◆−ある無抵抗平和主義の魔道士日記−ミオナ (2009/8/14 20:53:46) No.34313
 ┣ある無抵抗平和主義の魔道士日記 ガウリィの場合−ミオナ (2009/8/15 17:45:59) No.34314
 ┣ある無抵抗平和主義の魔道士日記 アメリアの場合−ミオナ (2009/8/18 21:17:46) No.34320
 ┗あとがき−ミオナ (2009/8/31 09:02:12) No.34386


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34313ある無抵抗平和主義の魔道士日記ミオナ 2009/8/14 20:53:46


どうもミオナです
この話は最大最悪の失敗作品によって生まれたある人畜無害てな平和主義者の話です。
分かりやすく書くならば、シャドー・リナが主人公です。
彼女は私のオリジナル設定ですが、シャーリーと名のってます。
ナーガのシャドーは、ナーシャと名のってます。
そんな彼女たちの話です。

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34314ある無抵抗平和主義の魔道士日記 ガウリィの場合ミオナ 2009/8/15 17:45:59
記事番号34313へのコメント

「リナ?」
 と、呼ばれてその女性は振り向いた。栗毛色の長髪で大きな目の小柄な少女だ。
「あ、あの。どちら様でしょうか」
 と、リナと呼ばれた少女はおずおずと言い
「わたしの名前はシャーリーと言うんですけれど………」
 と、上目遣いで言われリナと呼んだ金髪の剣士はあたまをポリポリかきながら
「ああ、すまん。どうやら人違いだったらしいな
……でも、リナそっくりだな。ああ、そうそう。俺はガウリィと言うんだ。」
 と、言った。
 ガウリィはじっとそのシャーリーと名乗った女性を見る。見た目はそっくりで声も聞き慣れている自分ですら間違えそうだ。
 だが身につけている服が魔道士と主張している姿ではなく平凡な町娘と言った服装だったりする。
 髪型も栗毛色だが二つに結び飾りに桃色の花がついていて服装もリナの寄贈にない乙女チックな装飾がついている。
「ガウリィさんですか。初めまして
 わたしこの町に住んで人権保護を進めているシャーリーと言いますわ。」
 と、ぺこりとお辞儀をされガウリィはぞぞぞと寒気を感じた。あまりにも容姿が自分の知っているリナとそっくりのため寒気を感じたのだ。
 本来なら小柄で華奢でそのうえおとなしめの美少女なのだが、リナそっくりでそのくせ性格が正反対でリナを知っている人間にとっては恐怖と言うか拒絶反応が出てしまう。
「ここであったのも何かの縁でしょうか。よかったら人捜しを手伝いますわ。」
 と、笑顔で言われるが
「いや、良いよ」
 と、思わず断るガウリィ。なんとなくそうした方が良いような気がしたのだ。
「そうですか。無理強いはいけませんね。
 ところで、ガウリィさん………貴男、見たところ傭兵のようですけれど」
 と、納得した後こう切り出されガウリィはきょとんとしてうなずくと
「いけませんわ。人が人を殺すなんてなんて恐ろしいことをするんですか。
 戦いなんてそんな野蛮なこと!!本当に悪い人なんてこの世に居ません。みんな同じ人間なんですから話し合えばきっとわかり合えますわ。
 話し合いと愛し合う心があればきっと世界は平和になれますわ。そうすれば魔族や竜やエルフとだって仲良くなれますわ。」
 と、暴力がいけない人権があるどうたらと話をされガウリィは視界がゆがんで見え始めていた。
「ああの、俺急いでいるから」
 そういうとガウリィは急いでその店から飛び出た。
 シャーリーは手に持っていた大根をカゴに入れて
「言ってしまいましたわ。でも、あの人………オリジナルのお知り合いだったんでしょうか。
 オリジナルもどうして平和に生きようとしないんでしょうか。」
 と、シャーリー=シャドー・リナはため息をついて言った。

 所変わって
「あー、怖かった。なんかすっげぇぇ怖かったぞ」
 と、ガウリィはつぶやいて肩で息をする。なにせリナの容姿で人権保護なんて出たんだからな。と、内心つぶやいていると
「あー、ガウリィどこ行っていたのよ。さっさとこの町から出るわよ。
 さっきあいつの影にあったんだから………聞くところにいるとあたしの影も居るらしいし………。」
 と、リナが現れる。
「おー、リナ。………本当にリナだよな」
「ほかに誰だって言うのよ。とっとと町を出るわよ。ちょうど近くに盗賊が居るらしいからついでにたたきつぶして金品を強請没収してぱーとしましょ」
 と、言われガウリィは盗賊いじめをいさめるよりもリナだと言うことに安堵したのだった。 

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34320ある無抵抗平和主義の魔道士日記 アメリアの場合ミオナ 2009/8/18 21:17:46
記事番号34313へのコメント

 シャーリーは隣村へと向かっていた。本当ならナーシャと一緒に行きたかったのだが、ナーシャは村で風邪を引いた少年の看病をしていたのだ。ナーシャは回復魔法を知っていてうらやましいとシャーリーは思う。
 近いうちに自分も学んでみようと考えているシャーリーだった。
 そこに
「へっへっへ。ちょっとそこのお嬢さん」
 と、現れたのは盗賊だった。
「なっなんですか?あなたたちは?」
 と、怯えるシャーリー。もしも彼女のオリジナル(リナ)が居たら引きつけを起こしていただろう。
「へっへっへ。俺たちか?俺たちはな。こわぁぁいこわぁぁい盗賊さ。
 命が惜しければ有り金全部よこしな。さもないと、………ひっひっひ」
 と、これ見よがしにナイフをきらめかせる盗賊。そこに
「そこまでです。か弱い乙女を脅して金品を奪おうとするその行為!
 天が知る地が知る人が知る!そのような悪を滅ぼすために今ここに参上!」
 その言葉の途中で盗賊が声のする方向……近くの木の上に石を投げた
「正義のし………ふぎゃ」
 と、声を上げて落ちてくる一人の少女
「……なんだてめぇ」
 と、盗賊の親分らしき人物が言うと、むくりと少女は元気よく起き上がるが首が曲がっていた。
「正義の使者アメリアです。ってリナさん!?」
 と、シャーリーを見てアメリアは叫んだ。とはいえ服装がとてもリナとは思えなかったが
「どうしたんですかリナさん。そんな格好をして、なにかのコスプレですか?
 と言うかリナさんなら盗賊なんてそれこそ山ごと吹っ飛ばせるはずじゃ」
 と、アメリアが言い盗賊達に緊張が走った。
「いえ………あの。わたしの名前はシャーリーと言うんですけど………」
 と、シャーリーが言うと
「あ、それはすみませんでした。………でも他人とは思えないほど似てますね」
 と、アメリアはつぶやいたその時
「でっぇえい俺らを無視するな。」
 と、盗賊が向かってくるアメリアは呪文を唱え始めるが
「やめてください」
 と、シャーリーが叫んだ。
「戦いなんてやめてください。お金が欲しいなら渡しますがどうして自分で働いて稼ごうとしないんですか。
 人間がんばれば何とかなるんです。子供の頃の夢が盗賊だったんですか。そうじゃなかったはずです。どうして人を殺して持ち物をとるなんてひどい事をするんですか。
 あなたも、いきなり暴力なんていけませんわ。相手が手を出したからんて言わないでください。右ほほを叩かれたら左ほほを差し出せと言うじゃありませんか。話し合えば同じ人間同士きっとわかり合えますぅ」
 と、叫ぶ。さすがにこのタイミングでこういわれると向こうもこちらも気がそがれた。
「……いや……。まぁそりゃそうなんだけどな」
 と、盗賊も罰が悪そうに言う。
「ああ、人が傷つけあうなんて野蛮ですわ。人間同士戦うなんてそちらの方が悪ですわ。お願いです。戦いなんてやめてください」
 その言葉に困り切った盗賊とアメリアだった。

 その後、盗賊達は気合いをそがれて去っていきアメリアはリナそっくりの外見の人間から話し合いがどうたらこうたらと説教をされ二、三日うなされたのだった。

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34386あとがきミオナ 2009/8/31 09:02:12
記事番号34313へのコメント

 どうも、仕切れトンボかもしれませんがある無抵抗平和主義の魔道士日記はこれで終わりです。
 唐突な終わらせ方で申し訳ありません。
 いや、ゼルやゼロスを出そうかと思ったんですけれど………いろいろあって無理だったんです。
 すみませんでした。