◆−カタートの人魔−KAORU(9/12-17:32)No.7798
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7798カタートの人魔KAORU E-mail 9/12-17:32


こんにちわ。はじめまして!KAORUと申す者です。
みなさんの小説を見ていると、自分も書きたくなりまして。今回がその初投稿!というわけです。
よかったら、最後までよんでいただけると幸い。

「 カタートの人魔 」

1.出会い、そして再会

どぐおおおおおおおんっ!!!
「んなっ!?」
突如、白光が闇を裂き、大きな爆音を残し、消えていく。
その爆音に、あたしは思わず声を上げていた。
あたしがいるのは木々の茂る森の中。その中で、いきなり光が現れたのだ。
察するに―――きっとあそこには盗賊達がいる。

「あんたら、魔道士だな!?」
「ちがいます」
いきなり右方からやってきたその言葉の後、あたしはきっぱりとそう答えていた。
魔道士協会からバカセコの依頼を受け、楽々とそれを片づけて依頼料をもらい、
少し早めの昼食をとっていたときのことである。
あまりにも少なすぎる依頼料に腹を立てていたあたしは、当然機嫌が悪かった。
そして、ちょうど近くにガイリア・シティがあったもんで、立ち寄ろうかと話していたその矢先にである。
あたしの言葉に、男はまともに意表をつかれたようだった。
「なっ・・・じゃあ、なんでそんな格好をしているんだっ!?」
抗議の声をあげるオッサン。その声にあたしは男に目をやり―――
「ただの旅芸人よ」
そしてまた、愛しのポークソテーさんに手をつける。
あたしがまたも話を交わしたのは訳がある。
あたしが目を向けた先に立っていたのは50歳にもなろうか、むさくるしいオッサン。まるでフィルさんを思わせるようなガタい体つき。いや・・・あたしの判断が正しいのならば、このむさ苦しさはフィルさんをも上回る。
それに全身軽鎧に身を包んでいるのだ、冷たくされても無理はない。と、あたしは思う。
もちろん、あたしは旅芸人ではない。れっきとした魔道士だ。オッサンに言った言葉は、ただの追い払うための言葉、とでも思っていただきたい。
「おいおい。話ぐらい聞いてやったらどうだ?」
そう問いかけてきたのはガウリイ。
しかし、料理の手は休めない。
まあ、話ぐらい聞いてやってもいいのだが、このままだとガウリイの言うことを聞いてしまうことになる。
あたしのプライドに賭けても、それだけはさけたかった。
あたしはびっ!とオッサンに指をさすと、
「だって、このオッサンこの上なくむさくるしいんだもん」
「オッサ・・・」
「しかしこの場合だと、聞いてやるのが道理ってものじゃないか?」
「あたしの辞書に道理って文字はないっ!」
あたしの言葉に、まともにゼルガディスは言葉を失ったようだった。
ゼルガディスはため息をつくと、手にしたコーヒーを全て飲み干す。
そして、オッサンまでもがため息をつく。
「まぁ、受けたくないのも仕方がないこと。相手は並の盗賊ではない。倒せると言ったら、極悪平原胸のリナ=インバースぐらい・・・」
「ちょい待てオッサン。」
帰ろうとしたオッサンの襟首を、あたしは掴んで離さない。
オッサンは後方から来るあたしのオーラに気づいてか、まともに顔色を変えていた。
「なななななななななんでしょう?」
「んっふっふっふっふ。そのリナ=インバースがすごいってのは聞いてるけど、その『極悪平原胸』って、どういう意味?」
「はっ。お前さん、知らねえのか!?」
あたしの問いに、オッサンは鼻で笑い、胸を張って威張りげに叫んだ。
「リナ=インバースってのはなぁ。犯罪を犯しすぎちまって、赤の龍神様に罰として乳房をはぎ取られた・・・」
「振動弾っ!!」
一応その話を聞いてから、あたしは迷わず呪文を解き放った。
オッサンは食堂の天井を突き破り、やがて星になる・・・

でも一応、話を持ちかけてきた依頼人。とりあえずそのあとを追っかけて、治療をかけてあげた。
話を聞けば、このオッサン、疑わしいところではあるが、実は20歳で、ガイリアの宮廷魔道士だそうだ。あるひ突然、ガイリア王に盗賊の討伐を任されてこの町に来たはいいものの、あっさりと負けてしまったらしい。
このままでは王にあわせる顔がないと、このオッサン、助けになる魔道士を探していたそうである。
そして、あたしたち四人に遭遇した。
あたしはこの仕事、やっぱり引き受けることにした。
ここまで言えばあたしが考えていることなどおわかりだろう。
このオッサンの依頼料は、魔道士協会と互角のバカセコさ。しかし、盗賊の宝を
『少々』頂戴すれば、それは大きな額である。
オッサンも一緒に来るとは言っていたのだが、何故かガウリイが『あいつと一緒に行けば巻き添えになるぞ』とオッサンに口止めをし、結局『一緒に行かない』と言い出したのだ。
でもって、ガウリイ達もこないしなあ・・・
まあ、来ない方が正解だったのかもしれない。
ここんところ盗賊とドンパチやらしてて、そのことごとく、手元を狂わせてガウリイ達に呪文をあててしまったのである。・・・ほんとだってば。
でもガウリイも、ちったあ学習能力あったんだ・・・。
言うまでもなく、機嫌が悪いあたしにとっては、ガウリイ達は邪魔。ガウリイ達に倒されては、あたしの怒りのやり場が消えてしまう。
そして今。オッサンに居場所を教えてもらい、盗賊の寝所がもうすぐ見えると思っていた矢先に。
今の、白光が闇を裂いたのだ。

あたしが盗賊の寝所についたその時には、すでにそこは終局を迎えていた。
薪を集めていたのか、周りに薪をばらつかせて倒れている盗賊が3人。
ちょっとした広さのある野原でたき火を焚いていたようだが、その火は今や消え、その周りに倒れている盗賊は五人。
そして、あたしから見て向かいに佇んでいる洞窟からでてきたらしい盗賊は、およそ十人を上回った。
その戦場を目にして、あたしはその場に立ちつくしていた。
あ・・・あたしの怒りのやり場がっ・・・!?
呆然と佇むあたしをよそに。
その時、陽炎のように、洞窟の奥でゆらめくものがあった。
あたしは思わず身構える。
そして、陽炎のあとに。
―――1人の少女が立っていた。

●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●

とまあ、こんな感じです。あああっ!?なんか連載物だしい!?
最後まで読んでくれた方感謝しますっ。よかったらこの続きも読んでくださいっ。
いつ書くか分かんないけど・・・

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7805Re:カタートの人魔KAORU E-mail 9/14-23:00
記事番号7798へのコメント



1,出会い、そして再会

それはまるで―――天使のような少女だった。
長い金髪の、愛らしい目をした少女だ。歳の頃で言うと、あたしより2,3歳ぐらい年下だろう。
天使と言う言葉が、彼女ほど似合う者はいないと、あたしは初めてそう思った。
しかし、その思考は一瞬にして砕かれた。
その少女の小さな腕の中に、光輝く物が抱えられている。
すなわち―――お宝の山。
少女はこちらに気づいたようだった。
こちらに目を向けると、目を丸くして、
「ありり・・・見つかっちゃった」
少女はそうため息混じりにつぶやくと、そのお宝の山を地に落とし、こちらの全身を見てから
「・・・オバサン、この盗賊達の仲間?」
「オ、オバサンッ!?」
そう少女がつぶやいた言葉に、あたしの中の何かがはじけた。
「あのねぇっ!初対面の人にオバサンなんて言われる筋合いはないわよっ!それにっ!あたしはまだ17歳よっ!」
「17歳・・・十分オバサンじゃん」
「ぬわあにいいいいいいいいいいいいっ!!??」
「あたいなんてまだ13歳よ。ぴちぴちの」
「じゃああんたも4年たったらオバサンなのよっ!」
開きなおるあたし。だけど少女はふふん、と鼻を鳴らすと、
「あたいはオバサンみたいに老けてないからオバサンじゃないもん」
「爆裂陣ッ!!」
どぐしゃあっ!!
「んなっ!?」
そう驚愕の声をあげたのは少女ではなく、このあたしだった。
くそ生意気なガキに正義の鉄槌を下そうとはなったあたしの爆裂陣は、少女に向かって突き進み―――
少女に、それを砕かれたのである。
なにかの、呪文でも使ったのだろうか!?いやしかし、呪文なんて唱えてはいなかった!なのに―――なぜ!?
「やっぱり、オバサンじゃん。使う呪文が老けてるもん」
言って少女は呪文を唱えだす。今度はちゃんと、風に乗ってその言葉が聞こえてきた。
しかし―――これは!?
急いで耐火の呪文を唱える、が。途中でそれを中断し、浮遊を唱える。
これは、耐火の呪文じゃあ、とうてい防ぎきれない。
そして、少女の呪文が完成した!
対してあたしの呪文は―――まだ完成していなかった。
「暴爆呪!!」
ヴゥンッ!
「くあぁうっ!?」
熱気に押され、あたしは宙に数秒浮いて、やがて地面に倒れ伏す。
気がついたその時には―――辺りに、倒れた盗賊の姿も、森も、何もかもがなくなっていた。
きっと、一瞬で燃え尽きたのだろう。
あたしは浮遊の呪文を唱えていたせいか、魔力障壁に守られて、なんとか軽傷ですんでいた。
しかし―――
右足のブーツの先端が、やけ落ちていた。
新しく買ったブーツのおかげだ。サイズが大きいのしかなかったのだが・・・それが良となって帰ってきた。
しかし、あたしはしびれで、立ち上がれないでいた。
いちおうあたしもこの暴爆呪、とある神官から買い上げた呪符のおかげで使えるのだが、この少女のはなった暴爆呪は、あたしの暴爆呪の威力を、遙かに凌駕していた。
しかも―――呪符なしでである。
「・・・やっぱり、オバサンだね、こんなあっさりやられるなんて」
少女が、あたしに向かって歩みよってくる。
しかし、あたしは立ち上がることができない。
「まあ、歳は上でもあたいの方が強かったってことだね。おとなしく―――」
「―――なにをしているんですか?ティラス様」
その時。
聞き慣れた声が、あたしの後方より飛んで出てきた。
なんとか、そちらに目をやると、そこには相変わらずのにこやか笑いで、1人の神官が立っていた。
「ゼロス!!」
「・・・おや、誰かと思えばリナさんじゃないですか。お久しぶりですねぇ」
ゼロスはこちらに手を振ると、こちらに歩み寄ってくる。
ゼロスとは、あのサイラーグの事件から会ってはいなかった。約半年ぶりだ。
しかし魔族なだけに、その姿形は、何一つ変わってはいない。
「で、ここで何してるんです?」
「ゼロス、このオバサンと知り合いなの?」
第三者の声は、さっきまで罵声をかわしていた、少女のものだった。
ほえ・・・???
「ティラス様・・・また盗賊いじめですか・・・?」
あきれた声で、ゼロスが言う。
「あったりまえよ。レディが夜に抜け出すなんて、盗賊いじめの他になにがあるの!?」
「・・・それにしても、今回はやりすぎですよ。辺りの森が消失してますよ」
「えええ!?ただ暴爆呪使っただけなのに!?」
「ただでさえティラス様の魔力は絶大なんですから・・・この前もいったように、
 あまりご自分の力、出しすぎないでくださいね」
「わーってるって。」
投げやりに少女・・・ティラスはつぶやき、宝を抱え直す。
ゼロスはあたしの方に向き直り、
「それにしても、リナさんここで何を・・・あ、わかった。」
何か思いついたように、ポンッとゼロスは手を打った。
「リナさんも、盗賊いじめに来たんですか?」
「あったりまえよ」
「・・・相変わらずですね・・・」
「あたしは盗賊いじめ止めるつもりはないから当分は『相変わらず』よ」
あたしは倒れたままで、ゼロスに言う。
「・・・あ。じゃあもしかして、ティラス様にやられたんですか?」
「・・・ちがうわよ」
「じゃあなんで、倒れてるんです?」
「地面とキスするのが今の流行なのよ」
皮肉な笑いを見せて、あたしは言う。
ゼロスも皮肉な笑み・・・と言っても表情は変わっていないが、
「リナさんが倒れるのも無理はないですよ。あの方はただ者じゃありませんから」
「まあねぇ。あんたが『様』つけてること事態、ただ者じゃないって証拠だからね」
あたしも、皮肉を込めて言う。
「でも、ちゃんとティラス様の傷は治してあげますよ」
ゼロスはあたしに言うと・・・うっきゃああああっ!?
「ゼッ、ゼロスッ!?」
「おや?お嬢様抱えは慣れてないんですか?リナさん」
くすくすと笑いながら、ゼロス。自分が赤面していくのが、イヤでも分かった。
「慣れてないも慣れてるもないでしょ!!」
「まあまあ。あのまま倒れているのもなんですし。宿屋はどこです?」
「ふ・・・ふもとの町の外れにある宿屋・・・」
「そうですか、じゃあそこまで送ります」
「ちょっ・・・ちょっと離せえっ!ゼロスッ!」
「ティラス様、行きますよ」
「はぁーいっ。」
あたしの抵抗は、ゼロスの力にはかなわなかった。ゼロスはティラスに声をかけて、その場を立ち去っていった。
                     〔続く〕
……………………………
・・・あああっ。続くのかっ!?
また性懲りもなく書きやがってっ。
なんかわけわからんくなってきたし・・・・。

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7806カタートの人魔 2KAORU E-mail 9/14-23:01
記事番号7798へのコメント



1,出会い、そして再会

それはまるで―――天使のような少女だった。
長い金髪の、愛らしい目をした少女だ。歳の頃で言うと、あたしより2,3歳ぐらい年下だろう。
天使と言う言葉が、彼女ほど似合う者はいないと、あたしは初めてそう思った。
しかし、その思考は一瞬にして砕かれた。
その少女の小さな腕の中に、光輝く物が抱えられている。
すなわち―――お宝の山。
少女はこちらに気づいたようだった。
こちらに目を向けると、目を丸くして、
「ありり・・・見つかっちゃった」
少女はそうため息混じりにつぶやくと、そのお宝の山を地に落とし、こちらの全身を見てから
「・・・オバサン、この盗賊達の仲間?」
「オ、オバサンッ!?」
そう少女がつぶやいた言葉に、あたしの中の何かがはじけた。
「あのねぇっ!初対面の人にオバサンなんて言われる筋合いはないわよっ!それにっ!あたしはまだ17歳よっ!」
「17歳・・・十分オバサンじゃん」
「ぬわあにいいいいいいいいいいいいっ!!??」
「あたいなんてまだ13歳よ。ぴちぴちの」
「じゃああんたも4年たったらオバサンなのよっ!」
開きなおるあたし。だけど少女はふふん、と鼻を鳴らすと、
「あたいはオバサンみたいに老けてないからオバサンじゃないもん」
「爆裂陣ッ!!」
どぐしゃあっ!!
「んなっ!?」
そう驚愕の声をあげたのは少女ではなく、このあたしだった。
くそ生意気なガキに正義の鉄槌を下そうとはなったあたしの爆裂陣は、少女に向かって突き進み―――
少女に、それを砕かれたのである。
なにかの、呪文でも使ったのだろうか!?いやしかし、呪文なんて唱えてはいなかった!なのに―――なぜ!?
「やっぱり、オバサンじゃん。使う呪文が老けてるもん」
言って少女は呪文を唱えだす。今度はちゃんと、風に乗ってその言葉が聞こえてきた。
しかし―――これは!?
急いで耐火の呪文を唱える、が。途中でそれを中断し、浮遊を唱える。
これは、耐火の呪文じゃあ、とうてい防ぎきれない。
そして、少女の呪文が完成した!
対してあたしの呪文は―――まだ完成していなかった。
「暴爆呪!!」
ヴゥンッ!
「くあぁうっ!?」
熱気に押され、あたしは宙に数秒浮いて、やがて地面に倒れ伏す。
気がついたその時には―――辺りに、倒れた盗賊の姿も、森も、何もかもがなくなっていた。
きっと、一瞬で燃え尽きたのだろう。
あたしは浮遊の呪文を唱えていたせいか、魔力障壁に守られて、なんとか軽傷ですんでいた。
しかし―――
右足のブーツの先端が、やけ落ちていた。
新しく買ったブーツのおかげだ。サイズが大きいのしかなかったのだが・・・それが良となって帰ってきた。
しかし、あたしはしびれで、立ち上がれないでいた。
いちおうあたしもこの暴爆呪、とある神官から買い上げた呪符のおかげで使えるのだが、この少女のはなった暴爆呪は、あたしの暴爆呪の威力を、遙かに凌駕していた。
しかも―――呪符なしでである。
「・・・やっぱり、オバサンだね、こんなあっさりやられるなんて」
少女が、あたしに向かって歩みよってくる。
しかし、あたしは立ち上がることができない。
「まあ、歳は上でもあたいの方が強かったってことだね。おとなしく―――」
「―――なにをしているんですか?ティラス様」
その時。
聞き慣れた声が、あたしの後方より飛んで出てきた。
なんとか、そちらに目をやると、そこには相変わらずのにこやか笑いで、1人の神官が立っていた。
「ゼロス!!」
「・・・おや、誰かと思えばリナさんじゃないですか。お久しぶりですねぇ」
ゼロスはこちらに手を振ると、こちらに歩み寄ってくる。
ゼロスとは、あのサイラーグの事件から会ってはいなかった。約半年ぶりだ。
しかし魔族なだけに、その姿形は、何一つ変わってはいない。
「で、ここで何してるんです?」
「ゼロス、このオバサンと知り合いなの?」
第三者の声は、さっきまで罵声をかわしていた、少女のものだった。
ほえ・・・???
「ティラス様・・・また盗賊いじめですか・・・?」
あきれた声で、ゼロスが言う。
「あったりまえよ。レディが夜に抜け出すなんて、盗賊いじめの他になにがあるの!?」
「・・・それにしても、今回はやりすぎですよ。辺りの森が消失してますよ」
「えええ!?ただ暴爆呪使っただけなのに!?」
「ただでさえティラス様の魔力は絶大なんですから・・・この前もいったように、
 あまりご自分の力、出しすぎないでくださいね」
「わーってるって。」
投げやりに少女・・・ティラスはつぶやき、宝を抱え直す。
ゼロスはあたしの方に向き直り、
「それにしても、リナさんここで何を・・・あ、わかった。」
何か思いついたように、ポンッとゼロスは手を打った。
「リナさんも、盗賊いじめに来たんですか?」
「あったりまえよ」
「・・・相変わらずですね・・・」
「あたしは盗賊いじめ止めるつもりはないから当分は『相変わらず』よ」
あたしは倒れたままで、ゼロスに言う。
「・・・あ。じゃあもしかして、ティラス様にやられたんですか?」
「・・・ちがうわよ」
「じゃあなんで、倒れてるんです?」
「地面とキスするのが今の流行なのよ」
皮肉な笑いを見せて、あたしは言う。
ゼロスも皮肉な笑み・・・と言っても表情は変わっていないが、
「リナさんが倒れるのも無理はないですよ。あの方はただ者じゃありませんから」
「まあねぇ。あんたが『様』つけてること事態、ただ者じゃないって証拠だからね」
あたしも、皮肉を込めて言う。
「でも、ちゃんとティラス様の傷は治してあげますよ」
ゼロスはあたしに言うと・・・うっきゃああああっ!?
「ゼッ、ゼロスッ!?」
「おや?お嬢様抱えは慣れてないんですか?リナさん」
くすくすと笑いながら、ゼロス。自分が赤面していくのが、イヤでも分かった。
「慣れてないも慣れてるもないでしょ!!」
「まあまあ。あのまま倒れているのもなんですし。宿屋はどこです?」
「ふ・・・ふもとの町の外れにある宿屋・・・」
「そうですか、じゃあそこまで送ります」
「ちょっ・・・ちょっと離せえっ!ゼロスッ!」
「ティラス様、行きますよ」
「はぁーいっ。」
あたしの抵抗は、ゼロスの力にはかなわなかった。ゼロスはティラスに声をかけて、その場を立ち去っていった。
                     〔続く〕
……………………………
・・・あああっ。続くのかっ!?
また性懲りもなく書きやがってっ。
なんかわけわからんくなってきたし・・・・。