◆−デートしよう!(前編)−庵 瑠嬌(4/18-20:35)No.6616
 ┗デートしよう!(後編)−庵 瑠嬌(4/18-20:37)No.6617
  ┣いいですわ!−理奈(4/19-02:44)No.6621
  ┃┗それはよかったですわ!−馨 たくと(4/20-16:46)No.6632
  ┃ ┗……失敗!−庵 瑠嬌(4/20-16:49)No.6633
  ┣かわいっくて−メイメイ(4/19-11:24)No.6624
  ┃┗Re:かわいっくて−庵 瑠嬌(4/20-16:55)No.6634
  ┣っきゃ〜〜〜〜!!  こればっか。−彩(4/19-18:01)No.6626
  ┃┗っまぁぁぁぁっ!! 意味不明。−庵 瑠嬌(4/23-15:22)No.6642
  ┣Re:デートしよう!(後編)−あお(4/19-19:20)No.6630
  ┃┗平和な二人、でしたの。−庵 瑠嬌(4/23-15:25)No.6643
  ┣やっぱ最高です!!−未織(4/25-00:01)No.6648
  ┃┗まぁ、光栄ですわ!!−庵 瑠嬌(4/25-14:49)No.6656
  ┣ゼロスのリナ奪還作戦(1)−庵 瑠嬌(4/25-21:06)No.6670
  ┃┗ゼロスのリナ奪還作戦(2)−庵 瑠嬌(4/25-21:07)No.6671
  ┃ ┗ゼロスのリナ奪還作戦(3)−庵 瑠嬌(4/25-21:08)No.6672
  ┃  ┗ゼロスのリナ奪還作戦(終)−庵 瑠嬌(4/25-21:12)No.6673
  ┃   ┣タイトルで燃え尽きそうです〜。(弱火)−彩(4/26-13:09)No.6679
  ┃   ┃┗油を注いで差し上げましょう(ガソリンでも可)−庵 瑠嬌(4/27-13:48)No.6684
  ┃   ┣ミルフィーユ−メイメイ(4/26-13:22)No.6680
  ┃   ┃┗人前でなければミルフィーユは好きですわ−庵 瑠嬌(4/27-13:56)No.6685
  ┃   ┃ ┗Re:人前でなければミルフィーユは好きですわ−メイメイ(4/28-10:29)No.6689
  ┃   ┃  ┗わざわざ、二度レスありがとうございましたっ−庵 瑠嬌(4/28-13:47)No.6691
  ┃   ┣きゃっ!!ゼロス君ってば(^^;)−未織(4/30-17:10)NEWNo.6709
  ┃   ┃┗また、続き書くかも……−庵 瑠嬌(5/1-14:31)NEWNo.6713
  ┃   ┗こないだ、彼氏とミルフィーユ食べたで……−馨 たくと(5/1-16:20)NEWNo.6718
  ┗甘々書くの、上手やねぇ…。−馨 たくと(4/30-15:18)NEWNo.6704
   ┗あ、あなたから来るとはっ。−庵 瑠嬌(5/1-14:38)NEWNo.6714


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6616デートしよう!(前編)庵 瑠嬌 4/18-20:35



 庵 瑠嬌でございます。
 物好きなごく一部の方はご存知かもしれないと信じたい、いつぞや投稿いたしました『最強少女』の、後日談ですの。
 なんでも一つなら願いを聞く、といったリナさんが、ゼロスさんに引っ張り回される話ですわ。
 でも……ちゃんと甘いかしら。どうしましょう、むやみやたらに甘いらぶらぶだけが取り柄なのに。
 ああ不安……それはともかく、どうぞ。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 デートしよう!(前編)


「んー……んーぅ……」
 あたしは寝返りを打った。
 暖かいベッド。抜け出たくなくて毛布にくるまる。窓から背を向けて、光から逃げる。
 耳に届く鳥達のさえずり――部屋が明るい。カーテンの隙間から漏れるにはまぶしすぎる……。
 あれ……あたし、昨夜ちゃんとカーテン閉めたわよね……?
 生まれる疑問。でも考えるのも面倒くさい。頭がぼんやりしている。ああ、眠い……。
 ―――昨夜は盗賊いぢめに精を出していたのだ。
 けっこう大きいとこで、しかも逃げ足早くてお宝もって逃げるから、追いかけていちいち潰して……。
 考えてたより、時間も労力もかかっちゃったのよね……収入は予想外に大きかったけど。
 そーいや、お宝の中身ちゃんと確認してないや……帰ってすぐ寝ちゃったから……。
 頭に今起きて確認するという考えが浮かんだが、すぐにあたしはかき消した。
 今は寝る……眠いから。
 ぐずぐずと惰眠を貪るこの気分は悪くない。
 頬にかかる柔らかい髪を追い払って、あたしは思考を意識的に止めた。
 そして、眠りの淵に意識を沈めよう……と……。

「ふーむ、宝石が大小取り合わせて四、五十個に、古代金貨、二、三十枚……おや、オリハルコンの像が五つも。しみじみいい目利きしてますねぇ……えーと他には……」
 声が聞こえた。
 ―――え?
 がさごそとなにかを探るような音。
「これは大漁ですねえ、少しぐらい持っていってもわからなさそうですねぇ……」
 な、ちょっ、まてっ。
「それじゃあ、遠慮なくいただいていくことに……」
「ちょぉぉっと、まてぇぇぇいっ!」
 眠気も睡魔も追い払って、あたしはベッドから飛び起きた。
「あたしのお宝持ってくなっ!!」
 朝方で、そんなに日差しはきつくないが、窓から惜しげもなく降ってくる朝日は、十分にまぶしい。
 さては、カーテン開けたのこいつね……!?
 レディの部屋に入ってあたしの安眠妨げたあげく、お宝持ち逃げしようなどとはっ。
「ふざけるのも大概にしなさいよ、ゼロス―――っ!!」
 絶叫するあたしに、このスットコ神官は人のよさそうな笑みで答える。
「おはようございます、リナさん」
「……………」
 ばぎっ。
 ―――顔面に向けて放った拳に、容赦はなかったかもしんない。


「お願いがあってきたんですよ」
 にこにこと、なにが楽しいかは知らないが機嫌よさげにゼロスは笑った。
「なに。言っておくけど、このお宝よこせっていうのはナシよ」
「――おや。この前約束して下さったじゃありませんか。僕のお願いを一つなら聞いてくれるって」
「これがそのお願い、なの?」
 あたしは半眼になって奴をにらんだ。
 約束を破るのは、主義に反する。
「違いますよ。せっかくリナさんになんでも頼めるチャンスなんですから、もっと有益なことを頼みます」
「――――な、なによ」
 有益って有益って……なんか嫌な予感がするのは、あたしの気のせいかぁぁっ!?
「リナさんリナさん」
 知らないならば、これほど善良な笑みはないというほどの人のよい笑顔で、ゼロスはあたしに言った。
「デート……しません?」
 あたしは心底、つい先日の自分の言葉を後悔した。


 ショルダーガード、OK。タリスマン、OK。ショート・ソード、OK。バンダナ、OK。
 鏡の前で、あたしは完全武装していた。
「………よし。これで大抵のことに巻き込まれても、対処できるわ……」
 約束だから、もちろん、ゼロスの頼みは聞く。
 考えてみたら、一日付き合うだけでいいなら、楽なもんよね。そんなことでいいなら、聞いてあげるのは別にかまわない。
 だけど、絶対に油断は禁物。
 ゼロスがなにも考えずに、「デート(はぁと)」なんて言うわけがない……!
 ところが、そんなあたしに、ゼロスは不満そうな顔をした。
「リナさん……デートって言ったら、当然、おしゃれぐらいするものでしょう?その様子、まるで決戦におもむく戦士ですよ」
「あんたと行動するのに、ちゃらちゃらした格好でいられるわけないでしょっ」
「心外ですねぇ……」
 ゼロスはため息をついた。
「僕と一緒なら、なにかあったにしても、決して危ないことにはなりませんよ。僕と張り合えるような力の持ち主は、滅多にいませんからね」
「ほぉー、じゃあ、なんのためにあたしを連れ出そうっての?なんか厄介ごとに噛ませるためじゃない?」
「そんっなわけないじゃないですかぁ、僕はなるべくリナさんには、危険な真似はひかえて欲しいって思ってるんですよ?」
 力いっぱい白々しかった。
 あまりにわざとらしいセリフに、あたしは朝のうちに疲労を感じつつ、投げやりに答えた。
「分かったわよ……武装解きゃいいのね!?」
「そうです」
 こっくり頷くゼロス。
 ………あたしは再び、頼みを聞くと言った過去の自分を後悔した。


「まだ文句言うようだったら、さすがの温厚なあたしもキレるわよ!!」
 最初っから喧嘩腰のあたしに、ゼロスは苦笑して手をぱたぱたとふった。
「言いませんよ。考えてみたら、リナさんそういう服しか持ってなかったんですね」
「着ないんだもん」
 今のあたしは、単にショルダーガードとマントを外し、タリスマンとショート・ソードを取っただけの姿である……これでも、たいした譲歩だとは思う。
「ときたま変装するときに、そーゆうの買って……必要なくなったらすぐ売るし」
 動きにくい服なんて、持っていてもかさばるだけで必要ない。
「そうですか……ふーむ……」
 つぶやいて、ゼロスは手を叩いた。
「リナさん、服買いに行きましょう!」
「は?」
 ……なに言ってるんだ?この男は?
「かわいい格好も、時々はして見ませんか?そりゃいつもの格好も充分魅力的ですけど……リナさんだって女の子なんですから」
 勝手に決めて、ゼロスはあたしの手を取って歩き始めた。
「ちょっ……ゼロス!あたし、買っても普段、着ないわよ!?」
「とにかく、リナさんに似合う服だけでも、探しましょう。着るとか着ないとかは、別問題ですよ」
 ……!?
「いろいろ服を着てみるだけでも、楽しいと思いますよ」
 なんか、ゼロスの方が楽しそうなんだけど……。
 でも、やたらと嬉しそうなゼロスの様子に、反対する理由も見つからず、あたしはただ彼に付いていった……。


 ―――それで。
「リナさんは、なにが似合いますかねえ……顔立ちが可愛いから、ピンクとかよさそうですねえ。あ、この服なんかよさそうですよ♪」
「……なに」
「これですよ。……可愛いでしょう?」
 この街の大きな服飾店で、あたしはゼロスが上機嫌に選ぶ服を、言われるがままに着替えていた。
 ―――まぁ……けっこう楽しいんだけど、ね……。
「こんなんでいいー?」
「後ろのリボンがゆがんでますよ」
 振り返って腰の所のリボンを見ようとするあたしに、ゼロスは苦笑して結び直す。
 試着室の鏡に眼をやって、あたしは口の端に笑みを浮かべた。
「機能性の欠片もないわね……」
「かわいらしさが補って余りありますよ」
 くすくすとゼロスが笑う。
「たまには悪くないでしょう?」
「たまには……ね」
 くるっとゼロスの前で一回転する。
「脚がスースーするわ」
 ズボンじゃないって、変な感じ。
 まとわりつくスカートが、ちょっとくすぐったくて、どこか新鮮だった。
「それでは、服はこれで決定。その格好で、少しお散歩でもしましょうか」
 ゼロスの言葉に、なんとなくわくわくした気分になって、あたしはにっこり笑った……。


「ねーぇ、ゼロスー」
 隣を歩くゼロスを、あたしは居心地の悪い気分で見上げた。
「なんか、……見られてない?」
 ちらちらと、視線を感じるような……この街で、まだそんな派手なことはしてないんだけどなぁ……。
「そうですか?」
 笑みを含んだ声で、ゼロスは言葉を返した。
「……嫌な言い方。わかってるでしょ」
「おや、どうして?」
「……もぉ、いい」
 視線をまわりに向けると、目が合った男がへらへら笑う。
 ――――なんなんだ一体。
 ふと気づいたら隣の肩が震えていた。
「なに笑ってんのよっ」
「リナさん……そーいうとこがいいんですよねぇ……」
 くっくっくと喉が音を立てる。押し殺そうとしているのだろうが、明らかに笑っている。間違いない。
「まわりの目が不快なら、人のいないところに行きますか?」
「別にっ」
 そっぽを向くあたしに、ゼロスはややいたずらっぽい目で、手を差し出した。
「デートなんですから……そんな、へそを曲げないで下さい、ね?」
 むー……。
「あっち行こう」
 あたしはその手を取らず、町外れのこんもりとした森を指さした。


 街を出る前に、近くで見つけたお店で果物を買って、それを食べながらあたしは森に向かった。
「僕も頂けます?」
 手を出してくるゼロスに一つ渡して、あたしは最後の果物をお腹におさめて、駆け出した。
「り、リナさん!?」
「腹ごなしの運動!」
 驚いた顔が面白くて、あたしは軽く手をふって、森の中にはいる。
「食べ終わったら追いかけてもいーわよ!」
 心の中が、妙に浮き立ってた……。


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6617デートしよう!(後編)庵 瑠嬌 4/18-20:37
記事番号6616へのコメント



 デートしよう!(後編)


 小さく見えた森は……意外に大きかった。
 適度な湿り気に混じる、濃い樹木の匂い。
「いーい森だわねぇ……」
 地面に敷き詰められた、落ち葉の絨毯を踏みつつ、奥まで足を踏み入れ……。
 はっと気づいた。
 なんとなく気の向くまま歩いていたんだけど……。
 ……ここって……どこ?
「…………………」
 ちょっと待て。焦っちゃいけないのよこういう場合。
 もと来た道を戻ればいいんだわ。
 そうよ。そうすればいいんだわ。
 動揺する心を抑えて振り返り、あたしは用心深く、もと来た道を歩き始めた。
 始めたはいいが……。
「ここは……どういったっけ……」
 くぅぅーっ!果てしなく間抜けだぁぁぁぁっ!
 また、悪いときには悪いことが重なる。
 ―――グ……ルルゥ……グルゥ………
 低いうなり声……背筋に冷たいものが走る。
「く……まぁぁぁ!?」
 春の熊は気が荒い。
 しっかぁしっ、大抵の熊は、もうとっくの昔に冬眠なんてやめて、すでに、飢えを癒やしてる筈。
 ―――そうよ。きっとへーきよ、たいしたことないわ。ちょっと脅せばすぐ消えるわよ。
 あたしが熊ごときに屈してなるものかっ!
 あたしはきっと前に立ちふさがる熊を見据えた。
「バースト・ロンドッ!」
 ばどばどばどぉぉぉんっ!
 派手な火花と音に、熊は一歩後ろへ下がった。
 よぉし……このままどこにでも行ってしまえっ……!
 という、あたしの願いは次の瞬間、露と消えた。
「………なっ……嘘っ!」
 鋭い爪を光らせて、熊が大きな腕を振りかぶってくるじゃないのっ!
 ザン!
 大きく後ろへ下がってそれを避け、あたしはひきつった顔で熊を見上げた。
 ――ホントは、無益な殺生は好まないんだけどっ……!
「あたしに喧嘩売るのが悪いのよドラグ・スレイブ!」
 竜をも倒す術で、熊を倒すって………なかなか情けないが、一撃必殺、ということで、あたしは呪文を放――。
「…………使えない」
 それは、魔力を封じられたとか、そういう問題じゃなくて………。
 あたしは顔色を失って、額を指を当てた。
 いつもあたしは、呪文を唱えるとき、額に意識を集中している。
 それを助けるため、バンダナの裏側に、魔道文字を封じた宝石を縫いつけてあるのだが――。
 こんなカッコしてるとき、バンダナなんて付けてるわけないじゃないっ!
「しょうがないわね――この天才美少女魔道士が熊相手にピンチに陥るなんて、本気で情けないけどっ!」
 あたしはじりじりと下がった。
「この際……三十六計よっ!!」
 全力疾走であたしはその場を逃げ出した。


「まっ……たくっ、運がっ……悪いって…ばっ、ありゃしないっ――!!」
 当たり前だが、あたしは熊と体力競おうなんぞは思っちゃいない。
 走りながらあたしは策を考えた。
 バンダナを付けていないときに、ピンチに遭う、というのは経験がないので、どの程度の呪文が使えないのかよくわからないのだが……。
 おそらく、黒魔術は無理だろう。
 で、精霊魔術の中で、熊を一撃必殺出来るのは……。
「ちょっと試すわよ、メガ・ブランド!」
 どかぁぁぁんっ!
 使えたけどあんまし効かなかった。
「こんならどーだっ、ファイヤーボールッ!」
 どぉぉぉぉんっ!!
「ぐぅぉぉおおぉぉぉおおおおっ!」
 ををっ効いた!
 ……………が。
「うぅぉぉぉぉん――――っ!!」
「あああああっ、怒ったぁぁぁぁっ!!」
 待ってよどーすりゃいーのよっ!!
「バースト・フレア!………も使えないっ」
 こんなことでっ、こんなことで―――っ!!
「決して危ないことになんないっつったの誰よ、とっとと助けなさいよ、馬鹿ゼロス―――っ!!」
「はい」
 ヤケになって叫んだあたしに、状況に合わないくらい落ちついた声が答えた。
「………へ?」
 そして、いきなしその場に瘴気が満ちる。
「……………!」
 あたしに襲いかかろうとしていた熊が、突然大人しくなり、逆方向に走り去っていく。
 ………って。
 この気配。っつーか、瘴気。
「ゼロ…ス………?」
「わかりました?」
 聞き慣れた、笑みを含んだ声。
「ここら辺には、熊がいるらしいですね。いやあ、危ないところでした、無事助けられてよかったよかった」
 日の射さない木陰の影が、すっ……と凝り、人形を取る。
「あ……まぁ、助かったわ……」
 姿を現したゼロスに目を向けて、あたしはつぶやいた。
「やり方、結構スマートだったわね………」
「手を下す暇もありませんでしたからね」
 ―――さすがに焦りましたよ、はっはっはっはっは。
 朗らかに笑うゼロスの顔を、見るともなしに見ていたあたしは、ふと気づいた。
「ゼロス……。あんた、ほんっきでタイミング良かったわね……」
 あとすこしでも遅かったら、あたしは熊の爪に引き裂かれてたかもしれない。
「ええ……無事でよかった」
 にっこり。
 聖者の如く、清らかで無垢な、善意に満ちた笑顔にあたしはさらに確信を深める。
「あたし……かなり派手にやってたのよね」
 ぽつり、つぶやく。
「バースト・ロンドも派手だし……メガ・ブランドとか、ファイヤーボールとかも……ね」
 まずい、といった色が、ゼロスの表情の中に混じった。
「え…ですから、それを見て間一髪……」
「間一髪?そうね、危なかったのは事実。ぎりぎりだったのも事実だわ」
 半眼になってあたしは言った。
「タイミング、見計らってたでしょ」
「いやぁ……はははは……」
「………ホントいー性格してるわね……」
 あたしはぺたん、と座り込んだ。
「リナさん?」
「気ぃ抜けたのよ。ちょっと休ませてもらうわ」
「服汚れちゃいますよ?」
「別に気になるほどじゃないわ」
 あたしは微笑った。
 ―――真剣に危なくなるまで助けない、というゼロスの態度に腹は立ったけど、まぁ、結果的に助けてもらったんだし。
 天気はいいし。木の葉の隙間からこぼれ落ちる光はきれいだし。
「―――ね。ゼロス」
 そよぐ風になびく髪を指先で抑えて。
「また、遊びにいこっか」
「……そう――ですね………」
 暖かい日溜まり。風に吹かれて光を浴びて。
「ほんと、い――天気………」
 あたしは空を見上げた――……。

◆◆◆◆◆◆◆◆

 以上でした。
 『デートしよう!』……なんて恥ずかしい題名でしょう(笑)。しかも、内容がない……。
 それに、なんだかんだ言って、リナさん、そんなに後悔してませんわね。
 わたくしの書くゼロリナは、基本的に両想いのようですわ……。
 それでは失礼をば―――……
                                            ――庵 瑠嬌でした――。  


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6621いいですわ!理奈 4/19-02:44
記事番号6617へのコメント

こんにちはぁ、理奈でぇす!

きゃぁ、またまた庵さんの小説だぁ、と即、クリックしました。
いいですわ、すっごくいいですわ!!リナちゃんがすっごくかわいいです!
二人ったらお似合いのカップルですわねぇ。
リナちゃんのバンダナ。そーいえば、バンダナには、そーいった力が
あったような・・・。その設定を生かしてましたよ。
ゼロス君って・・・早く助ければいいのに。それともその間にリナちゃんの
負の感情を食べてたんですかねぇ。それともたんにタイミングよくたすけたかったのか・・・
リナちゃんが「また遊びに行こう」って言った所が好きです。最初は、
嫌がってたけど、結構楽しんだんでしょうね。彼女のセリフ、なんかリナちゃん
らしくってよかったです。
庵さんってほんとう、私好みのストーリーが、おおくて。全部大好きです。読んでてすっごく楽しいです。また投稿するときは、絶対読みますね。では、
このへんで。

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6632それはよかったですわ!馨 たくと 4/20-16:46
記事番号6621へのコメント

>
>こんにちはぁ、理奈でぇす!

 こんにちは、庵 瑠嬌です!
>
> きゃぁ、またまた庵さんの小説だぁ、と即、クリックしました。

 まぁ、またまた呼んでいただけたんですのねっ、と、わたくしも大喜びでクリックいたしましたわっ。

>いいですわ、すっごくいいですわ!!リナちゃんがすっごくかわいいです!

 完璧趣味に走っております……(汗)

>二人ったらお似合いのカップルですわねぇ。

 ……ゼロリナ人間は、そう信じてしまうものなんですのよねぇ……

> リナちゃんのバンダナ。そーいえば、バンダナには、そーいった力が
>あったような・・・。その設定を生かしてましたよ。

 これをかくまえ、サイラーグの妖魔、を読み返してましたの。

> ゼロス君って・・・早く助ければいいのに。それともその間にリナちゃんの
>負の感情を食べてたんですかねぇ。それともたんにタイミングよくたすけたかったのか・・・

 良いカッコしたかったのでしょう。
 …でも、負の感情食べてたって……ありえそうですわね。
 それ知ったら怒りますわよぉ、きっと、リナさん。

> リナちゃんが「また遊びに行こう」って言った所が好きです。最初は、
>嫌がってたけど、結構楽しんだんでしょうね。彼女のセリフ、なんかリナちゃん
>らしくってよかったです。

 少なくともわたくしが楽しかったことは事実ですわ(笑)
 リナさんも……スリルあり、おしゃれあり、で、なかなか楽しかったでしょう。

> 庵さんってほんとう、私好みのストーリーが、おおくて。全部大好きです。読んでてすっごく楽しいです。また投稿するときは、絶対読みますね。では、
>このへんで。

 はい、ありがとうございました。
 また読んでいただければ幸いですわ……。
 

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6633……失敗!庵 瑠嬌 4/20-16:49
記事番号6632へのコメント


 すいませんっっ!!
 馨さんと同じパソコン使っていましたもので、名前が彼女のままでしたわっ!
 何で、こんなの(笑)から返事くるんだ?と驚いたことでしょう。
 前に投稿したのは、庵 瑠嬌、庵 瑠嬌でございます!(少々選挙気味にお読みください)
 それでは。

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6624かわいっくてメイメイ E-mail URL4/19-11:24
記事番号6617へのコメント

庵 瑠嬌さま

こん**は。

メイメイでございます。

> 『デートしよう!』……なんて恥ずかしい題名でしょう(笑)。

とってもグッドでした。
思わずにやにやっと……。
庵 瑠嬌さまのお書きになるものは「ゼロリナ」に決まっているので(そうですよね?)、まあ、二人がデート? それは見すごせないわっと。

> それに、なんだかんだ言って、リナさん、そんなに後悔してませんわね。
> わたくしの書くゼロリナは、基本的に両想いのようですわ……。

両思い。
そのようですね。
ゼロス君もリナちゃんも、とっても楽しそうで。
こっちまでニコニコにやにやと……。

リナちゃんがゼロス君を遠慮会釈なく殴れるのも愛情表現。
ゼロス君が、リナちゃんが困っているのをおそらくは陰でニコニコ見守っているのも愛情表現。
好きですわ。こういうスタンス。

ではでは。
次の作品も楽しみにしています。

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6634Re:かわいっくて庵 瑠嬌 4/20-16:55
記事番号6624へのコメント


>
>庵 瑠嬌さま
>
>こん**は。
>
>メイメイでございます。

 こんにちは、庵 瑠嬌です。
 ……なるほど、すべての挨拶に対応しているんですのね。
 こん**は、って。

>
>> 『デートしよう!』……なんて恥ずかしい題名でしょう(笑)。
>
>とってもグッドでした。
>思わずにやにやっと……。
>庵 瑠嬌さまのお書きになるものは「ゼロリナ」に決まっているので(そうですよね?)、まあ、二人がデート? それは見すごせないわっと。

 おっしゃるとおり、わたくしが書きますのは、「ゼロリナ」に決まっております……。
 こういう題ならば、前回の少々ダークな話に引いた方にも、読んでいただけるかと……。
 にやにやしてもらいましょうっと、思ったのも、動機の一つ(笑)

>
>> それに、なんだかんだ言って、リナさん、そんなに後悔してませんわね。
>> わたくしの書くゼロリナは、基本的に両想いのようですわ……。
>
>両思い。
>そのようですね。
>ゼロス君もリナちゃんも、とっても楽しそうで。
>こっちまでニコニコにやにやと……。

 両想いの方が、書きやすくて、書いてるほうも楽しく、さらに登場人物も楽しそう、というわけですの。
 ……なんて単純な計算。


>リナちゃんがゼロス君を遠慮会釈なく殴れるのも愛情表現。
>ゼロス君が、リナちゃんが困っているのをおそらくは陰でニコニコ見守っているのも愛情表現。
>好きですわ。こういうスタンス。

 ……………。
 そこまで言えれば、あなたは立派なゼロリナ支持者ですわ。
 そう言っていただけると、いやあ、嬉しいと同時に、楽しいですわねぇ……。

>
>ではでは。
>次の作品も楽しみにしています。

 ……鋭意、作成中でございます。
 では、ありがたいお言葉、ありがとうございましたー……。

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6626っきゃ〜〜〜〜!!  こればっか。E-mail 4/19-18:01
記事番号6617へのコメント

っきゃ〜〜〜〜!!
出ましたね!
庵様のゼロリナ!!
しかも、『最強少女』の
後日談!!デートにひっぱりまわすゼロス君!!
くう〜〜!!書いてくださると信じていました!!

やっぱりデートの基本は服選び!
男の人が買ってあげる!!
きゅううう〜〜〜!!(やっぱ、壊れそうです〜。)
 
ピンチのリナちゃんをたすけるのはやっぱりゼロスですね!!
今回は怪しくなく。(最強少女参照)あっ、でもせこいしな〜。
それにしても、ほんと〜にあの熊さん無事なんですか?(いえっ、これこそ
いろんな意味で)

庵様がゼロリナを書き続けるかぎり読みます〜〜!!
ダークだろうがなんだろうが、
一番好きなのはやっぱり甘いのですけど、
どうしてこんなにゼロリナ甘いの好きになったんしょうね〜。
多分、某ゼロリナページと庵様などのおかげなんでしょうね〜。

前のとき図書館で開けると書いてあり、
おおっ!ということは、土、日以外もチェックしなくっちゃ!
と、思ったんですけど………。
いいですね〜、私のちかくにはそんなところないし………。

ふう〜、今回はこれくらいにしたいと思いますが(これじょう書くと、止まりませんし)
なんか、文法へんですね〜。
でわっ、次作も楽しみにしてます〜。


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6642っまぁぁぁぁっ!! 意味不明。庵 瑠嬌 4/23-15:22
記事番号6626へのコメント


 こんにちは、庵 瑠嬌です。
>
>っきゃ〜〜〜〜!!
>出ましたね!
>庵様のゼロリナ!!

 ええ……出しましたわ!
 そう喜んでいただけると、嬉しいですわ!

>しかも、『最強少女』の
>後日談!!デートにひっぱりまわすゼロス君!!
>くう〜〜!!書いてくださると信じていました!!

 いいえ、書くつもりなかったんですけど……。彩さんが、続き読みたいとおっしゃってくれたので。
 あなたがいなければ、間違いなくこの話はありませんでした……。
 ……一種の責任転嫁ですわね。あらいやだわ、わたくしったら(笑)。

>
>やっぱりデートの基本は服選び!
>男の人が買ってあげる!!
>きゅううう〜〜〜!!(やっぱ、壊れそうです〜。)

 問題提起。
 さて、そのお金はどこから出したのでしょう?
 でも、わたくしもいつか……彼が、経済的に自立したら!
 …………遠い未来ですわね……。

> 
>ピンチのリナちゃんをたすけるのはやっぱりゼロスですね!!
>今回は怪しくなく。(最強少女参照)あっ、でもせこいしな〜。

 最近、振り返ってみて、自分の嗜好がいかに怪しいかを理解したわたくしは、近頃健全方向に走っておりますの。
 それに……わたくしのゼロスさんって、どこかいつも姑息です。
 せこいのは仕方ありませんわ(何かが間違っている肯定)。

>それにしても、ほんと〜にあの熊さん無事なんですか?(いえっ、これこそ
>いろんな意味で)

 あの後、熊さんは一生癒えることないトラウマを抱えて、冬眠ならぬ春眠に突入……いいえ、冗談です。

>
>庵様がゼロリナを書き続けるかぎり読みます〜〜!!
>ダークだろうがなんだろうが、
>一番好きなのはやっぱり甘いのですけど、
>どうしてこんなにゼロリナ甘いの好きになったんしょうね〜。
>多分、某ゼロリナページと庵様などのおかげなんでしょうね〜。

 某ゼロリナページって、あそこかしら……それはともかく。
 まあっ、彩さんのゼロリナ好きには、わたくしの影響が、若干混じっていましたの!?
 感激……わたくし、頑張って、らぶらぶ専門ゼロリナ書きを続けますわ! 
 周囲の迷惑を顧みることを放棄して!(死) 

>
>前のとき図書館で開けると書いてあり、
>おおっ!ということは、土、日以外もチェックしなくっちゃ!
>と、思ったんですけど………。

 あ、でも、投稿はできませんわ。
 フロッピーの中身呼び出すことはできないでしょうから……。
 やればできるかしら(ちょっと思案)。

>いいですね〜、私のちかくにはそんなところないし………。

 ホームページをのぞけると聞いたとき、今まで、近くにろくな高校がない!と受験生らしい怒りを燃やしていたわたくしは、なかなかいい市じゃないですか、と即座に意見を翻しました。

>
>ふう〜、今回はこれくらいにしたいと思いますが(これじょう書くと、止まりませんし)

 止まらなくても、こちらは一向に構いませんが……(ヲイ)。
 いつも感想書いて頂けて、本当に嬉しいですわ。

>なんか、文法へんですね〜。
>でわっ、次作も楽しみにしてます〜。

 はいっ、今度は予定が狂わなければ、フィリアのリナ奪還――の続き…のはず、ですの。
 読んでいただければ嬉しい……ですわ。
 それでは、ありがとうございました。 
>

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6630Re:デートしよう!(後編)あお 4/19-19:20
記事番号6617へのコメント

どうも、あおです
こんにちは!!
いいですねぇ〜とってもデート楽しそうだし
服選んであげてるし、はじめ武装してた割にはラブラブで
寄りかかって休んじゃってるし
くぅうううって感じでこういうお話も楽しいですね
心が和みますわ(^^)
短い感想ですいませんが
では、

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6643平和な二人、でしたの。庵 瑠嬌 4/23-15:25
記事番号6630へのコメント

>
>どうも、あおです
>こんにちは!!

 こんにちは、庵 瑠嬌です。

>いいですねぇ〜とってもデート楽しそうだし
>服選んであげてるし、はじめ武装してた割にはラブラブで
>寄りかかって休んじゃってるし

 結局甘々ですの。
 特に服選ぶのは、わたくしがやりたかったことでしたし……。

>くぅうううって感じでこういうお話も楽しいですね
>心が和みますわ(^^)

 和んでくださいませ。
 殺伐としたのは……あまり書かないようにすることに致しましたし。

>短い感想ですいませんが
>では、

 はい、ありがとうございました。
 あおさんも、ゼロリナたくさん書いてくださいね(はぁと)

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6648やっぱ最高です!!未織 4/25-00:01
記事番号6617へのコメント

 こんにちは。未織です。
 またまた感想、感想書かせていただいちゃいますね。

 いやあ、『最強少女』の続きが読めるとは!!
 前回でのリナちゃんの言質をとってデートに誘うとは、さすがゼロス君。
 その調子でどんどんとリナちゃんを落としていってほしいです(^^;)
 
 それにしても、庵さんのお話のゼロス君とリナちゃんの関係って好きです。
 最後の最後でリナちゃんを助けるゼロス君もらしいですし、最初いやがっている
素直になれないリナちゃんもかわいい!!
 でも、さいごのところでリナちゃんが「また、遊びにいこう」というところ、リナちゃん珍しく素直ですよね。
 リナちゃんが少しずつ自分の気持ちを正直に表しているのがわかって、きっとゼロス君も感涙ものだと思います。

 あっ、それとリナちゃんを襲った熊さんはどうなったんでしょうねえ。
 後で、ゼロス君にリナちゃんを襲った報復としていぢめらてしまうんでしょうか?
 それとも、ちょっぴり素直になったリナちゃんを見れたとして感謝されているんでしょうかねえ。
 その後の熊さんの動向が妙に気になる未織でした。
 
 次回の庵さんの作品楽しみにしています。
 なるべく早いとうれしいな…(←わがまま)
 それではっ!!
 
 

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6656まぁ、光栄ですわ!!庵 瑠嬌 4/25-14:49
記事番号6648へのコメント

>
> こんにちは。未織です。

 こんにちは、庵 瑠嬌です。

> またまた感想、感想書かせていただいちゃいますね。

 まぁ、また感想を書いていただけるなんて、感謝感激ですわ。

>
> いやあ、『最強少女』の続きが読めるとは!!
> 前回でのリナちゃんの言質をとってデートに誘うとは、さすがゼロス君。
> その調子でどんどんとリナちゃんを落としていってほしいです(^^;)

 わたくし、リナさんをゼロスさんに落とさせるのがとても好きですの……。
 
> それにしても、庵さんのお話のゼロス君とリナちゃんの関係って好きです。
> 最後の最後でリナちゃんを助けるゼロス君もらしいですし、最初いやがっている
>素直になれないリナちゃんもかわいい!!

 モロに話に、わたくしのイメージが投入されていますの。
 今のところはボロが出てませんが、いつミスるか、実はどきどきしてます。

> でも、さいごのところでリナちゃんが「また、遊びにいこう」というところ、リナちゃん珍しく素直ですよね。
> リナちゃんが少しずつ自分の気持ちを正直に表しているのがわかって、きっとゼロス君も感涙ものだと思います。

 というか、最終的に、リナさんが素直にならないと、こっちがすっきりしない……。
 わたくし、話にイメージと趣味を投入いたします。

>
> あっ、それとリナちゃんを襲った熊さんはどうなったんでしょうねえ。
> 後で、ゼロス君にリナちゃんを襲った報復としていぢめらてしまうんでしょうか?
> それとも、ちょっぴり素直になったリナちゃんを見れたとして感謝されているんでしょうかねえ。
> その後の熊さんの動向が妙に気になる未織でした。

 放っておくでしょう。リナさんと一緒にいられる時間を減らしてまで、相手をしようとは思わない……と思いますわ。
 時間が空いたら………どうなるんでしょうねぇ……。
 
> 
> 次回の庵さんの作品楽しみにしています。
> なるべく早いとうれしいな…(←わがまま)

 うまくいけば……今日中には。
 下手をすれば………当分無理。
 そろそろ中間試験が近いもので(わたくしは受験生)。
 でも、そうおっしゃっていただけて、とっても嬉しいですわ。

> それではっ!!

 ありがとうございました。
 未織さんもがんばってくださいね。


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6670ゼロスのリナ奪還作戦(1)庵 瑠嬌 4/25-21:06
記事番号6617へのコメント


 これはゼロリナです。
 覚えている方……いらっしゃるといいのですが、いつか、学園ものでかきました、『フィリアのリナ奪還作戦』の続きでございます。
 例によって例の如く、ゼロスさん、作戦なんて立てておりません……。
 それから話上、あまり本筋と関係のない冒頭のエピソードは、趣味ですわ。

◇◇◇◇◇◇◇◇

 ゼロスのリナ奪還作戦(1)


「んー……じゃあ」
 栗色の髪の少女は、しばらく視線をメニューにさまよわせて、口を開いた。
「ミルフィーユにするわ」
「……ミルフィーユ……!?」
 思わずウェイトレスの声がひきつる。
「なによ、悪い?」
「……いいえ、別に………」
 少女の言葉に、アルバイト中の彼女はなんとも言えずに口を濁した。
 つややかな黒髪の印象的な美人。彼女の名を、シルフィールという。さきほど少女が口にしたケーキの名と、ごっちゃにしてはいけない。
「えっと、ミルフィーユですね。……そちらの方は」
「チーズケーキを」
 あまり甘くないケーキを頼む彼の名はゼロス。
 シルフィールは、ゼロスとそれほど面識はなかったが、彼と少女の仲が、はたから見て恋人のそれに近いことを、話に聞いていた。
 しかし………。
「判りました、紅茶二つ、ミルフィーユ一つ、チーズケーキ一つですね」
 復唱して、立ち去りながら彼女は心の中でつぶやいた。
(やっぱりリナさん、変わっているわ…………)
 ―――なんとなれば、シルフィールは、決して思い人のまえでみっともない姿は見せられないと思うタイプなのであった。


「シルフィール、どうしたんだろ?」
 美味しいと評判のケーキ屋さんのケーキを、ゼロスがおごってくれるということで、やってきたリナは、いぶかしげに首をかしげた。
「まさか、ミルフィーユにいやな思い出でもあんのかな?」
「………そういう問題ではないと思いますよ」
 言って、ゼロスは曖昧な笑みを浮かべる。
「単純に、シルフィールさんと、リナさんでは性格が違うだけです」
「当たり前じゃない。それがなんだっての?」
 ゼロスはさらに笑みを深めた。
「気づかないところが、リナさんの性格ですねぇ……」
 彼はちゃんと気づいている。
 べつにミルフィーユに、マイナスの要素があるというわけではない。
 しかし、人前で食べるには、少々不都合が生じる……食べ方が見苦しくなりがちなのだ。
 そのため、普通、デートでミルフィーユは厳禁である。
 だが、この少女の場合は………。
「あたし、けっこー好きなのよね、ミルフィーユ」
 そういうことを考えないリナは、別になにを感じることもなく、にっこり微笑む。
「甘いものがお好きですか?」
 ゼロスも、そういう無頓着さこそ好ましさを覚えていたので、まったく気にせず、ただ関係のない問いを発する。
 リナは頷いた。
「うん。だけど、辛いものだって好き。嫌いな食べ物なんて無いわ」
「いいことじゃないですか」
「あんたは……甘いもの苦手?」
「得意では、ないですねえ」
 でも、とゼロスは笑った。
「リナさんが作ってくれたなら、甘いものでも、苦いものでも、喜んでいただきますよ」
「お菓子類、あまり作んないからあげらんないわよ」
「かまいませんよ。いつか、世にも甘いものを御馳走していただくつもりですから」 
 リナはきょとんとした顔になった。
「世にも甘いもの?」
 なにそれ、と疑問を顔に浮かべる彼女に、おかしそうにゼロスは答えた。
「秘密です」
 

 ここのケーキ屋のフォークは、別に変哲もないものの筈である。
 特別に、切れ味をよくしてあったりするわけではない。まぁ、客商売なので、衛生には注意しているが。
 しかし。
(リナさんって……やっぱり凄い人なんだわ…………)
 仕事の合間に少女に目を向けたシルフィールは驚きとともに、リナに対する感心を深めていた。
「生地を、あんなに見事に切るなんて」
 ミルフィーユの食べにくさの理由は、簡単に言えば生地の切りにくさである。
 力を入れないとなかなか切れないのだが、強引に切ると生地と生地に挟まれたクリームが飛び出る。
 それだけならまだしも、下手なやり方をすると、ケーキ全体がひっくり返るなどという、人前では洒落にならない事態になる可能性もあるのである。
 だが、リナはケーキ攻略のなかで、その難関を見事に突破していた。
 普通の物であるはずのフォークを巧みに扱い、切るべき場所のみに力を集中させて、下の生地もろともケーキを切る。
 鮮やかな手並みであった。
 見苦しいなどとんでもない。それは一種の技の領域にまで達していた。
(さすが、というかなんというか……)
 シルフィールと似たようなことを、また、ゼロスも思っていた。
 別に、リナがどんな食べ方をしようが、彼の気持ちになんら影響はない。ゼロスがそんな半端な感情は持つことはない。
 ただ、彼はリナが美味しそうにケーキを食べる姿を見たかっただけである。
 しかし………これほど見事な物を見せてもらうことになるとは、予想だにしていなかった。
(リナさんって奥が深い……)
 ゼロスはしみじみ、自分を惹きつけた少女の特異性を噛みしめたのであった。

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6671ゼロスのリナ奪還作戦(2)庵 瑠嬌 4/25-21:07
記事番号6670へのコメント


 ゼロスのリナ奪還作戦(2)


「ゼーロースッ!!」
 三年のクラスに、怒声が響いた。
 びりびりびり、と天井の蛍光灯が震える。
「フィリアさん……うるさいですよ、声量を落として下さい」
 うっとうしそうにゼロスはため息をついてみせる。
「なにをのうのうと言っているんです……!聞きましたよ!」
「その耳が飾り物でないなら、そりゃ、物を聞くことぐらい出来るでしょう」
「そういう意味じゃありませんっ!先日の日曜のことです!」
「先日の日曜、だけでは判りませんよ……もう少し核心に触れた言い方は出来ないんですか?」
 面倒そうに耳の裏を掻いてみせる。思いっきり挑発である。
 はっきりいって、フィリアが大声を出した時点で、ゼロスは彼女の言いたいことを悟っていたが……、大人しく聞いてやるほど、彼は人のよい人間ではなかった。
「わたしに無断で!リナさんをケーキ屋さんに連れていったそうですね!?」
「別にあなたに断る必要はないでしょう。あなたにリナさんの全てを決定する権利があるわけじゃなし」
 嘲るようなゼロスの声音。
 フィリアは色白の顔に朱を上らせた。
「ルナさんに頼まれた責任があります!悪い男にひっかかって、泣くのはリナさんの方です!」
「だれが泣かすって言うんです。僕がリナさんを悲しませるわけないでしょう」
「だれが信じるものですかぁぁぁっ!!」
 彼女は絶叫する。
 ――――ゼロス・メタリオム。確かに彼は、冗談でなく信用ならない男である。
 フィリアの感情には、少々偏見と先入観と、理屈抜きの嫌悪が混ざっているのだが。
(同盟結んだそのすぐ後に抜け駆けして、あとで責めれば、抜け駆けされる方が悪いとでも言ってのける奴だわ!)
 もし彼女の意見を聞いたならば、ゼロスは間違いなく心外に思ったことであろう。
 『僕が、あとでバレるような抜け駆けをするわけないじゃないですか』と。


 それはともかく、まだまだおさまりそうにない、フィリアの怒りに水を差したのは……、他ならぬ二年教室からの来訪者であった。
「フィリア……またやってんの?」
 目を通し終わり、生徒会長のゼロスに渡そうと持ってきた生徒会の資料を手にしながら、呆れの混ざった声でリナはフィリアに言った。
「よく知ってるわね。昨日のこと」
「ミルフィーユをあざやかに平らげた少女って、噂を聞きました」
 ………あれに感嘆していたのは、シルフィールだけではなかったらしい。
「あざやかって………普通に食べただけだったんだけど」
「あれが普通だったら、カップルでケーキ屋に来た女性がミルフィーユを頼む確率も、激増していますよ」
 くすくすとゼロスが茶々を入れる。
「そぉかなあ……?ガウリイもこのくらいできそうだけどなぁ……」
「世の中ガウリイさんと同じような人間ばかりだったら怖いでしょう」
 ―――リナは割と想像力に恵まれていた。
「確かに………」
 しみじみとした声音になってしまうのは、しかたのないことであろう。
「リナさんっ、だれと話してるんですかっ!」
 しばしその場に沈黙が流れたその隙に、フィリアが声をあげる。
「え?ゼロスと」
「ゼロスなんかとっ!」
 ぎろっと、群青色の瞳が、ゼロスを鋭く見やる。
「話しちゃいけません。性格の悪さが伝染しますっ!!」
「あんたもけっこうイイ性格してるわね………」
 きっぱり言ってのけるフィリアに、リナは小さくつぶやいた。
「とにかくっ、今日の帰りはわたしが送ります!道々じっくりお話ししましょう!」
「フィリアぁぁぁ………」 
 リナは情けない声を出した。フィリアのお話とは説教に他ならない。
「リナさんの教室のまえで待ってますからねっ!!」
 きっぱりはっきり言いきるフィリアに、リナはため息をついた。
「わかったわ…………」
 なんだかんだ言って、姉の頼みを受けた人間には、強く出れないリナであった。


 ばたばたっ。
 ばたばたばたばたっ! 
 校内に二人の足音が重なって響く。
「リナさんっ!!待って下さい、リナさんっ!ちゃんとわたしの話を聞きなさーいっ!!」
「いやっ!」
 元気に廊下で追いかけっこを繰り広げているのは、リナとフィリア――リナはけっこう必死で逃げていた。
「まったく……なんでゼロスとケーキ食べたぐらいで、怒られなきゃなんないのっ」
 理不尽だわ、と内心つぶやきつつ角を曲がったリナは、次の瞬間、声にならない絶叫をあげた。
「――――ッ!?」
 

(まったくっ、リナさんは全然わかっていないわ!)
 走るフィリアは、怒りに燃えていた。
(あんな人を人とも思わない奴に関わっていたら、どんな目に遭うかしれないのに………!)
 彼女にはわかる―――ゼロスは性格が、一般的な人間のそれを二乗、三乗、四乗するレベルで悪い。
 良心はないにも等しいし、罪悪感なんて、少しも抱かないし、他人のことを、おもちゃぐらいの感覚でしか見ていない。
 今のところ、リナが大事、というポーズを取っているが、それもいつ、くつがえされるかわからない。
「なのにリナさんは!!」
 まったくわかってない―――あまりに無防備で、こっちが不安になる……!
 と。
「あなたもしつこいですねぇ……あまり過保護だと嫌われますよ?」
 声にはっと気づくと、呆れ果てたと言わんばかりに……うんざりしたようなため息すらもらしつつ、ゼロスが立ちふさがっていた。

「そこをどいて下さい!」
 フィリアはゼロスをにらみつけた。
「どく?そういうわけにもいきませんね。リナさんをこれ以上追いかけ回すのはやめていただきたいものです」
「それを言うなら!あなたの方こそ、リナさんにつきまとうのはやめるべきです!」
「お断りですね」
 にべもなく彼は答える。
「そんなことはこっちの勝手です――あなたの関与することではない」
「リナさんが悪い男にひっかかるのは、ルナさんに頼まれた者として、リナさんの友人として、見過ごすわけにはいきません!」
「悪い男?なにが悪いというのです?僕はなにもしていませんよ。あれだけ無防備にふるまわれて、ここまで忍耐強く手を出さないでいることに、誉められこそすれ、非難されるいわれはありません」
 ぎっ!
 フィリアの眼差しが、いっそうきつくなった。
「この前、リナさんを家に連れ込んだとき――わたしが来なければ、なにをする気だったんです!?」
「連れ込むなど人聞きの悪い……僕は料理の腕に不自由していましてね。代わりに作っていただいただけですよ。妙な想像をしないで下さい、まったくもって不快です」
「よくものうのうと………!」
 彼女の剣呑な表情を、ゼロスは微妙な間を持って見つめ、小さく息を吐いた。
「ま、どうでもいいことですけどね。あなたのことなんて。それより、リナさん、そろそろあなたの手の届かないところに、逃げ出してる頃じゃありませんか?」
「………はっ」と、フィリアは我に返った。
「充分、時間は稼げました」
 あっさりと道を空けるゼロスに、フィリアは怒りの代わりに焦りを顔に浮かべ、身をひるがえしてあいた廊下を走り抜ける。
「あの根性悪!」
 腹立たしげに吐き捨てて………。

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6672ゼロスのリナ奪還作戦(3)庵 瑠嬌 4/25-21:08
記事番号6671へのコメント


 ゼロスのリナ奪還作戦(3) 
 
 ばたばたと、足音が遠ざかっていく。
 リナは、つめていた息を吐いた。 
「……行きましたよ。フィリアさん」
 開いた扉から、光とゼロスの顔が現れる。
「サンキュ、ゼロス」
 微笑を浮かべて、リナは立ち上がった。
 ――――教材室。
 厚いカーテンの掛かったその暗い部屋は、廊下の曲がり角にある。
 フィリアから逃げてきたリナを、ゼロスはこの教材室に隠したのだ。
 そのあと、廊下でフィリアを待ち受けて、適当に彼女の注意を惹きつけ、リナが遠くまで逃げてしまった、という形を作ったというわけである。
 見つかることはないと思っていたが、それでもやはり隠れているというやましさと、常日頃は足を踏み入れることのない部屋に身をひそめることとで、若干緊張せずにはいられなかった。
 安堵したように微笑む彼女に、ゼロスはため息をついた。
「フィリアさんにも困ったものですね……あんなふうに扱われて、腹は立たないんですか?」
 人一倍自立心のあるこの少女は、しかしフィリアの過保護ぶりに、別段、怒りを覚えていたりはしていない。
 意外だと、ゼロスは首をかしげた。
「別に……一応あたしのこと考えてくれてるわけだし。事実、あんたどっか信用ならないし。……大体、あそこまであんたにいじめられてたら、怒るに怒れないわよ」
 肩をすくめて答えるリナを、彼はじっと見つめた。
 ――優しいですね、リナさんは……。
「え?」
 なにかささやきが聞こえた気がして、リナはゼロスの顔を仰ぎ見た――と共に、表情に緊張が走る!
「ゼロス、ドア閉めて……!」
 小さく叫んで、彼女は一番奥まった、暗い隅の机の下に隠れた。
 ゼロスが廊下にでる暇はなかった。静かに、だが素早くドアを閉めて、リナを覆うように胸に押しつけ、机や他の教材の陰に隠れる。
 数瞬の静けさ……そして走り来る足音。
『ゼロス!』
 ドアの向こうから鋭いフィリアの声が聞こえた。
『まだ言うことが……!』
 走り近づきながらいいかけて、彼女の声は途切れた。
『ゼロス?』
 いないことに気づいたらしい。
 教材室のなかで、リナとゼロスは息を殺した。
『まったく……明日でも、よく言い含めるしかないようだわ……』
 ため息。
 フィリアのあきらめの声に、リナは思わずほっと吐息を漏らした、が。
『……あら。鍵が開いているわ』
 ふと気づいたようなフィリアの言葉に、また身体をかたくした。
 ――――ガラッ!
 扉が開く。
 射し込む光。リナは影の中で、ぎゅっと目をつぶった。
 見つかるか、見つからないか。
 ゼロスの胸に頭を付けて、リナは、呼吸すら止めた。
「いるわけなかったわね……とんだ杞憂だわ」
 苦笑の混じった声と同時に、扉が閉められる。
 また暗闇に覆われた教材室に、リナが安堵する間もなく!
 がちゃん。
『だれが最後に使ったのかしら、鍵はちゃんと閉めなければ………』
 フィリアの声が遠ざかっていく。
 これはまずい、とおもった。
 開けてもらわなくては。と、リナは声をあげようとした……が、ゼロスの胸によって、くぐもってほとんど聞こえない。
「ちょっと、ゼロスどいて……!」
 押しのけようとするリナを、ゼロスは無言で優しく抱きすくめる。
「ゼロス……」
 それからどれほどたったのか………。
 身体にかけられる、心地よい力にぼぉっとしていたリナは、はっと我に返った。
「ちょっと、なにしてんのゼロスっ。放しなさいっ」
 暴れるリナに、にっこりゼロスは笑った。
「こんな美味しいシュチュエーション、ほぼ初めてですね」
 ―――この展開だと、フィリアさんも邪魔に入らなさそうですし………。 
「なっ、なっ、なんのはなしよっっ」
「僕と一緒に楽しいことしませんか、という話」
「断固、拒否するわ!」
 なにを言い出すのか……第一、楽しいこととは一体?
 リナは混乱しそうになりつつ、強引にゼロスを押しのけた。
 苦笑して解放するゼロスをきっと見据えて、きびきびという。
「まずはここからの脱出よ。ここで大騒ぎするのも一手だけど、たぶん、ここの近くはだれも通らないから聞きつける人は誰もいない……。こうなったら自力しかないわ」
「賢明ですね」
「そうときまったら!」
 リナは、カーテンを勢いよく開けた。
 扉を開けたときとは比べものにならないほどわずかに光が射し込む。
「どうです?」
「ほとんど、通気をよくする為だけにあるようなもんだわ……とても逃げ出せやしない」
 大体、考えてみれば、ここは三階である。
「じゃあ……どうするんです?」
「大声を出すわ!窓の外から聞きつける人が―――」
「いないでしょう。ここの外は、廊下よりもなお人が通りませんよ」
 取るべき手段がなくなることを、手詰まりという。
「……最悪、明日までこのまま?」
「運が良ければそうなりますね」
「悪ければでしょ!」
 リナは途方に暮れてその場に座り込んだ。
「本当に……本当に、どうしよう――――」
「ですから」
 ゼロスはにっこり微笑んだ。
「楽しいことして……時間を潰すことにしましょう?」
 リナは、なんとも言えない表情になって、絶句した。


 同時刻――……。
 フィリアは、家路につきながら、どうしても嫌な予感が拭えずにいた。
 リナは学校にはいない……しかし、どうも、そんな感じがしない。
 このまえ、リナがゼロスの家に行ったときも、嫌な予感がしてたまらなかった。
「リナさん………」
 フィリアはつぶやいた。
 そして方向転換をする。
(学校………まだそんなに遠くない)
 わき上がる不安に突き動かされるように、フィリアは学校に向かって、猛然と走り始めた。

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6673ゼロスのリナ奪還作戦(終)庵 瑠嬌 4/25-21:12
記事番号6672へのコメント



 落ち着け、落ちつくのよ、落ちつけば落ちついて落ちつかなきゃ落ちつかなくてだから落ちついて落ちつかなきゃ
「リナさん?」
 笑みを含んだ声で、優しく穏やかに、ゼロスは微笑みかける。
「混乱しているところ悪いんですが………」
 凪のようなその雰囲気……思わず警戒を解きたくなるが、それでも、彼女は心の構えを揺るがさなかった。
 なんとなく分かった。
 フィリアが再三口うるさく、ゼロスと関わることを止めた理由。
「ゼロス……あんまり、ふざけると怒るわよ」
 距離にして三歩ほどの間を開けて、警戒した視線を向けるリナに、ゼロスは心外そうに眉を上げる。
「ふざける……?とんでもない。僕はいつも真面目ですよ。いつも……いつでも」
 ゼロスは優雅に立ち上がった。
 へたり混んでいるリナに向かって、歩を進める。
 一歩。
「……悪い、冗談……そこまで平然と言えるようじゃ、詐欺師には向いてるわね」
 すっと目を上げる。
 まっすぐな視線を受け止めて、ゼロスは答える。
「嘘をつくときは基本的な大原則がありましてね……決して、目を逸らしては、いけないそうですよ……」
「あたしを騙そうっての?」
 二歩。
「あなたに嘘をつくのは……至難の業ですよ。その目を見ていると、本心以外語れなくなる」
「あんたの本心って?」
 三歩。
「あなたが、好きです」
「…………………」
 リナはじっと、目の前の、すぐ側のゼロスを見上げた。
 視線が、からまる。
 ありとあらゆる混乱と葛藤、不安……。
 複雑な感情が混ざり合い、一つの結果を生みだしていく。
 少女の瞳に宿る光が、柔らかく、和んだ………。
 唇が開かれる。
「あたしも………」
 どちらが先に手を伸ばしたのだろうか。
 少女の腕が、彼の首に回された。
 彼の腕が、少女の腰に回された。
「好き、だよ……」
 ふんわり、幸せそうに微笑って、リナはゼロスを抱きしめ、ゼロスはリナを抱きしめた…………。
 ――――と。
 ばたん!
「……………ッ!!」
 声にならない絶叫が響いた。
 はた、と、視線を流すとそこには。
「ゼ〜ロ〜ス〜……っ!」
 怒髪天を突く形相の、怒れるフィリアがいたり、して………。
「この変態スケベ男ッ!!リナさんから即刻!離れなさい――っ!」

 ――――そのとき、ゼロスがなにを思ったか、それは誰も知らない………。

◆◆◆◆◆◆

 以上でした。
 最後の方が変なのは、時間の都合上ですわ。
 だって……五分前まで書いていたんですもの……今日中に投稿したかったし。
 副タイトル『ゼロスさんの暴走を止めるのです!』
 どうなるか、本気で不安でしたわ…………。
 それでは失礼をば。

           前回の話に多くの方にレスかいていただけて、ますます手が付けられなくなった庵 瑠嬌でした――
 

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6679タイトルで燃え尽きそうです〜。(弱火)E-mail 4/26-13:09
記事番号6673へのコメント

こんにちわ〜。
感想Onlyの彩で〜す!!

うおおおおおっ、タイトルが燃えますね!!
現代学園物!!
うにゅ〜う、大っ好きなんです!!
(ダークじゃなくなることが多いから・前にもどこかで書いたな)
しかも甘い!!
キュウーーー!
例により手がとまりません!!!!
ゼロス押すんだ〜と、応援を・・・。
ふうむ、やっぱりフィリアさんが止めちゃいましたか。  ちっ。
(ああ〜、子供の分際でなに書いてる私!!・理性)

> 副タイトル『ゼロスさんの暴走を止めるのです!』
> どうなるか、本気で不安でしたわ…………。
どうなるかって暴走がですか?
わくわく。(謎)


ふっ、今まわりに人がいて、
こわいです〜。
以上!
なんかさらに壊れたと思う彩でした!!

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6684油を注いで差し上げましょう(ガソリンでも可)庵 瑠嬌 4/27-13:48
記事番号6679へのコメント

>
>こんにちわ〜。
>感想Onlyの彩で〜す!!

 こんにちは。
 毎回、本当にありがとうございます。

>
>うおおおおおっ、タイトルが燃えますね!!

 最近、題名で攻めようかと……いえ、嘘です冗談です、まさかそんな。
 ほほほほっ。

>現代学園物!!
>うにゅ〜う、大っ好きなんです!!
>(ダークじゃなくなることが多いから・前にもどこかで書いたな)

 学園ものがお好きだとは聞きましたが、そういう理由からだとは……。
 なるほど。考えてみれば、わたくしも学園物好きですわ。

>しかも甘い!!
>キュウーーー!
>例により手がとまりません!!!!
>ゼロス押すんだ〜と、応援を・・・。
>ふうむ、やっぱりフィリアさんが止めちゃいましたか。  ちっ。
>(ああ〜、子供の分際でなに書いてる私!!・理性)

 今回は……怖かったですわ。
 フィリアさんは、ちょうどいい歯止め役ですの。
 まぁ、勘の部分など、ガウリイさんのようなところもあるんですけれど……。
 わたくしに彼は書けませんし、ここまでストレートにリナさんを守るとは考えられなくて……。

>
>> 副タイトル『ゼロスさんの暴走を止めるのです!』
>> どうなるか、本気で不安でしたわ…………。
>どうなるかって暴走がですか?
>わくわく。(謎)

 暴走、止めましたわよっ!わたくしは、万力の力をこめてっ!
 教材室に二人きり、という恐ろしい状況から、リナさんを守るのは、大変でしたわ……!
 
>
>ふっ、今まわりに人がいて、
>こわいです〜。
>以上!
>なんかさらに壊れたと思う彩でした!!

 周りに人がいると、怖い……というのは、図書館でやるようになってから、理解できるようになった感覚です。
 ……ああ、でも、彩さんはご自宅でなさってるんでしたわね。
 我が一家は見たくないものは見ない、という素晴らしい主義の方々ですから、こちらが気にすることがなくて、ありがたい(笑)。

 ありがとうございました。
 また、ごらんになっていただければ光栄ですわ。
 

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6680ミルフィーユメイメイ E-mail URL4/26-13:22
記事番号6673へのコメント

庵 瑠嬌さん

こん**は。
メイメイでございます。

実はまだ、最後まで読んでいないんですよ。
ごめんなさいね。
ミルフィーユに大受けしちゃったもんですから。
もう、涙がでちゃいましたよ。

わたしは、彼氏の前でミルフィーユを食べましたわよ。
勇気があるって?
いえいえ。
食べ方があるんです。
あれはフォークを使わないんですよ。
そう、まずはあれを横倒しにし、手で、あの生地の階層を取り上げ、ガブリ、と。
フランス人が言うのですから、間違いないでしょう。
御参考までに。

では、読まさせていただきますね。

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6685人前でなければミルフィーユは好きですわ庵 瑠嬌 4/27-13:56
記事番号6680へのコメント


>庵 瑠嬌さん
>
>こん**は。
>メイメイでございます。

 こんにちは。庵 瑠嬌でございます。
 またのご感想、ありがとうございます。

>
>実はまだ、最後まで読んでいないんですよ。
>ごめんなさいね。
>ミルフィーユに大受けしちゃったもんですから。
>もう、涙がでちゃいましたよ。

 つい先日のことです。
 デートで彼が嬉しそうに、楽しそうに、わたくしの分のミルフィーユを頼もうとしました。
 まぁ、冗談みたいなものではあったのでしょうが……。
 一瞬にして動揺したわたくしが大いに焦ったこと。必死で止めましたわ。
 以上の一件に由来するエピソードですの。

>
>わたしは、彼氏の前でミルフィーユを食べましたわよ。
>勇気があるって?
>いえいえ。
>食べ方があるんです。
>あれはフォークを使わないんですよ。
>そう、まずはあれを横倒しにし、手で、あの生地の階層を取り上げ、ガブリ、と。
>フランス人が言うのですから、間違いないでしょう。
>御参考までに。

 あああああっ!先先週までに聞いておきたかったですわ!!
 そうすれば、余裕の笑みで、彼がミルフィーユを頼むのを見過ごし、泰然とミルフィーユを食することが出来ましたのにぃっ!!
 あなたのミルフィーユを食べる姿を見た彼氏さんは、きっと内心感嘆していたことでしょう。
 ……しかし、フランス人とは………。
 お友達?
 
>
>では、読まさせていただきますね。

 はい、どうぞお読みくださいませ。
 読み終わって、また感想下さったら嬉しいですわ(はぁと)←と、ねだる。
 メイメイさんも、いろんなお話書いてくださいませね。

 

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6689Re:人前でなければミルフィーユは好きですわメイメイ E-mail URL4/28-10:29
記事番号6685へのコメント

庵 瑠嬌さま

こん**は。
メイメイでございます。

> あああああっ!先先週までに聞いておきたかったですわ!!
> そうすれば、余裕の笑みで、彼がミルフィーユを頼むのを見過ごし、泰然とミルフィーユを食することが出来ましたのにぃっ!!
> あなたのミルフィーユを食べる姿を見た彼氏さんは、きっと内心感嘆していたことでしょう。

どうでしょうかね。

> ……しかし、フランス人とは………。
> お友達?

いえ。説明が足りませんでしたね。これはテレビで見たんです。
「自分はフランスから来た」とおっしゃる、見るからに日本人男性の方から、道でお茶に誘われたことならありますが。

>>では、読まさせていただきますね。
>
> はい、どうぞお読みくださいませ。
> 読み終わって、また感想下さったら嬉しいですわ(はぁと)←と、ねだる。

とおねだりされては……(笑)
一言ですね。
なんで戻ってきたのよっっ、フィリアっっ!(敬称略)

わたくし、ゼロス君の屁理屈を聞いているのが大好きなので、かーなーり、ツボでしたわ。

> メイメイさんも、いろんなお話書いてくださいませね。

はい。ありがとうございます。
あなたも、次の作品、楽しみにしています。

ではでは。

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6691わざわざ、二度レスありがとうございましたっ庵 瑠嬌 4/28-13:47
記事番号6689へのコメント


>庵 瑠嬌さま
>
>こん**は。
>メイメイでございます。

 こんにちは、庵 瑠嬌でございます。

>
>> あああああっ!先先週までに聞いておきたかったですわ!!
>> そうすれば、余裕の笑みで、彼がミルフィーユを頼むのを見過ごし、泰然とミルフィーユを食することが出来ましたのにぃっ!!
>> あなたのミルフィーユを食べる姿を見た彼氏さんは、きっと内心感嘆していたことでしょう。
>
>どうでしょうかね。

 少なくとも、話に聞いたわたくしは感嘆致しましたわ。
 あ、でも、その彼氏さんも食べ方をご存知でしたら……意外性はないかも(話がズレてますわね)。
 

>
>> ……しかし、フランス人とは………。
>> お友達?
>
>いえ。説明が足りませんでしたね。これはテレビで見たんです。
>「自分はフランスから来た」とおっしゃる、見るからに日本人男性の方から、道でお茶に誘われたことならありますが。

 わたくしには、見るからにハーフな外見の、純和製の美少女を存じておりますが……。
 ところで、そのお茶、お誘いに乗りました?(……彼氏もちでは乗りませんわね)。

>
>>>では、読まさせていただきますね。
>>
>> はい、どうぞお読みくださいませ。
>> 読み終わって、また感想下さったら嬉しいですわ(はぁと)←と、ねだる。
>
>とおねだりされては……(笑)

 わがままを聞いてくださって感謝、です。

>一言ですね。
>なんで戻ってきたのよっっ、フィリアっっ!(敬称略)

 ……あのままでしたら、本格的にリナさんの貞操が……(汗)
 それは冗談としても、ほら、わたくし、いくら背伸びが好きでも、やはり、純情可憐な中学生(笑)のはず、なんですのっ。
 
>
>わたくし、ゼロス君の屁理屈を聞いているのが大好きなので、かーなーり、ツボでしたわ。

 屁理屈……ですわねぇ……適当な口説き文句らしきものを、急ごしらえで作りましたけれど……。
 ……時間がなかったんですの。妹とのパソコン争いでチョキを出した、自分の手が憎い……。
 長幼の序をお知りなさい、我が妹よっ!
>
>> メイメイさんも、いろんなお話書いてくださいませね。
>
>はい。ありがとうございます。
>あなたも、次の作品、楽しみにしています。
>
>ではでは。

 これからも張り切って、年齢を疑われるような、背伸びしたお話を書いていきますわ。
 わたくしの成長(する……筈)を、どうか、温かい目で見守りくださいませ(笑)。
 それでは、ありがとうございました……。 

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6709きゃっ!!ゼロス君ってば(^^;)未織 4/30-17:10
記事番号6673へのコメント

 こんにちは、未織です。
 きゃああああっ!!もしかしてこの話、私がリクエストしたから書いてくれました?(←自分勝手な妄想です(^^;)
 でも、とにもかくにも続き読めてうれしいです。
 すっごく待っていたんですよ。
 やっぱり、ゼロス君、あのままでは終わりませんでしたね。
 結局はフィリアの妨害にめげるどころか、おいしいところまで持っていってしまうなんて…
 さっすが、ゼロス君っていった感じです。
 
 うーん、でもフィリアがいくらがんばってもやっぱりゼロス君には勝ち目ないんですね。
 と、思っていたら、最後の最後でフィリアの逆襲がきて、おおっ!!とか思ってしまいました
 ゼロス君が最後にどれほどフィリアのことを呪ったかが、よぉっくわかる気がします。
 私も、そのまま行け〜っ!!とか思っていましたので、当のゼロス君にとってはきっと、真夜中にフィリア人形に五寸釘打ってもおさまらないほどだったでしょう(^^;)
 
 まあ、リナちゃんの気持ちはゼロス君に在ることがわかったから、これからもどんどん以前にもまして押していくのでしょうね。
 でも、フィリアのあの感も侮れないし…
 今度はルナ姉ちゃんまで巻き込んで、何かしでかすのではっ!!と思わず期待してしまいます。
 ルナ姉ちゃんはふたりのことどう思っているんでしょうか。
 うーん、ゼロス君とリナちゃんの前途が不安です。
 ゼロス君のことだから、にっこり笑って自分の思う方向へと向かっていくのでしょうが…(^^;)

 というわけで、庵さんのゼロリナ作品、次回もすごく楽しみにしています。
 これからも、たっくさん書いてくださいね。
 待ってます。
 
 それではっ!!

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6713また、続き書くかも……庵 瑠嬌 5/1-14:31
記事番号6709へのコメント

>
> こんにちは、未織です。

 こんにちは、庵 瑠嬌です。
 レス、有難うございます。

> きゃああああっ!!もしかしてこの話、私がリクエストしたから書いてくれました?(←自分勝手な妄想です(^^;)

 事実です。
 書けと言われた何でも書いてしまう娘、それがわたくし……(汗)。


> でも、とにもかくにも続き読めてうれしいです。
> すっごく待っていたんですよ。
> やっぱり、ゼロス君、あのままでは終わりませんでしたね。

 終わらない、と言うか、終わらせない、と言うか……。
 待っててくださったなんて、嬉しいですわ。

> 結局はフィリアの妨害にめげるどころか、おいしいところまで持っていってしまうなんて…
> さっすが、ゼロス君っていった感じです。

 それがゼロスさんでしょう(偏見?)。
 ゼロスさんの毒牙からは、フィリアさんの力をもってしてでも逃げられないのですわ(笑)。

> うーん、でもフィリアがいくらがんばってもやっぱりゼロス君には勝ち目ないんですね。
> と、思っていたら、最後の最後でフィリアの逆襲がきて、おおっ!!とか思ってしまいました

 このとき、ほんっきで、フィリアさんが居て良かった……と思いましたわ。
 本気で危なかったんですもの……リナさんの身。

> ゼロス君が最後にどれほどフィリアのことを呪ったかが、よぉっくわかる気がします。
> 私も、そのまま行け〜っ!!とか思っていましたので、当のゼロス君にとってはきっと、真夜中にフィリア人形に五寸釘打ってもおさまらないほどだったでしょう(^^;)

 実を言いますと、その後、フィリアさんの身の周りには、次々と怪事件が……(冗談です、勿論(;;))

> まあ、リナちゃんの気持ちはゼロス君に在ることがわかったから、これからもどんどん以前にもまして押していくのでしょうね。
> でも、フィリアのあの感も侮れないし…

 押しの一手のゼロスさん、ガウリイさん並かもしれない、あのリナさん関係において発揮されるフィリアさんの異常な勘。
 ……どちらも侮れませんわね。

> 今度はルナ姉ちゃんまで巻き込んで、何かしでかすのではっ!!と思わず期待してしまいます。
> ルナ姉ちゃんはふたりのことどう思っているんでしょうか。
> うーん、ゼロス君とリナちゃんの前途が不安です。
> ゼロス君のことだから、にっこり笑って自分の思う方向へと向かっていくのでしょうが…(^^;)

 ……未織さん。
 そんなこと言われると。
 続き……考えてしまうではありませんかぁっ!
 いつか書くかもしれませんわ、この話の続き。
 「ルナ姉ちゃんのリナ奪還作戦」とでも銘打って(笑)。

> というわけで、庵さんのゼロリナ作品、次回もすごく楽しみにしています。
> これからも、たっくさん書いてくださいね。
> 待ってます。
> 
> それではっ!!

 そうおっしゃってくださるのなら、これからもたくさん書きますわっ。
 わたくしのゼロリナ暴走魂は止まりません!
 未織さんも、お話、楽しみにしておりますわ。
 これからも頑張ってくださいませ。

 それでは、感想、有難うございました…… 

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6718こないだ、彼氏とミルフィーユ食べたで……馨 たくと 5/1-16:20
記事番号6673へのコメント


 やあ。
 二度目の、馨です。

 ミルフィーユも良かったけど、最後がええね。
 なんで、出てくんねんフィリア!!!
 思わず叫び出したくなったよ、僕は。
 
 それは、ええとして。
 こないだ、彼氏と渋谷でミルフィーユ食べましてん。
 ほら、例の人。ふふふふふ(謎や…)。
 美味しかったんやけど、やっぱ食べにくいな。
 正しい食べ方が知りたくなりました。

 まあ、とにかくよかったです。
 これからも、ふぁいと!!やで。
 ほな、また学校で…。
 馨でした。

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6704甘々書くの、上手やねぇ…。馨 たくと 4/30-15:18
記事番号6617へのコメント


 やぁ。
 馨ですぅ。
 庵ちゃんが今日は居ないんで、堂々と貴方の小説を読むことが出来て、馨は嬉し い。
 では、感想文を書きたいと思います。
 
 ……ほんっっっまに甘々書くの上手やねえ。僕にその才能を半分分けてくれ。
 僕も頑張ってはいるんやけど…ダークに走る自分がここに居る(笑)。
 今日はピアノの発表会やって言うてたけど…がんばってな。
 僕も頑張る。
 ……なにをって?
 次の小説に決まってるやん。
 まぁ、死ぬ気で頑張るから…な。
 それじゃあ、またねえ。
 Good Bye.
 馨 たくとでしたあ…。

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6714あ、あなたから来るとはっ。庵 瑠嬌 5/1-14:38
記事番号6704へのコメント

>
> やぁ。
> 馨ですぅ。

 こ…こんにちはぁ、庵でございます……。

> 庵ちゃんが今日は居ないんで、堂々と貴方の小説を読むことが出来て、馨は嬉し い。
> では、感想文を書きたいと思います。

 感想……くれてとても嬉しいですわ……けど、変な気分……。
 いいえっ、わざわざ光栄ですわ、有難うございますっ。
 
> ……ほんっっっまに甘々書くの上手やねえ。僕にその才能を半分分けてくれ。
> 僕も頑張ってはいるんやけど…ダークに走る自分がここに居る(笑)。

 常日頃頑張っているんですけれど……ダークが書けない自分がここにおります。
 甘々が書けるんじゃないの。それしか書けないんですの。

> 今日はピアノの発表会やって言うてたけど…がんばってな。

 無事終わりました……チャイコフスキーの楽譜は当分見たくない。
 あぁ、次はドビュッシーですわっ!わたくしはショパンが好きなのにぃぃぃっ!

> 僕も頑張る。
> ……なにをって?
> 次の小説に決まってるやん。
> まぁ、死ぬ気で頑張るから…な。

 死んでは駄目。死なせは致しませんわ。地獄に行っても連れ戻します。
 ……これ関係においてのみ、あなたに優位に立てるんですのよぉ、逃がすものですか。
 死なない程度に必死で頑張りなさいな(はぁと)。

> それじゃあ、またねえ。
> Good Bye.
> 馨 たくとでしたあ…。

 はい、ありがとうございました。
 See you next week。
 庵 瑠嬌でした……(なぜなのかしら、今日は瑠嬌と打つたびに、瑠狂と出るわ……)