◆-あなたの記憶、私の想い-リナみんと(9/7-17:25)No.4339
 ┗あなたの記憶、私の想い 第2話-リナみんと(9/7-17:27)No.4340
  ┗あなたの記憶、私の想い 第3話-リナみんと(9/8-18:14)No.4357
   ┗すいません。上間違えました。-リナみんと(9/8-18:15)No.4358
    ┣読みましたっ-明美(9/8-23:51)No.4371
    ┃┗朋美さま、ありがとうございました!-リナみんと(9/10-16:57)No.4416
    ┗あなたの記憶、私の想い第4話-リナみんと(9/9-18:21)No.4385
     ┣Re:あなたの記憶、私の想い 〜第4話-ちび☆(9/9-21:35)No.4388
     ┃┗ちび☆さま、ありがとうございました!-リナみんと(9/10-16:50)No.4415
     ┗あなたの記憶、私の想い第話-リナみんと(9/10-16:42)No.4414
      ┗あなたの記憶、私の想い第6話-リナみんと(9/11-18:23)No.4442
       ┣読みました。-明美(9/11-23:24)No.4452
       ┃┗明美さま、有り難うございます&ごめんなさいっ-リナみんと(9/12-12:08)No.4474
       ┗あなたの記憶、私の想い第7話-リナみんと(9/12-12:02)No.4473
        ┣あなたの記憶、私の想い第8話-リナみんと(9/13-13:37)No.4508
        ┃┣また、読みに来ました。-明美(9/13-21:44)No.4517
        ┃┃┗もぉ、ありがとぉございますぅ〜(はぁと)-リナみんと(9/14-18:37)No.4558
        ┃┗読みました♪-マミリンQ(9/14-12:31)No.4543
        ┃ ┗「はじめまして」あぁんど「ありがとぉございます!」マミリンQさま。-リナみんと(9/14-18:43)No.4559
        ┗あなたの記憶、私の想い第8話-リナみんと(9/14-18:27)No.4556
         ┗上の間違い。第9話はこっちです。-リナみんと(9/14-18:30)No.4557
          ┗あなたの記憶 私の想い 最終話-リナみんと(9/15-13:30)No.4578
           ┣読みましたあ-明美(9/16-23:21)No.4622
           ┃┗ありがとぉぉございますぅっ!!-リナみんと(9/17-18:03)No.4645
           ┗Re:あなたの記憶 私の想い 〜最終話-ちび☆(9/18-23:03)No.4681


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4339あなたの記憶、私の想いリナみんと 9/7-17:25


はいっ、また性懲りもなく書きました。
まだ「里帰り」終わってないけど、ちょっと遊ばせてください。
今週中くらいには書きますので・・・
今回ちょっと長いです。一応、内容は10話で終わらせるつもりです。(ああっ、もしかして
これも「ちび☆」さまの影響!?)
読んでくださる方は、もう神様仏様でございます。
なんか先言っちゃって何なんですけど、リナとガウリイの娘さんがでて来るんですけど、
(ああっ、やっぱり「ちび☆」さまの影響!?)
どういう名前にしようかめちゃめちゃ迷いまして。
もう、自分の娘の名前決めるような感じでした。
まあ、結局どうなったかは、読んでくだされば、すぐにでてきます。
==========================================

・プロローグ・   〜保護者〜

『いつまで・・・あたしの、保護者してんのよ・・・?』
『そうだな・・・一生かな?』
リナはふと、いつか彼と交わしたそんな会話を思い出した。
保護者・・・そう。初めてあったときから、彼は彼女の保護者だった。
彼が今、自分と一緒にいる理由はそれだけだろうと彼女は思っている。
彼が『保護者』を名乗る限り。
・・・だから・・・
「ねえ・・・ガウリイ?」
リナは空に溢れている星たちを見上げたまま、後ろのベッドに座っている彼に声をかけた。
「いつまで・・・あたしの保護者してんの?」
ぎしっ・・・
彼は、ベッドから立ち上がると、リナの側に来ると、
「一生って言ったろ?」
そっと囁く。
「・・・じゃあ、あたしはガウリイにとって一生子供なのね?」
「リナ?」
「だってそうでしょ?子供だって思ってるから保護者してんでしょ?」
リナは皮肉な笑みを浮かべて言い放った。
彼は優しい。いつだって。でも・・・それが痛い。苦しい。
素直になれない。
彼が彼女との間に「保護者」という線を引いてしまったから。
彼女からは越えることのできない線を引いてしまうから。
・・・・・・信じなかった。
相手が「愛」という感情など持ってくれない恋をしたことを。
どんなに好きになったって、自分を愛してくれない人に恋したことを。
そして・・・
わかっていて、その人を好きになったことを。
信じたくなかった・・・。

そんなあの時の想いも、今では思い出の中にあった。

『ねえ・・・ガウリイにとって、今でもあたしは子供なの?』
彼の腕の中で、リナが不安気な、か細い声でに彼に聞いた。
『いや。』
彼はリナの首筋に顔を埋めたまま言った。
『じゃあ、どう思ってくれてるの?』
『大人の女だと思ってるさ。・・・誰よりも大切な、一人の女。』
『・・・そういったからには、もう絶対に子供扱いさせないからね。』
彼はゆっくりと顔を上げた。
しばらく見つめ合っていたが、リナが静かに目を閉じると、唇に何かが触れるのを感じた。
その頬を、涙が伝っていた。
・・・彼がそっと唇を離した。
『うれしい・・・』
そういったリナの頬には、まだ涙が伝っていた。

=====================================
いやー、なんかとてもシリアスですねー。
書いてて恥ずかしい恥ずかしい。
まあ、全体的にもギャクって訳じゃないんですけどね。
ちなみに、リナがめちゃめちゃ素直なのは、作者の気まぐれです(はぁと)
いくらリナでも、娘がいてもあんなだとは思いませんので。
ってことで、「プロローグ」は終わりです。
次回の第1話は、「不安と焦り」です。


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4340あなたの記憶、私の想い 第2話リナみんと 9/7-17:27
記事番号4339へのコメント


はい、第2章です。
リナとガウリイの娘がでてきます。そして、やっと本題に入ります。
コメントする事ないんで、早速ですが。
==========================================

・第1話・   〜不安と焦り〜

ゼフィーリアから少し離れた街、ドゥーリーズで、一人の女の子が産まれた。
リナ=インバースとガウリイ=ガブリエフを親にもつ子供が。

3ヶ月ほどたった頃だろうか。
母親―――リナは、いつものように娘、リーラを抱いていた。
彼女の腕の中で、気持ちよさそうに眠っている。
そんなあどけない寝顔を見つめながら、リナは優しく微笑むと、ふっと、窓の外を見た。
すでに、空が黄昏始めている。
彼女の夫、そして娘の父親であるガウリイが、そろそろ帰ってくる頃だろうか。

・・・が、彼は帰ってこない。
彼はゼフィーリアでとある仕事についている。
当然、長引くということもあるのだが、いくら何でも遅すぎる。
それに今まで、帰りが遅くなるのならば必ず連絡があった。
―――何か・・・あったの・・・?
ふと不安になる。
と、彼女は何かに気がついた。
・・・どうしてこんなに心配してるの?
今まで・・・まだ旅をしていた頃はこんなに彼の心配などしなかったのに。
誰よりも信頼できる人だったから。
今でもそのはず。
誰よりも信頼できて、誰よりも自分のことを想っていてくれて、そして・・・
誰よりも、愛した人・・・。
それでも心配してしまうのは、怖くなってしまうのは、あの時の記憶がそうさせるのか。
その時、
「リナさん!リナさんっ!!」
近所の人が家の戸を力一杯たたく。
何か嫌な予感を感じつつも、リナは娘を抱いたまま玄関へと向かった。
「はい?」
ひょっこりと顔を出すと、正面にいたのは明らかにリナより年上の一人の女性だった。
幾度となく、まだ街に慣れていないリナたちに親切にしてくれた人だった。
「・・・ガウリイさんが・・・っ」
彼女は荒い息をしながら話し始めた。
急いで彼女に伝えようと、遠くから走り続けていたのだろう。
「あの人に何かあったんですか!?」
「・・・よくは・・・知らないんだけど、
 帰る途中で何か、あったみたいで・・・今、
 ゼフィーリアの魔法医にいるから、早く行ってあげたほうがいいわよ・・・」
「はい。ありがとうございます。」
リナは彼女の背中を見送ると、リーラを抱いたまま夜道を走り出した。

―――ゼフィーリアの魔法医っていったら一つしかないけど・・・
   走って行くには遠すぎるっ
するとリナはふいに、「レイ・ウィング」の呪文を唱え始めた。
もちろん、走ったままだが。
・・・そして、呪文が完成した。
「レイ・ウィング!」
リナは一時のためらいもせずに、呪文を発動させた。

数分とたたないうちに魔法医の家についた。
少し嫌だったのだが、リーラには「眠り(スリーピング)」をかけた。
そう簡単には目を覚まさないはずだ。
彼女は急いで中に入り、彼のいるはずの部屋を探した。
誰か関係者に聞けば早いのだが、どうやら一人暮らしらしく、辺りに人影はかった。
過ぎゆく時間が、彼女を焦らせていた。

==========================================
はいっ、第1話をお送りいたしました!
娘さん出てきましたね。
はい。「リーラ」という名前です。
私自身どっから出てきたのかわかりません。
初めは、「ティアル」という名前も考えてたんですが、
両親との繋がり(はっきり言っちゃえば、同じ文字)がないんでやめました(笑)
まあ、いつか他の誰かに使いましょう。
もう、本当に実子の名前考えるような気分でした。
それともう一つ。
なんか、小説にはつきものの「謎」というものが何一つありません。
苦手なんです。そーゆーの・・・(言い訳)
だってぇ、その一種の「謎」にしようとしていたことの真実が、
いつの間にか本文に書いて有ったり。
どういうことなんでしょうねー。これは。
・・・自分のせいか。
はいっ、ってことで、次の第2話は、「眠り」ですんで。
リーラも眠っちまいましたけど、そのことじゃあありません。(一応)


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4357あなたの記憶、私の想い 第3話リナみんと 9/8-18:14
記事番号4340へのコメント
リナみんとさんは No.4340「あなたの記憶、私の想い 第2話」で書きました。
>
>
>はい、第2章です。
>リナとガウリイの娘がでてきます。そして、やっと本題に入ります。
>コメントする事ないんで、早速ですが。
>==========================================
>
>・第1話・   〜不安と焦り〜
>
>ゼフィーリアから少し離れた街、ドゥーリーズで、一人の女の子が産まれた。
>リナ=インバースとガウリイ=ガブリエフを親にもつ子供が。
>
>3ヶ月ほどたった頃だろうか。
>母親―――リナは、いつものように娘、リーラを抱いていた。
>彼女の腕の中で、気持ちよさそうに眠っている。
>そんなあどけない寝顔を見つめながら、リナは優しく微笑むと、ふっと、窓の外を見た。
>すでに、空が黄昏始めている。
>彼女の夫、そして娘の父親であるガウリイが、そろそろ帰ってくる頃だろうか。
>
>・・・が、彼は帰ってこない。
>彼はゼフィーリアでとある仕事についている。
>当然、長引くということもあるのだが、いくら何でも遅すぎる。
>それに今まで、帰りが遅くなるのならば必ず連絡があった。
>―――何か・・・あったの・・・?
>ふと不安になる。
>と、彼女は何かに気がついた。
>・・・どうしてこんなに心配してるの?
>今まで・・・まだ旅をしていた頃はこんなに彼の心配などしなかったのに。
>誰よりも信頼できる人だったから。
>今でもそのはず。
>誰よりも信頼できて、誰よりも自分のことを想っていてくれて、そして・・・
>誰よりも、愛した人・・・。
>それでも心配してしまうのは、怖くなってしまうのは、あの時の記憶がそうさせるのか。
>その時、
>「リナさん!リナさんっ!!」
>近所の人が家の戸を力一杯たたく。
>何か嫌な予感を感じつつも、リナは娘を抱いたまま玄関へと向かった。
>「はい?」
>ひょっこりと顔を出すと、正面にいたのは明らかにリナより年上の一人の女性だった。
>幾度となく、まだ街に慣れていないリナたちに親切にしてくれた人だった。
>「・・・ガウリイさんが・・・っ」
>彼女は荒い息をしながら話し始めた。
>急いで彼女に伝えようと、遠くから走り続けていたのだろう。
>「あの人に何かあったんですか!?」
>「・・・よくは・・・知らないんだけど、
> 帰る途中で何か、あったみたいで・・・今、
> ゼフィーリアの魔法医にいるから、早く行ってあげたほうがいいわよ・・・」
>「はい。ありがとうございます。」
>リナは彼女の背中を見送ると、リーラを抱いたまま夜道を走り出した。
>
>―――ゼフィーリアの魔法医っていったら一つしかないけど・・・
>   走って行くには遠すぎるっ
>するとリナはふいに、「レイ・ウィング」の呪文を唱え始めた。
>もちろん、走ったままだが。
>・・・そして、呪文が完成した。
>「レイ・ウィング!」
>リナは一時のためらいもせずに、呪文を発動させた。
>
>数分とたたないうちに魔法医の家についた。
>少し嫌だったのだが、リーラには「眠り(スリーピング)」をかけた。
>そう簡単には目を覚まさないはずだ。
>彼女は急いで中に入り、彼のいるはずの部屋を探した。
>誰か関係者に聞けば早いのだが、どうやら一人暮らしらしく、辺りに人影はかった。
>過ぎゆく時間が、彼女を焦らせていた。
>
>==========================================
>はいっ、第1話をお送りいたしました!
>娘さん出てきましたね。
>はい。「リーラ」という名前です。
>私自身どっから出てきたのかわかりません。
>初めは、「ティアル」という名前も考えてたんですが、
>両親との繋がり(はっきり言っちゃえば、同じ文字)がないんでやめました(笑)
>まあ、いつか他の誰かに使いましょう。
>もう、本当に実子の名前考えるような気分でした。
>それともう一つ。
>なんか、小説にはつきものの「謎」というものが何一つありません。
>苦手なんです。そーゆーの・・・(言い訳)
>だってぇ、その一種の「謎」にしようとしていたことの真実が、
>いつの間にか本文に書いて有ったり。
>どういうことなんでしょうねー。これは。
>・・・自分のせいか。
>はいっ、ってことで、次の第2話は、「眠り」ですんで。
>リーラも眠っちまいましたけど、そのことじゃあありません。(一応)
>
>

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4358すいません。上間違えました。リナみんと 9/8-18:15
記事番号4357へのコメント
・・・自分が難しい言葉苦手ってのもありまして、ワザと簡単な言葉並べてるんですけど、

なんか文章になってないような気がします。
『未熟者』・・・そんな言葉がとても痛い今日この頃です・・・。
==========================================
・第2話・   〜眠り〜

リナは一つの部屋の前に立っていた。
この中から彼の気配がする。
だが・・・・・・
何かが、違うような気がする。
・・・それでも彼女は扉を開けた。
迷っていても、何の意味もないと判断したから。
ほとんど物音一つせずに、ゆっくりと、扉は開いた。
「すいません・・・」
リナが顔をのぞかせると、中にいた一人の老人がこちらを振り向いた。
いかにも、医者というような容姿である。
「あんたは?」
想像通りの声で問う。
「リナです。・・・リナ=ガブリエフ・・・」
「この人の知り合いかね?」
「妻です」
迷わずに、きっぱりといった。
「あの・・・・・・この人、どうかしたんでしょうか?」
部屋の中に視線を走らせて見れば、彼は部屋の奥にあるベッドに横たわっていた。
眠ってはいたが、遠目に見ても、彼女の腕の中にいるリーラと比べると、
お世辞にも気持ちよさそうに、とはいえなかった。
駆け寄りたい気持ちを、リナはかろうじて押さえた。
「よくは知らんのだがな」
老人が話し始めた。
「帰る途中に何かの弾みで頭を強く打ったらしい。
 さっき来た巫女さんに見てもらったところでは、
 記憶喪失の可能性があるということだ。」
今は、一言に「巫女」といってもいろいろな能力をもった人間がいる。
すべての未来を予知する能力、他人の心を見抜く能力・・・・・・
老人がいっているのは、他人の健康状態、体調などがわかる人たちのことだろう。
・・・それより、そういう人を「巫女」というのだろうか?
「記憶に・・・?」
「目を覚まさなければどんなものかはわからんが、
 そんなにひどいものではないとは思うのだがな。」
「そうですか・・・」
リナはそっと彼の方を見る。
起きる気配は全くといっていいほどなかった。
「命に別状はないから、じきに目を覚ますだろう。」
『命に別状はない』その言葉に、リナはとりあえず胸をなで下ろした。
バンッ!
急にドアが開け放たれる。
2人はほぼ同時に開け放たれた扉のほうを向く。
そこにいたのはだいたい30を少し出たところといったくらいの女性だった。
微笑んででもいれば、なかなかの美人なのだろうが、思い詰めたような表情が、
それを壊してしまっている。
「今の話・・・本当なんですか・・・?」
掠れた声を出す。
「記憶に異常があるかもしれないって・・・本当なんですか・・・?」
「ああ。間違いはないはずだ。
 ・・・・・・・・・では、私はこの辺で。」
老人は、ゆっくりとリナの方に視線を移しながら言い、部屋から静かに去っていった。
「ありがとうございます・・・」
リナは、老人の背に軽く頭をさげた。


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4371読みましたっ明美 E-mail 9/8-23:51
記事番号4358へのコメント
リナみんとさんお久しぶりーっ。夏休み忙しかったようで大変でしたねえ。
里帰りもまた、つづき書いてね(はあと)気長に地道に待ってるから。

>・・・自分が難しい言葉苦手ってのもありまして、ワザと簡単な言葉並べてるんですけど、
>なんか文章になってないような気がします。
いやいや、そうでもないよ。難しい言葉並べて相手に伝わらなかったら困るしね。話し言葉をそのまま文章にしたら変だったりする事もあるよね、私最近よく駄文を書くから文章の難しさが身にしみてよく分かります。

リナちゃん、今結婚して専業主婦、子育て中なんですねっ。ふふふ、私と一緒だよ。(つまんないことで喜んでどうする)子供、赤ちゃんじゃないけど。

全体的にシリアスで、謎があるなあ。ガウリイ大丈夫なんでしょうか?
記憶喪失なんて……いつもの覚えてないっ(笑)て言うのとはずいぶん違うよね。
最後にでてきた美女って誰?シルフィールじゃないよね。

気になるからまた、読みに来ます。

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4416朋美さま、ありがとうございました!リナみんと 9/10-16:57
記事番号4371へのコメント

>リナみんとさんお久しぶりーっ。夏休み忙しかったようで大変でしたねえ。
おひさしぶりですー。はいー、大変でしたー。
>里帰りもまた、つづき書いてね(はあと)気長に地道に待ってるから。
はうっ・・・またまた朋ねえさぁん、そぉやって痛いところを・・・。
まぁ、がんばって書きますけどね。

>いやいや、そうでもないよ。難しい言葉並べて相手に伝わらなかったら困るしね。話し言葉をそのまま文章にしたら変だったりする事もあるよね、私最近よく駄文を書くから文章の難しさが身にしみてよく分かります。
ああっ、そんな駄文だなんてっ!
>リナちゃん、今結婚して専業主婦、子育て中なんですねっ。ふふふ、私と一緒だよ。(つまんないことで喜んでどうする)子供、赤ちゃんじゃないけど。
いちおーそういう事になってるらしいです(笑)
なんか、「これこそ真の母親っ」って感じになっちゃいました。
>全体的にシリアスで、謎があるなあ。ガウリイ大丈夫なんでしょうか?
そう言って頂けるとうれしいんですけど、
「謎」、あるんですか・・・?
>記憶喪失なんて……いつもの覚えてないっ(笑)て言うのとはずいぶん違うよね。
いつもは「軽い」記憶喪失ですからね。彼は(笑)
>最後にでてきた美女って誰?シルフィールじゃないよね。
一応、もうUPしてあるんで、書いちゃいますね。
フィミナさんです。はい。
>気になるからまた、読みに来ます。
ありがとーございます!
朋ねえもがんばってくださいね(はぁと)

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4385あなたの記憶、私の想い第4話リナみんと 9/9-18:21
記事番号4358へのコメント

実は3話より短いかもしんない・・・
==========================================

・第4話・   〜瞳の色〜

しばらくたって、やっとフィミナは泣きやむと、母親の肩で泣かせてもらったお礼にと、
まだ眠ったままのリーラの手に、小さな宝石を握らせた。
サファイア・・・彼の瞳のように澄んだ蒼―――。
リナがその「蒼」を愛おしげに見つめていると、ふいにフィミナが
「お守りです」といい、軽く会釈して部屋を去っていった。

リナはベッドの隅に腰をかけ、リーラにかけた呪文をといた。
目の覚めたリーラは陽気に笑っていた。
リナは一瞬だけガウリイの方を見ると、再び視線を腕の中に戻した。
「本当に困ったお父さんね・・・・・・」
リーラの頬に一滴、彼女の涙が落ちてきた。
リーラは不思議そうに、宝石を握ったままの小さな手を、自分の頬にやっていた。
口ではそう言いつつも、彼女は自分を攻めていた。
こんな時に何一つしてあげることの出来ない自分を。何一つできることのない自分を。
娘は、母親をなぐさめようとしているのか、それともただ遊んでいるだけなのか、
小さく声を上げながら、必死に両手を空中に踊らせていた。
そんな娘を、リナは強く抱きしめていた。

あの日からずっと、リナはここの魔法医に通っている。
出かけている間はリーラを近所の人に預けて。
別に連れてきてもいいのだが、こんなところで遊ぶこともできないし、
それで泣かれてはそれこそどうしようもない。
・・・だが、やはり彼は目を覚まさない。
瞳を開かない。・・・彼の澄んだ「蒼」が見たいのに。

もう、一人でここに来るのは何回目だろうか。
そっと耳を押し当てた、彼の鼓動だけが響く部屋へと―――

==========================================
もう、永久にフィミナの出番は有りません。
ですが、これも定めです。
・・・ってゆーか、今考えて見れば、こいつってストーリー上なんの役にも
たってないんですよね。
まるで「スレイヤーズぐれえと」に出てきた某キャラクターみたいに。
・・・・・・・・・・・・。

はいっ!今回はこの辺でっ!
次は、第5話、「再会」ですっ!

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4388Re:あなたの記憶、私の想い 〜第4話ちび☆ E-mail URL9/9-21:35
記事番号4385へのコメント
どうも、ちび☆です。

ちょっと旅行に行ってまして、久々に覗くと何やら私の名前が……思わず飲んでいた麦茶を吹き出してしまいました(パソコンにかからなくて良かった……)。
まぁそんなわけで(?)感想書きます!(ここ最近は完全にROMしてたもので……)
う〜ん、続きが気になる気になる!!!
いきなりラブラブな2人に驚きつつ(笑)、1章からはシリアスになってますのでもう先が気になってしまって。
ガウリイが目を覚ましたらどんな態度を取るのだろうとか、最後に出てきた女性(フィミナ?)は誰なのかとか!(←まさかこの人が記憶喪失の原因か!?)
いろいろ想像して楽しんでいます。……ところで第3話はどこでしょう?(笑)

続き、すっごく楽しみにしてますね(はぁと)

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4415ちび☆さま、ありがとうございました!リナみんと 9/10-16:50
記事番号4388へのコメント
はい。第3話は、上から4番目のところにあります(はぁと)
ごめんなさい。失敗しまくったんですぅ・・・。
あと、「第話」なぁんて書いちゃったところには第五話があったりして・・・。
も、だめですね。私。

>う〜ん、続きが気になる気になる!!!
ありがとーございますっ!
>いきなりラブラブな2人に驚きつつ(笑)、1章からはシリアスになってますのでもう先が気になってしまって。
マジで書くの恥ずかしかったです。
初めは、後々ギャグにしようかなーと思ったんですけど、できませんでした(泣)
>ガウリイが目を覚ましたらどんな態度を取るのだろうとか、最後に出てきた女性(フィミナ?)は誰なのかとか!(←まさかこの人が記憶喪失の原因か!?)
大当たりですっ。
もうUPしてるから書いちゃいますけど、崖から彼を突き落としたんですねー。
悪気はないんですけど。
>いろいろ想像して楽しんでいます。……ところで第3話はどこでしょう?(笑)
ごめんなさい。初めに書いた通りです。

>続き、すっごく楽しみにしてますね(はぁと)
ありがとーございます!



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4414あなたの記憶、私の想い第話リナみんと 9/10-16:42
記事番号4385へのコメント

題名通り、とある誰かがリナたちと再会します。
・・・おそらく、わからない人はいらっしゃらないと思われます。
==========================================

・第5話・   〜再会〜

コンコンッ
ドアをノックする音。
リナは飽きることなく彼を見つめていた視線を扉に移し、
腰をかけていた椅子からそっと立ち上がると、扉のほうへと向かった。
静かにその扉を開けると、
「リナっ!おひさしぶりっ!」
いきなり抱きつかれる。
「ちょ、ちょっとアメリアっ」
そう。そこにいたのはかつて共に旅をしたことがあった3人。
アメリア、ゼルガディス、シルフィールだった。
皆、前に旅をしていたときと同じ衣装を身にまとっていた。
だが、最後に会ったときから全く変わっていないのはゼルガディスのみ。
あとの2人は、変わらないと言えばそうなのだが、何となく大人びた顔をしていた。
「どうしたのよ・・・みんなで・・・」
リナが問うと、アメリアがしがみついたままで、
「あ、セイルーンの王宮内で、リナの旅の連れの人・・・って、つまりガウリイさんに何か
 あったらしいっていう噂が流れてたのよ。あのガウリイさんのことだから、
 死ぬなんて事はないは無いだろうけど、一応真相を確かめに来たの。」
アメリアは、小さくジャンプしながらリナから離れた。
「私は、ガウリイさまが心配で・・・同行を許可していただいたんです。」
シルフィールはだいたいわかる。
愛しの「ガウリイさま(はあと)」に何かあったら彼女が黙ってはいないだろうと
リナも思っていたからだ。
「ゼルガディスは?あんたまだ旅続けてるんでしょ?」
リナは肩をこきこきやりながら言った。
彼はまだ、前の合成獣の体のままだった。
「いや、あの時はセイルーンにいてな。コイツに捕まえられた。」
そう言うと、目でアメリアを指した。
「そうなんだ・・・」
しばしの沈黙。
「あの、ガウリイさまは・・・?」
シルフィールが思い出したようにぽつりと一言言った。
「あそこよ。」
リナはガウリイの眠っているベッドを目で指した。
シルフィールがリナの横をすり抜けてガウリイの元へと駆け寄った。
リナは、悲しげな顔で、ゆっくりと振り向いた。
「ガウリイさま、ガウリイさまっ」
シルフィールが彼の体を軽く揺する。
リナもそっと彼に近づき、今も瞳を閉じたままの彼の耳元でそっと囁いた。
「・・・アメリア達が来てくれました・・・早く目を覚まして会ってあげてください・・・」
リナが何故ガウリイに「ですます語」を使っているのかというと・・・
彼女の故郷、ゼフィーリアの風習、とでも言うのだろうか。
結婚後半年間、女性は相手にこういう言葉を使わなければならないという。
なんでも、「女」を磨くためだとかなんとか・・・
あと、理由はよくわからんが、相手を名前を呼んではならない。というのもあったりする。
早い話が、双方とも全くと言っていいほど意味はない。
普通なら守らないのだが、リナの姉、ルナが妙にそれにこだわる。
リナとしては守らないわけにもいかなかった。
「リナ、どうしてガウリイさんにそんな言葉を?」
いつの間にか隣にいたアメリアが心底不思議そうに問う。
「まあ・・・いろいろあってね・・・」
リナは苦笑すると、再び立ち上がった。
すると、ベッドの近くにある風通しのいい小さな窓へと歩き、
そこからしばらく外を眺めていた。
だれも、声を出そうとはしなかった時、小さな歌声が、部屋の中に響いた。

==========================================
やぁぁぁぁっと、半分っ!(たぶん)
まさか自分でもこんなに早くここまで書けるとは思ってませんでした(笑)
この前も私は、「半分まで終わるのは半年後くらいかなー・・・。全部終わるの1年後か?
ツリー沈んじゃうぢゃないかっ!!」
とか思ったわけです。
だって、尋常じゃないくらいいそがしいんですもん・・・(ちなみに今、AM2:31)
眠い・・・でも書きたい・・・
って、そぉいえば・・・この5話って、3、4話に比べれば結構長かったですね。
どおりで肩と腰がいつも異常に痛いわけだわ。うん。
それではっ!

ああっ、書き忘れてたっ!第6話は、『悲しき唄』ですっ!


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4442あなたの記憶、私の想い第6話リナみんと 9/11-18:23
記事番号4414へのコメント

リナ=インバース、唄います。
==========================================

・第6話・   〜悲しき唄〜

小さな・・・そして優しい彼女の歌声が、部屋の中にも聞こえてきた。
だが、3人には、なんと言っているのかはわからない。
古代ルーン文字を、そのまま曲にのせたような唄。
正式な解読は出来ないが、あえて無理矢理に解読するのならば、

・・・静かに優しく流れる時の中で
   全てを忘れて 今は眠っていて
   貴方のいない寂しさが 私の心を試すまで
   私が優しくなれるのならば
   私は貴方に 優しさのかわりに
   伝えきれない 愛を届けたい
                ・・・
その唄は、彼女自身を唄っているのだろうか。
シルフィールは、薄く涙を流していた。
なんと言っているのかも、何の言葉なのかも、魔道の知識があまりない彼女には
わからなかった。
だが、なんとなく、わかった気がした。
歌詞ではなく、リナの「心」が。
その唄を唄っている、傷ついたリナの、本当の「痛み」が。
同じ人を愛したリナの「想い」が。
3人とも彼女のその切なげな唄に聞き入っていたのだが、
その唄は途中で止まった。
「・・・どうしたんですか?リナさん」
シルフィールが慌てて涙を拭って問いかけるが、リナは答えない。
すっとその場から離れてガウリイの側まで行き、座り込むと、
「目・・・覚めていたんですね・・・」
リナは、さきほどの唄と同じような優しい声で呟いた。
エルフ並とまで言われた彼女の耳は、何かを聞き取っていたようだ。
アメリアとゼルガディスは、本題を忘れていたと思い、あわてて彼の側に駆け寄った。
シルフィールもはっとして、涙の残った顔で、彼を見た。
見ると、彼はうっすらと焦点の定まらない目を開けていた。
「・・・ん・・・」
そう呻きつつ、彼は上半身だけをゆっくりと起こした。
少しずつ、目の前のものが、はっきり見え始めた。
「ガウリイさま、無理はなさらないでください・・・」
シルフィールが心配そうに言う。
その言葉に、彼は不思議そうな顔をして、
「ガウリイとは・・・オレのことか・・・?」
『!?』
リナと、ガウリイ本人をのぞく3人は絶句した。
「・・・ちょ、ちょっとガウリイさんっ、いくらクラゲだからって、
 自分の名前まで忘れないでくださいよぉ。」
「全く、自分の名前まで忘れるとは笑わせてくれるな旦那。」
アメリアが少し動揺しながら片手をぱたぱたと振り、ゼルガディスは半ば呆れたように言った。
「やっぱり・・・」
リナが小さく漏らしたつぶやきを、シルフィールは聞き逃さなかった。
「やっぱり?」
シルフィールがおうむ返しに問う。
リナは小さくため息をつくと、
「この人・・・記憶喪失なの。」
「ええええええええっ!?」
アメリアが力一杯叫んだ。
「そんなっ、記憶喪失だなんて・・・」
「さっきから言おうとしてたけど、あんたたち言わせてくれなかったでしょうが。」
リナが3人をジト目で見渡す。
「なぁ・・・」
ガウリイの小さなつぶやきに、一同が静まる。
「それで、オレは一体誰なんだ・・・?」
リナは再び彼に視線を戻した。
「あなたは・・・ガウリイ=ガブリエフ。」
彼の名前は言ってしまったが、呼んだことにはならないだろう。
「それが・・・オレの名前なのか?」
「ええ。」
リナは小さくうなずいた。冷静に。
どんなに慌ててみても、どうにもならないことだった。
「・・・君は?」
ガウリイが、眉をひそめながらリナに向かっていった。
ぴくりとリナの肩が揺れた。
・・・言っても、いいの?
   教えなければ、彼はもう思い出さない。危険な目には遭わない。
   離れると言っても、止めずにいてくれる。
   でも・・・
そして、しばらくの沈黙があったとき、
「あ、自己紹介遅れましたけど、私はアメリア=ウィル=テスラ=セイルーンです!」
急にアメリアが元気いっぱいで彼に向かっていう。
「それで、こっちがゼルガディスさんで、そちらがシルフィールさん!
 ・・・・・・やっぱり、覚えていませんか?」
だが、彼はうつむき、やはり首を横に振る。
「・・・そうですか・・・」
沈んだ声を出す彼女。
リナはちらりとアメリアの方を向いた。
するとアメリアは、心配そうにこちらをみていた。
リナは小さく微笑んでみせた。
・・・ありがと・・・アメリア・・・
目でそういうと、わかったのか、アメリアも小さく微笑んだ。
リナはもう一度彼の方に向き直って、何かを振り切ったかのように言った。
「あたしは、リナ。・・・・・リナ=ガブリエフです」
うつむいた彼女の呟きは、彼にしか届かなかった。
「ガブリエフ・・・?」
彼が同じく小さく呟く。
リナはうなずいて見せた。
彼が何かを言おうと、口を開きかけたとき、
「・・・帰りましょう。」
リナは急にそういった。
その言葉が理解できず、彼はもちろん、ゼルガディスもアメリアもシルフィールも
驚いた顔をした。
「かえ・・・る?」
「ええ。目が覚めたらもう大丈夫だと医者から聞いていますから。」
リナは顔を上げ、彼の瞳を見つめた。いつもの紅い瞳で。
「どこへだ・・・?」
「行きましょう。・・・立てますか?」
彼の問いには答えず、リナは一方的に言い放つ。
「あ・・・ああ。」
彼はベッドから降り、立ち上がって見せた。
リナは、彼に向かって寂しげに微笑むと、くるりときびすを返した。
「リナさん?」
シルフィールが問うが、リナは答えずにドアの前まで行くと、
再びくるりと振り返り、
「3人とも、いっしょにきて。」
そう言った彼女に表情はなかった。
3人は一度顔を見合わせたが、小さくうなずくと、もう歩み始めている彼女についていった。

==========================================
さぁぁぁて、次回どうなるでしょうねえ。
作者にも、わかりません。
そして、こーんな場面なのに、緊張というものが何一つないのは何故!?
はい。私が未熟なだけです。
次回、『懐かしさ』


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4452読みました。明美 E-mail 9/11-23:24
記事番号4442へのコメント
リナみんとさーん、読みましたよ。
あのー、私、明美(あけみ)なんです。ちょっと、字が似てるから時々間違われます(あははっ)
では、コメントいきます。

リナの歌、悲しかったですねえ(うるうる)
リナがガウリイに敬語(?)使うとなんかへんー、へんだー。
ガウリイ、結局なんで記憶喪失になったんだろうかねえ。
あああ、名前も忘れちゃってーっ。リナの事思い出せー(叫んでもしょうがないってば)

と、いうところで、(あほな)コメント終わりです。
また、続き読むからねー。

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4474明美さま、有り難うございます&ごめんなさいっリナみんと 9/12-12:08
記事番号4452へのコメント
>リナみんとさーん、読みましたよ。
ありがとうございますー。
>あのー、私、明美(あけみ)なんです。ちょっと、字が似てるから時々間違われます(あははっ)
ごめんなさいーっ。
やっぱだめですね。コンタクトはずしてパソコンするの。
はっきり字が見えないです。目の悪さにだけは自信あるんですよ(はぁと)
いい訳でした。

>リナの歌、悲しかったですねえ(うるうる)
でも書くのは恥ずかしいです(赤面)
>リナがガウリイに敬語(?)使うとなんかへんー、へんだー。
私も変な感じしました。
「誰やこいつ!?」ってなかんじで(笑)
>ガウリイ、結局なんで記憶喪失になったんだろうかねえ。
頭思いっきりうって脳みそがふっとんだからです(笑)

>と、いうところで、(あほな)コメント終わりです。
そんなそんな。
>また、続き読むからねー。
ありがとぉございますーっ!

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4473あなたの記憶、私の想い第7話リナみんと 9/12-12:02
記事番号4442へのコメント

さて、ガウリイは思い出すのでしょうか?リナはどうなってしまうのでしょうか?
それより、ツリーが完全に沈むまえに終わるのでしょうか?(これが一番問題・・・)
・・・がんばりまーす・・・。
==========================================

・第7話・   〜懐かしさ〜

リナが案内したところはごくふつうの一軒家だった。
「リナ、帰るというのはここのことなのか?」
「ええ。」
問うゼルガディスに振り向きもせずに答えた。
やはり音も立てずにリナはそのドアを開けた。
そして、全員が家の中に入り、椅子に座ると、リナは思い出したように、
「あ、ちょっとまてて。」
そういって、そそくさと家を出ていった。
3人は、展開の早さにただ呆然としていた。
ガウリイは、何か懐かしげに家の中を見渡していた。

少しするとリナは帰ってきた。それとともに、小さな子供の声がする。
リナの腕の中には小さな女の子がいた。
「・・・その子は・・・?」
一番玄関と、ガウリイに近い場所にいたシルフィールが問う。
ガウリイの腕をつかんでいるところからして、彼女はリナがいない間ずっと
くっついていたんだろう。
その姿にリナは呆れたように小さくため息をついて、シルフィールの隣、
ガウリイに向かって歩いた。
そして、彼の正面に座ると、腕の中にいた子供を彼の腕にそっと抱かせた。
「この子のことも・・・覚えてはいませんか・・・?」
リナが悲しげに問う。
彼はしばらく自分の腕の中を見ていた。
その子供の笑い声で、少しばかり、彼の顔に笑顔が戻る。
だが彼は、やはり何か懐かしさがあることに気づいていた。
ふいに顔を上げると、リナを見つめていった。
「この子は・・・?」
リナはやっぱり、と力無く微笑むと、
「・・・あたしの娘です。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
『えええええっっ!?』
2人の声が思いっきりハモる。
「リっ、リナの娘!?その子が!?」
「え・・・じゃあ、リナさんのご主人って・・・まさか・・・」
アメリア、シルフィールが大げさすぎるほどのリアクションをしていった。
他にもなにやらいろいろ言っているようだが、なぜか静かなのはゼルガディスで、
リナの娘だと聞いたときも、明後日の方を見上げつつ、遠い目をしながら
『ふう・・・』などと息をついただけだった。
たぶん、「世の中広いもんだな。」とかなんとか思っているのだろう。
彼らしいというかなんと言うか。
当のリナは、さしてギャラリーたちの言葉を気にしてはいなかった。
ただ一心に、ガウリイのことを見つめていた。
「・・・覚えていらっしゃいませんか・・・?」
だいたいわかってはいたが、確かめた。
「すまない・・・」
彼は少しうつむき答えた。
「いえ・・・謝らないでください。」
リナはできる限りに微笑んでいった。
自分のことは忘れてしまっているだろうと覚悟はしていた。
リナは、あの魔法医の、「ひどいものではない」その言葉に少しでも、「希望」、
そんなものを持っていた。
だが、さすがに自分の娘のことまで忘れてしまっているというのはあんまりである。
「・・・リーラ=ガブリエフ・・・」
リナは今度は彼の腕の中で楽しそうに笑っている娘に視線を移していった。
「え?」
「この子の名前です。」
そして、もう一度彼に視線を合わせると、
リナはゆっくりと立ち上がった。彼の腕に娘を預けたまま。
「あなたがくれた名前なんです。それと・・・」
リナはアメリア、ゼルガディス、シルフィールを見渡し、こう言った。
「・・・リナ=ガブリエフ。それがあたしの今の名前。」
皆がうつむいたままの沈黙が部屋の中を支配していた。
響いているのは、小さな子供の小さな声だけだった。

==========================================
なんか今思ったんですけど、リナってガウリイと結婚したら、『リナ=ガブリエフ』
になるんですよね?・・・・・・なんか変。
でも、ガウリイが、『インバース』じゃないだけいいか・・・。
ちょっと思いついたので書いてみました。
でも、神坂先生がはじめから、『リナ=ガブリエフ』、『ガウリイ=インバース』って言う
名前にしてたら、違和感感じなかったんでしょうか。
んー・・・それでも、『ガウリイ=インバース』は変・・・。
皆様どう思います?
んで、次回は『仲間』。なんかとてつもなく安直ですけどね。

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4508あなたの記憶、私の想い第8話リナみんと 9/13-13:37
記事番号4473へのコメント
あと2話で終わるぞーっ!!ってことで、第8話。
==========================================

・第8話・   〜仲間〜

「・・・ねえ・・・」
沈黙を破り、声を出したのは、顔を伏せたままのアメリアだった。
「さっきから・・・思ってたんだけど、リナって・・・今何歳なの?」
「19だけど・・・」
リナがうつむいたままのアメリアの方を向きながら、不思議そうに言った。
他の3人は、やはりうつむいたままその会話を静かに聞いていた。
「私より一つ上なのよね?
 ・・・じゃあ、娘さん・・・19歳の時の子?」
アメリアが振り切ったように顔を上げる。
「この前19になったばっかりよ?性格には18の時の子だけど・・・?」
言うなり、
「リナ!!」
アメリアは掛けていた椅子から思い切り立ち上がると、
リナを人差し指でびしぃっと指さして、その名前を呼んだ。・・・いや、叫んだ。
ゼルガディス、ガウリイ、シルフィールは驚いて顔を上げる。
だが、一番驚いたのはリナ本人だった。
「な・・・なに・・・?」
おそるおそる聞いてみると、彼女はリナを指さしたまま
「成人する前に子供を産むなんて言語道断よ!」
その言葉にみんなは一気にこけた。
「あ・・・あのね・・・アメリア・・・」
リナが起きあがりながら言う。
「なんて言うのは嘘で」
そういうと、手をおろしにっこりと笑いながら、
「リナ、ガウリイさん、おめでとー!」
「アメリア・・・」
リナがまだ驚きの残った顔で、彼女の名前を口にした。
「だってまだお祝い言ってなかったから。 結婚式にも呼んでくれなかったし。」
「ありがと。アメリア。」
リナもにっこりと笑って言った。

そのあと、しばらくの間、ガウリイとリナの結婚や、子供がいることを知って
シルフィールは立ち直りようのないほど絶望しまくっていた。
ゼルガディスは別に動揺した様子もなかったのだが、アメリアに「ゼルガディスさんからも
なにかいってあげてくださいよぉ。」と言われ、
めちゃめちゃ照れまくりながら2人に「おめでとう」と一言言い、
そんな彼に、リナは前と同じ無邪気な笑顔で、「ありがとう」と言い返したのだった。

・・・・・・いつの日か、すべては思い出の中にあった・・・

それから早数年。
リナの表情に幼さが抜けて母親顔になり、
ガウリイはようやく、自分が結婚していること、娘がいること、そして父親であることに
自覚を持ち、普通の生活を営み、
アメリアは、全然変わらない見た目と性格で、半年に一度くらいは彼女たちの家まで
遊びに来ていた。
ゼルガディスはまだ旅を続けているようで、シルフィールはようやく復帰したサイラーグで、
やはり神官職に就いていた。

この間アメリアがきたとき、リーラを見て無意識のうちに呟いた言葉。
「・・・やっぱりリーラって、リナたちの娘なのよね・・・」
リーラはガウリイ似で、顔は整っており、
彼のように、美しく、鋭い、そしてリナと同じ、ただまっすぐに未来を見つめる蒼い瞳を持ち、
彼女と同じ髪の毛の色をしていた。
そして、その両親から受け継いだ、「優しさ」を持っていた―――

==========================================
はい!第8話をお送りいたしましたっ!
・・・なんかまたイヤな終わりかたですか?
まあ、ここで止めないととことん長くなってしまうんで、許してください・・・
で、最初にも書いたんですけど、後2話で終わるつもりなんですよね。
がんばりまーす。
それと、今リーラの15歳バージョンの絵書いてたんですけど・・・
「こいつほんとにガウリイ似か!?」
って思うくらいリナに似てるんです(笑)
あ、でも全体的な髪型はガウリイですけどね。
・・・片目が隠れてる訳じゃありません。
では、そーゆーことで、次回は・・・9話、『時は過ぎゆく』です!!


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4517また、読みに来ました。明美 E-mail 9/13-21:44
記事番号4508へのコメント
リナみんとさん、また読みに来ましたよ(しつこい私・笑)
>あと2話で終わるぞーっ!!ってことで、第8話。
すごいっ!がんばったねえ。うんうん。
ツリーが消える前に書けそうですね(はあと)

>「な・・・なに・・・?」
>おそるおそる聞いてみると、彼女はリナを指さしたまま
>「成人する前に子供を産むなんて言語道断よ!」
>その言葉にみんなは一気にこけた。
私も読んで、こけた(笑)アメリア…おもしろい。

>そのあと、しばらくの間、ガウリイとリナの結婚や、子供がいることを知って
>シルフィールは立ち直りようのないほど絶望しまくっていた。
シルフィール、縁が無かったんだよ……ちょっとかわいそうだけど。

なんかちょっと不安ですね。
ガウリイの記憶が無いままって言うのが。
15年くらいたって、突然記憶が戻ったら、記憶のない時の事忘れて、リーラは大きくなってるわ、リナはおばちゃん(失礼)だわ、自分も年取ってるわ(笑)

終わりがどうなるのか、気になって気になって。
ハッピーエンドなんでしょーか?

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4558もぉ、ありがとぉございますぅ〜(はぁと)リナみんと 9/14-18:37
記事番号4517へのコメント
>リナみんとさん、また読みに来ましたよ(しつこい私・笑)
ありがとうございますぅっ!
>>あと2話で終わるぞーっ!!ってことで、第8話。
>すごいっ!がんばったねえ。うんうん。
はいっ!珍しくかなりがんばってます!
>ツリーが消える前に書けそうですね(はあと)
だといいですね(はぁと)
・・・・・・結局「里帰り」今週中にかけなかったし・・・?

>私も読んで、こけた(笑)アメリア…おもしろい。
あれは私の本心です(笑)
そぉんな若い時にお子さんいるんですかねー。リナは。
19でも、結婚もしてない私は何だ!?
>シルフィール、縁が無かったんだよ……ちょっとかわいそうだけど。
そういえば、ガウ(リイ)・シル(フィール)って少ないですよね?
>なんかちょっと不安ですね。
>ガウリイの記憶が無いままって言うのが。
ん――――――・・・。
>15年くらいたって、突然記憶が戻ったら、記憶のない時の事忘れて、リーラは大きくなってるわ、リナはおばちゃん(失礼)だわ、自分も年取ってるわ(笑)
リナの容姿って大幅に変わるんですかね?
それともあんまし変わらないんですかね?
>終わりがどうなるのか、気になって気になって。
うふふっ(はぁと)
>ハッピーエンドなんでしょーか?
どうなんでしょうね?

あとは最終話を残すのみ!!
死ぬ気でがんばりますからっ!
明日にはUPできると思いますよ。

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4543読みました♪マミリンQ E-mail 9/14-12:31
記事番号4508へのコメント
はじめまして。

おもしろいですぅ!
ああっ!ガウリイとリナ、子供こさえちゃって・・・。
(言い方がイヤン)
第8話まで一気に読めた私って・・・幸せ♪
でも、つづきを待つ楽しみというのもまた
こたえられないものです。

ガウリイの記憶、もどると嬉しいですけど、明美さん
がおっしゃってるとおり、もし、記憶を失う前に
もどってしまったら・・・。
かなりガウリイかわいそうかもしれませんね。(^^;)

>それと、今リーラの15歳バージョンの絵書いてたんですけど・・・
>「こいつほんとにガウリイ似か!?」
>って思うくらいリナに似てるんです(笑)
>あ、でも全体的な髪型はガウリイですけどね。

ああ、ぜひ見てみたいです・・・。(キラキラ)

では、失礼しました〜♪


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4559「はじめまして」あぁんど「ありがとぉございます!」マミリンQさま。リナみんと 9/14-18:43
記事番号4543へのコメント
>はじめまして。
はじめまして(はぁと)
>おもしろいですぅ!
ありがとぉございますぅ!!!
>ああっ!ガウリイとリナ、子供こさえちゃって・・・。
>(言い方がイヤン)
なんか「こさえる」ってゆーと、桃太郎のきびだんごを思い出すのは・・・
私だけ?(笑)
>第8話まで一気に読めた私って・・・幸せ♪
>でも、つづきを待つ楽しみというのもまた
>こたえられないものです。
私もですぅ。他の人が書く小説って楽しみでしょうがないです。

>ガウリイの記憶、もどると嬉しいですけど、明美さん
>がおっしゃってるとおり、もし、記憶を失う前に
>もどってしまったら・・・。
どうしましょうね?

>>それと、今リーラの15歳バージョンの絵書いてたんですけど・・・
>>「こいつほんとにガウリイ似か!?」
>>って思うくらいリナに似てるんです(笑)
>>あ、でも全体的な髪型はガウリイですけどね。
>
>ああ、ぜひ見てみたいです・・・。(キラキラ)
見ない方がいいですよ(笑)
>では、失礼しました〜♪

次で最終回なんで、がんばって明日までにはUPしまーす。


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4556あなたの記憶、私の想い第8話リナみんと 9/14-18:27
記事番号4473へのコメント

あと2話で終わるぞーっ!!ってことで、第8話。
==========================================

・第8話・   〜仲間〜

「・・・ねえ・・・」
沈黙を破り、声を出したのは、顔を伏せたままのアメリアだった。
「さっきから・・・思ってたんだけど、リナって・・・今何歳なの?」
「19だけど・・・」
リナがうつむいたままのアメリアの方を向きながら、不思議そうに言った。
他の3人は、やはりうつむいたままその会話を静かに聞いていた。
「私より一つ上なのよね?
 ・・・じゃあ、娘さん・・・19歳の時の子?」
アメリアが振り切ったように顔を上げる。
「この前19になったばっかりよ?性格には18の時の子だけど・・・?」
言うなり、
「リナ!!」
アメリアは掛けていた椅子から思い切り立ち上がると、
リナを人差し指でびしぃっと指さして、その名前を呼んだ。・・・いや、叫んだ。
ゼルガディス、ガウリイ、シルフィールは驚いて顔を上げる。
だが、一番驚いたのはリナ本人だった。
「な・・・なに・・・?」
おそるおそる聞いてみると、彼女はリナを指さしたまま
「成人する前に子供を産むなんて言語道断よ!」
その言葉にみんなは一気にこけた。
「あ・・・あのね・・・アメリア・・・」
リナが起きあがりながら言う。
「なんて言うのは嘘で」
そういうと、手をおろしにっこりと笑いながら、
「リナ、ガウリイさん、おめでとー!」
「アメリア・・・」
リナがまだ驚きの残った顔で、彼女の名前を口にした。
「だってまだお祝い言ってなかったから。 結婚式にも呼んでくれなかったし。」
「ありがと。アメリア。」
リナもにっこりと笑って言った。

そのあと、しばらくの間、ガウリイとリナの結婚や、子供がいることを知って
シルフィールは立ち直りようのないほど絶望しまくっていた。
ゼルガディスは別に動揺した様子もなかったのだが、アメリアに「ゼルガディスさんからも
なにかいってあげてくださいよぉ。」と言われ、
めちゃめちゃ照れまくりながら2人に「おめでとう」と一言言い、
そんな彼に、リナは前と同じ無邪気な笑顔で、「ありがとう」と言い返したのだった。

・・・・・・いつの日か、すべては思い出の中にあった・・・

それから早数年。
リナの表情に幼さが抜けて母親顔になり、
ガウリイはようやく、自分が結婚していること、娘がいること、そして父親であることに
自覚を持ち、普通の生活を営み、
アメリアは、全然変わらない見た目と性格で、半年に一度くらいは彼女たちの家まで
遊びに来ていた。
ゼルガディスはまだ旅を続けているようで、シルフィールはようやく復帰したサイラーグで、
やはり神官職に就いていた。

この間アメリアがきたとき、リーラを見て無意識のうちに呟いた言葉。
「・・・やっぱりリーラって、リナたちの娘なのよね・・・」
リーラはガウリイ似で、顔は整っており、
彼のように、美しく、鋭い、そしてリナと同じ、ただまっすぐに未来を見つめる蒼い瞳を持ち、
彼女と同じ髪の毛の色をしていた。
そして、その両親から受け継いだ、「優しさ」を持っていた―――

==========================================
はい!第8話をお送りいたしましたっ!
・・・なんかまたイヤな終わりかたですか?
まあ、ここで止めないととことん長くなってしまうんで、許してください・・・
で、最初にも書いたんですけど、後2話で終わるつもりなんですよね。
がんばりまーす。
それと、今リーラの15歳バージョンの絵書いてたんですけど・・・
「こいつほんとにガウリイ似か!?」
って思うくらいリナに似てるんです(笑)
あ、でも全体的な髪型はガウリイですけどね。
・・・片目が隠れてる訳じゃありません。
では、そーゆーことで、次回は・・・9話、『時は過ぎゆく』です!!


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4557上の間違い。第9話はこっちです。リナみんと 9/14-18:30
記事番号4556へのコメント

リーラ、喋ります。
==========================================

・第9話・   〜時は過ぎゆく〜

「とーさん、かあさーんっ、はやくーっ」
前で大きく手を振りながら、少女が叫ぶ。
栗色の髪をして、蒼い瞳を持つ少女。
見たところは3、4歳、といったところだろうか?
その首元には、石が一つ下げられたネックレスがあった。
少女の瞳と同じ色をした、蒼い石だった。
さして珍しい格好をしているわけでもなく、見た目はどこかの街娘、と言ったところだろうか。
その少女が、後ろにいる両親を呼ぶ。
「リーラ、ちょっとまって」
母親、リナが、前にいる娘、リーラに向かって言う。
彼女も、昔旅をしていた頃のように魔道士の格好をしてはいなく、
いかにもふつうの母親、いかにもふつうの街人という感じである。
自慢の栗色の髪の毛も、後ろで一つに束ねている。
「う〜・・・」
まるで子犬のようにそう呻ると、リーラはてくてくと2人の元へかけていき、
リナの脚にぴったりとついている長いスカートの裾をくいくい引っ張りながら、
「はやくーっ」
そういうと、2人の手を引いて走り出した。
「おーい、リーラー?」
手を引かれたまま後ろで少女の父親、ガウリイがぼやいたように言う。
だが前からの答えはない。

今・・・あの日から数年たった今だからこそ、こんなふつうの会話をしているものの、
彼の記憶は戻ってはいなかった。
だが、リナは記憶を戻すことを強要せず、魔法医にも行ってはいなかった。
あれから、彼は閉ざされたかのように、何一つ思い出すことはなかった。

「わあぁぁぁ・・・っ」
リーラは目の前に広がる草原を前に歓声を上げた。
周りにはほとんどなにもない。
今日は、「たまには広いところに行きたいわねー・・・」と言うことで来ただけで、
別についたからどうと言うわけでもないのだが。
「きれいなところね・・・」
リナが目の上に手をかざして呟いた。
広い場所を前に、リナは昔旅をしていた頃と、昔の彼の微笑みを思い出した。
「・・・ああ。」
ガウリイも、リナの隣で遠い目をして呟いた。
だがティアルはそんなほのぼのとした夫婦の会話を聞きとがめた様子はなく、
ただはしゃぎまくって、周りを駆け回っていた。
「リーラ、あんまり遠くに行っちゃだめよー」
「はぁーいっ」
彼女には目もくれずにそういうと、リーラはあたりに咲き乱れている花や、
飛び回る蝶と遊んでいた。
しばらく2人はそんな娘を愛しげに眺めていたが、ガウリイがふいに、その場にすわった。
リナもその隣に座る。
「・・・ねえ、ガウリイ・・・」
リーラを見つめたまま、リナはガウリイにに話しかけた。
「なんだ?」
彼も、正面を見つめたまま返事をした。
「あたしが初めて自己紹介したとき、妹かなにかかと思った?」
やはり正面を見つめたまま彼女は言った。
彼の中では、彼女の初めの自己紹介というのは、まだ数年前のことだった。
「え?」
急な質問に、彼は彼女の方に振り向いた。
「あたしが名字名乗ったとき。まさかこんな子供と結婚してて、
 娘までいるとは思わなかったでしょ?」
そういった彼女の横顔は、何か寂しげだった。
そんな彼女から、彼は目が離せなかった。
「いや・・・」
彼はふっと微笑むと、そう言い、彼女の瞳に自分の姿を映させた。
「流石に娘までいるとは思わなかったが、お前を妹だとは思わなかったぞ。」
「じゃあ、たまたま同じ名字だった人だと思った?」
彼女が、わざと意地悪っぽく聞き返す。
「自分が好きになった女だと思ったよ。」
彼女は笑みを浮かべると、彼の頬に手をやった。
「ありがと・・・」
彼はそっと、彼女を抱きしめた。
「オレはお前を女だと思ってる。誰よりも大切な・・・一人の女だと。」
彼女の耳元で囁いた。
どこかで・・・聞いたことのある言葉・・・・・・
だが、彼の急な行動に、とにかく慌てた彼女は、それがいつなのか、どこだったのか、
思い出せなかった。
「ちょ、ちょと、リーラが・・・」
リナは真っ赤な顔をして、必死で彼から離れようとした。
だが、彼の腕は緩まない。
彼は何も言わなかった。
ただ彼女を抱きしめる腕に力を込めた。
リナは、彼にばれないように、諦めたように小さくため息をつくと、
自分の身体を彼に預けた。
・・・こんなに素直になったのはいつからだろう?
彼の腕の中で、そう思う。
彼が・・・いてくれるからだろうか?
もう、あの時のような・・・あんな事は絶対に繰り返したくない。
そんな想いがあるからこそ、今の安心感が彼女をそうさせるのだろうか。
もう絶対に離れたくない想いが、今の彼女を満たしていた。
そして、彼の言葉通り、リーラはそんな2人に気づかなかった。

==========================================
忠告!:リナの言っている『あの時』とは、ガウリイが記憶を失った時じゃなくて、
    フィブと戦った時のことです。
    ややこしくてすいません。
んー・・・ガウリイがなんか変わってないよ。記憶失う前と。
いくら2年たったからって、多少は性格違うはずなのに・・・。
なんでこーなったんだろーか?
いっか。
結局は――――――――なんだし。(ああっ、バレバレ!?)
次回は、最終話、『待っていた言葉、愛おしい人、』。(やっぱりバレバレ・・・?)


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4578あなたの記憶 私の想い 最終話リナみんと 9/15-13:30
記事番号4557へのコメント
ありがちパターンかもしれない終わり方。
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・最終話・   〜待っていた言葉、愛おしい人〜

「・・・やっと眠ってくれたか・・・」
気持ちよさそうに眠る娘を前に、リナはやっと一息ついた。
その場からゆっくりと立ち上がると、キッチンの側にある小さなテーブルの椅子に座り、
うなだれながら、ちょっと「らしくない」ことを考えていた。
・・・このままじゃいられないかな・・・
いくら彼女が旅をやめたとしても、魔族たちの追っ手が耐えることはないだろう。
それに、今攻められれば、剣も魔法もなんの技術ももたないリーラが狙われるのは
目に見えている。
だが、彼女の選択肢は4つしかない。
1つ目は、足手まといになるリーラを見捨ててまで戦う。
2つ目は、自らの手で娘を殺す。
3つ目は、リーラを守る。出来る限りは。
そして・・・4つ目の選択肢は・・・・・・
彼女自身が・・・死ぬという選択・・・。
どれも、決して、望ましいとは言えない選択だった。
だが、彼女自身で、どれかを選ばなければならない。
・・・どうすれば・・・?
「リナ?」
彼女の考えを遮ったのはいつもと変わらないガウリイの声だった。
リナは、伏せていた顔をガウリイの方に向けた。
「あ、なに?」
その考えを必死に隠したつもりだったのだが、隠しきれているとは自分でも思えなかった。
「どうしたんだ?ガラにもなく深刻な顔したりして。」
・・・悪かったな。
「なんでもないわ。」
それからしばらく、2人は一言も発しなかったが、
「・・・ねえ・・・」
リナが目を伏せ、そう呟く。
「なんだ?」
「あなた・・・・・・あたしを殺せる?」
彼は絶句した。
「な、何を言っているんだ・・・?」
「もしもよ、もしも。・・・ねえ、答えて。」
リナは彼を正面から見据えた。
再び沈黙が部屋を満たす。
その間も、2人の視線は揺るがなかった。
「・・・できるわけないだろう。」
彼が絞り出すように声を出した。
「・・・本当に・・・?」
「ああ。」
「もしもあたしがあなたを殺そうとしても?」
彼女は続ける。
「あたしが殺してほしいと言っても?」
彼は小さく頷いた。
「どうして?」
即刻にリナが問い返す。
「どうしてそんなこと言い切れるの?
 ・・・あたしにとってあなたは・・・誰よりも大切な人・・・。」
リナの頭の中に、一瞬だけ、クリスタルに閉じこめられたガウリイと、
彼を助けたいためだけに禁呪を唱える自分の姿が映った。
だが、彼女は続ける。
「でも、あなたは昔のあたしのことをほとんど知らない。
 2年間しかつきあってないようなものでしょ?
 なのに・・・なのにどうしてそんなことがいえるの!?」
何かを振り切るように叫ぶ。
「・・・たぶんオレも、昔のお前を知らなければこんな事言えなかっただろうな・・・」
彼は静かな口調で言った。
「・・・何を言っているの?」
今度はリナが彼に聞いた。
「だから、オレも2年前からのリナしか知らなかったら、
 こんな事言えなかっただろうな、って。」
「それって・・・」
リナは驚きを隠せない表情で、うなだれていた身体を起こした。
「覚えてるよ。昔のお前も。
 だから今のオレはお前を殺せない。
 ・・・お前のいるところは、オレの側なんだからな。」
彼の瞳を見つめたリナの頬を涙が伝った。
今まで押さえていたものが、押さえきれなくなった。
・・・同じ瞳・・・・・・
あの日から、ずっと聞きたかった言葉。ずっと待っていた言葉。
「・・・・・・ガウリイのうそつき・・・何で・・・何で言ってくれなかったのよ・・・」
次々と涙があふれてきた。
彼女はそれを拭おうともしなかった。
彼女の涙声で聞き取りにくいその声を、しかしガウリイはしっかりと聞き取っていた。
「・・・・・・ごめんな、リナ。」
彼は、それだけ言うと、そっとリナを抱きしめた。
リナは彼の胸に顔を埋めてた。
「・・・・・・もう絶対忘れさせてあげないからね・・・・・・
 あたしのことも・・・あの子のことも・・・・・・」
彼の胸に、そっと手を添える。
「ああ。」
彼が微笑み、なおも強くリナを抱きしめた。
あの日以来見せたことのなかった最高の微笑みを、リナは浮かべていた。
今やっと、あの時、誰よりも、愛おしかった彼が、帰ってきてくれたような気がした。

『・・・あなたは私が誰よりも愛した人 
 だから私は 世界よりもあなたを選んだ
 この身体では 愛しきれないくらい 愛しすぎるあなたを・・・
 私はいつだってあなたと 私達の小さな命の 幸せだけを願っているわ・・・』

しばらくした時、彼の腕の中で、やはり古代ルーン文字で奏でた唄が、小さく聴こえる。
それは、小さな小さな、彼女の呟き。
彼女が今、彼に伝えたいこと。
うまく言うことができないから、小さく唄う。彼のわからないはずの言葉で。
今でなければ言えないから、小さく呟く。彼が意味をわかってくれないことを願いながら。
でも、彼は何となく、その『意味』を感じていた。

『あなた達が幸せなら 私はどんなことだって出来るの・・・』

――――――それが、彼女の伝える最後の言葉(ワーズ)・・・

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はぁいっ、(1話ずつがめちゃめちゃ長かったですが)終わりました!
結局のところ、リナの悩みの決断は書かれませんでした。
いつか、書きましょう。
『彼女の伝える最後の・・・』って、なんかリナが死んじゃったみたいですね・・・。
いや、ちゃんと生きてるんですけどぉ・・・
他に良い表現方法がなかったもんで・・・・・・。
ああっ、やっぱり日本語ってむずかしいっ!!
『そしてまた忠告!:今回の「あの日」というのは、ガウリイが記憶を失った日のことです。
ほんっとにややこしくてごめんなさいです・・・。』
しかぁぁぁもっ、気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、
「プロローグ」が有るくせに、「エピローグ」がないじゃないか!」
って事です。
1話ずつに内容ぎゅうぎゅう詰めまくったもんで、エピローグに書くことなくて・・・
思いつき次第、エピローグも、いつか書きましょう(笑)
はい。一応本人わかってるんで。つっこまないでください。
あ、でもでもっ、リーラの15歳くらいバージョンで主人公話も書きますんでっ
(ちょっと違うような気もしますけど・・・)
いまから考えてたりしますが、新キャラ登場予定あり。
が、そもそも、書かれるかどうかもわからないです。
まあ、いつか、書きましょう(爆)
・・・・・・・・・・・・・・・・。
はい、それではこの辺でっ
今までよんでくださった皆様、感謝の言葉が耐えません・・・。
本当に、本当にありがとうございました。


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4622読みましたあ明美 E-mail 9/16-23:21
記事番号4578へのコメント
また、読みに来ました。
完結、おめでとうございます!

ガウリイいつの間に記憶が戻ってたんだーっ。早く言ってやれよーっ。
ううう……でも、記憶戻って良かったあ。
これでリナは、きっとリーラを守りきる事ができるんじゃないかなあ。

リナって母親になっておとなしくなった?(笑)


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4645ありがとぉぉございますぅっ!!リナみんと 9/17-18:03
記事番号4622へのコメント
>完結、おめでとうございます!
はい。ありがとぉございますっ!
>ガウリイいつの間に記憶が戻ってたんだーっ。早く言ってやれよーっ。
試してたんですかね?リナを。
>ううう……でも、記憶戻って良かったあ。
いつ戻ったんでしょぉね??
>これでリナは、きっとリーラを守りきる事ができるんじゃないかなあ。
夫婦のらぶらぶパワーでですか?(笑)
>リナって母親になっておとなしくなった?(笑)
ちったぁ静かにしてもらわないと困ります。
ってゆーか、ガウリイに乱暴な言葉つかっちゃいけないってとこがあったもんで、
それをひきずっちゃったんですかね?

と、いうことで、やぁっと終わりました。
明姉ほんとぉにありがとぉございました!
こんどはもーちょっと進化したのを書こう。うん。
こんな駄文は卒業だぁっ!
それでは。

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4681Re:あなたの記憶 私の想い 〜最終話ちび☆ E-mail URL9/18-23:03
記事番号4578へのコメント
どうも、ちび☆です。
感想書くのに遅刻しました。
……でも、罰掃除は勘弁してね(笑)。

いやぁ、本当にいいですね。
じーんときてしまいました。
ガウリイ、一体いつの間に記憶を取り戻してたのかな?
内緒にするなんて彼も成長したというのか何というのか(笑)。

リーラ主人公バージョンの続きがあるんですね!
楽しみに待ってます!
頑張って下さい♪