◆-古の契約-東智華(9/6-23:50)No.4332
 ┗古の契約2-東智華(9/6-23:52)No.4333
  ┣Re:古の契約2-ひなた(9/8-20:10)No.4360
  ┃┗ひなた様へ-東智華(9/8-23:34)No.4370
  ┃ ┗そんなことないですっっ!!-ひなた(9/9-18:44)No.4387
  ┃  ┗ありがとうございます。-東智華(9/10-02:08)No.4399
  ┗古の契約3-東智華(9/10-23:54)No.4425
   ┗古の契約4-東智華(9/10-23:56)No.4426
    ┗Re:古の契約3〜4-ひなた(9/11-18:17)No.4441
     ┗ひなた様へ-東智華(9/12-06:21)No.4467


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4332古の契約東智華 E-mail URL9/6-23:50

 かつて俺は自我のないものだった。
 人を殺すのに何の罪悪も感じなかった。
 それで別になんとも感じなかった。
 うんざりするほど人を殺した。
 何の感慨もない。
 べつにいるからただ殺す。
 機械的なこと。
「お前、どうした?」
 問い掛けてきた人物。
 それは赤い瞳をしていた。
 吸い込まれそうなぐらいの赤い瞳。
 初め誰に問い掛けてきているのかわからなかった。
 戦場で彼に問い掛けるものはいなかったから。
「お前だ」
 意思の強い光を宿し彼に問い掛ける。
 俺は彼に向かっていく。
 だが、不可視の光が俺をはじいたかと思うとわけのわからない力が俺を襲い俺は意識を手放した。



 目覚めたとき視界に入ったのはその赤い瞳だった。
「なぜ・・・・」
 かすれた声になるのをとめられなかった。
「助けを求めて泣いていたからだ」
 彼はそれだけ言って俺の髪を優しくすいてくれた。
 おれの瞳から涙がこぼれ落ちる。
 自分の衣服がぬれるのもかまわず彼は俺を優しく抱きしめる。
 暖かいと感じた。
 そして俺は人の心を知った。

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4333古の契約2東智華 E-mail URL9/6-23:52
記事番号4332へのコメント
 彼はレイ=マグナスといった。
「レイ、今度はどこ行くんだ?」
「そうだな。北へ」
 彼がそう言うのを俺はまぶしいのを見るように瞳を眇める。
 彼は光を放っていた。
 人を引き付けずにいられないまぶしい光。
「北に何があるんだ?」
「噂だと、そこには魔王が眠っているという」
「魔王?」
「そう、赤眼の魔王だ」
「ああ、お前が開発した魔法の元か」
「そう」
「でも魔王にあってどうするつもりだ?」
「そうだな。真実の究明というところか?」
「真実?」
「そう、今の魔法の最先端を行くのは魔か神かと私は思う」
「そうか。俺はお前についていく」
「ありがとう」
 にっこりと彼が笑う。
 この微笑が好きだった。
「レイ、行こう」
「ああ、ガウリイ」
 俺たちは歩き出した。 

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4360Re:古の契約2ひなた E-mail 9/8-20:10
記事番号4333へのコメント

きゃぁぁっっ!!!東さんの新作だぁぁっっ☆
ぢつは隠れファンです(笑)
あ、自己紹介が遅れました。ひなたといいます♪はじめまして☆


>「そうだな。真実の究明というところか?」
>「真実?」
>「そう、今の魔法の最先端を行くのは魔か神かと私は思う」

ここがすきですーっっ!!
なんかカッコよくて☆(笑)

> にっこりと彼が笑う。
> この微笑が好きだった。

あぁ・・・。いい感じですよぅ。
あたし、東さんの書かれるガウリイめちゃめちゃ好きなんですけど。
かぁっこよいですってっっ!!
にゅにゅ〜。続きたのしみにしてます〜(とろとろ)
でわでわ♪

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4370ひなた様へ東智華 E-mail URL9/8-23:34
記事番号4360へのコメント
ありがとうございます。
でも今回はラブラブとは縁遠く一億光年離れています。
はう。ゼロリナの方ですよねぇ。
次に予定しているのもゼロリナ入っているけどラブラブはと縁遠いもの・・・
ああ!ごめんなさい。見捨てないでぇ!!

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4387そんなことないですっっ!!ひなた E-mail 9/9-18:44
記事番号4370へのコメント

はうはう〜あたし東さんの小説はゼロリナじゃなくても好きなんですようっっ!!
だから、見捨てたりなんかしませんっっ!!(ぐぐっっ)←こぶし

それにカップリングはなんでも好きなんですよ〜♪
ガウリナも好きだし、ゼラゼロもいいじゃん。リナがハーレム☆もいいわぁ〜・・・・ってやつですから、自分。(笑死)
・・・一番はゼロリナですが・・・(笑)

でわでわ〜。がんばってくださいね♪



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4399ありがとうございます。東智華 E-mail URL9/10-02:08
記事番号4387へのコメント
ありがとうございます。
明日ぐらいに続き書きますので良かったらまた見てやってください。
ゼロリナって言うかゼロスの話し早く書きたいな。

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4425古の契約3東智華 E-mail URL9/10-23:54
記事番号4333へのコメント
「ここか。カタートは」
「ここに魔王がいるんだな」
「そういうことになる」
そう言って彼は笑った。
穏やかな笑み。柔らかな物腰。
「レイ、お前魔王に会ってどうするつもりなんだ?」
「魔王には会えないよ。ガウリイ」
まるで間違いを生徒に正すような口調で彼は言った。
「?それじゃあ、何のためにここまで?」
「魔王は赤の竜神の手によって氷に封印された」
「それじゃあ、お前はどうやって真実の究明を…」
「魔王はいないが腹心ならいる」
「腹心」
ガウリイがぼそりと呟く。
「ああ。そうだ。降魔戦争の折封印から解かれた魔王の一部が作り出した高位魔族」
「それがしっているのか?」
「たぶん」
「んじゃあ、さっさといこーぜ」
「ああ」
足を踏み入れたとたん、肌を差すような敵意。
「レイ!」
「ああ、わかってる」
安心させるように彼は微笑む。
「何のようですか?」
やけにのんびりとした声が響く。
そこに現れたのはいかにも人畜無害と顔に書いたような青年。
「レイ、こいつも魔族なのか?」
ひそひそと小声で彼にだけ聞こえるように言う。
「ああ、伝説の竜殺しの魔族。」
「あの?」
「ああ、獣神官ゼロス」
「おや?僕の名前を知っているとは光栄ですね」
いかにも人畜無害そうな顔をしているがその瞳がそれを裏切っていた。
底冷えするような瞳。
二人の間に緊張が走った。 

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4426古の契約4東智華 E-mail URL9/10-23:56
記事番号4425へのコメント
「こちらだけ名を知られているというのは不公平でしょう?そちらも名をお教え願えませんか?」
「もともと人間と魔族は公平にできたとは思えないが」
 レイがそう言う。
 挑むような眼差し。
「それもそうですが、教えてくれないのですかぁ?」
 情けないような声でそう言う。
 だが、その声と態度とは裏腹に瞳と雰囲気が裏切っていた。
 緊迫した空気が流れる。
「我が名はレイ。レイ=マグナス」
「おれはガウリイ=ガブリエフ」
 ガウリイは彼が名付けてくれた名を名乗る。
 彼から人間としての全てを学んだ。
 人を殺す獣だった自分に人としての魂を吹き込んだのは彼だった。
「成る程貴方があの高名な・・・・」
 そう、赤眼の魔王様の力を借りたドラグ・スレイブを編み出した魔導師。
 ゼロスが目を眇め二人の本質まで探り出そうとする。
 成る程、そう言うことですか。
 くくくくっ、と笑いが漏れる。
「何がおかしい」
「いいえ、見たところお二人とも人間のようですが人の身でこのカタートに何のご用ですか?」
「真実を探しに来た」
「『真実』ですか」
「ああ」
「人である貴方にそれは苦しく辛いものかも知れませんよ」
「もとより承知。何も人間社会で流布していること全てが真実だとは思わない」
「それなら進みなさい」
 にっこりと道をあける。
「いいのか?」
「はい。僕は決めませんから。決定を下すのはあの方々です」
 そう言ってゼロスは消えた。
「ですが報告だけはさせてもらいますよ」
 何もない空間から声が降ってくる。
 ぽん、と彼がガウリイの肩をたたいた。
「ガウリイ、行こう」
「ああ」



「獣王様」
 彼は主の前に降り立つと跪いた。
 そして先ほどのことを報告する。
「そう、私たち腹心を作って置いてまだ動かないシャブラニグドゥ様のお考えがやっとわかったわ」
 獣王は赤い唇をつり上げて笑う。
 以前思い切って聞いたことがあった。
 その時の返事は『未だ時が満ちていない』だった。
 獣王が楽しそうに笑う。
 早く来なさい。
 我らの悲願を叶えるために。


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4441Re:古の契約3〜4ひなた E-mail 9/11-18:17
記事番号4426へのコメント
こんにちわーっっ!!読ませていただきました☆ひなたですっっ!!

レイ様(なんかつけちゃいました♪)かっこいいですぅぅっっ!!
余裕しゃくしゃくって感じで。
ガウリイも良いよう〜☆
ゼロスとゼラス様もでたし!!

あとあと、東さんの小説ってめちゃめちゃセリフがいいです〜。
なんか、かけひきってかんじで(はあと)

ところで・・・ゼロスとガウリイ(?)が、リナと旅してた以前から、既に知り合いって事ですよね?(ちがってたらごめんなさいっっ)
ううみゅ・・・。伏線はりまくりですねー。そんけーします。

続きたのしみにしてますっっ!!でわでわっっ☆

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4467ひなた様へ東智華 E-mail URL9/12-06:21
記事番号4441へのコメント
毎度ありがとうございます。
嬉しいです。感想。
>ところで・・・ゼロスとガウリイ(?)が、リナと旅してた以前から、既に知り合いって事ですよね?(ちがってたらごめんなさいっっ)
はい。なにしろ一千年も前の出来事ですからこれは。
読んでくださってありがとうございました。
あと1話か2話で終わりますと思うんで。
とりあえずお付き合いくださいませ。
あなたの話の書くペース早くて尊敬してしまいます。
頑張ってくださいね。