◆−白魔術都市狂想曲 30−フィーナ (2009/9/12 21:32:57) No.34452 ┣Re:白魔術都市狂想曲 30−kou (2009/9/13 08:27:28) No.34455 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 30−フィーナ (2009/9/13 17:30:57) No.34457 ┣白魔術都市狂想曲 31−フィーナ (2009/9/14 22:47:50) No.34462 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 31−セス (2009/9/15 22:09:56) No.34465 ┃ ┗Re:白魔術都市狂想曲 31−フィーナ (2009/9/16 20:05:17) No.34467 ┣白魔術都市狂想曲 32−フィーナ (2009/9/21 12:34:46) No.34492 ┃┣はじめまして−ミオナ (2009/9/21 14:58:36) No.34493 ┃┃┗Re:はじめまして−フィーナ (2009/9/21 18:01:13) No.34495 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 32−セス (2009/9/21 16:21:03) No.34494 ┃ ┗Re:白魔術都市狂想曲 32−フィーナ (2009/9/21 18:13:01) No.34496 ┣白魔術都市狂想曲 33−フィーナ (2009/9/21 22:02:51) No.34497 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 33−セス (2009/9/22 00:03:52) No.34499 ┃ ┗Re:白魔術都市狂想曲 33−フィーナ (2009/9/22 00:49:33) No.34502 ┣白魔術都市狂想曲 34−フィーナ (2009/9/22 00:15:47) No.34501 ┣白魔術都市狂想曲 35−フィーナ (2009/9/22 15:49:07) No.34505 ┣白魔術都市狂想曲 36−フィーナ (2009/9/22 20:00:47) No.34507 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 36−kou (2009/9/22 21:55:42) No.34508 ┃ ┗Re:白魔術都市狂想曲 36−フィーナ (2009/9/23 14:04:49) No.34510 ┣白魔術都市狂想曲 37−フィーナ (2009/9/23 17:00:10) No.34512 ┃┣Re:白魔術都市狂想曲 37−ホリ (2009/9/25 12:45:57) No.34528 ┃┃┗Re:白魔術都市狂想曲 37−フィーナ (2009/9/26 21:58:03) No.34535 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 37−セス (2009/9/25 22:33:16) No.34530 ┃ ┗Re:白魔術都市狂想曲 37−フィーナ (2009/9/26 22:10:37) No.34536 ┣白魔術都市狂想曲 38−フィーナ (2009/9/27 23:34:59) No.34543 ┣白魔術都市狂想曲 39−フィーナ (2009/9/29 17:59:46) No.34559 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 39−セス (2009/9/29 19:36:32) No.34561 ┃ ┗Re:白魔術都市狂想曲 39−フィーナ (2009/9/30 21:56:07) No.34573 ┣白魔術都市狂想曲 40−フィーナ (2009/10/1 00:17:08) No.34574 ┣白魔術都市狂想曲 41−フィーナ (2009/10/2 14:02:18) No.34586 ┃┣Re:白魔術都市狂想曲 41−ミオナ (2009/10/2 15:10:55) No.34587 ┃┃┗Re:白魔術都市狂想曲 41−フィーナ (2009/10/2 23:42:52) No.34596 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 41−セス (2009/10/2 20:09:17) No.34589 ┃ ┗Re:白魔術都市狂想曲 41−フィーナ (2009/10/2 23:52:19) No.34597 ┣白魔術都市狂想曲 42−フィーナ (2009/10/3 23:22:42) No.34603 ┃┣Re:白魔術都市狂想曲 42−kou (2009/10/4 08:43:55) No.34604 ┃┃┗Re:白魔術都市狂想曲 42−フィーナ (2009/10/4 21:39:38) No.34605 ┃┣Re:白魔術都市狂想曲 42−セス (2009/10/5 22:13:26) No.34613 ┃┃┗Re:白魔術都市狂想曲 42−フィーナ (2009/10/6 23:22:09) No.34620 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 42−ホリ (2009/10/6 08:18:47) No.34614 ┃ ┗Re:白魔術都市狂想曲 42−フィーナ (2009/10/6 23:38:08) No.34621 ┣白魔術都市狂想曲 43−フィーナ (2009/10/7 14:56:20) No.34625 ┃┣Re:白魔術都市狂想曲 43−kou (2009/10/7 20:38:05) No.34628 ┃┃┗Re:白魔術都市狂想曲 43−フィーナ (2009/10/8 01:06:19) No.34632 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 43−セス (2009/10/7 20:39:55) No.34629 ┃ ┗Re:白魔術都市狂想曲 43−フィーナ (2009/10/8 01:15:26) No.34633 ┣白魔術都市狂想曲 44−フィーナ (2009/10/12 00:56:32) No.34653 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 44−セス (2009/10/12 22:25:10) No.34663 ┃ ┗Re:白魔術都市狂想曲 44−フィーナ (2009/10/13 00:47:31) No.34665 ┣白魔術都市狂想曲 45−フィーナ (2009/10/13 00:34:56) No.34664 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 45−kou (2009/10/13 21:33:05) No.34668 ┃ ┗Re:白魔術都市狂想曲 45−フィーナ (2009/10/14 00:19:59) No.34671 ┣白魔術都市狂想曲 46−フィーナ (2009/10/18 23:07:25) No.34689 ┃┣Re:白魔術都市狂想曲 46−kou (2009/10/19 20:17:00) No.34693 ┃┃┗Re:白魔術都市狂想曲 46−フィーナ (2009/10/20 23:13:30) No.34700 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 46−セス (2009/10/21 18:54:35) No.34705 ┃ ┗Re:白魔術都市狂想曲 46−フィーナ (2009/10/22 22:32:23) No.34710 ┣白魔術都市狂想曲 47−フィーナ (2009/10/23 21:11:07) No.34712 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 47−セス (2009/10/23 22:54:12) No.34713 ┃ ┗Re:白魔術都市狂想曲 47−フィーナ (2009/10/23 23:58:07) No.34715 ┣白魔術都市狂想曲 48−フィーナ (2009/10/23 23:48:21) No.34714 ┗白魔術都市狂想曲 49−フィーナ (2009/10/27 20:54:53) NEW No.34724 ┣Re:白魔術都市狂想曲 49−kou (2009/10/27 21:21:00) NEW No.34726 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 49−フィーナ (2009/10/28 23:13:37) NEW No.34736 ┣Re:白魔術都市狂想曲 49−セス (2009/10/27 21:36:34) NEW No.34727 ┃┗Re:白魔術都市狂想曲 49−フィーナ (2009/10/28 23:18:09) NEW No.34737 ┗Re:白魔術都市狂想曲 49−ホリ (2009/10/28 08:11:35) NEW No.34732 ┗Re:白魔術都市狂想曲 49−フィーナ (2009/10/28 23:26:25) NEW No.34738
34452 | 白魔術都市狂想曲 30 | フィーナ | 2009/9/12 21:32:57 |
夜の町並みは、ただならぬ雰囲気になっていた。 「ひどい!リオ君! 私をだましてたのね!遠まわしに付き合おうっていってくれたのも嘘だったの!?」 店の前だとあれなんで、場所を移動してのリーリアのセリフである。 「あたしは、付き合おうとかいった覚えはないってば!」 ただ、憧れのバスト・アップの方法を教えてくれといっただけで。 どこをどうすれば、そういう問題になるんだ? 「言い訳なんか聞きたくないわ!」 カイルはというと、オーナーに面接しに来たのは不採用だと店の中に引っ込んでいった。 喧々諤々(けんけんがくがく)のどさくさにまぎれてのこと。 そのお役所仕事は流行ってんのか? 修羅場から蚊帳の外のガウリイは、ほけーんとなにもせずに突っ立っている。 「ちょっとガウリイ! あんたも突っ立ってないで、なにかやんなさいよ!」 ガウリイだけが安全地帯に避難してるってのが気に食わないあたしは、ガウリイを道連れに引き込もうと声をかけた。 心の狭いやつとはいわないよーに。 「うーん。そういわれてもなー」 ガウリイは、ほりほり頬をかき、 「あんまりよくはわからんが、お前さんとそのねーちゃんの問題なんだろ? ・・・・・・オレはそもそもなにがどうなってそうなってるのかよく理解できてねぇし」 ・・・・・・ちちぃ!?しまった。 そもそも、こいつに事態を把握する能力とか判断力とか期待するのがそもそもの間違いだった。 ガウリイはあてになんないし。 第三者からみれば、喜劇か見世物の類か。 傍から見てる分には楽しいかもしんないが、あたしはもろにその渦中の人である。 一通り落ち着いた様子のリーリア。 やがて、こちらに近づいてくる気配。 「・・・・・・あー。やっとみつけたっすよリオ」 カイルはこちらの姿を認め、小走りにやってきた。 「オーナーからの伝言っす」 文句の一つでもいってやろうかと、あたしが口を開きかけたのを見計らったかのようなタイミングである。 店のほうに報告にいってたカイルは、ひとつ咳払いして、 「『込み入る話のようだったら、今日はもうあがれ。それと、女性の一人歩きは危険だから、バディを組んで送迎しろ』とのことっす」 「・・・・・・知ってたの?」 リーリアにとわれ、彼は肩をすくめた。 「オーナーはあーゆー人っすから。 でも、実力がないやつだったらとっくの昔にきってるっす」 「・・・・・・そう」 「それに、短い期間で親衛隊ができるなんて、そんじゃそこらのやつにはまず無理っすよ。リオ君親衛隊の副隊長さん」 ・・・・・・アメリアが結成したあたしの親衛隊というもんに、彼女が入っていたのは知っていた。 アメリアを隊長として活動していたのも知ってはいたし、彼女以外の女性が加入していたのも。 別に知りたくもなかったのだが、アメリアに半ば無理やり聞かされていたのだ。 そう。知ってはいた。 知ってはいたが、その『副隊長』ってのはなんだ!? 「そう・・・・・・そうよね」 リーリアはしばしうつむき。 「わかったわ」 重々しくうなずいていう彼女。 わかってくれたか。 「リオ君親衛隊の副隊長である以上、リオ君が女の子だってかまわないわ!」 「こらまてぃ!」 あたしの抗議の声もなんのその。 「そうときまったらリオ君・・・じゃなかった。えっと・・・・・・」 リーリアは、ガウリイに視線を向けて 「あの・・・・・・リオ君の本当の名前ってなに?」 「え?リナに決まってるだろ?」 問われてあっさり教えるガウリイ。 「くぅらガウリイ!勝手に人の名前を教えるな!」 「リナちゃん♪」 きらきら瞳を輝かせて近づくな。 リーリアの迫力におされ、思わず一歩後退するあたし。 「ふつつかな娘ですけど、リナちゃんとは清く正しく交際させていただきます♪」 「誰と誰が交際するんぢゃ!」 「もちろん。私とリ・ナ・ちゃ・ん♪」 「いやぢゃぁぁっ!」 即座に拒否るあたし。 リーリアは、不満そうに頬を膨らませる。 「え〜。どこがイヤなの〜」 「全部よ全部! そもそもあたしをそっちの道に引きずり込もうとすんな!」 「そっちに目覚めさせたのはリオともいえるっす」 「だよなー」 ぼぐ! 和気藹々(わきあいあい)と、横槍を入れる男二人を有無を言わさずはり倒す。 「お友達からでいいから」 「まあ・・・・・・それぐらいなら」 「きゃぁぁん♪ありがとうリオ君・・・・・・じゃなかったリナちゃん♪」 腕を組まれてきゅ、と抱き寄せられ。 すぱぁぁん! 懐に忍ばせた鋼鉄製のスリッパで、リーリアのどたまをどついたのだった。 自分の眼前に倒れている彼らを眺めて、銀髪の女は嘲笑に似た顔でつぶやいた。 「こんなものかしらネ」 「ずいぶんお仕事熱心ですねぇ」 女は、面白くもなさそうな様子で、何もない虚空を見据えた。 ゼロス 「そろそろ出てきたラ? 獣神官 」 女が見据えていた空間から、一人の男が忽然と姿を現す。 笑顔の仮面を張り付かせた男は、女の前に倒れている彼らをにこやかにみつめる。 「準備は終わりましたか?」 「まだヨ。この人間たちは苗を育てるための土台。 セイルーンの結界で多少力を削がれてモ、この六紡星は目隠しにはもってこいヨ」 朗々と、詠うようにいう女。 「その姿で、人間を篭絡したんですか?ディーさん?」 ゼロスに問われ、女の姿がゆらりと揺らめく。 「男にしか効果はないようだけどネ」 はたしてそこにいたのは、女ではなかった。 見た目は十二かそこら。 女と同じアイス・ブルーの瞳と、まとめられた銀の髪。 少しつり目の、猫を思わせるような美少年だった。 「キミがきたっていう報告は受けていないんだけド? それともまさカ、邪魔をしにきたっていうわけかナ?獣神官殿」 「いえいえ。とんでもない」 大仰に驚いたように身振りをふって言う。 グレーター・ビースト 「僕が 獣 王 様からいただいたのは『一切の手出しは無用。事の成り行きを見届けよ』というご命令なので」 「それはわかってるヨ。ボクがききたいのはそれとは別のことダ」 「と、いいますと?」 プリースト そんな様子のゼロスに、 覇王神官 ディーはこう切り出した。 ディープシー ヒュレイカー 「じゃあ 海 王 様からなにかいわれてるのかイ?今回の計画の立案者は 海 神 官 のはずなのニ、なんでボクがやらなくちゃいけなかったわけサ」 ヒュレイカー リクスファルト 「僕にいわれましても・・・・・・ 海 神 官 さんや 海 将 軍 さんも、結界の強化に力を注いでいますし。 ツゥドルクさんと似たような力を持つ魔族はそうはいませんから。なんていっても、ツゥドルクさんは人間のキャパシティを取り込んでいますから」 「最初はただの玩具作りだったのになんでこうなるのサ」 「まあ、僕としましてはそれであなたが滅びようが、いい成果が出ればそれに越したことはないんですけどね」 ディーは、不服そうに鼻を鳴らした。 「それとは別に手駒も欲しいネ。 キミのお気に入りの人間たちもここにいるみたいだシ」 「まったくリナさんたちにも困ったものですよ。 僕たちの行く先々で首を突っ込みたがるんですから。ま、それでこそリナさんなのでしょうけど」 やれやれと、肩をすくめながら獣神官は苦笑した。 「・・・・・・それでディーさん。いい苗床は見つかりましたか?」 ゼロス 「ボクを誰だと思ってるんだイ?獣神官。 大都市ならコレクションされててもおかしくないと思っていたけド、思いがけないところで見つけたヨ」 おかしそうに笑うディー。 「さア。そろそろ開園といこうカ」 |
34455 | Re:白魔術都市狂想曲 30 | kou | 2009/9/13 08:27:28 |
記事番号34452へのコメント どうも、kouです。 フィーナさん投票を反映させてくれてありがとうございます。 >夜の町並みは、ただならぬ雰囲気になっていた。 いや、たぶんだけど、自業自得 >「ひどい!リオ君! >私をだましてたのね!遠まわしに付き合おうっていってくれたのも嘘だったの!?」 いや、リナは純粋に胸を大きくしたかっただけです。 >店の前だとあれなんで、場所を移動してのリーリアのセリフである。 > >「あたしは、付き合おうとかいった覚えはないってば!」 たしかに、そうは言っていないな。 >ただ、憧れのバスト・アップの方法を教えてくれといっただけで。 遠回しに、つきあおうと行っていると思ふ。 >どこをどうすれば、そういう問題になるんだ? いや、普通ならそうなる >「言い訳なんか聞きたくないわ!」 気持ちはわかるじょ >「ちょっとガウリイ! >あんたも突っ立ってないで、なにかやんなさいよ!」 > >ガウリイだけが安全地帯に避難してるってのが気に食わないあたしは、ガウリイを道連れに引き込もうと声をかけた。 本当に、それだけかえ >心の狭いやつとはいわないよーに。 寂しがり屋だね。………いや、これもだめか >そもそも、こいつに事態を把握する能力とか判断力とか期待するのがそもそもの間違いだった。 ひでぇ。まぁ、正論だけど…… >ガウリイはあてになんないし。 > >第三者からみれば、喜劇か見世物の類か。 > >傍から見てる分には楽しいかもしんないが、あたしはもろにその渦中の人である。 > >一通り落ち着いた様子のリーリア。 > >やがて、こちらに近づいてくる気配。 > >「・・・・・・あー。やっとみつけたっすよリオ」 > >カイルはこちらの姿を認め、小走りにやってきた。 > >「オーナーからの伝言っす」 > >文句の一つでもいってやろうかと、あたしが口を開きかけたのを見計らったかのようなタイミングである。 きっと、物陰で隠れていたんでしょうね。 女性のヒスほどいやな者は無い。オーナの妹さんも知っているだろうから、それを理解しているんだろうな。 >店のほうに報告にいってたカイルは、ひとつ咳払いして、 > >「『込み入る話のようだったら、今日はもうあがれ。それと、女性の一人歩きは危険だから、バディを組んで送迎しろ』とのことっす」 > >「・・・・・・知ってたの?」 > >リーリアにとわれ、彼は肩をすくめた。 > >「オーナーはあーゆー人っすから。 >でも、実力がないやつだったらとっくの昔にきってるっす」 あーゆー人だからな。ドラゴンだけが知識がすごいとは限らないしね。 >「・・・・・・そう」 > >「それに、短い期間で親衛隊ができるなんて、そんじゃそこらのやつにはまず無理っすよ。リオ君親衛隊の副隊長さん」 副隊長!? いや、まぁいいけど >・・・・・・アメリアが結成したあたしの親衛隊というもんに、彼女が入っていたのは知っていた。 > >アメリアを隊長として活動していたのも知ってはいたし、彼女以外の女性が加入していたのも。 一人じゃ、親衛『隊』じゃ無いだろうが!! >知ってはいたが、その『副隊長』ってのはなんだ!? 体調の次に偉い人のことです。 >「そう・・・・・・そうよね」 > >リーリアはしばしうつむき。 > >「わかったわ」 > >重々しくうなずいていう彼女。 > >わかってくれたか。 > >「リオ君親衛隊の副隊長である以上、リオ君が女の子だってかまわないわ!」 わかってねぇ!! あんたそれはやばいぞ >「こらまてぃ!」 > >あたしの抗議の声もなんのその。 > >「そうときまったらリオ君・・・じゃなかった。えっと・・・・・・」 > >リーリアは、ガウリイに視線を向けて > >「あの・・・・・・リオ君の本当の名前ってなに?」 > >「え?リナに決まってるだろ?」 > >問われてあっさり教えるガウリイ。 いうなよ、ガウ君………。脳みそがいくらクラゲだからって……。 リナとラブラブになるつもりですよ。良いんですか >「くぅらガウリイ!勝手に人の名前を教えるな!」 >「ふつつかな娘ですけど、リナちゃんとは清く正しく交際させていただきます♪」 いや、女同士じゃ清くはともかく正しいのか? >「誰と誰が交際するんぢゃ!」 > >「もちろん。私とリ・ナ・ちゃ・ん♪」 答えるなよ >「いやぢゃぁぁっ!」 これで、リナとガウリィの知り合いたとえば、アメリアにゼルガディスもしくはゼロスが居たら………。 「そうですよねぇ。ガウリィさんがいますもんねぇ」 って、言いそうですもんね。 >即座に拒否るあたし。 無理もない。 >「そっちに目覚めさせたのはリオともいえるっす」 たしかに、半分は自業自得だと思う。生来からこういう性格だったと言う説があるけど……。 >「お友達からでいいから」 だけれど、それって「できたら友達以上になりたいです」と、言う意味があるんだぞ。リナ >「まあ・・・・・・それぐらいなら」 > >「きゃぁぁん♪ありがとうリオ君・・・・・・じゃなかったリナちゃん♪」 > >腕を組まれてきゅ、と抱き寄せられ。 > >すぱぁぁん! > >懐に忍ばせた鋼鉄製のスリッパで、リーリアのどたまをどついたのだった。 友達の扱いか? ………リナなら友達の扱いかもしれない > > > > > > > >自分の眼前に倒れている彼らを眺めて、銀髪の女は嘲笑に似た顔でつぶやいた。 あ〜。安心しろ。墓は建てといてやるから(死んだかどうかは、知らないが) >女が見据えていた空間から、一人の男が忽然と姿を現す。 > >笑顔の仮面を張り付かせた男は、女の前に倒れている彼らをにこやかにみつめる。 仮面ですか。ゼロスか〜。噂では第三回人気投票の時L様より上の一位をとってL様に恨まれているという方ですね >「まだヨ。この人間たちは苗を育てるための土台。 >セイルーンの結界で多少力を削がれてモ、この六紡星は目隠しにはもってこいヨ」 目隠しか………。手品のごまかし用か? >朗々と、詠うようにいう女。 > >「その姿で、人間を篭絡したんですか?ディーさん?」 > >ゼロスに問われ、女の姿がゆらりと揺らめく。 > >「男にしか効果はないようだけどネ」 > >はたしてそこにいたのは、女ではなかった。 > >見た目は十二かそこら。 > >女と同じアイス・ブルーの瞳と、まとめられた銀の髪。 > >少しつり目の、猫を思わせるような美少年だった。 魔族は、性別がないからな >「キミがきたっていう報告は受けていないんだけド? >それともまさカ、邪魔をしにきたっていうわけかナ?獣神官殿」 >「僕にいわれましても・・・・・・ 海 神 官 さんや 海 将 軍 さんも、結界の強化に力を注いでいますし。 人材ならず魔族不足ですね。 やっぱり最近の気候の悪さに環境破壊からの不作でしょうか(なんの?) >ツゥドルクさんと似たような力を持つ魔族はそうはいませんから。なんていっても、ツゥドルクさんは人間のキャパシティを取り込んでいますから」 > >「最初はただの玩具作りだったのになんでこうなるのサ」 玩具ですか………。元ネタはソラリアの陰謀からかね。 >「まあ、僕としましてはそれであなたが滅びようが、いい成果が出ればそれに越したことはないんですけどね」 > >ディーは、不服そうに鼻を鳴らした。 > >「それとは別に手駒も欲しいネ。 >キミのお気に入りの人間たちもここにいるみたいだシ」 ターゲットの中にはリナ達も居るのか? たぶん、そうなってもルナが来れば根性で復活したりして……。 >大都市ならコレクションされててもおかしくないと思っていたけド、思いがけないところで見つけたヨ」 なにを、見つけたんだ? >おかしそうに笑うディー。 > >「さア。そろそろ開園といこうカ」 本格的に動き出したディー。う〜ん。目が離せなくなってきましたね。 こちらの作品も、セイルーンが舞台となっています。ゼロスは出てませんけれど……。 以上、kouでした。 |
34457 | Re:白魔術都市狂想曲 30 | フィーナ | 2009/9/13 17:30:57 |
記事番号34455へのコメント > どうも、kouです。 こんにちはkouさん。 > フィーナさん投票を反映させてくれてありがとうございます。 いえ。こちらこそ投票してくれてありがとうございました。 >>「ひどい!リオ君! >>私をだましてたのね!遠まわしに付き合おうっていってくれたのも嘘だったの!?」 > いや、リナは純粋に胸を大きくしたかっただけです。 そもそも男装していったことから、ややこしくなったんですよね。 >>「ちょっとガウリイ! >>あんたも突っ立ってないで、なにかやんなさいよ!」 >>ガウリイだけが安全地帯に避難してるってのが気に食わないあたしは、ガウリイを道連れに引き込もうと声をかけた。 > 本当に、それだけかえ うーん。どうでしょう。 >>そもそも、こいつに事態を把握する能力とか判断力とか期待するのがそもそもの間違いだった。 > ひでぇ。まぁ、正論だけど…… 天然なのか、とぼけてるだけなのか。 >>「オーナーはあーゆー人っすから。 >>でも、実力がないやつだったらとっくの昔にきってるっす」 > あーゆー人だからな。ドラゴンだけが知識がすごいとは限らないしね。 マーシュ卿みたいにカミング・アウトしている人は、書いてて楽しいです。 >>「わかったわ」 >>重々しくうなずいていう彼女。 >>わかってくれたか。 >>「リオ君親衛隊の副隊長である以上、リオ君が女の子だってかまわないわ!」 > わかってねぇ!! あんたそれはやばいぞ 『家政婦は見たかもしんない』のデイジーさんは、異性だろーが同性だろーが痺れ薬などで相手をゲットしていましたし。 リーリアは、彼女よりも良識あるほうだと思っています。あやうくリナも彼女(デイジー)の毒牙にかかるところでしたが。 >>「こらまてぃ!」 >>あたしの抗議の声もなんのその。 >>「そうときまったらリオ君・・・じゃなかった。えっと・・・・・・」 >>リーリアは、ガウリイに視線を向けて >>「あの・・・・・・リオ君の本当の名前ってなに?」 >>「え?リナに決まってるだろ?」 >>問われてあっさり教えるガウリイ。 > いうなよ、ガウ君………。脳みそがいくらクラゲだからって……。 反射的に答えたとも取れます。 >>「そっちに目覚めさせたのはリオともいえるっす」 > たしかに、半分は自業自得だと思う。生来からこういう性格だったと言う説があるけど……。 リーリアは、人間形態のとき美少女にあたりますからねー。 異性にもてすぎてそうなったのか。 >>懐に忍ばせた鋼鉄製のスリッパで、リーリアのどたまをどついたのだった。 > 友達の扱いか? > ………リナなら友達の扱いかもしれない 呪文で吹っ飛ばしたり、しばきたおしたり。 ガウリイやアメリアでもそうしていますから、コミュニケーションみたいなものかと。 >>自分の眼前に倒れている彼らを眺めて、銀髪の女は嘲笑に似た顔でつぶやいた。 > あ〜。安心しろ。墓は建てといてやるから(死んだかどうかは、知らないが) 一応死んではいません。今のところは。 >>「まだヨ。この人間たちは苗を育てるための土台。 >>セイルーンの結界で多少力を削がれてモ、この六紡星は目隠しにはもってこいヨ」 > 目隠しか………。手品のごまかし用か? 気配をごまかすといったほうがいいでしょうか。 >>見た目は十二かそこら。 >>女と同じアイス・ブルーの瞳と、まとめられた銀の髪。 >>少しつり目の、猫を思わせるような美少年だった。 > 魔族は、性別がないからな 人間を欺くためいろんな姿になっています。 >>「キミがきたっていう報告は受けていないんだけド? >>それともまさカ、邪魔をしにきたっていうわけかナ?獣神官殿」 >>「僕にいわれましても・・・・・・ 海 神 官 さんや 海 将 軍 さんも、結界の強化に力を注いでいますし。 > 人材ならず魔族不足ですね。 目的は前作のように、下級魔族(異形へ変質しないレッサー・デーモン)の戦力アップというわけではありません。 >>「最初はただの玩具作りだったのになんでこうなるのサ」 > 玩具ですか………。元ネタはソラリアの陰謀からかね。 元ネタは一応サイラーグの妖魔ですかね。(前作) >>「それとは別に手駒も欲しいネ。 >>キミのお気に入りの人間たちもここにいるみたいだシ」 > ターゲットの中にはリナ達も居るのか? ターゲットとは違いますけど。 >>大都市ならコレクションされててもおかしくないと思っていたけド、思いがけないところで見つけたヨ」 > なにを、見つけたんだ? 今回の計画の切り札を。 > 本格的に動き出したディー。う〜ん。目が離せなくなってきましたね。 > こちらの作品も、セイルーンが舞台となっています。ゼロスは出てませんけれど……。 > 以上、kouでした。 感想ありがとうございましたkouさん。 ゼロスはこの回以降は出てきませんが、魔族の動向は様々な暗躍を見せます。 |
34462 | 白魔術都市狂想曲 31 | フィーナ | 2009/9/14 22:47:50 |
記事番号34452へのコメント 貴族の屋敷の捜索隊は、あたしとガウリイ。 そしてアメリアの三人で行われた。 ふつー編成隊と聞くと、大人数を思い浮かべる人もいるだろう。 確かに最初のうちは、何人か編成していたのをあたしも目のあたりにしていたし、貴族の何人かは特に異を唱えることもなく、着々と準備が進められていた。 なのに、なぜ三人になったかというと・・・・・・ ・・・・・・理由はたいしたことではないのだが・・・・・・ 編成隊の皆さん方。あたしのことを聞くや否や。 ――全員が辞退しやがったのだ。 屈強そうなおっちゃんにいたっては、あろうことかあたしのことを、 『リナ=インバースに関わったが最後。ロクな人生歩めない』と飲み仲間に語り聞かせるほどである。 ・・・・・・根も葉もあるはなしのような気がしないでもないが、そこまで言われる筋合いはない! と、思いたい。 貴族の屋敷はそれぞれ離れており、アメリアも政務を行わなければならないため、一日につき二・三軒回るのが精一杯だった。 あたしとガウリイだけで締め上げる・・・・・・訪問調査をするにしても、アメリア曰く、 『リナとガウリイさんだけでいったら、まず間違いなく破壊と騒乱の後に、血の雨が降るでしょうね』 と、笑いながらいっていた。 ・・・・・・もちろん、アメリアはその場で張り倒したが。 さて。 問題の貴族たちとはいうと。 タペストリーをひっぺがしでてきたもの。 「ええい! 者ども! であえであえ!」 フレア・アロー 「 炎 の 矢 !」 ひゅひゅひゅ! あるいは、 隠し通路で脱税の証拠を見つけ。 「あなたのこの悪事! このわたしが、正義の鉄槌を持って打ち砕いてあげるわ!」 殴りけたおし以下省略。 はたまた、 「くっ! よくわかったな! この私が――」 ファイアー・ボール 「 火 炎 球 !」 づぼごごごご! ・・・・・・と、まあ・・・・・・ こんな感じで貴族の膿だしというか、そんなものが十日ほど続いた。 それ以外に、良識のある貴族は何人かいたが。 っていうか、そういった良識のある貴族が多い中、一部の貴族のあくどいこと。 「っだぁぁっ! 腐ってんのか貴族ってのは!」 あたしが吠えるのも無理はない。 本日の屋敷の捜索が終了し、あたしはメニューの端から端までを追加注文した。 もちろんアメリアから必要経費として落として。 リオ君親衛隊の作戦会議と銘打って、ここにはあたしとアメリア。 そして、リーリアの三人(正確には二人と一匹)のうら若き乙女が、とあるカフェにて。 ガウリイは、乙女じゃないのでお留守番である。 「はぁぁいリナちゃん♪おつかれさま」 リーリアから差し出された、きーんと冷えたオレンジジュースを受け取りくぴくぴ飲む。 「――っぷはぁぁ! あー生き返るー!」 「リナ。なんかおっさん入ってるわよ」 アメリアの突っ込みに、飲み干したグラスをドンとおく。 「あんたはずいぶん上機嫌だけど」 「事件にかこつけて、芽生える前の悪を一掃出来たのよ!」 うっとりと手を組み恍惚としているアメリア。 アメリア・・・・・・政務におわれ、よっぽど息抜きに暴れたかったのか。 「それであと何軒まわるの?」 「あと五軒ほどで、すべての貴族の屋敷の捜索は終了するわ」 「・・・・・・五軒か」 アメリアの言葉を聞き、あたしは軽く眉をひそめた。 「結局事件と関係ありそうなものはなかったわね」 「心配は要らないわリナ! それとは別に、セイルーンに巣くっていた悪を壊滅できたんだから!」 「そうはいかないわよ。アメリア。 屋敷の捜索で関係ない悪事は出てきたけど、人を収集できるスペースで今回のことと関係あることが見つけられていないんだからね」 「案ずることはないわ! あと五軒の中から引きずり落とせばいいんだから!」 「・・・・・・だといいんだけどね」 「どういう意味?リナちゃん」 あたしのセリフを聞きとがめ、リーリアはこちらに問いかける。 「次の貴族の捜索を開始したとしても、そこには何もないんじゃないかしら。 考えてもみて。貴族の屋敷の捜索に十日以上過ぎているわ。少し頭の働く奴がいたら、安穏とすごすのではなくどこかに移動させるってテもある」 「どこかって?」 「リナとわたし。ガウリイさんが見つけたような隠し通路とか?」 「あるいは、屋敷とは別の場所」 二人の息を呑む音。 あたしたちが捜索を行っているのは、『屋敷』であって『貴族が所有している土地』ではない。 「いつものように屋敷を吹っ飛ばすってテもあるけど、また人がいなくなったんでしょ」 「・・・・・・実は」 いいにくそうにする彼女。 数日前から姿を見せなくなったのは、働いていたホストからも数人出ている。 二・三日姿を見せなくなったと思っていたら、ぼんやりと虚空を向いているものをみかね、オーナーは断腸の思いで店を一時閉店させた。 「リーリア。あんたからみてあの症状はどう思う?」 小首をかしげながらアメリアがいった。 「緩和はされてるんでしょ」 「アメリア。あんたもいったじゃない。 精神状態を、限りなくもとに近づけることは出来ても改善は難しいって」 「どういう意味?」 「病は気からというわけじゃないけれど、以前知り合った神官はコ毒のことをこうもいっていた。 キメラは肉体を合成させる術。コ毒の呪法は精神面を合成させるキメラみたいなものだと。 あたしはキメラのことに関しては詳しくは習っていないけど、異なる肉体の合成なら、二つ以上の存在が持つ、共通点を媒介に合成するものだと聞いているわ」 ソラリアの人魔は、人と魔族。異なるもの同士の合成だった。 魔族と合成されたせいで、偏狂していたやつもいた。 しかしそれは人と魔。 二つの存在だったからこそ、その程度で済んでいたのではないかと思う。 もし二つ以上の存在の精神が、一つの肉体にあったとしたら。 通常の人間なら、まず耐えられない。 「以前レイスン・シティで関わったのは、低級霊を複数コピーに憑依させる程度のものだった。 けど今は、セイルーンの結界の中よ。そんな中にあってなお浮遊霊がこの地に存在できる?」 「・・・・・・ちょっとリナ」 「あんまし考えたくなかったんだけどね。 抜け殻のようにぼー。としているって人が多いと聞いて想像したこと」 「まさか・・・・・・生きている人間の精神を別の人間の精神に移した?」 「しかも複数」 まだ解明できていない謎はあるが、それはまだ確証のないものなので胸のうちにしまっておく。 「あの・・・・・・きいてくれる?」 おずおずと、リーリアは手を上げた。 「いって」 「私のお仕事は、リナちゃんがいってた患者さんの治療をしているの」 いって、一旦言葉を切る。 「魔法医さんのお仕事で、助手をしているシルフィールちゃんって子と仲良くなったんだけど」 ごん 「・・・・・・どうしたの?頭ぶつけて」 「・・・・・・なんでもない」 「はなしつづけて。リーリアさん」 「その子がいうには、挙動不審な患者さんにはある共通点があるって」 「その共通点って?」 「なんか、鍛え抜かれた人のほうが挙動不審な態度をしているって」 「鍛え抜かれた?」 「なんでも・・・・・・戦士とか傭兵みたいな屈強そうな人」 あたしとアメリアの視線を受けて、彼女は恐る恐るそういった。 |
34465 | Re:白魔術都市狂想曲 31 | セス | 2009/9/15 22:09:56 |
記事番号34462へのコメント こんばんは、フィーナさん。 > >・・・・・・理由はたいしたことではないのだが・・・・・・ > >編成隊の皆さん方。あたしのことを聞くや否や。 > >――全員が辞退しやがったのだ。 > >屈強そうなおっちゃんにいたっては、あろうことかあたしのことを、 > >『リナ=インバースに関わったが最後。ロクな人生歩めない』と飲み仲間に語り聞かせるほどである。 ま、まああながち間違っていないような・・・げふげほっ。 >あたしとガウリイだけで締め上げる・・・・・・訪問調査をするにしても、アメリア曰く、 > >『リナとガウリイさんだけでいったら、まず間違いなく破壊と騒乱の後に、血の雨が降るでしょうね』 > >と、笑いながらいっていた。 > >・・・・・・もちろん、アメリアはその場で張り倒したが。 アメリア・・・そんな思ったこと正直に口にしちゃいけないよ、本人の前で(笑 >「あんたはずいぶん上機嫌だけど」 > >「事件にかこつけて、芽生える前の悪を一掃出来たのよ!」 > >うっとりと手を組み恍惚としているアメリア。 > >アメリア・・・・・・政務におわれ、よっぽど息抜きに暴れたかったのか。 王族ってのも大変なんですね・・・ > >「魔法医さんのお仕事で、助手をしているシルフィールちゃんって子と仲良くなったんだけど」 あ、シルフィールですか、出番は多くないけど結構好きだったりします 今回も面白かったです。続きを楽しみにしております。 |
34467 | Re:白魔術都市狂想曲 31 | フィーナ | 2009/9/16 20:05:17 |
記事番号34465へのコメント >こんばんは、フィーナさん。 こんばんは。セスさん。 >>・・・・・・理由はたいしたことではないのだが・・・・・・ >>『リナ=インバースに関わったが最後。ロクな人生歩めない』と飲み仲間に語り聞かせるほどである。 > ま、まああながち間違っていないような・・・げふげほっ。 おや?風邪ですか(違) >>あたしとガウリイだけで締め上げる・・・・・・訪問調査をするにしても、アメリア曰く、 >>『リナとガウリイさんだけでいったら、まず間違いなく破壊と騒乱の後に、血の雨が降るでしょうね』 >>と、笑いながらいっていた。 >>・・・・・・もちろん、アメリアはその場で張り倒したが。 >アメリア・・・そんな思ったこと正直に口にしちゃいけないよ、本人の前で(笑 一言多いアメリアでしたとさ。 >>「あんたはずいぶん上機嫌だけど」 >>「事件にかこつけて、芽生える前の悪を一掃出来たのよ!」 >>アメリア・・・・・・政務におわれ、よっぽど息抜きに暴れたかったのか。 >王族ってのも大変なんですね・・・ 時々息抜きにぬけ出したりしてるみたいですが。 >>「魔法医さんのお仕事で、助手をしているシルフィールちゃんって子と仲良くなったんだけど」 >あ、シルフィールですか、出番は多くないけど結構好きだったりします 一応この人もなぁ。 >今回も面白かったです。続きを楽しみにしております。 こうして感想いただけると、書く意欲みたいなものを分けていただけるような気がします。 セスさんも、話の続きを楽しみにしています。ありがとうございました。 |
34492 | 白魔術都市狂想曲 32 | フィーナ | 2009/9/21 12:34:46 |
記事番号34452へのコメント 本日二つ目の屋敷。 アルベルト卿の屋敷の捜索が始まった。 無駄に広い部屋と、いかにも金かけてる装飾品。 使用人の数の多いこと。 「みつかりましたかな?」 嫌味な口調で言ったのは、いわずもがなアルベルト卿である。 「アメリア姫のいる手前、余計なこととは思いますが。 ・・・・・・本当に貴殿が言う場所があるのか、疑わしいですなぁ」 「どういう意味ですか。アルベルト卿」 「いやなに。きけば他の貴族の捜索にしても、随分荒らしまわっているとのこと。 しかも、悪事を働いていた貴族が所有している、めぼしい金目のものはすべて貴殿が没収しているというではありませんか」 たしかに、報酬とは別に悪徳貴族から金品強奪・・・・・・もとい、慰謝料の徴収をしていたりするが。 悪事の再発を防ぐために、二度とそんな気が起きないように悪を懲らしめ、悪事を行使するための資金源を奪っても何の問題もないではないか! 「ひょっとしたら今回の事件のどさくさにまぎれ、私腹を肥やしている貴殿の狂言という可能性もあるんじゃないでしょうかねぇ」 「いやぁ。そういうあなたも、裏であくどいことでもしてるんじゃないですか?」 いってあたしは、その辺に飾られている高価そうな壷を指差し、 「たとえばあの壷。見ただけでもかなりの値打ちモノですよね。 あなたの身辺調査もしていますが、この辺にいくつか手がけている事業だけでは到底購入できないものですよね」 「ああ。なにか勘違いをしておられるようですが。 この壷は、もう必要ないからと、ある知人から譲り受けたものですよ」 「嘘っす。その壷は――」 「戻れカイル!」 「いやっす」 カイルは、頭(かぶり)を振ってそれを拒否した。 「教えてくれる。カイル」 「その壷は、親父がマーシュから騙し取ったものっす」 「騙し取ったとは心外だ。いっただろう?譲り受けたと」 「フレデリカお嬢さんの、浪費をなんとかまかなうためその壷を質屋に入れようとしていた時に近づいて」 「マーシュ卿とアルベルト卿って、仲が悪いはずじゃ」 「その当時は、マーシュが子爵だったっすから。仲はそんなに悪くなかったっす」 「そのはなし。本当ですか?アルベルト卿」 「アメリア姫も何をおっしゃられる。 質屋代わりに金を貸し、それがまだ返済されてないから預かっているだけのこと」 いってアルベルト卿は、屋敷に飾られている装飾品を見渡し、 「このコレクションのいくつかは、まだ返済されずにこうして飾っているまでのこと。何の問題もございますまい」 よくいるのだ。 他人がもっているものを欲しがるくせに、手に入れた途端に興味を失うようなやつが。 しかし話を聞く限り、アルベルト卿がマーシュ卿に金を貸したのは事実だろう。 自信のある顔を見れば、借用書も用意しているみたいだし。 「ところでアルベルト卿。マーシュ卿に仕えていた使用人たちの姿が見えませんが」 「彼らは、例の奇病とやらで私が経営している魔法医の場所で療養中ですが」 ・・・・・・ふーん。 表情を崩すことなく答えるアルベルト卿。 一通り捜索を終えても、証拠になりそうなものは見つからなかった。 「捜索は終わりましたかな?私もこれから出かけなければならないんでね」 「どちらに向かわれるんです?」 「経営している養護施設の一つに。 そこ以外でも経営している場所もありますが、難民の入所手続きもしなければなりませんからな。 よければご一緒にいかがですか? アメリア姫も貴殿らも、見学する分なら、特に支障はございませんので」 「その場所はどの辺ですか?」 「この屋敷から歩いても、さほどお時間は取らせませんよ。 もっとも遠い養護施設なら、往復で二・三日ほどかかりますが」 アメリアは視線であたしに問いかける。 どうする? と。 「では、お言葉に甘えて」 「俺は行かないっすからね」 そういって出口へ向かうカイル。 「まてカイル。どこへ行くつもりだ!」 「どこへいこうにも、親父には関係ないっす」 「まさかマーシュのところか!あの男のところへ行くのは許さんぞ!」 「マーシュを食事に誘って何が悪いんすか。 それに好きな相手の傍にいたいのは、ごく当然のことじゃないっすか」 「あの男の言葉に惑わされるなカイル! あの男にいいように遊ばれて捨てられるだけだぞ!」 「マーシュは親父と違って、いらなくなったら処分することはないっすよ」 そういい残し、カイルは屋敷から出て行った。 「・・・・・・うーん。残るはマーシュ卿の屋敷ってことになるんだけど」 あのあと。 近くにあったアルベルト卿が経営している、養護施設の一つを見学させてもらったが。 とりたてて特徴のない、ごく普通の施設だった。 「どうするんだ?リナ」 「とりあえず、いって見ましょうか」 「いくって・・・・・・マーシュ卿の屋敷はリナの呪文で半壊したんじゃ」 「あのねーアメリア。誰もマーシュ卿の屋敷にっていってないわよ。 ・・・・・・マーシュ卿が現在、仮住まいしている場所に決まってるでしょうが!」 「なんでだ?」 「ちょっときくけどアメリア。 マーシュ卿の屋敷は、今建て直してる最中なんでしょ」 「そうよ」 うなずいて肯定するアメリア。 「ホストクラブのあまった資金のいくつかを、屋敷の修理に充(あ)ててるって報告にもかいてあるし。あと、保険をかけていたみたいだから」 「裏をかいて建て直し中の屋敷に人を収集させてたら、いくらなんでも人目につきまくるじゃない」 いくらなんでも、それに気づかない人間はいないだろう。 「ところでリナ。 そのなんとかっておっさん。なんで宿屋とらないんだろうな」 「さあ。それは本人にきいてみない事には。 ・・・・・・ただ色々推測とか憶測なら出来るわね」 「なんだよ。その色々って」 「宿屋だとお金取られるからイヤだとか」 「・・・・・・そこまで切迫しているようには・・・・・・みえるわね」 アメリアも、どこか困ったような表情で、そう付け加えた。 「仮住まいしている場所は分かってるんでしょ?」 「たしかこの辺りよ」 いってアメリアが立ち止まって指差したのは、一軒のかわり映えしない家だった。 |
34493 | はじめまして | ミオナ | 2009/9/21 14:58:36 |
記事番号34492へのコメント はじめまして。ミオナと申します。 フィーナさんの作品は、いつも楽しませていただいてます。 短いレスですみません |
34495 | Re:はじめまして | フィーナ | 2009/9/21 18:01:13 |
記事番号34493へのコメント >はじめまして。ミオナと申します。 こちらのほうでは初めまして。ミオナさん。 >フィーナさんの作品は、いつも楽しませていただいてます。 ありがとうございます。 今後の展開は避けられないものがあり、きついものがあるかもしれませんが、よんでいただければ幸いだと思っています。 >短いレスですみません いえ、こちらこそ感想ありがとうございました。 |
34494 | Re:白魔術都市狂想曲 32 | セス | 2009/9/21 16:21:03 |
記事番号34492へのコメント こんにちは、フィーナさん。 白魔術都市狂想曲の続き、楽しみにしていました。 > >「みつかりましたかな?」 > >嫌味な口調で言ったのは、いわずもがなアルベルト卿である。 ・・・また出ましたか、この人は(汗 >悪事の再発を防ぐために、二度とそんな気が起きないように悪を懲らしめ、悪事を行使するための資金源を奪っても何の問題もないではないか! 問題あるような気が・・・げほげほげほっ! > >「ひょっとしたら今回の事件のどさくさにまぎれ、私腹を肥やしている貴殿の狂言という可能性もあるんじゃないでしょうかねぇ」 人のこと言えないのでは・・・ > > >「いくって・・・・・・マーシュ卿の屋敷はリナの呪文で半壊したんじゃ」 ああ、何かそんなこともありましたね・・・(遠い目 相変わらずアルベルト卿イヤな人ですね・・・ この続きを楽しみにしております。 |
34496 | Re:白魔術都市狂想曲 32 | フィーナ | 2009/9/21 18:13:01 |
記事番号34494へのコメント >こんにちは、フィーナさん。 こんばんは(この時間帯はもう夜なので)セスさん。 >白魔術都市狂想曲の続き、楽しみにしていました。 楽しみにされてました。 >>「みつかりましたかな?」 >>嫌味な口調で言ったのは、いわずもがなアルベルト卿である。 >・・・また出ましたか、この人は(汗 でました。 >>悪事の再発を防ぐために、二度とそんな気が起きないように悪を懲らしめ、悪事を行使するための資金源を奪っても何の問題もないではないか! >問題あるような気が・・・げほげほげほっ! おや?風邪が悪化したみたいですね(違うって) >>「ひょっとしたら今回の事件のどさくさにまぎれ、私腹を肥やしている貴殿の狂言という可能性もあるんじゃないでしょうかねぇ」 >人のこと言えないのでは・・・ リナもいえませんけ―― ……なんでもないです。はい。 >>「いくって・・・・・・マーシュ卿の屋敷はリナの呪文で半壊したんじゃ」 >ああ、何かそんなこともありましたね・・・(遠い目 マーシュ卿の屋敷は現在建て直している最中です。 ナー……謎の魔道士さんとセットで出てきた奴に呪文ぶっぱなして、ああなりましたけど。 >相変わらずアルベルト卿イヤな人ですね・・・ >この続きを楽しみにしております。 ありがとうございます。セスさん。 |
34497 | 白魔術都市狂想曲 33 | フィーナ | 2009/9/21 22:02:51 |
記事番号34452へのコメント 家のなかは、貴族の仮住まいの場所にしては質素で、生活感ある内装になっていた。 この家の主のセンスは、そう悪くないようである。 「これで、貴族の屋敷の捜索は終わるんだけど」 アメリアは、どこか納得したような表情で家を見渡す。 「使用人とかいないのに、よく手入れが行き届いているみたいね」 「ありがとうございます。屋敷のほうで雇える人数には限りがありますので、ここでは人の手を借りて目の届く場所の清掃とかやっています」 「あなたが?」 意外である。 「初めのころは苦労したが、この家の主の手ほどきをうけてな。 つきあうことを思いっきり嫌がっていたが、半ば無理やり『説得』させて声が嗄(か)れるまで泣かせてやった」 「・・・・・・合意の上でじゃなかったのか?」 ガウリイくん引きつった顔で問いかける。 「そこはあれだ。若気の至りという奴で」 「マーシュは今でこそ合意の上でしかしないっすけど、男爵にさげられてからは自棄になって相当ヤンチャしてたっすからねー」 あっはっは、 と、 陽気に笑うカイルくん。 ヤンチャの一言で済ませるか。 「・・・・・・ところで、ガウリイといったか」 マーシュ卿なにやら色気を振りまき、ガウリイにずずい! と近づいた。 「時間があるようなら、今度二人っきりで話したいことがあるんだが」 「・・・・・・え゛っ!? うえぇぇっ!?」 ずざざざっ! 低音で耳元で言われ、ガウリイは思いっきり跳びずさる。 「実はホストしているときも、きにはかけていたんだ」 「いやいやいやいや!」 ぶんぶかぶんぶか必死こいて頭を横に振り、こちらに助けを求めるガウリイくん。 半分涙目になっていたりする。 「オレはそっちのシュミはないっ!」 「大丈夫。はじめは痛いだろうが、だんだん快楽に目覚めるから」 「ちょっときいたリナ?」 手元をパタパタ振りながら、こちらにいうアメリア。 どことなく仕草がおばちゃんにみえる。 「ガウリイさん男にモテてるわよ。やっぱり綺麗な顔立ちしているからかしら?」 「アメリア・・・・・・あんた楽しんでる?」 「傍から見たら娯楽としてお茶の間をにぎやかすとは思うけど?」 つまり止める気はないと。 「おーい。リナ〜」 「・・・・・・んー」 情けない声を出す彼に、あたしはしばし考えて、 「・・・・・・まぁ。なんっつーか。 あんた一応あたしの自称保護者だし、これくらいのことでネをあげるんじゃないわよ」 「・・・・・・おーい・・・・・・」 リーリア 「だいたいこっちは、ただでさえ 変態黄金竜 の相手で大変なんだから、自分のことは自分で何とかしなさいよ」 カイルと共に、さんざんあたしをはやしたてたのだ。 あまつさえリーリアの暴走を助長させた要因でもある。 これぐらいの報復はまだ許容範囲だろう。 「リナ。それかなり根に持ってる?」 「さぁね」 「あ゛ぁぁぁっ! すまん! オレが悪かった!」 「そんじゃまぁ・・・・・・とりあえず。 お取り込み中のガウリイは抜かして、あたしとアメリアと手分けして捜索してみましょーか」 謝りたおすガウリイにかまわず、あたしは無情にも捜索を始めた。 「あ。リナ。 わたしこっちのほうを探してみる」 「お願いねー」 「まっかせて!」 「こらアメリアも! 面白がってないで何とかしてくれ!」 ガウリイの抗議の声も、彼女は一旦手を止め小首をかしげ、 「だってリナが止めるんならともかく、わたしが止めるのも筋違いなような気もするし」 「そこでなんであたしが出てくんのよ」 ちなみにアメリア。 事の成り行きを興味深々で聞いていたりする。 「犬にでもかまれたと思って、ここはひとつ騙されたと思って、未知の領域に足を踏み出そうじゃないか」 「道を踏み外したくないんで結構です!」 「マーシュなに口説いてるんすか」 「今はホストの仕事しているわけじゃないし、コナかけるだけかけておいてもいいだろう? 相手がいるんなら話は別だろうが。見たところ妻子もちでも、恋人がいるようには見えないんだが、違うか?」 「いやいやいやっ! だからそれとこれとは話は別で、オレはそもそも男相手に押し倒されるのはまっぴらゴメンなんだって!」 ・・・・・・うーん。 少々やりすぎたかな。 考えてみれば、あたしがリーリアに言い寄られたのは一度だけで、それ以降は宣言どおり友達として食事とか一緒に食べてるわけで。 でも・・・・・・まあ。 ガウリイの慌てふためく姿なんてめったに見れるものでもないし、もう少しだけ放置してみてみようか(鬼) 「なかなかそれらしいもんはみつかんないわねー」 捜索を開始してしばらくたち、あたしはポツリとつぶやいた。 「この家は一応借り物だから。 大体こういう狭い場所にどうやって人数分のスペースがあるというんだ」 狭いって・・・・・・ ガウリイに言い寄っていたマーシュ卿は、あきらめたらしくアメリアに場所の説明をしていたりする。 確かに質素だが、キッチンやらなにやら備えられており、ゆったりとした空間スペースだと思うのだが。 「でも大きい屋敷と比べて、色々不便じゃない?」 「こういう生活も、なれれば楽しいものだから。 こういった知恵を学べば、ホスト以外の経営にも役立てるものがあるしな。 ・・・・・・もっとも、ホストの場合はあいつの助言の賜物だな。『自分が楽しめるもの』で成功できたようなものだから」 「シュミと実益っすよね」 「あとどこが調べ終わってないんだ?」 「二階は調べたけど、それらしいものはなかったわ」 ガウリイとアメリアのセリフに、あたしはいった。 「それじゃあ、あとは地下にある書斎ね」 |
34499 | Re:白魔術都市狂想曲 33 | セス | 2009/9/22 00:03:52 |
記事番号34497へのコメント こんばんは、フィーナさん。 > >「・・・・・・ところで、ガウリイといったか」 > >マーシュ卿なにやら色気を振りまき、ガウリイにずずい! と近づいた。 > >「時間があるようなら、今度二人っきりで話したいことがあるんだが」 > >「・・・・・・え゛っ!? うえぇぇっ!?」 > >ずざざざっ! > >低音で耳元で言われ、ガウリイは思いっきり跳びずさる。 > >「実はホストしているときも、きにはかけていたんだ」 > >「いやいやいやいや!」 > >ぶんぶかぶんぶか必死こいて頭を横に振り、こちらに助けを求めるガウリイくん。 > >半分涙目になっていたりする。 哀れガウリイ・・・(笑 >手元をパタパタ振りながら、こちらにいうアメリア。 > >どことなく仕草がおばちゃんにみえる。 ゴシップとか結構すきそうですしね、彼女。 >「・・・・・・まぁ。なんっつーか。 >あんた一応あたしの自称保護者だし、これくらいのことでネをあげるんじゃないわよ」 リナ・・・ひどいぞそれは・・・ > >ちなみにアメリア。 > >事の成り行きを興味深々で聞いていたりする。 こらこら、アメリア。関係ないからって面白がっちゃ駄目だよ(笑 >でも・・・・・・まあ。 > >ガウリイの慌てふためく姿なんてめったに見れるものでもないし、もう少しだけ放置してみてみようか(鬼) ・・・なんだがリナが、ある意味魔族より邪悪に見え・・・なんでもないです。 今回はガウリイ、とんだ災難ですね。ご愁傷様・・・(笑 |
34502 | Re:白魔術都市狂想曲 33 | フィーナ | 2009/9/22 00:49:33 |
記事番号34499へのコメント >こんばんは、フィーナさん。 こんばんは。セスさん。 今回は、ガウリイえらいことになってます(笑) >>「・・・・・・ところで、ガウリイといったか」 >>マーシュ卿なにやら色気を振りまき、ガウリイにずずい! と近づいた。 >>「時間があるようなら、今度二人っきりで話したいことがあるんだが」 >>「・・・・・・え゛っ!? うえぇぇっ!?」 >>ずざざざっ! >>低音で耳元で言われ、ガウリイは思いっきり跳びずさる。 >>「実はホストしているときも、きにはかけていたんだ」 >>「いやいやいやいや!」 >>ぶんぶかぶんぶか必死こいて頭を横に振り、こちらに助けを求めるガウリイくん。 >>半分涙目になっていたりする。 >哀れガウリイ・・・(笑 書いてる途中、自分で書いてて笑いました。 >>手元をパタパタ振りながら、こちらにいうアメリア。 >>どことなく仕草がおばちゃんにみえる。 >ゴシップとか結構すきそうですしね、彼女。 アメリアも、王室育ちなんでけっこー楽しめるタイプじゃないかと。 >>「・・・・・・まぁ。なんっつーか。 >>あんた一応あたしの自称保護者だし、これくらいのことでネをあげるんじゃないわよ」 >リナ・・・ひどいぞそれは・・・ いまにはじまったことでもないですから。 >>ちなみにアメリア。 >>事の成り行きを興味深々で聞いていたりする。 >こらこら、アメリア。関係ないからって面白がっちゃ駄目だよ(笑 リーリアのことにしても、面白がっているフシがあるよーな。 >>でも・・・・・・まあ。 >>ガウリイの慌てふためく姿なんてめったに見れるものでもないし、もう少しだけ放置してみてみようか(鬼) >・・・なんだがリナが、ある意味魔族より邪悪に見え・・・なんでもないです。 最近分かったこと。 黒ガウリイよりも、黒リナのほうが書いてて面白い。 >今回はガウリイ、とんだ災難ですね。ご愁傷様・・・(笑 ガウリイ以上に、不幸な目に合う人が何話かあとにでてきます。 |
34501 | 白魔術都市狂想曲 34 | フィーナ | 2009/9/22 00:15:47 |
記事番号34452へのコメント 湿ったにおいが、地下の石畳にひんやりとした空気を送り込む。 ライティング 明 り の光をショート・ソードに宿して、あたしたちは地下へ向かった。 地下にある書斎は整頓されていて、種類ごとに分別されていた。 本の種類は多種多様。 中でも多いのは薬草や、医術の分布。 「すっごいわね」 興奮したように言うアメリア。 「王立図書館とまではいかないけれど、個人レベルではかなりのものよ」 「魔道士でも、これだけあれば研究には困らないでしょうね」 研究内容を絞るのに、苦労はしそうだが。 地下である分。スペースはある。 家一個分の半分近い本が、そこに並べられてあった。 「きくけど、この書斎には来たことがある?」 「仕事や経営の参考とかに訪れるが、大体は二日酔いにきく薬草の類のものとかだ。 こうやってじっくり鑑賞する機会というのはまずなかった」 とりあえず本をどかす。 「おい。こんなところに扉があるぞ」 ガウリイの指差した先に、本棚から見える扉の形。 残っていた本を本棚から外し、その本棚をどかす。 「扉ね」 いってアメリアはそれをなぞる。 つくりからして、魔道を使っているみたいである。 ロック おそらくは 封 錠 あたりか。 となると。 ダム・ブラス 「 振 動 弾 」 ごがら! あたしの呪文一発。 その扉は破壊された。 「おい。それって器物損害」 マーシュ卿のセリフに、あたしは指立てて、 「不法侵入してんのはお互い様なんだし、捜査のためよ」 「そう! すべては正義の前の小事! それに扉の破壊なんて、リナからしてみれば息をするのと同意語なほど自然な行為!」 アイシクル・ランス 「やかましいわといいつつ 氷 の 槍 !」 こきょーん! 氷漬けになるアメリアと本。 この家の主には、笑ってごまかすとしよう。 アンロック 本当は 封 除 という呪文も使えるのだが、いかんせんあれは丸暗記すれば誰にでも発動できてしまう。 そのため、魔道士協会ではこの呪文を教えてはいないし、また教えてもいけない。 目の前にいるマーシュ卿やカイルも疑わしい以上。 おいそれと自分の手の内はあまり見せないほうがいい。 その中にあったのは、またしても本。 「をををっ!?」 ただし、そのほとんどが古代文字でかかれてたりする。 「これなんか、ほとんど古代エルフ文字で書かれてるわ」 「あんたこれ解読できんの?」 「見たこともない文字よ。でも図解からして、紙の作成法みたい」 一般的に普及されてるのは羊皮紙なのだが、図解によると植物の繊維を原料にした作成法らしい。 「おいみろよ! これってあの温泉の!」 「温泉じゃなくて温室・・・・・・って、なんですって! 温室って・・・・・・あの、幻のように悠然とした輝きを放つ『あの』温室だっていうの!?」 驚愕するあたしたち。 これらに書いてあるのは、どうやら生活に関するものである。 ・・・・・・はっ! あることをおもいつき、本をあさる。 「なにか閃いたの」 聞いてくるアメリアにあたしは答えず、本を読み漁る。 しられるわけにはいかない。 特にアメリアやガウリイには。 もしやこのなかには、バスト・アップの方法が書かれているものもあるかもしんない! 俄然やる気が出てきたあたしは、片っ端から読みふけった。 あらかた読んでみたものの、そういった方法はみつけられなかった。 意図的に避けられていたような気がしてならない。 本来の目的を思い出したのは、しばらく経ってからのことだった。 |
34505 | 白魔術都市狂想曲 35 | フィーナ | 2009/9/22 15:49:07 |
記事番号34452へのコメント 結局のところ、すべての貴族の屋敷の捜索を終えても、関係ない証拠は出てきたものの、事件の証拠は出てこなかった。 とりあえず、フィルさんにそのことを報告しようと王宮に足を踏み入れ、フィルさんを探していたときのことである。 「アメリア様!」 城の兵士が、こちらに向かって走りながらアメリアに声をかけた。 「どうしました」 「城の中で辺りをふらついていた、いかにも怪しい人物がいたのでアメリア様のお耳に入れておこうかと!」 「わかりました! それで、その人物は?」 「数人の兵士が囲んでおります!」 「その人物って武器とかもってるの?」 あたしの問いに、その兵士は直立した姿勢のまま、 「いえ! 武器の類は隠し持っている様子ではなく、指示が出るまで兵たちには待機させています!」 その人物が包囲されている場所にたどり着いたあたしたちは、そいつの姿を認めた。 緋色の髪を物憂げにかきあげる。 そいつは、事件が表ざたになっても、マイペースに観光しまくっていたヴラだった。 「・・・・・・だからぁ。 俺はタダ観光しにここへ来たんだって、何回言わせるつもりだよ」 数人の殺気立った兵士の剣先がそいつに向けられていても、ヴラは特に気にした様子でもなく気だるげにそういった。 「ヴラ!?」 「よ。ひさしぶり」 声をかけたのがあたしだと気づいたらしく、ヴラは気楽に手を上げた。 「あんたこんなところで何やってんのよ。しかも兵士に囲まれて」 「いやぁ。それがな」 「黙れ!」 「貴様が事件の首謀者なのか!?」 その声をさえぎるように、数人の兵士たちがそれを掻き消した。 うち数人は、あたしの姿を認めて怯えたような表情をしていたが。 「おいおい。いきなり包囲したかと思えば、今度は詰問かよ。 それとも、城の兵士って言うのは観光者をいきなり問い詰めるのが好きなのかねぇ」 「何事です! この騒ぎは!」 アメリアの喝がおち、兵士たちが遅まきながらアメリアに気づく。 「あ・・・・・・アメリア様」 一人の兵士の気まずげな声。 「これは・・・・・・その」 「・・・・・・なあ」 それが合図だったかのように、決まり悪げにざわつく兵士。 「その・・・・・・この男が庭園をうろついていたので」 「不審人物として同行を願ったのですが」 「ただの観光者だという、いかにも怪しい嘘をつきまして」 「それで」 「――それで?」 アメリアの、静かな口調にとたん静まる兵士たち。 「その真偽を確かめもせずに。 よってたかって、この人を囲んで憂さを晴らそうとした? ・・・・・・例の症状によって運ばれていく、身近な人を見てられなくて?」 「あ・・・・・・その」 「そういうことでは」 「今回の騒ぎに生じて、他人を陥れようとした者。 この場にいるあなたたちには、おって何らかの処罰を与えます」 彼らの姿をまっすぐ見据え、アメリアは淡々とそう告げた。 「ヴラさん」 「んあ?」 怪訝そうにアメリアに視線を向けるヴラ。 「色々と不快な目にあわせてしまい、すみませんでした」 ぱちぱちと目をしばたかせた後、ヴラは吹き出した。 「ぶははは! そう畏(かしこ)まっていわなくてもいいって! こっちも悪かった。俺も兵士たちに、誤解を与えるような言動をしてたことにちげぇねぇんだからな!」 「でも」 「それはもういいって! 事件があったのは知ってたけど、あちこちふらついてたのは事実なんだからよ」 ヴラは、笑いながらそういった。 アメリアも、やがて安堵したように、ヴラにつられるようにして笑った。 フィルさんに概要を報告し、また新しい情報が入ったら知らせてくれるようにいわれ。 あたしたちはアメリアの部屋で、ヴラを含めた四人で作戦会議を開いていた。 アメリアとヴラは、あの後意気投合したらしく。 部屋に向かう途中議論した、正義についての価値観の違いなどで盛り上がっていた。 ・・・・・・その価値観が、互いにとことんずれまくっている部分もあったが。 アメリアの部屋に行くその途中。 「アメリア様。少々よろしいでしょうか」 「なんですか?」 一人の文官に引き止められたアメリアは、耳もとで小声でなにかいわれ。 「・・・・・・本当ですか?」 「・・・・・・残念ながら」 沈痛な表情を浮かべる。 「ありがとう。よく知らせてくれました」 かすれた声で、その文官にねぎらいの言葉をかけた。 「アメリア」 ヴラに呼びかけられ、彼女は肩を震わせた。 「なんですか?」 「・・・・・・なにかあったのか?」 「ここでは、ちょっと・・・・・・ リナやガウリイさんにもそうですけど。 ・・・・・・ヴラさんにも聞いてほしいことがあります」 「アメリア。さっきの文官のことと関係ある?」 あたしの問いに、彼女は小さくうなずいた。 「最初のほうに発見されて治療を受けた人たちは、後遺症も今のところ出てないんだけど」 「・・・・・・なにかあったの?」 先ほどの様子が気になり、アメリアの顔を覗き込む。 あたしの問いに、彼女は無理に笑顔を浮かべた。 「・・・・・・新しく発見された人。 わたしたちが貴族の屋敷の捜索をしているとき、ほぼ同時刻に息を引き取ったそうよ」 「・・・・・・え?」 「リナも知ってる人だと思うけど。 マーシュ卿が経営していたホストの人たちもそれに含まれているわ」 「ほんと?」 「それだけじゃなく、その人たちが息を引き取る寸前。 別の報告によると、神殿で治療を受けていた体格のいい挙動不審な人が、突然凶暴になって、押さえつけていた巫女や神官の数人が怪我をおったわ」 |
34507 | 白魔術都市狂想曲 36 | フィーナ | 2009/9/22 20:00:47 |
記事番号34452へのコメント 「なぁ。この町に観光にきて、きになってたんだが」 「なによ」 「この町って人の精神の中に、魔族の因子を埋め込むのがはやってんのか?」 「・・・・・・は?」 ヴラのセリフに、あたしとアメリアは顔を見合わせた。 「なに?その魔族の因子って」 「この町って六紡星をかたどってんだろ」 「そうですけど」 「観光しているとき見かけた奴で、神殿に運び込まれた人間の中に、胸クソわりぃ魔族の残滓を植えつけられていた人間が何人かいたんだが。 ・・・・・・この六紡星の結界で瘴気が中和されて、魔族の因子っていったほうがしっくりくるが、ともかくそいつが精神の奥にひっこんでたんだ」 「全員?」 「いや。えらく体格のいい人間といった、戦士タイプの奴ら」 「もしかして、その人って奇声をあげたりしていませんでしたか?」 「うーん。奇声もそうだが、下級魔族のような瘴気を漂わせていたな。そっこー昏倒させたが」 「そこまでわかってて、どうして・・・・・・!」 「俺には治すことは出来んからさ」 声を荒げるアメリアに、ヴラはあっけなくそういった。 「誰が思いついたのかは知らねぇが、薬草や集中的な治療で多少緩和させることは出来るだろうが。 ああまで精神の奥深くまで進行してしまえば、いかに俺とて完全に治すことは不可能だ。 それとも、なにか?俺が力を注ぎこんで、その人間の精神を破壊して欲しいっていうなら別だがな」 沈黙をやぶったのは、ほかならぬあたしだった。 「アメリア」 「・・・・・・なに」 「今ここでヴラをせめても、どうにもなるわけじゃないわ。 とりあえずいまは、あたしたちにやれるだけのことをしましょう。 この部屋に来る前、連絡を取り合ってたんでしょ?薬草はあと何日で到着する?」 「いまはカノン・シティに護衛の人と到着したって言ってたから」 「あんまし使いたくなかったんだけど、そうもいってられないわね。 ・・・・・・アメリア。あんたリーリアを呼べる?彼女に飛んでってもらうわ」 あたしの親衛隊なんてもので、彼女の住所をアメリアは掴んでいる。 「え?でも」 「ああみえて彼女は黄金竜よ。 人間の一人や二人乗せても、カノン・シティにいるんなら速ければ二・三日でつけるわ。 人の命が懸かってるからありえないと思うけど・・・・・・もし断るようだったら、あたしの名前を使ってもいい」 ドラグ・スレイブ 「それって・・・・・・断ればリナが 竜 破 斬 ぶちかますってことか?」 ばきぃ! 「デート権でもなんでも、って意味。 お望みとあれば、あんたに呪文ぶっぱなしてもいいんだけど。わかった?ガウリイ」 「わ・・・・・・わかった」 「そんじゃアメリア。リーリアへの手配はお願いするわ」 「早速いってくるわ!」 部屋からパタパタ出て行くアメリア。 「・・・・・・さてと。ヴラ。 あんたについての詮索は後回しにして、もうしばらくあたしたちに付き合ってもらうわよ」 「詮索っていわれてもなぁ。別にたいそうなもんじゃねぇって」 「じゃあなんであんたは、リーリアを一目見て黄金竜だと見抜けたわけ? それだけじゃないわ。魔族の因子がどうだとか、観光者にしては丸腰だってのもおかしな話よ。護身用に武器の一つや二つ持っててもいいんじゃない」 「ふーん。こっちのほうでも、やっぱそうなのか」 いたって気楽そうに、ヴラはいった。 「急がなくちゃ、さらに被害が広がるわよ」 「でもリナ。貴族の屋敷にはもう捜索は終わったんだろ? これ以上どこを探せっていうんだ?まさかしらみつぶしに探すにしても、セイルーンの町全部を探すとしたら相当なもんだぜ?」 「そこなのよね。問題は」 あたしは腕を組み考え込む。 貴族の誰かが一枚かんでるのは間違いない。 人を集めるのに十分なスペースのある場所で、人が紛れ込んでも咎められることもなく不審に思われない場所。 ふと。 今日行(おこな)った屋敷の捜索の中で、それに当てはまる場所にいった。 それは、なんの前触れもなく思い浮かんだ直感。 「あたしとしたことが迂闊だったわ。 屋敷以外で人が何人はいれるくらいのスペースがあり、何人も入れ替わっても、不自然に思われない場所なんて限られてるわ」 「どこだ?」 問いかけるガウリイに、あたしは口を開いた。 「それは――」 早急にその貴族以外が集められた。 会議が行われ、フィルさん自らが赴き、町全体をあげての聞き込みにあたった。 足りなくなった薬草は、各神殿に在庫を開いて支給され。 そして三日後。 大量に薬草が配られた。 |
34508 | Re:白魔術都市狂想曲 36 | kou | 2009/9/22 21:55:42 |
記事番号34507へのコメント こんばんわ。kouです。 お久しぶりです。フィーナさん >「この町って人の精神の中に、魔族の因子を埋め込むのがはやってんのか?」 んなもん、はやるか!! >「今ここでヴラをせめても、どうにもなるわけじゃないわ。 冷淡とも言えますが、冷静な意見です。 >とりあえずいまは、あたしたちにやれるだけのことをしましょう。 >この部屋に来る前、連絡を取り合ってたんでしょ?薬草はあと何日で到着する?」 > >「いまはカノン・シティに護衛の人と到着したって言ってたから」 > >「あんまし使いたくなかったんだけど、そうもいってられないわね。 >・・・・・・アメリア。あんたリーリアを呼べる?彼女に飛んでってもらうわ」 >人の命が懸かってるからありえないと思うけど・・・・・・もし断るようだったら、あたしの名前を使ってもいい」 それって、デートかそれともA,B,Cか?(今時珍しいな) >「・・・・・・さてと。ヴラ。 >あんたについての詮索は後回しにして、もうしばらくあたしたちに付き合ってもらうわよ」 > >「詮索っていわれてもなぁ。別にたいそうなもんじゃねぇって」 > >「じゃあなんであんたは、リーリアを一目見て黄金竜だと見抜けたわけ? >それだけじゃないわ。魔族の因子がどうだとか、観光者にしては丸腰だってのもおかしな話よ。護身用に武器の一つや二つ持っててもいいんじゃない」 > >「ふーん。こっちのほうでも、やっぱそうなのか」 > >いたって気楽そうに、ヴラはいった。 ヴラ………ふと、気になって調べてみるとリナも知っているだろうもとい、ガウリィでもなければ五歳児でも知っている名前だったりして >それは、なんの前触れもなく思い浮かんだ直感。 それは、人間独特の生きるための能力だと思います。 だけど、それはあまりにもあやふやな物………。だからこそ、魔族は持たない力かもしれない。 直感てそう言う物だと時々思います。 以上、kouでした。旅行から帰ってみればめちゃくちゃ続きが掻き込まれていておどろきました。 |
34510 | Re:白魔術都市狂想曲 36 | フィーナ | 2009/9/23 14:04:49 |
記事番号34508へのコメント > こんばんわ。kouです。 > お久しぶりです。フィーナさん こんにちはkouさん。 大阪の観光はいかがでしたか? >>「この町って人の精神の中に、魔族の因子を埋め込むのがはやってんのか?」 > んなもん、はやるか!! 多くの人間がそういう状態だったので、ヴラはなんとはなしにいってみたようです。 >>「今ここでヴラをせめても、どうにもなるわけじゃないわ。 > 冷淡とも言えますが、冷静な意見です。 原作の彼女は、そういうメンタルも持ち合わせていると思っています。 >>「あんまし使いたくなかったんだけど、そうもいってられないわね。 >>・・・・・・アメリア。あんたリーリアを呼べる?彼女に飛んでってもらうわ」 >>人の命が懸かってるからありえないと思うけど・・・・・・もし断るようだったら、あたしの名前を使ってもいい」 > それって、デートかそれともA,B,Cか?(今時珍しいな) リナてきには、デートまでならとは思っています。 ただし、一緒に食事に行ったりショッピングしたりといった程度のものですが…費用はすべてアメリア込みで。(笑) >>「・・・・・・さてと。ヴラ。 >>あんたについての詮索は後回しにして、もうしばらくあたしたちに付き合ってもらうわよ」 >>「詮索っていわれてもなぁ。別にたいそうなもんじゃねぇって」 >>「じゃあなんであんたは、リーリアを一目見て黄金竜だと見抜けたわけ? >>それだけじゃないわ。魔族の因子がどうだとか、観光者にしては丸腰だってのもおかしな話よ。護身用に武器の一つや二つ持っててもいいんじゃない」 >>「ふーん。こっちのほうでも、やっぱそうなのか」 >>いたって気楽そうに、ヴラはいった。 > ヴラ………ふと、気になって調べてみるとリナも知っているだろうもとい、ガウリィでもなければ五歳児でも知っている名前だったりして どちらかというと、神官や巫女のほうが。 この場所はセイルーンなので、ヴラはじゃれて遊ぶことはあっても… >>それは、なんの前触れもなく思い浮かんだ直感。 > それは、人間独特の生きるための能力だと思います。 > だけど、それはあまりにもあやふやな物………。だからこそ、魔族は持たない力かもしれない。 > 直感てそう言う物だと時々思います。 リナはガウリイとは別の意味で、そういった勘は鋭いほうですからね。 彼女の分析能力とか、戦闘中の駆け引きとか、危険を回避する能力とか。 > 以上、kouでした。旅行から帰ってみればめちゃくちゃ続きが掻き込まれていておどろきました。 これはもう『降りてきた』としかいえないですね。 私の場合は、最後のイメージから頭に浮かんできたものを、伏線とかでつなげて書いてるものなので。 kouさんも、観光お疲れ様です。いいなぁ。大阪か。 |
34512 | 白魔術都市狂想曲 37 | フィーナ | 2009/9/23 17:00:10 |
記事番号34452へのコメント 「・・・・・・いきなりドラゴンに鷲づかみにされて、飲まず食わずで連行されて・・・・・・死ぬかと思いましたよ」 「きゃぁぁん♪ごめんねぇぇ♪ でも人命がかかっていたし、私は竜だからしばらく断食しても平気で、ついでに気が動転してたからー♪」 「・・・・・・あなたはそうかもしれませんけどね。リーリアさん。俺人間ですよ?」 「あ! アメリアちゃーん♪ アメリアちゃんにいわれたとおり、全速力でつれてきたわよー♪」 「・・・・・・人の話聞いてます?」 もうもうと立ち込める土煙の中、地面に思いっきり強打された彼は、よろよろと立ち上がった。 ・・・・・・立ち上がる途中、ダメージが大きかったのかふらついていたりする。 「ありがとうリーリアさん。 届けられたこの薬草。早速各神殿に配布させてもらうわ!」 「ううん♪これも親衛隊たるつとめだから♪ それにアメリア隊長からの、副隊長である私への大任だったから張り切っちゃったー♪」 「その意気よ! リーリアさん! わたしたちリオ君親衛隊の栄光は、燃える明日に輝いているわ!」 「たいちょーう♪」 ざっぱぁぁん! 「・・・・・・なあリナ」 「なに」 「いま崖から大波がかかる音とか景色とか見えなかったか?」 「奇遇ねガウリイ。あたしにもそうみえたわ」 肩を組み、見えない朝日を指差してるアメリアとリーリア。 ・・・・・・あれ? なんだっけ。この既視感。 ・・・・・・この体育会系のこのノリって、そう遠くない昔にどこかでみたよーな・・・・・・ 「もうこの状態のアメリア様には、何言っても無駄ですね」 衣服の汚れを手で払い、彼はこちらに気がついて頭を下げた。 「お久しぶりです。リナさん。それにガウリイさん」 「ひさしぶりね。アレン」 「この兄ちゃん誰だっけ?」 「レイスン・シティで知り合ったでしょうが! やたらいじりやすくて、腰が低くて不幸体質な神官よ」 「おお! あの兄ちゃんか!」 「・・・・・・あの、そこまでいわれると、俺のほうとしても立つ瀬がないんですが」 アレンは申し訳なさそうにつぶやいた。 このアレン。 以前ある事件のときに知り合った神官で、性格とかはいたって温厚。 ただし、呪いもち。 ルビーアイ 千年前の降魔戦争に復活した 赤眼の魔王 シャブラニグドゥによって、滅ぼされる際に輪廻の呪いをかけられた神族の記憶を持つ。 輪廻の呪いとは、自我が芽生え特定の状況になったときに発動するものらしい。 その神族の記憶だけでなく、転生した存在の記憶もすべてあり、波長が近いものとなると、死の際の痛みとかダイレクトに感じてしまうのだという。 「護衛の人はまだカノン・シティにいるとはおもいますが、連絡は入れといたほうがいいですね」 「そういえばあんた。ラディはどうしたの?」 ラディというのは、彼の魔道や治療の補佐として、いつもは彼の傍に佇んでいるコピー・ホムンクルスである。 「彼なら弟の治療に当たっています。 つい最近までは危ない状態でしたけど、一区切りつきましたのでこうやって一時帰国したわけです」 「一時帰国?」 オウム返しで尋ねるあたしに彼はうなずき、 「何とか落ち着いたとはいえ、やっぱり心配ですからね。 それにこの国に混乱を招いている存在がいるみたいですし、俺に出来ることがあれば何とかしたいと思っています」 「意気込みはいいんだけどね」 「俺だって自分の力量は弁(わきま)えてますよ。 それに俺が加わっても、いざ戦闘になればあなたたちの足手まといにしかなりませんから」 苦笑を浮かべていうアレン。 「ならいいんだけど」 「なあアラン」 「アレンです。 なんですか、ガウリイさん」 「その格好で行くのか」 リーリアの乱暴な到着で、アレンの服はあちこち破れズタボロになっていたりする。 「とりあえず家に帰って、かえの服に着替えてきます。 もう昼なんですけど・・・・・・さきほどのやつで、現金を落としてしまったようですし・・・・・・今日は自炊ですね」 木枯らしなんぞふかせつつ、アレンは憂鬱そうにため息をついた。 ・・・・・・相変わらず不憫なやつである。 「くそ! なんでバレたんだ!」 ある場所の一室で、彼は追い詰められたもの特有の声を出した。 その隣で佇む銀髪の女。 うつむいているため、彼にはその女が浮かべている冷ややかな光を宿した瞳に気づかなかったみたいだが。 「あせる必要はないわヨ。 あなたは力を手に入れるんだかラ」 もっともこの程度の人間ならその力に取り込まれるんだけどネ。 胸中でそう独白する女。 「権力や更なる名誉。それを手に入れるために、ここを建設したんだからな!」 「ここはいい玩具置き場だったわヨ」 「なに?」 ここにいたってようやく、彼は彼を取り巻く彼らに気がついた。 「なにをやってるお前ら! 私は呼んだ覚えはないぞ!」 「押さえつけテ」 数人が男を取り押さえる。 「やめんか! お前らみたいなはぐれ者を拾ってやったのはこの私だぞ! その恩を忘れたのか!」 男の前に突き出される――漆黒の杖。 おおぉぉぉおおぉぉん 死霊のうめきにも似たその音は、男の気概を恐怖へと染める。 「ひっ!」 「光栄に思うといいワ。もうすぐすべての準備が整うノ。 あなたはその礎(いしずえ)の一つになれるのだかラ、感謝してよネ」 男の恐怖は頂点を極めた。 視線に気づき女はそちらを振り向く。 「いらっしゃイ。これからいい物を見せてあげるワ」 妖艶な笑みを向け、女は一部始終を見ていた『彼』に呼びかけた。 |
34528 | Re:白魔術都市狂想曲 37 | ホリ | 2009/9/25 12:45:57 |
記事番号34512へのコメント 初めまして、フィーナさん。ホリと申します スレイヤーズで、風俗とかが絡んでいるのは少し驚いていますが、小説を楽しく読ませていただいています。 >「・・・・・・いきなりドラゴンに鷲づかみにされて、飲まず食わずで連行されて・・・・・・死ぬかと思いましたよ」 『そんな体験をするのは稀なので良かったですね。』なんてことは言ってはいけないでしょうね。・・・死ななかった事に関しては、運が良いのか、悪運が強いのか・・・何とも言い難い所ですね〜。 >「きゃぁぁん♪ごめんねぇぇ♪ >でも人命がかかっていたし、私は竜だからしばらく断食しても平気で、ついでに気が動転してたからー♪」 でも、鷲づかみにされている彼の命は危険にさらされていたのでは・・・? >「・・・・・・あなたはそうかもしれませんけどね。リーリアさん。俺人間ですよ?」 >「あ! アメリアちゃーん♪ >アメリアちゃんにいわれたとおり、全速力でつれてきたわよー♪」 >「・・・・・・人の話聞いてます?」 完璧に聞いていませんね〜(苦笑) >「ありがとうリーリアさん。 >届けられたこの薬草。早速各神殿に配布させてもらうわ!」 >「ううん♪これも親衛隊たるつとめだから♪ >それにアメリア隊長からの、副隊長である私への大任だったから張り切っちゃったー♪」 何も知らない人が聞けば、『薬草を届けるのが、親衛隊と何の関係があるのだろう・・・。』と深く疑問に残りそうですね。 >「その意気よ! リーリアさん! >わたしたちリオ君親衛隊の栄光は、燃える明日に輝いているわ!」 ・・・輝いているのだろうか? >「たいちょーう♪」 >ざっぱぁぁん! >「・・・・・・なあリナ」 >「なに」 >「いま崖から大波がかかる音とか景色とか見えなかったか?」 >「奇遇ねガウリイ。あたしにもそうみえたわ」 見たくなかっただろうね。 >肩を組み、見えない朝日を指差してるアメリアとリーリア。 誰も彼女たちを止める事は出来ません・・・ >「とりあえず家に帰って、かえの服に着替えてきます。 >もう昼なんですけど・・・・・・さきほどのやつで、現金を落としてしまったようですし・・・・・・今日は自炊ですね」 悪運が強いご様子で・・・ >木枯らしなんぞふかせつつ、アレンは憂鬱そうにため息をついた。 >・・・・・・相変わらず不憫なやつである。 リナにこっぴどく退治されている盗賊の何倍もね・・・。 >うつむいているため、彼にはその女が浮かべている冷ややかな光を宿した瞳に気づかなかったみたいだが。 まあ、気づく程観察力のある方なら、こんな状態にはなっていないでしょうね。 >「あせる必要はないわヨ。 >あなたは力を手に入れるんだかラ」 >もっともこの程度の人間ならその力に取り込まれるんだけどネ。 >胸中でそう独白する女。 この方、女性どころか人なのかも怪しい所ですね。 >「権力や更なる名誉。それを手に入れるために、ここを建設したんだからな!」 余計な野心なんか持たなければいいのに・・・。 >「ここはいい玩具置き場だったわヨ」 >「なに?」 >ここにいたってようやく、彼は彼を取り巻く彼らに気がついた。 >「なにをやってるお前ら! 私は呼んだ覚えはないぞ!」 こんな状態になっても偉そうに出来るのがある意味すごいと思います。・・・見習いたくはないですけど。 >「押さえつけテ」 >数人が男を取り押さえる。 >「やめんか! お前らみたいなはぐれ者を拾ってやったのはこの私だぞ! その恩を忘れたのか!」 騒ぐ暇が在れば逃げればいいのに・・・。 >男の前に突き出される――漆黒の杖。 >おおぉぉぉおおぉぉん >死霊のうめきにも似たその音は、男の気概を恐怖へと染める。 >「ひっ!」 今更って感じるのは私だけでしょうか? >「光栄に思うといいワ。もうすぐすべての準備が整うノ。 >あなたはその礎(いしずえ)の一つになれるのだかラ、感謝してよネ」 ・・・感謝する人は少ないと思いますが・・・、まあ、考え方の違いでしょうね。 >男の恐怖は頂点を極めた。 >視線に気づき女はそちらを振り向く。 >「いらっしゃイ。これからいい物を見せてあげるワ」 >妖艶な笑みを向け、女は一部始終を見ていた『彼』に呼びかけた 『彼』とは誰なのでしょうか? 続きを楽しみにしています。 以上、ホリでした。 |
34535 | Re:白魔術都市狂想曲 37 | フィーナ | 2009/9/26 21:58:03 |
記事番号34528へのコメント > 初めまして、フィーナさん。ホリと申します はじめましてホリさん。フィーナです。 > スレイヤーズで、風俗とかが絡んでいるのは少し驚いていますが、小説を楽しく読ませていただいています。 ありがとうございます。 私も風俗関係のことは詳しくなく、テレビなどの知識で書いています。 首をかしげながらも、こうやってるんじゃないだろうかとか、色々と試行錯誤しながら。 >>「・・・・・・いきなりドラゴンに鷲づかみにされて、飲まず食わずで連行されて・・・・・・死ぬかと思いましたよ」 > 『そんな体験をするのは稀なので良かったですね。』なんてことは言ってはいけないでしょうね。・・・死ななかった事に関しては、運が良いのか、悪運が強いのか・・・何とも言い難い所ですね〜。 この人には、更なる不幸が大挙して押し寄せます。 >>「きゃぁぁん♪ごめんねぇぇ♪ >>でも人命がかかっていたし、私は竜だからしばらく断食しても平気で、ついでに気が動転してたからー♪」 > でも、鷲づかみにされている彼の命は危険にさらされていたのでは・・・? 三途の川で、今は亡き人が手招きして呼んでいました。 >>「・・・・・・あなたはそうかもしれませんけどね。リーリアさん。俺人間ですよ?」 >>「あ! アメリアちゃーん♪ >>アメリアちゃんにいわれたとおり、全速力でつれてきたわよー♪」 >>「・・・・・・人の話聞いてます?」 > 完璧に聞いていませんね〜(苦笑) 聞いてないですねー(笑) リーリアは、ある意味アメリアと同類のような気がします。 >>「ありがとうリーリアさん。 >>届けられたこの薬草。早速各神殿に配布させてもらうわ!」 >>「ううん♪これも親衛隊たるつとめだから♪ >>それにアメリア隊長からの、副隊長である私への大任だったから張り切っちゃったー♪」 > 何も知らない人が聞けば、『薬草を届けるのが、親衛隊と何の関係があるのだろう・・・。』と深く疑問に残りそうですね。 あるいは、関わらないほうがいいと。 >>「その意気よ! リーリアさん! >>わたしたちリオ君親衛隊の栄光は、燃える明日に輝いているわ!」 > ・・・輝いているのだろうか? 彼女たちには輝いているんでしょう…たぶん。 >>肩を組み、見えない朝日を指差してるアメリアとリーリア。 > 誰も彼女たちを止める事は出来ません・・・ リナが張り倒したんなら、止めれる…かもしれません。 >>「とりあえず家に帰って、かえの服に着替えてきます。 >>もう昼なんですけど・・・・・・さきほどのやつで、現金を落としてしまったようですし・・・・・・今日は自炊ですね」 > 悪運が強いご様子で・・・ そして、彼にはどんどん不幸のどつぼにハマっていただきます。 > この方、女性どころか人なのかも怪しい所ですね。 女性の形態を装っていますが、その正体は高位魔族の覇王神官。 >>「権力や更なる名誉。それを手に入れるために、ここを建設したんだからな!」 > 余計な野心なんか持たなければいいのに・・・。 この人がいる場所は、彼の野心が詰まった場所でもあったんです。 >>「ここはいい玩具置き場だったわヨ」 >>「なに?」 >>ここにいたってようやく、彼は彼を取り巻く彼らに気がついた。 >>「なにをやってるお前ら! 私は呼んだ覚えはないぞ!」 > こんな状態になっても偉そうに出来るのがある意味すごいと思います。・・・見習いたくはないですけど。 この人と、『彼ら』にはある接点が。 >>「押さえつけテ」 >>数人が男を取り押さえる。 >>「やめんか! お前らみたいなはぐれ者を拾ってやったのはこの私だぞ! その恩を忘れたのか!」 > 騒ぐ暇が在れば逃げればいいのに・・・。 危害を加えるわけがないという、思い込みから。 後は押さえつけられているので逃げられなかった。 >>「光栄に思うといいワ。もうすぐすべての準備が整うノ。 >>あなたはその礎(いしずえ)の一つになれるのだかラ、感謝してよネ」 > ・・・感謝する人は少ないと思いますが・・・、まあ、考え方の違いでしょうね。 覇王神官の暗躍は、ある人たちを追い詰めていきます。 >>妖艶な笑みを向け、女は一部始終を見ていた『彼』に呼びかけた > 『彼』とは誰なのでしょうか? 望みを叶えようとしている哀しい人です。 > 続きを楽しみにしています。 > 以上、ホリでした。 感想ありがとうございました。 |
34530 | Re:白魔術都市狂想曲 37 | セス | 2009/9/25 22:33:16 |
記事番号34512へのコメント こんばんは、フィーナさん。 > >「・・・・・・いきなりドラゴンに鷲づかみにされて、飲まず食わずで連行されて・・・・・・死ぬかと思いましたよ」 よく失神しませんでしたね、彼。 >「あ! アメリアちゃーん♪ >アメリアちゃんにいわれたとおり、全速力でつれてきたわよー♪」 > >「・・・・・・人の話聞いてます?」 聞いてないです(笑 > >もうもうと立ち込める土煙の中、地面に思いっきり強打された彼は、よろよろと立ち上がった。 > >・・・・・・立ち上がる途中、ダメージが大きかったのかふらついていたりする。 ・・・頑張れ、にーちゃん。 >「この兄ちゃん誰だっけ?」 > >「レイスン・シティで知り合ったでしょうが! >やたらいじりやすくて、腰が低くて不幸体質な神官よ」 ・・・ひでえ・・・(笑 ひたすら不幸体質の神官さんが哀れでした(笑 この続きを楽しみにしています。 |
34536 | Re:白魔術都市狂想曲 37 | フィーナ | 2009/9/26 22:10:37 |
記事番号34530へのコメント >こんばんは、フィーナさん。 こんばんは。セスさん。 >>「・・・・・・いきなりドラゴンに鷲づかみにされて、飲まず食わずで連行されて・・・・・・死ぬかと思いましたよ」 >よく失神しませんでしたね、彼。 強制連行中、飛行速度の速さに失神してます。 三途の河の向こうに、すでに亡くなっているはずの親しい人たちが綺麗な花畑から彼を手招きしていましたとさ。 >>「あ! アメリアちゃーん♪ >>アメリアちゃんにいわれたとおり、全速力でつれてきたわよー♪」 >>「・・・・・・人の話聞いてます?」 >聞いてないです(笑 人の話を聞かない奴は、ガウリイをはじめ多いですから。 >>もうもうと立ち込める土煙の中、地面に思いっきり強打された彼は、よろよろと立ち上がった。 >>・・・・・・立ち上がる途中、ダメージが大きかったのかふらついていたりする。 >・・・頑張れ、にーちゃん。 頑張っても、報われなかったりします。 そして、彼の身に、更なる不幸が襲い掛かります。 >>「この兄ちゃん誰だっけ?」 >>「レイスン・シティで知り合ったでしょうが! >>やたらいじりやすくて、腰が低くて不幸体質な神官よ」 >・・・ひでえ・・・(笑 >ひたすら不幸体質の神官さんが哀れでした(笑 >この続きを楽しみにしています。 この人の不幸っぷりは、覇王神官の暗躍などの重大なことから、どうでもいいようなことまで及びます。 |
34543 | 白魔術都市狂想曲 38 | フィーナ | 2009/9/27 23:34:59 |
記事番号34452へのコメント 「ねえねえリナちゃん♪ 折角だから一緒にお昼食べない?おいしいところがあるの♪」 「だめよリーリアさん。わたしたちは、これから患者さんたちの治療に当たらなければならないんだから」 「えー?だってぇ。 リナちゃんと正式に付き合ってもいいってアメリアちゃんいってたのにぃ」 ごふっ! 前のめりに倒れるあたし。 ガウリイは相変わらずほけーんとしているし・・・・・・ アレンとはいうと、今の発言に地面につっぷしている。 「あせらなくても大丈夫よ。リナはただ単に照れてるだけ」 「そーなんだー♪」 「くぅらアメリア!あんたなんてこといってんのよ!」 問われてアメリアは、きょとんとして、 「でもリナがいったんでしょ?付き合ってもいいって」 「あたしはそんなことはいってない!」 「一緒に食事に言ったり、ショッピングを楽しんだり、その後――」 「デート権一回のみ!この場合は食事のみよ!」 リーリアの言葉をさえぎり、そう吠えるあたし。 「そんなー」 「あの・・・・・・リナさん」 アレンは、こめかみのあたりをおさえて、 「いったいどこをどうなったらデート権とか付き合うだとか、そういうことになるんですか」 「なりゆき」 「・・・・・・なりゆきっていわれましても」 どこか困った表情でアレンは、 「ひょっとして弱みを握られて、付き合うように強制されたりしているとか?」 「違うわよ」 「リナの弱みなんか握ったら、逆襲されておだぶつになるに決まってるじゃない」 「下手すりゃ骨すら残らなかったりしてな」 「いえてるわねー」 「・・・・・・アメリア様にガウリイさん。和やかにそんな物騒なこといわないでくださいよ。 そもそもアメリア様やリーリアさんがいってる『リオ君親衛隊』ってなんですか?」 「リオっていうのは、リナが男装したときの偽名」 アメリアのセリフに、彼は眉をひそめ、 「なんで男装なんかするんです」 「マーシュ卿ってやつが、名産品などを密輸してるってはなしをきいて、情報を集めるためにマーシュ卿が経営しているホストクラブにホストとして潜入したのがその発端」 「・・・・・・マーシュ卿」 微妙にイヤな顔をするアレン。 「リーリアと知り合ったのはそういった事情で。 結局は、密輸とかはそいつの妹と、エリックってやつの仕業だったんだけど」 「色々あって、リナがいつものようにそのマーシュ卿の屋敷を半壊させちゃってね」 「そのいつものようにとは、どういう意味かな?」 「そういう意味に決まってるじゃない」 アメリアに、卍(まんじ)固めをきめるあたし。 「それはわかりましたけど、リナさんはそちらサイドの方ではないはずなのに、なんでつきあうって――」 「アレン。今すぐ人為的にそっこー不幸になりたい?」 「わかりましたごめんなさいこれいじょうはきかないですから」 襟ねっこひっつかみいうあたしに、アレンはガタガタ震えながらそういった。 「ところで、これからオレたちどこいくんだ?」 「ここ数日あんたに散々説明したでしょうが! アルベルト卿が所有している養護施設の一つよ」 「そのベルベルトってやつがなんだっていうんだ?」 「アルベルト卿よ。そいつが所有している養護施設のどれかに、行方不明者はいるはずよ」 「けどリナ。わたしたちがいった施設には、どこも怪しい所なんてなかったじゃない。 現にアルベルト卿も、施設内のあちこち捜索されても平気な顔してたし」 「それだけじゃないんでしょ?所有している養護施設は」 「ええ。わたしたちがいったところとはべつに、あと三つ」 「多くの身寄りのない人間を収集しても、咎められることはないのは、ああいった施設よ。 人の入れ替わりも激しく、いちいち顔なんかのチェックもする必要なんかないんだからね」 |
34559 | 白魔術都市狂想曲 39 | フィーナ | 2009/9/29 17:59:46 |
記事番号34452へのコメント そこにたちそびえる白亜の建築は、新緑の木々と広々としたつくりになっていた。 建物の中から、こちらを伺うような視線。 しかしその姿は見えず、気配を殺している。 「とまれ」 入り口からさしあたったところで声をかけられ、振り向くと。 数人の、おそらくは孤児か何かだろう――子供を引き連れた男が不機嫌なまなざしをこちらに向けた。 「なにものだ」 「最近起こっている事件の調査をしているものよ」 縄張りを荒らされて殺気立つ、獣のような警戒の色があった。 子供たちにもそれが伝わったらしく、表情が強張っている。 「我々は、アルベルト卿に拾われたようなものだ。 ここには我らが築いてきた営みがあり、何の許可なく入所されるのを良しとしない」 まだ十代に満たないような少年から、流暢な言葉がつむがれる。 「その許可証ならここにあるわ」 「施設長が不在の今、班長であるわたしが拝見させてもらう」 いっそう不機嫌さが増した顔で、男はそれを一読する。 目を通したのは一瞬のことだった。 建物の中に入ると、中を歩いていた子供たちがいっせいにこちらを注視した。 こちらを息を殺してみている子供や、好奇に満ちた視線。 人間の息遣いがところどころで聞こえてくる。 よくよくその動きを観察してみると、この施設内にいる人間のほとんどが、訓練を受けたもの特有の足の運びをしていた。 それは、あのカイルと同じ動きだった。 ・・・・・・ふむ。 「ところで、アズトムさんでしたよね」 「そうだ」 振り向きもせずにそっけなく言う男。 敵意を隠そうともせず、変な動きをすれば容赦しないという心の動きが透けて見える。 「カイルも、以前ここにいたんですよね」 「そうだ。奴は施設長が目にかけるほど、優秀な成績を収め、アルベルト卿の養子として送り出された」 「へー」 のーてんきな声を上げるガウリイ。 「カイルはここへは時々立ち寄ったりしないんですか?」 「しない。最初のうちだけ」 「土産話のなかに、世界の情勢の動きとか教えてくれたんだー!」 「あと上の人間に取り入る方法とか!」 「なんだかわからんが、すごいんだなー」 感心しているガウリイのセリフは、半分聞き流していた。 口々にいう子供たちの言葉をつなげてみる。 「でもカイルおにいちゃんは」 いいかけた少年を、十代の半ばほどの子供によって口を押さえられる。 「なんていいかけたんだ?」 ガウリイは、子供の目線になるように腰を落とし、その少年に問いかけた。 「それは・・・・・・」 「うん?」 「やっぱりいわない!」 「えー?なんでだよ」 「ごくひじこうだからいっちゃいけないの!」 「なあリナ。ごくうひこうってなんだ?」 「おにいちゃんあったまわるーい!」 子供に言われ、ガウリイは小首をかしげる。 沸き起こった疑念は渦を巻き、ある一つの可能性を浮かび上がらせた。 「おまえたち・・・・・・!」 強い口調のアズトムに、うち何人かは口を押さえた。 「その極秘事項って何なのかな?」 聞き返すあたしに、幼い子供たちは顔を見合わせ、 「いってはならない」 「秘密のことがら」 きゃっきゃっ!と、笑いながら走り、遠ざかる子供たち。 長い沈黙のあと。 重い沈黙を保ちながら、アズトムは無言のまま歩き始めた。 そのむかう先にあるのは、確か地図の上だと広いホールになっている場所だったはずである。 広いホールへと足をすすめるアズトム。 「以前どこかでお会いしましたよね」 歩いていたその動きが止まる。 こちらの様子を盗み見ていた人間から、息遣いの音が荒くなる。 「・・・・・・きのせいだ」 そういいつつも、男と施設にいる者に一瞬生まれた動揺と殺気はごまかしようがなく。 「ほら。一度お会いしたじゃないですかー」 わざと軽薄な口調で言うあたし。 冷水を浴びせられるような殺気が男から立ち昇る。 「マーシュ卿が経営しているところで、闘りあったじゃないですかー」 「やれ」 アズトムの号令のもと、男たちが動いた。 やはり、そうか。 この施設。 表は孤児や難民を受け入れている一見マトモな養護施設。 しかしその実態は。 身寄りのない子供を、暗殺術や情報収集など教え込み、世に輩出している養成施設だというわけか! ・・・・・・おそらく、このことを知っているのは。 突っかかってくるそいつの体を支点にして、一撃をかわす。 ディム・ウィン 「 魔 風 !」 ごぉう! 多少アレンジを加え、一点に収縮させた風を解き放つ。 強風によって、たたらをふむ男。 体勢を崩した男に蹴りを入れて昏倒させる。 ショート・ソードを抜き放ち、斜め上の上空へ放り投げた。 ばちぃ! うち一人がこちらに放った雷の呪文を察して、ショート・ソードを避雷針代わりに放り投げたのだ。 呪文を使った男は、防がれるとは思っていなかったらしく、一瞬動きを止まらせる。 どごっ! その隙を見逃さずに、ガウリイの拳が男に食い込んだ。 |
34561 | Re:白魔術都市狂想曲 39 | セス | 2009/9/29 19:36:32 |
記事番号34559へのコメント こんばんは、フィーナさん。 >「ごくひじこうだからいっちゃいけないの!」 > >「なあリナ。ごくうひこうってなんだ?」 > >「おにいちゃんあったまわるーい!」 > >子供に言われ、ガウリイは小首をかしげる。 子供って正直なんですね(笑 面と向かって頭悪いって言われても怒らない点、ガウリイ結構人間できてるかも(笑 >突っかかってくるそいつの体を支点にして、一撃をかわす。 > ディム・ウィン >「 魔 風 !」 > >ごぉう! > >多少アレンジを加え、一点に収縮させた風を解き放つ。 > >強風によって、たたらをふむ男。 > >体勢を崩した男に蹴りを入れて昏倒させる。 > >ショート・ソードを抜き放ち、斜め上の上空へ放り投げた。 > >ばちぃ! > >うち一人がこちらに放った雷の呪文を察して、ショート・ソードを避雷針代わりに放り投げたのだ。 > >呪文を使った男は、防がれるとは思っていなかったらしく、一瞬動きを止まらせる。 > >どごっ! > >その隙を見逃さずに、ガウリイの拳が男に食い込んだ。 戦闘シーン、テンポよく進んでいって読みやすくて好きです。 あと、ガウリイがかっこいいです、普段がくらげなぶん(笑 |
34573 | Re:白魔術都市狂想曲 39 | フィーナ | 2009/9/30 21:56:07 |
記事番号34561へのコメント >こんばんは、フィーナさん。 こんばんは。セスさん。 >>子供に言われ、ガウリイは小首をかしげる。 >子供って正直なんですね(笑 >面と向かって頭悪いって言われても怒らない点、ガウリイ結構人間できてるかも(笑 他の人間と比べるのも、あれなようなきもしますが… なにせ、ほとんど常識はずれな方々ですから。 >>その隙を見逃さずに、ガウリイの拳が男に食い込んだ。 >戦闘シーン、テンポよく進んでいって読みやすくて好きです。 >あと、ガウリイがかっこいいです、普段がくらげなぶん(笑 ガウリイは動かしやすくて、動かしにくいので(普段何考えてるのやら) 構図としてはガウリイがぼけて、リナがそれに解説する図式にしています。戦闘のときには、よほどの凄腕の方じゃないと。 |
34574 | 白魔術都市狂想曲 40 | フィーナ | 2009/10/1 00:17:08 |
記事番号34452へのコメント がしゃぁ! ガウリイの拳によって、ホールの外側の通路へと吹っ飛び、激しい音を立てて倒れる男。 「なぁにー?」 「けんかー?」 てこてこきたのは、十歳ほどの二人の男の子。 「くるな!」 いって制したのはアズトム。 「くるなっていわれると、いきたくなるよねー。クゥ」 「なるよねー。キーくん」 「なにしにきた!もどれ!」 「お前さんたち。危ないからここから離れろ」 おとこたちから目を離さずにいうガウリイに、二人は顔を見合わせ、 「あぶないってー?」 「ないってー?」 二人ほぼ同時に小首をかしげる。 「あっ! そーだ!」 「どうしたの?キーくん」 「んーとね。新しく入ったディーくんがねー。 むだんでぼくたちのいるところへくるひとには気をつけろってー」 「ディー!?やっぱりあいつここにきてるの!?」 あたしのセリフに、キーとやらは不思議そうな顔で、 「おねぇちゃんディーくんのともだちー?」 「だちー?」 「トモダチじゃないけど、知ってる奴よ」 「おねぇちゃんのおはなしって」 「なしってー」 「よくわからないー」 「ないよねー」 「そいつは、いま、どこにいるの?」 「むずかしいこと、ぼくらにいわれてもー」 「よくわかんないー」 キーの言葉の後に、クゥがつなげているみたいである。 「でもさー」 「もさー」 「もしかしてぼくたちの家族を奪おうとしてるのかな?」 クゥと呼ばれた子供が、倒れた男を見ていった。 「こわーい。キーくん。 新しい家族が増えたのに、おんなじようにされるのいやだねー」 「奪われたくないよねー」 「ないよねー」 いって同時にうなずいて、 「アズトムおにぃちゃん」 「そういうわけで」 「ぼくたちも家族を守りたいから」 「助太刀するよー」 「無茶するな」 「わかってるよー」 「るよー」 瞬間。 二人の姿を一瞬見失う。 嫌な予感がして、とっさに左によける。 ひゅん・・・ 右から風を切る音が聞こえ、唱え終わっていた呪文を解き放つ。 フリーズ・アロー 「 氷 の 矢 !」 「きゃあ」 回り込んできたクゥだかキーだかしらないが、子供の声。 エアロ・ボム 「 風 裂 球 !」 ぼぅん! アズトムの任意にはじけさせた風の呪文は、あたしが放った氷の矢をあさっての方向へはじき飛ばした。 「ありがとう!おにぃちゃん!」 「礼を言うヒマがあったら口と手を動かせ!キール!」 こちらとにらみ合いながらも、キー・・・・・・キールに喝を飛ばすアズトム。 ウインド・ブリッド 「 轟 風 弾 !」 その隙を突くようにして、クゥの呪文が完成した。 回避の面倒な術を! この呪文。 フレア・アロー 風の衝撃波をいくつも放つ、 炎 の 矢 の風バージョンである。 フレア・アロー 風がもとになっているぶん、 炎 の 矢 などと違い軌跡を読むのは、非常に難しい。 あたしの眼前には、アズトムが立ちはだかっている。 ガウリイは、他の奴らの相手にてこずっていて、こちらのフォローはまず無理。 ええい!ならば! あたしのショート・ソードを回収し、前に突き出す。 ショート・ソードに組み込まれたストック・ジュエルが、淡い輝きを生み出す。 きゅぅ・・・ こちらを襲うはずだった風の衝撃波の大半は、こちらに届く前にストック・ジュエルに吸収させた。 おっし! チャージ完了! 風の衝撃波で、肌を多少切ったが特に支障は出ていない。 今度はこちらの番である。 エルメキア・ランス 「 烈 閃 槍 !」 呪文をクゥに解き放つ。 「わぁ!?」 「クゥ!」 キールの声。 光の槍が届く寸前。 「しゃがめ!」 アズトムの声が響く。 その声に反射的に反応したのか、クゥはしゃがんでかわした。 |
34586 | 白魔術都市狂想曲 41 | フィーナ | 2009/10/2 14:02:18 |
記事番号34452へのコメント 畳み掛けるように、アズトムはこちらに接近戦を仕掛けてきた。 うわまず! あたしかて剣のほうはかなりつかえるが、かなりの腕を持つこいつら相手と正面きって剣をあわせたくない。 ガウリイは、切りかかってくる相手を難なく倒しているが、それは連中よりも、ガウリイのほうが剣士として超一流の腕をしているからだ。 ウインド・ブリッド 「 轟 風 弾 !」 呪文を唱え終わっていた後だったので、ストック・ジュエルにチャージしておいた風の呪文をアズトムに解き放つ。 ディム・ウィン 「 魔 風 !」 キールから放たれた強風は、アズトムに向かうはずだった風の衝撃波を吹き散らす! 風の勢いに押し出される形で、スピードを上げたアズトムの蹴りが、あたしのみぞおちに食い込んだ! 「くっ!」 これは、ちょっときいた。 たたらを踏み、なんとかもちこたえる。 「はぁっ!」 みると、あたしのよこにきたガウリイの一撃が、アズトムに向かって一閃される! ・・・・・・なるほど。 もしあそこで、あたしに攻撃を仕掛けたら。 たとえあたしを倒せても、ガウリイの一撃によって切り倒されると踏んで、あたしを蹴り飛ばすだけにいたったのだろう。 「ちっ!」 アズトムは剣で受け止める瞬間、嫌なものを感じたのか、慌てて回避する。 それに追いすがろうとしたガウリイに、 ディム・ウィン 『 魔 風 !』 ごぉう! 声すらハモらせ、キールとクゥの生み出した強風が、ガウリイをおしとどめた。 大きく間合いを取り、慎重に距離をとるアズトム。 こちらの呪文が来ても、いつでも対応できるような絶妙な距離である。 こういう攻守のしっかりしているやつほど、戦いにくいものはない。 キールとクゥのサポートだけでなく、連携もしっかりしている。 やりようならいくらでもある。 ドラグ・スレイブ たとえば外に脱出してから、 竜 破 斬 かなんかで建物ごと破壊して生き埋めにするとか。 ・・・・・・まあ、それは半分冗談だが。 そもそも、あたしたちがここにきたのは、行方不明者の捜索である。 神殿に運び込まれた連中以外でも、行方をくらませている人間もいるんだから、確認するまではいくらなんでも、そんなことはしない! ・・・・・・と、一概には否定できないところではある。 口の中で呪文を唱えつつ、にらみ合うあたしたち。 「――おまちなさいっ!」 広いホールに、聞きなれた声が響き渡ったのはそのときだった。 天井近くにある、シャンデリアのうえにすっくとたちあがったのは、いわずとしれたアメリアである。 「うっわー!」 「わー!」 天井を指差してはしゃぐキールとクゥ。 「あーゆーのって、へんじんっていうんだよねー」 「だよねー」 「変人ではありません! 正義の味方です!」 『うっそだー!』 子供二人に悪意なく言われ、一瞬アメリアの顔がひくついたようなきがした。 「あどけない子供をたぶらかし、人を襲わせること。それはすなわち悪!」 「むだんでひとのうちにはいるのはー」 「のはー」 「ふほうしんにゅーっていうんだよー」 「だよー」 前口上を言ってるアメリアに、どこで覚えたのか的確なツッコミを入れるキールとクゥ。 アメリアの肩がちょっぴし震えていたりするのは、あたしの気のせいだろーか。 「何も知らずに不正を行うあなたたちを、神に代わってこのわたしが正してあげるわっ!」 「おねぇちゃんがやってることもー」 「てることもー」 「ふせいっていうんだよー」 「だよー」 「・・・・・・とうっ!」 勢いよく天井からダイブするアメリア。 ひゅるるるる・・・ 『おおー』 子供二人は感嘆の声を上げ・・・・・・ べしゃ! そのまま、顔面から地面に着地するアメリア。 「うわー」 「わー」 『ダッサー』 ややあって、何事もなかったかのようにアメリアはがばり!と、たちあがり。 「あなたたちに、正義とは何かを、その身をもって思い知らせてあげるわ!」 「・・・・・・それって、力づくって意味なんじゃ」 「覚悟なさい! あなたたち!」 ガウリイが、ぼそりといったそのセリフ。 アメリアは聞く耳もたずに宣言したのだった。 |
34587 | Re:白魔術都市狂想曲 41 | ミオナ | 2009/10/2 15:10:55 |
記事番号34586へのコメント こんにちは。ミオナです。フィーナさん。 無邪気な子供に鋭いツッコミを入れられるアメリア……。 なんか、悲しくて涙が出ました(;_;) がんばれアメリア! 正義は、たぶんある!? |
34596 | Re:白魔術都市狂想曲 41 | フィーナ | 2009/10/2 23:42:52 |
記事番号34587へのコメント >こんにちは。ミオナです。フィーナさん。 この時間ではこんばんは。ミオナさん。 >無邪気な子供に鋭いツッコミを入れられるアメリア……。 >なんか、悲しくて涙が出ました(;_;) >がんばれアメリア! >正義は、たぶんある!? 戦闘のさなか、ほろりと笑いを取り入れてみました。 このあと、シリアスといいますか。ダークな部分が出てきます。 |
34589 | Re:白魔術都市狂想曲 41 | セス | 2009/10/2 20:09:17 |
記事番号34586へのコメント こんばんは、フィーナさん。 >「あーゆーのって、へんじんっていうんだよねー」 > >「だよねー」 > >「変人ではありません! 正義の味方です!」 > >『うっそだー!』 > >子供二人に悪意なく言われ、一瞬アメリアの顔がひくついたようなきがした。 子供の正直な発言に、さすがの超合金娘も一瞬傷ついたみたいですね(笑 > >アメリアの肩がちょっぴし震えていたりするのは、あたしの気のせいだろーか。 気のせいじゃないです(笑 > >「何も知らずに不正を行うあなたたちを、神に代わってこのわたしが正してあげるわっ!」 > >「おねぇちゃんがやってることもー」 > >「てることもー」 > >「ふせいっていうんだよー」 > >「だよー」 > >「・・・・・・とうっ!」 少し間があったのは、言い返そうとして言い返せなかったのでしょうか・・・? >勢いよく天井からダイブするアメリア。 > >ひゅるるるる・・・ > >『おおー』 > >子供二人は感嘆の声を上げ・・・・・・ > >べしゃ! > >そのまま、顔面から地面に着地するアメリア。 > >「うわー」 > >「わー」 > >『ダッサー』 > >ややあって、何事もなかったかのようにアメリアはがばり!と、たちあがり。 > >「あなたたちに、正義とは何かを、その身をもって思い知らせてあげるわ!」 > >「・・・・・・それって、力づくって意味なんじゃ」 > >「覚悟なさい! あなたたち!」 > >ガウリイが、ぼそりといったそのセリフ。 あ、珍しくガウリイが突っ込んだ(笑 シリアスなバトルシーンの中にもギャグが混ざっているのがスレイヤーズらしくていいなと思いました |
34597 | Re:白魔術都市狂想曲 41 | フィーナ | 2009/10/2 23:52:19 |
記事番号34589へのコメント >こんばんは、フィーナさん。 こんばんは。セスさん。 >>「あーゆーのって、へんじんっていうんだよねー」 >>「だよねー」 >>「変人ではありません! 正義の味方です!」 >>『うっそだー!』 >>子供二人に悪意なく言われ、一瞬アメリアの顔がひくついたようなきがした。 >子供の正直な発言に、さすがの超合金娘も一瞬傷ついたみたいですね(笑 無邪気にいわれたわけですから、余計にこたえたみたいです。 >>アメリアの肩がちょっぴし震えていたりするのは、あたしの気のせいだろーか。 >気のせいじゃないです(笑 天井にいるから、ちょっぴしどころか、ガタガタしてたんじゃないでしょうか。 >>「何も知らずに不正を行うあなたたちを、神に代わってこのわたしが正してあげるわっ!」 >>「おねぇちゃんがやってることもー」 >>「てることもー」 >>「ふせいっていうんだよー」 >>「だよー」 >>「・・・・・・とうっ!」 >少し間があったのは、言い返そうとして言い返せなかったのでしょうか・・・? ご想像にお任せします。 >>そのまま、顔面から地面に着地するアメリア。 >>「うわー」 >>「わー」 >>『ダッサー』 >>ややあって、何事もなかったかのようにアメリアはがばり!と、たちあがり。 >>「あなたたちに、正義とは何かを、その身をもって思い知らせてあげるわ!」 >>「・・・・・・それって、力づくって意味なんじゃ」 >>「覚悟なさい! あなたたち!」 >>ガウリイが、ぼそりといったそのセリフ。 >あ、珍しくガウリイが突っ込んだ(笑 ただいまリナは呪文の詠唱中で、突っ込めるのがガウリイしかいなかったんです。 >シリアスなバトルシーンの中にもギャグが混ざっているのがスレイヤーズらしくていいなと思いました このあとは、ダークでシリアスな部分が強く出てきます。魔族嫌いになる人が続出するかも。 |
34603 | 白魔術都市狂想曲 42 | フィーナ | 2009/10/3 23:22:42 |
記事番号34452へのコメント 痺れを切らし、数人がこちらに迫る! ブラム・ブレイザー 「 青 魔 烈 弾 波 !」 こぉう! あたしの放った、青い光の衝撃波が数人を吹っ飛ばす。 うち一人が接近し、こちらに刃を振り下ろす。 ヴィスファランク 「 霊 王 結 魔 弾 !」 ごげっ! やおら派手な音を立て、吹っ飛ぶ男。 フレア・アロー 「 炎 の 矢 !」 アズトムの炎の矢に突っ込み、アメリアは拳を振るう。 ばしゅう・・・! 魔力のこめられた拳で、炎を吹き散らし、アズトムに迫る! フリーズ・アロー 「 氷 の 矢 !」 させじとキールの放った数本の氷の矢。 アメリアはそれを打ち落とそうと拳を上げ、 ディム・ウィン 「 魔 風 !」 ごう! 「くっ!?」 クゥの放った強風で、アメリアはたたらを踏んで足を止める。 風の勢いにおされ、二・三本の氷の矢が、スピードをつけアメリアに迫る! 「はぁ!」 ぎん! ぎ・・・ぎん・・・! フォローに入ったガウリイの斬撃は、アメリアに届く前にすべて叩き落された。 むろんあたしも、ただ傍観しているわけではない。 切りかかってくる連中を、ショート・ソードで牽制しながら呪文を唱え、 エルメキア・ランス 「 烈 閃 槍 !」 どう! 光の槍をその身に受けて、倒れる男。 アメリアの背後に回りこみ、刃を振り下ろす男。 「おろかな!」 手刃で剣を落とし、 げきょ! のびるようなアッパーで男のあごを砕く。 「あなたたちには」 めきょ! 半歩軸足を移動させ、別の一人に肘鉄を食らわせ、 「悪を恥じる」 げし どすっ! 足の裾を蹴り、一瞬怯んだところにエルボーで昏倒させ、 「良心はないんですかっ!?」 どきゃふみょ! 魔力をこめた拳で振り下ろされた刃を受け止め、バランスを崩した男二人を踏んづける! 水を得た魚のように、生き生きとしているアメリア。 ・・・・・・あ。 今の男、泡吹いてる。 ヴ・ヴライマ 「 霊 呪 法 !」 キールの声が響くと同時、石畳の床がめくれおち、地面がむき出しになる。 おお・・・ん・・・ かりそめの命を与えられ、一体のゴーレムが出現した! 「ゴーレム! 動いているおねぇちゃんをやっつけろ!」 状況判断も悪くない。 いまここで動いている女性は、あたしとアメリアの二人しかいない。 ゴーレムは、単純な命令しか受け付けないということ。 ゴーレムのことを理解している。 ・・・・・・どこぞの魔道士とは大違いである。 のっしのっしと、こちらに歩みを進め、 ダム・ブラス 「 振 動 弾 !」 ごぎゃ! あたしの呪文で、あっけなく土にかえる。 アズトムの呪文の詠唱が終わり、剣を抜刀する形でかまえ、 ブレードハウト 「 地 撃 崩 斬 」 ふぉん! 大地を疾る衝撃波が、あたしに迫る! どわ!? その一撃は何とか、かわすことができたが、その衝撃波は進路を変えて対象者であるあたしをしつこく追尾する。 ええい! めんどい! 早口で呪文を唱える。 こちらに衝撃波が届く寸前、 「させるか!」 ガウリイがブラスト・ソードを、あたしの前の地面に突き刺す! ぎぢっ! あたしは親指でガウリイに礼を言って呪文を解き放つ。 ディル・ブランド 「 炸 弾 陣 !」 どごぉぉん! 「のきゃぁぁぁっ!?」 その呪文で、アメリアごと数人を吹っ飛ばす! よっし! 今ので敵の数は減ったぞ! 「・・・・・・鬼か。貴様は」 どこか呆れた様子で突っ込むアズトム。 それには答えず呪文を唱え、 「させぬ!」 こちらに迫るアズトム。 ひたり・・・ その動きが止まる。 アズトムの足元には、一本のナイフ。 シャドウ・スナップ あらかじめ唱えておいた 影 縛 り にその動きを止められて。 ライティング 「 明 り !」 まばゆい光で自由を取り戻すも、 ざん・・・! ガウリイの斬撃で切り倒される。 その様子を見て、キールとクゥの動きが凍りつく。 「・・・・・・アズトム・・・・・・」 「おにぃ・・・ちゃん?」 事切れたアズトムに駆け寄るクゥ。 「エルメキア――」 ・・・・・・あたしの放った―― 「――ランス!」 きゅど! 精神衰弱を引き起こす、光の槍がクゥに突き刺さった。 |
34604 | Re:白魔術都市狂想曲 42 | kou | 2009/10/4 08:43:55 |
記事番号34603へのコメント レスを書くのは、久しぶりですね。 kouです。 > >痺れを切らし、数人がこちらに迫る! > ブラム・ブレイザー >「 青 魔 烈 弾 波 !」 > >こぉう! > >あたしの放った、青い光の衝撃波が数人を吹っ飛ばす。 > >うち一人が接近し、こちらに刃を振り下ろす。 > ヴィスファランク >「 霊 王 結 魔 弾 !」 > >ごげっ! > >やおら派手な音を立て、吹っ飛ぶ男。 ご愁傷様です。 > フレア・アロー >「 炎 の 矢 !」 > >アズトムの炎の矢に突っ込み、アメリアは拳を振るう。 > >ばしゅう・・・! > >魔力のこめられた拳で、炎を吹き散らし、アズトムに迫る! いくら平気だとわかっていても普通は躊躇してもおかしく無いんですけれどね。 > フリーズ・アロー >「 氷 の 矢 !」 > >させじとキールの放った数本の氷の矢。 > >アメリアはそれを打ち落とそうと拳を上げ、 > ディム・ウィン >「 魔 風 !」 > >ごう! > >「くっ!?」 > >クゥの放った強風で、アメリアはたたらを踏んで足を止める。 う〜みゅ、コンビネーションはリナとガウリィ以上か? >風の勢いにおされ、二・三本の氷の矢が、スピードをつけアメリアに迫る! > >「はぁ!」 > >ぎん! >ぎ・・・ぎん・・・! > >フォローに入ったガウリイの斬撃は、アメリアに届く前にすべて叩き落された。 > >むろんあたしも、ただ傍観しているわけではない。 > >切りかかってくる連中を、ショート・ソードで牽制しながら呪文を唱え、 > エルメキア・ランス >「 烈 閃 槍 !」 > >どう! > >光の槍をその身に受けて、倒れる男。 生け捕りにしなきゃいけないしね。 >アメリアの背後に回りこみ、刃を振り下ろす男。 > >「おろかな!」 > >手刃で剣を落とし、 > >げきょ! > >のびるようなアッパーで男のあごを砕く。 > >「あなたたちには」 > >めきょ! > >半歩軸足を移動させ、別の一人に肘鉄を食らわせ、 > >「悪を恥じる」 > >げし > >どすっ! > >足の裾を蹴り、一瞬怯んだところにエルボーで昏倒させ、 > >「良心はないんですかっ!?」 > >どきゃふみょ! > >魔力をこめた拳で振り下ろされた刃を受け止め、バランスを崩した男二人を踏んづける! それだけ痛めつける行動を恥じる良心はないのですかアメリア………。 >水を得た魚のように、生き生きとしているアメリア。 よっぽどストレスためていたんだなぁ。 >・・・・・・あ。 > >今の男、泡吹いてる。 ちょっと同情します。 > > > > > > > ヴ・ヴライマ >「 霊 呪 法 !」 > >キールの声が響くと同時、石畳の床がめくれおち、地面がむき出しになる。 > >おお・・・ん・・・ > >かりそめの命を与えられ、一体のゴーレムが出現した! > >「ゴーレム! 動いているおねぇちゃんをやっつけろ!」 > >状況判断も悪くない。 > >いまここで動いている女性は、あたしとアメリアの二人しかいない。 う〜ん。将来性ありそうなお子様だな。………この能力が彼本来の者なのかは、疑問だけど >ゴーレムは、単純な命令しか受け付けないということ。 > >ゴーレムのことを理解している。 > >・・・・・・どこぞの魔道士とは大違いである。 あっはっはっは。アメリア………言われて居るぞ。まぁ、アメリアの事じゃ無いんだけれど………。 >のっしのっしと、こちらに歩みを進め、 > ダム・ブラス >「 振 動 弾 !」 > >ごぎゃ! > >あたしの呪文で、あっけなく土にかえる。 ゴーレムがダース単位できたとしてもリナは平気だろうしね >アズトムの呪文の詠唱が終わり、剣を抜刀する形でかまえ、 > ブレードハウト >「 地 撃 崩 斬 」 > >ふぉん! > >大地を疾る衝撃波が、あたしに迫る! > >どわ!? > >その一撃は何とか、かわすことができたが、その衝撃波は進路を変えて対象者であるあたしをしつこく追尾する。 > >ええい! > >めんどい! > >早口で呪文を唱える。 > >こちらに衝撃波が届く寸前、 > >「させるか!」 > >ガウリイがブラスト・ソードを、あたしの前の地面に突き刺す! > >ぎぢっ! > >あたしは親指でガウリイに礼を言って呪文を解き放つ。 > ディル・ブランド >「 炸 弾 陣 !」 > >どごぉぉん! > >「のきゃぁぁぁっ!?」 > >その呪文で、アメリアごと数人を吹っ飛ばす! 『ごと』?………さーすがリナさん >よっし! > >今ので敵の数は減ったぞ! > >「・・・・・・鬼か。貴様は」 > >どこか呆れた様子で突っ込むアズトム。 子供を暗殺者代わりに育てるやつらに言われる筋合いは無いと思ふ……。 >それには答えず呪文を唱え、 > >「させぬ!」 > >こちらに迫るアズトム。 > >ひたり・・・ > >その動きが止まる。 > >アズトムの足元には、一本のナイフ。 >あらかじめ唱えておいた 影 縛 り にその動きを止められて。 > ライティング >「 明 り !」 > >まばゆい光で自由を取り戻すも、 > >ざん・・・! > >ガウリイの斬撃で切り倒される。 ん〜。殺さないようにね。 >その様子を見て、キールとクゥの動きが凍りつく。 > >「・・・・・・アズトム・・・・・・」 > >「おにぃ・・・ちゃん?」 > >事切れたアズトムに駆け寄るクゥ。 死んだか……。ちょっと、キールとクゥがかわいそう。 >「エルメキア――」 > >・・・・・・あたしの放った―― > >「――ランス!」 > >きゅど! > >精神衰弱を引き起こす、光の槍がクゥに突き刺さった。 ん〜。キールとクゥ的にはもはやリナ達が悪人なんだろうな。 しっかし、キールと言う名前を聞くとオー○ェンのどたばた変態執事を思い出してしまうなぁ。(嘆息) ……それは別として、本格的に姿が見えてきたディー。はてさて、一体どうなるんでしょうか。 以上、kouでした。 |
34605 | Re:白魔術都市狂想曲 42 | フィーナ | 2009/10/4 21:39:38 |
記事番号34604へのコメント > レスを書くのは、久しぶりですね。 こんばんはkouさん。 こちらも作品を楽しんで読んでいますよ。 >>魔力のこめられた拳で、炎を吹き散らし、アズトムに迫る! > いくら平気だとわかっていても普通は躊躇してもおかしく無いんですけれどね。 正義と熱血の人ですから。 >>「 氷 の 矢 !」 >>させじとキールの放った数本の氷の矢。 >>アメリアはそれを打ち落とそうと拳を上げ、 >>「 魔 風 !」 >>ごう! >>「くっ!?」 >>クゥの放った強風で、アメリアはたたらを踏んで足を止める。 > う〜みゅ、コンビネーションはリナとガウリィ以上か? キールとクゥは、コンビネーションとか実践さながらの模擬戦で自然と身に着けています。 >>光の槍をその身に受けて、倒れる男。 > 生け捕りにしなきゃいけないしね。 けれども、このあと…… >>アメリアの背後に回りこみ、刃を振り下ろす男。 >>「おろかな!」 >>手刃で剣を落とし、 >>げきょ! >>のびるようなアッパーで男のあごを砕く。 >>「あなたたちには」 >>めきょ! >>半歩軸足を移動させ、別の一人に肘鉄を食らわせ、 >>「悪を恥じる」 >>げし >>どすっ! >>足の裾を蹴り、一瞬怯んだところにエルボーで昏倒させ、 >>「良心はないんですかっ!?」 >>どきゃふみょ! >>魔力をこめた拳で振り下ろされた刃を受け止め、バランスを崩した男二人を踏んづける! > それだけ痛めつける行動を恥じる良心はないのですかアメリア………。 相手は悪人ということで、遠慮はしていません。 >>水を得た魚のように、生き生きとしているアメリア。 > よっぽどストレスためていたんだなぁ。 うっぷんやらなんやらを、ぶちまけています。 >>「 霊 呪 法 !」 >>キールの声が響くと同時、石畳の床がめくれおち、地面がむき出しになる。 >>おお・・・ん・・・ >>かりそめの命を与えられ、一体のゴーレムが出現した! >>「ゴーレム! 動いているおねぇちゃんをやっつけろ!」 >>状況判断も悪くない。 >>いまここで動いている女性は、あたしとアメリアの二人しかいない。 > う〜ん。将来性ありそうなお子様だな。………この能力が彼本来の者なのかは、疑問だけど これはキール自身の実力ですよ。 >>ゴーレムは、単純な命令しか受け付けないということ。 >>ゴーレムのことを理解している。 >>・・・・・・どこぞの魔道士とは大違いである。 > あっはっはっは。アメリア………言われて居るぞ。まぁ、アメリアの事じゃ無いんだけれど………。 どこかしら共通していますよね。 ……暴走する度合いとか。 >>「 炸 弾 陣 !」 >>どごぉぉん! >>「のきゃぁぁぁっ!?」 >>その呪文で、アメリアごと数人を吹っ飛ばす! >『ごと』?………さーすがリナさん ちょっとやそっとじゃ、アメリアはへこたれないというリナなりの信頼なんです。……ヤな信頼ですね。 > 子供を暗殺者代わりに育てるやつらに言われる筋合いは無いと思ふ……。 キールもクゥも、孤児なので。 もし拾われていなければ、内乱に巻き込まれ戦死しているか、餓死していたかもしれないんです。 それに、そーゆーふうにさせているのは、国境近くの小競り合いや、盗賊などの出没に困った国の上層部が取引したりと… >>その様子を見て、キールとクゥの動きが凍りつく。 >>「・・・・・・アズトム・・・・・・」 >>「おにぃ・・・ちゃん?」 >>事切れたアズトムに駆け寄るクゥ。 > 死んだか……。ちょっと、キールとクゥがかわいそう。 親代わりの存在。ほかの倒れている男たちも面倒見ていました。 >>精神衰弱を引き起こす、光の槍がクゥに突き刺さった。 > ん〜。キールとクゥ的にはもはやリナ達が悪人なんだろうな。 そうですね。 かれらにとって『家族』を奪われるのは、これで二度目な訳ですから。 > しっかし、キールと言う名前を聞くとオー○ェンのどたばた変態執事を思い出してしまうなぁ。(嘆息) …それはキース…です。 > ……それは別として、本格的に姿が見えてきたディー。はてさて、一体どうなるんでしょうか。 とりあえず、このあとは覇王神官の計画の一部が表に出てきます。 話の構想とかはノートに書いていません。すべて頭の中で考えて、直接打ち込んでいます。魔族の被害にあうのは……辛いです。 > 以上、kouでした。 ひさしぶりのレス。ありがとうございましたkouさん。 |
34613 | Re:白魔術都市狂想曲 42 | セス | 2009/10/5 22:13:26 |
記事番号34603へのコメント こんばんは、フィーナさん。 アメリアの正義の裁き(たこ殴り)のシーンは楽しかったです(笑 >ざん・・・! > >ガウリイの斬撃で切り倒される。 > >その様子を見て、キールとクゥの動きが凍りつく。 > >「・・・・・・アズトム・・・・・・」 > >「おにぃ・・・ちゃん?」 > >事切れたアズトムに駆け寄るクゥ。 > >「エルメキア――」 > >・・・・・・あたしの放った―― > >「――ランス!」 > >きゅど! > >精神衰弱を引き起こす、光の槍がクゥに突き刺さった。 > ・・・この後、この子達はどうなるんでしょうか・・・? いつも感想短い奴ですが、この続きを楽しみにしております。 |
34620 | Re:白魔術都市狂想曲 42 | フィーナ | 2009/10/6 23:22:09 |
記事番号34613へのコメント >こんばんは、フィーナさん。 >アメリアの正義の裁き(たこ殴り)のシーンは楽しかったです(笑 こんばんは。セスさん。 >>ガウリイの斬撃で切り倒される。 >>その様子を見て、キールとクゥの動きが凍りつく。 >>「・・・・・・アズトム・・・・・・」 >>「おにぃ・・・ちゃん?」 >>事切れたアズトムに駆け寄るクゥ。 >>「エルメキア――」 >>・・・・・・あたしの放った―― >>「――ランス!」 >>きゅど! >>精神衰弱を引き起こす、光の槍がクゥに突き刺さった。 >・・・この後、この子達はどうなるんでしょうか・・・? ・・・この子たちは・・・このあと・・・・・・辛いです。 >いつも感想短い奴ですが、この続きを楽しみにしております。 ありがとうございます。 覇王神官の思惑に、翻弄される人間たち。 魔の狙いは、神託に。ゼロスとの会話のなかに伏線が一部(ギャグだと思っているところにも)出ています。 |
34614 | Re:白魔術都市狂想曲 42 | ホリ | 2009/10/6 08:18:47 |
記事番号34603へのコメント お久しぶりです、フィーナさん 戦闘の話のテンポが上手で、羨ましい限りのホリです。 >光の槍をその身に受けて、倒れる男。 > >アメリアの背後に回りこみ、刃を振り下ろす男。 > >「おろかな!」 > >手刃で剣を落とし、 > >げきょ! > >のびるようなアッパーで男のあごを砕く。 > >「あなたたちには」 > >めきょ! > >半歩軸足を移動させ、別の一人に肘鉄を食らわせ、 > >「悪を恥じる」 > >げし > >どすっ! > >足の裾を蹴り、一瞬怯んだところにエルボーで昏倒させ、 > >「良心はないんですかっ!?」 このシーンだけでは、確実にアメリアが悪人ですよね。 > >どきゃふみょ! ここまで来ると、アメリアもリナににているなぁと感じてしまいます。 > >魔力をこめた拳で振り下ろされた刃を受け止め、バランスを崩した男二人を踏んづける! > >水を得た魚のように、生き生きとしているアメリア。 正義を施した事が生き生きさせているのか? > >・・・・・・あ。 > >今の男、泡吹いてる。 ・・・相手の精気を奪ったように感じてしまいます。 > ヴ・ヴライマ >「 霊 呪 法 !」 > >キールの声が響くと同時、石畳の床がめくれおち、地面がむき出しになる。 > >おお・・・ん・・・ > >かりそめの命を与えられ、一体のゴーレムが出現した! > >「ゴーレム! 動いているおねぇちゃんをやっつけろ!」 > >状況判断も悪くない。 > >いまここで動いている女性は、あたしとアメリアの二人しかいない。 > >ゴーレムは、単純な命令しか受け付けないということ。 > >ゴーレムのことを理解している。 > >・・・・・・どこぞの魔道士とは大違いである。 その、どこぞの魔道士さんは迷子になってたりしてんでしょうね。 その妹が居る事も知らずにリナはそう思っているのか・・・・・・。 >どごぉぉん! > >「のきゃぁぁぁっ!?」 > >その呪文で、アメリアごと数人を吹っ飛ばす! アメリアも姉同様に飛ばされるんですね。・・・・・・扱いがだんだん似てきましたね。 > >よっし! > >今ので敵の数は減ったぞ! 味方の数も、ね > >「・・・・・・鬼か。貴様は」 鬼よりも酷いと思います。 > >どこか呆れた様子で突っ込むアズトム。 突っ込む人がこの人だけって・・・・・・。 どんどんと展開していくので、とても楽しく読んでいます。 続きを楽しみにしながら待っています。 以上、ホリでした。 |
34621 | Re:白魔術都市狂想曲 42 | フィーナ | 2009/10/6 23:38:08 |
記事番号34614へのコメント > お久しぶりです、フィーナさん こんばんは。おひさしぶりです。 > 戦闘の話のテンポが上手で、羨ましい限りのホリです。 時代劇とか参考になりますよ。 あとアニメ。この場合は当然の如くスレイヤーズ。原作も捨てがたいです。 >>アメリアの背後に回りこみ、刃を振り下ろす男。 >>「おろかな!」 >>手刃で剣を落とし、 >>げきょ! >>のびるようなアッパーで男のあごを砕く。 >>「あなたたちには」 >>めきょ! >>半歩軸足を移動させ、別の一人に肘鉄を食らわせ、 >>「悪を恥じる」 >>げし >>どすっ! >>足の裾を蹴り、一瞬怯んだところにエルボーで昏倒させ、 >>「良心はないんですかっ!?」 > このシーンだけでは、確実にアメリアが悪人ですよね。 アメリアの、正義の怒りが炸裂中。 >>どきゃふみょ! > ここまで来ると、アメリアもリナににているなぁと感じてしまいます。 類は友を呼ぶ…といいますし… >>魔力をこめた拳で振り下ろされた刃を受け止め、バランスを崩した男二人を踏んづける! >>水を得た魚のように、生き生きとしているアメリア。 > 正義を施した事が生き生きさせているのか? …そうですね(苦笑) あと、ストレスのうっぷんばらしも入っています。 >>・・・・・・あ。 >>今の男、泡吹いてる。 > ・・・相手の精気を奪ったように感じてしまいます。 戦意喪失には十分なほどに。 >>「 霊 呪 法 !」 >>キールの声が響くと同時、石畳の床がめくれおち、地面がむき出しになる。 >>おお・・・ん・・・ >>かりそめの命を与えられ、一体のゴーレムが出現した! >>「ゴーレム! 動いているおねぇちゃんをやっつけろ!」 >>状況判断も悪くない。 >>いまここで動いている女性は、あたしとアメリアの二人しかいない。 >>ゴーレムは、単純な命令しか受け付けないということ。 >>ゴーレムのことを理解している。 >>・・・・・・どこぞの魔道士とは大違いである。 > その、どこぞの魔道士さんは迷子になってたりしてんでしょうね。 > その妹が居る事も知らずにリナはそう思っているのか・・・・・・。 姉の正体知らないわけですから。 >>どごぉぉん! >>「のきゃぁぁぁっ!?」 >>その呪文で、アメリアごと数人を吹っ飛ばす! > アメリアも姉同様に飛ばされるんですね。・・・・・・扱いがだんだん似てきましたね。 味方ごと吹っ飛ばすのは、今に始まったことじゃないですし。 >>「・・・・・・鬼か。貴様は」 > 鬼よりも酷いと思います。 正論ですけど…… >>どこか呆れた様子で突っ込むアズトム。 > 突っ込む人がこの人だけって・・・・・・。 敵に同情されました。味方は何もせずにスルー。 > どんどんと展開していくので、とても楽しく読んでいます。 > 続きを楽しみにしながら待っています。 > 以上、ホリでした。 続きはちょっと辛いものがありますが、読んでいただければ幸いだと思っています。 |
34625 | 白魔術都市狂想曲 43 | フィーナ | 2009/10/7 14:56:20 |
記事番号34452へのコメント 「キールさん。よくきいて」 大半をぶちのめし、アメリアは呆然としているキールに声をかけた。 「あの人たちは悪人で、何も知らないあなたを悪の道へ引きずり込もうとしていたのよ」 「なんで・・・・・・なんでぼくの家族を奪っておいてそんなことがいえるんだよっ!」 涙を浮かべながらも、泣こうとはせずにアメリアを睨みながら叫ぶキール。 「あなたのご両親が生きてたら、悪の道に踏み込もうとしているあなたを見て悲しむわよ」 「なにもしらないくせに、勝手なことを言うなっ! 行き場のなかったぼくらを、育ててくれたのがアズトムおにぃちゃんたちだったのに・・・・・・ いきなりぼくらの家に入ってきて、悪人だって一方的に言って・・・・・・ぼくらの家族を奪うのが正義だって言うのかよっ!?」 アメリアは、諭すように、 「もし家族だったら、あなたに危険なことをさせようとはしないわ」 「そんなのは一般論だ! 恵まれた奴が押し付けたエゴだっ! 血のつながりはなくても、ぼくらの間に築き上げていった絆を、悪の一言で切り捨てるな!」 アメリアは歯がゆさからか、拳をきつく握り締めた。 かわって、あたしが口を開く。 「キール。ここにディーが来てるっていってたわね」 「・・・・・・うん」 「あいつは、今ここにいるの」 「・・・・・・・・・・・・」 「キール」 「・・・・・・ここにはいないよ」 長い沈黙の後、キールは根負けしたようにぽつりといった。 やはり子供である。 「なにか気になることとか、あんたが覚えてることって何かある?」 「・・・・・・ディーくんは、ここ以外の場所でも種をまきにいくって言ってたけど」 「・・・・・・種?」 眉をひそめるあたし。 ここ以外の場所っていうことは、ここでも何らかの種をまいたということなのだろうが・・・・・・ むろんのこと。 バカ正直に鵜呑みするわけではないのだが。 なにしろ出てきた名前が、『あの』ディーである。 覇王神官クラスの魔族が暗躍している以上。 それがただの、植物の種であるわけではないのは確かだ。 植物が育つのに必要なものといえば、元のものになる植物の種と、土の中にある養分。 日の光と水によって種は発芽して、芽を出すのだが。 「なあ。そいつって、ジョウロとスコップ片手にもって、土を耕してたりしてたのか?」 お日様がさんさんと降り注ぐ中、タオルで汗をぬぐうディーの姿が脳裏をよぎったが、ンなことを奴がするわけがない。 ガウリイの問いに、キールは案の定というか、首を横に振る。 「ううん。そんなことはしてなかったよ」 「その種の形ってどういうのかわかる?」 「あのねえアメリア。土をいじったりしているところを見てないって事は、その種とやらの形なんかわかるわけないでしょうが!」 「それもそうね」 「それでキール・・・・・・キール?」 呼びかけても彼は答えず、ある一点を見ていた。 視界のなかに、むくりと起き上がる小さな影。 「クゥ!」 キールは、喜んで彼の名を呼ぶ。 クゥは何の反応を見せず、うつろなまなざしを向けるばかり。 ・・・・・・おかしい。 エルメキア・ランス あたしがクゥに放った 烈 閃 槍 は、いくら力をセーブしていたとはいえ、精神を衰弱させる呪文なのだ。 よくて数日は寝込む。 にもかかわらず、どうして起き上がれる!? 「キール!」 「駄目よ! 近づいちゃ!」 なにかを感じ取ったのか、アメリアがキールの手を掴む。 「はなせっ! はなせったら!」 抵抗して、その手を振りほどこうとするキール。 「いかせないわっ! わたしの正義の心が、あれはクゥさんであってクゥさんでない、悪しきものだと告げているの!」 「何が悪しきものなんだよっ! あれはクゥだ! ぼくの家族だ! クゥのことを悪く言うなっ!」 キールは、アメリアの手を振りほどいた。 「もしぼくらのことを悪だといって否定するなら、おねぇちゃんのいう正義なんて・・・・・・ぼくは嫌いだっ!」 「キールさん!」 アメリアの制止の声も届かず、キールは彼に駆け寄った。 「クゥ!」 いわれて彼は。 ゆるゆるとキールを見上げた。 「よかった! 無事だったんだな!?」 「・・・・・・だったんだな?」 「心配したんだぞ!」 「・・・・・・だぞ」 彼はうつむいて。 どんっ! 突如として、瘴気がクゥから立ちのぼった。 「・・・・・・ぁ」 その瘴気に当てられたのか。 キールの瞳から光が消え、うつろなまなざしとなってその場に倒れこむ。 「キールさん!」 ・・・・・・いや。 キールだけではない。 その場に倒れていた男たちも、キールと同じように虚ろとなり、あるものは一点を見つめたままその場に座り込む。 「どうなってるってんだ!?」 ガウリイの戸惑いの声が遠くにきこえる。 あたしは、それに心当たりがあった。 「・・・・・・コ毒の呪法」 「あ・・・あ゛ぁぁぁっ!」 クゥの・・・・・・獣のような咆哮がホールに響いた。 |
34628 | Re:白魔術都市狂想曲 43 | kou | 2009/10/7 20:38:05 |
記事番号34625へのコメント こんばんわ。フィーナさん。 台風が近づいていてちょっとドキドキしているkouです。 >「キールさん。よくきいて」 > >大半をぶちのめし、アメリアは呆然としているキールに声をかけた。 > >「あの人たちは悪人で、何も知らないあなたを悪の道へ引きずり込もうとしていたのよ」 > >「なんで・・・・・・なんでぼくの家族を奪っておいてそんなことがいえるんだよっ!」 > >涙を浮かべながらも、泣こうとはせずにアメリアを睨みながら叫ぶキール。 たしかに、……。 彼にしてみれば突如表れて家族を奪った彼らが『悪者』だと思います。 >「あなたのご両親が生きてたら、悪の道に踏み込もうとしているあなたを見て悲しむわよ」 > >「なにもしらないくせに、勝手なことを言うなっ! >行き場のなかったぼくらを、育ててくれたのがアズトムおにぃちゃんたちだったのに・・・・・・ >いきなりぼくらの家に入ってきて、悪人だって一方的に言って・・・・・・ぼくらの家族を奪うのが正義だって言うのかよっ!?」 絶対の正義と言う言葉は無いと思います。 なぜなら主義主張の違いで正義は変わるからです。 まぁ、かといってアズトム達が正義とは言えませんが……。 >アメリアは、諭すように、 > >「もし家族だったら、あなたに危険なことをさせようとはしないわ」 > >「そんなのは一般論だ! 恵まれた奴が押し付けたエゴだっ! >血のつながりはなくても、ぼくらの間に築き上げていった絆を、悪の一言で切り捨てるな!」 たしかに、今までの生活やその家族を壊してしまったのを悪だからと言う理由だけで済ませるのは無責任とも思えます。 >アメリアは歯がゆさからか、拳をきつく握り締めた。 > >かわって、あたしが口を開く。 > >「キール。ここにディーが来てるっていってたわね」 > >「・・・・・・うん」 > >「あいつは、今ここにいるの」 > >「・・・・・・・・・・・・」 > >「キール」 > >「・・・・・・ここにはいないよ」 > >長い沈黙の後、キールは根負けしたようにぽつりといった。 > >やはり子供である。 > >「なにか気になることとか、あんたが覚えてることって何かある?」 > >「・・・・・・ディーくんは、ここ以外の場所でも種をまきにいくって言ってたけど」 > >「・・・・・・種?」 > >眉をひそめるあたし。 種というと、魔族の因子という奴でしょうか……。 >ここ以外の場所っていうことは、ここでも何らかの種をまいたということなのだろうが・・・・・・ > >むろんのこと。 > >バカ正直に鵜呑みするわけではないのだが。 > >なにしろ出てきた名前が、『あの』ディーである。 > >覇王神官クラスの魔族が暗躍している以上。 > >それがただの、植物の種であるわけではないのは確かだ。 > >植物が育つのに必要なものといえば、元のものになる植物の種と、土の中にある養分。 > >日の光と水によって種は発芽して、芽を出すのだが。 > >「なあ。そいつって、ジョウロとスコップ片手にもって、土を耕してたりしてたのか?」 > >お日様がさんさんと降り注ぐ中、タオルで汗をぬぐうディーの姿が脳裏をよぎったが、ンなことを奴がするわけがない。 ゆかいな光景だな。似合いそうだ。 > >「クゥ!」 > >キールは、喜んで彼の名を呼ぶ。 > >クゥは何の反応を見せず、うつろなまなざしを向けるばかり。 > >・・・・・・おかしい。 > エルメキア・ランス >あたしがクゥに放った 烈 閃 槍 は、いくら力をセーブしていたとはいえ、精神を衰弱させる呪文なのだ。 > >よくて数日は寝込む。 > >にもかかわらず、どうして起き上がれる!? > >「キール!」 > >「駄目よ! 近づいちゃ!」 > >なにかを感じ取ったのか、アメリアがキールの手を掴む。 > >「はなせっ! はなせったら!」 > >抵抗して、その手を振りほどこうとするキール。 そりゃ、死んだかどうかなったと思っていた家族が起き上がるんだから駆けつけたくもなるよな >「いかせないわっ! >わたしの正義の心が、あれはクゥさんであってクゥさんでない、悪しきものだと告げているの!」 巫女としての能力がと言えよ >「何が悪しきものなんだよっ! >あれはクゥだ! ぼくの家族だ! クゥのことを悪く言うなっ!」 まぁ、アメリア自身もあやふやな根拠だと思っているかもしれしな >キールは、アメリアの手を振りほどいた。 > >「もしぼくらのことを悪だといって否定するなら、おねぇちゃんのいう正義なんて・・・・・・ぼくは嫌いだっ!」 > >「キールさん!」 > >アメリアの制止の声も届かず、キールは彼に駆け寄った。 > >「クゥ!」 > >いわれて彼は。 > >ゆるゆるとキールを見上げた。 > >「よかった! 無事だったんだな!?」 > >「・・・・・・だったんだな?」 > >「心配したんだぞ!」 > >「・・・・・・だぞ」 キールはただクゥの言葉を繰り返すだけという状態……。 不安ですね。 ただ一つたしかなのは、魔族とてをくんで子供達を実験材料のように道具のように使う手段は最低だとおもいます。 偉そうな事かいているかもしれません。以上、kouでした。 |
34632 | Re:白魔術都市狂想曲 43 | フィーナ | 2009/10/8 01:06:19 |
記事番号34628へのコメント > こんばんわ。フィーナさん。 こんばんは。 > 台風が近づいていてちょっとドキドキしているkouです。 こちらも、台風の猛威が接近中でビクビクしています。 >>「あの人たちは悪人で、何も知らないあなたを悪の道へ引きずり込もうとしていたのよ」 >>「なんで・・・・・・なんでぼくの家族を奪っておいてそんなことがいえるんだよっ!」 >>涙を浮かべながらも、泣こうとはせずにアメリアを睨みながら叫ぶキール。 > たしかに、……。 > 彼にしてみれば突如表れて家族を奪った彼らが『悪者』だと思います。 視点をかえるだけで、正義と悪が反転するのは現実にもあることです。 >>「なにもしらないくせに、勝手なことを言うなっ! >>行き場のなかったぼくらを、育ててくれたのがアズトムおにぃちゃんたちだったのに・・・・・・ >>いきなりぼくらの家に入ってきて、悪人だって一方的に言って・・・・・・ぼくらの家族を奪うのが正義だって言うのかよっ!?」 > 絶対の正義と言う言葉は無いと思います。 > なぜなら主義主張の違いで正義は変わるからです。 古くからの伝統行事であるイルカ漁を否定する某合衆国もそれに該当しますよね。 一方的な押し付けは、強い反発を呼びます。地元の人たち。私は応援することしか出来ませんが、イルカ漁のこととか頑張ってください。 >>「そんなのは一般論だ! 恵まれた奴が押し付けたエゴだっ! >>血のつながりはなくても、ぼくらの間に築き上げていった絆を、悪の一言で切り捨てるな!」 > たしかに、今までの生活やその家族を壊してしまったのを悪だからと言う理由だけで済ませるのは無責任とも思えます。 某合衆国も他国に戦争ふっかける際に理不尽な正義を連呼していましたよね。あとは宗教同士の抗争。 >>「なにか気になることとか、あんたが覚えてることって何かある?」 >>「・・・・・・ディーくんは、ここ以外の場所でも種をまきにいくって言ってたけど」 >>「・・・・・・種?」 >>眉をひそめるあたし。 > 種というと、魔族の因子という奴でしょうか……。 そうです。 >>植物が育つのに必要なものといえば、元のものになる植物の種と、土の中にある養分。 >>日の光と水によって種は発芽して、芽を出すのだが。 ディーが種といった理由も、そう遠くないうちに出せると思います。 >>「なあ。そいつって、ジョウロとスコップ片手にもって、土を耕してたりしてたのか?」 >>お日様がさんさんと降り注ぐ中、タオルで汗をぬぐうディーの姿が脳裏をよぎったが、ンなことを奴がするわけがない。 > ゆかいな光景だな。似合いそうだ。 似合いますよ。普段は美少年の姿をしていますし。 >>クゥは何の反応を見せず、うつろなまなざしを向けるばかり。 >>「駄目よ! 近づいちゃ!」 >>なにかを感じ取ったのか、アメリアがキールの手を掴む。 >>「はなせっ! はなせったら!」 >>抵抗して、その手を振りほどこうとするキール。 > そりゃ、死んだかどうかなったと思っていた家族が起き上がるんだから駆けつけたくもなるよな 兄弟同然のように育ったわけですから余計に。 >>「いかせないわっ! >>わたしの正義の心が、あれはクゥさんであってクゥさんでない、悪しきものだと告げているの!」 > 巫女としての能力がと言えよ ……アメリアが巫女としての勘だと告げれば、別の結末を迎えることが出来たのでしょうが。 >>「何が悪しきものなんだよっ! >>あれはクゥだ! ぼくの家族だ! クゥのことを悪く言うなっ!」 > まぁ、アメリア自身もあやふやな根拠だと思っているかもしれしな クゥからあふれた瘴気には、セイルーンの六紡星の効果で弱められていた部分があります。先ほどの種のことと、関わっています。 >>「クゥ!」 >>いわれて彼は。 >>ゆるゆるとキールを見上げた。 >>「よかった! 無事だったんだな!?」 >>「・・・・・・だったんだな?」 >>「心配したんだぞ!」 >>「・・・・・・だぞ」 > キールはただクゥの言葉を繰り返すだけという状態……。 > 不安ですね。 > ただ一つたしかなのは、魔族とてをくんで子供達を実験材料のように道具のように使う手段は最低だとおもいます。 この場合は、魔族に踊らされてといったほうがいいかもしれません。 覇王神官の今回の目的に、多くの人間がまきこまれているわけですから。 > 偉そうな事かいているかもしれません。以上、kouでした。 ありがとうございましたkouさん。 意見の中には、自分の未熟な面とか指摘してくださるものが多いので、正直助かっています。 |
34629 | Re:白魔術都市狂想曲 43 | セス | 2009/10/7 20:39:55 |
記事番号34625へのコメント こんばんは、フィーナさん。 >「なにもしらないくせに、勝手なことを言うなっ! >行き場のなかったぼくらを、育ててくれたのがアズトムおにぃちゃんたちだったのに・・・・・・ >いきなりぼくらの家に入ってきて、悪人だって一方的に言って・・・・・・ぼくらの家族を奪うのが正義だって言うのかよっ!?」 > >アメリアは、諭すように、 > >「もし家族だったら、あなたに危険なことをさせようとはしないわ」 > >「そんなのは一般論だ! 恵まれた奴が押し付けたエゴだっ! >血のつながりはなくても、ぼくらの間に築き上げていった絆を、悪の一言で切り捨てるな!」 > >アメリアは歯がゆさからか、拳をきつく握り締めた。 彼からしたらアメリアの言葉も自己正当化の詭弁のように思えるのでしょうか・・・? >「なあ。そいつって、ジョウロとスコップ片手にもって、土を耕してたりしてたのか?」 > >お日様がさんさんと降り注ぐ中、タオルで汗をぬぐうディーの姿が脳裏をよぎったが、ンなことを奴がするわけがない。 したら面白いだろうなあ・・・などと思ってしまいました(をい) >キールの瞳から光が消え、うつろなまなざしとなってその場に倒れこむ。 > >「キールさん!」 > >・・・・・・いや。 > >キールだけではない。 > >その場に倒れていた男たちも、キールと同じように虚ろとなり、あるものは一点を見つめたままその場に座り込む。 > >「どうなってるってんだ!?」 > >ガウリイの戸惑いの声が遠くにきこえる。 > >あたしは、それに心当たりがあった。 > >「・・・・・・コ毒の呪法」 > >「あ・・・あ゛ぁぁぁっ!」 > >クゥの・・・・・・獣のような咆哮がホールに響いた。 なんだか救いの無い展開になりそうな感じですね・・・ |
34633 | Re:白魔術都市狂想曲 43 | フィーナ | 2009/10/8 01:15:26 |
記事番号34629へのコメント >こんばんは、フィーナさん。 こんばんは。セスさん。 >>「なにもしらないくせに、勝手なことを言うなっ! >>行き場のなかったぼくらを、育ててくれたのがアズトムおにぃちゃんたちだったのに・・・・・・ >>いきなりぼくらの家に入ってきて、悪人だって一方的に言って・・・・・・ぼくらの家族を奪うのが正義だって言うのかよっ!?」 >>「もし家族だったら、あなたに危険なことをさせようとはしないわ」 >>「そんなのは一般論だ! 恵まれた奴が押し付けたエゴだっ! >>血のつながりはなくても、ぼくらの間に築き上げていった絆を、悪の一言で切り捨てるな!」 >>アメリアは歯がゆさからか、拳をきつく握り締めた。 >彼からしたらアメリアの言葉も自己正当化の詭弁のように思えるのでしょうか・・・? そうですね。家族を奪われた以上、アメリアが何言っても詭弁のようにしか聞こえないかもしれません。 >>「なあ。そいつって、ジョウロとスコップ片手にもって、土を耕してたりしてたのか?」 >>お日様がさんさんと降り注ぐ中、タオルで汗をぬぐうディーの姿が脳裏をよぎったが、ンなことを奴がするわけがない。 >したら面白いだろうなあ・・・などと思ってしまいました(をい) やっぱり映像つきで?(笑) >>「あ・・・あ゛ぁぁぁっ!」 >>クゥの・・・・・・獣のような咆哮がホールに響いた。 >なんだか救いの無い展開になりそうな感じですね・・・ 絶望のふちに立たされ、黒い感情に乗っ取られ。 正直暗いし辛いです。かすかに残された希望のともし火は、誰が為に。 |
34653 | 白魔術都市狂想曲 44 | フィーナ | 2009/10/12 00:56:32 |
記事番号34452へのコメント クゥから突如として沸き起こった瘴気に、一瞬息を呑むあたしたち。 今の今まで、そんなものは感じられなかった。 「・・・・・・魔族が化けてたの!?」 「いや! それとは違うみたいだぜ!」 あたしが発したセリフを、ガウリイは違うと否定した。 渦巻き始めた瘴気に負けじと、アメリアが叫ぶ。 「今まで瘴気なんて感じられなかったのに!」 「家族・・・奪った・・・・・・!」 びくん! その言葉に呼応するかのように、クゥの傍に倒れていた男が大きく震えた。 「おねぇちゃんたち・・・敵・・・・・・!」 その異変に最初気づいたのは、ガウリイだった。 「おい!あれって」 びく・・・! クゥの傍に倒れていた一人の男が痙攣を起こしはじめた。 びくびく! 次第にそれは目にみえておおきくなり・・・・・・ その動きが止まったとき、男からすべての力がなくなった。 ことん 腕がだらしなく落ち、今まであった男の生命の鼓動が途絶えた。 急ぎ男に駆け寄るアメリア。 「うそ・・・・・・もう」 脈拍をとったアメリアは、首を横に振る。 「許さない!」 クゥは、大きく腕をこちらに振り、 瞬間―― 嫌な予感がし、とっさに下がる。 がごぉ! たったそれだけで、ホールの壁があっさりと壊れた。 おいおい!? とりあえず、呪文を唱えクゥに放つ。 エルメキア・ランス 「 烈 閃 槍 !」 クゥは左手を一閃し、 ぱしゅ! たったそれだけのことで、あたしの呪文を砕いたのだ。 うそっ!? 「う゛ぅぅ――」 クゥは、こちらを一瞥するとうめきに近い声を出す。 十数本の光の槍が出現した。 まさかこれって・・・・・・! ぎゅりりり! けたたましい音と閃光がこちらに届く寸前。 アメリアが張ってくれた防御結界によって進行をふさがれた。 「・・・・・・ヴラがいってた魔族の因子ってこれなわけね」 種をまくといったディー。 魔族の因子が種だとすると、種が発芽するために必要な水が感情といったところか。 「るおぉぉ・・・!」 クゥが吠えるのと時を同じくして、今度は数名の男たちが痙攣を起こし始める。 「どうなってるんだ!?」 「クゥが倒れている人間の生命を喰らってるのよ!」 「そんな!?」 「それしか考えられないわ」 「でもリナ! わたしたちがなんともないのはどうして!?」 「いくつか考えられるわ。 ひとつ。倒れている人間しか食えない。 ふたつ。クゥをはじめ魔族の因子を植え付けられた人間は、同じように何らかの処置を施された人間と共鳴して食い合う」 徐々に、クゥからあふれる瘴気が強くなってくる。 「そして、失踪した人たちってのはこいつらが連れ去ったかなんかして施設に収容された」 神殿に運び込まれた連中も、一旦はこの施設に収容され発見されたときはああいった状態だったということ。 倒れている男にも、似通った症状が見受けられる。 「このままにしておくと、どうなるかわからないわ」 瘴気の風は、物質的な力を持ってあたしたちに立ちはだかる。 もはや近づこうにも、クゥを取り巻く瘴気は濃く、近づくのさえままならない。 るぉぉ・・・おぉ・・・ん ・・・・・・こことは違う場所のどこかで、人には発することの出来ない竜の咆哮が聞こえた気がした。 「瘴気が・・・・・・弱まった?」 ぽつりとつぶやく。 弾かれたように、顔を上げるアメリア。 「どうしたんだ?アメリア」 「いま・・・・・・一瞬のことだったんですけど・・・・・・なにか、大きな流れを感じました」 「流れ?」 「ほんとうに一瞬のことだったので、定かではないんですけど」 「おねぇ・・・ちゃ・・・」 弱々しく、こちらを呼ぶ声。 「クゥさん・・・・・・?」 クゥは、むせこみながらたどたどしく、 「おねぇちゃんたち・・・家族奪ったから嫌い。だけど、キーくんたすけて」 「・・・・・・どういうこと?」 「このまま・・・キーくんまで取り込む。 それ・・・・・・いや。だから・・・・・・キーくんだけでも・・・・・・たすけて」 「・・・・・・押さえることはできないの?」 「黒いものある・・・・・・無理。はやく・・・・・・あ゛ぁぁっ!」 どん! 再び巻き起こる瘴気。 つ・・・ クゥの耳や鼻。口や目から、赤いものが伝う。 「あ・・・ぁ・・・」 「クゥ!」 「――あーア。肉体の限界カ」 ずん・・・! クゥの腹から、漆黒の先端がつきやぶった。 「いくら資質がよくってもサ、もうちょっと成熟した肉体じゃないともたないみたいだネ。 骨格もしっかりした奴じゃなければ、負荷がかかりすぎて許容オーバーして駄目になるのカ。参考になったヨ」 とさ クゥの体躯は、漆黒の杖から引き抜かれたと同時、床に倒れる。 クゥの腹から、どくどくと流れる血潮。 それきり動かなくなる。 「養分も吸うだけすっておじゃんになるなんテ。いくら器は小鉢程度とはいえあんまりだヨ」 ひゅん・・・ クゥの腹を貫いた漆黒の杖――ツゥドルク――を一ふり振るう。 ぴちゃ 赤い液体が床に落ちる。 「・・・・・・ディー」 あたしの硬い呼びかけに、覇王神官ディーはゆっくりとこちらを振り返った。 |
34663 | Re:白魔術都市狂想曲 44 | セス | 2009/10/12 22:25:10 |
記事番号34653へのコメント こんばんは、フィーナさん。 続きを楽しみにしておりました。 > >ずん・・・! > >クゥの腹から、漆黒の先端がつきやぶった。 > >「いくら資質がよくってもサ、もうちょっと成熟した肉体じゃないともたないみたいだネ。 >骨格もしっかりした奴じゃなければ、負荷がかかりすぎて許容オーバーして駄目になるのカ。参考になったヨ」 > >とさ > >クゥの体躯は、漆黒の杖から引き抜かれたと同時、床に倒れる。 > >クゥの腹から、どくどくと流れる血潮。 > >それきり動かなくなる。 > >「養分も吸うだけすっておじゃんになるなんテ。いくら器は小鉢程度とはいえあんまりだヨ」 > >ひゅん・・・ > >クゥの腹を貫いた漆黒の杖――ツゥドルク――を一ふり振るう。 > >ぴちゃ > >赤い液体が床に落ちる。 > >「・・・・・・ディー」 > >あたしの硬い呼びかけに、覇王神官ディーはゆっくりとこちらを振り返った。 > クゥ・・・救いのない最期になってしまいましたね・・・ 覇王神官ディー、いかにも悪役っぽい登場をしてくれましたね。 これからどうなるのでしょうか・・・? |
34665 | Re:白魔術都市狂想曲 44 | フィーナ | 2009/10/13 00:47:31 |
記事番号34663へのコメント >こんばんは、フィーナさん。 >続きを楽しみにしておりました。 こんばんはセスさん。 ただいま深夜の打ち込み中(少し眠いです) >>「養分も吸うだけすっておじゃんになるなんテ。いくら器は小鉢程度とはいえあんまりだヨ」 >>ひゅん・・・ >>クゥの腹を貫いた漆黒の杖――ツゥドルク――を一ふり振るう。 >>ぴちゃ >>赤い液体が床に落ちる。 >>「・・・・・・ディー」 >>あたしの硬い呼びかけに、覇王神官ディーはゆっくりとこちらを振り返った。 >クゥ・・・救いのない最期になってしまいましたね・・・ 本当に辛いです。これからも、救いようのないことが起きます。 >覇王神官ディー、いかにも悪役っぽい登場をしてくれましたね。 >これからどうなるのでしょうか・・・? ディーは、とりあえず尻尾巻いて逃げます。 シリアスが続いたので、ギャグであの人を不幸な目に合わせよう。 |
34664 | 白魔術都市狂想曲 45 | フィーナ | 2009/10/13 00:34:56 |
記事番号34452へのコメント 「久しぶりだネ。リナ=インバース」 ディーは、何の感慨も浮かんでいない、無感動な様子でそういった。 「キミたち施設に忍び込むのがすきなのかイ?一応所有施設のはずなんだけド」 まるで古い友人に語りかける口調で彼は言う。 「そういうあんたも、ずいぶんあちこちでセコセコ動いているみたいだけど?」 「下準備といって欲しいネ」 「・・・・・・下準備?」 アメリアの問いに、ディーは暗い笑みを浮かべ、 「種の調整や土台の確保。 このセイルーンの六紡星の結界によっテ、ボクら魔族の瘴気は若干そがれるけどネ。 逆に言えばセイルーンの結界ハ、瘴気を抑えるのに実に都合のいい場所だというわけでもあル」 「瘴気を抑える?」 「種って言うのは、神殿に治療を受けている不審な言動をしている人間のことね。あんたが魔族の因子を植え付けた」 ここへ来る前に立ち寄った神殿では、体格のいい男が数人の神官を跳ね除け暴れ、治療にあたっていたリーリアの一撃でのびたが。 「よく気がついたネ」 感心したような。 あるいは小バカにした様子で、彼はいう。 「ここまできたら奇病で済ませるわけにもいかないでしょーが。以前とは意図が違うみたいだけど」 「前のやつとは目的が違うヨ」 「目的のために、年端の行かない子供を手にかけるんですか!」 怒りをあらわにするアメリアに、ディーは薄く笑う。 「キミはなにを怒っているんだイ?枯れた植物を排除するのは人間もやっていることじゃないカ。 養分を吸いすぎて枯れちゃった芽を刈るのに躊躇する人間なんていないだろウ?」 「施設のことをアルベルト卿が知らないわけがないわよね。暗殺者養成施設だったことを」 「どこへも行くあてのない人間がどうなろうと知ったことじゃないと考える人間は多いんダ。たとえそれでその人間が死のうがネ」 「そんなのは間違っています!」 声を荒げるアメリアに、ディーは冷ややかな視線を向けるのみ。 「あんたとアルベルト卿との提携関係としては、多額の報酬を見返りに誘拐とか場所の提供とかを協力している・・・・・・そんなところかしら」 屋敷の維持費などは、何かと金がかかる。 いくら国の寄付や仕事で潤っていても、アルベルト卿が私服を肥やしているのはあの屋敷を見れば明白である。 そのアルベルト卿のことなのだが、以前訪問したあの屋敷にはいなかった。 「アルベルト卿はどこにいるの」 「あの人間なら、こことは違う施設にいるヨ」 あたしたちには目もくれず、ディーはツゥドルクを虚空へとなぞる。 「種はまいタ。芽を出し始めたものもあル。 ここに倒れている人間たちモ、芽を育むための養分として礎の一つになれるんダ」 ラ・ティルト 「 崩 霊 裂 !」 こぉう! 不意打ちのようで放たれた蒼い火柱が、ディーを包み込む! いうまでもなく、隣でぷつぷつ呪文の詠唱をしていたアメリアである。 「悪のいうことなど聞く耳持たないわ! なんにしても諸悪の根源闇の申し子! どこぞのゼロスと同類の、害虫以下の魔族のたわごとていどでこのわたしの燃える正義の心は揺るがないわ!」 いや不意打ちは正義じゃないだろ。 ぱきぃぃん! 甲高い音を立て、青白い炎の柱は消滅した。 「さすがにあたれば痛いからネ」 ラ・ティルト ツゥドルクの一振りで、 崩 霊 裂 を消したのだ。 さすが高位魔族の覇王神官。 一筋縄ではいかない。 「枯れた芽の削除は終わったシ、ボクはもういくネ」 「逃げるつもり?」 「厄介な相手に気づかれるから長居をしたくないだけサ」 ・・・・・・覇王神官をして『厄介』な相手? あたしの挑発にも、ディーは嘲って姿を消した。 ディーの気配が完全になくなり、しばしの間静寂が降りる。 「・・・・・・どうするんだリナ」 ようやっと口を開くガウリイ。 「とりあえず・・・・・・まだ息のあるキールたちを神殿まで運びましょう」 「これだけの人数を運ぶのか?」 「ここ以外の場所でも、行方をくらませている人たちも含めるとかなりの数になるわね。 アメリア・・・・・・あんた警備兵たちを呼んでこれる?・・・・・・アメリア?」 彼女は、ホールの前方を眺めている。 「誰か来るわ」 気配が近づいてきた。 「およ?アメリアたちじゃねぇか」 「ヴラ?」 あたしの声にこたえるが如く、ヴラがひょっこりと顔を出した。 普段と変わりない様子なのに、どこか近寄りがたいような。 初めて彼とあったときも、一度これと同じような感覚を受けたことがあった。 「ガキまで倒れてんじゃねぇか。ここから近い神殿だったらリーリアのところがちけぇな」 ヴラは、倒れているキールをひょいと担ぎ上げた。 「ああそれと、この施設の地下で倒れている連中もいた。かなりの人数だ」 「アメリア。警備兵たちを呼んできて」 「オレは?」 「あんたは、地下にいる人を地上へと運んで」 「オレ一人でか?」 「ヴラもいるから二人よ」 「俺もかよ」 「男がなに情けない事言ってんのよ! いいからつべこべいわずに運んだ運んだっ!」 男二人をしっしと追い払うあたし。 |
34668 | Re:白魔術都市狂想曲 45 | kou | 2009/10/13 21:33:05 |
記事番号34664へのコメント こんばんは。フィーナさん。kouです。 >「久しぶりだネ。リナ=インバース」 > >ディーは、何の感慨も浮かんでいない、無感動な様子でそういった。 まぁ、感情豊かな魔族というのは珍しいのかもしれませんね。 >「キミたち施設に忍び込むのがすきなのかイ?一応所有施設のはずなんだけド」 > >まるで古い友人に語りかける口調で彼は言う。 まぁ、怒りを誘う意味もあるのかもしれないな。 >「そういうあんたも、ずいぶんあちこちでセコセコ動いているみたいだけど?」 > >「下準備といって欲しいネ」 > >「・・・・・・下準備?」 > >アメリアの問いに、ディーは暗い笑みを浮かべ、 > >「種の調整や土台の確保。 >このセイルーンの六紡星の結界によっテ、ボクら魔族の瘴気は若干そがれるけどネ。 >逆に言えばセイルーンの結界ハ、瘴気を抑えるのに実に都合のいい場所だというわけでもあル」 ……簡単に言えば、押さえられているため濃度が濃いという事でしょうか。 >「瘴気を抑える?」 > >「種って言うのは、神殿に治療を受けている不審な言動をしている人間のことね。あんたが魔族の因子を植え付けた」 あえていうなら、種というのは因子という見方もありますね >ここへ来る前に立ち寄った神殿では、体格のいい男が数人の神官を跳ね除け暴れ、治療にあたっていたリーリアの一撃でのびたが。 ……ご愁傷様 >「よく気がついたネ」 > >感心したような。 > >あるいは小バカにした様子で、彼はいう。 人間にしてはやるけれど所詮人間と言った所かな? >「ここまできたら奇病で済ませるわけにもいかないでしょーが。以前とは意図が違うみたいだけど」 > >「前のやつとは目的が違うヨ」 あ、新情報! >「目的のために、年端の行かない子供を手にかけるんですか!」 > >怒りをあらわにするアメリアに、ディーは薄く笑う。 まぁ、魔族が子供がかわいそうだからとか言って行動することなんぞ普通にありえないわな。 >「キミはなにを怒っているんだイ?枯れた植物を排除するのは人間もやっていることじゃないカ。 >養分を吸いすぎて枯れちゃった芽を刈るのに躊躇する人間なんていないだろウ?」 魔族にしてみれば人間の命なんぞその程度と言うことがよくわかります。 >「施設のことをアルベルト卿が知らないわけがないわよね。暗殺者養成施設だったことを」 > >「どこへも行くあてのない人間がどうなろうと知ったことじゃないと考える人間は多いんダ。たとえそれでその人間が死のうがネ」 耳が痛い……。 >「そんなのは間違っています!」 > >声を荒げるアメリアに、ディーは冷ややかな視線を向けるのみ。 > >「あんたとアルベルト卿との提携関係としては、多額の報酬を見返りに誘拐とか場所の提供とかを協力している・・・・・・そんなところかしら」 所詮、欲望の固まり。もうちょっと相手を見て取引を選べよ。 もう生きているかどうかもあやしいけれど……。 >屋敷の維持費などは、何かと金がかかる。 > >いくら国の寄付や仕事で潤っていても、アルベルト卿が私服を肥やしているのはあの屋敷を見れば明白である。 う〜ん、最近はまっている小説の悪役をおもわせるな。(薬○寺○子の怪奇事件簿にはまってます。) >そのアルベルト卿のことなのだが、以前訪問したあの屋敷にはいなかった。 たぶん、すでに……。 ま、自業自得ですな。同情の余地無し >「アルベルト卿はどこにいるの」 > >「あの人間なら、こことは違う施設にいるヨ」 > >あたしたちには目もくれず、ディーはツゥドルクを虚空へとなぞる。 生きているとか五体満足でとか言わないな。 ……十中八九利用価値を無くしたんだな >「種はまいタ。芽を出し始めたものもあル。 >ここに倒れている人間たちモ、芽を育むための養分として礎の一つになれるんダ」 うっわぁぁ、むかつく > ラ・ティルト >「悪のいうことなど聞く耳持たないわ! なんにしても諸悪の根源闇の申し子! >どこぞのゼロスと同類の、害虫以下の魔族のたわごとていどでこのわたしの燃える正義の心は揺るがないわ!」 > >いや不意打ちは正義じゃないだろ。 ま、相手に正義悪云々考えられる相手ではありませんし >ぱきぃぃん! > >甲高い音を立て、青白い炎の柱は消滅した。 > >「さすがにあたれば痛いからネ」 > ラ・ティルト >ツゥドルクの一振りで、 崩 霊 裂 を消したのだ。 > >さすが高位魔族の覇王神官。 > >一筋縄ではいかない。 とはいえ、たぶん今いる神官、将軍クラスでは弱い方に入るんでしょうな。 以上、kouでいた。 何というかディー。ヴラから逃げるために動いたという感じがします。 あと、ヴラって、アニメ版じゃややこしい信託をくだして騒動をむやみに大きくしたのでしょうか? あと、kouの作品にもディーが出ます。 とはいえ、そちらとはキャラが多少違いますけれど………。 それでは、フィーナさん。 最近、急に冷えてきましたが風邪などをひかれぬよう気をつけてください。 |
34671 | Re:白魔術都市狂想曲 45 | フィーナ | 2009/10/14 00:19:59 |
記事番号34668へのコメント > こんばんは。フィーナさん。kouです。 こんばんは。kouさん。 >>「久しぶりだネ。リナ=インバース」 >>ディーは、何の感慨も浮かんでいない、無感動な様子でそういった。 > まぁ、感情豊かな魔族というのは珍しいのかもしれませんね。 シェーラはそういや感情出やすかったな。 >>「キミたち施設に忍び込むのがすきなのかイ?一応所有施設のはずなんだけド」 >>まるで古い友人に語りかける口調で彼は言う。 > まぁ、怒りを誘う意味もあるのかもしれないな。 クゥを手にかけてフレンドリーに話すのってかなり陰湿ですね。 >>「そういうあんたも、ずいぶんあちこちでセコセコ動いているみたいだけど?」 >>「下準備といって欲しいネ」 >>「・・・・・・下準備?」 >>アメリアの問いに、ディーは暗い笑みを浮かべ、 >>「種の調整や土台の確保。 >>このセイルーンの六紡星の結界によっテ、ボクら魔族の瘴気は若干そがれるけどネ。 >>逆に言えばセイルーンの結界ハ、瘴気を抑えるのに実に都合のいい場所だというわけでもあル」 > ……簡単に言えば、押さえられているため濃度が濃いという事でしょうか。 魔族の因子は長期間の治療が必要なんですけど、結界によって治ったような錯覚を受けてしまうんです。 たとえるなら、病院で風邪薬を継続させてくださいといわれてるのに、なおったとおもって薬を飲まなくなって悪化するような。あとは人数が多すぎて治療が追いつかない。 >>「瘴気を抑える?」 >>「種って言うのは、神殿に治療を受けている不審な言動をしている人間のことね。あんたが魔族の因子を植え付けた」 > あえていうなら、種というのは因子という見方もありますね 種はクゥだけでなく、キールにも埋め込まれているんです。 まだ生きている人間たちに種があり、発芽したやつを中心に養分となる。 >>ここへ来る前に立ち寄った神殿では、体格のいい男が数人の神官を跳ね除け暴れ、治療にあたっていたリーリアの一撃でのびたが。 > ……ご愁傷様 黄金竜の一撃はかなりのものですからね。 >>「よく気がついたネ」 >>感心したような。 >>あるいは小バカにした様子で、彼はいう。 > 人間にしてはやるけれど所詮人間と言った所かな? 洞察力は人間にしたら中々。でも、たかが人間といったところですかね。 >>「ここまできたら奇病で済ませるわけにもいかないでしょーが。以前とは意図が違うみたいだけど」 >>「前のやつとは目的が違うヨ」 > あ、新情報! 白羽の矢を立てられたディー。覇王は海王からディーを貸すようにいわれています。 >>「目的のために、年端の行かない子供を手にかけるんですか!」 >>怒りをあらわにするアメリアに、ディーは薄く笑う。 > まぁ、魔族が子供がかわいそうだからとか言って行動することなんぞ普通にありえないわな。 >>「キミはなにを怒っているんだイ?枯れた植物を排除するのは人間もやっていることじゃないカ。 >>養分を吸いすぎて枯れちゃった芽を刈るのに躊躇する人間なんていないだろウ?」 > 魔族にしてみれば人間の命なんぞその程度と言うことがよくわかります。 >>「施設のことをアルベルト卿が知らないわけがないわよね。暗殺者養成施設だったことを」 >>「どこへも行くあてのない人間がどうなろうと知ったことじゃないと考える人間は多いんダ。たとえそれでその人間が死のうがネ」 > 耳が痛い……。 難民とか孤児を多く抱えている。 小競り合いがあるスレイヤーズの世界では、そういう裏ってあると思います。 >>「そんなのは間違っています!」 >>声を荒げるアメリアに、ディーは冷ややかな視線を向けるのみ。 >>「あんたとアルベルト卿との提携関係としては、多額の報酬を見返りに誘拐とか場所の提供とかを協力している・・・・・・そんなところかしら」 > 所詮、欲望の固まり。もうちょっと相手を見て取引を選べよ。 ディーはグラマーな美女になって近づいたわけで…男の哀しい性をついた。 > もう生きているかどうかもあやしいけれど……。 そうですね。 >>屋敷の維持費などは、何かと金がかかる。 >>いくら国の寄付や仕事で潤っていても、アルベルト卿が私服を肥やしているのはあの屋敷を見れば明白である。 > う〜ん、最近はまっている小説の悪役をおもわせるな。(薬○寺○子の怪奇事件簿にはまってます。) ドラマかアニメにもなったよーな。 >>そのアルベルト卿のことなのだが、以前訪問したあの屋敷にはいなかった。 > たぶん、すでに……。 > ま、自業自得ですな。同情の余地無し 同感ですね。 >>「アルベルト卿はどこにいるの」 >>「あの人間なら、こことは違う施設にいるヨ」 >>あたしたちには目もくれず、ディーはツゥドルクを虚空へとなぞる。 > 生きているとか五体満足でとか言わないな。 をう。鋭いですね。 > ……十中八九利用価値を無くしたんだな 最後の仕上げにうつるまではあまり表に出ずに。 後は時が来るのを待つ。芽が育ち、すべてを苗床に植えるそのときまで。 >>「種はまいタ。芽を出し始めたものもあル。 >>ここに倒れている人間たちモ、芽を育むための養分として礎の一つになれるんダ」 > うっわぁぁ、むかつく 魔族の本性ですね。ここらへんは。 >> ラ・ティルト >>「悪のいうことなど聞く耳持たないわ! なんにしても諸悪の根源闇の申し子! >>どこぞのゼロスと同類の、害虫以下の魔族のたわごとていどでこのわたしの燃える正義の心は揺るがないわ!」 >>いや不意打ちは正義じゃないだろ。 > ま、相手に正義悪云々考えられる相手ではありませんし 敵だというのは確かですから。 >>ぱきぃぃん! >>甲高い音を立て、青白い炎の柱は消滅した。 >>「さすがにあたれば痛いからネ」 >>ツゥドルクの一振りで、 崩 霊 裂 を消したのだ。 >>さすが高位魔族の覇王神官。 >>一筋縄ではいかない。 > とはいえ、たぶん今いる神官、将軍クラスでは弱い方に入るんでしょうな。 人間にしてみれば、十分な脅威です。 > 以上、kouでいた。 > 何というかディー。ヴラから逃げるために動いたという感じがします。 (ぎくっ!)さ……さーて、なんのことやら。 > あと、ヴラって、アニメ版じゃややこしい信託をくだして騒動をむやみに大きくしたのでしょうか? (ぎくぎくっ!)い……いったいなんのことやら!? ヴラはた…ただの観光者だってヴラはいってるじゃないですか(脂汗) ヴラはおおらかなところと、冷酷な雰囲気をだしたいと思うんですよ。なにせナーガを師匠と呼んでるし。 > あと、kouの作品にもディーが出ます。 こちらのディーとはどう違うのか楽しみにしています。 > 最近、急に冷えてきましたが風邪などをひかれぬよう気をつけてください。 ありがとうございます。新型インフルエンザが流行しているそうです。 kouさんも、家に帰ったら手洗いうがいはこまめに行って十分注意してくださいね。 |
34689 | 白魔術都市狂想曲 46 | フィーナ | 2009/10/18 23:07:25 |
記事番号34452へのコメント 「きゃぁぁん♪リナちゃんだー♪」 すぱーん! いつものごとくに抱きつこうとしたリーリアをスリッパで張り倒す。 「はいはい。せっかくでなんだけど、この人たちの治療お願いできるかしら」 いって指差したのは、キールたちをはじめとする施設にいた人々たち。 その中には、マーシュ卿に仕えていた使用人たちもいた。 使用人たちはここへ運び込まれるまでは、比較的よかったのだが、たどり着いたときには容態が悪化していた。 キールたちは、今のところそこまで深刻な状態になってはいない。 「それはいいんだけどー・・・・・・今のスリッパちょっと痛かった」 アストラル・ヴァイン 「あたりまえでしょ。鋼鉄を仕込んだスリッパの中に 魔 皇 霊 斬 かけておいたんだから」 リーリアのいる神殿まで警備兵たちを呼んで運び終えたときのことである。 ヴラはふらりと立ち上がった。 「そんじゃ。俺はもう行くわ。 俺がしてやれることはこんぐらいしかできんからな」 「もういってしまわれるんですか?」 リーリアは、どこか遠慮したようにヴラに問いかける。 「わりぃな」 数人の神官たちが、倒れている者たちを神殿へと運んでいく。 その手伝いをしながらも、リーリアの様子がなんとはなしに気になって会話に耳を傾ける。 「いえ。それより先ほどはありがとうございました。 容態が悪化していた人たちも、何とかもち直しました。あなたさまが御力を示していただいたおかげです」 「気にするなって。それにあれは別に力を使ったわけじゃねぇ。 魔に蝕まれているやつらの、潜在意識に少しばかり呼びかけただけだ」 ほとんどの人間は、倒れている人間に気をとられそちらに注意が向いていない。 「それでも、勘のいい人間には、微弱ながらその波長を感じ取れるものも少なくありません」 リーリアは、人目を気にしてか、声をひそめ、 「でも、まさか生を受けて三百と少し。 こうして、あなたさまのご尊顔を拝見できるとは思ってもいませんでした」 「いちおー観光しに来たんだから、そう改まっていうな。 俺らが干渉できるのは限りがあるし、おいそれとこんな町なかで力を使うわけにはいかねぇだろ。 ・・・・・・だいいちよー。力を使ったら魔族はおろか、人間にも気づかれて面倒なことになる」 どこかげんなりとした様子で、顔をしかめつついうヴラ。 ・・・・・・『面倒なこと』? 人間にも気づかれてとは・・・・・・それは。 「私に出来ることがあれば仰ってくださいね。ヴラバ――」 「そーゆー長ったらしいフルネームをいわれるのは性にあわねぇ。 気がねしねぇで、ふーてんのヴラさんとでも呼んでくれ」 「・・・・・・寅さん知らない人から見たら、いまのわからないと思うんですけど」 寅さんってだれだ!? 「それじゃ、俺はそろそろいくわ」 「お気をつけて」 「おめぇもな」 深くお辞儀をするリーリアに背を向け歩き出し、 「ああ、それとリーリア」 「なんでしょうか?」 振り返らずに、ふと思い出した様子で問いかける。 「ラーディって女しらねぇか?」 「ラーディ・・・・・・ですか?」 ・・・・・・ラーディ? ・・・・・・たしかどこかで聞いた覚えが・・・・・・ 「時々あいつの気配がこの町からするんだが、魔族の因子を植え付けられた人間に紛れてか不安定に消えたりしやがる」 「さあ・・・・・・私は存じ上げませんが」 「そっか」 ヴラは夕焼けに赤く染まった町並みを眺めた。 「・・・・・・リーリアさーん!」 こちらに駆け寄ってくる一人の女性。 見知った相手であった。 「シルフィールちゃん!どうしたの?」 「患者さんの容態が危ないんです!きていただけますか?」 「引き止めて悪かったな」 「いえ。こちらこそ長居させてすみませんでした」 「じゃあな」 ヴラは、片手を軽く上げて神殿から離れていった。 「・・・・・・今の方は?」 怪訝そうに問いかけるシルフィールに、リーリアはにっこり笑って人差し指を口元に持っていき、 「内緒♪」 いたずらっぽく、そういった。 |
34693 | Re:白魔術都市狂想曲 46 | kou | 2009/10/19 20:17:00 |
記事番号34689へのコメント おひさしぶりです。フィーナさん kouです。 白魔術都市狂想曲 46 楽しみにしてました。 >「きゃぁぁん♪リナちゃんだー♪」 > >すぱーん! > >いつものごとくに抱きつこうとしたリーリアをスリッパで張り倒す。 たしかに、……。リーリア(黄金竜)に抱きつかれたらナタリーに抱きつかれたぐらいの被害が…… >「はいはい。せっかくでなんだけど、この人たちの治療お願いできるかしら」 > >いって指差したのは、キールたちをはじめとする施設にいた人々たち。 > >その中には、マーシュ卿に仕えていた使用人たちもいた。 あいつ……自分の使用人もそうしていたのか……。 使用人達に合唱 >使用人たちはここへ運び込まれるまでは、比較的よかったのだが、たどり着いたときには容態が悪化していた。 時間の経過と共に悪化していくんでしょうね >キールたちは、今のところそこまで深刻な状態になってはいない。 >リーリアのいる神殿まで警備兵たちを呼んで運び終えたときのことである。 > >ヴラはふらりと立ち上がった。 > >「そんじゃ。俺はもう行くわ。 >俺がしてやれることはこんぐらいしかできんからな」 本当か? >「もういってしまわれるんですか?」 > >リーリアは、どこか遠慮したようにヴラに問いかける。 ん〜。さすがにリーリアはヴラが何者か気づいたようですね。 >「わりぃな」 > >数人の神官たちが、倒れている者たちを神殿へと運んでいく。 > >その手伝いをしながらも、リーリアの様子がなんとはなしに気になって会話に耳を傾ける。 人より耳が良いらしいですから……。 >「いえ。それより先ほどはありがとうございました。 >容態が悪化していた人たちも、何とかもち直しました。あなたさまが御力を示していただいたおかげです」 ………あなたさまね。 >「気にするなって。それにあれは別に力を使ったわけじゃねぇ。 >魔に蝕まれているやつらの、潜在意識に少しばかり呼びかけただけだ」 じゅーぶんに、すごいと思う。 >ほとんどの人間は、倒れている人間に気をとられそちらに注意が向いていない。 > >「それでも、勘のいい人間には、微弱ながらその波長を感じ取れるものも少なくありません」 リナとかガウリィとか? >リーリアは、人目を気にしてか、声をひそめ、 > >「でも、まさか生を受けて三百と少し。 ようするに、すごいバーちゃんとガウリィが言いそうですね。 >こうして、あなたさまのご尊顔を拝見できるとは思ってもいませんでした」 > >「いちおー観光しに来たんだから、そう改まっていうな。 >俺らが干渉できるのは限りがあるし、おいそれとこんな町なかで力を使うわけにはいかねぇだろ。 >・・・・・・だいいちよー。力を使ったら魔族はおろか、人間にも気づかれて面倒なことになる」 たしかに、どこぞの不幸人間代表が懸念しているぐらいですからね。 >どこかげんなりとした様子で、顔をしかめつついうヴラ。 > >・・・・・・『面倒なこと』? > >人間にも気づかれてとは・・・・・・それは。 > >「私に出来ることがあれば仰ってくださいね。ヴラバ――」 > >「そーゆー長ったらしいフルネームをいわれるのは性にあわねぇ。 >気がねしねぇで、ふーてんのヴラさんとでも呼んでくれ」 あんま興味ないんだよな。その映画 >「・・・・・・寅さん知らない人から見たら、いまのわからないと思うんですけど」 まぁ、日本人はたいてい知っているんですけどね。 >「それじゃ、俺はそろそろいくわ」 > >「お気をつけて」 > >「おめぇもな」 > >深くお辞儀をするリーリアに背を向け歩き出し、 > >「ああ、それとリーリア」 > >「なんでしょうか?」 > >振り返らずに、ふと思い出した様子で問いかける。 > >「ラーディって女しらねぇか?」 > >「ラーディ・・・・・・ですか?」 > >・・・・・・ラーディ? > >・・・・・・たしかどこかで聞いた覚えが・・・・・・ 忘れるなよ!! おい >「時々あいつの気配がこの町からするんだが、魔族の因子を植え付けられた人間に紛れてか不安定に消えたりしやがる」 つーか、あんたの探している『女』は居ない。 >「さあ・・・・・・私は存じ上げませんが」 実は知っている。 >怪訝そうに問いかけるシルフィールに、リーリアはにっこり笑って人差し指を口元に持っていき、 > >「内緒♪」 > >いたずらっぽく、そういった。 これで秘密と言っていたらリナはお前はゼロスかと突っ込んでいたんでしょうな。 その光景が目に浮かびます。 ドキドキわくわく見させてもらってます。 以上、kouでした。 |
34700 | Re:白魔術都市狂想曲 46 | フィーナ | 2009/10/20 23:13:30 |
記事番号34693へのコメント こんばんは。kouさん。 > おひさしぶりです。フィーナさん > kouです。 > 白魔術都市狂想曲 46 楽しみにしてました。 >>「きゃぁぁん♪リナちゃんだー♪」 >>すぱーん! >>いつものごとくに抱きつこうとしたリーリアをスリッパで張り倒す。 > たしかに、……。リーリア(黄金竜)に抱きつかれたらナタリーに抱きつかれたぐらいの被害が…… 腕力も強いですし。 >>「はいはい。せっかくでなんだけど、この人たちの治療お願いできるかしら」 >>いって指差したのは、キールたちをはじめとする施設にいた人々たち。 >>その中には、マーシュ卿に仕えていた使用人たちもいた。 > あいつ……自分の使用人もそうしていたのか……。 アルベルト卿ですね。 マーシュ卿とは仲が悪いので。 >>使用人たちはここへ運び込まれるまでは、比較的よかったのだが、たどり着いたときには容態が悪化していた。 > 時間の経過と共に悪化していくんでしょうね そうです。 時間です。 >>「そんじゃ。俺はもう行くわ。 >>俺がしてやれることはこんぐらいしかできんからな」 > 本当か? ………ヴラにも色々あるんですよ。 >>「もういってしまわれるんですか?」 >>リーリアは、どこか遠慮したようにヴラに問いかける。 > ん〜。さすがにリーリアはヴラが何者か気づいたようですね。 咆哮で気がつきました。 >>「気にするなって。それにあれは別に力を使ったわけじゃねぇ。 >>魔に蝕まれているやつらの、潜在意識に少しばかり呼びかけただけだ」 > じゅーぶんに、すごいと思う。 ヴラはあまり干渉したくないみたいですけど。 >>「それでも、勘のいい人間には、微弱ながらその波長を感じ取れるものも少なくありません」 > リナとかガウリィとか? あとは巫女ですね。 >>「でも、まさか生を受けて三百と少し。 > ようするに、すごいバーちゃんとガウリィが言いそうですね。 それをいったらメンフィスあたりも。 >>こうして、あなたさまのご尊顔を拝見できるとは思ってもいませんでした」 >>「いちおー観光しに来たんだから、そう改まっていうな。 >>俺らが干渉できるのは限りがあるし、おいそれとこんな町なかで力を使うわけにはいかねぇだろ。 >>・・・・・・だいいちよー。力を使ったら魔族はおろか、人間にも気づかれて面倒なことになる」 > たしかに、どこぞの不幸人間代表が懸念しているぐらいですからね。 不幸なあの人は、やっぱし不幸です。 >>「そーゆー長ったらしいフルネームをいわれるのは性にあわねぇ。 >>気がねしねぇで、ふーてんのヴラさんとでも呼んでくれ」 > あんま興味ないんだよな。その映画 >>「・・・・・・寅さん知らない人から見たら、いまのわからないと思うんですけど」 > まぁ、日本人はたいてい知っているんですけどね。 ノリでかいたんであまり気にしないでもいいですよ。 >>・・・・・・ラーディ? >>・・・・・・たしかどこかで聞いた覚えが・・・・・・ > 忘れるなよ!! おい 思い出し中です。 >>「時々あいつの気配がこの町からするんだが、魔族の因子を植え付けられた人間に紛れてか不安定に消えたりしやがる」 > つーか、あんたの探している『女』は居ない。 >>「さあ・・・・・・私は存じ上げませんが」 > 実は知っている。 でも魂は同じでも別人みたいなものなので。 >>怪訝そうに問いかけるシルフィールに、リーリアはにっこり笑って人差し指を口元に持っていき、 >>「内緒♪」 >>いたずらっぽく、そういった。 > これで秘密と言っていたらリナはお前はゼロスかと突っ込んでいたんでしょうな。 > その光景が目に浮かびます。 > ドキドキわくわく見させてもらってます。 > 以上、kouでした。 感想ありがとうございます。 治療の話が終わったら、あの人には不憫な目にあってもらおうと思います。 マーシュ卿の本領発揮なるか… |
34705 | Re:白魔術都市狂想曲 46 | セス | 2009/10/21 18:54:35 |
記事番号34689へのコメント こんばんは、フィーナさん。 >「きゃぁぁん♪リナちゃんだー♪」 > >すぱーん! > >いつものごとくに抱きつこうとしたリーリアをスリッパで張り倒す。 リナ・・・ひどいぞそれは・・・ > >「それはいいんだけどー・・・・・・今のスリッパちょっと痛かった」 > アストラル・ヴァイン >「あたりまえでしょ。鋼鉄を仕込んだスリッパの中に 魔 皇 霊 斬 かけておいたんだから」 い、いつの間にそんなものを・・・ > >「私に出来ることがあれば仰ってくださいね。ヴラバ――」 > >「そーゆー長ったらしいフルネームをいわれるのは性にあわねぇ。 >気がねしねぇで、ふーてんのヴラさんとでも呼んでくれ」 > >「・・・・・・寅さん知らない人から見たら、いまのわからないと思うんですけど」 リーリアさんは知ってるんですね(笑 。 > >「・・・・・・リーリアさーん!」 > >こちらに駆け寄ってくる一人の女性。 > >見知った相手であった。 > >「シルフィールちゃん!どうしたの?」 > >「患者さんの容態が危ないんです!きていただけますか?」 > >「引き止めて悪かったな」 > >「いえ。こちらこそ長居させてすみませんでした」 > >「じゃあな」 > >ヴラは、片手を軽く上げて神殿から離れていった。 > >「・・・・・・今の方は?」 > >怪訝そうに問いかけるシルフィールに、リーリアはにっこり笑って人差し指を口元に持っていき、 > >「内緒♪」 > >いたずらっぽく、そういった。 本当のこと言うわけにも行きませんしね(笑 |
34710 | Re:白魔術都市狂想曲 46 | フィーナ | 2009/10/22 22:32:23 |
記事番号34705へのコメント >こんばんは、フィーナさん。 こんばんは。セスさん。 >>「きゃぁぁん♪リナちゃんだー♪」 >>すぱーん! >>いつものごとくに抱きつこうとしたリーリアをスリッパで張り倒す。 >リナ・・・ひどいぞそれは・・・ いつもどおりの対応です。 >>「それはいいんだけどー・・・・・・今のスリッパちょっと痛かった」 >>「あたりまえでしょ。鋼鉄を仕込んだスリッパの中に 魔 皇 霊 斬 かけておいたんだから」 >い、いつの間にそんなものを・・・ 神殿に着く少し前に。 リーリアに本気で抱きつかれたら背骨がボキ!となるよーな。 >>「・・・・・・寅さん知らない人から見たら、いまのわからないと思うんですけど」 >リーリアさんは知ってるんですね(笑 伊達に長生きはしていません。 >>「・・・・・・今の方は?」 >>怪訝そうに問いかけるシルフィールに、リーリアはにっこり笑って人差し指を口元に持っていき、 >>「内緒♪」 >>いたずらっぽく、そういった。 >本当のこと言うわけにも行きませんしね(笑 知ったら、シルフィールは卒倒するかと。 ヴラの正体が明らかになるのは、もう少し先になりそうです。 |
34712 | 白魔術都市狂想曲 47 | フィーナ | 2009/10/23 21:11:07 |
記事番号34452へのコメント 「・・・・・・ねえ、シルフィール」 「なんですか?リナさん」 「あんたが手にしてるのって」 いいつつそれを指差すあたし。 「みてのとおり、藁人形ですよ」 人の形をしたそれは、真夜中に五寸釘でうちつけるよーな、ひらたくいうと―― どっからどうみても、呪いの藁人形である。 「それ・・・・・・何に使うわけ?」 「それはもちろん――」 いってちろりと、一瞬あたしを見て、 「リナさんを呪うため」 「おい」 「――というのは、冗談ですけど」 すました顔で、しれっと答える彼女。 ・・・・・・相変わらず、いい性格をしているやつである。 冗談か? いまのほんとーに冗談なのか? 「患者さんの治療のために使うんです」 「治療って、呪術を返すの?」 「いえ。さすがに呪詛返しはリスクもおおきいですし、専門外ですので」 横たわっている人の前に座り、はさみで一本髪の毛を切る。 そして藁人形にその髪の毛を巻きつけ、軽く呪文を唱えてから腹部に人形を乗せる。 「なにやったんだ?」 「人形に、呪法をうけてもらうんです」 「コ毒を?」 「ええ。そのあいだは症状も緩和されますし、薬草も口につけられますから」 調合された薬草を、ゆっくりと飲ませる。 「この人は、発見されたのがもう少し遅ければ、こうしてはいられなかったんです」 「・・・・・・そう」 「なあ、シルフィール」 「なんですか?ガウリイ様」 「もし髪の毛がないじーちゃんとかだったらどうするんだ?」 「そのひとが身に着けているもので代用します。服の切れ端とか」 「ここには、暴れる奴はいないの?」 「そういった患者さんは、別の場所で治療を受けています。 ・・・・・・数日前、患者さんを数人がかりでおさえていたんですけど」 シルフィールは、表情を曇らせ、 「神官の方が数人負傷しましたけど、その方たちはなんとか一命は取り留めたのですが、そのときの恐怖で治療するのを嫌がって人員が足りないそうです」 「だいじょーぶよ♪シルフィールちゃん。 こんなこともあろうかと、アレン君にそれおしつけてきたから♪」 そういったのは、リーリアだった。 「押し付けた?」 「呪いのこといわれたくなければってね♪」 「呪いって・・・・・・コ毒のことですか?」 「な・い・しょ♪」 |
34713 | Re:白魔術都市狂想曲 47 | セス | 2009/10/23 22:54:12 |
記事番号34712へのコメント こんばんは、フィーナさん。 >「それ・・・・・・何に使うわけ?」 > >「それはもちろん――」 > >いってちろりと、一瞬あたしを見て、 > >「リナさんを呪うため」 > >「おい」 > >「――というのは、冗談ですけど」 > >すました顔で、しれっと答える彼女。 > >・・・・・・相変わらず、いい性格をしているやつである。 > >冗談か? > >いまのほんとーに冗談なのか? 冗談じゃなかったら怖ひ・・・(汗 > >「だいじょーぶよ♪シルフィールちゃん。 >こんなこともあろうかと、アレン君にそれおしつけてきたから♪」 ・・・哀れ不幸体質の神官さん(笑 > |
34715 | Re:白魔術都市狂想曲 47 | フィーナ | 2009/10/23 23:58:07 |
記事番号34713へのコメント >こんばんは、フィーナさん。 こんばんは。セスさん。 シルフィールの性格はこんなんだったっけ?と、思いつつ書きました。 >>「それ・・・・・・何に使うわけ?」 >>「それはもちろん――」 >>いってちろりと、一瞬あたしを見て、 >>「リナさんを呪うため」 >>「おい」 >>「――というのは、冗談ですけど」 >>すました顔で、しれっと答える彼女。 >>・・・・・・相変わらず、いい性格をしているやつである。 >>冗談か? >>いまのほんとーに冗談なのか? >冗談じゃなかったら怖ひ・・・(汗 ならいっそ本当に(ぇ) >>「だいじょーぶよ♪シルフィールちゃん。 >>こんなこともあろうかと、アレン君にそれおしつけてきたから♪」 >・・・哀れ不幸体質の神官さん(笑 さあアレンさん。 あなたが凹むのを楽しみにしている人がいるんだから、そんなにイヤそーな顔しないで。 |
34714 | 白魔術都市狂想曲 48 | フィーナ | 2009/10/23 23:48:21 |
記事番号34452へのコメント ぎん! 「ひっ!?」 ぎらつく双眸で睨まれ、若い神官が後ずさる。 「がぁぁっ!」 押さえつけていた神官たちを苦もなく振り払う! 『わぁぁっ!?』 どごっ! したたかに背中や腕をぶつけ、苦痛に顔をゆがめる。 暴れる男の死角に回り込み、一人の神官が人をかたどった紙を取り出す。 エルメキア・ランス 「 烈 閃 槍 」 本能的に危険を察知したのか、男が人間離れした跳躍で、それをかわす。 着地した瞬間を見計らい、数人の神官が再び男を押さえ込む。 『せーの!』 その合図と共に、 ごきん 「ぎゃぁぁぁっ!?」 突き抜ける激痛に男の力が抜ける。 腕の関節を外され、怒り狂って何もない場所に突進する男。 ラファス・シード 「 霊 縛 符 」 壁に叩きつけられた神官の一人が、呪文で男の動きを封じた。 「はやく紙を」 怯えている神官に、安心させるように微笑んで紙を渡した。 「は・・・・・・はい」 若い神官は、恐る恐る。 渡された紙を男に押し当てた。 緊迫した空気から一転、あたりに安堵の空気が流れる。 「あー・・・・・・疲れた」 「お疲れ様です」 「お疲れー」 「何本かもっていかれましたね」 自分のアバラを指差して苦笑する。 「オレは肋骨と足をやられた」 「みせてください。怪我の治療をします」 「すまねえ」 治療呪文を唱える神官。 「まったく、以前よりも力つけてやがる。 暴れられて怪我人が増える前に、関節を外すのが、これほど骨が折れるもんだとはおもわんかったぜ」 「事実折られましたが」 「ちがいねえ」 傷の具合を確かめて、同僚の背中を軽く叩く。 「おわりましたよ」 「さんきゅ」 「でもなんとかなりましたね」 「ああ。関節外すの全員にやれっていわれてさすがに怒った」 「すみません」 わきわきと手を握ったりして、傷がないのを確認した同僚はにやりと笑い、 「いーや許さん。もう一発殴らせろ」 「おれも混ざる」 「ちょ・・・・・・勘弁してくださいよ!」 「ふくろだふくろ」 「おーい。アレンたこ殴り大会に参加するやつこっちにあつまれ!」 「これ以上殴られたら俺本当にまずいですって!」 「逃げるなこら」 コークスリーパーを同僚にきめられ、アレンはバシバシ床を叩いた。 「ギブ・・・ちょ・・・首」 「さーアレン選手反撃に移れるか!?」 実況解説を始めたりする同僚たち。 和気藹々と、ふざけて戯れている神官たち。 「レフリー(審判員)コールだ」 「わん。つー。すりー」 かんかんかんかんかーん! どっからとりだしたリングが鳴り響く。 帰り道を歩く二人。 「なあ」 「・・・・・・なんです?」 「なんで偉いやつって、ふんぞりかえって延々愚痴とか言うんだろうな」 「ただ単に愚痴りたいだけなんじゃないですか」 先ほどの騒ぎについて責任者のお小言(関係ない長話がその大半を占めた)から解放され、家に帰る許可をもらってのこと。 「お前がこんなに速く戻ってくるとはな」 「リーリアさんに、人命についてとか聞かされてうやむやのうちに押し付けられた感じがしますけど」 いいつつも、口元に微笑を浮かべる。 「そういやアレン。お前古代文字の翻訳進んでる?」 「なんとか」 「お前の翻訳したやつ読みやすくて正直助かってる。実はまた写本の写生を頼みたいんだが」 「またですか?」 「たのむ! このとーり!」 クレアバイブル 魔道士うちでは写本は 異 界 黙 示 録 をさすが、神官の場合は教えや知識の伝承を本にうつした物をさす。 書かれているのが紙であるため傷みやすく、そのため本の質が劣化する前に見習い神官や僧侶たちにうつさせている。 「そうですねー。じゃあディナーで手を打ちますよ」 「お前人の足元みんなよ。ランチでいいだろ?」 「それプラス」 「プラス?」 ぴん! 「いてっ」 デコピンをして、にっこり笑った。 「さきほどのお返しで」 「いってーな。ま、いいや」 大きく伸びをする同僚。 「一時はどうなることかと思ったが、持ち直してよかったな」 「そうですね」 「やっぱあの力の流れと関係してるのか?」 「・・・・・・さあ。 ですが、君子あやうきに近寄らずともいいますし、気にしないほうがいいと思いますよ」 「そういうもんかな」 「そういうもんですよ」 十字路までたどり着き、互いに軽く手を上げた。 「じゃあまた明日」 「ああ。またな」 アレンは、同僚の姿が見えなくなった後、ぽつりと独り言のようにつぶやいた。 「・・・・・・もっとも、この場合は『触らぬ神にたたりなし』といったほうが正しいんでしょうか。 なんできているのか・・・呪いのこともありますし、もし接触してしまったらそれがどういうふうに作用するか分かりませんし、できれば関わりたくないんですがね」 アレンはくわばらくわばらと、戦々恐々両手を合わせ家路にと急ぐ。 |
34724 | 白魔術都市狂想曲 49 | フィーナ | 2009/10/27 20:54:53 |
記事番号34452へのコメント 「では・・・しめて銀貨十二枚になります」 その無情な一言を言ったのは、シルフィールだった。 「金とんのかいっ!?」 「一応神殿の収入源のひとつですから」 写本の写しをしている見習いの神官や僧侶の視線を意識して、はねあがったこえをおさえる。 紙の作成するのを間近で見られるもの珍しさもあいなり、ためしに挑戦してみたところ。 一枚目。 偏りすぎて紙というより石鹸みたいな厚さになった。 木の格子にはめ込まれた紙の原材料となる(らしい)白い繊維を均等にふるわけだが、思ったよりも難しい。 ガウリイと二人でやって、何故やつのほうがうまく出来るっ! 嬉しそうに紙を乾かすガウリイに、対抗意識を刺激され納得のいくものが出来上がったのはしばらくたってから。 後ろに広がる白い紙もどき。 「そこをあたしとあんたの友情料金で」 「そうですね・・・・・・十四枚で」 「って増えてるぅぅぅっ!?」 「なあシルフィール。これってもってかえれるのか?」 「はい。銅貨十枚追加で」 「だめよガウリイ。神殿の陰謀にのっかっちゃ」 「ええぇ。記念にいいだろー」 「信者となれば、一割引きされますよ」 ・・・・・・客寄せパンダか。これは。 神殿には、数人の巫女や神官たちがせわしなく動いている。 「ごめんねーリナちゃん。 今日は忙しくって、リナちゃんとのデートに行くことができないのー」 リーリアは、患者さんの容態を見ながらそういった。 「・・・・・・リナさんって、やっぱり男の子」 「ちっがぁぁう!」 「昼と夜の交代なんだけど、ここの施設では治療できる人が少なくて」 「白魔術の研究が進んでるのに?」 「医療施設を上回る患者さんの数で追いつかないの。 今日ここに運び込まれた人たちで手一杯。何人か他のところに回せたんだけど」 「まだこちらのほうは、対処できてるんですけど。 屈強な人たちが暴れているところでは、神官のほとんどの方が眠れていないそうです」 「アレン君に押し付けたから、マシになったとおもうよー♪ 多少強引な手段を用いて。今頃他の神官たちは、久しぶりにゆっくり眠れてるんじゃないかな♪」 気負いせず、お気楽に言う彼女。 「あの・・・・・・ガウリイ様」 「ん?」 「明日お時間があるようでしたら、すこしご相談いただきたいことがあるのですが」 「オレに?」 「あたしにはいえないはなしってわけ?」 「・・・・・・そうではありませんけど・・・・・・」 彼女にしては、歯切れの悪い返事である。 「リナさんにお話いただくのもいいのですが」 シルフィールは、そこで一旦言葉を切って、 「・・・・・・それだと、話が余計にややこしくなりそうな気がしますので」 どうやら、訳ありみたいである。 「じゃあ、いまアメリアが王宮にいって報告しているはずだから、明日の昼に」 「あ。いえ」 「シルフィール?」 「あの。リナさん。 できれば、明日一日ガウリイ様をお貸しいただけますか?」 「いいけど、レンタル料は高いわよ」 「・・・・・・オレはレンタルショップの犬か?」 「相場でこれぐらいでどうでしょうか?」 「・・・・・・シルフィールまで」 ガウリイの見えない耳が、しゅんと垂れたようなきがした。 「わるくないわね。そんじゃガウリイ。 あんたは明日一日シルフィールにレンタルすることにしたからよろしくね」 「きゃぁぁん♪それじゃあ、明日は私とリナちゃんのデートね♪」 「デートじゃなくて食事に行くだけよ」 むろん費用はすべてアメリアもちである。 人をさんざんからかったこの恨み。 はらさでおくべきかぁぁっ! 「なあリナ。オレたちどこに向かってるんだ?」 夜の町並みは、道行く街頭の明かりと星星の瞬きで華やかな雰囲気になっていた。 昼とはまた違った賑わいを見せる。 「マーシュ卿のところよ。カイルがあの養成施設で育ったんなら、マーシュ卿もカイルのことは知ってるはず。 アルベルト卿の姿が見えないことも気になるけれど・・・・・・覇王神官が施設にもぐりこんでいたことも踏まえ、あの二人には色々聞きたいこともあるわ」 ひぎゃぁぁ・・・!? 絹を裂くような悲鳴が聞こえてきたのはそのときだった。 ・・・・・・今の声って・・・・・・ その声が聞こえてきたのは、マーシュ卿が現在仮住まいしている、例の家だった。 |
34726 | Re:白魔術都市狂想曲 49 | kou | 2009/10/27 21:21:00 |
記事番号34724へのコメント こんばんは、フィーナさん kouです。 >「では・・・しめて銀貨十二枚になります」 > >その無情な一言を言ったのは、シルフィールだった。 > >「金とんのかいっ!?」 > >「一応神殿の収入源のひとつですから」 > >写本の写しをしている見習いの神官や僧侶の視線を意識して、はねあがったこえをおさえる。 おお、リナが人目を気にするとは……。(なにげにひどい) その気にするところを食事時に回してほしい…… >紙の作成するのを間近で見られるもの珍しさもあいなり、ためしに挑戦してみたところ。 > >一枚目。 > >偏りすぎて紙というより石鹸みたいな厚さになった。 わりと、難しい作業らしいですしね。 >木の格子にはめ込まれた紙の原材料となる(らしい)白い繊維を均等にふるわけだが、思ったよりも難しい。 > >ガウリイと二人でやって、何故やつのほうがうまく出来るっ! たぶん、バランス感覚とかでカンとかそう言うのが物を言うんだと思います。 >嬉しそうに紙を乾かすガウリイに、対抗意識を刺激され納得のいくものが出来上がったのはしばらくたってから。 > >後ろに広がる白い紙もどき。 そんだけ、創ればそりゃ金も取られると……。 >「そこをあたしとあんたの友情料金で」 > >「そうですね・・・・・・十四枚で」 シルフィーユ……。それじゃあんたリナだよ。 >「って増えてるぅぅぅっ!?」 > >「なあシルフィール。これってもってかえれるのか?」 > >「はい。銅貨十枚追加で」 シルフィーユ……。あんたもしかしてリナに負けたくないと言うライバル意識からリナ化していない? >「だめよガウリイ。神殿の陰謀にのっかっちゃ」 > >「ええぇ。記念にいいだろー」 > >「信者となれば、一割引きされますよ」 > >・・・・・・客寄せパンダか。これは。 書いたエルフも泣いているだろうな……。 >「マーシュ卿のところよ。カイルがあの養成施設で育ったんなら、マーシュ卿もカイルのことは知ってるはず。 たしかに、頻繁に来ていたと言ってましたしね。 >アルベルト卿の姿が見えないことも気になるけれど・・・・・・覇王神官が施設にもぐりこんでいたことも踏まえ、あの二人には色々聞きたいこともあるわ」 わたしの考えでは、黒幕は……二人の内どちらかもなんて考えていたり……。 > >ひぎゃぁぁ・・・!? > > >絹を裂くような悲鳴が聞こえてきたのはそのときだった。 とはいえ、本当に絹をさいたってそんな音には聞こえないんですよね。 いや、試したことありませんけど……。 絹って高いし 以上、kouでした。 |
34736 | Re:白魔術都市狂想曲 49 | フィーナ | 2009/10/28 23:13:37 |
記事番号34726へのコメント こんばんは。kouさん。 > こんばんは、フィーナさん > kouです。 >>写本の写しをしている見習いの神官や僧侶の視線を意識して、はねあがったこえをおさえる。 > おお、リナが人目を気にするとは……。(なにげにひどい) > その気にするところを食事時に回してほしい…… 食事に関しては死活問題なのでまず無理でしょう。 >>偏りすぎて紙というより石鹸みたいな厚さになった。 > わりと、難しい作業らしいですしね。 やったことはありませんが、こつとかが必要なんでしょうね。 >>木の格子にはめ込まれた紙の原材料となる(らしい)白い繊維を均等にふるわけだが、思ったよりも難しい。 >>ガウリイと二人でやって、何故やつのほうがうまく出来るっ! > たぶん、バランス感覚とかでカンとかそう言うのが物を言うんだと思います。 無心でやってるからかと。 リナの場合は、打算とか利益とか皮算用しているかもしれませんし。 >>嬉しそうに紙を乾かすガウリイに、対抗意識を刺激され納得のいくものが出来上がったのはしばらくたってから。 >>後ろに広がる白い紙もどき。 > そんだけ、創ればそりゃ金も取られると……。 一応、羊皮紙よりも高い値段にしてみたり。 >>「そこをあたしとあんたの友情料金で」 >>「そうですね・・・・・・十四枚で」 > シルフィーユ……。それじゃあんたリナだよ。 朱に交わればなんとやら。 >>「って増えてるぅぅぅっ!?」 >>「なあシルフィール。これってもってかえれるのか?」 >>「はい。銅貨十枚追加で」 > シルフィーユ……。あんたもしかしてリナに負けたくないと言うライバル意識からリナ化していない? いえいえ。これは神殿の規定どおりの対応です。 >>「だめよガウリイ。神殿の陰謀にのっかっちゃ」 >>「ええぇ。記念にいいだろー」 >>「信者となれば、一割引きされますよ」 >>・・・・・・客寄せパンダか。これは。 > 書いたエルフも泣いているだろうな……。 ふふふ。 >>「マーシュ卿のところよ。カイルがあの養成施設で育ったんなら、マーシュ卿もカイルのことは知ってるはず。 > たしかに、頻繁に来ていたと言ってましたしね。 >>アルベルト卿の姿が見えないことも気になるけれど・・・・・・覇王神官が施設にもぐりこんでいたことも踏まえ、あの二人には色々聞きたいこともあるわ」 > わたしの考えでは、黒幕は……二人の内どちらかもなんて考えていたり……。 最終的な黒幕はディーですけど、片棒を担いでいる手駒は… >>ひぎゃぁぁ・・・!? >>絹を裂くような悲鳴が聞こえてきたのはそのときだった。 > とはいえ、本当に絹をさいたってそんな音には聞こえないんですよね。 > いや、試したことありませんけど……。 > 絹って高いし 絹はやったことはありませんけど、ビリビリとするんでしょうね。 さて、この悲鳴の持ち主は…。 > 以上、kouでした。 ありがとうございました。 |
34727 | Re:白魔術都市狂想曲 49 | セス | 2009/10/27 21:36:34 |
記事番号34724へのコメント こんばんは、フィーナさん。 > >ガウリイと二人でやって、何故やつのほうがうまく出来るっ! 野生の直感でやっているのでしょうか・・・? > >「そこをあたしとあんたの友情料金で」 > >「そうですね・・・・・・十四枚で」 > >「って増えてるぅぅぅっ!?」 > >「なあシルフィール。これってもってかえれるのか?」 > >「はい。銅貨十枚追加で」 > >「だめよガウリイ。神殿の陰謀にのっかっちゃ」 > >「ええぇ。記念にいいだろー」 > >「信者となれば、一割引きされますよ」 > >・・・・・・客寄せパンダか。これは。 シルフィールさん・・・いい性格に磨きがかかっている・・・(笑 >「まだこちらのほうは、対処できてるんですけど。 >屈強な人たちが暴れているところでは、神官のほとんどの方が眠れていないそうです」 > >「アレン君に押し付けたから、マシになったとおもうよー♪ >多少強引な手段を用いて。今頃他の神官たちは、久しぶりにゆっくり眠れてるんじゃないかな♪」 > >気負いせず、お気楽に言う彼女。 ・・・アレンさん、お気の毒に・・・ > >「きゃぁぁん♪それじゃあ、明日は私とリナちゃんのデートね♪」 > >「デートじゃなくて食事に行くだけよ」 > >むろん費用はすべてアメリアもちである。 > >人をさんざんからかったこの恨み。 > >はらさでおくべきかぁぁっ! アメリア、ご愁傷様(笑 |
34737 | Re:白魔術都市狂想曲 49 | フィーナ | 2009/10/28 23:18:09 |
記事番号34727へのコメント >こんばんは、フィーナさん。 こんばんは。セスさん。 >>ガウリイと二人でやって、何故やつのほうがうまく出来るっ! >野生の直感でやっているのでしょうか・・・? 子供みたいに無心でやってたからかと。 >>「そこをあたしとあんたの友情料金で」 >>「そうですね・・・・・・十四枚で」 >>「って増えてるぅぅぅっ!?」 >>「なあシルフィール。これってもってかえれるのか?」 >>「はい。銅貨十枚追加で」 >>「だめよガウリイ。神殿の陰謀にのっかっちゃ」 >>「ええぇ。記念にいいだろー」 >>「信者となれば、一割引きされますよ」 >>・・・・・・客寄せパンダか。これは。 >シルフィールさん・・・いい性格に磨きがかかっている・・・(笑 お茶目といいますか。 >>「まだこちらのほうは、対処できてるんですけど。 >>屈強な人たちが暴れているところでは、神官のほとんどの方が眠れていないそうです」 >>「アレン君に押し付けたから、マシになったとおもうよー♪ >>多少強引な手段を用いて。今頃他の神官たちは、久しぶりにゆっくり眠れてるんじゃないかな♪」 >>気負いせず、お気楽に言う彼女。 >・・・アレンさん、お気の毒に・・・ このひとも不幸属性。 >>「きゃぁぁん♪それじゃあ、明日は私とリナちゃんのデートね♪」 >>「デートじゃなくて食事に行くだけよ」 >>むろん費用はすべてアメリアもちである。 >>人をさんざんからかったこの恨み。 >>はらさでおくべきかぁぁっ! >アメリア、ご愁傷様(笑 因果応報です。 |
34732 | Re:白魔術都市狂想曲 49 | ホリ | 2009/10/28 08:11:35 |
記事番号34724へのコメント おはようございます、フィーナさん。お久しぶりですね >「では・・・しめて銀貨十二枚になります」 > >その無情な一言を言ったのは、シルフィールだった。 > >「金とんのかいっ!?」 > >「一応神殿の収入源のひとつですから」 > >写本の写しをしている見習いの神官や僧侶の視線を意識して、はねあがったこえをおさえる。 > >紙の作成するのを間近で見られるもの珍しさもあいなり、ためしに挑戦してみたところ。 > >一枚目。 > >偏りすぎて紙というより石鹸みたいな厚さになった。 紙を作るのは難しいと思うけど、石鹸みたいな厚さって……リナさん下手ですねぇ >木の格子にはめ込まれた紙の原材料となる(らしい)白い繊維を均等にふるわけだが、思ったよりも難しい。 > >ガウリイと二人でやって、何故やつのほうがうまく出来るっ! それはリナが下手……いいえ、なんでもありません >嬉しそうに紙を乾かすガウリイに、対抗意識を刺激され納得のいくものが出来上がったのはしばらくたってから。 > >後ろに広がる白い紙もどき。 > >「そこをあたしとあんたの友情料金で」 リナとシルフィールの間に友情って言葉はそんなにあるとは思えない…… >「そうですね・・・・・・十四枚で」 ちゃっかりしていますねぇ >「って増えてるぅぅぅっ!?」 > >「なあシルフィール。これってもってかえれるのか?」 > >「はい。銅貨十枚追加で」 持って帰らなかったとしたら、リナの失敗作達はどうなるんだろう? >「だめよガウリイ。神殿の陰謀にのっかっちゃ」 > >「ええぇ。記念にいいだろー」 > >「信者となれば、一割引きされますよ」 変な特典……。 >・・・・・・客寄せパンダか。これは。 そうかもしれませんね。 以上ホリでした。レスが短くってごめんなさい。 |
34738 | Re:白魔術都市狂想曲 49 | フィーナ | 2009/10/28 23:26:25 |
記事番号34732へのコメント > おはようございます、フィーナさん。お久しぶりですね こんばんは。おひさしぶりですホリさん。 >>「では・・・しめて銀貨十二枚になります」 >>その無情な一言を言ったのは、シルフィールだった。 >>「金とんのかいっ!?」 >>「一応神殿の収入源のひとつですから」 >>写本の写しをしている見習いの神官や僧侶の視線を意識して、はねあがったこえをおさえる。 >>紙の作成するのを間近で見られるもの珍しさもあいなり、ためしに挑戦してみたところ。 >>一枚目。 >>偏りすぎて紙というより石鹸みたいな厚さになった。 > 紙を作るのは難しいと思うけど、石鹸みたいな厚さって……リナさん下手ですねぇ 色々と皮算用してたからかな。 >>木の格子にはめ込まれた紙の原材料となる(らしい)白い繊維を均等にふるわけだが、思ったよりも難しい。 >>ガウリイと二人でやって、何故やつのほうがうまく出来るっ! > それはリナが下手……いいえ、なんでもありません 手先は器用なのか不器用なのか。 >>嬉しそうに紙を乾かすガウリイに、対抗意識を刺激され納得のいくものが出来上がったのはしばらくたってから。 >>後ろに広がる白い紙もどき。 >>「そこをあたしとあんたの友情料金で」 > リナとシルフィールの間に友情って言葉はそんなにあるとは思えない…… むぅ。たしかに。 >>「そうですね・・・・・・十四枚で」 > ちゃっかりしていますねぇ お茶目さん。 >>「って増えてるぅぅぅっ!?」 >>「なあシルフィール。これってもってかえれるのか?」 >>「はい。銅貨十枚追加で」 > 持って帰らなかったとしたら、リナの失敗作達はどうなるんだろう? とりあえずリサイクルするんじゃないでしょうか。 >>「だめよガウリイ。神殿の陰謀にのっかっちゃ」 >>「ええぇ。記念にいいだろー」 >>「信者となれば、一割引きされますよ」 > 変な特典……。 >>・・・・・・客寄せパンダか。これは。 > そうかもしれませんね。 神殿とか、やってることはなんか営業っぽい感じがしたんです。 > 以上ホリでした。レスが短くってごめんなさい。 おへんじありがとうございます。ホリさん。 |