-初投稿でドキドキゴー!!です!!-わにわにちゃん(6/29-03:10)No.3238
 ┣「小さな桜ちゃん −前編−」-わにわにちゃん(6/29-03:17)No.3239
 ┗「小さな桜ちゃん −後編−」-わにわにちゃん(6/29-03:21)No.3240
  ┣Re:「小さな桜ちゃん」-一坪(6/30-03:26)No.3242
  ┃┗はじめまして&ありがとうございます-わにわにちゃん(7/1-01:50)No.3243
  ┃ ┗Re:はじめまして&ありがとうございます-一坪(7/1-02:49)No.3244
  ┗Re:「小さな桜ちゃん 」-松原ぼたん(7/4-15:01)No.3255


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3238初投稿でドキドキゴー!!です!!わにわにちゃん E-mail 6/29-03:10

はじめまして!! わにわにちゃんと申します!!
自作の小話(短編小説)を投稿するのは初めてなので、
どきどきです!!
ちょっとヘンテコなオリジナルものですが、
よろしければ読んでみて下さいね。

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3239「小さな桜ちゃん −前編−」わにわにちゃん E-mail 6/29-03:17
記事番号3238へのコメント


「小さな桜ちゃん −前編−」

小さな桜ちゃんは、コインロッカーに住んでいます。
上の階や下の階や両隣には無生物しかいないので、うるさくもありませんし、
鍵もかけられて安全なので、なかなか快適です。
ただ、空調が悪いのと、中からは鍵が外せないと言う所が難点です。

鍵は外から開けてもらいます。
朝になると、人間の楓ちゃんが開けに来てくれるのです。
楓ちゃんは、食料と水を持って来てくれます。
だけど、決して施しを受けている訳ではありません。
ちゃんとお金を払います。
 
食料などの必要な物を、小さな袋に入れて持った桜ちゃんは、
楓ちゃんに外に出してもらい、また部屋に鍵をかけてもらいます。
もちろんロッカーの使用料も自分で払います。
それから桜ちゃんは、そっと水飲み場に連れていってもらい、
体を拭いて綺麗にします。 
この時、見るなと言うのに楓ちゃんが楽しそうに見下ろしてくるので、
桜ちゃんはハンカチをマントのように首にくくりつけ、
後ろを向いて体を拭かなければいけません。
その為、外に持ち出す荷物が増え、桜ちゃんは腹立たしく思います。

用をはたし、学校に行く楓ちゃんを見送った桜ちゃんは、
物陰に隠れて朝ごはんを食べます。
そして朝のラッシュが済み、人通りが少なくなるのを持って、
稼ぎに出かけます。
お金のあるポイントは、自動販売機です。
取り忘れられたおつりや、機械の下に転がり込んだお金を拾って、
大きな袋に入れて行きます。
ちなみに、仕事道具である大きな袋と小さな袋は、桜ちゃんのお手製です。
材料と道具は、楓ちゃんに調達してもらいました。

お昼ごはんを食べて、夕方まで働いた桜ちゃんは、
約束しているゴミ箱の陰で楓ちゃんを待ちます。
楓ちゃんはいつも慌てて走って来ます。
そして、待っていた桜ちゃんを持ち上げて、部屋に入れてくれます。
照れ屋さんの桜ちゃんは、素っ気なくお礼を言い、
これから部活の為に学校にもどる楓ちゃんを激励します。
最後に桜ちゃんは、今日の稼ぎの中からロッカー代を出し、
外から鍵を閉めて貰います。 

部屋に戻った桜ちゃんは、まず豆電球をつけて明るくします。
そして部屋の掃除をします。
この部屋にある物はみな、桜ちゃんが稼いだお金で
楓ちゃんに買って来てもらった物です。
豆電球もそうだし、人形用の布団やテーブルやタンスもそうだし、
小さなおもちゃの扇風機もそうです。
勿論、乾電池も自分で買っています。
最近は充電式の物を楓ちゃんに薦められ、
購入しようとお金を貯めています。
だけど流石に液晶テレビはとても高価な物なので、
楓ちゃんに無料で貸してもらっています。
晩ごはんを食べた桜ちゃんは、しばらくテレビを見たあと寝間着に着替え、
布団を敷いて眠りにつきます。
まだ駅の構内はざわめいています。

ざわざわざわ‥‥‥
 
 
  後編につづく・・・

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3240「小さな桜ちゃん −後編−」わにわにちゃん E-mail 6/29-03:21
記事番号3238へのコメント

「小さな桜ちゃん −後編−」

朝が来ました。
大きな腕時計のアラームを止めて、桜ちゃんは起き上がります。
布団を片付けた桜ちゃんは普段着に着替え、
外に出かける用意をして楓ちゃんを待ちます。
待ちます。
待ちます。
しかし今日は、いつまでたっても楓ちゃんは鍵を開けにやって来ません。
 
広げなおした布団に、普段着のままでふて寝する桜ちゃんは、
すぐそこにある壁を睨みつけます。
今この部屋に残る食料や、水の入った魚のチューブの数を
頭の中で確認します。
延滞期間が過ぎ、楓ちゃん以外の人がロッカーを開けてしまう事を考えます。
桜ちゃんは目をぎゅっと瞑ります。
色々な事が不安で不安で仕様が無くなって来ます。

桜ちゃんは、しばらく眠っていたようです。おなかがすいて目が覚めました。
もうラッシュは過ぎたらしく、外も静かです。
桜ちゃんは時間を知ろうと、布団から這い出ようとします。
その時、向こうからこちらの方に、慌ただしく走って来る足音が
聞こえて来ます。
桜ちゃんは動きを止め、閉ざされた扉に振り返ります。
そして慌てて布団から飛び出し、投げ出された袋を斜めに体にかけ、
少し光の漏れる扉に向かって仁王立ちします。
「ごめん。桜ちゃん。」
眩しい程の光と共に、マスクをずらした、顔の赤い楓ちゃんの顔が現れます。
「ばかヤロー!」
桜ちゃんは小さな体全部で怒りを表現し、大きな声で怒鳴りつけます。
「死ぬかと思ったんだぞ!」
そして、立て続けに怒鳴り続けます。
「食料も水も少ないのにおなかがすくし、トイレにも行けないし、
延滞期限過ぎて他の奴らに見つかったらどうしようとか、
どうして楓が来れないのかとか、楓に何かあったのか、とか、」
桜ちゃんは一度唾を飲み込み、息継ぎをします。
「もう桜の事なんかどうでも良くなってしまったのかもとか、
もしかして楓がが死んじゃったんじゃないかとか、
そんな事ばっかり考えて、不安で不安で‥‥‥ 桜は‥‥‥」
桜ちゃんはだんだん言葉が出なくなり、代わりにぽろぽろと
涙がこぼれて来ました。
「‥‥‥桜ちゃん。私の家来て、一緒に住まない?」
いきなり楓ちゃんが変な事を言い出します。
桜ちゃんは予想もしなかったセリフに目をぱちくりさせます。
「桜ちゃんのプライドを傷つけるんじゃないかって、
言うのためらってたんだけど、また今日みたいに私が病気になって
来れなくなると大変だし。‥‥‥それに桜ちゃんも、
私に何かあったんじゃないかって、心配して泣かなくてもすむし。」
「だーれーがー、テメーを心配して泣いたってー。」
恥ずかしさに顔を真っ赤にした桜ちゃんは、眉間に深いしわをうかべ、
低い声を出して楓ちゃんを睨み上げます。
「あっ。」
こりゃやばいパターンだと楓ちゃんは思いましたが、もう遅いようです。
もうすでに桜ちゃんは家財道具をつかんでいます。
「わっ、わっ。」
そしてそれが、次から次へと飛んで来ます。
後ずさりした楓ちゃんは、焦って両手の平を広げ、
その飛行物を防ぎ落とします。
「ちょ、ちょっと、他の人に見つかるって!」 
 
結局、桜ちゃんは楓ちゃんと一緒に暮らす事になりました。
最初は、自立出来なくなった事や、仕事に行けない事を、
桜ちゃんはとてもはがゆく思っていました。
ですが、楓ちゃんに学校などの色々な場所に連れて行ってもらい、
最近は機嫌が良いです。
一つ重大な事が分かりました。
それは、楓ちゃん以外の人には、桜ちゃんが人形にしか
見えないと言う事です。
桜ちゃんが好き勝手に動き回っても、人には止まっているように
見えるらしいのです。
桜ちゃんを小人だと思っていた楓ちゃんも、
自分の事を小人だと思っていた桜ちゃんも、これはかなりの驚きです。
どうやら今までの、ロッカーに隠れ暮らすなどの桜ちゃんの努力は
全く無意味な物だったようです。
だけど、もう人の目を気にする必要が無くなりました。
「それじゃあー、桜は何なんだ?」
桜ちゃんは、ぼんやり授業を聞いている楓ちゃんを見上げます。
すっかり、”お人形さん遊びをする変な人"に思われてしまった楓ちゃんは、
真剣な顔つきの桜ちゃんに笑い返します。
「楓ちゃんの恋人。」
にこにこ顔の楓ちゃんに、桜ちゃんの眉間にしわが寄ります。
そして桜ちゃんは、楓ちゃんの機嫌の良い顔に目掛け、
足元にあった自分の上半身ぐらいある消しゴムを投げ付けました。

古典の三島先生がすごい顔になります。
「うわっ! 楓! なんだー、その頭に乗った小さな生き物は!」
だけど、なかには桜ちゃんが分かる人もいるようです。
まだまだ事態はそう簡単には収拾しなさそうです。

おしまい

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3242Re:「小さな桜ちゃん」一坪 E-mail URL6/30-03:26
記事番号3240へのコメント
はじめまして一坪です。

私は感想文が死ぬほど苦手なので、ほとんど書くことはないんですが、
桜ちゃん(男の子?)が、あまりにも可愛くてたまらなかったので、
こうしてコメントを投稿しちゃったわけです。

いや、ホントにたまらーーーーん!!!って感じです。


ぜひぜひ続編が読みたいです。


………うーーーん、全然感想文になってないですね………。
というわけで、この辺で失礼します。

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3243はじめまして&ありがとうございますわにわにちゃん E-mail 7/1-01:50
記事番号3242へのコメント
一坪さん、はじめまして!! わにわにちゃんと申します!!

私も、読書感想文は小学生のころから苦手です(汗々)

なので、死ぬほど苦手な(笑)感想文を頂けてとても嬉しいです!!

おまけに桜ちゃん(女の子(^^))も受けたし!!

これからも、書き溜めてある小話を載っけさせて貰おうと思ってますので、
よろしくお願いします!!


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3244Re:はじめまして&ありがとうございます一坪 E-mail URL7/1-02:49
記事番号3243へのコメント
どもども一坪です。


>おまけに桜ちゃん(女の子(^^))も受けたし!!

お! 女の子でしたか。
いや、ホントにかわいくて(はぁと)


>これからも、書き溜めてある小話を載っけさせて貰おうと思ってますので、
>よろしくお願いします!!

はい。楽しみにしてます。
ただ感想文が死ぬほど苦手なのと(笑)、いろいろ忙しいので感想書けないかも。
そのときは、ごめんなさい。

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3255Re:「小さな桜ちゃん 」松原ぼたん E-mail URL7/4-15:01
記事番号3240へのコメント
 面白かったです。

>鍵もかけられて安全なので、なかなか快適です。
 言えてるかも(笑)。
>ちゃんとお金を払います。
 立派。 
>お金のあるポイントは、自動販売機です。
 なるほど。
>豆電球もそうだし、人形用の布団やテーブルやタンスもそうだし、
>小さなおもちゃの扇風機もそうです。
 結構良いお部屋ですね。
>しかし今日は、いつまでたっても楓ちゃんは鍵を開けにやって来ません。
 なんかあったんでしょうか?
>眩しい程の光と共に、マスクをずらした、顔の赤い楓ちゃんの顔が現れます。
 風邪にでもなったんですね。
>桜ちゃんが好き勝手に動き回っても、人には止まっているように
>見えるらしいのです。
 奇妙な・・・・。
>どうやら今までの、ロッカーに隠れ暮らすなどの桜ちゃんの努力は
>全く無意味な物だったようです。
 確かに(^^;)。
>だけど、なかには桜ちゃんが分かる人もいるようです。
 じゃなきゃ面白くありませんよ。

 何か童話みたいな感じでしたねー(友人は「新井素子さんみたい」と言っていた)、面白かったです。
 ではまた、ご縁がありましたなら。