◆−リナの不思議な国 1 落ちていくリナ−ミオナ (2009/7/25 09:26:54) No.34240 ┣リナの不思議な国 2 時計ウサギのゼル−ミオナ (2009/7/25 17:14:39) No.34241 ┣リナの不思議な国 3 森の中のナーガとアメリア−ミオナ (2009/7/26 14:50:41) No.34244 ┣リナの不思議な国 4 ウミガメのガウリィ−ミオナ (2009/7/30 17:19:09) No.34259 ┣リナの不思議な国 5 海の魔女ゼロス−ミオナ (2009/7/30 17:35:33) No.34260 ┣リナの不思議な国 6 塔の上のミリーナと………−ミオナ (2009/8/1 09:38:29) No.34267 ┣リナの不思議な国 7 森の中で−ミオナ (2009/8/3 20:52:34) No.34274 ┣リナの不思議な国 8 あったこともない白雪姫−ミオナ (2009/8/5 21:31:58) No.34284 ┣リナの不思議な国 9 チシャ猫リナ?−ミオナ (2009/8/9 16:58:31) No.34298 ┗リナの不思議な国 10 嘘みたいな幻−ミオナ (2009/8/12 16:48:12) No.34308
34240 | リナの不思議な国 1 落ちていくリナ | ミオナ | 2009/7/25 09:26:54 |
ミオナです。ゼロスの旅路の次がこんなんですが、許してください。 いろんなお伽物語を混ぜ合わせたような話です。 リナが主役?です。 読んでつまらなかったら申し訳ありません。 ミオナ =================================== 落ちていた。唐突だが、落ちていた。 あたしは、そりゃもう突然に落ちていた。 えーと、この場合は冷静に考えるべきだ。 まず、あたしの名前はリナ=インバース。天才美少女魔道士だ。 今は丁度、故郷に葡萄を食べに………しつこいようだが葡萄を食べにだ。 とにかく、葡萄を食べに故郷にガウリィと、再度しつこいが葡萄を食べに向かっていたのだ。 その旅路の途中、日も暮れてきたしそう急ぐ訳でもないから宿をとって夕食を食べて、ベットに寝転んだ。 そして、気づいたら落ちていたのだ。 ………ここまで思考を遠回りしておいて何だが、魔法を使って空を飛べばとりあえず地面に激突するのは、避けられるとあたしは、ようやっと気づいた。 呪文をした瞬間に、あたしはぼふんと着地した。 ………ぼふん? 視界が白い。 よく見ると、あたしは白くてでっかい羽クッションに落ちたらしい。 えー、ッと、……これは一体どういうことだ。 百歩ゆずってベットで寝ていたら空から落ちるというのはまぁ、理解できないこともないかもしれないが………、………いや、無理か。 そこに、 『ウェルカム』 と、声がして声がした方……真正面を見るとまずあったのは、白いでっかいテーブルにスコーンにイチゴ・ブルーベリーのジャムにマーマレイド。 香りの良い紅茶のそばにはミルクとクリームに砂糖にレモン。 サンドイッチに、フルーツサラダ。絵に描いたような午後のお茶会の光景があった。 そのそばにいる三人は、あたしの知らない顔だった。 一人は漆黒の服を着ていてもう一人は真っ白い服を着ていて最後の一人は青い服を着ている。 知らない顔だが、胸元に金色の文字で名前が記されているが………。 否、正確には名前ではないのだろう。 黒い服にはダーク・スター。白い服には、デス・ファング。青い服にはカオティック・ブルー。 と、書かれていた。 ………これは一体どういうことだ。 自慢じゃないが、このあたしは、魔族相手に恨まれる心当たりはそれこそ山のようにある。 ………好きで、恨まれる羽目になった訳じゃないんだけど………。 だが、異世界の魔族………しかも、魔王にまで恨まれる思いはない! 自分の世界の魔族を相手にしているだけでも手一杯なのだ。異界にまで手を伸ばして居られない。 と、言うか何が、ウェルカムなんだ。 あたしは、魔族にようこそと呼ばれる事は………最近はしていないと思うのだが………。(あくまで最近は、だ。そりゃちょっと前までは魔族相手にようこそと呼ばれてしまう。と、言う可能性はありまくりの人生を送っていたが………。) 青い服の男……カオティック・ブルーは言う。 「これから先あなたが行くのは不思議の国。」 続いて、デス・ファングが 「あなたの知り合いのようで知り合いではない者達が現れる。」 そしてダーク・スターが 「それは古今東西南北のお伽物語の世界」 と、言う。 「はぁ。」 と、あたしは我ながら間が抜けた返事を返した。 ……いや、ほかにどう答えろと言うのだ。 『なお、この放送はごらんのスポンサーの提供でお送りします。』 「放送?放送って何? てっか、スポンサーってだれよ。」 と、三人(人じゃないけど)の魔王が言う言葉にあたしは思わず突っ込んだ。 うーみゅ、我ながら異世界の魔王に突っ込むとは根性あるなぁ。あたし。 と、頭のどこか冷めた部分でそう言うあたしがいた。 そして、あたしはまた落ちていった。 ………しまった。あれだけのおいしそうなサンドイッチやらスコーンがあったのに一つも食べていない。 っく、この天才魔道士にして戦士であるこのリナ=インバース一生の不覚! いや、魔道士も戦士も関係ないけど………。 と、あたしは落ちていく中でそう思っていた。 |
34241 | リナの不思議な国 2 時計ウサギのゼル | ミオナ | 2009/7/25 17:14:39 |
記事番号34240へのコメント あたしが、気がつくと森の中にいた。 ついでに言うと、服が替わっている。淡い赤いワンピースに白いエプロンのついたエプロンドレス。 首元に濃いめの赤と白の二色のリボンがチョウチョ結びされていてかわいいが……あたしの趣味じゃないんだけどな。 呆然としていたあたしの前を白い影が通り過ぎていった。 ………ん、ちょっとまてよ。さっきのあれはあたしの見間違いと記憶違いじゃなければ……。 「ゼル!」 と、あたしはその通り過ぎていった影を呼ぶ。 その影はあたしと旅をしたことのある仲間と言っても言い残酷非道な魔剣士と呼ばれていたが、じっさいはおちゃめなゼルちゃんとなっている。 キメラの体を元の体に戻すために旅をしているはずだが………。 否、それは別として……。着ている服は白いことには白いのだが、………純白のタキシードをきて(わりと似合う。)さらに、銀色の金属製に見える髪の毛のてっぺんから見えるのは白いうさぎの耳。 方からでっかい金時計をもってかけている。 しまった。メモリーオーブでもあればこれを記録しといてアメリアあたりに高値で売れただろうに………。 と、頭のどこかでそう考える商人魂をちょっとほめてあげたい。 ゼル?は、ぴたりと足をとめるとあたしの方を見て 「俺は時計ウサギだ。」 と、言うとそのまま走っていってしまう。 ………時計ウサギ? ………まぁ、たしかに時計をもってウサギだが……。もうちょっとアレンジした名前は無いのか? わかりやすいと言えばわかりやすいが 「ちょっと、待ちなさいよ。」 と、あたしは自称時計ウサギのゼルを追いかけていく。 時計ウサギのゼルは、時計を見ながら 「いかん。遅刻だ。」 と、言って穴の中に入っていった。 ………さて、どうしたものだろうか。 冷静になって考えてみても、あれがゼルとは限らない。 たとえば、魔族が化けたとか。 たとえ、ゼル当人だとしても正気のゼルがあんな愉快な格好をするとは思えない。 と、なるとゼルを追いかけたとしてもなんにもならないだろう。 そう考えたあたしは、穴に入らずにちょうどあった別の道へと進んでいった。 しかし、あたしは忘れない。たとえ偽物だろうが本物だろうがあんな愉快なゼルの格好は、………。 |
34244 | リナの不思議な国 3 森の中のナーガとアメリア | ミオナ | 2009/7/26 14:50:41 |
記事番号34240へのコメント 森の小道を進んでいくと、小鳥がパンくずを加えて飛んでいった。 んー、平和だなぁ。と、脳天気に考えていられない。 とにかく、この変な世界から脱出しなければ……。なら、 「………するものよ。水の中にたゆたいしものよ。 ゼラスゴート」 と、あたしは知り合ってしまったことを後悔したくなる魔道士から教わった呪文、クラゲ召還の呪文を唱える。 この状況でクラゲを読んでどうすると思うかもしれないが、空間をコントロールする魔法はかなりバランスをとるのが難しい。 実際中級魔族でも人間の簡単な呪文でバランスを壊してしまうのだ。 ………ブーストがつかえればもっと効果的に、ラグナブレードを使うことができたんだろうが……。無いもののことを考えてもしょうがない。 あたしの前が光り輝くと一匹のクラゲがにゅるりと、現れた。 ………ただ、それだけ……。 んー、どうやらかなりの力のある存在が手を加えているらしい。 前に似たようなことがあったときは、五人の腹心の一人がしていた。 と、なるとだいたい五人の腹心かその直属の部下………もしくは魔王。 まず、魔王はあり得ないだろう。水竜王の封印がある北の魔王をのぞくと人の心の中に眠っているか、滅びたかのどちらかだ。 滅ぼしたと思っていたが実は滅んでいなかったと言うことはないだろう。 両方とも間違いなく滅んだ。 続いて五人の腹心だ。魔竜王に冥王は除外して覇王はたぶんまだこちらに干渉できるほど回復していないはず……。と、なると獣王か海王か………。 もしくは腹心か……。 しかし、なにが楽しゅうてこんな世界を作り出したんだ。 それに、異世界のとはいえ魔王の名を呼ばせているのだ。 ちょっとばかり、あやしい。 と、クラゲをつつきながら考えていると 「あら、あなたはだれ。」 と、声をかけられ振り向くとそこには、………あたしの自称ライバルの知り合った事を後悔したくなる魔道士……白蛇のナーガが現れた。 ただし、あたしの記憶にあるトゲつきショルダーガードにどくろのネックレスに無意味に露出の激しい服ではなくなぜか、男物のやすっぽい服を着ている。 その後ろから 「ヘンゼル兄さん。どうしたんですか。」 と、現れたのはアメリアだった。 アメリアもいつものシンプルだが実は上等の物を使われている服ではなく、安っぽい女物の服を着ている。 「っふ。グレーテル。森の中をさ迷っていたらこの人にあったのよ。」 と、ナーガもといヘンゼルが言う。 「………あんた達どうしたのよ。」 と、あたしが聞くと 「私たちは森の向こうの木こりの家の子供です。 わたしが妹のグレーテルでこちらが兄のヘンゼルです。」 「でも、このところ不況で家に食べるものがなくなったのよ。 そしたら、お母さん……と言っても継母なんだけど………が、子供達を森に捨ててしまおう。って、言って」 と、2人が言う。………どうでも良いが、なんでこの2人が兄妹なんだ。 百歩譲ってナーガは女だろう。と、言う突っ込みはしないが……。 まぁ、たしかにこうして見比べるとふたりともなかなか似ているが……。 と、あたしはぼんやりと考えていた。 「父さんは反対したんですけど………、父さんも折れてしまってとうとう森に捨てられたんです。 けれど、最初はヘンゼル兄さんの機転で石を目印に置いていって何とか家に帰れたんです。 けれど、今度は石を拾うことができなくて代わりにパンくずをおいていったんですけれど………。」 とてもじゃないが、ナーガじゃ無かったヘンゼルに機転があるようには思えないが……。 まぁ、いまはそういうことを突っ込んでもしょうがない。 「こうして三日間ほとんど飲まず食わずで森の中をさ迷っているんです。」 と、アメリア………じゃなかったグレーテルが言う。 んー、困ったな。 そこに、甘いにおいがしてきた。 臭いのする方向を見ると、そこに現れたのはお菓子のおうちだった。 おどろいた事に甘い正真正銘食べられるお菓子でできていた。 チョコレートのドアにキャンディーのガラスにクッキーの窓枠。 ビスケットの屋根には白い粉砂糖がまぶしてあり遠くからでも思わずつばを飲み込んでしまう臭いを放っていた。 だが、あやしいことこの上ないのだが………三日間ほとんど飲まず食わずで歩き通しだったナーガとアメリア……もとい、ヘンゼルとグレーテルにはとても魅力的に見えたらしくそれに向かって駆け出す。 「ちょっと、待ちなさいよ。」 と、あたしは追いかけると突如視界が暗転した。 あたしは、突如開いた穴の中へと落ちていったのだった。 |
34259 | リナの不思議な国 4 ウミガメのガウリィ | ミオナ | 2009/7/30 17:19:09 |
記事番号34240へのコメント 穴から落ちてついた先は、海辺だった。白い砂浜に青い海が輝いている。 そして、まぶしい日差しがあたしをかんかんと照らしている。ふと、気がつくと、あたしの服も替わっていた。 真っ白いノースリーブのワンピースにひまわりが飾りについている。 同じように麦わら帽子にもひまわりが飾りについている。………こんな門に、着替えた覚えはないのだが………。 しっかし、だいたいわかってきたぞ。ここに現れる人はあたしが知っている人間ばかりだ。(ナーガを人間と断言して良いのかどうかはちょっと悩むが………。)だが、行動や動きがどこか違和感が生じる。 おそらく、あたしの知っている人間の姿をまねているのだろう。それが、あたしの知っているけど知らない。と、言う意味なのだ。 と、あたしは整理しながら海辺を歩いていると 「やーい、やーい。のろまな亀」 「亀のくせに、クラゲ頭」 「ばーかばーか。脳みそあるのか」 と、言う声が聞こえた。 その声のする方を見ると、そこには………さっき考えていたのを訂正しなければいけない光景があった。 まぁ、ナーガを人間に分類するのもあたしはいやだが………あれに比べればまだ人間に……近いだろうか? 小さいミニマム姿だが、正体はわかる。それは、………冥王フェブリゾと魔竜王ガーウが作り出した腹心2人?のラシャートとラクタールだった。 うっわぁ、速攻で逃げてぇ。 だが、しかし、ミニマム姿の高位魔族が何をやっているのかがもっと問題だ。 高位魔族が3人そろって何をやっているのかというと、………亀を虐めていた。 哀しいぞ……哀しいぞ魔族。本物じゃないとしても……哀しすぎるぞ魔族。金色の魔王が見たら滅ぼされること請け合いである。………もしくは、しこたま笑われるとか………? そして、虐めている亀にも泣きたくなった。 亀はガウリィだった。 「………クラゲじゃないんだ………。」 と、あたしは思わずつぶやいた。………いや、ガウリィと海に生きる生物と言ったらクラゲしか思いつかなくて……。けして、悪意は無いのだ。………誠意もないけど……。 まぁ、とにかくウミガメのガウリィでも見捨てるわけにも行かないか……。 「ドラグ・スレイブ」 あたしの呪文が火を噴いた。 あたしは海の中にいた。………唐突かもしれないが、これにはちゃんと経緯がある。あたしに助けられた。………本当に助けたのだ。 ガウリィウミガメが言うには、お礼に海の国へと案内してくれるそうだ。 そこは、絵にも描けない美しさの国だそうだ。 何故か、呪文を唱えなくても水中でも呼吸ができてあたしは亀の背中というか甲羅に乗って海の中へ向かっていた。 しばらくすると、なるほど海の中の国という雰囲気の国が見えてきた。 そこで、あたしは海の王様の十二番目のお姫様を捜してほしいと頼まれてしまったのだった。 いや、唐突かもしれにが………いろいろあったのだ。 いろいろを説明する気はしないのだが、………人間には化けれない低級魔族がうようよ下半身だけ魚で泳いでいて(ヌンサと同類の種族もいた。)、それが一斉に頭を下げたのだ。 断ることなんぞできないくらい怖かった。 なんでも、海の奥深くの魔女の所へ向かったのは確認とれたらしいのだが………、ウミガメガウリィもどっかへと言ってしまったしなぁ。 と、思いながらあたしは海の底深くへと向かっていった。 |
34260 | リナの不思議な国 5 海の魔女ゼロス | ミオナ | 2009/7/30 17:35:33 |
記事番号34240へのコメント 「いやぁ〜。ようこそいらっしゃいました。」 と、出迎えた『海の底深くに住む、魔法の力を持つがその代わり大切な物を奪ってしまう邪悪な魔女』が、無意味ににこやかに言った。 ………と、言うかゼロスだった。 真っ黒ローブを着てなぜかどくろのネックレスをつけて居るが、黒髪のおかっぱ頭のその青年は、間違いなく笑顔で談笑する相手の首をかききるタイプの高位魔族ゼロスだった。 ………まぁ、魔『女』と言うのは、魔族に性別など無意味なのだろうから突っ込まないが……。 邪悪というのも否定しない。………ん?そう考えるとなかなかはまり役かもしれない。 「お嬢さんは一体何を望みですか?」 と、ゼロスが紫色の液体が沸騰している鍋になにやらにょろにょろしている物を入れながら言う。 「いや、別に頼みをしに来たんじゃなくて質問をしに来たのよ。 ここに、海の国の十二番目のお姫様が来たはずだけど………」 と、あたしが聞くと 「ああ。人魚姫のダルフィン様ですね。」 と、ゼロスはあっさりと肯定した。………つーか、ダルフィンというと海王ダルフィンの事か? まぁ、海の国のお姫様というのは無理はないけれど………。 「彼女なら、三ヶ月前に海の上で誕生パーティーをしていた近くの陸の王子様………グラウシェラー王子に惚れて彼に会うために人間の姿にしてほしいと頼みに来たんですよ。」 ………ちなみにグラウシェラーとい言うとあたしと戦って唯一滅びなかった五人の腹心の一人覇王グラウシェラーである。 まぁ、滅びなかったと言ってもほかの戦った二人は、あたしが滅ぼしたんじゃなくてガーウはフェブリゾに滅ぼされて、フェブリゾは間抜けにもあたしに憑依した金色の魔王の機嫌を損ねて滅ぼされたのだが………。 ようするに、運が良かったのだ。まぁ、あたしも運良く勝てたような物だが………。 しかし、違和感ばりばりの王子だなぁ。………まぁ、フェルさんよりはマシかもしれないけれど………。 しょうがなくあたしは海の上のその王子の居る陸の国へと向かった。 実は、あたしグラウシェラーの顔を知らないのだ。………魔族に顔があるかどうかは別として、戦ったときはのっとていた王国の王様の姿だったし………。 そういや、その姿でどうして戦っていたんだろう? あの時はルークを魔王に覚醒させようとしていたのだが……別にルークは王様と仲が良かった訳じゃ無いから別に姿を変えても良いんじゃないのか? まぁ魔族の考えることなんぞ、理解できないのが存在を望み続ける者だ。 と、あたしは考えるのをやめた。 まぁ、要するにあたしが陸へ上がってみるのはタダ単にグラウシェラーはどんな顔をしているのかと言う好奇心を満足させるためだった。 |
34267 | リナの不思議な国 6 塔の上のミリーナと……… | ミオナ | 2009/8/1 09:38:29 |
記事番号34240へのコメント あたしは、グラウシェラーの顔を見て、満足して別の場所へ行くことにした。 まぁ、二人がうまくいこうがうまくいかなかろうがあたしの知った事じゃないし、………。 しばらく進むと森の中へといた。それと同時に服も替わる。 黄色いふわっとしたワンピースに白いレースがふんだんについていて、頭の上にもレースと黄色い布でできた何かが乗っている。 ………あたしは、着せ替え人形じゃ無いんだぞ。 しばらくすると、高い塔が見えた。 塔の上から話し声が聞こえた。………乙女心という者であたしは、レビテーションの術を使ってこっそりと塔のてっぺんにある窓から中を見ると、………そこには、おどろくことにミリーナが居た。 側には、真っ黒いローブをきたシェーラがいた。 どういう組み合わせだよ。 「それじゃぁ。おりましょうか。ラプンシェル、髪の毛を垂らしてちょうだい。」 と、シェーラがラプンシェルという名前らしいミリーナに言う。略してラプンシェルミリーナだ。 あたしは慌てて屋根の上に上る。しっかし、魔族なら空だって飛べるだろうに、………。と、突っ込んではいけない気がした。 ミリーナは、 「わかったわ。おばあさん」 と、言うと長い銀髪を窓から垂らすとその髪の毛はめちゃくちゃ長くって地面にまでたどり着いた。 ……シェーラ………おばあさんなんだ。魔族に見た目の年齢はあまりナイト言っても、せめてもう少し老けた感じで良いんじゃないのか。 おばあさんのシェーラは髪の毛を伝って地面に降りるとどこかへと行った。 しばらくすると、一頭の馬に乗ってやってきたのは王子様の格好をしたルークだった。 あたしは、笑いをこらえるのが大変だった。 なんとなく、これから先あることがわかってあたしは空を飛んでいくことにした。 風に乗って 「らぷんしぇぇぇぇるぅぅぅぅ。俺の声が聞こえるなら髪の毛を垂らして、そして俺の愛を受け取ってくれぇぇぇ」 と、言う声が聞こえた。 ………やでやで………。 |
34274 | リナの不思議な国 7 森の中で | ミオナ | 2009/8/3 20:52:34 |
記事番号34240へのコメント 森の中をぷっきょぷっきょとんでいると鳴き声が聞こえた。 なにかと思って向かってみるとそこには、七人の小人?がいた。 小人というわけは、全員あたしの膝ぐらいの背丈になっているからだ。もちろん、それは知っている人間………じゃないけれど知っている奴らだった。 まず、いるのはわがまま勘違いの邪教マニアお姫様のマルチナにその旦那になったガウリィと戦うのを異常に執着しているザングルス。 んでもって、昔そのザングルスとコンビを組んでいた不死身の男と思わせといて実はコピーを操っていたヴルムグン。 そして、外の世界で骨董品とモーニングスターを売っているという微妙なお店の店主でドラゴンのフィリアに魔族の力と竜族の力が混ざり合っていろいろあって子供になったヴァル。 そしてタフォーラシアの王子でぬいぐるみの(背丈は彼だけ変わっていない)ポコタに、黒髪の清楚な美女シルフィーユがいた。 なにが、あったんだ。 あたしが、空からふわりと現れると小人達は全員おどろいた。 「な、なんですか?」 と、シルフィーユに聞かれてあたしは、 「いや、旅の者だけどどうしたの?」 すると、それぞれ口々に言い出す。 「俺たちは七人の小人だ。」 と、ポコタ 「この前、家に帰ると一人の人間の女が居た。」 と、ヴァル 「聞いてみると、義理のお母様に命を狙われているそうです。」 と、フィリアが言う。 しっかし、どういう経緯で義理とはいえ母親に殺されかける羽目になったんだ? つづいて、ヴルムグンが 「俺たちはかくまうことにした。」 と、簡潔に言う。 「で、家から出ないように言っていたんだが継母は魔女で」 と、ザングルスが言う。そして最後にマルチナが 「とうとう帰ったら殺されてしまっていたのよ。」 と、言うと一斉に七人そろって泣き出す。 微妙に怖い光景でもあるのは、死んでも泣きそうにない人間が居るからだろう。………一部人間じゃないのが居るけど……。 「……で、そのお姫様とやらは」 と、あたしが聞くと七人の小人となった七人は、小高い丘の上に案内してくれた。 そこには、ガラスの棺に納められたお姫様という役柄らしい者が居た。 |
34284 | リナの不思議な国 8 あったこともない白雪姫 | ミオナ | 2009/8/5 21:31:58 |
記事番号34240へのコメント だれらろう。 あたしの脳内に浮かんだ言葉はそれだった。………まぁ、グラウシェラーの姿はあたしだって知らなかったのだ。 この人が知らないというのも納得がいく。 とにかくお姫様とやらは、黒いロングヘアーの男性(矛盾)があった。 どうやら、お姫様らしく金色のティアラをしている。 あと、ガラスの棺のように見えたそれは、氷でできていた。 おまえは、北の魔王かと突っ込みを入れたい。 まぁ、 「人生いろいろあるわね。それじゃ」 と、言うと立ち去ろうとしたら七人の小人に一斉に引っ張られてあたしは地面にキスをした。 「薄情者」 「この状況で」 「人生いろいろあるわねで」 「済ますな」 と、言われて 「そういったってあたしは死者をよみがえらせることなんて不可能だもん。」 と、言い返す。 そんな力があれば防げた悲劇はそれこそ山のようにあるぞ。 あたしは、人間だ。そういうのを頼むのなら魔族に頼め。 そこに、パッカパッカと馬のひずめの音が聞こえた。 現れたのは、金髪ロングヘアーの王子様の格好をした女性だった。 なぜか背中に背負っている漆黒の大鎌が違和感ばりばりである。 その後、なぜかお姫様を気に入った王子様(あったことはないと思う。)が起こそうとして大鎌で斬りようとすると、恐ろしくすばらしいカンでお姫様は逃げ出した。 あたしは、そのまま旅を続けることにした。 あと、お姫様の目が赤かったんだけど………。まさかね。 |
34298 | リナの不思議な国 9 チシャ猫リナ? | ミオナ | 2009/8/9 16:58:31 |
記事番号34240へのコメント 困った困った。本当に困った。道を歩いていくとパトラッシュと呼ばれているジョン(魔王竜のあれ)と、ネロと呼ばれていたラギアゾーンが居て、穴に落ちればシルフィーユが布団を直していた。 こんな訳のわからない世界からはとっとと抜け出したいのだが………。 と、悩んでいると 「おこまりのようね。」 と、声をかけられ振り向くとそこには、猫耳と猫のしっぽをつけた『あたし』がいた。 ただし、金髪の………それはおそらく 「金色の魔王………」 あたしが思わずつぶやくと彼女は 「チシャ猫と呼んでほしいわ。ついでに言うとさっきも出たんだけどあなたは気づかなかったしね。」 と、にっこりと笑って言う。 「出たいらしいわね。ならヒントをあげる。 この世界に入り口があったら出口はないわ。出口があるとしたら入り口はないわ。 ここは袋の中よ。そうね服なら靴下で靴ならブーツとか。 間違っても上着やズボンじゃないしサンダルでもないわ。」 そういうと、あたしの姿をしたそれは姿を消した。 ………ちょっとまて、ヒントってそれじゃヒントどころか頭がこんがらがっているところにさらにこんがらがらしているんじゃないか。 なんで、ここで靴下やら靴やらブーツが出てくるのよ。 あたしはほどほど途方に暮れた。 |
34308 | リナの不思議な国 10 嘘みたいな幻 | ミオナ | 2009/8/12 16:48:12 |
記事番号34240へのコメント あたしは、ぼんやりと上をみて考える。あー、空が青いなぁ。 ん?空………そうか、わかった。 あたしは、がばっと起き上がると呪文を唱える。 ようするにこの世界には出入り口は一つしかないのだ。それこそ袋のように入り口が出口なのだ。 すなわちあたしは落ちたのだから空を飛んでいけばそこが『出口』だ。 呪文を唱えてあたしは空を飛ぶ。 徐々に大地が小さくなっていく。本当に不思議な国だった。 まぁ、楽しかったと言えば楽しかったのかもしれない。 それになによりあれも満足しただろう。 と、あたしはため息をつく。しっかし、はた迷惑な幻だと思いながらあたしが空を飛んでいくと、呼ばれたような気がした。 「………り………………ナ………おい、リナ」 目を開けるとガウリィが居た。そりゃもうどアップでおもわずこぶしをガウリィの顔面にぶつけてしまい、あたしは乙女心ってやんちゃね。と、言ったのだがガウリィはなぜかため息をついた。 「で、どうしたのよ。」 と、あたしが聞くとさらにため息をついて 「おまえなぁ。宿に入って自分の部屋に入ってから何時間たったと思っているんだ。もう、夕飯時も遅いぞ。 いつまでたっても飯を食いに行こうと言わないから変だと思って呼びに行ったらお前さん、ベットでマントとショルダーガードをつけたまま倒れていたんだぞ。 てっきり………」 と、ガウリィがうなだれる。………どうやらあたしは意識だけあの不思議な国へと行っていたらしい。 「大丈夫よ。ちょっと暇つぶしにつきあわされただけみたいだし」 と、あたしが笑顔で言うとガウリィはきょとんとした顔をする。 まぁ、良いか。と、言うと 「とにかく飯にしようぜ。リナも腹減っただろ。」 「ん?まぁね。あの不思議な世界でなにも食べれなかたしね。」 と、あたしはいって下へと降りていった。 後書き こんにちわ。(夜や朝見る人もいるでしょうけれど………)ミオナと申します。 え〜と、唐突な終わりかもしれませんけどどうだったでしょうか。 まぁ、役柄はなんというかギャグチックにおもしろく。と、言う理由です。 古今東西と言っておきながら東洋の話というのは少ないですね。やっぱ昔話では西洋のグリム童話とかが多いからでしょうか。 こんな意味不明な話だれが見たがるかは知りませんが最後まで見てくれた方どうもありがとうございます。 |