◆−ゼロゼル日本訪問・長崎−優美象・静 (2006/10/6 18:15:21) No.32814 ┣お初にお目にかかります。とがの・ゆあです。−十叶 夕海 (2006/10/6 19:36:45) No.32815 ┃┗初めまして。−優美象・静 (2006/10/7 18:27:33) No.32817 ┣Re:ゼロゼル日本訪問・長崎−キノ (2006/10/7 12:04:07) No.32816 ┃┗ありがとうございますぅ!−優美象・静 (2006/10/7 18:29:51) No.32818 ┗ゼロゼル日本訪問・東京−優美象・静 (2006/10/9 13:33:59) No.32820 ┗Re:ゼロゼル日本訪問・東京−キノ (2006/10/14 20:18:16) No.32825 ┗感謝です−優美象・静 (2006/10/15 06:40:31) No.32826
32814 | ゼロゼル日本訪問・長崎 | 優美象・静 | 2006/10/6 18:15:21 |
あゝ、長崎の鐘が鳴る。 まるで平和を祈るように――。 「ゼルガディスさん、あれが有名な『長崎の鐘』ですよ」 ゼロスは浦上天主堂の鐘を指さして言った。 「あれが……」 「かつて、ここ長崎には原子爆弾という爆弾が投下されました。そして、多くの方々が亡くなられたのです」 「…………」 ゼルガディスはただ黙って、長崎の鐘を見つめた。 「平和公園に行きますか?」 「そこには何があるんだ」 「平和祈念像という有名な像があります。右手を天に挙げ、左手を水平に伸ばして、目を閉じている男性の像です。天に向かって挙げた右手は原爆の恐ろしさを、水平に伸ばした左手は平和を、そして閉じた目は、亡くなった方々のご冥福を祈っているといわれています」 「……行ってみるか」 ゼルガディスは、無意識にそう答えていた。 原子爆弾で 母が死ぬ 父が死ぬ 私は何も悪いことはしていないのに――。 「ここが平和公園です。ほら、あれが平和祈念像ですよ」 ゼロスの視線の先には、先ほどの説明通りの像があった。 「あ、あそこで学生が写真を撮ってますよ。……許せませんね、あの像のポーズをおもしろがって真似しています。作った人がどんな気持ちであの像を造ったのかも知らずに……」 「ゼロス、怒っているのか?」 「当たり前です」 声を震わせて言うゼロスに、ゼルガディスは苦笑した。 「魔族のお前でも、こういうことで怒りを覚えたりするんだな」 「……僕は特別ですから」 「どういう理屈だ」 再び苦笑すると、ゼルガディスは学生たちが去った後に、祈念像に向かってそっと手を合わせた。 人間よ 2度と戦争をしてくれるな 戦争は人の命を奪うことしかできないのだ――。 「え〜と、次は出島に行って……」 「ゼロス」 ふいに、ゼルガディスはゼロスに問いかけた。 「何です?」 「お前……戦争は好きか?」 「は……?」 しばらく沈黙が続いた。 「戦争……好きか?」 「ゼルガディスさんはどうなんですか……?」 「俺は――嫌いだ」 低い声で、しかしはっきりと、ゼルガディスは言った。 「あれだけたくさんの人の命を奪った戦争も……長崎の街を灰に替えた原爆も……嫌いだ……」 「では――僕も嫌いです」 ゼロスはにこりと微笑んだ。 「ゼルガディスさんにそこまで言わせる戦争も、原爆も嫌いです」 ゼロスはゼルガディスの手を取った。 「さ、出島に行って気分を変えましょう」 「待て……その前に……原爆資料館に行かせてくれ……」 「いいですよ」 2人は来た道を戻り、原爆資料館へ向かった。 悪魔の 悪魔の申し子を誰が 誰が作ったのだ――。 「……ひどい有様ですね……」 中に入り、原爆投下時の写真を見て、ゼロスはつぶやいた。 「この鉄塔なんて見てください、本物ですよ。この時計も……」 ゼルガディスはゼロスの指さす先を見た。原爆の熱風で折れ曲がった鉄塔の下に、はっきりと「実物」と書いてある。 「この時計……11時2分で止まってる……この11時2分が、原爆の投下された時間なんですね……」 ゼルガディスは無言で資料館を見て回った。 「……ゼロス」 「はい?」 「お前……もしもまた……ここで戦争が始まったら……どうする?」 「力ずくで止めますね。2度と原爆の被害がないように……」 「俺もだ。俺1人が犠牲になることで長崎が、そして日本が救われるなら……俺の命など捨ててもいい。たとえ死んでも、ここに原爆は落とさせない」 こよなく晴れた青空を 悲しと思う切なさよ うねりの波の人の世に はかなく生きる野の花よ なぐさめ はげまし 長崎の あゝ 長崎の鐘が鳴る ……長い……ムダに長い……ごめんなさいい!!(逃走) |
32815 | お初にお目にかかります。とがの・ゆあです。 | 十叶 夕海 | 2006/10/6 19:36:45 |
記事番号32814へのコメント ユア;初めまして、とがのゆあともうします。 たぶん、書き殴り一番の霊感女です。 久遠;ストッパーで、相方の久遠よ。 ユア;長崎と言うことで、少々・・・・控えめに言っても、暴走しそうなので。 こういう形式がお嫌いでしたら、スミマセン。 久遠;じゃ、レス行きましょうか。 > あゝ、長崎の鐘が鳴る。 > まるで平和を祈るように――。 > > 「ゼルガディスさん、あれが有名な『長崎の鐘』ですよ」 > ゼロスは浦上天主堂の鐘を指さして言った。 > 「あれが……」 > 「かつて、ここ長崎には原子爆弾という爆弾が投下されました。そして、多くの方々が亡くなられたのです」 > 「…………」 > ゼルガディスはただ黙って、長崎の鐘を見つめた。 ユア:『怒りの広島、祈りの長崎』です・・・・かね。 久遠;時代と歴史の差よね。 ユア:・・・・死んだ本人達は、安らかじゃないようだけど。 > 「平和公園に行きますか?」 > 「そこには何があるんだ」 > 「平和祈念像という有名な像があります。右手を天に挙げ、左手を水平に伸ばして、目を閉じている男性の像です。天に向かって挙げた右手は原爆の恐ろしさを、水平に伸ばした左手は平和を、そして閉じた目は、亡くなった方々のご冥福を祈っているといわれています」 > 「……行ってみるか」 > ゼルガディスは、無意識にそう答えていた。 > > 原子爆弾で 母が死ぬ 父が死ぬ > 私は何も悪いことはしていないのに――。 久遠;けっきょく、戦争で一番犠牲になるのは、女子供・・・・一般の人たちなのよね。 ユア:『勝つ』っていう、中身の無い叫びに。 『平穏』っていう、尊い大きな祈りは、掻き消されたって、とこですね。 > > 「ここが平和公園です。ほら、あれが平和祈念像ですよ」 > ゼロスの視線の先には、先ほどの説明通りの像があった。 > 「あ、あそこで学生が写真を撮ってますよ。……許せませんね、あの像のポーズをおもしろがって真似しています。作った人がどんな気持ちであの像を造ったのかも知らずに……」 > 「ゼロス、怒っているのか?」 > 「当たり前です」 > 声を震わせて言うゼロスに、ゼルガディスは苦笑した。 > 「魔族のお前でも、こういうことで怒りを覚えたりするんだな」 > 「……僕は特別ですから」 > 「どういう理屈だ」 > 再び苦笑すると、ゼルガディスは学生たちが去った後に、祈念像に向かってそっと手を合わせた。 ユア:私も、ゼロスさんに一票。 久遠:何故? ユア:平和祈念資料館とか、平和を祈る場所で、ふざけたり、騒いだり、するバカは、『即決死』が、世界の為にもよろしいかと。 > > 人間よ 2度と戦争をしてくれるな > 戦争は人の命を奪うことしかできないのだ――。 > > 「え〜と、次は出島に行って……」 > 「ゼロス」 > ふいに、ゼルガディスはゼロスに問いかけた。 > 「何です?」 > 「お前……戦争は好きか?」 > 「は……?」 > しばらく沈黙が続いた。 > 「戦争……好きか?」 > 「ゼルガディスさんはどうなんですか……?」 > 「俺は――嫌いだ」 > 低い声で、しかしはっきりと、ゼルガディスは言った。 > 「あれだけたくさんの人の命を奪った戦争も……長崎の街を灰に替えた原爆も……嫌いだ……」 > 「では――僕も嫌いです」 > ゼロスはにこりと微笑んだ。 > 「ゼルガディスさんにそこまで言わせる戦争も、原爆も嫌いです」 > ゼロスはゼルガディスの手を取った。 > 「さ、出島に行って気分を変えましょう」 > 「待て……その前に……原爆資料館に行かせてくれ……」 > 「いいですよ」 > 2人は来た道を戻り、原爆資料館へ向かった。 ユア:私も嫌いですよ、いえ、憎んでます。 勝ち目の1μgもないような、戦争を選んだ政治家も、戦火も、何もかも。 久遠:ユアちゃん、泣かないでよう。 そりゃ、私だって戦うのは好きだけど、戦争は嫌いよ。 それだけで、剣の九十九神としては、失格なんでしょうけど。 > > 悪魔の 悪魔の申し子を誰が > 誰が作ったのだ――。 > > 「……ひどい有様ですね……」 > 中に入り、原爆投下時の写真を見て、ゼロスはつぶやいた。 > 「この鉄塔なんて見てください、本物ですよ。この時計も……」 > ゼルガディスはゼロスの指さす先を見た。原爆の熱風で折れ曲がった鉄塔の下に、はっきりと「実物」と書いてある。 > 「この時計……11時2分で止まってる……この11時2分が、原爆の投下された時間なんですね……」 > ゼルガディスは無言で資料館を見て回った。 ユア;資料館も、酷いですが、視える人には、もっと酷いです。 久遠:でも、資料館だけでも・・・ね。 ユア:そうですね、確かな痕跡がありますから。 > > こよなく晴れた青空を > 悲しと思う切なさよ > うねりの波の人の世に > はかなく生きる野の花よ > なぐさめ はげまし 長崎の > あゝ 長崎の鐘が鳴る > > >……長い……ムダに長い……ごめんなさいい!!(逃走) ユア;ありがとうございました。 久遠:これくらいなら、まだ短い方よ。 二人:これからもよろしくお願いします。 それでは。 |
32817 | 初めまして。 | 優美象・静 | 2006/10/7 18:27:33 |
記事番号32815へのコメント 初めまして。レスありがとうございます☆ ……って、内容がめっちゃ暗いのに、こんな明るい出だしでいいのかって感じですが、とりあえず読んでくださってありがとうございます。 この話は、私が夏休みに長崎に行ったことをきっかけに思いつきました。私は愛知在住ですので、滅多に見られない貴重なものをいっぱい見て、さらに学ぶことができ、本当に貴重な体験でした。 それにしても、お初なのにこんなに素晴らしいレスをいただいて……本当に感激です。リクエストをくだされば、また他の都道府県も書いていこうと思いますので……。 ではでは、ありがとうございました。 |
32816 | Re:ゼロゼル日本訪問・長崎 | キノ | 2006/10/7 12:04:07 |
記事番号32814へのコメント 現代風ゼロゼルですね!共感出来る所があって良い感じです!特に > 「ここが平和公園です。ほら、あれが平和祈念像ですよ」 > ゼロスの視線の先には、先ほどの説明通りの像があった。 > 「あ、あそこで学生が写真を撮ってますよ。……許せませんね、あの像のポーズをおもしろがって真似しています。作った人がどんな気持ちであの像を造ったのかも知らずに……」 > 「ゼロス、怒っているのか?」 > 「当たり前です」 > 声を震わせて言うゼロスに、ゼルガディスは苦笑した。 という所!いいです。ではこれにてっ! |
32818 | ありがとうございますぅ! | 優美象・静 | 2006/10/7 18:29:51 |
記事番号32816へのコメント わわわわわっ!(落ち着け) キノさん、レスありがとうございます!! 共感していただけましたか!?すごく嬉しいです!やっぱりこういうのって、共感してくださる人がいると嬉しいですよね。 キノさんも、もし「ゼロス&ゼルに、○○に行ってほしい!」という都道府県がありましたら、どうぞ遠慮なくリクエストしてください。 ではでは、ありがとうございました。 |
32820 | ゼロゼル日本訪問・東京 | 優美象・静 | 2006/10/9 13:33:59 |
記事番号32814へのコメント ※この話は前作の「ゼロゼル日本訪問・長崎」と違い、ほとんどシリアスじゃないです。ご了承ください。 「東京〜!東京東京東京〜〜〜!!東京ですよ、ゼルガディスさん!」 高くそびえ立つ東京タワーを見つめ、ゼロスは小さな子供のようにはしゃいだ。 「うるさいぞゼロス」 「だって!東京ですよ東京!日本の首都!大都会!」 「黙って観光できんのか」 「無理です!だって東京なんて滅多に来れないんですよ?上野!渋谷!新宿!アキバ!ビバ東京!」 「……他人のふりするぞ」 「パンダ!六本木ヒルズ!メイド喫茶!!東京バンザイ! ……って、待ってくださいよゼルガディスさ〜〜〜ん!!」 ゼロスは慌てて、東京タワーへ向かうゼルガディスの後を追った。 「うわーーーぉ!高いですねえ東京タワー!」 「……お前と一緒に来たのが間違いだった……」 「見てくださいゼルガディスさん!人がゴミのようですよ!」 「宮○駿の映画を思い出させるようなセリフを言うな!ったく……」 ゼロスは顔がつぶれるくらい、東京タワーのガラスに顔をくっつけた。 「ふぇるふぁふぃふはん、ひへふははい。はほほひひゅうへんひははひはふほ(ゼルガディスさん、見てください。あそこに遊園地がありますよ)」 「……頼むゼロス、日本語で喋ってくれ」 「ゼルガディスさん、見てください。あそこに遊園地がありますよ」 「で?まさか、あの遊園地に行きましょう♪とか言うんじゃないだろうな?」 「…………(にこにこにこ)」 「…………(汗)」 仕方なく、ゼルガディスはゼロスと共に遊園地に向かった。 「ゼ〜ルガディスさぁぁぁ〜〜〜〜〜ん!!」 テレビでよく話題になっている「絶叫マシーン」に乗ったゼロスは、ベルトから手を離してゼルガディスにぶんぶか手を振った。 「あああああ!!危ないですよ!!ちゃんとベルトを握ってください!!」 係員が注意しに行き、ゼルガディスはため息をついた。 ――何で俺はこいつとこんな所に来てるんだ……? 「ゼルガディスさん、次はジェットコースターに乗りましょうよ」 「俺は待ってる。1人で行ってこい」 「え〜。そんなのダメですよぉ。ゼルガディスさんも行きましょ♪」 「…………はぁ…………」 ゼルガディスは仕方なくジェットコースターの列に並んだ。 「ゼルガディスさぁぁ〜〜〜ん!怖いですよぉぉぉ〜〜〜!」 「泣くな!お前が乗ろうって言ったんじゃないか!ったく、アメリアじゃあるまいし……」 「そんなこと言っても、怖いですぅ〜〜〜」 「じゃ、お前はそこで待ってるか?」 「いえ、乗ります」 何がしたいんだお前は。 そう心の中でつぶやきつつ、ゼルガディスはベルトを締めた。 『それでは発車しま〜す』 係員の声が響き、ベルが鳴って、ジェットコースターはゆっくりと進み始めた。 「ゼルガディスさんっ、これ、落ちませんか!?落ちませんか!?」 「そのベルトを外せば落ちる」 「きゃぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」 「とりあえずベルトをしっかり締めておけばいい話だ。だから、とりあえずムンクの叫びみたいな顔するのはやめてくれ」 そうこうしてる間に、ジェットコースターは超高速で地上1000メートルの高さから落下した。 「○×▲□▽★◎♯♭■△●〜〜〜〜!!」 もはや宇宙語としか思えない言語で叫ぶゼロスの横で、ゼルガディスは再びため息をついた。 ――何で俺……こんな奴とこんなものに乗ってるんだろう……。 「楽しかったですねえ、ゼルガディスさん」 「宇宙語で叫んでて笑われてたのはどこのどいつだ」 「うっ……それは言わないでくださいよぉ……」 ゼロスはふと、空を見上げた。 「……星が綺麗ですね……」 「ああ……」 「ゼルガディスさん、あれ何か分かります?」 「北斗七星だろ?」 「違います、星座」 ゼルガディスはゼロスの指さす方をしばらく眺めた。 「……大熊座か?」 「はい。あの星座って、女神によって熊に変えられた女の人を神様が天に上げるとき、しっぽをつかんで振り回したためにしっぽが長くなったそうですよ」 「お前にしてはロマンチックな話だな。……ゴキブリにロマンチックって言葉は死ぬほど似合わないが」 「ゴキブリ言わないでください」 ゼロスとゼルガディスはしばらく星空を見ていた。 「東京の空って……綺麗ですね。でも、今は空気がだんだん汚染されているそうですよ。何でも、人間が1人あたりに出す二酸化炭素の量が多すぎて、今から30年後には地球が異常気象になってしまうそうです。その場合、1番食料に困るのは日本です。……なぜか分かります?」 「食料のほとんどを輸入に頼ってるからだろ?」 「そうです。日本の食料不足を防ぐため、そして地球のため、僕たちだけでも、この美しい空を守っていきましょう」 「ああ……」 花咲き花散る宵の 銀座の柳の下で 待つは君一人 君一人 会えば行く 喫茶店(ティールーム) 楽し都 恋の都 夢の楽園(パラダイス)よ 花の東京 ……はうっ。また歌締めでございやす。 今回の歌は藤山一郎の(古っ!)「東京ラプソディ」です。 つーか中学生で藤山一郎って……60年前の歌じゃねえか……。 しかもテーマが東京なのに、だんだん東京関係なくなってるし。 すみませぇぇぇぇん!! もしも「○○県(都、道、府)書けやゴラァ!」というリクエストありましたら、どんどん下さい、お願いします。 ではでは、この辺で。 |
32825 | Re:ゼロゼル日本訪問・東京 | キノ | 2006/10/14 20:18:16 |
記事番号32820へのコメント 前作と違ってほのぼのですねぇ〜。和みますぅ〜。コメントすっっっごく短くて申し訳ないのですが、忙しいのでこの辺で失礼します。すみませんっ! |
32826 | 感謝です | 優美象・静 | 2006/10/15 06:40:31 |
記事番号32825へのコメント キノさん、お忙しい中コメントくださってありがとうございます。 前回がシリアスだったので、今回はほのぼの系で頑張ってみました。 和んでくだされば光栄です。 それでは。 |