◆−Siesta−モラトリアム(7/26-00:00)No.7277
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7277Siestaモラトリアム 7/26-00:00






ゆらりゆらりと



私は揺られて



どこか違う所



この窓を開いて



でも羽は



広がらない



落ちていく



飛べない



今はまだ




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7278Siesta 窓モラトリアム 7/26-00:16
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その建物の最上階に、彼女はいた。
窓の外を見つめる虚ろな眼差し。
部屋の隅に置かれた籠。
つながれた白い小鳥。
そして少女。
長い髪。
透ける瞳。
白い肌。
華奢で長い手足。
嫌みとしか言いようが無い程、
限りなく、誰もを引かせる存在。
あたしが窓から転がり込んできた時も、
その整いすぎたくらいの顔をこちらに向けて、
笑うわけでもなく、少しあたしの周りを視線がさまよって、
そしてまた窓の外の空に顔を向ける。

以上としか言いようの無い、それが彼女と出会った時の状況。


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7280Siesta 空モラトリアム 7/26-00:25
記事番号7277へのコメント




そんな彼女と出会うことになった経緯は、いつもとたいして変わりはしない。

あたしが街で仕事を受ける。
ガウリイと仕事を片づけに行く。
失敗する。
はぐれる。

うん。まぁ、いつもと変わらない。
かわらないわよね?うん、日常だわ。
何一人でいってんのよあたし。日常的じゃない。
別に綺麗な女の子がいたってだけじゃない。
いつもとおんなしじゃない。



空に、灰色の雲が流れる。
なんだかよく分からないまま、もう数分が経っている。
ぽつぽつと降っていた雨が、
大きな音を立てて石造りの窓から入ってくる。
ただあたしは部屋の隅で座っているだけ。
一体どうしちゃったんだろう。
動けないし
声も出ない
あたしは、何でこんな所で?
ここには、なんできたの?
全てが、渦巻いていた。
ただ、少女は空を見つめつづけていた。