◆-魔族のやり方、について、作者から申し上げます。-庵 瑠嬌(1/10-20:50)No.6018
 ┣魔族のやり方(6)-庵 瑠嬌(1/10-20:59)No.6019
 ┃┗魔族のやり方(終)-庵 瑠嬌(1/10-21:00)No.6020
 ┃ ┣魔族ぅ〜!!-理奈(1/11-04:46)No.6027
 ┃ ┃┗ありがとうございます――っ!-庵 瑠嬌(1/15-13:24)No.6072
 ┃ ┃ ┗Re:ありがとうございます――っ!-理奈(1/18-12:18)No.6096
 ┃ ┣はじめまして。-貝(1/12-06:02)No.6039
 ┃ ┃┗感想、ありがとうございます。-庵 瑠嬌(1/15-13:34)No.6073
 ┃ ┣Re:魔族のやり方(終)-りぃみ(1/12-16:02)No.6040
 ┃ ┃┣平和主義者なの-AYANON(1/14-10:56)No.6057
 ┃ ┃┃┣Re:平和主義者なの-美鈴(1/14-18:09)No.6063
 ┃ ┃┃┃┗Re:平和主義者なの-AYANON(1/15-10:13)No.6067
 ┃ ┃┃┗平和主義者なAYANONさまへ-庵 瑠嬌(1/15-13:56)No.6076
 ┃ ┃┃ ┗Re:平和主義者なAYANONさまへ-AYANON(1/15-19:29)No.6078
 ┃ ┃┃  ┗すっ……すいませんっ!-庵 瑠嬌(1/31-19:24)No.6187
 ┃ ┃┗待って下さって、ありがとうございました。-庵 瑠嬌(1/15-13:45)No.6074
 ┃ ┗Re:魔族のやり方(終)-覇王樹けーな(1/13-23:03)No.6053
 ┃  ┗お初にお目にかかります。-庵 瑠嬌(1/15-13:50)No.6075
 ┗彼のやり方-庵 瑠嬌(1/10-21:01)No.6021
  ┗お疲れさまでした。-もりっく(1/15-16:46)No.6077
   ┗ありがとうございました-庵 瑠嬌(1/17-19:57)No.6086


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6018魔族のやり方、について、作者から申し上げます。庵 瑠嬌 1/10-20:50



 あの、まだすべて読んでいないので、どこか勘違いがあるのかもしれませんが――。
 インターネットって、いろんな方が、本当に、日本中、否、世界中の方がごらんになってらっしゃるんですね。
 わたくしは、そのことをあまり理解していなかったと、これを見て、強く思いました。
 もともとの元凶であるわたくしが、長いことなにもしないでいたのは、純粋に今日までここに来られなかったからなのですが、けれども――今日、これを見て、本当にいろんなことを思いました。
 ものを書く人間は、そのことについて責任を持たなければならない。
 これは当然のことなのですね。
 考えなしの自分の発言が、こんなに多くの方を巻き込み、気軽にレスをつけて下さった方を傷つけたということを、本当に、すまなく――また、謝らせていただきます。
 どこかわたくしは、宣伝効果を狙うあまり、人が不快に想われる言葉を、軽率に使ってしまう傾向があるようです。
 これから、気をつけさせていただきます。
 ガウリイさんファンの方、また、わたくしのゼロリナを、心より楽しんで下さった方に、心より謝罪させていただきます。

 もう問題はほとんど解決しているようでしたが、わたくしがなにも意見を言わないのは、あまりにも無責任かと思い、いささか手に余ることでしたが、わたくしなりに書き込みさせていただきました。
 では、これを読んで下さった方、また、あの問題に心を痛めたり、また、何かしたいと思って下さった方に、お礼の気持ちを込めて――

                                                            庵 瑠嬌でした

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6019魔族のやり方(6)庵 瑠嬌 1/10-20:59
記事番号6018へのコメント


 これはゼロリナでございます。
 様々な方がいろいろと関与された『魔族のやり方』なのですが、まだ書き終わっていませんでしたので、続きを載せさせていただきました。
 ではどうぞ。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 魔族のやり方(6)


 血が、伝い落ちる。
 紅い……それは男の血。
 剣士が度重なる攻撃に、とうとう地に倒れ伏すと、『鎧』は攻撃をやめた。
 すでに彼の片腕は破裂し、もう一方には、関節に穴が開かれ、両脚はともに腱を裂かれている。
 四肢すべてを奪われた剣士は、意識の有無も判然としてはいない。
 『鎧』の血に濡れた槍から、決まった間隔を置いて落ちる紅の雫。
 束の間の静寂の中、その音だけが、洞窟の中に響いていた。


 紅色の双眸は、ただ一つのものを見つめていた。
 血の気の失った唇。小刻みに震える身体――。
 全身に力が入っておらず、後ろで抱きすくめる闇の腕がなければ、彼女はその場に崩れ落ちていただろう。
 感情の色さえ消え果てた、硝子玉のような瞳――それでも、その眼が見つめるのは一人の男。
 その様子を、妙に冴え冴えとした瞳で闇は見据え、……唇に、笑みを刻んだ。
 なめらかな低い声がささやく――少女の耳元で。
「――リナさん」
 彼女の身体が、びくんっと弾かれたように震えた。
「ゼ……ロ、ス……」
 かすれた声。
 笑みを含んだ声で、ゼロスは続けた。
「そろそろ……宴も終わりにしましょう」
「………!」
 リナは振り返ろうとした。
 しかし、そのとき肩に痛みが走り、彼女は悲鳴を噛み殺す。
 その耳に落とされる言葉。
「リナさんは、僕を壊したんですよ……」  
「なに……言って」
 肩の骨が砕けるかと思うほどの力で抱きすくめる腕。 
 あまりの痛みに、リナの目尻に涙が滲んだ。
「あなたがいなければ……」
 言葉とともにさらに力は強まっていく。
「……ぁ…ッ…!」
 唇から漏れる……小さな悲鳴。
 それにもかまわず、どこか虚ろな声音で、ゼロスはさらに言葉を紡いだ。
「僕は壊れずにすんだのに……!」
「……――――――っ!」
 ――――激痛――――!
 肩が砕けるとリナが痛みの中で確信した瞬間、かけられていた力がふっと、抜けた。
 呼吸を整えながら、彼女がゼロスを振り返ろうとすると……。
 妙に静かな声で、彼は言った。
「だから、これはリナさんのせいです」
「………!?」
 後は無言で、ガウリイを見やるゼロス。
 音もなく――虚空に漆黒が浮かび上がった。
 霧のように薄くただようそれは、ゆっくりと形を取っていく。
「……ゼ……ロス……?」
 だんだんと、それは形を明確に表してきた。
(さん……か…く……)
 次第に丸みを帯びていくのを、息を呑んで見つめながら、リナは唐突に悟った。
(錐……!)
 脳裏に瞬時に浮かび上がる。
 黒い錐に胸をつらぬかれた魔族。
 あの魔族は、その力より、死を免れたが、まさかガウリイが耐えられるとは――……。
「…………!」
 頭が割れるように痛んだ。
 意図の読めない行動を繰り返すゼロス、全身に怪我を負ったガウリイ、そして、他者にいいように扱われている自分――……!
 判らない、判りたくない、なぜ、こんなことが起こるのか、なぜ、こんなことが起こったのか……!
 混乱と疑問、怒りと悲しみ、あらゆる負の感情の集約した瞳で、リナはゼロスに振り返った。
『なぜ―――!?』 
 紅が激しく詰問する。
 人に魔族の思いは理解できない、少女には彼がなにを考えているのか、なにを望んでいるのかは判らない――。
(―――……そうですね)
 ゼロスは心の中でひっそりと笑んだ。
 面白いことを、思いついた……
 光に引きずり込まれるこの心。少女が理解できないのなら、自分は思うがままに動こうではないか。
「ガウリイさんを……」
 瞳を合わせて。
 あなたの紅の輝きを、僕が抱えたこの闇で、殺してあげましょう――
「楽には死なせませんよ」
 その言葉に、少女の瞳が大きく揺れた。
「どれほどの苦痛を与えたところで、どれほどの恐怖を味あわせたところで、満足いくことはありませんが――苦しみのあまり、彼が発狂するのを見れば、少しは気もおさまるでしょう」
「やめて……―――!」
 リナの乾いた唇から、言葉がこぼれだした。
「ゼロス!やめて……、やめて!なんでそんなことをする必要があるの、ガウリイのどこが悪いの!あんたたち魔族の考えてた計画をつぶしたのはあたしよ、ガウリイじゃないわ。あんたがわけわかんない恨み抱いてるのも、あたしでしょ!?だからやめて、この人をこれ以上傷つけるのはやめて――……!」
 次第に大きくなる漆黒の錐。
 それが少女を焦らせる、恐れさせる――……!
 瞳が告げる必死の願い。
 しかしそれはいまのゼロスにとって、感情を煽らせる以外のなにものでもなかった。
「……………!」
 身体中を駆けめぐる凶暴な衝動を抑え、彼は激しくリナを見すえる。
「……確かに。確かに、僕が傷つけたいのはガウリイさんではない、あなたです!ですが僕にはそれが出来ない、それをすることが出来ない……!そうなったならば、あなたの一番近くにいる彼を傷つけるしかないではないですか!」
「やめて!」
 人と魔は理解できない、相容れることは決して叶わない。
 重なることのありえない二人の激情が、空間を駆けめぐる。
「ギガ・スレイブを唱えて世界を滅ぼしてもかまわないわ、不死の契約を交わして魔族になってもかまわない!だから、やめて、お願い、お願いだから、ガウリイを殺さないで―――!」
 完成した錐が細く、針のように鋭い形を取る。
 ゼロスの目が冷ややかに、笑った……。
 
 ――――――――――!――――――――

 人の耳では聞き取れないような、異質な音を立てて、錐はガウリイの胸をつらぬいた。
「っ!……ガウリイ―――……ッ!」
 かはっ……。
 ガウリイの口から血がこぼれ落ちる。
 青い瞳が見開かれる。
 如実に苦痛を示すその様子に、リナは絶句した。
「……うっ…ああっ、ぐっ・くぁっ!は…ぁっ!」
 先程まで、『鎧』に腕を裂かれようが、骨を砕かれようが、かすかにうめくだけで、こらえていたというのに――、いまは苦痛の叫びをあげている。
 リナの目に、涙が浮かんだ。 
 即座に歯を噛みしめて嗚咽を押し殺し、首をふって涙を振り払う。
(ない……ちゃ、いけない……っ。助けなきゃ――ガウリイを、助けな、きゃっ……!)
 力をふりしぼって、彼女はゼロスの腕を押しのけようとした。
「くぅ―――……っ!」
 びくともしない。抱きすくめるその力は、非力な少女の尽力など、まったく通用するものではない……。
「はな……してっ―――!」
「――あの錐は」
 落ちついた声で、彼は口を開いた。
「あの錐は、ごらんの通り細いでしょう――?」
「それ…が……っ!」
「僕も気を遣ったんですよ……」
 くつくつと、喉が鳴った。
「すべての臓器の隙間を通らせました。あの錐で傷ついた臓腑はありません……。けれど」
 苦しみ悶えるガウリイ。
 冷たい笑みがふっとゼロスの頬に浮かぶ。
「あれは僕の一部ですからねぇ……。瘴気が血管に混じって……たいした苦痛ですよ、あれは……」
「―――……!」
 全身の体温が下がった。
「もって……十分――いや、ガウリイさんなら、十五分は持つでしょうか?」
 のんびり告げるその声。
 リナの頭の芯が熱くなる。
 度を過ぎた怒りが、彼女の理性を破壊する。
「……ゼ……ロ、ス――――!」
(許さない……許さない、許さない!)
 ――許せない……っ!
「どうしました?」
 にっこり、端正な貌に笑みを浮かべる彼。
 ……煽っている。
 リナの怒りを煽っているのだ。
 常の彼女ならば、このくらいの挑発など、すぐに見破り、かえって冷静になることだろう。
 だが今の彼女は、怒りに我を失っている。
「許さ……ないっ……!」
 見つめるその瞳は紅。
 それから吹き出す、燃え上がるような怒りの波動。
(綺麗、ですよ……リナさん……?)
 いままで見たこともないほどに、美しく、強烈に輝く紅……それは、紅蓮よりもあざやかで、炎よりも熱い。
 半ば陶然とした心境で、ゼロスは微笑んだ。
「あなたに……なにが出来ます?」
 輝きがいっそう激しく、きつくなった。
 もどかしさ、悔しさの色が、染み出るように滲む。
「僕の腕から逃れることもできない……あなたが?呪を放つことも叶わないと言うのに……」
「――――……っ!」
「人が怒りを覚えるのは、往々にして図星を突かれたとき……でしたね?」
 闇色の目に浮かぶのは、絶対優位者の傲慢さ。
 リナは唇をきつく噛みしめた。
(……今のあたしに、なにが出来る?なにがやれる……?)
 判らない、判らない……。
 ただ、ガウリイが苦しんでいる。ガウリイが傷つけられているのは判るのに―――!
「ぐっ、あああああああっっ!」
「――…っ! ガウリイ!」
「……ああ、もうそろそろ、彼の体も持たなくなってきたようですね」
 なんでもないかのようにつぶやくゼロス。
「ガウ…リイ。……ガウリイ……っ!」
(どうしよう……どうしよう!?)
 取るべき手段がない、やれることがない……!
(判らない――――!)   
 ―――――――――――っ!
「………………」
 ゼロスは目を見張った。
 みるみるうちに彼女の瞳から光が失われたのだ。
 生気が消え、虚ろに、暗く翳っていく。
 一人の男の命一つで―――
「…………。リナ、さん……。そんなに、この男が大切ですか……?」
 ひたひたと……絶望が心を満たしていく。
「あなたの瞳は……彼によって輝くのですか?」
 ……彼のために、輝くのですか――?
「――いや」
 ぽつり、と――少女の震える唇が、言葉を紡いだ。
「ガウリイが傷つくのはいや、ガウリイが死ぬのはいや……」
 生じるひずみ。
 歪んでいくのは、魔族の方なのか、少女の方なのか……。
「いや、絶対にいや……、いや、嫌、嫌、嫌!」
 激しい感情の発露。
 唇から絶叫がほとばしる。
「もう、いやぁぁぁぁぁっ!!」
 轟音―――! 
 凄まじい音がその場を圧倒した。
 洞窟が崩れ始めたのだ――……。



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6020魔族のやり方(終)庵 瑠嬌 1/10-21:00
記事番号6019へのコメント




 魔族のやり方(終)


「……………」
 彼は静かに腕の中の少女を見ていた。
 リナは、まわりの大音をものともせず気を失っている。
 もうどうでもよかった。
 なによりも強く願ったもの……手に入らないと判った今、ゼロスには執着すべきものが、思い当たらなかった。
 すでにガウリイの身体を刺しつらぬいていた錐は消えている。
 ぼんやりと、彼は大きく震動を繰り返す洞窟の中、耳をつんざく轟音とともに、立ち尽くしていた。
 ……と。
『―――ゼロス』
 傲然とした、女の声がゼロスの耳に届いた。
 思わずリナの顔を見やるが、失神していることは、もう確認済みである。
「……………」
 人間とは体の造りから違うはずの、彼のこめかみに、冷たい汗が伝った。
『まさか……わたしの声が判らないわけはないわね?』
 ゼロスは、追いつめられた心境で、声をしぼり出した。
「ゼラス、様――……」
『結構。わたしにわざわざ迎えに来させるとは……、お前もずいぶん偉くなったものね』
 主のあきれたような声音が、続けて降ってくる。
『そこの娘と男を連れて、さっさとそこからでてらっしゃい。わたしは休暇願を受け取った覚えはあるけれど、辞職届を受け取った覚えはないわよ。そこでずっと突っ立っていようだなんて、わたしは許しません』
「――…御意」
 神妙に答えてゼロスはため息を一つついた。
 ちらりと視線を二人の人間に向ける。
「……………」
 ――微妙な沈黙の後、洞窟の中から、三人の姿がかき消えた。


 ――……さんっ……リナさん……っ!
 夢うつつの中、声が聞こえる。
(うるさいわね……)
 一言で片づけて、そのまま眠りにつこうとするが、重ねて男の声が。
 ――おい、リナ!起きろ、……リナ!
 ――リナさん……っ!起きて、下さい…よぉっ……!
 嗚咽の混じった少女の声。
(…………)
 さすがに無視できず、リナは口を開いた。
 ――アメリア!リナがなにか――
 ――リナさん?リナさん――!
(だからうるさいんだってば……)
 思いつつ、彼女はつぶやいた。
『あと……一時間』
 ――なんだ?
 ――なんですか――!?
『一時間たったら……起こして』
 それだけ唇の形だけで告げると、絶句する二人に頓着せず、再びリナは眠りについた――


 ……薄い闇がそこをただよっていた。
 陰った広い部屋の中、豪奢な椅子に腰掛けた主が、部下に問う。
「――さて、いいわけでもしてもらいましょうか……。なんでおまえはわたしの忠告を忘れ去って、あそこまでの無体をはたらいたのかしら?」
 『感情に流されて、歯止めがきかなくならないように』……。
「『衝動とはいかなるものにも存在する――』わたしはそう言ったわね?」
「………………」
 無言で答えるゼロス。
「なにかお言い。黙秘権は通用しないわよ」
「……………………………」
 ややあって。
「……………リナさんが悪いんです」
「人のせいにしない」
 即座にゼラス。
 一瞬、思わずゼロスは詰まった。
「…………。……だってですよ!?他人が傷つくことで、あそこまで、……あそこまで美味な負の感情だす人間が、どこにいるというんです!歯止めとか、そういう問題ではありません!」
「……おまえは腹八分目という言葉を覚えた方がいいようね」
「人のこと言えるんですかゼラス様」
「………何?」
 ゼラスの片眉が、ぴくんっと上がった。
 普通の魔族ならば、これを見ただけで、ひたすら平謝りしたおすのだろうが、ゼロスはさすがにキャリアがある。平然と彼は主を見据えた。
「僕があんなになるまで何もしなかったのは、あれほど美味な負の感情にあふれたあの場を壊すのはもったいないと、そう思われたからではないのですか?」
「……ぅっ……」
 ゼラスは小さくうめいた。
「……は…話をズラそうだなんて姑息な真似はおやめ」
「違うんですか?」
「うる、さい…わね。わたしは、ただ部下の行動を邪魔するような、そんな不粋なことをする気にならなかっただけよ」
「本当にそうなんですか?」
「そうよ!だいたい、おまえはあの娘の負の感情は、すべて取り込んでたじゃないの!」
「リナさんのは……確かにそうです。けれど」
 じーっと、夜色の瞳が主を見つめた。
「ガウリイさんのは……」
 ――――図星。
「そんなことはどうでもいいわ、今の問題はおまえの行動の理由よ!さあ、言い訳でもなんでもおし!おまえのもっとも得意なことでしょうっっ!」
「――いいんですか、ゼラス様?」
 その言葉に、思わずゼラスは部下の顔を探った。
 ―――全くの真顔である。
 真剣きわまりないその表情。なにゆえか、ゼラスの胸に無意味な焦りがこみ上げてくる。
「……かまわないわ。わたしはおまえの生みの親よ。そう簡単に丸め込めると思わないことね……!」
「―――では」
 異様なほどの真面目な顔で、ゼロスはきっぱりと尋ねた。
「なぜ、僕があの洞窟から出るとき、リナさんと……そして、ガウリイさんも助けよと命じたのです?」
 ………………。
「……………………………………。それ、言い訳なの」
「ガウリイさんの負の感情を取り込んで、これほど美味ならば、殺すのがもったいない……と、思われたのではないですか?」
「…………………」
 てんてんてんてんてん………。
「…………む……無罪放免とするわ。さっさとこの部屋から出てお行き」
「はい」
 にっこりと、部下は顔をほころばせた。
「それでは失礼いたします」
「だからさっさと出てお行きっ!」
 笑顔を残して姿を消した部下に、ゼラスはため息をもらした。
「なかなか口が上手くなったものね……ほんのちょっと前は、すぐにやりこめられて負の感情をプレゼントしてくれたものだったのに」
 年寄り臭いセリフを口にして、ゼラスは考え込んだ。
「口で負けるようになっちゃ……おしまいだわね」
 経験で言えば、こちらの方が上――相手のことをよく分かっているのもこちらの方。
 だが、長年ともに過ごしているうちに、自分の性格も読まれてきたか……。
 ――獣王も、部下とのつきあいに、いろいろと悩むのであった……。



「――大丈夫そうだな」
 リナの眠る部屋を出た後、半ば憮然とゼルガディスはつぶやいた。
「疲れているんですよ。精神的なダメージが大きかったみたいです」
 アメリアがほっとしたような表情で答える。
「でも、精神憔悴した場合は、ゆっくり眠るのが一番!一時間といわず、二日はぐっすり眠らせてあげましょう」
 にっこり微笑んで言う彼女に、ゼルガディスは苦笑した。
「そう――だな。……で、実際、リナは今、どういう状態なんだ?」
 さすが巫女というべきかアメリアは、突然ゼロスが気を失った二人を運んできたとき、一時的に錯乱状態に陥ったものの、しばらくすると自分を取り戻した。
「ガウリイは、魔法医も早く回復できるだろうと言っていたが……」
「致命傷はリザレクションで治しておきましたから」
 我に返った彼女が一番に始めたのはガウリイの治療。
 それから、ガウリイを魔法医にゼルガディスが運び、その彼が戻ってくると、そろそろ意識を回復する頃だ、と必死になってリナに呼びかけたのである。
「……リナは……今、熟睡しているんだな?」
「というより昏睡ですね。別に外傷があるというわけではないんですけど……、ひどく酷い目にあったみたいです。身体よりも、精神の方が……重症です」
 沈んだ顔で、アメリアは言う。
「リナがそこまでやられるとは……。ゼロスは一体何をやったんだ……?」
 ゼルガディスの素朴な疑問に、彼女は拳をにぎった。
「こんなにボロボロになるほど酷い目にあわせるなんて、正義じゃありませんよねっ……!」
「……………………ゼロスに正義があるとは、とても思えないんだが……」
「だって可哀想ですよっ!リナさん、全然傷がないっていうのに、失神してるんです……。そこまで精神的に傷つけるなんて、ほんとにリナさん、どんな目にあったのか……!」
 ゼルガディスは声を低くした。
「―――それほどヤバい状態なのか?」
「眠れるなら大丈夫ではあると思います。精神的な疲労や傷は、眠りによって癒やされますから」
「それじゃ、当座の問題は……」
「……ガウリイさんですね。魔法医さんはなんて診断してました?」
「ほとんどの傷は治してあるから、治療の必要はないらしい。ただ、体力の消耗が激しいせいで、しばらく意識は回復しないと」
「……そうですか……」
 ぽつりと、彼女はつぶやいた。
「ガウリイさんの目が覚めたら……一番にリナさんに会わせてあげたいです……」
 それは、リナの回復を願う、祈りだったのかもしれない――……。



 




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6027魔族ぅ〜!!理奈 E-mail 1/11-04:46
記事番号6020へのコメント

こんにちは、理奈です。読みました、読みましたよぉ〜〜〜!!ゼロスってばぁ、魔族ぅ〜〜!!!弱いリナちゃんも、ふっふふふふふ(やめい!!)ゼロスは、かっこよかったし、リナちゃんは、かわいかったしぃ〜。ラブラブの2人も好きだけどこーゆーブラックぅーーな2人もいいなぁ。魔族で、残酷なゼロスも好きだし。一番よかったのがゼラス様かな。いいあじだしてましたよぉ〜〜。ゼロスには、勝てないって感じが。あと、「彼のやり方」も読みました。実は、ガウリナも好きな私。ゼルリナも好きなんだよね。でもゼロリナ一番だけど。ガウリナのやつもよかったですよー。まぁ、まぁ、リナちゃんったらぁーー、泣いちゃってぇ〜。私がだきしめたかったわぁ〜〜(だからやめい!)あんなに照れてたけど最後には、「ごめん・・・ありがとう」だなんてぇ〜〜!!!ふつー見られないかわいぃリナちゃんが見れてうれしぃです。あぁ、なんかすっごい、いい感想かけないけどすっごい、すっごいよかったです!!

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6072ありがとうございます――っ!庵 瑠嬌 1/15-13:24
記事番号6027へのコメント


>
> こんにちは、理奈です。読みました、読みましたよぉ〜〜〜!!

 ありがとうございますっ!よかった……読んで下さったんですのね、喜んで頂けたんですのね――!

> ゼロスってばぁ、魔族ぅ〜〜!!!弱いリナちゃんも、ふっふふふふふ(やめい!!)

 弱いリナさんってどこか可愛いと思いません?

> ゼロスは、かっこよかったし、リナちゃんは、かわいかったしぃ〜。ラブラブの2人も好きだけどこーゆーブラックぅーーな2人もいいなぁ。魔族で、残酷なゼロスも好きだし。

 らぶらぶ専門に書いていたわたくしが、本格的に真面目にブラック書いてみたんですのっ……!

> 一番よかったのがゼラス様かな。いいあじだしてましたよぉ〜〜。ゼロスには、勝てないって感じが。

 わたくしのイメージだと、ゼロスさんの方が弱いはずなのですが……書いてみると。
 ……はて。

> あと、「彼のやり方」も読みました。実は、ガウリナも好きな私。ゼルリナも好きなんだよね。でもゼロリナ一番だけど。

 好きなものがたくさんあるって、良いですわねっ!

> ガウリナのやつもよかったですよー。

 それは嬉しいですわっ、反響怖かったんですの――っ!

> まぁ、まぁ、リナちゃんったらぁーー、泣いちゃってぇ〜。私がだきしめたかったわぁ〜〜(だからやめい!)

 リナさんの涙には、一種こだわりがあるわたくしは、なにがなんでも泣かせたかったんですのっ!

> あんなに照れてたけど最後には、「ごめん・・・ありがとう」だなんてぇ〜〜!!!ふつー見られないかわいぃリナちゃんが見れてうれしぃです。

 このセリフを言わせるために、何度書き直しを迫られたことでしょう……。
 嬉しいですわ、よかった、甲斐がありましたわっ!

> あぁ、なんかすっごい、いい感想かけないけどすっごい、すっごいよかったです!!

 とんでもございません、ここまで書いていただいて、わたくしはもう有頂天ですわ、地に足が着いていませんわ!

 ……で、一つ……お詫びなのですが。
 変なレス……ついていませんでした?
 間違えてわたくしが別の方に送ろうとしていたものを、つけてしまった記憶が……。
 言い訳のようですが、あの時、わたくし一種錯乱状態にありましたもので…我に返ったとき、恥ずかしさに顔が朱に染まりました。
 気にしないで下さいませ。(忘れて下さると嬉しい……)
 それでは失礼をば――……
                                                             庵 瑠嬌でした



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6096Re:ありがとうございます――っ!理奈 E-mail 1/18-12:18
記事番号6072へのコメント

こんにちは、理奈です〜!!レスのレスです!!

> 弱いリナさんってどこか可愛いと思いません?

はい!めちゃくちゃかわぃいいいい!!!私が男だったら一発でほれちゃうわぁ〜〜!!ゼロスくんの気持ちがわかるぅ!

> らぶらぶ専門に書いていたわたくしが、本格的に真面目にブラック書いてみたんですのっ……!

よかったですよん。ラブラブも好きだけどブラックも大好きな私のツボを
おしまくりましたよぉー。

> リナさんの涙には、一種こだわりがあるわたくしは、なにがなんでも泣かせたかったんですのっ!

私もいちおー、ちょっとリナちゃんに泣いてもらったけどあんましちゃんと書けなかったかなぁなんて思ってます。

> ……で、一つ……お詫びなのですが。
> 変なレス……ついていませんでした?
> 間違えてわたくしが別の方に送ろうとしていたものを、つけてしまった記憶が……。
> 言い訳のようですが、あの時、わたくし一種錯乱状態にありましたもので…我に返ったとき、恥ずかしさに顔が朱に染まりました。
> 気にしないで下さいませ。(忘れて下さると嬉しい……)

さぁ、気づきませんでしたけど???だから気にしてませんよぉん。だからだいじょうぶです、気にしないでくださいねぇん!!

であであぁ〜〜!!

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6039はじめまして。E-mail 1/12-06:02
記事番号6020へのコメント

どうもはじめまして。今までただ単に覗くだけしかしてなかった、
貝、というもんです。
今回すんごくワタシ的につぼにはまる(笑)おはなしだったんで、
思わずコメントなんてものをつけさせていただきます〜。・・・いいですか?

面白かったですよ〜魔族のやりかた!
特にもうどうにも止まらないゼロスくんが。(笑)
あと、すごくしっかりした輪郭の(キャラがたってるというんですかねこういうの?)
獣王さまがも〜なんというか!笑えて!好きですねえこういう人。(人じゃないけど・・。)
話的にもけっこうしっかりしてたし。(なんか偉そうかも私。ごめんです。)

結局最後はそこまで可哀相でもなく(ちょいゼロスかわいそうかもしれんが)
ガウリナ的には雨降って地固まる、って感じで。
なんか途中の鬼畜さに比べて読み終わった後がさわやかです〜。(笑)
結構ダークなお話も好きなんですけどね。
彼のやりかた、も・・・・・やっぱりガウリイならこうでしょう!!うんうん。いいかんじ。
酷い目にあってるにもかかわらず、っていうところが彼ですよねえ。
いやほんと、楽しませていただきました。おつかれさまです。
これからもがんばってくださいね〜。また読みに来ます〜。
ではでは。


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6073感想、ありがとうございます。庵 瑠嬌 1/15-13:34
記事番号6039へのコメント


>
>どうもはじめまして。今までただ単に覗くだけしかしてなかった、
>貝、というもんです。
>今回すんごくワタシ的につぼにはまる(笑)おはなしだったんで、
>思わずコメントなんてものをつけさせていただきます〜。・・・いいですか?

 じゃんっじゃんかいてくださいませ!覗いて頂くだけで、自己顕示欲の塊たるわたくしは嬉しいのですが、感想を書いていただくとさらに……!

>
>面白かったですよ〜魔族のやりかた!
>特にもうどうにも止まらないゼロスくんが。(笑)

 どうにもとまらない♪って歌ありました話ねーそういえば。
 止まらないゼロスさん。何処まで行かせるかが問題でしたわ。

>あと、すごくしっかりした輪郭の(キャラがたってるというんですかねこういうの?)
>獣王さまがも〜なんというか!笑えて!好きですねえこういう人。(人じゃないけど・・。)

 獣王様は、わたくしの趣味の犠牲者かもしれません……。
 無茶苦茶わたくしの好みに仕上がってしまって。
 でも、他の方にも気に入っていただけて……光栄ですわ。

>話的にもけっこうしっかりしてたし。(なんか偉そうかも私。ごめんです。)

 あっ、それ、それは嬉しいです。
 支離滅裂のような気がして怖かったんですけれど……それはよかった。

>
>結局最後はそこまで可哀相でもなく(ちょいゼロスかわいそうかもしれんが)

 わたくしは、基本的にバッドエンドは出来ませんの。
 最後にはめでたしめでたし……でないと。
 何処まで応用が効くか……ですわね。
 どうせわたくしが気にするのは、リナさんの幸せですし(をい)。

>ガウリナ的には雨降って地固まる、って感じで。
>なんか途中の鬼畜さに比べて読み終わった後がさわやかです〜。(笑)

 よかったですわ……あれって、彼のやり方、も入れなければ、単に暗いだけのような(ゼラス様がいらしましたが)気がいたしましたので……。
 ダークだけで書ききる技量はわたくしにはありませんの。

>結構ダークなお話も好きなんですけどね。

 わたくしもです。やはり読む方が楽ですわ〜。

>彼のやりかた、も・・・・・やっぱりガウリイならこうでしょう!!うんうん。いいかんじ。
>酷い目にあってるにもかかわらず、っていうところが彼ですよねえ。

 わたくしにとっては、ガウリイさんは強い方ですの。懐が深くて、大きくて、……頑丈で。
 なにしろリナさんとあれだけ長いこと一緒にいるんですもの。

>いやほんと、楽しませていただきました。おつかれさまです。
>これからもがんばってくださいね〜。また読みに来ます〜。
>ではでは。
>
 ありがとうございますっ!頑張らせていただきます……!
 では失礼をば……

                                                       ――庵 瑠嬌でした――


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6040Re:魔族のやり方(終)りぃみ 1/12-16:02
記事番号6020へのコメント

はじめまして。今回の事件については沈黙を守りたいのですが。
私は<またか>という冷めた反応でした。すみません。私はゼロス批判のすごいのみたことありますけど,ファンは大人でしたね。たまたまかもしれませんけど。
まあそれは置いといて,完結してよかったです。途中で終わられると続きを読みたくってイライラするもので(^^;
全部よみまして,感想は良かったという言葉です。
なにがいい,と突っ込まれるとこまりますけど,直感でですね(^^;
スレイヤーズ世界,キャラを立てる,それぞれに愛情もって動かせる。
リナ,これこそリナだな。最後まであきらめずに,ガウリイをもとめゼロスに立ちむかう。
強くでも弱く。無力な人間でもありながら,内に秘めたる強い輝き。私も惹きつけられますね。
魔族のゼロス,どこか不器用にも感じました。
欲しい物を手に入れらなくて,だだをこねるちいさな子供のように。
最後にガウリイくん,あんなめにあっても誰を憎むわけでもなく,ただリナを想っている。
まだまだ『保護者』ですね。
ふたりの仲は時間をかけてゆっくりと進のか,はたまたこのまま延長か?
それは神坂さんのみが知っているでしょうね。
これからも色々と書いて下さい。表現の自由はあるのですから。
もう,二度と来なくなってしまわれると悲しいですから。

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6057平和主義者なのAYANON 1/14-10:56
記事番号6040へのコメント

こんにちわ。終わりましたね。よかった、よかった。あのまま途中でおわっちゃうかとひやひやしてたので・・・。
 
>はじめまして。今回の事件については沈黙を守りたいのですが。
>私は<またか>という冷めた反応でした。すみません。私はゼロス批判のすごいのみたことありますけど,ファンは大人でしたね。たまたまかもしれませんけど。
 
 本当に今回の件に関してはハラハラさせられました。私は実はガウリイファンでガウリナなんですが、こんな事でゼロリナファンの方々と仲が悪くなったり、「ガウリナファンが誤解」されてしまうのはすごく嫌でしたから。
 カップリングが違っても、それだけでそれぞれの人間性まで否定するべきではないですよね?まあ、今回はちょっとした表現の仕方やら受取方やらの食い違いのせいでガタガタとなってしまいましたが、今後このような心の痛い事態にならないように、お互いに考えていきたいなと思います。
 でも、本当に今回の件に関して、ゼロスファンの方々は冷静に対処なさっていたと思います。

>まあそれは置いといて,完結してよかったです。途中で終わられると続きを読みたくってイライラするもので(^^;

 私もそう思います(^^)

>魔族のゼロス,どこか不器用にも感じました。
>欲しい物を手に入れらなくて,だだをこねるちいさな子供のように。

 うん、なんかちっちゃい子みたいでしたよね。頭の中であのシーンだけゼロス3頭身でした(笑)
 
>最後にガウリイくん,あんなめにあっても誰を憎むわけでもなく,ただリナを想っている。
>まだまだ『保護者』ですね。
>ふたりの仲は時間をかけてゆっくりと進のか,はたまたこのまま延長か?
>それは神坂さんのみが知っているでしょうね。

 うふふ・・・。この辺はガウリナファンとしては気になるところではあるです。原作13巻ではラストでいい雰囲気でしたが・・・(^^)「保護者」からそろそろ格上げしそう・・・かな?

>これからも色々と書いて下さい。表現の自由はあるのですから。
>もう,二度と来なくなってしまわれると悲しいですから。

 同感です。書く側から読む側へのちょっとした心づかいさえ失わなければ、妙なもめ事は起こらないはず。(それはコメントでも同じです)
 これからもがんばっていろんな小説を書いてください。

 さてさて、ガウリナファンもゼロリナファンも同じスレイヤーズを好きな者同士、些細な事でケンカごしにならないでそれぞれのカップリングを賛美しつつお互いの存在も認め合って共存共栄の道を行きましょう!宗教戦争じゃないんだしね。
 私は平和主義者なんです(^^)

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6063Re:平和主義者なの美鈴 1/14-18:09
記事番号6057へのコメント

AYANONさんは No.6057「平和主義者なの」で書きました。

AYAMONさん、はじめまして(^-^)

>本当に今回の件に関してはハラハラさせられました。私は実はガウリイファンでガウリナなんですが、こんな事でゼロリナファンの方々と仲が悪くなったり、「ガウリナファンが誤解」されてしまうのはすごく嫌でしたから。
> カップリングが違っても、それだけでそれぞれの人間性まで否定するべきではないですよね?まあ、今回はちょっとした表現の仕方やら受取方やらの食い違いのせいでガタガタとなってしまいましたが、今後このような心の痛い事態にならないように、お互いに考えていきたいなと思います。
> でも、本当に今回の件に関して、ゼロスファンの方々は冷静に対処なさっていたと思います。

私も同感です。私はゼロリナファンなのですが、今回の件でこれからどうなって
しまうんだぁーー(T-T)とヒヤヒヤものでした。
好きなカップリングは違っても、同じスレイファンとして仲良くしたいですよね。

> さてさて、ガウリナファンもゼロリナファンも同じスレイヤーズを好きな者同士、些細な事でケンカごしにならないでそれぞれのカップリングを賛美しつつお互いの存在も認め合って共存共栄の道を行きましょう!宗教戦争じゃないんだしね。
> 私は平和主義者なんです(^^)

その通りですよね!(^-^)ガウリナもゼロリナも、その他のカップリングも
それぞれ味があって良いですもんね(笑)全部好きって人も多いとおもうし。
↑なんだか、このコメントに感動しちゃったのでカキコしてしまいました(笑)

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6067Re:平和主義者なのAYANON 1/15-10:13
記事番号6063へのコメント

>AYAMONさん、はじめまして(^-^)

美鈴さん、はじめまして〜(^^)

>私も同感です。私はゼロリナファンなのですが、今回の件でこれからどうなって
>しまうんだぁーー(T-T)とヒヤヒヤものでした。
>好きなカップリングは違っても、同じスレイファンとして仲良くしたいですよね。

 はい。ほんとにそうです(^^)なにもわざわざケンカするこたあないと思います。自分に好きなキャラがいるように、他の人にも各々ひいきのキャラがいるのは当り前で、それを「信じられな〜い!」って大声でまくしたてる必要は全くないし、それこそ「信じられない」です。そういうことをする事が、ひいては自分の好きなキャラやカップリングの為になる、と思ってるなら、やめた方がいいですよね。はたから見ててみっともないだけだし、やられたほうにしてみれば気分悪いだけですから。(もっともそれを目的としてやってるかもしれないですが・・・)
 
>> さてさて、ガウリナファンもゼロリナファンも同じスレイヤーズを好きな者同士、些細な事でケンカごしにならないでそれぞれのカップリングを賛美しつつお互いの存在も認め合って共存共栄の道を行きましょう!宗教戦争じゃないんだしね。
>> 私は平和主義者なんです(^^)
>
>その通りですよね!(^-^)ガウリナもゼロリナも、その他のカップリングも
>それぞれ味があって良いですもんね(笑)全部好きって人も多いとおもうし。
>↑なんだか、このコメントに感動しちゃったのでカキコしてしまいました(笑)

 ありがとうございます〜(^^)なんか、偉そうなこといっちゃって申し分けないなあ、と思ってたんですがそう言ってくださるとうれしいです。
 なんか、一生懸命「布教活動」をするのはいいんですが、その仕方を間違っちゃうと一気に「全面戦争」になってしまうと思うんです。上にも書きましたが「こんなカップリング信じられない。こっちのカップリングが正しいのよ!」と叫んでも反発されてしまうだけだと思います。だって、それぞれに言い分があってそれぞれに良いところがあるわけだし。「どうしても信じられない」という気持は心の中で叫べばいいことです。お願いだからわざわざ人のスペースの前まで来て叫ばないで・・・・(;;)おっと、すいません(^^;
 今回は「カップリングの好み」が直接のひき金ではなく、言葉の行き過ぎ
行き違いによるものでしたが、根本に潜んでいるのは、こういう「負の感情」
だと思います。「このカップリングが一番!」という気持は争いの中で表現するべきではないと思うし、どうしても表現したいのなら自分で「いいモノ」を作るなり、探すなりして表現すればいいと思うんですよ。違うカップリングの人が読んで「あれ、このカップリングも結構いいなあ」と思えるようなものをね。それが良い意味での「布教活動」になると思うんですが。
 ああっ、また偉そうなことを・・・っ(汗)すいませんすいません。なんか理屈臭くなってるし〜(^^;)もうやめましょうね。
 ということで、仲良くしましょう!きっと良いことあるはずです!!(笑)では失礼します〜。

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6076平和主義者なAYANONさまへ庵 瑠嬌 1/15-13:56
記事番号6057へのコメント


>
> こんにちわ。終わりましたね。よかった、よかった。あのまま途中でおわっちゃうかとひやひやしてたので・・・。

 さんざん叱られた後に、また載せるとは、わたくしってしょうもない娘――とも思ったのですが、性格が許しませんでしたので。

> 
>>はじめまして。今回の事件については沈黙を守りたいのですが。
>>私は<またか>という冷めた反応でした。すみません。私はゼロス批判のすごいのみたことありますけど,ファンは大人でしたね。たまたまかもしれませんけど。
> 
> 本当に今回の件に関してはハラハラさせられました。私は実はガウリイファンでガウリナなんですが、こんな事でゼロリナファンの方々と仲が悪くなったり、「ガウリナファンが誤解」されてしまうのはすごく嫌でしたから。
> カップリングが違っても、それだけでそれぞれの人間性まで否定するべきではないですよね?まあ、今回はちょっとした表現の仕方やら受取方やらの食い違いのせいでガタガタとなってしまいましたが、今後このような心の痛い事態にならないように、お互いに考えていきたいなと思います。
> でも、本当に今回の件に関して、ゼロスファンの方々は冷静に対処なさっていたと思います。

 わたくしも、ゼロリナもガウリナも好きなので、ガウリナファンの方々に嫌われるのは悲しかったですわ――。
 やはり、口は災いのもと、ですわね。
 軽々しく使うべきではないと思いました。

>
>>まあそれは置いといて,完結してよかったです。途中で終わられると続きを読みたくってイライラするもので(^^;
>
> 私もそう思います(^^)

 そう思われるかたがいらっしゃるかもしれないと思って、載せさせていただきました。

>
>>魔族のゼロス,どこか不器用にも感じました。
>>欲しい物を手に入れらなくて,だだをこねるちいさな子供のように。
>
> うん、なんかちっちゃい子みたいでしたよね。頭の中であのシーンだけゼロス3頭身でした(笑)

 わたくしのイメージでも、何か、子供っぽいな、と思いましたわ。

> 
>>最後にガウリイくん,あんなめにあっても誰を憎むわけでもなく,ただリナを想っている。
>>まだまだ『保護者』ですね。
>>ふたりの仲は時間をかけてゆっくりと進のか,はたまたこのまま延長か?
>>それは神坂さんのみが知っているでしょうね。
>
> うふふ・・・。この辺はガウリナファンとしては気になるところではあるです。原作13巻ではラストでいい雰囲気でしたが・・・(^^)「保護者」からそろそろ格上げしそう・・・かな?

 いい雰囲気でしたね。
 わたくしも良いなと思いました。

>
>>これからも色々と書いて下さい。表現の自由はあるのですから。
>>もう,二度と来なくなってしまわれると悲しいですから。
>
> 同感です。書く側から読む側へのちょっとした心づかいさえ失わなければ、妙なもめ事は起こらないはず。(それはコメントでも同じです)
> これからもがんばっていろんな小説を書いてください。
>
> さてさて、ガウリナファンもゼロリナファンも同じスレイヤーズを好きな者同士、些細な事でケンカごしにならないでそれぞれのカップリングを賛美しつつお互いの存在も認め合って共存共栄の道を行きましょう!宗教戦争じゃないんだしね。
> 私は平和主義者なんです(^^)
>
 これからも頑張らせていただきます。
 あっ、時間がない……っ!
 それでは失礼をば……っ


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6078Re:平和主義者なAYANONさまへAYANON 1/15-19:29
記事番号6076へのコメント


こんにちわ。はじめまして。考えてみたら直接感想をお伝えしていなかった・・・(^^;)失礼いたしました。

> さんざん叱られた後に、また載せるとは、わたくしってしょうもない娘――とも思ったのですが、性格が許しませんでしたので。

  いえいえ、あんなことがあった後だからこそ、載せるべきだと。
 待ってる方も沢山いたはずなのですから。


> わたくしも、ゼロリナもガウリナも好きなので、ガウリナファンの方々に嫌われるのは悲しかったですわ――。
> やはり、口は災いのもと、ですわね。
> 軽々しく使うべきではないと思いました。

 カップリングの好みの違いは仕方ないと思いますし、あの件だけで庵さんの全人格まで否定しようとは思わないです。嫌ってなんかいませんよお(^^)
 さんざん言い尽くされてきたことですが、ネット上での発言は微妙なニュアンスを表現するのが難しいので、できればマイナスに取られかねない言葉を使うのは避けたほうがいいんでしょうね。あとは、受け取る側も「おや?」と思っても「いやいや、これはこういう意味じゃないのかもしれない」とプラス思考で読んだほうが平和だと思うです。私は。(脳天気だからかなあ)

> これからも頑張らせていただきます。
> あっ、時間がない……っ!
> それでは失礼をば……っ

 庵さんの小説って雰囲気があるしキャラの息づかいが感じられるので好きです。これからもがんばって書いて下さい!

 では、これにて失礼いたします。

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6187すっ……すいませんっ!庵 瑠嬌 1/31-19:24
記事番号6078へのコメント



 ああああっ!すいません――ッ!
 かなり遅くなりましたね、あることに気づくのが、遅れてしまったんです。
 本当に、すいません――!
>
>こんにちわ。はじめまして。考えてみたら直接感想をお伝えしていなかった・・・(^^;)失礼いたしました。

 いいえ、とんでもございません。こちらこそ、とんでもない失礼を……(しくしく)

>
>> さんざん叱られた後に、また載せるとは、わたくしってしょうもない娘――とも思ったのですが、性格が許しませんでしたので。
>
>  いえいえ、あんなことがあった後だからこそ、載せるべきだと。
> 待ってる方も沢山いたはずなのですから。

 今回のことで学習したのは、なんだかんだ自分で思っていても、読んで下さっている方は大勢いるということですの。
 その中に、待って下さっている方も、いらっしゃるかもしれないと、そう思いましたの。
 それに、途中で終わらせてしまうというのは……自分でも、かなりすっきりしませんし。

>
>
>> わたくしも、ゼロリナもガウリナも好きなので、ガウリナファンの方々に嫌われるのは悲しかったですわ――。
>> やはり、口は災いのもと、ですわね。
>> 軽々しく使うべきではないと思いました。
>
> カップリングの好みの違いは仕方ないと思いますし、あの件だけで庵さんの全人格まで否定しようとは思わないです。嫌ってなんかいませんよお(^^)

 ああ……そうですか……。そうおっしゃって下さると……。ありがとうございます。

> さんざん言い尽くされてきたことですが、ネット上での発言は微妙なニュアンスを表現するのが難しいので、できればマイナスに取られかねない言葉を使うのは避けたほうがいいんでしょうね。あとは、受け取る側も「おや?」と思っても「いやいや、これはこういう意味じゃないのかもしれない」とプラス思考で読んだほうが平和だと思うです。私は。(脳天気だからかなあ)

 双方の気遣いというやつですわね。
 御説、もっともです。
 
 
>
>> これからも頑張らせていただきます。
>> あっ、時間がない……っ!
>> それでは失礼をば……っ
>
> 庵さんの小説って雰囲気があるしキャラの息づかいが感じられるので好きです。これからもがんばって書いて下さい!

 はいっ!ただいまスランプ――なんだろうな――で、いっさいスレイヤーズパロディが書けない状態にありますから、当分ないような気は致しますが、そうおっしゃって下さるならば、頑張って書いてみますわっ!
>
> では、これにて失礼いたします。
 大変、遅くなって本当に失礼しました。
 それから、レス、わざわざわたくしのツリーに二回も、ありがとうございました。



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6074待って下さって、ありがとうございました。庵 瑠嬌 1/15-13:45
記事番号6040へのコメント

>
>はじめまして。今回の事件については沈黙を守りたいのですが。
>私は<またか>という冷めた反応でした。すみません。私はゼロス批判のすごいのみたことありますけど,ファンは大人でしたね。たまたまかもしれませんけど。

 また……ですか?
 スレイヤーズは魅力的ですものね……思わず熱くなられる方も多いですが、冷めた反応される方もいらっしゃるでしょうね。

>まあそれは置いといて,完結してよかったです。途中で終わられると続きを読みたくってイライラするもので(^^;

 待って下さって、ありがとうございました。
 もともと、わたくし一週間ごとにしか投稿できないんですの……。

>全部よみまして,感想は良かったという言葉です。
>なにがいい,と突っ込まれるとこまりますけど,直感でですね(^^;
>スレイヤーズ世界,キャラを立てる,それぞれに愛情もって動かせる。

 わたくしはみんな好きですの。みんな、本当にあそこにでてこられる方は好きですわ。
 扱いが悪かったりするのは……技量不足ですわね。

>リナ,これこそリナだな。最後まであきらめずに,ガウリイをもとめゼロスに立ちむかう。
>強くでも弱く。無力な人間でもありながら,内に秘めたる強い輝き。私も惹きつけられますね。

 もう、リナさんはわたくしの理想像というか、リナさんって本当に、綺麗で強くて……素敵ですわよね。

>魔族のゼロス,どこか不器用にも感じました。
>欲しい物を手に入れらなくて,だだをこねるちいさな子供のように。

 自分でそれを気づいたのは、ゼラス様との最後の会話ででした。
 親子の会話なんですのよね。気づいたら。
 だだこねて悪さをした子供を、最後に親が叱るという。
 
>最後にガウリイくん,あんなめにあっても誰を憎むわけでもなく,ただリナを想っている。
>まだまだ『保護者』ですね。
>ふたりの仲は時間をかけてゆっくりと進のか,はたまたこのまま延長か?
>それは神坂さんのみが知っているでしょうね。

 保護者のガウリイさんって、やはりわたくしの理想の男性像ですわねー…。
 無論、男になったガウリイさんも楽しみではあるのですが……安らぎがありますから。あの二人は。

>これからも色々と書いて下さい。表現の自由はあるのですから。
>もう,二度と来なくなってしまわれると悲しいですから。
>
 それについては心配いらないです。
 わたくしは自己顕示欲の塊でございます。
 表現する場所を、わたくしはここ以外持っておりませんので。
 ですから、それについては、問題ありませんわ。
 ……それが問題なようなきもしますが……。

                                                       ――庵 瑠嬌でした――

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6053Re:魔族のやり方(終)覇王樹けーな 1/13-23:03
記事番号6020へのコメント

こんにちはっ。
魔族のやりかたっ。よみましたっ。
なんかラストってどうなるんだろうって思ってたんですけど。
最後のゼラスさまとゼロス君のやりとりとかよかったですっ。
いろんなゼロス君がみれてよかったですっ。
楽しませていただきました。印象的だったのはやっぱり一番最後の
>「ガウリイさんの目が覚めたら……一番にリナさんに会わせてあげたいです……」
>それは、リナの回復を願う、祈りだったのかもしれない――……。
そこですねっっ。何か、言葉に言い表せない感じですっっ。
小説アップして、いろいろ大変だったようですけど。
庵さんの小説にもいろいろ魅力があって面白かったです。
有り難う御座いました。又読みに来ますね。
短いですかこれで、失礼しまーす。

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6075お初にお目にかかります。庵 瑠嬌 1/15-13:50
記事番号6053へのコメント



>こんにちはっ。
>魔族のやりかたっ。よみましたっ。

 こんにちは、読んで下さって、ありがとうございました。

>なんかラストってどうなるんだろうって思ってたんですけど。
>最後のゼラスさまとゼロス君のやりとりとかよかったですっ。

 この二人の会話は、この話で数少ない、成功の場面なのです。

>いろんなゼロス君がみれてよかったですっ。

 ゼロスさん七変化、ですわ。

>楽しませていただきました。印象的だったのはやっぱり一番最後の
>>「ガウリイさんの目が覚めたら……一番にリナさんに会わせてあげたいです……」
>>それは、リナの回復を願う、祈りだったのかもしれない――……。
>そこですねっっ。何か、言葉に言い表せない感じですっっ。

 ここ、悩みましたの。
 どう表そうか……。

>小説アップして、いろいろ大変だったようですけど。
>庵さんの小説にもいろいろ魅力があって面白かったです。

 ありがとうございます。
 これからもそういっていただけるよう、頑張りますわ。


>有り難う御座いました。又読みに来ますね。
>短いですかこれで、失礼しまーす。

 また、書いたとき、読んでいただければ光栄ですわ。
 それでは失礼をば――

                                                       ――庵 瑠嬌でした――

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6021彼のやり方庵 瑠嬌 1/10-21:01
記事番号6018へのコメント


 これはガウリナです。
 けれども、これはわたくしのあの作品を見て、不快に思われたガウリイさんファンに気兼ねして書いたものではなく、ただこちらが書きたくて書いたものでございます。
 ですから、機嫌を取ろうと思ったわけではないことを、一つ、申させていただきます。

◇◇◇◇◇◇◇◇


 彼のやり方 


 寝台に横たわるガウリイの肌は血の気がなく、青い双眸はかたく閉ざされている。
「……………」
 ガウリイの顔を覗きやすいところにおいた椅子の上で、リナは彼の肌に、そっと触れてみた。
 わずかだが、ぬくもりがある。
 ほっ……と、彼女はつめていた息を小さく吐いた。
(大丈夫――生きてる)
 昏睡から目覚め、開口一番に、ガウリイの状態を尋ねたリナに、アメリアは笑顔で答えた。
『平気です。眠ってはいますけど……それだけです。傷もちゃんと治しました』
 そろそろガウリイさんも目が覚めますから、付き添っていてあげて下さい――
 その言葉に首を縦に振ったリナだったが、正直、まだ不安があったのである。
 なにか、後遺症があるのではないか、ゼロスが何かしてはいないだろうか……。
 だが、彼女の目から見ても、ガウリイの眠りは正常で、目覚めも間近だということも、信じられた。
(ほんとに……心配させてくれたわよね)
 人に言えないことを、きっぱりリナが思ったとき、かすかにガウリイの身体が動いた。
 ぴく……と、かすかに動く顔。
 眉がひそめられ、頬がひきつる。
 かすかに開いた唇から、苦痛に満ちたうめきが漏れる。
「リ……ナ……。―――っ、ゼロ……ス……!」
(夢……?)
 彼の意識は、いまだ戦いの中にあるのだろうか……。 
 夢を見るのは、眠りが浅くなった証。もうすぐ彼は目覚めるのだろう――けれど。
 ガウリイを取り巻く、緊迫した雰囲気。
 戦いの――匂い。
「……ガウ…リイ……」
 早く起きて。
(そんな苦しそうな顔)
 ………見せるんじゃないっ……!
 ガウリイの放つ気配に、リナは全身、動きがとれない。
「リ……ナ……っ!」 
 自分の名を繰り返す声。
「ここにいるわよっ……馬鹿……!さっさと起きればいいじゃない、ほんとにクラゲなんだから……っ!」
 起きて、そんな顔しないで……、いつもみたいに、呑気に笑ってみせてよ――――!
 ――膝の上できつく握りしめられた、少女の拳。
「見てるこっちの方が……!」
 キツいのよっ――!
「――……ッく――」
 頬を涙が伝い落ちた。
「ごめ……ん……」
 ――彼が苦しんでいるのは誰のせい?
 判っている……すべては自分の落ち度。
 本来ならば、なんの関係もなかったはずのガウリイ。……けれどその彼は、いま悪夢の中で傷ついている。
「……あた…し……、弱かった…ね――」
 嗚咽が漏れる。
 両手の平で、瞼を押さえ、あふれる涙を受け止める。
 その隙間から、こぼれる透明な雫。
「まも……られてばかりじゃ、駄目、なのに……!」
 ごめん――ごめんなさい。
 あなたが傷ついているのはあたしのせい。あなたはあたしを守ろうとしてくれたのに――
 少女は自らの弱さが許せず、仲間を傷つけた自らの甘さを呪う。
 潔癖な心ゆえに悲しむ彼女――その想いを抱えることの叶う強さと脆さ。
 それこそが、魔を惹きつけ、闇を魅入らせる。
 知らずに少女は涙を落とす。
 己の力のなさに、唯一の男の苦しみに――

「……………」

 うつむいて涙を抑えようとするリナのそばで、ガウリイは静かに目を覚ました。
 起きたばかりの耳に届くは――少女の嗚咽。
 彼は身を起こして、肩を震わせる彼女を見た。
 長い間ともに過ごして初めて見るその姿。
 こぼす涙は……自分のためのもの。
 胸にいとしさがあふれて、ガウリイは彼女の頭に、そっと手を置いた。
 はっとしたように顔を上げるリナ。
 紅の瞳に宿った雫。
 きらめくのは涙が光を反射するため。
「ガウ……リ……」
 目のまわりを赤く腫らして、彼を見つめるその顔に、ガウリイは柔らかに微笑った。
「どうした?なにを泣いている?」
 …………………。
 一気にリナの顔に朱が昇る。
「………なんでもないわっ、うっかり涙腺壊しただけよっ」
 なんとも可愛らしいその態度に、彼は笑みを禁じ得ない。
「オレのためにか?そりゃ嬉しいな」
「ちっ……違うわよ、なに言ってんの!あんた寝ぼけてんじゃないっ!?」
 真っ赤な顔して意地を張る。
 くっくっと喉を震わせながら、ガウリイはぽすっと栗色の頭を胸に落とした。
「っ!?ガウリイ!?ちょっとなにすんのよっ……!?」
「うんうん、戻ってきてくれてよかったなあ……」
 ぽんぽんと、ガウリイはリナの頭を叩く。
「―――っ!やめんかこのボケくらげっ!ワカメサラダにかけるわよ、このタルタルソースッ!」
「サラダにソースは合わないって。あー、抱き心地いい」
「あたしはぬいぐるみかっ!子供扱いしないでよこの馬鹿力―――っ!」
 本当に彼は嬉しくてたまらない。
 想いに応えてもらうのは、まだまだ当分かかりそうだが、少しは前進しているようだ。
 少なくとも自分は、彼女に泣いてもらえたのだから……。
「……もうっ……」
 ようやく大人しくなって(単に疲れただけだろうが)、リナは頭をガウリイの胸に預けた。
 小さく……ぽそっと、ささやくように伝えるその言葉。
「―――ごめん……ありがと」
 ためらうような、ぎこちないその様子に、彼は軽く目を見開いた後で、ふわりと微笑んだ。
 穏やかな声で……答える。
「いいさ。オレはおまえの……保護者だからな」
 彼女がどんなに弱くなってもかまわない。
 彼女にどんな災いをもたらされてもかまわない。
「最初っから……覚悟済みだ」
 光に焦がれたその時から……
 輝きは魔をも闇をも惹きつける。
 そして、それは人をも―――……
 愛しいものを守り抜く。
 大切だと気づいたときから、彼はずっとそうしてきた。
 たとえ、満たされることがなかったとしても――
「それが……オレのやり方だ」
 春は近づく。
 凍れる吹雪のその後は、暖かき日差しがそれを溶かすことだろう……。


########

 以上、これで終わりでございます。
 いろんな方、レスをお書きになって下さい。
 間違いは、誰にでもあるものですし、基本的に皆、スレイヤーズが好きであることに、違いはないのですから。
 まだまだ子供で、なにも知らないわたくしが、なにを申せばいいのか分かりませんが、書いて下さい。
 わたくしは感想を書いていただいたら、嬉しいです。
 このまえの、わたくしに対する注意や非難ですら、わたくしは嬉しい部分もありました。
 読んで下さることも、嬉しいです。
 誰かが、これを読んで、何かを思ってくれるのは、どこか、嬉しいです。
 それでは失礼いたします。

 




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6077お疲れさまでした。もりっく E-mail 1/15-16:46
記事番号6021へのコメント

ええっと、もともと手紙よりも電話のほうが利用回数が多いため、いたって
稚拙な文章しか書けないので始めにそれをお詫びしておきます。
                                    
 まずは、お疲れさまでした、とやっぱり言いたいです。最後まで終わらせて
もらってほっとしました。大変なプレッシャーもあったと思います。
 でも、やっぱり、最後まで書かれて良かったと思っています。
                                 
 ここに集まっている人間は、結局は、スレイヤーズが好きなんだから、根の
部分では同じだと思います。これからも、がんばってください。一緒にスレイ
ヤーズ世界を楽しみましょうね。

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6086ありがとうございました庵 瑠嬌 1/17-19:57
記事番号6077へのコメント


>
> ええっと、もともと手紙よりも電話のほうが利用回数が多いため、いたって
>稚拙な文章しか書けないので始めにそれをお詫びしておきます。

 わたくしは即座に言葉が出てこないので文章の方が得意……。
 それにお言葉を頂けるだけで嬉しいです。稚拙とか、下手とか……そういうのは感覚でしょう。
                                    
> まずは、お疲れさまでした、とやっぱり言いたいです。最後まで終わらせて
>もらってほっとしました。大変なプレッシャーもあったと思います。
> でも、やっぱり、最後まで書かれて良かったと思っています。

 プレッシャーは……続きを載せた後、数日食欲不振に陥りましたわ。
 ろくに食べ物が喉を通りませんでした。
 ……けれど、こう言って下さるかたがいると思うと、よかったと思います……。
>                                 
> ここに集まっている人間は、結局は、スレイヤーズが好きなんだから、根の
>部分では同じだと思います。これからも、がんばってください。一緒にスレイ
>ヤーズ世界を楽しみましょうね。

 はいっ!皆さん、実は同志なんですのよね、大本のところでは。
 皆で楽しむのが正しい方法ですわ。

 それでは、ありがとうございました……。