◆-花冠の花嫁-水城守(8/12-00:24)No.3942
 ┣花冠の花嫁・その1-水城守(8/12-00:31)No.3943
 ┃┣Re:花冠の花嫁・その1-松原ぼたん(8/12-22:47)No.3967
 ┃┃┣ぼたん様へ-水城守(8/12-23:31)No.3975
 ┃┃┣ぼたん様へ-水城守(8/12-23:31)No.3975
 ┃┃┗花冠の花嫁・その3-水城守(8/19-23:51)No.4120
 ┃┃ ┗ごめんなさい。位置間違えちゃった(涙)-水城守(8/19-23:59)No.4122
 ┃┣Re:花冠の花嫁・その1-AKIE(8/14-07:49)No.4009
 ┃┃┗AKIEさまへ-水城守(8/14-09:47)No.4010
 ┃┣花冠の花嫁・その2-水城守(8/14-09:57)No.4011
 ┃┃┣Re:花冠の花嫁・その1、2-ひなた(8/15-04:59)No.4030
 ┃┃┣Re:花冠の花嫁・その2-松原ぼたん(8/15-12:34)No.4036
 ┃┃┗Re:花冠の花嫁・その2-AKIE(8/16-06:22)No.4059
 ┃┃ ┗ひなた様、ぼたん様、AKIE様へ-水城守(8/16-11:28)No.4062
 ┃┗花冠の花嫁・その3-水城守(8/19-23:55)No.4121
 ┃ ┣Re:花冠の花嫁・その3-AKIE(8/20-07:31)No.4124
 ┃ ┣花冠の花嫁・その4-水城守(8/24-00:11)No.4170
 ┃ ┣花冠の花嫁・その5-水城守(8/29-22:49)No.4243
 ┃ ┗花冠の花嫁・その6(最終)-水城守(8/29-22:55)No.4244
 ┃  ┗Re:花冠の花嫁・その6(最終)-AKIE(8/30-07:07)No.4248
 ┃   ┗感想ありがとう-水城守(9/3-00:37)No.4295
 ┗一発勝負(笑)-水城守(9/4-23:21)No.4314
  ┗錯覚〜伝えない想い〜-水城守(9/4-23:24)No.4315
   ┗Re:錯覚〜伝えない想い〜-AKIE(9/6-07:11)No.4329
    ┗ありがとうございます〜★-水城守(9/9-00:41)No.4375


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3942花冠の花嫁水城守 8/12-00:24

花冠の花嫁
〜プロローグ〜

事の始まりは、盗賊に絡まれていた一人の青年を助けたことだった。

リナにとってみれば、旅費も底をつき、盗賊から金目のものでもいただこうと
思っていただけで、助けるつもりはさらさらなかった。
しかし、何を血迷ったかこの青年すっかり、リナを気に入ってしまった。
聞けば何でもお金持ちのお坊ちゃんで、結婚相手を探しているらしく、
「どうか僕と結婚して下さいっ!!」
なんて、さらっと言っちゃう始末・・・。
「はあ!?あんた何言ってんの?」
いきなりのプロポーズにあきれ顔のリナと驚きのあまり声も出ないアメリア達。
そしてそんなリナ達の様子は気にも留めず、そいつは続けて言った。
「フリだけで結構なんです。お金はできるかぎりお払いしますから」
金と聞いて、みんなの顔色が変わる。
「できるかぎり・・・・よ〜し、その話しのりましたっ!!」
いつもなら、リナが勢いよく返事をするはずだが、今回はアメリアが速かった。
「ちょっと待ってよ、アメリア?」
そんなリナの呼びかけをよそに、いつの間にやら・・・商談成立である。


そもそもこの青年、ディル・ソフィストは、この辺りでは名高いソフィスト家の
跡継ぎで、同じく名家のヴェルス家の二女に、しつこくつきまとわれているらし
い。何でも、幼少の頃交わした結婚の約束を真に受けて、今でもディル一筋とい
うわけで・・・。何ともよくあるパターンだが・・・。
困り果てたディル坊ちゃんは、そのお嬢さんを諦めさせるための偽結婚式を
決行することになったというのだ。

それで選んだ相手が・・・リナ。

「ちょっと、そんな相手なら誰だっていいじゃないのよ!!」
「いいえ、誰でも言い訳じゃないんですよ。偽とはいえ、結婚式なんですから、
 気に入った女性のほうがいいに決まってるんです!!」
リナは本来なら、「こんな話し絶対引き受けるもんかっ」てところだが、なんせ金が
ない。おまけにアメリアに至っては、もうやる気満々なのである。






初めましての人の方が、はるかに多いとは思いますが、お久しぶりの水城守です。
以前、「黎明」って話を書いたことがあるんですねぇ。
もちろん、ゼロリナです。一応、完結はしてるんだけど、最後まで掲示してない
という無責任な人間・・・。機会があれば再掲示しようかなーと・・・。
文章は相変わらず下手ですが、読んで頂ければ光栄です。
しかし訳の分からない話ですねー、でもゼロリナになる予定(笑)


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3943花冠の花嫁・その1水城守 8/12-00:31
記事番号3942へのコメント
花冠の花嫁
〜その1〜

「何でよ、何であたしがこんな格好しなきゃなんないの!!」
純白のウエディングドレスに身を包み、リナは不満そうに訴えた。
「仕方ありませんよ、リナさん。こうするしか私たちが救われる道は
 ないんですから」
「すまん、リナ。これも金のためだと思って我慢してくれ」
「そうそう、美味しい飯にありつくためには、多少の努力が必要だぞ、リナ」
開き直りの早いアメリアと申し訳なさそうなゼル。ガウリイはいつものように
食事の事以外は何も頭にないようだ。
「じゃー、アメリアがやればいいじゃない」
「そりゃー、私だってリナさんよりは適任だと思いますよ。きれいな
 純白のドレスを身にまとい・・・。はぁ〜、きっと似合うわ。」
アメリアは、自分の花嫁姿を想像して遠ーくを見つめている。

「だーかーらー、それならあんたが・・・」
リナは、半ばうんざりして言う。
「そんなこと言ったって、お相手の方がリナさんを指名したんですから
 しょうがないですよ。」
アメリアは、どこか残念そうにつぶやく。
「世の中いろんな奴がいるもんだ。蓼食う虫も好きずきってやつだな・・・」
「そうだぞ、リナ。あえてお前を指名する奴なんて、そうはいないぞ。
 しっかりやってやれよ。」
「何ですってー!?」
ゼルとガウリイの言葉にリナは顔をひきつらせた。
いつもなら、どーんと一発お見舞いしてやるところだが、なんせウエディング
ドレスなんか着込んでるものだから、そうもいかない。
「────ったく、もういいわよ。花嫁でも何でもしてやるわ。ちょっと外の
 空気でも吸ってくるから、式の準備ができたら呼びに来て」
リナは、ため息混じりにそう言って、部屋を出た。

天気は晴天、雲一つない青空が広がっていた。
教会の裏の中庭の草の上に、ごろんと寝ころぶ。
「くすくす、リナさんひどい言われようでしたね」
寝ころんだリナの頭のうえから、そいつはひょいとリナを覗き込む。
「ゼロス。あんた見てたんなら、ちょっとはフォローしてよね」
「・・・僕は、迷わずアメリアさんよりリナさんを選びますよ」
ゼロスはそう言って微笑った。

「それは、あんたはアメリアが苦手だがらでしょ」
「・・・まあ、そうですけど─────」
ゼロスの返事には、一瞬まがあった。
「それはそうと、こんな所でのんびりしいていいんですか?」
「いいのよ。どーせまだ時間があるみたいだし」
投げやりなリナの声に、ゼロスはいつものようにくすくすと笑う。
「でしたら、僕と式の予行練習でもしてみます?」
「予行練習? いいわよ、そんなのしなくたって」
「でも、偽物ってばれたら、お金頂けないんじゃないですか?」
ゼロスの言葉に、リナは目を光らせた。
こんな格好までさせられて、報酬をもらえないんじゃたまらないとリナは思った。
「そーね、どうせ暇なんだし、やる以上は完璧にやってやろうじゃないの!!」




おっと、やっとゼロスが出てきた。
この話はシリアスにはなりませんが、よかったら次もぜひ読んで下さい。




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3967Re:花冠の花嫁・その1松原ぼたん E-mail 8/12-22:47
記事番号3943へのコメント
 面白かったです。

>「仕方ありませんよ、リナさん。こうするしか私たちが救われる道は
> ないんですから」
 なにがあった、なにが。
>「そうそう、美味しい飯にありつくためには、多少の努力が必要だぞ、リナ」
 飯のために乙女の花嫁姿を売るなぁぁー。
>「ゼロス。あんた見てたんなら、ちょっとはフォローしてよね」
 よけいこじれたりして(笑)。
>「そーね、どうせ暇なんだし、やる以上は完璧にやってやろうじゃないの!!」
 張り切るとろくなことにならない気がするのはあたしだけ?

 本当に面白かったです。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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3975ぼたん様へ水城守 8/12-23:31
記事番号3967へのコメント

読んでいただいて、水城はとても光栄です。
いつも感想を聞かせてくれるので、かなり
励みになってます。

これからも、どーぞよろしく☆

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1/1-09:00


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4120花冠の花嫁・その3水城守 8/19-23:51
記事番号3967へのコメント

花冠の花嫁
〜その3〜

「当然ですよ。二人は愛し合ってるんですから」
ゼロスは少し意地悪そうに言った。
「キっ・・・キスなんかしないわよ!!」
「それでも、フリぐらいはしませんとねー」
「フリって言ったって、会ったばっかりの奴とキスなんて・・・」
リナはふくれっ面の赤い顔をして、口ごもった。
「では、会ったばかりじゃなきゃ、いいんですね?」
そう言うと、ゼロスはリナをぐいっと自分の方へ引き寄せた。
「なっ・・・」
何が起こったかわからず、あたふたとするリナの肩を両手で優しく掴み、
リナの唇にその唇をそっと近づける。
「ちょ、ちょっと、ゼロスっ!!」

唇が重なる・・・・・・。
リナがそう思ったギリギリのところでゼロスの唇はとまった。
ほんのわずかな距離を残して・・・。
ゼロスは、目をまん丸にしているリナを見て、くすっと笑うと、その耳元で
つぶやいた。
「本当に、キスされないように気を付けで下さいよ」
「─────っゼ、ゼロス!!あんたね〜、びっくりするじゃないよーっ」
顔を真っ赤にしながら、リナはゼロスに向かって叫んだ。
ゼロスはそんなリナの動揺ぶりをかなり楽しんでいるようだ。
「これで、練習は終わりです。本番頑張って下さいね」
そう言うと、ゼロスは一体どこから出してきたのか、綺麗な薄紫の花を、
リナのヴェールの端にちょこんとさした。



ふふふ、ゼロリナだな〜♪
たぶん、まだ続きます・・・。
たぶんね(苦笑)


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4122ごめんなさい。位置間違えちゃった(涙)水城守 8/19-23:59
記事番号4120へのコメント

うわ〜、間違えた。
変なところに、「その3」作っちゃったよ(涙)
ちゃんとしたところに、作り直してます。
ということで、下の「その3」と内容は一緒です。
まぎらわしくって、ごめんなさい。
どうか、見捨てないでーーーっ!!

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4009Re:花冠の花嫁・その1AKIE E-mail 8/14-07:49
記事番号3943へのコメント
はじめまして、AKIEと申します。
この小説、面白かったです。

>「仕方ありませんよ、リナさん。こうするしか私たちが救われる道は
> ないんですから」
>「すまん、リナ。これも金のためだと思って我慢してくれ」
>「そうそう、美味しい飯にありつくためには、多少の努力が必要だぞ、リナ」
言いたい放題言ってますね・・・(後が、こわい・・・)

>「世の中いろんな奴がいるもんだ。蓼食う虫も好きずきってやつだな・・・」
>「そうだぞ、リナ。あえてお前を指名する奴なんて、そうはいないぞ。
> しっかりやってやれよ。」
ひどい・・・・

>「・・・僕は、迷わずアメリアさんよりリナさんを選びますよ」
>ゼロスはそう言って微笑った。
おおっ、らぶらぶですねー

>「それは、あんたはアメリアが苦手だがらでしょ」
>「・・・まあ、そうですけど─────」
とか、思ったらオチはこれ・・・・(^^;

>「でも、偽物ってばれたら、お金頂けないんじゃないですか?」
痛いとこを・・・
>「そーね、どうせ暇なんだし、やる以上は完璧にやってやろうじゃないの!!」
りなちゃん、ヤケですね・・・・
>
>この話はシリアスにはなりませんが、よかったら次もぜひ読んで下さい。
もちろん読みます!
次回楽しみにしてます、
それでは。

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4010AKIEさまへ水城守 8/14-09:47
記事番号4009へのコメント

>はじめまして、AKIEと申します。
>この小説、面白かったです。

こちらこそ、はじめまして。水城です☆
コメントありがとうございます。
面白かったと言ってもらえると、元気が出るな〜。
「よーし、頑張ろうっ!!」て思いますよ。

ということで、次も読んで下さい♪


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4011花冠の花嫁・その2水城守 8/14-09:57
記事番号3943へのコメント

花冠の花嫁
〜その2〜

「それはそーと、あんた式の進行なんか知ってんの?」
「そりゃー、僕は神官なんですからねー」
おいおい、神官と神父じゃかなり違うぞ・・・。そう思ってリナは呆れた。
ゼロスはゼロスでえらく楽しそうである。
「まーいいわ。それで、私はどうすればいいの?」

「僕が、神父と新郎の2役します。もちろんリナさんはお嫁さん役です」
「別に、神父だけでいいんだけど・・・」
ぽつりとつぶやいたリナの言葉に、ゼロスは
「ダメですよ、そんなの。雰囲気が出ないでしょう」
ときっぱり言い放つ。
「はいはい。もうあんたに任せるわ」
リナはため息混じりに答えた。

ゼロスは入場の仕方など、事細かく説明していった。
リナは、「こいつ何でこんなに詳しいんだ?」と不思議に思いながらもゼロスの
説明をしっかり聞いていた。なんせこれからの生活がかかってるのだから。

「いいですか、リナさん。ここからが大切です。まず神父さんが新郎に尋ねます。  
 獣神官ゼロス、汝はリナ=インバースを妻とし、生涯愛し続けることを誓うか? 」
ゼロスは、新郎の名前など知りもしないので、勝手に自分の名前を使う。
リナは新郎の名前を教えようと思ったが、どうせ聞き流されるのが目に見えてい
たのでやめることにした。
「ちょっと、リナさんぼーっとしないで下さい。いいところですから。」
「聞いてる、聞いてる・・・。」

「神父さんの質問に、まず僕が答えます。誓いますってね。そうしたら、次は
 リナさんです。リナ=インバース、汝は獣神官ゼロスを夫とし、生涯愛し続け
 ることを誓うか?」
そう言って、ゼロスはリナの顔を覗き込んだ。
「ち・・・誓います」
リナの誓いの言葉に、ゼロスは満足そうにくすっと笑う。
「これで、終了ってわけね。はぁ〜、疲れる」
本番の式のことを考えると、リナはどっと疲労を感じた。
「いえ、終わってませんよ。誓いの口づけがまだでしょう?」
「・・・っえ゛?」
「ですから、口づけですよ」

「────っな、キスなんかしなきゃなんないのーっ!!」




いやー、好き放題書いてますねー(笑)
付き合って下さっている方々、本当にありがとうございます。
どーか、最後まで読んでやって下さい。



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4030Re:花冠の花嫁・その1、2ひなた E-mail 8/15-04:59
記事番号4011へのコメント
はじめまして♪ぜろりならぶ(はあと)なひなたです(笑)

はうはう〜。うわぁいぜろりな〜♪
いいです〜。にゃは☆

リナってば花嫁さんですね♪
あたしもアメリアとリナだったら、リナの方選びます(笑)
リナってばかぁいいじゃないですかっっ!!
あの顔、あの体、あの性格っっ!!
たまらんっっ〜。
・・・・レズじゃないんであしからず(^^;;;;



>「ダメですよ、そんなの。雰囲気が出ないでしょう」
筋はとぉってますが・・・・本音は・・・?(笑)

>「いえ、終わってませんよ。誓いの口づけがまだでしょう?」
>「・・・っえ゛?」
>「ですから、口づけですよ」
>
おしいけっっ!!そこだっっ!!(爆)
続きがとっても気になります♪(笑)

>いやー、好き放題書いてますねー(笑)
あたしも好き放題感想書いちゃいました・・・・(笑)

でわでわ♪がんばってくださいね☆

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4036Re:花冠の花嫁・その2松原ぼたん E-mail 8/15-12:34
記事番号4011へのコメント
 面白かったです。

>「そりゃー、僕は神官なんですからねー」
 理由になるの?
>リナは、「こいつ何でこんなに詳しいんだ?」と不思議に思いながらもゼロスの
>説明をしっかり聞いていた。なんせこれからの生活がかかってるのだから。
 ゼロス、やっぱ謎(笑)。
>「いえ、終わってませんよ。誓いの口づけがまだでしょう?」
 ・・・・ゼロスはいいんですけど、新郎の時は?(笑)

 本当に面白かったです。
 ではまた、ご縁がありましたなら。

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4059Re:花冠の花嫁・その2AKIE E-mail 8/16-06:22
記事番号4011へのコメント
こんにちは、読みに来ました
それでは、感想(ツッコミ)です。

>おいおい、神官と神父じゃかなり違うぞ・・・。そう思ってリナは呆れた。
確かに・・・

>ゼロスはゼロスでえらく楽しそうである。
ホントこーゆーの、好きですね・・・ゼロスは・・・

>「ちょっと、リナさんぼーっとしないで下さい。いいところですから。」
>「聞いてる、聞いてる・・・。」
絶対楽しんでる・・・

>「これで、終了ってわけね。はぁ〜、疲れる」
>本番の式のことを考えると、リナはどっと疲労を感じた。
ご苦労様です・・・(^^;;

>「いえ、終わってませんよ。誓いの口づけがまだでしょう?」
ゼロス君これが、目的ですか〜(笑)

本当に、面白っかたです
次回も期待してます
それでは、

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4062ひなた様、ぼたん様、AKIE様へ水城守 8/16-11:28
記事番号4059へのコメント

いやー、感想書いて下さって水城はホント感激です。
ゼロリナらぶり〜。
私の住んでるところは、夕方6時のアニメ(スレイヤーズとかロスユニとか)
映らないんです(涙)
随分後になってするもんだから、淋しくって・・・。
ゼロスの存在を知ったのもここ半年ってとこですね。
そういうことだから、まだまだひよっこですけど、どーぞよろしく☆

続き頑張って書かねば・・・。


                                〜 水城守 〜

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4121花冠の花嫁・その3水城守 8/19-23:55
記事番号3943へのコメント

花冠の花嫁
〜その3〜

「当然ですよ。二人は愛し合ってるんですから」
ゼロスは少し意地悪そうに言った。
「キっ・・・キスなんかしないわよ!!」
「それでも、フリぐらいはしませんとねー」
「フリって言ったって、会ったばっかりの奴とキスなんて・・・」
リナはふくれっ面の赤い顔をして、口ごもった。
「では、会ったばかりじゃなきゃ、いいんですね?」
そう言うと、ゼロスはリナをぐいっと自分の方へ引き寄せた。
「なっ・・・」
何が起こったかわからず、あたふたとするリナの肩を両手で優しく掴み、
リナの唇にその唇をそっと近づける。
「ちょ、ちょっと、ゼロスっ!!」

唇が重なる・・・・・・。
リナがそう思ったギリギリのところでゼロスの唇はとまった。
ほんのわずかな距離を残して・・・。
ゼロスは、目をまん丸にしているリナを見て、くすっと笑うと、その耳元で
つぶやいた。
「本当に、キスされないように気を付けで下さいよ」
「─────っゼ、ゼロス!!あんたね〜、びっくりするじゃないよーっ」
顔を真っ赤にしながら、リナはゼロスに向かって叫んだ。
ゼロスはそんなリナの動揺ぶりをかなり楽しんでいるようだ。
「これで、練習は終わりです。本番頑張って下さいね」
そう言うと、ゼロスは一体どこから出してきたのか、綺麗な薄紫の花を、
リナのヴェールの端にちょこんとさした。



ふふふ、ゼロリナだな〜♪
たぶん、まだ続きます・・・。
たぶんね(苦笑)


ツリーの位置間違えちゃった(涙)
一応ここにもつくっとこう・・・。

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4124Re:花冠の花嫁・その3AKIE E-mail 8/20-07:31
記事番号4121へのコメント
こんにちは、AKIEです読みに来ました(^^)
それでは、感想です

>「当然ですよ。二人は愛し合ってるんですから」
絶対楽しんでますね・・・

>リナはふくれっ面の赤い顔をして、口ごもった。
リナちゃん、かわいい!(笑)

>「では、会ったばかりじゃなきゃ、いいんですね?」
>そう言うと、ゼロスはリナをぐいっと自分の方へ引き寄せた。
>「なっ・・・」
>何が起こったかわからず、あたふたとするリナの肩を両手で優しく掴み、
>リナの唇にその唇をそっと近づける。
にゃ〜ゼロリナ〜(はぁと)

>ふふふ、ゼロリナだな〜♪
>たぶん、まだ続きます・・・。
>たぶんね(苦笑)
おもしろかったですー
楽しみにしてますよー
それでは、また

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4170花冠の花嫁・その4水城守 8/24-00:11
記事番号4121へのコメント

花冠の花嫁
〜その4〜

「ったく、あんた面白がってるでしょう!?」
リナは、ゼロスの予測不可能な行動に完全に翻弄されていた。
「そんなことありませんよ。リナさんのお役に立ちたくて」
嬉しそうに、一応の弁解をするゼロス。

「リナさ〜ん、リナさ〜ん」
リナを探すアメリアの声が、リナとゼロスの所に届いてきた。
「どうやら、結婚式始まるようですね」
「みたいね」
リナは、大きな息を一つつく。そして雲一つなに青空にぐーっと伸びをして言った。
「いっちょやってきますかね」


教会の中にはかなりの人が集まっていた。さすがにこの辺りでは有名なソフィスト家
である。ただ、大勢の人がいるにもかかわらず、そこはシーンと静まり返っている
リナは緊張こそしなかったが、あまりに慣れない状況に、ゼロスと練習していて良か
ったと思っていた。けれど、リナが入ってくると、おばさん連中を筆頭に、ひそひそと話
し声がし始めた。
「かわいらしい花嫁さんだこと」
「ほんとにねー」
そんな会話を耳にしたリナは、「当ったり前でしょう、あたしを誰だと思ってんの。美少
女魔道士リナ=インバースさんよ!!」心の中でそう叫びながら、新郎ディル=ソフィス
トのもとへ歩んでいった。

ゼロスの説明通りに式は進行していったが、リナとしてはやはり抵抗があった。
いくらリナといえども、女の子なのだから結婚というものに憧れが無いわけでもないだ
ろう。それがこんな形で、会ったばかりの男と式を挙げることになったのだから、不本
意というわけで・・・。「やっぱ、気が進まないなー。報酬はたっぷりもらえるけど・・・。
ドレスなんて着慣れてないし、早く脱いじゃいたいなー」っま、本音はこんなところだった。
そんなリナの気持ちとは裏腹、式は順調に進んでいく・・・はずだった。

「ディル=ソフィスト、汝はリナ=インバースを妻とし、生涯愛することを誓うか?」神父は
ゼロスの言ったとおりにディルに尋ねた。
「誓い・・・」
「ちょっと、お待ちになって!!」
入口の扉が、ばんっと開くと同時に、ディルの誓いの言葉を遮って少女の声が教会内に
響きわたった。





ゼロスの出番が・・・少ない。つまんないよう。
なかなか、話が進まないし。どうも調子がでないな〜。
ホントは一気に書きたいところ何ですけど、ちょっと忙しいんです。
どうか、最後までお付き合い下さい。














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4243花冠の花嫁・その5水城守 8/29-22:49
記事番号4121へのコメント

花冠の花嫁
〜その5〜

「エミール・・・」
ディルはその少女の登場に目を丸くする。
エミール?あー、例のしつこい女か。ふーん、これがねー。
リナは、登場したその少女に戸惑うふうでもなかった。
「エミール、式の最中ですよ。お願いだからおとなしく・・・」
エミールににらまれて、ディルの言葉は途切れる。
「どういうつもりよ、こんな小娘と結婚するつもりなの、ディル!!」
エミールの言った言葉にリナの眉がひくりと動いた。
「ちょっと、もしかして小娘ってあたしのこと?!あなたなんかに小娘扱いされたく
 ないわよっ」
そう叫んでやりたいところだが、なんと言っても今日のリナはおしとやかの乙女モ
ード。ここはぐっと我慢である。


教会に来ていた人々もまた、エミールの登場に驚いていた。
ソフィスト家と肩を並べるヴェルス家の次女を知らない人はいない。

「あれが噂の・・・。リナさんにあんな事言うなんて恐いもの知らずですねぇ」
アメリアがぼそっとつぶやく。
「まったくだ。ここの連中は変わり者が多いな」
ガウリイは感心したように頷いた。
「だが、あまりいい状況じゃないぞ。このままじゃ、いつリナがきれちまうかわかっ
 たもんじゃない」
「そうですよね〜」
そう言って、3人は大きなため息をついた。

「見た目はがさつそうだし、胸なんてぺちゃんこだし、私の方がきれいよ」
なかなか、自分のことを自分で綺麗という人も少ないが、エミールは結婚式をぶち
壊そうと必死のようだ。
「結構、的をえてるよなー。」
「ああ」
ガウリイとゼルはエミールの言葉に納得する。
「ちょっと、2人ともそんなこと言ってる場合じゃないです。リナさんが・・・」
言わせておけば、言いたいことを言ってくれるじゃないの。まー、確かに綺麗な顔
してるとは思うけど、何であたしががさつだの、胸ちっちゃいだの言われなきゃなん
ないのよ!!もー、あったまきた。
「ちょっと、あんたねー」
「っリ、リナさん。リナさ〜ん。落ち着いて下さーい」
アメリアは必死でリナを落ち着かせようとした。しかし、どうやらリナの我慢は限界の
ようだ。





ゼロス出ない・・・。
ごめんなさい。
ゼロスー、出てきて!!ってなわけで、このまま「その6」へ
行って下さい(笑)
やっと、ゼロス再登場。


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4244花冠の花嫁・その6(最終)水城守 8/29-22:55
記事番号4121へのコメント

花冠の花嫁
〜その6〜

「まったく、失礼な方ですねー」
リナがエミールにガツンと一発言ってやろうと大きく息を吸ったとき、それはいつものよ
うに前ぶれもなく現れた。そして周囲のどよめきなど、一切気にすることなくリナに微笑
みかける。
「言っときますけど、あなたより、リナさんの方がかわいいですよ。ねー、リナさん?」
「ねーって、あんたねー、どういうつもりよいきなり現れて」
「だってリナさん、あそこまで言われて黙ってるんですもん。面白くないじゃないで すか」
「面白くないのはこっちの方よ。仕方ないじゃない。あんたも事情は知ってるくせに」リナは、
他の人には聞こえないように声を下げた。

「ちょっとあなた、どういう意味かしら!?その女の方が可愛いって」
エミールは突然のゼロスの登場に驚きはしたものの、言われた言葉の方に激怒して、
状況把握など、どうでもよいといった感じだ。
「そういう意味ですよ。どう見たってリナさんの方が可愛いですしね」
「どっ、どこがよ!!」
「どこって・・・。顔も可愛いですし、華奢ですし。あっ、でもご飯は沢山食べるんですよ。
 またその食べっぷりがいいんです。性格は、まーなんだかんだ言って優しいですし、
 何てったって強いですからねー。世界を守っちゃえるくらい」
そう言って、ゼロスはにっこり笑ってみせた。
「・・・壊れてますね、ゼロスさん」
呆れた顔で、アメリアがつぶやく。
「ああ。だが、あれはわざと壊れて楽しんでるって感じだぞ」
こちらも、呆れ顔のゼル。
「こりゃー、もう報酬は無理だな・・・」
ガウリイは、美味しい飯にありつけそうもないので、がっくりと肩を落とした。

「っな、何言ってるのよゼロス!!」
リナは言われ慣れていないことを連発され、顔を真っ赤にしている。
「あの〜、リナさん?この方は一体・・・」
しばらくほうけていたディルが、恐る恐るたずねた。リナは、きれいさっぱりディルの存在など
忘れてそまっていた。
「・・・っえ?あ、あの、その〜」
単なる通りすがりの魔族よ・・・なんて言えないしなあ・・・
「なんて言うか、まあ・・・」
「愛する人ですよ」
「そうそう、愛する・・・って、何言ってんのよゼロス」
リナは怒鳴った。が、そんなことはを気にすることなく、ゼロスはひょいっとリナを抱きかかえた。
「そういうことですので、リナさんは返していただきます。あとはお二人でよろしくやって下さい」
ゼロスはそう言うと、リナを抱えたままふっと姿を消した。
教会は、静まり返っていた。
皆、ただただ立ちつくすのみ。
「・・・花嫁、さらわれちゃいました」
ディルが、ぽつりとつぶやいた・・・。


「ちょっとー、何考えてんのよゼロス。結婚式、台無しじゃない」
リナは、ゼロスに抱えられたままふくれっ面。
「もしかして、リナさん、本当に結婚したかったんですか!?」
「まさか!!だからって、人のこと・・・こ、恋人扱いするんじゃないわよ」
「恋人じゃないですよ、リナさんは僕のお嫁さんですもん」
「はあ?」
リナはゼロスの言葉に首を傾げた。
「やだなー、さっき永遠の愛を誓い合った仲なのに」
ゼロスはどうやら、式の練習のことを言っているようだ。
「あれは、ただの練習でしょう!!」
リナがそう言うと、ゼロスはふいに抱えていたリナを降ろした。
「そうですね・・・」
「そうそう、わかればいいのよ。わかれ・・・、っん」
リナの言葉は、ゼロスの唇で遮られた。
「んっ・・・」
ゼロスは、リナの耳にそっと手を伸ばす。
「ちょ、ちょっとゼロスっ!!何やってるのよ」
キスをほどいて、リナは怒鳴った。
「何ってキスですよ。いやー、だって誓いのキスがまだだったなーって」
そう言いながら、そそくさと逃げ出すゼロス。
「ゼーロースー。もういい加減にしなさいよーっっ!!」
リナはウエディングドレスをまくり上げると、すごい勢いでゼロスを追いかけていった。こうして、
日が暮れるまで二人の追いかけっこは続いたのでした。


                                                          おわり



いかがでしか?
どうもスランプ気味でいい文章がでてきませんね。
最初の自分のイメージとは随分変わっちゃたかな〜。
いいかげんですね(笑)
最後まで読んで下さった方、本当にありがとうございました。
ぜひ、感想をお聞かせ下さい。
次回も頑張ります。それではまた。

                              水城守

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4248Re:花冠の花嫁・その6(最終)AKIE E-mail 8/30-07:07
記事番号4244へのコメント
AKIEです。水城守さん、読みましたよ(^^)
それでは、コメントです

>「ねーって、あんたねー、どういうつもりよいきなり現れて」
>「だってリナさん、あそこまで言われて黙ってるんですもん。面白くないじゃないで すか」
何を、期待してるのやら・・・(^^;;


> 何てったって強いですからねー。世界を守っちゃえるくらい」
>そう言って、ゼロスはにっこり笑ってみせた。
魔族が、そんなこと言っていいのか・・・?

>「・・・壊れてますね、ゼロスさん」
>呆れた顔で、アメリアがつぶやく。
>「ああ。だが、あれはわざと壊れて楽しんでるって感じだぞ」
>こちらも、呆れ顔のゼル。
>「こりゃー、もう報酬は無理だな・・・」
>ガウリイは、美味しい飯にありつけそうもないので、がっくりと肩を落とした。
また、みなさんで、言いたい放題(笑)

>「愛する人ですよ」
>「そうそう、愛する・・・って、何言ってんのよゼロス」
いや〜、らぶらぶですね〜(はぁと)相変わらず


>リナはウエディングドレスをまくり上げると、すごい勢いでゼロスを追いかけていった。こうして、
>日が暮れるまで二人の追いかけっこは続いたのでした。
なんか、いいオチですね(笑)

>いかがでしか?
>どうもスランプ気味でいい文章がでてきませんね。
>最初の自分のイメージとは随分変わっちゃたかな〜。
>いいかげんですね(笑)
そんなことないです
面白かったですよ
私も、このくらい書ければ・・・

次回作、楽しみにしてますよ
(できれば、また、ゼロ・リナで・・・(笑))
絶対読みますから(^^)
それでは、また

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4295感想ありがとう水城守 9/3-00:37
記事番号4248へのコメント
AKIEさん、いつも感想をありがとうございます。
いやー、無事に?終わって良かった(笑)。
ゼロリナ推進のほうで絵を拝見しました。
もう、可愛い〜。いいなー、私も描いてみたいっす。
やっぱ、ゼロリナでしょう!!
とかいいつつ、結構ガウリナ好きだったりするんだけど(笑)

でもゼロリナ、一番☆
次も何とか書けるといいな。
「黎明」のほうも再掲示してみようかなーと思ってます。
それじゃまた。

                                     水城守♪

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4314一発勝負(笑)水城守 9/4-23:21
記事番号3942へのコメント
水城です。新しいの書きました。
「錯覚〜伝えない想い〜」
初めての短編と言いますか、読み切りと言いますか・・・
我ながら、訳の分からないことを自分の都合の良いように(笑)
書かせていただきました。

それでも、ぜひ読んで下さい★
そして、感想を頂ければ嬉しいかぎりです。
お願いしますね。

あっ、一応ゼロリナです。やっぱり・・・。

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4315錯覚〜伝えない想い〜水城守 9/4-23:24
記事番号4314へのコメント

錯覚〜伝えない想い〜


錯覚しそうになる。
忘れてしまいそうになる。
あいつがあたしを守るのは、ただの仕事・・・。
それ以上でも、以下でもない。
それなのに・・・。
ガイリア・シティで炎から守ってもらったとき
ふぅわりとマントに包まれたとき
安心しきってしまった・・・。

あのときから・・・。



錯覚しそうになる。
忘れてしまいそうになる。
僕があの人を守るのは、ただの仕事。
それ以上でも、以下でもない。
それなのに・・・。
ガイリア・シティで守ろうとしたとき
なぜあんなにも自然に体が動いたのか。
初めて、人間を守ることに抵抗すら感じなかった・・・。

あのときから・・・。



空が高い。いつの間にか涼しい風が吹き始めた、夏の終わりの午後。
アメリアとゼルはお茶菓子を買いに街まで出かけた。
ガウリイも剣を探しに出ていったきり。
宿の中庭にあるテーブルで、リナとゼロスはめずらしくのんびり過ごしていた。

「ねー、ゼロス。紅茶おいしい?」
優雅に紅茶を飲んでいるゼロスにリナはたずねた。
「ええ。リナさんも入れます?」
ぼーっと、何か考え事をしているようっだったゼロスが、リナの質問に答えた。
「ううん、あたしは別にいいんだけど」
リナはテーブルについた肘にあごをのせ、ぼんやりと空を眺めていた。
「空、高いなー」
「もう、秋ですからねー」
「秋って、ご飯は美味しいけど、なんか寂しいわよね」
リナもまた、何か考え事をしているふうだった。
「ねー、ゼロス?」
「何ですか?リナさん」
「お茶菓子、遅いと思わない?」
「もう、帰ってきますよ」
「そっかなー」
リナは流れる雲を見ながら、本当に聞きたいことを聞き出せない。
頬をなでていく、気持ちいい風にそっと目を閉じるリナの姿に、
ゼロスは目を細めていた。
「ねー、ゼロス?」
「何ですか?りなさん」
ゼロスは度重なるリナの「ねー、ゼロス」に、くすっと笑って返事をした。
「あんたの仕事も、いろいろ大変よねー」
目線を空に向けたまま、ゼロスの方を見ずに言った。
「どうしたんですか?急にそんなこと」
「んー、いや、だって、あたしなんか・・・人間なんか守るのってばかばか
 しいでしょう?」
リナは真剣な気持ちとは裏腹、どーでもよさげに話してみせた。
「いいえ。そんなことありませんよ。楽しんでやってますから」
「楽しんでるか・・・」
呪文のひつとつも、飛ぶかとおもったが、リナは妙に落ち着いていた。
「リナさんこそ、魔族なんかに守られたんじゃ、いい気分しないでしょう?」
ゼロスは持っていたティーカップをテーブルに置いた。
「・・・そんなことないわよ。結構、楽させてもらってるし」
「楽ですか・・・」
とぼけた声でつぶやいて、どこか悲しげに優しく笑うゼロス。
リナはそのゼロスの表情に一瞬どきっとする。
そして、そんな自分の心臓に苦笑いしながら、またぼんやりと空を見上げた。
「・・・ホント、天気いいわねー」



錯覚しそうになる。
その優しさに。強さに。
この想いに。
ホントの気持ちは伝えない。
たとえ、この想いだけは錯覚じゃなくても・・・。


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4329Re:錯覚〜伝えない想い〜AKIE E-mail 9/6-07:11
記事番号4315へのコメント
水城守さんは読みましたよ(^^)
それでは、コメントです

>錯覚しそうになる。
>忘れてしまいそうになる。
>あいつがあたしを守るのは、ただの仕事・・・。
>それ以上でも、以下でもない。
にゃ〜すっごくいいです!!ゼロ・リナー!!
どうしてこんなに書けるんでしょう・・・私なんかっ・・・(笑)

>なぜあんなにも自然に体が動いたのか。
>初めて、人間を守ることに抵抗すら感じなかった・・・。
いやー、ゼロス君もかっこいいですね〜

>「ねー、ゼロス。紅茶おいしい?」
>優雅に紅茶を飲んでいるゼロスにリナはたずねた。
>「ええ。リナさんも入れます?」
魔族に味覚ってあるのかなー?

>リナは流れる雲を見ながら、本当に聞きたいことを聞き出せない。
>頬をなでていく、気持ちいい風にそっと目を閉じるリナの姿に、
>ゼロスは目を細めていた。
ほんとーに、ゼロス君ってば、かっこいい!!(はぁと)

>錯覚しそうになる。
>その優しさに。強さに。
>この想いに。
>ホントの気持ちは伝えない。
>たとえ、この想いだけは錯覚じゃなくても・・・。
ここの表現すっごくいいです!!
すっごく、気に入りました!!

本当に、あなたが、書くゼロス君は、かっこいいですね〜
ああ・・・私も、このくらい書ければ・・・(^^;;
それでは、次回作、作るのでしたら、がんばって下さいね
また読みますよ〜(^^)

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4375ありがとうございます〜★水城守 9/9-00:41
記事番号4329へのコメント

いやー、ほんといつも感想ありがとうございます。
とってもうれしくって、やる気が出ますよ。

>錯覚しそうになる。
>その優しさに。強さに。
>この想いに。
>ホントの気持ちは伝えない。
>たとえ、この想いだけは錯覚じゃなくても・・・。
ここの表現すっごくいいです!!
すっごく、気に入りました!!

私の場合、ゼロスやリナにこんな台詞言わせたい!!って思って、
そこから、話を考えることが多いんです。
「錯覚」も、ここのところが頭に浮かんで、それから話をつけた。
この書き方は、いつも最初の設定とは違う方にいちゃうんですね(笑)
だから、いいかげんだなーって・・・。

>本当に、あなたが、書くゼロス君は、かっこいいですね〜
>ああ・・・私も、このくらい書ければ・・・(^^;;
>それでは、次回作、作るのでしたら、がんばって下さいね
>また読みますよ〜(^^)

何だか照れてしまいますね。
ゼロス君の魔族っぽいところがうまく出せないんです。
ゼロリナは、いろいろと難しいから(笑)

さて、ちょっと予告をひとつ。
次回作のタイトルは、「わすれな草」
なかなか忙しくて、ちょっとずつしか書けないかもしれませんが、
またぜひ読んで下さい。
もちろんゼロリナ〜♪


                                        水城守