◆−ジャングルのイタチ 「武器商人のおじさん」−F-2 (2006/3/5 17:33:30) No.32337


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32337ジャングルのイタチ 「武器商人のおじさん」F-2 2006/3/5 17:33:30


20XX年・・・ボスニア 傭兵キャンプ・・・
「みんな起きろ!」教官の怒鳴り声が、傭兵たちの眠りにピリオドを打った。
「ふああーーあ・・・・」なにやら気の抜けたあくびが聞こえてくる。
声の主は、日本人傭兵高橋怜治である。
あることから、ボスニアで戦うことを決め、陸上自衛隊を辞め、
そしてはるばる日本からやってきた25歳である。
・・・おっと、まだ寝ているやつがいるようだ。
そうそう、この寝ているやつが、高橋の親友、福田真佐実、25歳である。
彼も高橋と同じキャリアを通して、このボスニアにいる。
彼らは、自衛隊のときも、この傭兵部隊でも、ほとんど同じ部隊におり、
お互いのことをよくわかっている仲だ。
そんな二人が、ここボスニアに来るまでのいきさつを詳しくお話しよう。
彼らは、19XX年に陸上自衛隊に入隊。
とはいっても、このときすでに、二人は知り合っていた。
なにせ、小学校から高校までずっと同じなのだ。
自衛隊についても、二人で行こうと決めたのだった。
二人は訓練での成績もトップクラスで、レインジャー訓練もうけたことのある、パーフェクト自衛官だった。
そして、普通に毎日訓練に励んでいた。
そんなある日、二人はある手紙をうけっとった。
手紙のあて先は彼らではなかった。
要は、間違え手紙である。
しかし、このワンパク二人組み、自分たちの好奇心を抑えきれず、
中身を見てしまったのだ!(おいおい!)
その中身とは、「傭兵部隊への参加招待状inボスニア」というような内容だった。
そして、中の資料を見て、2人は息を飲んだ。
戦争の悲惨さと、被害を彼らはまのあたりにしたのだった・・・
それで思い立った2人は、ボスニアに旅立ったのだった。
無論、自衛隊に退職届を出して・・。
19XX年・・・ボスニア傭兵部隊キャンプ・・・
「んで?これで入隊手続きおわり?」
イライラ気味に、高橋が、傭兵部隊の隊長に聞いた。(無論英語で)
「OK!ユー達、さそっく武器調達してね!出発明日YO!」
「まっ、まじで?明日?」福田がたじろぐ。
隊長が地図を指しながら、
「銃はここね!アサルトベストやサスペンダーはここ、医療器具はここね!
わかったら、ささっとショッピング行くね!お金は、・・・10万渡しとクネ」
「はいはい、行ってきますよ!」と高橋。
福田はというと、「10万で足りんのかよ!」などと愚痴っている。
てなわけで武器商人のところにやってきた。
「アンさんたち何にする?」なんとこの武器商人、日本語だ!
福田が、「俺!89式小銃(自衛隊正式採用)!」というと、
「ごめんね、うちは、M16(アメリカの小銃)とAK(旧ソ連の銃)がメインなんだよ・・・この中で選んで!」と、銃が入っているケースをみしてくれた。
「じゃあ・・・・俺はM16A2で!んーこれがいいな!」と福田がスコープつきの銃を注文した。
「まいど!マガジン4本セットで5万円ね!」
「結構安いな、はいお金!よいしょっと!物はいいな!」
とスコープを覗いている。
高橋はというと、「おれはー・・・おっこれSIG550(スイスの高級銃)じゃねえか!おじさんこれ!」とばかりに掘り出し物を注文。
「あー見つけられちゃったね!・・イーよマガジン4本と、スコープつきで5万9千円でどうよ?」と武器商人は残念がっている。
「あうが10!はいお金!うあーいいなSIGは・・・」
武器の調達が完了した2人は、ベストや、サスペンダーを買いに、
次なる場所を目指したのであった・・・