;次で、あっさりバラスもヨシ?
>それは、貴方の方向次第ですよ。
>
>では、次回で。
 たぶん数話引っ張ります。
 
 それではまた。






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32314桜咲くまで  3氷室 相良 2006/2/19 16:08:38
記事番号32216へのコメント




  
 桜咲くまで  3


職員室を出て、教室に向かいながら、校舎の中や、外を眺めた。
クラスは1〜8組まであるらしいので、廊下もそれ相応に長い。
特に急いでいる訳でもないので、ゆっくり歩いた。
――そう言えば、さっきは死にものぐるいで走っていてよく分からなかったが、今見てみると、この学校には校舎らしきものが4つある。
…どうやら、東西南北に1つずつ位置しているようだ。
「…ここは、どこでしょうかねぇ…。」
――独り言を聞いた命あるものは、やはり言った自分のみらしい。
まぁ、それ故の独り言なのだが。

ふと、手がスカートのポケットの上に当たる。
…軽い、かさかさした感触があった。
「…あ。」
―すっかり忘れていた。緋色からもらったメンバー表のことを。
「…ま、後から見ればいいですよね…。」
――言い終わる前に、玲は教室のドアの前に立っていた。


「今日から1−2に転入することになっていた、黒羽 玲です。よろしくお願いします。」
パチパチパチ…
おきまりの言葉を言った後、やはりおきまりの拍手が返ってきた。
「…じゃあ、黒羽は楠(くすのき)の隣に座ってくれ。…ああ、あそこにいるのが楠だ。」
玲は、気だるげに言った先生の指さした方を見る。…そこには、学ランを着た生徒がいた。
外見は、顔が隠れていて見えないが、身長はそこそこありそうだ。
顔が見えないのは、机に向かって突っ伏しているからである。…つまり、寝ていたのだ。
「起きろ楠。」
そう言って、先生は遠慮のかけらもなく、楠の頭を殴った。
「………。」
眠そうな顔が覗いた。
口は不満で歪められ、眉間には皺が寄っていた。
なのに、二枚目と言えるであろう要望が薄れないのが不思議だ。
黒目黒髪と、玲と同じような色彩だった。…まぁ、男子生徒なので髪を伸ばすわけにはいかないが。
「…おはようございます。先生。」
「何がおはようだ今更。」
顔を怒りと面倒くささで染めつつ、もう一度楠の頭をはたく。
「…隣の席の黒羽だ。」
言いながら、玲に座れと促す。
玲の席は、ほとんどに人がラッキーという場所だった。
カタリ
玲が座ったのを確認してから、先生は教卓の方に戻っていく。
――窓の外を見てみると、風でサッカーボールが転がっている。 きっと、きのうの部活に使ったものをしまい忘れたのだろう。
「――と言うわけでみんな、仲良くしろよー。以上。」

キーン コーン カーン コーン…

言い終わった後、丁度チャイムが鳴った。
「起立。」
クラス委員長らしき女子生徒の号令とともに席を立つ。
「礼。ありがとうございました。」
礼をしてから、もう一度席に座る。
横を見ると、先ほどの男子…楠が目も虚ろに前を見ていた。
玲も前に目を向けてみるが、特にこれと言ったものはない。
…きっと、眠気を堪えているのだろう。
「…あの、一限目体育で移動ですよ?」
一応、声をかけてみる。
「…ああ…どうも…。」
だが、立つ気配はない。
玲にとってはどうでもいいが、こういう相手にこそ、真面目にやってもらいたいと思う。
「あのー。」
もう一度言ってみる。
「………。」
「………。」
―そんなやりとりをしている間にも、クラスメイト達は廊下に次々と出て行く。
――ああ、授業に遅れてしまう…。
そんなことを思いながら、
ガスッ
楠を、思いっきり殴った。
「………っ!」
「移動ですよv」
「………。」
ガタッ
玲の後ろに何かが見えて、渋々ながらも、楠も席を立つ。
「私は、黒羽 玲。貴方は?」
とても、先刻話しかけている相手を殴ったとは思えない口調である。
「…楠 ハルカ。…ご丁寧な挨拶をどうも。」
「ええ。よろしくお願いします。」
皮肉を多少こめたハルカの言い方にも玲は全然動じない。
むしろ、相手にしていないそぶりすら伺える。
「………。」
…すたすたすた
虚しくなったのか、本当に動こうと思ったのかは謎だが、ハルカは回れ右をして、廊下に向かって歩き出す。
「…玲も早く来いよ。」
カラ  パシッ
「…いきなり呼び捨てですか…。ま、別にいいですけどね。」
さっきまで私に起こされていたくせに…。などとぼやきつつ、教室に自分しかいないことを確かめる。  緋色からもらった手紙を見るためだ。
確認し終わり、ポケットに手を突っ込み、紙を出した。
かさりと、それを開く。
「配置…っと。…『2−5』三島 琉夜(みしま るよ)、『2−1』神栖 阿香(かみす あか)、『1−8』月ヶ瀬 薄荷(つきがせ はっか)、『1−4』最上院 白椿(さいじょういん しらつばき)…最上院?」
玲の頭の中に、あの家が浮かび上がる。あの、変人の集まりが。
「…同姓とか…。」
薄い可能性に縋ってみたい。
…実際の所、このあたりに「最上院」はあの家だけなのだが。
希望や願望に近いことを理解して尚、玲はただ慌てた。
「どうしましょう…私、あの家の玄関に○○置いたり、文句言ったり、○○を○○したり…。」
様々な悪行の数々が、走馬燈のように駆け抜ける。

…そして気づく。慌てるより、解決策を考える方が賢明だと言うことに。
「…ばれなきゃ平気ですよね…。」
玲の結論は、何とも言えず、ただ単純なものだった。



後書き
第三話です。
いつ何を書けばいいのかよく分からなくて、自分の計画性のなさを今更悔やんでます。
仲間も、名前しか出てない…(泣)
…ま、まぁ、こんなのでも見てくださり、ありがとうございました。

それでは。







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32319どうもっす。十叶夕海 2006/2/20 22:23:19
記事番号32314へのコメント


>
>
>

どうも、ユアです。
こんばんは。
早速、レスに行かせてもらいますね。


>  
> 桜咲くまで  3
>
>
>職員室を出て、教室に向かいながら、校舎の中や、外を眺めた。
>クラスは1〜8組まであるらしいので、廊下もそれ相応に長い。

そうですよね、結構長いですね(母校を思い出しつつ)五クラス分でも結構ありますのに、プラス三組分・・・・う〜ん、長い。

>「今日から1−2に転入することになっていた、黒羽 玲です。よろしくお願いします。」
>パチパチパチ…
>おきまりの言葉を言った後、やはりおきまりの拍手が返ってきた。
>「…じゃあ、黒羽は楠(くすのき)の隣に座ってくれ。…ああ、あそこにいるのが楠だ。」
>玲は、気だるげに言った先生の指さした方を見る。…そこには、学ランを着た生徒がいた。
>外見は、顔が隠れていて見えないが、身長はそこそこありそうだ。
>顔が見えないのは、机に向かって突っ伏しているからである。…つまり、寝ていたのだ。

うん、ある意味、転校生学園モノでは、定番ですね。
主人公(転校生)の横の人が、寝てるのは。

>玲の席は、ほとんどに人がラッキーという場所だった。
>カタリ
>玲が座ったのを確認してから、先生は教卓の方に戻っていく。

つまり、後ろの方と。
でも、窓際だと、大変です。
お腹が一杯の午後一番の授業が、数学で、なおかつ、晴れていたら、どの季節でも、爆睡タイムなのです。
それで、高三の時の数学と会計実務の単位落としましたし・・・。
って、自分のことばかり話してしまいました、すみません。

>さっきまで私に起こされていたくせに…。などとぼやきつつ、教室に自分しかいないことを確かめる。  緋色からもらった手紙を見るためだ。
>確認し終わり、ポケットに手を突っ込み、紙を出した。
>かさりと、それを開く。
>「配置…っと。…『2−5』三島 琉夜(みしま るよ)、『2−1』神栖 阿香(かみす あか)、『1−8』月ヶ瀬 薄荷(つきがせ はっか)、『1−4』最上院 白椿(さいじょういん しらつばき)…最上院?」
>玲の頭の中に、あの家が浮かび上がる。あの、変人の集まりが。

個性的な名前の方々で。

>
>
>後書き
>第三話です。
>いつ何を書けばいいのかよく分からなくて、自分の計画性のなさを今更悔やんでます。
>仲間も、名前しか出てない…(泣)
>…ま、まぁ、こんなのでも見てくださり、ありがとうございました。
>
>それでは。

はい、次回も楽しみにしてますね。

>
>
>
>
>
>
>

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32321毎度ありーv(?)氷室 相良 2006/2/21 17:53:46
記事番号32319へのコメント

こんにちは。
返レス行きまっす。


>>職員室を出て、教室に向かいながら、校舎の中や、外を眺めた。
>>クラスは1〜8組まであるらしいので、廊下もそれ相応に長い。
>
>そうですよね、結構長いですね(母校を思い出しつつ)五クラス分でも結構ありますのに、プラス三組分・・・・う〜ん、長い。
 私の学校は1〜2組しかありませんが、姉の学校(転校したんですよ。)は結構数あったので。…でも、長い…。

>>「今日から1−2に転入することになっていた、黒羽 玲です。よろしくお願いします。」
>>パチパチパチ…
>>おきまりの言葉を言った後、やはりおきまりの拍手が返ってきた。
>>「…じゃあ、黒羽は楠(くすのき)の隣に座ってくれ。…ああ、あそこにいるのが楠だ。」
>>玲は、気だるげに言った先生の指さした方を見る。…そこには、学ランを着た生徒がいた。
>>外見は、顔が隠れていて見えないが、身長はそこそこありそうだ。
>>顔が見えないのは、机に向かって突っ伏しているからである。…つまり、寝ていたのだ。
>
>うん、ある意味、転校生学園モノでは、定番ですね。
>主人公(転校生)の横の人が、寝てるのは。
 はい。定番だと思いつつ仕上げました。
 脱!定番を目指さなくては…。

>>玲の席は、ほとんどに人がラッキーという場所だった。
>>カタリ
>>玲が座ったのを確認してから、先生は教卓の方に戻っていく。
>
>つまり、後ろの方と。
>でも、窓際だと、大変です。
>お腹が一杯の午後一番の授業が、数学で、なおかつ、晴れていたら、どの季節でも、爆睡タイムなのです。
>それで、高三の時の数学と会計実務の単位落としましたし・・・。
>って、自分のことばかり話してしまいました、すみません。
 窓際ではありません。丁度、先生が教卓の前に立つと前の人が影になって、そこから此方が見えなくなる所です。…早弁してる人って、本当にいるのだろうか…?
 いえ、楽しくていいですよv実際にあったこととか。

>>さっきまで私に起こされていたくせに…。などとぼやきつつ、教室に自分しかいないことを確かめる。  緋色からもらった手紙を見るためだ。
>>確認し終わり、ポケットに手を突っ込み、紙を出した。
>>かさりと、それを開く。
>>「配置…っと。…『2−5』三島 琉夜(みしま るよ)、『2−1』神栖 阿香(かみす あか)、『1−8』月ヶ瀬 薄荷(つきがせ はっか)、『1−4』最上院 白椿(さいじょういん しらつばき)…最上院?」
>>玲の頭の中に、あの家が浮かび上がる。あの、変人の集まりが。
>
>個性的な名前の方々で。
 はい。実際にはいなさそうな名前にしました。…地図帳って便利v(え)

>>それでは。
>
>はい、次回も楽しみにしてますね。
 ありがとうございますv
 期末テストが入るので、更新が更に遅くなると思いますが…;

それでは。