◆−光への憧憬 外伝 寝顔+私の気持ちも考えろ+−十叶 夕海 (2006/5/25 21:51:34) No.32527 ┣病欠って言ったらダメかなあ…−乾 (2006/5/26 21:13:18) No.32528 ┃┗ダメですよv−十叶 夕海 (2006/5/28 13:52:19) No.32531 ┣光への憧憬 外伝 少しの変化と日常−十叶 夕海 (2006/6/11 15:20:36) No.32553 ┃┗めぞん一○…?−乾 (2006/6/12 19:52:11) No.32555 ┃ ┗・・・・・・否定しません。−十叶 夕海 (2006/6/12 21:48:43) No.32556 ┣光への憧憬 外伝 寝顔+こっちの身にもなってくれ+−十叶 夕海 (2006/6/17 18:41:04) No.32567 ┃┗厄年は去年でしたよ。−乾 (2006/6/19 22:59:38) No.32574 ┃ ┗星の巡りが悪かったということですね−十叶 夕海 (2006/6/20 14:23:31) No.32577 ┣光への憧憬 外伝 月夜の訪問者 +under the rose+−十叶 夕海 (2006/7/2 00:00:31) No.32599 ┃┗どこまでコメントすればいいのか…−乾 (2006/7/6 14:30:15) No.32605 ┃ ┗微妙な話で済みません・・・・・。−十叶 夕海 (2006/7/6 15:32:02) No.32606 ┗光への憧憬 外伝 カスミ草のようなココロ +黒薔薇にも似ている+−十叶 夕海 (2006/7/18 15:20:48) No.32640
32527 | 光への憧憬 外伝 寝顔+私の気持ちも考えろ+ | 十叶 夕海 | 2006/5/25 21:51:34 |
「馬鹿か、戸を開けたまま寝るんなんて。 まだ、三月だぞ。」 「・・・・・面目ない。」 ジュリが、詠太郎のアパートーといっても、三部屋と別に居間、風呂とトイレ台所が付いていれば、かなり広いだろう。 そこで、パジャマ姿で、ジュリの手によってベッドに押し込まれている詠太郎。 「それに、無理そうなら、誰か他の人に、仕事任せなさい。 コラムの最終回と言っても、二度と仕事しない訳じゃないんだから。」 「・・・・ごめん。」 「とにかく、横になってて。 雑炊かリゾットか、なんか分からなくなったけど、暖めてくるから。」 そう言って、ベッドに押し込んだジュリは、台所へと消える。 コートを脱ぎ、ブラウスに青と緑のチェック柄のベストとミニスカの服装の上に、真っ黒のエプロン姿でである。 その横に見張るように、居るのは、肌と装飾品以外は黒尽くめのー今回は、黒のキャスケット帽子とVネックのシャツに革ジャン、ブラックジーンズという若めのもの。首輪のようにぴったりとした擬人化した月のチョーカーをつけた神影幻十朗であった。 彼は、唐突にこう言った。 「大変だね、人間というのは?」 「?」 「ああ、私は風邪を引いたことが無いからね。 ジュリに、世話を焼かれている、君が羨ましい・・・・というわけさ。」 「・・・・・・《使い魔》が、ヤキモチ?」 「・・・そうやも知れない。 私の場合、ほかの三人よりも、長いし・・・ジュリしか寄る辺が無いからねぇ」 「・・・・マザコン?」 「・・・・・・・・・・詠太郎氏。 何故か、今突然、人間の魂の刈り手と私が親密になってお前の寿命が今終わるのが分かった。 手で胸を貫いてやるから、おとなしくしてろ。 すぐに済む。」 「いや、まだまだ、未練みたいなのも、あるし・・・・」 神影が、病人の詠太郎に全力で向かってくる。 人間の前衛後衛以上に、力が違うのだが、諦めたら、人生そのものが、終わるので、全力で抵抗する。 「・・・・・・何をしている?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・じゃれあいかな?」 「・・・・とっとと帰って、仕事してろ。」 温めた洋風雑炊入りの小さな土鍋とバニラアイスと桃缶をお盆にのせ、神影を足蹴にしているジュリが、静かに怒りを込めて、命令を下す。 『はいはい』とでもいうように、神影は、すぐに姿を消す。 「ともかく、少しでも食え。」 「・・・・・ありがと。 ところで、なんで、バニラアイスと桃缶?」 「風邪引いたら、バニラアイスかオレンジシャーベットに桃のコンポートじゃないのか? バニラアイスと桃缶の方が、うまいから、これにしたが。」 どうやら、ジュリに取って、桃缶バニラアイス添えは、『リンゴのすりおろし』とほぼ同義なのだ。 実際、桃の酸味とバニラの濃厚な乳成分がおいしいのである。 「初めて聞いた。」 「・・・・・風邪、引いた時は、クロイツが良く作ってくれてな。」 「クロイツさんって、あの事件の時に言っていた?」 「そう。 私の恩人で、一番大切だった人。」 桃缶を皿に移し、バニラアイスをかけているのを見ながら、詠太郎は、雑炊をよそい、一さじ口に入れる。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・ジュリさん、何入れたの?」 「牛乳と麹みそ、醤油、とろけるチーズ、鶏肉、キノコ数種類、ネギと人参のみじん切りとご飯かな。 ・・・・・・・・・後ニンニクとニラも少し入っている。 不味くはないとは思うが?」 実際、この料理は、作者の祖母の勘違いで出来た料理である。 牛乳煮込みを豆乳+味噌煮込みにするものだと思い、出来た料理である。 少なくとも、好き嫌いは分かれるだろうけど、作者的には、身体が温まる一品だ。 「不味くはないけど、びっくりした。 ・ ・・あ、赤みそも少し入ってるね。」 「・・・・食べたら、寝ろ。 氷枕、交換してくる。」 十数分後―。 「遅くなった、すま・・・・寝てしまってるか。」 戻ってきた時には、詠太郎は、少々寝苦しそうではあったが、眠っていた。 しかし、少々寝苦しそうなのが、気になったのか、額に手を当てるとさっきよりも、熱くなっていた。 「・・・・ったく、私の気持ちも少しは、考えろ、バカ詠太郎。」 そうつぶやくと、意識的に、右手への血流を少なくし、体温を其れこそ、零下近くまで下げる。 冷たくなった手をそっと、額に当てる。 「・・・?」 「起こしたか? ・ ・・・次、起きるまで居るから、寝ろ、詠太郎。 治るものも治らないぞ。」 「・・・ありがと。」 さらに数十分後。 「寝顔は、可愛いだけどね。」 完全に寝ている詠太郎を眺めつつ、そうぽつりと漏らす。 しかし、20代半ばの成人男性をいくら童顔とはいえ、無理があるだろう。 「・・・・・あふ・・・・ねむい。」 それから、数時間して、眠くなって半分くらい寝ているジュリは、こともあろうか、詠太郎のベッドに潜り込んだ。 眠いジュリだからこそ、したことであるのは、言うまでもない。 そして、お日様が完全にあがった頃。 朝ご飯の正統派卵粥を持ってやってきた神影によって、二人は起こされ、詠太郎は声にならない声、悲鳴にならない悲鳴を上げた。 「ジュリは、寝ぼけると暖かい布団に入りたがるって。 1年前の事件のとき言わなかったかな?」 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ いろんな意味でごめんなさい。 このお話の基本コプセントは、『本編の暗いシリアスな雰囲気をぶっ飛ばせ』なので、筆がすべ・・・ではなく、思い切り実験的にコメディになりました。 それでは、『光への憧憬+どうか忘れないで+』で。 |
32528 | 病欠って言ったらダメかなあ… | 乾 | 2006/5/26 21:13:18 |
記事番号32527へのコメント >「馬鹿か、戸を開けたまま寝るんなんて。 > まだ、三月だぞ。」 >「・・・・・面目ない。」 >ジュリが、詠太郎のアパートーといっても、三部屋と別に居間、風呂とトイレ台所が付いていれば、かなり広いだろう。 >そこで、パジャマ姿で、ジュリの手によってベッドに押し込まれている詠太郎。 うぐ(汗! いきなり高橋留○子の漫画みたいなシチュエーション… 何で、ジュリさんが他人(ってか男…)の部屋に…? >「それに、無理そうなら、誰か他の人に、仕事任せなさい。 > コラムの最終回と言っても、二度と仕事しない訳じゃないんだから。」 >「・・・・ごめん。」 >「とにかく、横になってて。 > 雑炊かリゾットか、なんか分からなくなったけど、暖めてくるから。」 >そう言って、ベッドに押し込んだジュリは、台所へと消える。 >コートを脱ぎ、ブラウスに青と緑のチェック柄のベストとミニスカの服装の上に、真っ黒のエプロン姿でである。 >その横に見張るように、居るのは、肌と装飾品以外は黒尽くめのー今回は、黒のキャスケット帽子とVネックのシャツに革ジャン、ブラックジーンズという若めのもの。首輪のようにぴったりとした擬人化した月のチョーカーをつけた神影幻十朗であった。 成る程…過労の為に倒れたと…(汗 でも、色んな意味で他人の部屋に居るのはマズいんじゃ…? 動けないんだし、その間に適当に病院にでも無理やり搬送させておけば、よかったんじゃないかと…(オイ! >彼は、唐突にこう言った。 >「大変だね、人間というのは?」 >「?」 >「ああ、私は風邪を引いたことが無いからね。 > ジュリに、世話を焼かれている、君が羨ましい・・・・というわけさ。」 >「・・・・・・《使い魔》が、ヤキモチ?」 >「・・・そうやも知れない。 > 私の場合、ほかの三人よりも、長いし・・・ジュリしか寄る辺が無いからねぇ」 >「・・・・マザコン?」 >「・・・・・・・・・・詠太郎氏。 > 何故か、今突然、人間の魂の刈り手と私が親密になってお前の寿命が今終わるのが分かった。 > 手で胸を貫いてやるから、おとなしくしてろ。 > すぐに済む。」 >「いや、まだまだ、未練みたいなのも、あるし・・・・」 何か、こういう理由で命のやり取りになるのもどうかと思うんですが…(汗 でも、この状況で普通に反応してる辺り何か微妙な信頼関係? >神影が、病人の詠太郎に全力で向かってくる。 >人間の前衛後衛以上に、力が違うのだが、諦めたら、人生そのものが、終わるので、全力で抵抗する。 >「・・・・・・何をしている?」 >「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・じゃれあいかな?」 >「・・・・とっとと帰って、仕事してろ。」 >温めた洋風雑炊入りの小さな土鍋とバニラアイスと桃缶をお盆にのせ、神影を足蹴にしているジュリが、静かに怒りを込めて、命令を下す。 >『はいはい』とでもいうように、神影は、すぐに姿を消す。 >「ともかく、少しでも食え。」 >「・・・・・ありがと。 > ところで、なんで、バニラアイスと桃缶?」 >「風邪引いたら、バニラアイスかオレンジシャーベットに桃のコンポートじゃないのか? > バニラアイスと桃缶の方が、うまいから、これにしたが。」 >どうやら、ジュリに取って、桃缶バニラアイス添えは、『リンゴのすりおろし』とほぼ同義なのだ。 >実際、桃の酸味とバニラの濃厚な乳成分がおいしいのである。 多分、じゃれ合いでしょう・・・(汗) うむ!バニラと桃冠ですか? 別に人間基準でも間違ってるとは言い切れないので…(汗) ってか、デザートとして豪華なのでは?と普通に思ってみたり… >「初めて聞いた。」 >「・・・・・風邪、引いた時は、クロイツが良く作ってくれてな。」 >「クロイツさんって、あの事件の時に言っていた?」 >「そう。 > 私の恩人で、一番大切だった人。」 >桃缶を皿に移し、バニラアイスをかけているのを見ながら、詠太郎は、雑炊をよそい、一さじ口に入れる。 >「・・・・・・・・・・・・・・・・・ジュリさん、何入れたの?」 >「牛乳と麹みそ、醤油、とろけるチーズ、鶏肉、キノコ数種類、ネギと人参のみじん切りとご飯かな。 >・・・・・・・・・後ニンニクとニラも少し入っている。 > 不味くはないとは思うが?」 >実際、この料理は、作者の祖母の勘違いで出来た料理である。 >牛乳煮込みを豆乳+味噌煮込みにするものだと思い、出来た料理である。 >少なくとも、好き嫌いは分かれるだろうけど、作者的には、身体が温まる一品だ。 >「不味くはないけど、びっくりした。 >・ ・・あ、赤みそも少し入ってるね。」 >「・・・・食べたら、寝ろ。 > 氷枕、交換してくる。」 クロイツさんか… 食べてみるのもいいかも知れない… 家庭料理って、普通に食べてるのが、他の人に驚かれる、一番身近な異次元空間かも…(汗 十数分後―。 >「遅くなった、すま・・・・寝てしまってるか。」 >戻ってきた時には、詠太郎は、少々寝苦しそうではあったが、眠っていた。 >しかし、少々寝苦しそうなのが、気になったのか、額に手を当てるとさっきよりも、熱くなっていた。 >「・・・・ったく、私の気持ちも少しは、考えろ、バカ詠太郎。」 >そうつぶやくと、意識的に、右手への血流を少なくし、体温を其れこそ、零下近くまで下げる。 >冷たくなった手をそっと、額に当てる。 >「・・・?」 >「起こしたか? >・ ・・・次、起きるまで居るから、寝ろ、詠太郎。 > 治るものも治らないぞ。」 >「・・・ありがと。」 >さらに数十分後。 >「寝顔は、可愛いだけどね。」 >完全に寝ている詠太郎を眺めつつ、そうぽつりと漏らす。 >しかし、20代半ばの成人男性をいくら童顔とはいえ、無理があるだろう。 >「・・・・・あふ・・・・ねむい。」 >それから、数時間して、眠くなって半分くらい寝ているジュリは、こともあろうか、詠太郎のベッドに潜り込んだ。 >眠いジュリだからこそ、したことであるのは、言うまでもない。 >そして、お日様が完全にあがった頃。 >朝ご飯の正統派卵粥を持ってやってきた神影によって、二人は起こされ、詠太郎は声にならない声、悲鳴にならない悲鳴を上げた。 > >「ジュリは、寝ぼけると暖かい布団に入りたがるって。 > 1年前の事件のとき言わなかったかな?」 童顔…! 童顔なのか…!?(汗 いや、何て言うか… とりあえず、明日からどこへ失踪するかが脳裏によぎらなかったかが気になりますが… でも、こんな一日もいいのかも… |
32531 | ダメですよv | 十叶 夕海 | 2006/5/28 13:52:19 |
記事番号32528へのコメント >>「馬鹿か、戸を開けたまま寝るんなんて。 >> まだ、三月だぞ。」 >>「・・・・・面目ない。」 >>ジュリが、詠太郎のアパートーといっても、三部屋と別に居間、風呂とトイレ台所が付いていれば、かなり広いだろう。 >>そこで、パジャマ姿で、ジュリの手によってベッドに押し込まれている詠太郎。 > >うぐ(汗! > >いきなり高橋留○子の漫画みたいなシチュエーション… >何で、ジュリさんが他人(ってか男…)の部屋に…? そうです!! 乾詠太郎氏を引きずってきたんです。 風邪で、バタンキューしてたので。 > >>「それに、無理そうなら、誰か他の人に、仕事任せなさい。 >> コラムの最終回と言っても、二度と仕事しない訳じゃないんだから。」 >>「・・・・ごめん。」 >>「とにかく、横になってて。 >> 雑炊かリゾットか、なんか分からなくなったけど、暖めてくるから。」 >>そう言って、ベッドに押し込んだジュリは、台所へと消える。 >>コートを脱ぎ、ブラウスに青と緑のチェック柄のベストとミニスカの服装の上に、真っ黒のエプロン姿でである。 >>その横に見張るように、居るのは、肌と装飾品以外は黒尽くめのー今回は、黒のキャスケット帽子とVネックのシャツに革ジャン、ブラックジーンズという若めのもの。首輪のようにぴったりとした擬人化した月のチョーカーをつけた神影幻十朗であった。 > >成る程…過労の為に倒れたと…(汗 過労+風邪ですね。 そのダブルパンチで・・・・。 > >でも、色んな意味で他人の部屋に居るのはマズいんじゃ…? >動けないんだし、その間に適当に病院にでも無理やり搬送させておけば、よかったんじゃないかと…(オイ! そこは、おもしろ半分と吸血鬼である以上、力で無理だろうからと。 > >>彼は、唐突にこう言った。 >>「大変だね、人間というのは?」 >>「?」 >>「ああ、私は風邪を引いたことが無いからね。 >> ジュリに、世話を焼かれている、君が羨ましい・・・・というわけさ。」 >>「・・・・・・《使い魔》が、ヤキモチ?」 >>「・・・そうやも知れない。 >> 私の場合、ほかの三人よりも、長いし・・・ジュリしか寄る辺が無いからねぇ」 >>「・・・・マザコン?」 >>「・・・・・・・・・・詠太郎氏。 >> 何故か、今突然、人間の魂の刈り手と私が親密になってお前の寿命が今終わるのが分かった。 >> 手で胸を貫いてやるから、おとなしくしてろ。 >> すぐに済む。」 >>「いや、まだまだ、未練みたいなのも、あるし・・・・」 > >何か、こういう理由で命のやり取りになるのもどうかと思うんですが…(汗 一種の照れ隠しですね。 照れ隠しにしては、強烈ですが。 > >でも、この状況で普通に反応してる辺り何か微妙な信頼関係? そうですね、完全に信頼はしてないですが、とりあえず主を任せれるのです。 > >>神影が、病人の詠太郎に全力で向かってくる。 >>人間の前衛後衛以上に、力が違うのだが、諦めたら、人生そのものが、終わるので、全力で抵抗する。 >>「・・・・・・何をしている?」 >>「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・じゃれあいかな?」 >>「・・・・とっとと帰って、仕事してろ。」 >>温めた洋風雑炊入りの小さな土鍋とバニラアイスと桃缶をお盆にのせ、神影を足蹴にしているジュリが、静かに怒りを込めて、命令を下す。 >>『はいはい』とでもいうように、神影は、すぐに姿を消す。 >>「ともかく、少しでも食え。」 >>「・・・・・ありがと。 >> ところで、なんで、バニラアイスと桃缶?」 >>「風邪引いたら、バニラアイスかオレンジシャーベットに桃のコンポートじゃないのか? >> バニラアイスと桃缶の方が、うまいから、これにしたが。」 >>どうやら、ジュリに取って、桃缶バニラアイス添えは、『リンゴのすりおろし』とほぼ同義なのだ。 >>実際、桃の酸味とバニラの濃厚な乳成分がおいしいのである。 > >多分、じゃれ合いでしょう・・・(汗) +照れ隠しでしょう。 > >うむ!バニラと桃冠ですか? >別に人間基準でも間違ってるとは言い切れないので…(汗) > >ってか、デザートとして豪華なのでは?と普通に思ってみたり… そうですね。 結構オススメですよ。 シナモンかけてもいけます。 > >>「初めて聞いた。」 >>「・・・・・風邪、引いた時は、クロイツが良く作ってくれてな。」 >>「クロイツさんって、あの事件の時に言っていた?」 >>「そう。 >> 私の恩人で、一番大切だった人。」 >>桃缶を皿に移し、バニラアイスをかけているのを見ながら、詠太郎は、雑炊をよそい、一さじ口に入れる。 >>「・・・・・・・・・・・・・・・・・ジュリさん、何入れたの?」 >>「牛乳と麹みそ、醤油、とろけるチーズ、鶏肉、キノコ数種類、ネギと人参のみじん切りとご飯かな。 >>・・・・・・・・・後ニンニクとニラも少し入っている。 >> 不味くはないとは思うが?」 >>実際、この料理は、作者の祖母の勘違いで出来た料理である。 >>牛乳煮込みを豆乳+味噌煮込みにするものだと思い、出来た料理である。 >>少なくとも、好き嫌いは分かれるだろうけど、作者的には、身体が温まる一品だ。 >>「不味くはないけど、びっくりした。 >>・ ・・あ、赤みそも少し入ってるね。」 >>「・・・・食べたら、寝ろ。 >> 氷枕、交換してくる。」 > >クロイツさんか… > >食べてみるのもいいかも知れない… 当時は、恐らく良く冷やしたクリームに桃のシロップ煮だったのでしょう。 > >家庭料理って、普通に食べてるのが、他の人に驚かれる、一番身近な異次元空間かも…(汗 なんですよね、だからこそ、奥が深い、 >十数分後―。 >>「遅くなった、すま・・・・寝てしまってるか。」 >>戻ってきた時には、詠太郎は、少々寝苦しそうではあったが、眠っていた。 >>しかし、少々寝苦しそうなのが、気になったのか、額に手を当てるとさっきよりも、熱くなっていた。 >>「・・・・ったく、私の気持ちも少しは、考えろ、バカ詠太郎。」 >>そうつぶやくと、意識的に、右手への血流を少なくし、体温を其れこそ、零下近くまで下げる。 >>冷たくなった手をそっと、額に当てる。 >>「・・・?」 >>「起こしたか? >>・ ・・・次、起きるまで居るから、寝ろ、詠太郎。 >> 治るものも治らないぞ。」 >>「・・・ありがと。」 >>さらに数十分後。 >>「寝顔は、可愛いだけどね。」 >>完全に寝ている詠太郎を眺めつつ、そうぽつりと漏らす。 >>しかし、20代半ばの成人男性をいくら童顔とはいえ、無理があるだろう。 >>「・・・・・あふ・・・・ねむい。」 >>それから、数時間して、眠くなって半分くらい寝ているジュリは、こともあろうか、詠太郎のベッドに潜り込んだ。 >>眠いジュリだからこそ、したことであるのは、言うまでもない。 >>そして、お日様が完全にあがった頃。 >>朝ご飯の正統派卵粥を持ってやってきた神影によって、二人は起こされ、詠太郎は声にならない声、悲鳴にならない悲鳴を上げた。 >> >>「ジュリは、寝ぼけると暖かい布団に入りたがるって。 >> 1年前の事件のとき言わなかったかな?」 > >童顔…! > >童顔なのか…!?(汗 年齢の割には。 > >いや、何て言うか… >とりあえず、明日からどこへ失踪するかが脳裏によぎらなかったかが気になりますが… ジュリ本人曰く『気にするな。』だそうです。 > >でも、こんな一日もいいのかも… > ですね、こんな穏やかな日々。 |
32553 | 光への憧憬 外伝 少しの変化と日常 | 十叶 夕海 | 2006/6/11 15:20:36 |
記事番号32527へのコメント 少しの変化と日常 「こんにちは、天春(あまかす)いる?」 春の足音も聞こえそうな、暦の上では、春のこのごろ、ジュリは、その頃の仕事であった『月刊・黄泉』のコラムの原稿を渡しに、編集部に来たようだ。 お供に、神影の化けた黒い大犬も傍らにいた。 「お嬢ちゃん、ここは、子供の来るところじゃないわよ。」 おっかなびっくり、そう話しかけてきたのは、ここ数週間の間に入ったアルバイトか、少なくとも、ジュリの『上条樹里』として、知らない人なのだろう。 「・・・・すみませんが、『上条樹里』として、ジュリ=ローゼンマリアが来たと、天春市楼に伝えてもらえます。」 「えええっ〜、こんなガ、子供が?」 「おう、ジュリちゃん、どうしたこんな入り口のところで。」 パチンコの景品の袋だろうか、そんな感じなのを抱えて入ってきたのは、鋭い眼と細面のおかげか若くハンサム見えるが、上着がないためとボサボサの髪が、それを潰している、そんな男だ。 ジュリとは、親子と言われても、外見で納得してしまうだろう。 30歳前後違っていそうなのだから。 「・・・天春、十数年前にここに原稿を出すことを決める時に、言わなかったかな? 『渡しのことを話しておく。』と。」 「はいはい、ごめんな。 で、乾なら、いねぇぞ。」 「そう、待たせてもらう。」 「で、編集長兼社長が、真っ昼間から、パチンコ?」 「ま、そんな乾みたいなこと言うなって。 それに、景品食べながらだと、説得力ないぞ。」 「う、だって。 ソラと俊は、こういうジャンクフードはダメって言うもん。」 編集長室にて、ラ○を食べているジュリに、天春は、冷静にツッコミを入れる。 実際、従者と養い子が、止める理由は分かるが、それでも、こういうジャンクフードが好きなジュリなのだ。 「生気が取れないからとかも、あるんだけど。 あの事件の後、詠太郎が、食べてるのをみて興味は合ったしね。」 「・・・・コラムの原稿なら、預かっててやるけど?」 「ヤダ、詠太郎に直接渡す。」 「・・・・・・お前、乾にホの字か?」 「な、な、なな・・・いっいいい」 『ごちそうさま』と箸を置いたのとほぼ同時に、天春は、ジュリに取っての原爆を投下した。 「はいはい、『何言っている貴様?』だろ。 正気だって俺は。何怖がってんだ? 化けもんだろうと、好きなもんは好きなんだろう?」 「だけどね、私は今のこの立場を崩したくない。」 「そっか。」 そして、しばしの沈黙。 天春は、鎖のように立て続けに、タバコを呑みつづけ。 ジュリは、静かに人形のようにたたずみ。 「天春さん、ジュリさん来てるって、聞いたんですけど。」 「・・・乾か、待ちくたびれかけてるぜ。」 「・・・・・天春、死にたいのか?」 詠太郎が、その沈黙を破った。 天春とジュリは、軽い会話のジャブを交わし、ジュリは、立ち上がり、詠太郎の横に立つ。 「どうした、顔が赤いようだが? 今日は、そんなに、暑くないはずだけど?」 「そう?」 「かがめ。」 「はい?」 「かがめ。と言っている。」 詠太郎は、訳の分からぬままに、ジュリに視線を合わせるように、かがみ込む。 ジュリは、無言で、詠太郎の額に手を当てる。 「な、なにを。」 「黙っていろ。 ・ ・・・やっぱり、熱いではないか。 ここのところ、寝ずに頑張っていると聞いてはいたが、熱が出たら、休め。」 「で、でも、自分の仕事だし。」 「それでもだ。人間は簡単に死んでしまうではないか。」 『いや、風邪ぐらいでは死なないと思うけど』と言い返そうとしたが、詠太郎の視界は、そのとき揺らぎ、次の瞬間には、床が視線の市に来たと思うと同時に、視界がブラックアウトした。 「おい、詠太郎。 おい・・・・気絶したのか?」 それが、最後に聞いた声のような気がした。 「・・・・・・というわけだ、天春。 詠太郎は、しばらく休みということだ。 有給にしておけよ、こいつ以外に出来そうにないって、他の編集者の倍の仕事をまわしているのは、お前だからな。」 「はいはい。 ジュリちゃんの看病羨ましいなぁ、小父さん的に。」 「私の方が上だ。 それに、こいつは頑張ってるんだ。 これくらいいいだろう?」 そして、『寝顔+私の気持ちも考えろ+』に続く。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ キャラ、壊れまくりなのは気にしないでください。 長編のダークシリアスの反動です。 では、何処かで. |
32555 | めぞん一○…? | 乾 | 2006/6/12 19:52:11 |
記事番号32553へのコメント >「こんにちは、天春(あまかす)いる?」 >春の足音も聞こえそうな、暦の上では、春のこのごろ、ジュリは、その頃の仕事であった『月刊・黄泉』のコラムの原稿を渡しに、編集部に来たようだ。 >お供に、神影の化けた黒い大犬も傍らにいた。 春の音も聞こえてきそうな… ん? まだ、入学式シーズン前の頃になるんでしょうか…? 何はともあれ、考えてみれば物語に仕事場の描写が直接出てくるのは始めてでしたね。 と、なると以前話に出てきた天春さんって… >「お嬢ちゃん、ここは、子供の来るところじゃないわよ。」 >おっかなびっくり、そう話しかけてきたのは、ここ数週間の間に入ったアルバイトか、少なくとも、ジュリの『上条樹里』として、知らない人なのだろう。 >「・・・・すみませんが、『上条樹里』として、ジュリ=ローゼンマリアが来たと、天春市楼に伝えてもらえます。」 >「えええっ〜、こんなガ、子供が?」 >「おう、ジュリちゃん、どうしたこんな入り口のところで。」 >パチンコの景品の袋だろうか、そんな感じなのを抱えて入ってきたのは、鋭い眼と細面のおかげか若くハンサム見えるが、上着がないためとボサボサの髪が、それを潰している、そんな男だ。 >ジュリとは、親子と言われても、外見で納得してしまうだろう。 >30歳前後違っていそうなのだから。 >「・・・天春、十数年前にここに原稿を出すことを決める時に、言わなかったかな? > 『渡しのことを話しておく。』と。」 >「はいはい、ごめんな。 > で、乾なら、いねぇぞ。」 >「そう、待たせてもらう。」 !! …で、どこから突っ込めばいいのか… この会社に、バイトに入りたいって人がいたんだ…(←そこかよ!) とりあえず、編集長がスーツ着てる一般経営者じゃないって事は、別に予想がついてたので… いや、何でも… >「で、編集長兼社長が、真っ昼間から、パチンコ?」 >「ま、そんな乾みたいなこと言うなって。 > それに、景品食べながらだと、説得力ないぞ。」 >「う、だって。 > ソラと俊は、こういうジャンクフードはダメって言うもん。」 >編集長室にて、ラ○を食べているジュリに、天春は、冷静にツッコミを入れる。 >実際、従者と養い子が、止める理由は分かるが、それでも、こういうジャンクフードが好きなジュリなのだ。 >「生気が取れないからとかも、あるんだけど。 > あの事件の後、詠太郎が、食べてるのをみて興味は合ったしね。」 >「・・・・コラムの原稿なら、預かっててやるけど?」 >「ヤダ、詠太郎に直接渡す。」 >「・・・・・・お前、乾にホの字か?」 >「な、な、なな・・・いっいいい」 >『ごちそうさま』と箸を置いたのとほぼ同時に、天春は、ジュリに取っての原爆を投下した。 >「はいはい、『何言っている貴様?』だろ。 > 正気だって俺は。何怖がってんだ? > 化けもんだろうと、好きなもんは好きなんだろう?」 >「だけどね、私は今のこの立場を崩したくない。」 >「そっか。」 >そして、しばしの沈黙。 >天春は、鎖のように立て続けに、タバコを呑みつづけ。 >ジュリは、静かに人形のようにたたずみ。 >「天春さん、ジュリさん来てるって、聞いたんですけど。」 >「・・・乾か、待ちくたびれかけてるぜ。」 >「・・・・・天春、死にたいのか?」 >詠太郎が、その沈黙を破った。 >天春とジュリは、軽い会話のジャブを交わし、ジュリは、立ち上がり、詠太郎の横に立つ。 >「どうした、顔が赤いようだが? > 今日は、そんなに、暑くないはずだけど?」 ラ○…(ジャンクフード)? それあ置いといて、痴話喧嘩で展開がジ○○プのバトル漫画になってる気がするのも、どうかと… >「そう?」 >「かがめ。」 >「はい?」 >「かがめ。と言っている。」 >詠太郎は、訳の分からぬままに、ジュリに視線を合わせるように、かがみ込む。 >ジュリは、無言で、詠太郎の額に手を当てる。 >「な、なにを。」 >「黙っていろ。 >・ ・・・やっぱり、熱いではないか。 >ここのところ、寝ずに頑張っていると聞いてはいたが、熱が出たら、休め。」 >「で、でも、自分の仕事だし。」 >「それでもだ。人間は簡単に死んでしまうではないか。」 >『いや、風邪ぐらいでは死なないと思うけど』と言い返そうとしたが、詠太郎の視界は、そのとき揺らぎ、次の瞬間には、床が視線の市に来たと思うと同時に、視界がブラックアウトした。 >「おい、詠太郎。 > おい・・・・気絶したのか?」 >それが、最後に聞いた声のような気がした。 いや、読むのは簡単なんだけど… 先を読むのは… 問題は、実現すてしまったかどうか…ベタな展開が…(汗 (高橋○美子…?) >「・・・・・・というわけだ、天春。 > 詠太郎は、しばらく休みということだ。 > 有給にしておけよ、こいつ以外に出来そうにないって、他の編集者の倍の仕事をまわしているのは、お前だからな。」 >「はいはい。 > ジュリちゃんの看病羨ましいなぁ、小父さん的に。」 >「私の方が上だ。 > それに、こいつは頑張ってるんだ。 > これくらいいいだろう?」 > > > >そして、『寝顔+私の気持ちも考えろ+』に続く。 その後の展開は、以前の話でわかると… |
32556 | ・・・・・・否定しません。 | 十叶 夕海 | 2006/6/12 21:48:43 |
記事番号32555へのコメント >>「こんにちは、天春(あまかす)いる?」 >>春の足音も聞こえそうな、暦の上では、春のこのごろ、ジュリは、その頃の仕事であった『月刊・黄泉』のコラムの原稿を渡しに、編集部に来たようだ。 >>お供に、神影の化けた黒い大犬も傍らにいた。 > >春の音も聞こえてきそうな… > >ん? > >まだ、入学式シーズン前の頃になるんでしょうか…? そうですね、一応二月中かな。 立春がその前後なので。 > >何はともあれ、考えてみれば物語に仕事場の描写が直接出てくるのは始めてでしたね。 > >と、なると以前話に出てきた天春さんって… あのセクハラ親父が編集長です > > >>「お嬢ちゃん、ここは、子供の来るところじゃないわよ。」 >>おっかなびっくり、そう話しかけてきたのは、ここ数週間の間に入ったアルバイトか、少なくとも、ジュリの『上条樹里』として、知らない人なのだろう。 >>「・・・・すみませんが、『上条樹里』として、ジュリ=ローゼンマリアが来たと、天春市楼に伝えてもらえます。」 >>「えええっ〜、こんなガ、子供が?」 >>「おう、ジュリちゃん、どうしたこんな入り口のところで。」 >>パチンコの景品の袋だろうか、そんな感じなのを抱えて入ってきたのは、鋭い眼と細面のおかげか若くハンサム見えるが、上着がないためとボサボサの髪が、それを潰している、そんな男だ。 >>ジュリとは、親子と言われても、外見で納得してしまうだろう。 >>30歳前後違っていそうなのだから。 >>「・・・天春、十数年前にここに原稿を出すことを決める時に、言わなかったかな? >> 『渡しのことを話しておく。』と。」 >>「はいはい、ごめんな。 >> で、乾なら、いねぇぞ。」 >>「そう、待たせてもらう。」 > >!! >…で、どこから突っ込めばいいのか… > >この会社に、バイトに入りたいって人がいたんだ…(←そこかよ!) この人の言動で多少分かりますが、コラムニスト兼作家の『上条樹里』に惚れ込んで、バイトしたい&就職という人が九割です。 残り一割は、天春の会社からの回しなのです。 > >とりあえず、編集長がスーツ着てる一般経営者じゃないって事は、別に予想がついてたので… > >いや、何でも… 結構、売り上げてますが、天春の道楽みたいなので、だから気にしてない.そうです。 > >>「で、編集長兼社長が、真っ昼間から、パチンコ?」 >>「ま、そんな乾みたいなこと言うなって。 >> それに、景品食べながらだと、説得力ないぞ。」 >>「う、だって。 >> ソラと俊は、こういうジャンクフードはダメって言うもん。」 >>編集長室にて、ラ○を食べているジュリに、天春は、冷静にツッコミを入れる。 >>実際、従者と養い子が、止める理由は分かるが、それでも、こういうジャンクフードが好きなジュリなのだ。 >>「生気が取れないからとかも、あるんだけど。 >> あの事件の後、詠太郎が、食べてるのをみて興味は合ったしね。」 >>「・・・・コラムの原稿なら、預かっててやるけど?」 >>「ヤダ、詠太郎に直接渡す。」 >>「・・・・・・お前、乾にホの字か?」 >>「な、な、なな・・・いっいいい」 >>『ごちそうさま』と箸を置いたのとほぼ同時に、天春は、ジュリに取っての原爆を投下した。 >>「はいはい、『何言っている貴様?』だろ。 >> 正気だって俺は。何怖がってんだ? >> 化けもんだろうと、好きなもんは好きなんだろう?」 >>「だけどね、私は今のこの立場を崩したくない。」 >>「そっか。」 >>そして、しばしの沈黙。 >>天春は、鎖のように立て続けに、タバコを呑みつづけ。 >>ジュリは、静かに人形のようにたたずみ。 >>「天春さん、ジュリさん来てるって、聞いたんですけど。」 >>「・・・乾か、待ちくたびれかけてるぜ。」 >>「・・・・・天春、死にたいのか?」 >>詠太郎が、その沈黙を破った。 >>天春とジュリは、軽い会話のジャブを交わし、ジュリは、立ち上がり、詠太郎の横に立つ。 >>「どうした、顔が赤いようだが? >> 今日は、そんなに、暑くないはずだけど?」 > >ラ○…(ジャンクフード)? 添加物たっぷりなので、自然の存在の人外には、キツいのですよ。 個人的に、UFO以外で、カップラーメン系で好きなので。 > >それあ置いといて、痴話喧嘩で展開がジ○○プのバトル漫画になってる気がするのも、どうかと… これも彼ら日常なのです。 というか、日常会話『こんにちは』『ごきげんよう』なのです。 日本語に直せば、そんな感じなのです。 > >>「そう?」 >>「かがめ。」 >>「はい?」 >>「かがめ。と言っている。」 >>詠太郎は、訳の分からぬままに、ジュリに視線を合わせるように、かがみ込む。 >>ジュリは、無言で、詠太郎の額に手を当てる。 >>「な、なにを。」 >>「黙っていろ。 >>・ ・・・やっぱり、熱いではないか。 >>ここのところ、寝ずに頑張っていると聞いてはいたが、熱が出たら、休め。」 >>「で、でも、自分の仕事だし。」 >>「それでもだ。人間は簡単に死んでしまうではないか。」 >>『いや、風邪ぐらいでは死なないと思うけど』と言い返そうとしたが、詠太郎の視界は、そのとき揺らぎ、次の瞬間には、床が視線の市に来たと思うと同時に、視界がブラックアウトした。 >>「おい、詠太郎。 >> おい・・・・気絶したのか?」 >>それが、最後に聞いた声のような気がした。 > >いや、読むのは簡単なんだけど… >先を読むのは… > >問題は、実現すてしまったかどうか…ベタな展開が…(汗 >(高橋○美子…?) あははは、諦めてください。 でも、ジュリも、嫌いな相手をここまでかまいませんよ。 > >>「・・・・・・というわけだ、天春。 >> 詠太郎は、しばらく休みということだ。 >> 有給にしておけよ、こいつ以外に出来そうにないって、他の編集者の倍の仕事をまわしているのは、お前だからな。」 >>「はいはい。 >> ジュリちゃんの看病羨ましいなぁ、小父さん的に。」 >>「私の方が上だ。 >> それに、こいつは頑張ってるんだ。 >> これくらいいいだろう?」 >> >> >> >>そして、『寝顔+私の気持ちも考えろ+』に続く。 > >その後の展開は、以前の話でわかると… そうですね。 下手したら、神影に『ぶっ殺!?』みたいな。 そんな感じに続き至ります。 |
32567 | 光への憧憬 外伝 寝顔+こっちの身にもなってくれ+ | 十叶 夕海 | 2006/6/17 18:41:04 |
記事番号32527へのコメント 寝顔 +こっちの身にもなってみてくれ+ 五月初旬―ゴールデンウィーク? 「それで、こっちの要求を聞いてくれるかな?」 「お前に、何の借りもないと思う。」 「だけど、ジュリにはある。」 神影と詠太郎は、月刊黄泉及び季刊パソコンオカルトの編集部にて、睨み合っていた。 より正確に言えば、朗らかな雰囲気で睨み合っている。 お互いを見る目をのぞけば、口元は微笑んでいる。 しかし、バックは氷の粒が吹きすさぶ吹雪である。 一人のバイトが、先ほど、決死の覚悟でお茶を持って来たのだが、それは、凍って側の床にある。 唯一止められそうな編集長は、パチンコかおねえちゃんのところに行っているのか居ない。 「・・・もう一度、要求を言え。」 「ジュリが、人間風に言えば、風邪を引いている。 お見舞いに来い。と言っているのだがね。」 「・・・・・・・・・・・ちょっと待て、ジュリさんは、吸血鬼だろう?」 「人間風にと言った。 吸血鬼も、元は人間。 数年に一度、魔力体力が、人間並みになる。 新月でも人間に殺せない【ノフェスラト】でも、免疫とかも落ちて風邪のような症状になる。」 「・・・・・わかった。」 「ほう。」 「なんだ、マザコン?」 神影の返答が、癇に障ったのか、詠太郎は、地雷をあえて踏む。 それに、それまでの嘲笑めいた微笑みすら完全に無くし、暗い無表情になる。 「乾氏・・・氷女王ヘルに会いに行くかい?」 「前みたいに、一方的にやられない!!」 バチバチと手に、雷を集める神影。 小振りなペティナイフを数本構える詠太郎。 一触即発。 即発即死・・・・になるかと思ったら、唯一の制止者こと編集長こと天春市楼が、後ろから声かける。 「ここで、殺し合いすんな。 ってか、乾、見舞いぐら行って来い。」 「・・・はい。」 「しばらく、みていてくれるといい。 僕は、その間に、雑事を片付ける。 ・ ・・・・主が、ソラを出せれば、いいのだがな。」 そして、ジュリの探偵事務所兼住居のジュリの寝室に、詠太郎は、十数分後にいた。 ジュリは、今は多少苦しげではあったけど、眠っているようだ。 額に冷えピタをはり、いつもは青白すぎる肌にも朱がさして、汗の玉が出来ている。 「こういうジュリさん珍しいかも。」 いや、多分、僕がみるのは初めてだろう。と言う言葉は、あえて、飲み込んだ。 詠太郎は、改めて思った。 (ジュリさんて、普段は14歳には見えないような言動と雰囲気だけど、 こうしてれば、外見相応・・・ううん、すこし、幼い感じになるけどね。) 「・・・・詠太郎・・・か?」 「・・・・・・っ!!」 考えていたところに、いきなり、かすれた声で、ジュリが話しかけてきた。 「ど・・・・した?」 「ああと、風邪引いたって聞いて、お見舞い。」 「そう・・・か。 あり、がと。」 恐らく、熱でもうろうとしているのだろう、そうでもなければ、こうも無防備な笑顔―普通に育った14歳が浮かべるような淡い微笑みを浮かべる。 彼は、乾詠太郎は、詳しくは知らない。 ジュリージュリ=ローゼン・マリアが、どう八百年を生き、何を思って八百年を歩んできたのか、そして、八百年の間に何を背負ってきたのか。 彼とジュリは、あの事件を境に、仲良くなった。 それから、日々の言動で分かったことなんて、ほんの少しだ。 「詠・・・・たろ・・・?」 「なんでもない。 でも、珍しいね、ジュリさんが、風邪だなんて。」 「・・・最強・・・・っていわれる・・・夜の魔物・・・・吸血鬼でも・・・・元は人間・・・・と言うことだ・・・・・。」 途切れ途切れに、喉の痛みと折り合いながら、つぶやきつつ、ジュリは上半身だけを起こす。 傍らのキャビネットの上の水差しから、コップに水を差しから水を飲む。 「・・・・そう・・・・だ。 詠・・・太郎・・・居るなら・・・精力・・・よこせ。 ・ ・・輸血用の・・・・パック・・・血液・・・・とか・・・ろくな精力・・・・・食べてない・・・。 ・ ・・お前の・・・・精気くれ。 痛く・・・しない・・・・ダメか?」 「その前に、蠱毒とかのほうが、効率よくないか?」 「・・・今・・・の私だと・・・逆・・・・・効果・・・。 老人が・・・赤マムシ・・・ドリンク飲んで・・・・鼻血・・・吹くと一緒。」 それを聞いてこみ上げてきた苦笑を表に出さないように、詠太郎は、こう答えた。 「・・・僕が倒れない程度にならね。」 「・・・・助かる。」 「どうすればいい?」 「その・・・・まま、動く・・・・な。」 ジュリは、ベッドの横の椅子に居た詠太郎に、飛びつくように抱きつく。 そして、緩く抱き締めるジュリ。 もろに、少し高めの体温が詠太郎に伝わり・・・ 「うわぁ!!」 「静かに・・・しろ。 ・ ・これが・・・・嫌なら、吸血か・・・・交合だ・・・。」 さすがに、そう言われては、黙るしか無い。 そして、気がついたジュリから、上品でくどくない淡いバラの香りと赤ちゃんみたいなミルクの香りがしていることを。 十数分後―。 「主・・・吸いすぎたね。」 「・・・・・久しぶりだったからね。 まともなご飯。」 詠太郎は、精気を吸われすぎて、バタンキューをしていた。 そして、薬湯を抽出してきた神影に見つかった訳だ。 気絶している詠太郎に、神影は、一瞥すると、こう言ってジュリに湯のみを渡す。 「まあ、仮にもエクソシストだった男だ。 すぐに目覚めるだろうね。 ・ ・・ジュリは、これ。」 「苦いから嫌。」 「治らないよ?」 これも また日常。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ ごめんなさい。 どうでしたか? それでは、にげます。 多分、次回は、『ラクリモーサ』本編で。 では、また。 |
32574 | 厄年は去年でしたよ。 | 乾 | 2006/6/19 22:59:38 |
記事番号32567へのコメント こんばんは、乾です。 う〜む… 少し一段楽したと思ったら、またまた色々な事件に巻き込まれそうな… 無理はなさらず… >五月初旬―ゴールデンウィーク? > >「それで、こっちの要求を聞いてくれるかな?」 >「お前に、何の借りもないと思う。」 >「だけど、ジュリにはある。」 >神影と詠太郎は、月刊黄泉及び季刊パソコンオカルトの編集部にて、睨み合っていた。 >より正確に言えば、朗らかな雰囲気で睨み合っている。 ん? 今回はこのコンビで始まるのか? 何にせよ、まさか神影の方が先に接触(おまけに仕事場!)してくるとは… >お互いを見る目をのぞけば、口元は微笑んでいる。 >しかし、バックは氷の粒が吹きすさぶ吹雪である。 >一人のバイトが、先ほど、決死の覚悟でお茶を持って来たのだが、それは、凍って側の床にある。 >唯一止められそうな編集長は、パチンコかおねえちゃんのところに行っているのか居ない。 ッッ!!? 比喩じゃないんですか!? 比喩じゃなくて、本当に凍るんですか!? 後、このバイトさん先の話と同一人物ですか? だとしたら、この人も何か既に普通の人間じゃありえない気がしてきました… >「・・・もう一度、要求を言え。」 >「ジュリが、人間風に言えば、風邪を引いている。 > お見舞いに来い。と言っているのだがね。」 >「・・・・・・・・・・・ちょっと待て、ジュリさんは、吸血鬼だろう?」 >「人間風にと言った。 > 吸血鬼も、元は人間。 > 数年に一度、魔力体力が、人間並みになる。 > 新月でも人間に殺せない【ノフェスラト】でも、免疫とかも落ちて風邪のような症状になる。」 え? それは初めて聞いた気が… なら、ひょっとしてそれで危険な状況になった事もかなりあるんじゃ? 数年に一度のサイクルなら… >「・・・・・わかった。」 >「ほう。」 >「なんだ、マザコン?」 >神影の返答が、癇に障ったのか、詠太郎は、地雷をあえて踏む。 >それに、それまでの嘲笑めいた微笑みすら完全に無くし、暗い無表情になる。 >「乾氏・・・氷女王ヘルに会いに行くかい?」 >「前みたいに、一方的にやられない!!」 >バチバチと手に、雷を集める神影。 >小振りなペティナイフを数本構える詠太郎。 >一触即発。 >即発即死・・・・になるかと思ったら、唯一の制止者こと編集長こと天春市楼が、後ろから声かける。 >「ここで、殺し合いすんな。 > ってか、乾、見舞いぐら行って来い。」 >「・・・はい。」 ってか、不毛だと思いますが… 後、ここでなければ殺し合いは許容… いやいや、何でも。 >「しばらく、みていてくれるといい。 > 僕は、その間に、雑事を片付ける。 >・ ・・・・主が、ソラを出せれば、いいのだがな。」 >そして、ジュリの探偵事務所兼住居のジュリの寝室に、詠太郎は、十数分後にいた。 >ジュリは、今は多少苦しげではあったけど、眠っているようだ。 >額に冷えピタをはり、いつもは青白すぎる肌にも朱がさして、汗の玉が出来ている。 >「こういうジュリさん珍しいかも。」 >いや、多分、僕がみるのは初めてだろう。と言う言葉は、あえて、飲み込んだ。 >詠太郎は、改めて思った。 >(ジュリさんて、普段は14歳には見えないような言動と雰囲気だけど、 > こうしてれば、外見相応・・・ううん、すこし、幼い感じになるけどね。) >「・・・・詠太郎・・・か?」 >「・・・・・・っ!!」 >考えていたところに、いきなり、かすれた声で、ジュリが話しかけてきた。 >「ど・・・・した?」 >「ああと、風邪引いたって聞いて、お見舞い。」 >「そう・・・か。 > あり、がと。」 >恐らく、熱でもうろうとしているのだろう、そうでもなければ、こうも無防備な笑顔―普通に育った14歳が浮かべるような淡い微笑みを浮かべる。 ある意味、どんな異界に行くよりも ジュリさんを家で直接看病する方が不思議な気がするかも… 正直、考えてなかったので… 彼は、乾詠太郎は、詳しくは知らない。 >ジュリージュリ=ローゼン・マリアが、どう八百年を生き、何を思って八百年を歩んできたのか、そして、八百年の間に何を背負ってきたのか。 >彼とジュリは、あの事件を境に、仲良くなった。 >それから、日々の言動で分かったことなんて、ほんの少しだ。 >「詠・・・・たろ・・・?」 >「なんでもない。 > でも、珍しいね、ジュリさんが、風邪だなんて。」 >「・・・最強・・・・っていわれる・・・夜の魔物・・・・吸血鬼でも・・・・元は人間・・・・と言うことだ・・・・・。」 >途切れ途切れに、喉の痛みと折り合いながら、つぶやきつつ、ジュリは上半身だけを起こす。 >傍らのキャビネットの上の水差しから、コップに水を差しから水を飲む。 >「・・・・そう・・・・だ。 > 詠・・・太郎・・・居るなら・・・精力・・・よこせ。 >・ ・・輸血用の・・・・パック・・・血液・・・・とか・・・ろくな精力・・・・・食べてない・・・。 >・ ・・お前の・・・・精気くれ。 >痛く・・・しない・・・・ダメか?」 >「その前に、蠱毒とかのほうが、効率よくないか?」 >「・・・今・・・の私だと・・・逆・・・・・効果・・・。 > 老人が・・・赤マムシ・・・ドリンク飲んで・・・・鼻血・・・吹くと一緒。」 >それを聞いてこみ上げてきた苦笑を表に出さないように、詠太郎は、こう答えた。 >「・・・僕が倒れない程度にならね。」 >「・・・・助かる。」 >「どうすればいい?」 >「その・・・・まま、動く・・・・な。」 >ジュリは、ベッドの横の椅子に居た詠太郎に、飛びつくように抱きつく。 >そして、緩く抱き締めるジュリ。 >もろに、少し高めの体温が詠太郎に伝わり・・・ >「うわぁ!!」 >「静かに・・・しろ。 >・ ・これが・・・・嫌なら、吸血か・・・・交合だ・・・。」 >さすがに、そう言われては、黙るしか無い。 >そして、気がついたジュリから、上品でくどくない淡いバラの香りと赤ちゃんみたいなミルクの香りがしていることを。 > 正直… そうなんだよな… でも、輸血パック…? それはどこで入手してきたんだろう…? とりあえず、体の4分の1なら量的には問題ないはず… >十数分後―。 > >「主・・・吸いすぎたね。」 >「・・・・・久しぶりだったからね。 > まともなご飯。」 >詠太郎は、精気を吸われすぎて、バタンキューをしていた。 >そして、薬湯を抽出してきた神影に見つかった訳だ。 >気絶している詠太郎に、神影は、一瞥すると、こう言ってジュリに湯のみを渡す。 >「まあ、仮にもエクソシストだった男だ。 > すぐに目覚めるだろうね。 >・ ・・ジュリは、これ。」 >「苦いから嫌。」 >「治らないよ?」 > > > これも また日常。 薬湯が効くんだ(失礼だけど)! とりあえず、そんなに耐えられない事じゃないですよ? 薬湯… |
32577 | 星の巡りが悪かったということですね | 十叶 夕海 | 2006/6/20 14:23:31 |
記事番号32574へのコメント >こんばんは、乾です。 > >う〜む… >少し一段楽したと思ったら、またまた色々な事件に巻き込まれそうな… > >無理はなさらず… こんにちは、ユアです。 ある意味、トラブルメイカーじゃないと、探偵OR探偵助手は、勤まらない。 では、返レス生きます。 > > >>五月初旬―ゴールデンウィーク? >> >>「それで、こっちの要求を聞いてくれるかな?」 >>「お前に、何の借りもないと思う。」 >>「だけど、ジュリにはある。」 >>神影と詠太郎は、月刊黄泉及び季刊パソコンオカルトの編集部にて、睨み合っていた。 >>より正確に言えば、朗らかな雰囲気で睨み合っている。 > >ん? >今回はこのコンビで始まるのか? > >何にせよ、まさか神影の方が先に接触(おまけに仕事場!)してくるとは… はい、今回は、このコンビです。 神影は、主のためなら、エンヤーコラ。ですし。(なんか違う) > >>お互いを見る目をのぞけば、口元は微笑んでいる。 >>しかし、バックは氷の粒が吹きすさぶ吹雪である。 >>一人のバイトが、先ほど、決死の覚悟でお茶を持って来たのだが、それは、凍って側の床にある。 >>唯一止められそうな編集長は、パチンコかおねえちゃんのところに行っているのか居ない。 > >ッッ!!? > >比喩じゃないんですか!? >比喩じゃなくて、本当に凍るんですか!? > >後、このバイトさん先の話と同一人物ですか? >だとしたら、この人も何か既に普通の人間じゃありえない気がしてきました… 比喩ではなく、マジで凍ります。 はい、同一人物です。 そして、無謀な人。 いえ、彼女は、霊感すら皆無な一般人です。 > >>「・・・もう一度、要求を言え。」 >>「ジュリが、人間風に言えば、風邪を引いている。 >> お見舞いに来い。と言っているのだがね。」 >>「・・・・・・・・・・・ちょっと待て、ジュリさんは、吸血鬼だろう?」 >>「人間風にと言った。 >> 吸血鬼も、元は人間。 >> 数年に一度、魔力体力が、人間並みになる。 >> 新月でも人間に殺せない【ノフェスラト】でも、免疫とかも落ちて風邪のような症状になる。」 > >え? > >それは初めて聞いた気が… >なら、ひょっとしてそれで危険な状況になった事もかなりあるんじゃ? > >数年に一度のサイクルなら… そりゃ、自分の弱点を漏らさないでしょう。 人間にすれば、ほぼ一ヶ月に一回ぐらいですかね。 > >>「・・・・・わかった。」 >>「ほう。」 >>「なんだ、マザコン?」 >>神影の返答が、癇に障ったのか、詠太郎は、地雷をあえて踏む。 >>それに、それまでの嘲笑めいた微笑みすら完全に無くし、暗い無表情になる。 >>「乾氏・・・氷女王ヘルに会いに行くかい?」 >>「前みたいに、一方的にやられない!!」 >>バチバチと手に、雷を集める神影。 >>小振りなペティナイフを数本構える詠太郎。 >>一触即発。 >>即発即死・・・・になるかと思ったら、唯一の制止者こと編集長こと天春市楼が、後ろから声かける。 >>「ここで、殺し合いすんな。 >> ってか、乾、見舞いぐら行って来い。」 >>「・・・はい。」 > >ってか、不毛だと思いますが… >後、ここでなければ殺し合いは許容… > >いやいや、何でも。 神影;ふふふ、じゃあ、月の無い夜は背後に気をつけたまえ。 こら、神影、怖いこと言わないの。 > >>「しばらく、みていてくれるといい。 >> 僕は、その間に、雑事を片付ける。 >>・ ・・・・主が、ソラを出せれば、いいのだがな。」 >>そして、ジュリの探偵事務所兼住居のジュリの寝室に、詠太郎は、十数分後にいた。 >>ジュリは、今は多少苦しげではあったけど、眠っているようだ。 >>額に冷えピタをはり、いつもは青白すぎる肌にも朱がさして、汗の玉が出来ている。 >>「こういうジュリさん珍しいかも。」 >>いや、多分、僕がみるのは初めてだろう。と言う言葉は、あえて、飲み込んだ。 >>詠太郎は、改めて思った。 >>(ジュリさんて、普段は14歳には見えないような言動と雰囲気だけど、 >> こうしてれば、外見相応・・・ううん、すこし、幼い感じになるけどね。) >>「・・・・詠太郎・・・か?」 >>「・・・・・・っ!!」 >>考えていたところに、いきなり、かすれた声で、ジュリが話しかけてきた。 >>「ど・・・・した?」 >>「ああと、風邪引いたって聞いて、お見舞い。」 >>「そう・・・か。 >> あり、がと。」 >>恐らく、熱でもうろうとしているのだろう、そうでもなければ、こうも無防備な笑顔―普通に育った14歳が浮かべるような淡い微笑みを浮かべる。 > >ある意味、どんな異界に行くよりも > >ジュリさんを家で直接看病する方が不思議な気がするかも… > >正直、考えてなかったので… そうかも知れないね。 一応、種族の差はあっても、男女だしね。 でも、神影にしろ、嫌いなら連れてこないでしょうし。 > >彼は、乾詠太郎は、詳しくは知らない。 >>ジュリージュリ=ローゼン・マリアが、どう八百年を生き、何を思って八百年を歩んできたのか、そして、八百年の間に何を背負ってきたのか。 >>彼とジュリは、あの事件を境に、仲良くなった。 >>それから、日々の言動で分かったことなんて、ほんの少しだ。 >>「詠・・・・たろ・・・?」 >>「なんでもない。 >> でも、珍しいね、ジュリさんが、風邪だなんて。」 >>「・・・最強・・・・っていわれる・・・夜の魔物・・・・吸血鬼でも・・・・元は人間・・・・と言うことだ・・・・・。」 >>途切れ途切れに、喉の痛みと折り合いながら、つぶやきつつ、ジュリは上半身だけを起こす。 >>傍らのキャビネットの上の水差しから、コップに水を差しから水を飲む。 >>「・・・・そう・・・・だ。 >> 詠・・・太郎・・・居るなら・・・精力・・・よこせ。 >>・ ・・輸血用の・・・・パック・・・血液・・・・とか・・・ろくな精力・・・・・食べてない・・・。 >>・ ・・お前の・・・・精気くれ。 >>痛く・・・しない・・・・ダメか?」 >>「その前に、蠱毒とかのほうが、効率よくないか?」 >>「・・・今・・・の私だと・・・逆・・・・・効果・・・。 >> 老人が・・・赤マムシ・・・ドリンク飲んで・・・・鼻血・・・吹くと一緒。」 >>それを聞いてこみ上げてきた苦笑を表に出さないように、詠太郎は、こう答えた。 >>「・・・僕が倒れない程度にならね。」 >>「・・・・助かる。」 >>「どうすればいい?」 >>「その・・・・まま、動く・・・・な。」 >>ジュリは、ベッドの横の椅子に居た詠太郎に、飛びつくように抱きつく。 >>そして、緩く抱き締めるジュリ。 >>もろに、少し高めの体温が詠太郎に伝わり・・・ >>「うわぁ!!」 >>「静かに・・・しろ。 >>・ ・これが・・・・嫌なら、吸血か・・・・交合だ・・・。」 >>さすがに、そう言われては、黙るしか無い。 >>そして、気がついたジュリから、上品でくどくない淡いバラの香りと赤ちゃんみたいなミルクの香りがしていることを。 >> > >正直… > >そうなんだよな… でも、この数ヶ月後、知らないことも幾つか、ジュリから聞くことになる。 > >でも、輸血パック…? >それはどこで入手してきたんだろう…? 病院からの横流しとか。 あるいは、医療品メイカーから、買っているとかでしょう。 > >とりあえず、体の4分の1なら量的には問題ないはず… それで、済まなさそうだからでしょう。 > >>十数分後―。 >> >>「主・・・吸いすぎたね。」 >>「・・・・・久しぶりだったからね。 >> まともなご飯。」 >>詠太郎は、精気を吸われすぎて、バタンキューをしていた。 >>そして、薬湯を抽出してきた神影に見つかった訳だ。 >>気絶している詠太郎に、神影は、一瞥すると、こう言ってジュリに湯のみを渡す。 >>「まあ、仮にもエクソシストだった男だ。 >> すぐに目覚めるだろうね。 >>・ ・・ジュリは、これ。」 >>「苦いから嫌。」 >>「治らないよ?」 >> >> >> これも また日常。 > > >薬湯が効くんだ(失礼だけど)! >とりあえず、そんなに耐えられない事じゃないですよ? >薬湯… 特製ですから。 だけど、幾ら何でも、青汁と十倍濃くしたものは呑みたくないでしょう? 幾ら、効くものと言っても。 それでは。 |
32599 | 光への憧憬 外伝 月夜の訪問者 +under the rose+ | 十叶 夕海 | 2006/7/2 00:00:31 |
記事番号32527へのコメント 本編中に BL的な表現がありますが、覚悟はいいですか? いいですね。 また、『Lacrimosa +雪の山荘殺人事件+』の直後のお話ですので、ヒントが含まれております。 それを頭に入れて、どうぞ。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 月夜の訪問者 +under the rose+ 「こんばんは・・・・。」 「何のようだ、『ベリアル』」 雪山のあの惨劇より、約三ヶ月。 今は、春の中頃のこと。 やや肌寒いのある日のこと。 紅い三日月のある日のこと。 自室のパソコン前で、雑誌の仕事の原稿を送り終えた神影と虚空から現れた《ベリアル》ことアルベスタが、そう会話を交わす。 神影が、PCデスク前の椅子に座り。 アルベスタが、ベッドに座り。 睨むように、憎むように、神影は、アルベスタを見つめる。 ただ、楽しげに揶揄るように微笑み、神影と視線を交わす。 「ただの・・・ご機嫌伺い・・・・・そう言っても信じやしないんでしょうけど?」 「信じれると思うか? 数ヶ月前に、ああいう形で、ジュリの心を砕こうとしたお前を?」 「おや・・・・・わたくしとしては、ジュリ様の御為なのですがね?」 「アレがか? ・ ・・どの口で、戯れ言をのたまう?」 「ええ。・・・・といっても、あのお方と地獄の為の・・・という部分を加えておりますが。」 「・・・・道化だな。」 「・・・・・・・・・・光栄ですよ、その呼び名こそ、私が焦がれ呼ばれたいと願うものなのですから。 貴方に呼ばれるとは思っていませんでしたが。」 アルベスタは、神影にそう言われたのが、何よりも嬉しいというように、艶然と微笑む。 それに、神影は、怒りを感じたかのように、こう言った。 「・・・・・・変わらないな。 初めて会ったときも、六十年前も・・・・・二十年前であっても。」 「変われはしませんよ、わたくしは。」 20年前―。 あの時も、紅い三日月の晩だった・・・。 でも、季節は冬で。 場所は、人里離れたペンションで。 ジュリと俊は、もう寝ていて。 ソラは、明日の朝食の準備をしていて。 アビゴルとマリヤも、手伝っていたのだろう。 神影は、その時も、雑誌のコラムのまとめをしていた。 ジャム入りの紅茶のマグカップを片手に、部屋に戻ったときだ。 鎧戸まで閉めてあった両開きの窓は、大きく開き、吹雪が踊り込んで来ていた。 ベッドの上には、濁った赤の黒スーツと奇妙な黒帽子の艶然とした人物が。 「お久しぶりですね、【影よりの使者】?」 「それはお前だろうが。 ・・・でも、そうだな。 かれこれ、四十年ぶりか?」 「会えて・・・・」 「会えて、なんだ?」 「嬉しいですよ?」 「・・・・・・で、何のようだ?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スルーですか?」 「喧しい。 【夜の蝶】に、そういわれても、戯れ言にだろう?」 かたや、可笑しそうに楽しそうに。 かたや、憮然と無愛想に。 会話は進む。 「ま、貴方に会いたかったのとジュリ様に挨拶ですよ。」 「・・・・主は寝ている。 藤精の童子一緒に。」 「そうですか。 ・ ・・なら、仕方ないですね。 それでは、また。 次は、私の計略の中で・・・・でしょうね。」 「ならば、会わない方が、いいな。」 「情無(つれ)ないですね。 では、またいつか、会いましょう。」 黒く赤いバラのように、アルベスタは微笑み、吹雪の中へ踊るように消えた。 「変われないね・・・・・。 変われると思うが? 時が止まっているような我らでも、誰かと関われば、変われたと思える。」 「そうですか? ・ ・・でも、私には、『魔王様』のため。というモノしかないですからね。」 「ご機嫌伺いにしても、主は、『狩り』に出かけている。 またにしろ。」 呆れたようにいう神影に、不意に立ち上がったアルベスタは、神影の前に、立つ。 パソコンチェアに座った神影と視線が絡み合い、アルベスタは、神影に体重を預けるように、抱きつく。 降りるのは、沈黙の帳。 「何のつもりだ?」 「くすくす、ジュリ様が、お作りになられた《使い魔》であっても、体温はあるんですね。」 乱暴に、アルベスタをベッドに突き飛ばし、こう言い放つ、神影。 「消えろ、私が、部屋に戻る前にだ。」 そう言って、自室から出て行った。 やや乱暴な怒った足取りで。 それを見送った後、アルベスタは、ベッドから身を起こし、こう呟いた。 「・・・・私のような精神体に、お優しいことですね。 わざわざ、ベッドに突き飛ばすなんて。」 そのあとに、何処か、哀しそうに。 何処か、苦しそうに。 何処か切なそうに。 アルベスタは、呟く。 「・・・・やっぱり、この感情は、『愛している』というものなんでしょうか。 ・ ・・壊してしまいたいと、水晶の棺に閉じ込めたいというこの感情は。」 その呟きは、誰の耳に届くことも無かった。 本人と・・・・・月以外は。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@ はい、『光への憧憬』の短編・初シリアスです。 そことなく、荒廃的で背徳的なBLな香りもしてますね。 一応、『Lacrimosa +雪の山荘殺人事件+』の後なので、犯人示唆もあります。 如何でしたでしょうか? それでは、『Lacrimosa +雪の山荘殺人事件+』本編で。 |
32605 | どこまでコメントすればいいのか… | 乾 | 2006/7/6 14:30:15 |
記事番号32599へのコメント > > > > > >本編中に BL的な表現がありますが、覚悟はいいですか? >いいですね。 >また、『Lacrimosa +雪の山荘殺人事件+』の直後のお話ですので、ヒントが含まれております。 >それを頭に入れて、どうぞ。 覚悟は決めましたが… やはり、コメントには勇気が(汗 > > > > > > >「こんばんは・・・・。」 >「何のようだ、『ベリアル』」 >雪山のあの惨劇より、約三ヶ月。 >今は、春の中頃のこと。 >やや肌寒いのある日のこと。 >紅い三日月のある日のこと。 >自室のパソコン前で、雑誌の仕事の原稿を送り終えた神影と虚空から現れた《ベリアル》ことアルベスタが、そう会話を交わす。 超局地的に、 極めて日常的に、 完全にさりげなく、 春の夜中に現れましたか… >神影が、PCデスク前の椅子に座り。 >アルベスタが、ベッドに座り。 >睨むように、憎むように、神影は、アルベスタを見つめる。 >ただ、楽しげに揶揄るように微笑み、神影と視線を交わす。 >「ただの・・・ご機嫌伺い・・・・・そう言っても信じやしないんでしょうけど?」 >「信じれると思うか? > 数ヶ月前に、ああいう形で、ジュリの心を砕こうとしたお前を?」 >「おや・・・・・わたくしとしては、ジュリ様の御為なのですがね?」 >「アレがか? >・ ・・どの口で、戯れ言をのたまう?」 >「ええ。・・・・といっても、あのお方と地獄の為の・・・という部分を加えておりますが。」 >「・・・・道化だな。」 >「・・・・・・・・・・光栄ですよ、その呼び名こそ、私が焦がれ呼ばれたいと願うものなのですから。 > 貴方に呼ばれるとは思っていませんでしたが。」 >アルベスタは、神影にそう言われたのが、何よりも嬉しいというように、艶然と微笑む。 >それに、神影は、怒りを感じたかのように、こう言った。 >「・・・・・・変わらないな。 > 初めて会ったときも、六十年前も・・・・・二十年前であっても。」 >「変われはしませんよ、わたくしは。」 > 変わる事を抗っている… 様にも思えますが。 ところで、この台詞だと2人が密接に関わったのは少なくとも過去2回? > > > > >20年前―。 >あの時も、紅い三日月の晩だった・・・。 >でも、季節は冬で。 >場所は、人里離れたペンションで。 >ジュリと俊は、もう寝ていて。 >ソラは、明日の朝食の準備をしていて。 >アビゴルとマリヤも、手伝っていたのだろう。 >神影は、その時も、雑誌のコラムのまとめをしていた。 >ジャム入りの紅茶のマグカップを片手に、部屋に戻ったときだ。 >鎧戸まで閉めてあった両開きの窓は、大きく開き、吹雪が踊り込んで来ていた。 >ベッドの上には、濁った赤の黒スーツと奇妙な黒帽子の艶然とした人物が。 >「お久しぶりですね、【影よりの使者】?」 >「それはお前だろうが。 > ・・・でも、そうだな。 > かれこれ、四十年ぶりか?」 >「会えて・・・・」 >「会えて、なんだ?」 >「嬉しいですよ?」 >「・・・・・・で、何のようだ?」 >「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スルーですか?」 >「喧しい。 > 【夜の蝶】に、そういわれても、戯れ言にだろう?」 >かたや、可笑しそうに楽しそうに。 >かたや、憮然と無愛想に。 >会話は進む。 >「ま、貴方に会いたかったのとジュリ様に挨拶ですよ。」 >「・・・・主は寝ている。 > 藤精の童子一緒に。」 >「そうですか。 >・ ・・なら、仕方ないですね。 > それでは、また。 > 次は、私の計略の中で・・・・でしょうね。」 >「ならば、会わない方が、いいな。」 >「情無(つれ)ないですね。 > では、またいつか、会いましょう。」 >黒く赤いバラのように、アルベスタは微笑み、吹雪の中へ踊るように消えた。 > う〜ん…? 計略とは? 彼が直接出向いたのは、具体的な理由があったみたいに見えますが… 計略? > > > > > >「変われないね・・・・・。 > 変われると思うが? > 時が止まっているような我らでも、誰かと関われば、変われたと思える。」 >「そうですか? >・ ・・でも、私には、『魔王様』のため。というモノしかないですからね。」 >「ご機嫌伺いにしても、主は、『狩り』に出かけている。 > またにしろ。」 >呆れたようにいう神影に、不意に立ち上がったアルベスタは、神影の前に、立つ。 >パソコンチェアに座った神影と視線が絡み合い、アルベスタは、神影に体重を預けるように、抱きつく。 >降りるのは、沈黙の帳。 >「何のつもりだ?」 >「くすくす、ジュリ様が、お作りになられた《使い魔》であっても、体温はあるんですね。」 >乱暴に、アルベスタをベッドに突き飛ばし、こう言い放つ、神影。 >「消えろ、私が、部屋に戻る前にだ。」 >そう言って、自室から出て行った。 >やや乱暴な怒った足取りで。 >それを見送った後、アルベスタは、ベッドから身を起こし、こう呟いた。 >「・・・・私のような精神体に、お優しいことですね。 > わざわざ、ベッドに突き飛ばすなんて。」 >そのあとに、何処か、哀しそうに。 >何処か、苦しそうに。 >何処か切なそうに。 >アルベスタは、呟く。 >「・・・・やっぱり、この感情は、『愛している』というものなんでしょうか。 >・ ・・壊してしまいたいと、水晶の棺に閉じ込めたいというこの感情は。」 >その呟きは、誰の耳に届くことも無かった。 >本人と・・・・・月以外は。 > 忠告に来たのか、 どうも、情報が断片的過ぎて… > > > > > > > > > >@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ > > >はい、『光への憧憬』の短編・初シリアスです。 >そことなく、荒廃的で背徳的なBLな香りもしてますね。 > >一応、『Lacrimosa +雪の山荘殺人事件+』の後なので、犯人示唆もあります。 > >如何でしたでしょうか? > >それでは、『Lacrimosa +雪の山荘殺人事件+』本編で。 |
32606 | 微妙な話で済みません・・・・・。 | 十叶 夕海 | 2006/7/6 15:32:02 |
記事番号32605へのコメント > > >> >> >> >> >> >>本編中に BL的な表現がありますが、覚悟はいいですか? >>いいですね。 >>また、『Lacrimosa +雪の山荘殺人事件+』の直後のお話ですので、ヒントが含まれております。 >>それを頭に入れて、どうぞ。 > >覚悟は決めましたが… > >やはり、コメントには勇気が(汗 そうですか・・・。 でも、レスありがとうございます、 > >> >> >> >> >> >> >>「こんばんは・・・・。」 >>「何のようだ、『ベリアル』」 >>雪山のあの惨劇より、約三ヶ月。 >>今は、春の中頃のこと。 >>やや肌寒いのある日のこと。 >>紅い三日月のある日のこと。 >>自室のパソコン前で、雑誌の仕事の原稿を送り終えた神影と虚空から現れた《ベリアル》ことアルベスタが、そう会話を交わす。 > >超局地的に、 > >極めて日常的に、 > >完全にさりげなく、 > >春の夜中に現れましたか… そうです。 ほんとうに、局地的嵐と行った風情です。 というか、視覚で認識するまで、全然気がついてなかったです。 > > > >>神影が、PCデスク前の椅子に座り。 >>アルベスタが、ベッドに座り。 >>睨むように、憎むように、神影は、アルベスタを見つめる。 >>ただ、楽しげに揶揄るように微笑み、神影と視線を交わす。 >>「ただの・・・ご機嫌伺い・・・・・そう言っても信じやしないんでしょうけど?」 >>「信じれると思うか? >> 数ヶ月前に、ああいう形で、ジュリの心を砕こうとしたお前を?」 >>「おや・・・・・わたくしとしては、ジュリ様の御為なのですがね?」 >>「アレがか? >>・ ・・どの口で、戯れ言をのたまう?」 >>「ええ。・・・・といっても、あのお方と地獄の為の・・・という部分を加えておりますが。」 >>「・・・・道化だな。」 >>「・・・・・・・・・・光栄ですよ、その呼び名こそ、私が焦がれ呼ばれたいと願うものなのですから。 >> 貴方に呼ばれるとは思っていませんでしたが。」 >>アルベスタは、神影にそう言われたのが、何よりも嬉しいというように、艶然と微笑む。 >>それに、神影は、怒りを感じたかのように、こう言った。 >>「・・・・・・変わらないな。 >> 初めて会ったときも、六十年前も・・・・・二十年前であっても。」 >>「変われはしませんよ、わたくしは。」 >> >変わる事を抗っている… > >様にも思えますが。 > >ところで、この台詞だと2人が密接に関わったのは少なくとも過去2回? ・・・・鋭いですね。 たしかに、アルは変わることに抵抗しています。 ・・・・意味のあるのは。 それ以外にも、本当に、わずかな時間ですが、アルはちょくちょく来ています。 >> >> >> >> >>20年前―。 >>あの時も、紅い三日月の晩だった・・・。 >>でも、季節は冬で。 >>場所は、人里離れたペンションで。 >>ジュリと俊は、もう寝ていて。 >>ソラは、明日の朝食の準備をしていて。 >>アビゴルとマリヤも、手伝っていたのだろう。 >>神影は、その時も、雑誌のコラムのまとめをしていた。 >>ジャム入りの紅茶のマグカップを片手に、部屋に戻ったときだ。 >>鎧戸まで閉めてあった両開きの窓は、大きく開き、吹雪が踊り込んで来ていた。 >>ベッドの上には、濁った赤の黒スーツと奇妙な黒帽子の艶然とした人物が。 >>「お久しぶりですね、【影よりの使者】?」 >>「それはお前だろうが。 >> ・・・でも、そうだな。 >> かれこれ、四十年ぶりか?」 >>「会えて・・・・」 >>「会えて、なんだ?」 >>「嬉しいですよ?」 >>「・・・・・・で、何のようだ?」 >>「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・スルーですか?」 >>「喧しい。 >> 【夜の蝶】に、そういわれても、戯れ言にだろう?」 >>かたや、可笑しそうに楽しそうに。 >>かたや、憮然と無愛想に。 >>会話は進む。 >>「ま、貴方に会いたかったのとジュリ様に挨拶ですよ。」 >>「・・・・主は寝ている。 >> 藤精の童子一緒に。」 >>「そうですか。 >>・ ・・なら、仕方ないですね。 >> それでは、また。 >> 次は、私の計略の中で・・・・でしょうね。」 >>「ならば、会わない方が、いいな。」 >>「情無(つれ)ないですね。 >> では、またいつか、会いましょう。」 >>黒く赤いバラのように、アルベスタは微笑み、吹雪の中へ踊るように消えた。 >> > >う〜ん…? >計略とは? > >彼が直接出向いたのは、具体的な理由があったみたいに見えますが… > >計略? ありますね。 一応の補完話のプロットありますので。 そっちの方で、計略の意味は解けるかな。と思います。 >> >> >> >> >> >>「変われないね・・・・・。 >> 変われると思うが? >> 時が止まっているような我らでも、誰かと関われば、変われたと思える。」 >>「そうですか? >>・ ・・でも、私には、『魔王様』のため。というモノしかないですからね。」 >>「ご機嫌伺いにしても、主は、『狩り』に出かけている。 >> またにしろ。」 >>呆れたようにいう神影に、不意に立ち上がったアルベスタは、神影の前に、立つ。 >>パソコンチェアに座った神影と視線が絡み合い、アルベスタは、神影に体重を預けるように、抱きつく。 >>降りるのは、沈黙の帳。 >>「何のつもりだ?」 >>「くすくす、ジュリ様が、お作りになられた《使い魔》であっても、体温はあるんですね。」 >>乱暴に、アルベスタをベッドに突き飛ばし、こう言い放つ、神影。 >>「消えろ、私が、部屋に戻る前にだ。」 >>そう言って、自室から出て行った。 >>やや乱暴な怒った足取りで。 >>それを見送った後、アルベスタは、ベッドから身を起こし、こう呟いた。 >>「・・・・私のような精神体に、お優しいことですね。 >> わざわざ、ベッドに突き飛ばすなんて。」 >>そのあとに、何処か、哀しそうに。 >>何処か、苦しそうに。 >>何処か切なそうに。 >>アルベスタは、呟く。 >>「・・・・やっぱり、この感情は、『愛している』というものなんでしょうか。 >>・ ・・壊してしまいたいと、水晶の棺に閉じ込めたいというこの感情は。」 >>その呟きは、誰の耳に届くことも無かった。 >>本人と・・・・・月以外は。 >> >忠告に来たのか、 > >どうも、情報が断片的過ぎて… 何しに行ったのかは、彼にしか分からない。 ・・・・それじゃ、あんまりですので、なるべく早く補完話を投稿します。 それでは。 |
32640 | 光への憧憬 外伝 カスミ草のようなココロ +黒薔薇にも似ている+ | 十叶 夕海 | 2006/7/18 15:20:48 |
記事番号32527へのコメント ええと、このお話は、上の『月夜の訪問者』を読んでから、読むことをお進めします。 また、同性愛チック?名表現も在りますので、ご注意を。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 貴方に会いに行くのですら、 それは、【凍れる樹姫】を こちら側に、引きずり込む。 そう言う為の布石だった。 なのに、この自我に生まれた感情はなんなんでしょうね。 会えて言うなら、かすみ草と黒薔薇の花束のようで・・・・・ カスミ草のようなココロ +黒薔薇にも似ている+ カスミ草→切なる祈り 黒薔薇 →所詮貴方は私のモノ 転じて 私のモノにしたい 神影の処から帰った私は、居城の寝室のベッドに自分の身を投げ出した。 ああ、私という存在は、『無価値』『邪悪』『無益』の意味の名と『偉大なる公爵』『虚偽と詐術の貴公子』『敵意の天使』『隠されたる賄賂と暗殺の魔神』という異名を持ってさえいるのに。 今まで、真実(まこと)に、心を動かされたのは、猊下しかいなかったのに。 何故、なんだろう。 神影は、猊下の血を引く人物が作っただけの『使い魔』だし、まだ、六百歳ぐらいの存在なのに。 ココロは、どこまでも、ジュリ様のもので。 私の詐術でも、どうにもならない。 ならないのに・・・・・。 ああ、ドロドロしてしょうがない。 まるで、人間の小娘のようじゃないか。 ただ一つの存在のココロさえ、動かせず、素直になれず、憎まれ口を聞くなんんて・・・・ああ、滑稽だ。 ・ ・・どれくらいそうしていただろうか? 気がつくと、私を覗き込む同族がいた。 その身丈とほぼ同じの艶のある黒髪、氷のアイスブルーの瞳と血のようなクリムゾンのオッドアイ。 やや大きいせいで、彼の外見を幼く見せている。 それを差し引けば、二十代半ばぐらいだろう。 いつもの大仰な肩当て付きで、極彩色のマフラー?付きのマントと銀鍍金の意図を丁寧に編んだ紐で、ローブを止めている。 「アスタロトか?」 「そうだ。 何を、阿呆みたいにしておる? ・・・なんにせよ、相変わらずの狐だな。」 「五月蝿い。 ・ ・・貴公でも、滅ぼすよ?」 「・・・計画は進んでいるのか? 【凍れる樹姫】をこちら側に引きずり込む計画は。」 「一番新しい、10年前からのは、失敗したよ。 結局、《地獄の吟遊詩人》が、情に負けてね。 ・・・期待はずれだったよ。」 私は、身体を起こし、そう呟く。 気付いているだろうか、私の口調が、敬語ではないことを。 猊下と猊下後を引く者以外には、使うに値しないということも在るが、それでも、アスタロトとベリアルは、堕天した時からの知己だと、私の中の先代の記憶が教えてくれる。 だから、こんなにも本音で語れるのだろうか。 「そうか。 どうする、次に揺さぶるのは、決まっているのか? 幾ら、『道化』でも、そろそろ結果を見せぬと、危ういのではないか、ベリアル。」 「アスタロト、貴方でも、その呼び名は、許さないよ。 呼んでいいのは、猊下と猊下の血縁だけ。」 「ブエルのとこの下っ端に、我が劣ると?」 「血統ではね。 実力では、貴方が上だ。」 「・・・・・・・・・・・・・・次に揺さぶるのは決まっておるのか?」 苦虫をグロス単位で噛み潰したように秀麗な顔を歪ませつつも、先ほどの言葉を繰り返す。 趣味が悪いとかいわれそうだけど、私はそれを楽しそうに、眺めながらこう返す。 「一応、決まってる? ・・・・何年前、私が普通の人間だった頃の知己のところで、一人の少女を育ててただろう?」 「ああ、それが、【凍れる樹姫】だったと聞いてはおるが、それがいまさらどうした?」 「まあまあ、最後まで聞きなさい、アスタロト。 その時に、さほど時間を置かずに、大きな魔力が・・・何の術としての意図を置かれずに、大きな魔力が動いただろう。」 「・・・そう言えば、そうであったな。 あの珍しい妖魔関連か? 魔界と辺土(リンボ)全てを探しても、そうはいないような美しい妖魔であったが・・・。」 「その彼関連ですよ。」 「・・・しかし、アレは、『鮮血微笑のサラ』とその七人の部下とお前が、封印したのだろう。 ・・・【凍れる樹姫】の為を思い遣って。」 「誰かの為にしたことが、その誰かの為になるという訳でもないさ。」 「・・・そう言えば、作り直したと言っておったな、その後。」 「だけど、四百年ほど前のデキゴトのせいで、七人の部下の一人が滅び、めでたく、【凍れる樹姫】の【呪い】が、発動した。 あの妖魔は、【凍れる樹姫】の【願い】どおり、六道輪廻の輪に乗った。 ・・・次は、その妖魔の生まれ変わりを揺さぶろうか。 ・・・・・計画が、失敗した後だし、しばらくは休みたいけど。」 「お前、誰かに恋をしておるのか?」 「はあ? 私は、猊下にしか、思慕の念は抱きませんよ?」 「それは、初代であろう? お前は、直接、『暁のお方』に会われたことは無い。 お前自身のココロは、どこにあるのだ? ・ ・・・・我には、誰か・・・『暁のお方』以外の誰かを思っているようにしか思えぬぞ?」 私は、ずいぶん面食らったような顔をしているだろう。 アスタロトも、いつもの無表情を崩して、苦笑しているから、よっぽどマヌケヅラなのだろうか。 「我は、生まれた時から、いろいろな恋をして来たが、その相手の誰も、お前ほどいとおしく思ったことは無い。 そのお前を見て来て、ここ数百年の変化に気がつかぬはずもあるまいよ。」 「さあ、どうなんだろうね。 確かに、私は、ある存在のことを、『壊してしまいたい』『水晶の棺に閉じ込めたい』と思ってるけどね。」 「・・・・・・妬けるやも知れぬな。 それは、歪みと狂気に塗れてはいるが、恋であろう。 ・・・次の手を打つときは、知らせろ、手は貸す。」 そういうと、アスタロトは、消えた。 ・ ・・・全く、何を言いたいのだろうね。 ああ、しばらく何も考えずに、微睡もうか。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 素直に素敵に、伏線とBL情緒満載の1話でした。 どうでしたでしょうか? 十叶夕海としては、珍しく資料探しに、ネットを飛び回りました。 まあ、そう言う意味では、殺されそうなネタ満載の1話でした。 それでは、次回で。 |