◆−許されざる…6−なゆた(9/23-23:41)No.7907
 ┣今度は一番?−昂也(9/24-00:38)No.7908
 ┃┗そうです!!−なゆた(10/1-02:12)No.7978
 ┣二番かな?−makoto(9/24-02:40)No.7909
 ┃┗ですね−なゆた(10/1-02:16)No.7979
 ┣さ・・・3番?−うさびん(9/24-23:02)No.7915
 ┃┗はい1−なゆた(10/1-02:17)No.7980
 ┣4ばんかな???−沙由美(9/25-00:42)No.7917
 ┃┗4ばんですね−なゆた(10/1-02:21)No.7981
 ┣何番かなんて気にしない♪−絹糸(9/25-11:22)No.7923
 ┃┗どうぞ、どうぞ−なゆた(10/1-02:27)No.7982
 ┣おひさしぶり!!−葉夢(9/25-12:17)No.7924
 ┃┗本当に!それとCM大感動!!−なゆた(10/1-02:32)No.7983
 ┗許されざる…7−なゆた(10/1-02:50)No.7984
  ┣I am No,1!! −絹糸(10/1-12:54)No.7987
  ┃┗You are  No,1!! −なゆた(10/11-22:39)No.8043
  ┣CM気に入ってくれて嬉しいです!−葉夢(10/1-19:58)No.7995
  ┃┗気に入らないわけないっすよぉ!!−なゆた(10/11-22:46)No.8044
  ┣なゆたさんファイトです(^^−makoto(10/1-23:06)No.7996
  ┃┗がんばるっす!−なゆた(10/11-22:52)No.8045
  ┣Re:許されざる…7−うさびん(10/2-00:13)No.7998
  ┃┗こんにちは−なゆた(10/11-22:55)No.8046
  ┣Re:許されざる…7−神楽(10/5-00:36)No.8011
  ┃┗おひさしぶりです〜−なゆた(10/11-22:58)No.8047
  ┗許されざる…8−なゆた(10/11-22:33)No.8042
   ┣1番目です−ミーナ(10/12-23:40)No.8052
   ┣おー、ツリー増えてる〜−makoto(10/13-20:54)No.8054
   ┣パソコンに 触れたら最後 止められない−絹糸(10/14-00:27)No.8055
   ┗Re:許されざる…8−うさびん(10/14-23:51)No.8058


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7907許されざる…6なゆた E-mail URL9/23-23:41


 漆黒の暗闇。
 果てのない浮遊感。
 そこに、ゼルガディスは浮かんでいた。
 辺りを見渡し、ゼルガディスは軽く息をついた。
「………どこだ、ここは」
 なにも存在しない。
 何の音も聞こえない。
 誰の気配も感じられない。
 そう。彼と共にあるはずのレゾの意識すら感じられない。
 軽く腕を組み、しばし考え込む。
「レゾがいないという事は、これは意識か・・・・・…」
 自分の体を見下ろし、しみじみと呟く。レゾの魂は彼と共にあるとは言っても、意識は別々に存在している。
 という事は、封じられた拍子に意識が浮遊を始めたらしい。ただし,どこを浮遊しているのかは、分からないが…。
 封印された影響だろうとは思う。
 他に、原因が思い浮かばない。
 だが、原因が分かっても対処する方法は分からない。いつまでこの空間にいるのか。それとも、ずっとこのままなのか。それすらも分からない。
 まったく、厄介この上ない自体なのだが、焦ってもどうなるものでもない。
 至極落ちついたようすで、ゼルガディスはぽつりと呟いた。
「さて、どうしたものかな」
 刹那、視界が白熱する。
 周りの空間が歪み、押し寄せる津波のように、景色が押し寄せてきた。

 それは、何の事はない普通の町だった。
 人々は穏やかな表情ながらも、一生懸命働いている。子供たちの笑い声や、家畜たちの鳴き声がのどかに響いている。
 一つだけ、異常な事があるとすれば、誰もゼルガディスに気がつかないという事だ。いきなり通りの真中に現れたはずだというのに、誰も気にも止めない。
「………どういう事だ?」
 呆然とゼルガディスが呟いた時、いきなり目の前に子供が飛び出してきた。危ないと思う間こそあれ、そのままゼルガディスに向かって突っ込んでくる。
 ぶつかるっと思った瞬間、子供はすぅっとゼルガディスの体を通りぬけた。
 触れた感覚も、空気の流れさえ感じなかった。
 ただ,通りぬけたという事実だけが,ゼルガディスに嫌悪感を与える。
 はっとしたように、ゼルガディスは周囲のものに手を伸ばした。物も、人も、触れる事が叶わない。すっと、通りぬけてしまう。
「幻・・・・・…。しかし、何の為に・・・…?」
 訝しげに呟いた時、いきなり轟音が響いた。

 音と同時に大地が揺れる。慌てて振り返る先には、オレンジに輝く炎が空を絡めとろうと手を伸ばしている。
 それを確認する間に、空から炎が降りそそぐ。
 のどかな町の風景が、一瞬にして地獄へとかわる。
 大人も子供も、我先にと駆け出す。
 その上にも、容赦なく火の雨が降り注ぐ。
 怒声と泣き声。
 親を求める子供の叫び、子供を捜す親の叫び。
 火に焼かれた恋人の体を抱き、泣きくずれる少女。
 厩舎から放たれた馬が暴れ、人々を蹴倒し逃げる。
 燃える家が、空を焦がさんばかりの熱をだし、周囲の緑を舐め尽くす。

 見えているのに、何の手だしも出来ない。その事に、ぎりっと唇をかみ締め、拳を握る。
 誰が、一体、何の目的で自分にこれを見せているのか分からない。
 架空の出来事なのか、過去か、未来かさえも分からない。
 しかし、ただの幻と割り切ってしまうには、生々しすぎた。
「…………悪趣味だな」
 嫌悪を込めて吐き捨てた時、しかいに何かが引っかかった。紅い・・・…法衣!
「レゾ!!」
 叫んで、駆けだす。
 逃げ惑う人々は彼の障害にはなり得ない。すぐに彼の目の前に辿りつく。目の前にいるレゾは、呆然と目の前の光景を“見て”いた。空色の瞳が、炎を映して紅くかあやいている。目の前に現れたゼルガディスには、全く気がついていない。
「レゾ!」
 その様子に危険なものを感じて、無意識に手を伸ばす。
 それが触れるか否かの時、レゾがふらりと動いた。
 よろよろと、一歩づつ踏み出す。それはまるで、初めて歩く赤子のような頼りなさだった。それが、ゆっくりと確実なものへと変わっていく。
「おい、レゾ!」
 様子がおかしい。
 このまま行かせれば、この人が壊れてしまう。そんな予感が、背筋を駆けぬけた。
「駄目だ!!」
 後ろからその法衣を掴む。思った通り、同じ意識体であるレゾには触れる事が出来た。掴んだそれを引き寄せ、しっかりとその腕を掴む。
「離せ、離してください・・・・・…」
 レゾがその腕を振りほどこうと必死でもがくのだが、あまりにも弱い。体中から力が抜けているようだった。
「一体どうしたんだ、レゾ!ここは一体何なんだ?!!」
 耳元で怒鳴っても、彼の目はただひたすらに前方を凝視している。ゼルガディスも、同じ方向に目を向けた。
 そこは,一番初めに炎が上がった方向だった。
 一番強く炎が上がっていて、煙と炎で何も見る事は出来ない。炎の発する熱で、景色が歪んで見えている。
 その刹那、どぉんという爆発音とともに火柱が上がった。空にも届きそうなほどの、巨大な火柱だ。
 ゼルガディスが思わず見上げた瞬間、レゾがはっとしたようにその下を見つめる。
「駄目だ、駄目だ、やめてくれ!」
 レゾが叫び、急に暴れ始めた。
 それを必死で抑えつけながら、ゼルガディスは炎に必死で目を細めた。
 何かが見える。微かな、人影のようなもの。
 誰かが立っているようだ。
「レスティ!!駄目だ!やめろぉぉぉぉおおおおおおお!!!」
 血を吐くようなレゾの声の中、人影がゆっくりと膝をついた。こま送りの画像のように、そのままゆっくりと大地に倒れる。

「あああぁぁっぁああああああああああああ!!」
 レゾが、激しく両手を伸ばす。空色の瞳から、とめどなく涙を流しながら、必死でその姿を求める。
 ゼルガディスが必死でそれを抑えつけながら、耳元に怒鳴る。
「しっかりしろ、レゾ!!これは幻だ!現実じゃない!幻には、俺達は触れられないんだ!!」
 しかし、レゾの耳には届かない。ゼルガディスの体を引きづりつつ、ゆっくりと炎に向かって進んでいく。
 ゼルガディスは苛立たしく空を振り仰いだ。
「地竜王に仕える者たちよ!!貴様らの狙いは俺だろう!!いい加減このくだらん幻を消せ!!!」
 この幻は、明らかに過去のことだ。そして、このレゾの様子から、本人が望んで出したわけではない事が分かる。
 となれば、のこる可能性は一つ・・・…。
「ほっほっほ。なぜ、儂らの仕業と分かったのじゃ?」
 独特の笑い声と共に、あの老人の声が響いた。
「わからいでか」
 ゼルガディスは、憎悪をこめた声で吐き捨てた。殺意が、全身から溢れ出す。

「そう、怒りなさんな。まだ、これは序の口じゃぞ?」
 楽しげな老人の声と同時に、周囲の景色が掻き消えた。初めと同じ、漆黒の空間に戻る。
「……………っく」
 レゾが、放心した様にその場にがっくりと膝をついた。その背中に軽く手を当てたまま、ゼルガディスは虚空を睨みつける。
「序の口だと?」
「そうじゃ」
 くっくっくと、老人の笑い声が空間を震わせる。
「封じの術は、悪夢の檻。そこにある限り、覚める事のない悪夢がおぬしを責めつづける。ま、おぬしだけでなく、同じ体におった男もまた、悪夢に責められるがの」
 それは仕方ない事じゃて。
 可笑しそうに老人は笑う。ぎっと空を睨みつけて、ゼルガディスは叫んだ。
「ふざけるな!仕方ないで済まされると思っているのか!!!」
 憎悪を含んだゼルガディスの声に、老人はこ馬鹿にしたような笑みを送る。
「吠えるが良い、そこにおる限り、おぬしには何も出来んのじゃから。ま、儂らに従う気になったら、出してやっても良いぞ?もちろん、その証に少々心をいじらせてもらうがの」
 どうする? 
 問いかける声に、ゼルガディスの理性は弾け飛んだ。
「貴様らは、絶対に殺してやる」
 怒鳴りつけずに、囁く様に声をだす。その静かな怒りこそ、彼が本気で切れている良い証拠だった。
 老人がおどけたような声をだす。
「おお、怖い。では、気が変わったら呼んでくれ。わしらが、おぬしの抹殺を決定する前にな」
 それを最後に、声が完全に消える。
 そして、空間にはゼルガディスとレゾだけが取り残された。
 ゼルガディスは、ただ静かに涙を流すレゾの背中を、そっと撫でていた。

「よろしいのですか?」
 人型を取った一人の竜族が、目の前で怪しく笑う老人に声をかけた。老人が、軽く頷く。
「今はこれで良い。悪夢がゆっくりと、二人の精神を壊してくれるじゃろう。まこと、人というのは弱いものじゃな」
 ひょっひょっひょと、のどを震わせる老人に、質問をした竜族はそのまま下がった。
 老人が、ゆっくりと集った竜族を見渡した。
「さて皆の集。これからまたちっと、忙しくなると思う。南からリナ=インバースが迫っておると言う情報も入っておるし、ゼロスと連れの女子の行方も掴めておらん。というわけで、これからなんじゃが・・・・…・・・…」
 竜族たちは頷き、次の瞬間光と共に消えていった。
 それを見送り、老人は上を見上げた。
 そこには、水晶に入ったゼルガディスが浮いている。微かに、それが苦悶に歪んでいる様に見えるのは、己の先入観のためか。
 どちらにせよ、彼の心は自分の手にかかっている。
 それを思い、老人は口を歪めた。
 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 ほんとーーーーーーに!お久しぶりです!!なゆたでございます!!
やっと続きが載りました。待ってた人、ごめんなさい。
今回、ちょっぴり謎で、ダークです。

 というわけで、前回感想を下さった方たち、お返事かけなくてすいません。
せめてここでお礼をいいたいと思います。
 
神楽さん
 HPとここと、両方に感想ありがとうございます。
 これからもよろしくお願いしますね。
 
エイスさん
 いえいえ、私だって掲示板いカキコしていない不精者でございます。でも、しっかり行って、読んでますのです、はい。

昴也さん
 何回も書きなおしていただいた様で(笑)いやぁ。ネットの不思議ですねぇ、リアルタイムな出来事でした。

葉夢さん
 毎度感想ありがとうございます。べすと〜の方、とても楽しみにしてますんで、続きがんばってください。

沙由美さん
 いやはや、ミルガズィアさんの登場をそれほど喜んでいただけるとは。さぶいギャグ。う〜〜〜〜〜〜ん。精進してみます。

makotoさん
 やはり旅立ちは元気でないと。
 しかし、また人を増やしすぎそうで、今から戦々恐々。じゃ、控えろよ自分。とも思うのですが、やはり私に計画性はない!と痛感しました。

 それでは皆さん、これからもよろしくお願いします。
 
 

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7908今度は一番?昂也 9/24-00:38
記事番号7907へのコメント

やったー!!一番?ホンマに?ホンマに?
前回の二の舞かな?それやったら悲しいな(笑)

ということで、
レゾかわいそー!!くそじじいむかつく〜!!
しかし、ゼルはカッコええ〜!!(笑)

なんとかゼルが苦しむ前にアメリアをだしてください〜!!

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7978そうです!!なゆた E-mail URL10/1-02:12
記事番号7908へのコメント

>やったー!!一番?ホンマに?ホンマに?
 いえ、いえ、そんなに喜ばなくても・・・・・・・・.
でも、一番乗りおめでとうございます!!

>レゾかわいそー!!くそじじいむかつく〜!!
>しかし、ゼルはカッコええ〜!!(笑)
 あ、今回のコンセプトだ(笑)
冗談です.
まぁた、ややこしい設定が頭の中に浮かんできてますから、
気長にお付き合いくださいませ.



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7909二番かな?makoto 9/24-02:40
記事番号7907へのコメント

おおっ、やっと続きが出ましたね〜
ひそかに心待ちしておりましたmakotoです
あらら、ゼル本気で怒っちゃってるようですね
本気で怒ったゼルってかなりヤバい感じがするのはわたしだけ?
レゾの隠された過去も気になりますし、
これからどーなっちゃうかハラハラもんです
それでは、次を楽しみにして待ってますね

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7979ですねなゆた E-mail URL10/1-02:16
記事番号7909へのコメント

>おおっ、やっと続きが出ましたね〜
 やっとなんですよ〜。
お待たせしまくってごめんなさい.
とか言いながら7もまだだし・・・・・・.
うぁあぁぁあああ!!
こんなに期間をあけるなんて!!
ツリーが落ちるのでは、と日々びくびくしておりますよ.

>本気で怒ったゼルってかなりヤバい感じがするのはわたしだけ?
 やばいですね〜。
普段冷静なやつほど、切れると怖いですから

>レゾの隠された過去も気になりますし、
 んふ、気になります?
また最後の方に出て来るかも、知れませんよ?
それとも、すぐにかも・・・・・・・・・。
何たって,先の見通し立てずに書いてますからね、私.

 ちょっと時間的余裕が減ってきていますが、出来る限り頑張っていますので、
これからもよろしくお願いいたします。

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7915さ・・・3番?うさびん 9/24-23:02
記事番号7907へのコメント

うさびんです。感想書いてなかったけど、実は読ませてもらってました。
ああ、シリアスなゼルだわ・・・アメリアと再会できるのはいつになるのでしょう?
続き、楽しみにしてます。

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7980はい1なゆた E-mail URL10/1-02:17
記事番号7915へのコメント


>うさびんです。
 こんにちは!なゆたです!

>感想書いてなかったけど、実は読ませてもらってました。
 そうなんですか?!
ありがとうございます!!
更新が全然遅いですが、これからもどとーの展開を目指しています.
飽きなかったら、どうぞ引き続きお楽しみ下さい.


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79174ばんかな???沙由美 9/25-00:42
記事番号7907へのコメント

こんばんわ〜〜、おひさしぶりです。(^ー^)/))))
読まさせていただきましたよ。
今回はドシリアスモードですわね。ゼルガディスさんかっこええ・・・・
今回はゼルガディスさんのカッコよさに乾杯・・・(笑)

レゾさんが苦しむシーンなんかは、やはり描写がうまいですわね。
レゾさんと、ゼルガディスさんの苦痛が手に取るようにわかりましたわ。


> いやはや、ミルガズィアさんの登場をそれほど喜んでいただけるとは。さぶいギャグ。う〜〜〜〜〜〜ん。精進してみます。

ミルガズィアさん大好きですもの・
さて、次回はリナちゃんご登場ですかね。楽しみにまってますわ。
あ、でも次回ゼロスかな??・・
それでは〜〜♪

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79814ばんですねなゆた E-mail URL10/1-02:21
記事番号7917へのコメント

>こんばんわ〜〜、おひさしぶりです。(^ー^)/))))
 おひさしぶりですぅぅぅうう!!

>今回はドシリアスモードですわね。ゼルガディスさんかっこええ・・・・
 久しぶりに、本気のシリアス、書きましたよ.
出し切ったために、頭がうに状態ですが.

>レゾさんが苦しむシーンなんかは、やはり描写がうまいですわね。
にゃは!
お褒め頂き恐縮です.ちょっとダークなほど、頭が冴えて来る自分を、最近発見.シリアスだけは早いですね.

 これから、少し更新が遅れてしまうと思いますが、どうかなるべくお付き合いくださいませ.

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7923何番かなんて気にしない♪絹糸 9/25-11:22
記事番号7907へのコメント


 やっほー♪久々の続きだあ!お忙しい中これを考えるのはすっごくというか想像できないくらいに大変なことなのに、それでも律儀に書いてるなんて、やっぱりなゆたさんは凄い!!そんながんばりやのあなたに惜しみない拍手を!
 今のわたしはめちゃめちゃハイテンション!HPにも行ったし、良いことありまくったし、なゆたさんへのインタでの通信方法は全て使用したな今日は。
 それでは!つっこみ感想いきましょか!



> 軽く腕を組み、しばし考え込む。
 なんで腕組めるねん。君、水晶の中でしょ。

>「レゾがいないという事は、これは意識か・・・・・…」
 あ、なるほど。(疑問0,3秒で解決)

> 音と同時に大地が揺れる。慌てて振り返る先には、オレンジに輝く炎が空を絡めとろうと手を伸ばしている。
 以下、9行省略。
 本当は省略したくなかったんですけど、スペースとるからやむおえず。
 ダークな文章ですが、表現の仕方に一種の感動を覚えました。お世辞抜きで上手いですよ。なゆたさんの書き方。


> 後ろからその法衣を掴む。
 あらま、てっきりレゾがこの町を燃やしたのかと思ったんですが違いましたか。まあ、目が開いてたからおかしいとは思いましたが。

>「レスティ!!駄目だ!やめろぉぉぉぉおおおおおおお!!!」
 墓の主の名前!謎一個復活!解明されるのがいつかは誰も予想できない!

>「あああぁぁっぁああああああああああああ!!」
> レゾが、激しく両手を伸ばす。空色の瞳から、とめどなく涙を流しながら、必死でその姿を求める。
 レゾがここまでその人の死(?)を悲しむとは、もしや恋人!?
 まさかゼルのおばあちゃん!?・・・・まさか、ね。


>「わからいでか」
> ゼルガディスは、憎悪をこめた声で吐き捨てた。殺意が、全身から溢れ出す。
 と書かれててもゼルのこの時の台詞には何故か笑ってしまうわたし。(すいません)


>「封じの術は、悪夢の檻。そこにある限り、覚める事のない悪夢がおぬしを責めつづける。ま、おぬしだけでなく、同じ体におった男もまた、悪夢に責められるがの」
 望まない血の道を歩んできた二人には悪夢だらけ。悪夢を見せられることが過去を見ることに繋がってしまう。これ以上の拷問はないですね。
 地竜って神より魔族に近いんじゃあ・・・。(地竜としようとして血竜に最初なったけどその方があっているような気がする)




> ほんとーーーーーーに!お久しぶりです!!なゆたでございます!!
>やっと続きが載りました。待ってた人、ごめんなさい。
 わたし的には超多忙なので(現在進行形)丁度いい休み期間だったかもしれません。

>今回、ちょっぴり謎で、ダークです。
 そういうの大!好きです!もう大歓迎どんどん来いって感じです。


> というわけで、前回感想を下さった方たち、お返事かけなくてすいません。
>せめてここでお礼をいいたいと思います。
> 
>神楽さん
>エイスさん
>昴也さん
>葉夢さん
>沙由美さん
>makotoさん
 くっそ〜、前回は来たらもうツリーが沈んでたから感想できなくて名前が載ってない・・・。なんか悔しい。

> いやはや、ミルガズィアさんの登場をそれほど喜んでいただけるとは。さぶいギャグ。う〜〜〜〜〜〜ん。精進してみます。
 これ読んだとき紗由美さんわたしの感想も読んでたんだろうか?と思ったんですが(前々回だと思う感想参照)、どうなんでしょう?

 謎が新たに浮上してますますおもしろくなってきた!

 レゾの涙の理由は??
 愛の逃避行(ゼル激怒)中のゼロス&アメリアはどこへ?
 リナ達は寄り道してないか?

 続きが楽しみですが、やることありすぎるでしょうからのんびりゆったりやってください。
 ず〜〜〜〜〜〜っと待ってますから。

 それでは、絹糸でした。

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7982どうぞ、どうぞなゆた E-mail URL10/1-02:27
記事番号7923へのコメント

> 久々の続きだあ!
 はい、もう、本当に久しぶりでございました。今までの更新スピードからは考えられないほどに・・・・・・・・・。


> ダークな文章ですが、表現の仕方に一種の感動を覚えました。お世辞抜きで上手いですよ。なゆたさんの書き方。
 ふにゃ。
 本当に,そこまで持ち上げられると,正直なゆたは舞い上がってしまいます.ダークな文章とか、なら、すいすい浮かんで来る自分の頭が怖い・・・・・・・.

> 墓の主の名前!謎一個復活!解明されるのがいつかは誰も予想できない!
 私にも予想出来ない!!
あああああああ!!ごめんなさい!うそです!!いや、ほんとうです!!(どっちだ?!)
 ・・・・・・・・解明はされますが、いつかは、本当に分かりません.その辺、絹糸さんならよく御存知かと・・・・・・・(汗)

> レゾがここまでその人の死(?)を悲しむとは、もしや恋人!?
> まさかゼルのおばあちゃん!?・・・・まさか、ね。
・・・・・・・・・・・・・・・・はははははは。

> レゾの涙の理由は??
 なんか、今回レゾが主役っぽくなってきそうだな・・・・・・.

> 愛の逃避行(ゼル激怒)中のゼロス&アメリアはどこへ?
 ・・・・・・・・・・・すぐに解決します.

> リナ達は寄り道してないか?
 してそうですね!!

> 続きが楽しみですが、やることありすぎるでしょうからのんびりゆったりやってください。
> ず〜〜〜〜〜〜っと待ってますから。
 はい、すいません!!
ま〜た、ばたばたする予定なので、きなが〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜にお待ち下さいm(_ _)m

なゆたでした

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7924おひさしぶり!!葉夢 E-mail 9/25-12:17
記事番号7907へのコメント

> ほんとーーーーーーに!お久しぶりです!!なゆたでございます!!

 こんにちわぁぁっ!! 葉夢ですぅぅっ! ほんとーにひさしぶりぃぃっ!!
 いや〜だいぶ話を忘れかけてたんで、も一回「5」? を読み返してきました〜

>やっと続きが載りました。待ってた人、ごめんなさい。

 待ってた人。(笑)

 んん〜♪ ゼルちゃんってば苦悩してますね〜♪
 あんまありいたぶっちゃ駄目っすよ? あねさん。(笑)

 そしてこれ!

>「レスティ!!駄目だ!やめろぉぉぉぉおおおおおおお!!!」

 おい! レゾ! 「レスティ」って誰やねん。おのれの愛人か?
 などとツッコミ入れてました。
 ふっ……関西人の血が、私をそうさせるのさ〜

> というわけで、前回感想を下さった方たち、お返事かけなくてすいません。
>せめてここでお礼をいいたいと思います。

 おお! こーんなところに読んだ人への感想を書くなんて!
 さすがなゆたさんですね〜(何がさすがなのか訊かないでね)

>葉夢さん
> 毎度感想ありがとうございます。べすと〜の方、とても楽しみにしてますんで、続きがんばってください。

 お、どーもどーも。毎度読んでます。そして毎度感想を書いております。
 でも! 1位になれん!
 ま、それだけじゃないんだけどね。
 続きが気になるから、読んでるんですよ♪
 感想は結構書くの好きな方なので、書いてま〜す! (文章になってないけど……)

 んで! こちらからもお礼!
 私のお話のことを覚えていて下さって、ありがとうございます〜!
 こっちはこっちで頑張ってます!
 近々、「なんばぁ、しっくす」が出る予定です。
 「ふぉ」&「ふぁいぶ」は読んでいただけました?
 読んでいないのなら! 過去の記事ってとこにあるんで、読んでみて下さいね。(別に読まなくてもいいです)

 なにはともあれ、続きが気になるので、お早めによ・ろ・し・く♪
 それでわ! 葉夢でしたっ!

  〜 OMAKE 〜

リナ「えっ!? なんですって!? ゼルガディスが!?」

      ―――― いま ――――

フィリア「――!? 地竜王!?」

ゼルガディス「ゼロス! アメリアを頼むぞっ!」

レゾ「ああああああっ!! レスティィィィィィィっ!!」

      ―――― 『贖罪の時』に続く ―――― 

老人「ふぉふぉふぉ。お前さんには消えていただこう……」
      
      ―――― 超大作が ――――

リナ「ミルガズィアさん!」      

ゼロス「こーゆー時だけ僕を利用して……」

ガウリイ「仲間を放ってはおけないもんな」

      ―――――― はじまる ――――――

アメリア「――っ! ゼルガディスさぁぁぁぁぁぁんっ!」

 ―――― ゼルガディスの運命は アメリアはどうなってしまうのか ――――

リナ「決して……負けないわ……」

 ―――― 『許されざる・・・』好評連載中 ――――

 ―― (リナ)見てくんないと、まーたまた暴れちゃうぞっ! ――


 〜 KOMENTO 〜
  
  え〜いかがだったでしょーか。
  使われてない言葉もあるけれど、まーそれはCMってことで! おおめに見ましょうよ♪
  結構いい線いってると思うんですけどね〜
  あ! その前に、これがCMだ、ってわかりました?
  楽しかったですよ、これやるの。
  読みたくなるように、セリフをつらつらつなげて、
  「お!」っとくるようなのだけチョイスしてみたんです。
  これを皆さんに読ませたら――どーなることでしょーねぇ〜
  読者が増えるかも!?
  続き、がんばってくださいね。

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7983本当に!それとCM大感動!!なゆた E-mail URL10/1-02:32
記事番号7924へのコメント


> いや〜だいぶ話を忘れかけてたんで、も一回「5」? を読み返してきました〜
 わはははははは(あさってのほうこうをみる)
申し訳ございません〜〜〜〜〜〜〜〜〜.もっと、ぱっぱとやりたいんですが、諸々の事情がぁぁぁぁああああ!!ああ、夏休みがこいしい。

> あんまありいたぶっちゃ駄目っすよ? あねさん。(笑)
 にょほほほほほ!(意味不明)
いや〜、ゼルは不幸じゃないと、ゼルじゃないって気が・・・・・・.それに、思いっきり不幸であれば、・・・・・・・・・・・・・それから後は、ひ・み・つ

 それと、葉夢さん!!
なんか、すっごいCM文章、ありがとうございました!!
読んで、その情景が浮かんでくるようで感動しておりました。
そして、次の瞬間に脱力.
「どうしよぉぉおおおお!!めっちゃすごいものに見えてる〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
 むぅ。恐るべし、CMマジック.
期待外れにならないよう、頑張ります.
あ、あと。
もらっていいですかCM文章.できればHPの方に載せたいなぁ、なんて・・・・・・・・.だめ?


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7984許されざる…7なゆた E-mail URL10/1-02:50
記事番号7907へのコメント

「―――――――――ゼルガディスさん!!」
 はっと、アメリアは跳ね起きた。
 全身から噴き出した汗が、全身をぐっしょりと濡らしている。額に流れ落ちる汗をぬぐって、アメリアは大きく息を吐いた。
「ゆめ……?」
 呟いて、軽く頭を振る。
 ただの夢と言うには、あまりにも生々しすぎた。
 どこか、暗い空間で、業火に焼かれながら苦しむゼルガディス。
 自分は必死に、名前を呼び、手を伸ばす。だが、その声が彼に届く事はなく、手が彼に触れる事は叶わなかった。
 ただ、苦しむゼルガディスを見ているだけ。
 その中で、一瞬、ゼルガディスの叫びを聞いた気がした。
 暗く、憎悪に燃える、彼女の聞いた事のない声・・・・・…。
 それが、自分を夢の世界から放り出した。

 アメリアは、軽く息をつくと、のそりと寝台から降りた。
「ここは……?」
 ふらりと部屋を見渡し、眉をひそめる。
 知らない場所、知らない部屋。
 訝しげに首を傾げた瞬間、軽いめまいが襲ってくる。軽く目を閉じ、それが収まるのを待った。
 閉じた瞼に、あの時のゼルガディスの姿が浮かび上がって来る。
 耳にゼルガディスの声が残っているようで、やるせない。
 寝台の側にある窓に腰を掛け、そっとカーテンを押し開いた。
 空には、爪を押し付けたかのような細い月が、白銀の光を地上に降らしている。それが、夜露を含んだ庭の草花をほのかに浮き上がらせていた。
 見覚えの無い風景に、軽く首を傾げた。
 あの時、確かゼロスとともに逃げ出す羽目になったのは、覚えている。しかし,その後気を失ってしまったらしく、今いるこの位置が分からない。
 どうして自分は、ここにいるのか。
 なぜ、ゼロスはいないのか。
 いつもなら、もう少し活発的に動くのだが、夢の余韻と、寝起きという状況のため、頭が全く働かない。
 ぼうっとしたままふと目を落とすと、自分は白いネグリジェのようなものに着替えている。
「……………」
 瞬間、頭の中が真っ白になった。

 ―自分がこれを着ている、と言う事は、着替えたという事で、
 ―でも、自分には着替えた記憶など無い(当然)
 ―誰かが着替えさせたという事で、
 ―自分の側にいたのは、ゼロスのはずで、
 ―それは、つまり……………

「っき、きゃぁぁああああああああああ!!!」
 アメリアの絶叫が、静かな夜に響き渡った。

「まだ、ゼルガディスさんにも見せてないのにぃぃぃいいいい!!」
 大声で叫び、その場に突っ伏してしまう。
 頭の中で、ゼルガディスの顔が回る。
 もはや、なにも考える事は出来ない。
「うぁぁぁああああん!ゼロスさんの、ぶわかぁぁああああ!!!」
 盛大に、ここにいない獣神官を罵りつつ、だくだくと涙をながす。
 思考停止を決め込んだ頭の中で、ゼロスへの罵詈雑言を浴びせつづける。
(ゼロスさんの馬鹿!絶対に許しません!!次に出てきた時は、最大限でラ・ティルトをプレゼントしましょう!!獣神官だろうが、なんだろうが、絶対に、ぜぇぇったいに許さないんだから!!)
「ふぇぇぇぇぇええええん!!」
 自分で考えていながら、泣けてきた。
 見られたかもしれない、という思いだけが大きくなっていく。
「ゼルガディスさんに、なんて言えばいいって言うんですかぁぁああ!!」
 思わず大絶叫をかました瞬間、部屋の扉がいきなり開け放たれた。
「ど、どうかしましたか?!!」
 部屋に駆け込んだ人物をみとめ、アメリアは泣くのも忘れて呆然となった。

「レ、レイスさん?」
 そう。彼女の前でおろおろと慌てているのは、三ヶ月前にセイルーンの騒動の発端となった一人。
 くすんだ金髪。どこかおっとりしているようにも見える優しげな風貌。ゼルガディスの従弟にして、今はル・アース公国の大公をしているはずの『レイス・グレイワーズ』であった。
「ど、どうして、ここにレイスさんがいるんですか?」
 アメリアの問いかけに、レイスはきょとんとした顔を返した。
「そりゃぁ、ここは僕の家ですから………」
「ああ、そうなんですか………。って、ええええぇぇぇぇぇえええ!!!」
 何気なく返された言葉に、アメリアは再び大声を上げてしまった。ぐわしっと、レイスの襟を掴むと、激しく揺さぶる。
「どういう事ですか?!なんで、私はここにいるんです?!!ゼロスさんは?!!私、どれくらい寝てたんですか?!!大体、なんでこんな事になったんですか?!!あの、おじいさん達はどこに消えたんですか?!!」
 混乱のために、言動が支離滅裂である。レイスに聞いても分かるはずの無い事も、口を突いて出る。
「や、ちょちょちょちょっと、ままま待って下さい!!いったい、なな何の事ですか?!!」
 力任せに揺さぶられているレイスが、悲鳴じみた声をあげた。懇願する響きに、アメリアのからだがぴたりと止まる。
 そして、レイスの襟を離すと、大きく息を吸い込んだ。気持ちを落ちつけるために、二・三度深呼吸をする。
 そして、今度はしっかりとレイスを見据えた。
「で、ここはどこなんですか?私は、いつからここにいるんです?」
 何とか落ちつこうとしているアメリアの言葉に、レイスは軽くせき込みながら答える.
「えっと、ここは、ル・アースにある大公宮です.で、あなたは今から三日ほど前からここにいました。…………覚えてないんですか?」
 逆に問いかけられたアメリアは、ぶんぶんと頭を左右に振った.
「覚えてない、と言うか。その部分の記憶が無いんですけど………」
 不安げに顔を曇らせた.その反応にレイスは軽く眉をひそめる.
「じゃ、どうやってここに来たんですか?」
 至極当然の質問だが、それに彼女が答えられる訳はない。
「………私は、どうやってここにいるんでしょう?」
 当惑したアメリアの言葉に、レイスもまた顔を曇らした。顎に手を当て、軽く考え込む.
「私が直接見たわけではないんですが・・・・・….三日前、あなたはいきなり大公宮の庭に現れたそうです.それを見ていた何人もの証言があります.で、僕が見に行くと、そこには力尽きたように眠っているあなたがいたんです。なにか、心当たりは在りませんか?」
 レイスの言葉に、アメリアは少し頭を抱えた.
(ゼロスさん。人のことを放り出したんですね…)
 お役所仕事一筋のあの男(?)らしい。どうせ、報告だかなんだかがあるとかでアメリアを預けられる所に放り出したのだろう。
 その時、ふっと疑念が頭をよぎる。はっと顔を上げ、レイスの襟をはっしと掴み、そのまま無意識に締め上げる.
「所でレイスさん!私は一体、誰に着替えさせられたんでしょう?!」
「…く、くるしぃ!アメリア姫!…の、のど!!」
 途切れ途切れのレイスの声に、アメリアははっとその手を離した。いきなり解放されたレイスは、その場にがっくりと膝をつくと、全身で息を吸う。
「ちょ、ちょっと、ゆっくり、話しましょうか?」
 息の根を止められかけたくせに、優しく提案するレイスに、思わずアメリアは頭を下げてしまった。どうやって、この忍耐力が形成されたのだか………。

「少しは、落ちつかれました?」
 後者をすすりながら、レイスがやや引き攣った笑みで問いかけた。下手な事を言って、また首を絞められるわけにはいかないと思ったのだろう
 それに対しアメリアは、お茶菓子を頬張りながらこくんと頷く.レイスはほっと息を吐くと、手に持っていたカップをソーサーにもどした。
「早速ですが、えっと、先程の質問ですが…。着替えは、うちで働いている女性の方にやっていただきました。それと、あなたの体に無断で触れたものもいません.安心できました?」
 小首を傾げるレイスに、アメリアは大きく頷いた.
 誰にも見られてないし、触られていない.
 心の中の不安がすーーーっと消え、心の中に花が飛ぶ.はぅ〜〜〜〜〜っと息をつくアメリアに、今度はレイスが尋ねてきた。
「それで、アメリア姫.兄さんはどうしたんですか?あの人に、何かあったんですか?」
 いつもとは違う、静かな口調.だからこそ、彼の不安が伝わって来る.
 レイスは、本当にゼルガディスの身を案じている.尊敬し、恐らくは憧れていたのだろう、従兄を.
 そして、ゼルガディス自身も彼を大切にしている.
 だからこそ、巻き込めないと思った.
 だから、軽く首を振る.何でも無いと言うように、笑顔を造る.
「大丈夫ですよ。ちょっと、わけありで別行動をとっているだけです.私がここに来たのは、ちょっと予定外でしたけど」
「嘘はやめてください!!」
 アメリアの言葉に、レイスはいきなり席を蹴倒し立ち上がった.椅子の倒れる音と、レイスの叫びにアメリアは軽く身をすくませた.
 だが、それでも意味が分からないというふうに、顔をしかめて見せる.
「どうしたんですか、レイスさん?私は別に嘘なんて・・・・・…」
 言葉を紡ごうとするアメリアを、レイスは軽く片手を上げて制した.それにアメリアが黙り込む.
 沈黙が、重い垂れ幕のようにその部屋を包み込んだ.二人とも、ぴくりとも動かない.双方の目をじっとのぞき込み、一方は心を偽り、もう一方はそれを看破しようとしている.
 長いような、短い沈黙の瞬間.
 相手を騙しつづける事が、自分に出来るのか。
 アメリアは固く拳を握った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 うう、またしてもなが〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っく、御無沙汰でした!なゆたにございます!

 また中途半端な所で終わってるし、ツリーはもう落ちそうだし・・・・・.
うう、二個しかないツリー・・・・・・.それはいけない。
せめて後一つは上げたいと思います.
しばし、お待ち下さい。
 

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7987I am No,1!! 絹糸 10/1-12:54
記事番号7984へのコメント


 なゆたさんお久しゅうございます。絹糸です。
 密かに切望していた一番になれたかな?
 続きだ続きだ嬉しいな♪
 でもこれ以後続きが出てもしばらく読めない・・・。忙しさを自分で増してしまったので・・・。
 だから更新が遅れてもわたしはぜんっぜん困らない。
 そう考えればなゆたさんが忙しくなったのもラッキーなのかもしれない。(失礼しました)
 ではでは、感想つっこみ行きましょう!


>「まだ、ゼルガディスさんにも見せてないのにぃぃぃいいいい!!」
 わたしはこの台詞で椅子からこけました。
 ゼルに見せてもいい気はあるのね。
 ゼルがこれを聞いたら顔を真っ赤にしてあらぬ方向を見てそう。


>(ゼロスさんの馬鹿!絶対に許しません!!次に出てきた時は、最大限でラ・ティルトをプレゼントしましょう!!獣神官だろうが、なんだろうが、絶対に、ぜぇぇったいに許さないんだから!!)
 乙女の恥じらいって恐ろしいものですね。(ゼロス調)

>「ゼルガディスさんに、なんて言えばいいって言うんですかぁぁああ!!」
 聞いた瞬間ラグナブレードでゼロスに斬りかかるでしょう。

>「レ、レイスさん?」
 またまた出たか懐かし(と言うほど時間は経ってない)キャラ。
 と、なるとラスト辺りで(NEXTみたいに)レイス&ルーシャの結婚式が見れそうな予感がします。

>(ゼロスさん。人のことを放り出したんですね…)
 やっぱりアメリアって『お土産』だったんですね。(意味不明)


>「着替えは、うちで働いている女性の方にやっていただきました。それと、あなたの体に無断で触れたものもいません.安心できました?」
 ルーシャじゃないんですか?
 あれからレイスの側に仕えてるとか、そういうことはないんでしょうか?

> 相手を騙しつづける事が、自分に出来るのか。
> アメリアは固く拳を握った。
 人一倍嘘が下手な彼女に、他人の内面まで見極める目を日々駆使している彼を騙し通せるとは、全く思えないんですけど・・・。


> うう、またしてもなが〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っく、御無沙汰でした!なゆたにございます!
 ご無沙汰しております。大変ですな、連載物&リクエストの嵐に立っている人は・・・。
 とか言って自分も約束を棚上げにしておりますが・・・・。
 お互い(一緒にしたら失礼か)やることやって、いつか肩の荷が全部おろせるといいですね。

 それでは、絹糸でした。頑張ってくらさい。

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8043You are  No,1!! なゆた E-mail URL10/11-22:39
記事番号7987へのコメント


> なゆたさんお久しゅうございます。絹糸です。
 お久しゅうございます。
 というか、ふたりして忙しいようですね。無理をせずに頑張って行きましょう。

> 聞いた瞬間ラグナブレードでゼロスに斬りかかるでしょう。
 あるいはリナから増幅装置を奪い取り、ギガスレに初挑戦するかもしれません。


> と、なるとラスト辺りで(NEXTみたいに)レイス&ルーシャの結婚式が見れそうな予感がします。
 結婚式ですか〜。どうでしょうねぇ(って言ってる時は、考えて無いと思ってください)


> ルーシャじゃないんですか?
> あれからレイスの側に仕えてるとか、そういうことはないんでしょうか?
 それは、今後の展開で明らかにします。まあ、そんな大した展開じゃないですが。

> 人一倍嘘が下手な彼女に、他人の内面まで見極める目を日々駆使している彼を騙し通せるとは、全く思えないんですけど・・・。
 わはははーーーーー!!やっぱり?無理って、ばればれですよね−−−−−−。
自分でも、全くできるとは思ってませんから、はい。

> ご無沙汰しております。大変ですな、連載物&リクエストの嵐に立っている人は・・・。
 更に、もう一つ・・・・・・・・。学校が(涙)どうして忙しくなる前に連載をはじめるんだろう、私って・・・・・

> お互い(一緒にしたら失礼か)やることやって、いつか肩の荷が全部おろせるといいですね。
 そうですね〜。私も、全部降ろせるのは1月くらいになると思われます。ああ、もう泣くしかないですね。ははははは(壊笑)

> それでは、絹糸でした。頑張ってくらさい。
 ありがたうございました。がんばります。

>

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7995CM気に入ってくれて嬉しいです!葉夢 E-mail 10/1-19:58
記事番号7984へのコメント

 はぁぁぁぁぁぁぁぁっ! なゆたさまぁぁぁぁぁぁっ!
 お待ち申し上げておりましたぁぁぁぁぁぁぁっっ!!
 の、葉夢です(笑)
 いや〜ほんとーに待ちましたよ〜……イヤミじゃないですので……(笑)

 おおっと! 今回はオリキャラのご登場ですか!?
 レイスって、ゼルの弟なんっすか?
 なんか優しそうな人っぽい(笑)

 なゆたさんも大変ですねぇ〜
 三つも同時進行しなくちゃならないんですから。
 まぁ、頑張ってください! (笑)

 それとCMのことですけど、そんなに気に入ってもらえたんですか!?
 CMみたいなのを書いたのは今回がはじめてなんですよ!
 書いた本人としてはとっても嬉しい限りです!
 ただセリフをつらねただけなのに……(笑)
 でもちょっと大げさにやっちゃったかも……(^.^)
 いいや! CMはちょっとぐらい大げさな方がいいのよ! ……多分。

 なゆたさん! CMをHPに載せてくださるってほんとなんですか!?
 私が反対するわけないじゃないですか!
 もう、ばんばん載せちゃってください(笑)
 でもCM書くのって楽しすぎ♪
 また書いちゃおっかな〜♪ いいですよね、なゆたさん。
 書いてほしくなったら(ならないと思うけど)遠慮なく言ってくださいね〜!

 続きをまってま〜すっ!
 葉夢でした☆


    …………(ぼそっ)リレー小説やりたいな…………

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8044気に入らないわけないっすよぉ!!なゆた E-mail URL10/11-22:46
記事番号7995へのコメント

> はぁぁぁぁぁぁぁぁっ! なゆたさまぁぁぁぁぁぁっ!
 はいぃぃぃぃ?!!お待たせしましたぁぁぁああああ!!


> おおっと! 今回はオリキャラのご登場ですか!?
> レイスって、ゼルの弟なんっすか?
 あう、これも説明してなかったですね。
レイス君はゼルの弟ではなく従弟(いとこ)です。ゼルのパパとレイスのパパが御兄弟です。ちなみに、ゼルままは、レゾさんの孫という設定です。
あと、レイスの父親でゼルの叔父であるジャベルさんとゼルは、昔色々とございましてすっごく仲悪いです。

> なんか優しそうな人っぽい(笑)
 優しい、と言うか、かわいい系ですね。


> それとCMのことですけど、そんなに気に入ってもらえたんですか!?
 うぃっす!むっちゃ気に入りましたよ〜!!なんてすごい文章!とか思って、椅子ごと後ろに下がりました(笑)


> なゆたさん! CMをHPに載せてくださるってほんとなんですか!?
 はい!!載せさせて頂きます!!

> もう、ばんばん載せちゃってください(笑)
 やったーーーーーーーー!!明日ごろにはのっけられると思います・・・・・・・・がんばれば(ぽそ)

> また書いちゃおっかな〜♪ いいですよね、なゆたさん。
 おお〜〜!!どんどん書いちゃってください!私が大喜びします。

>    …………(ぼそっ)リレー小説やりたいな…………
 合点承知(なぜ)!!
 というわけでHPにリレーようのBBS設置したりしちゃってます。書いて見てやってください〜。

 なゆたでした!


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7996なゆたさんファイトです(^^makoto 10/1-23:06
記事番号7984へのコメント

ついにアメリア再登場ですね!!
しかもレイスくん再登場です
ルーシャも出るんでしょうかね?
ううー、先が気になりますー
うーむ、アメリアのあの慌てぶり、かわいらしいですね
その勢いで、悪夢も綺麗さっぱり忘れているのは
いかにもらしいという感じです
ゼロスさんも中庭にポイ捨てみたいなことやってるし(^^;
って、アメリアほとんど生ゴミ扱い?(笑
レイスくんもなかなかの洞察力を持ってるんですねー
すぐなにかがあったことを看破したみたいですね
はたしてアメリアは嘘をつき通すことが出来るのか!?
・・・・・無理そうな気がするのは私だけでしょうか?(笑
なゆたさん、がんばってツリー増やしてくださいね^^
それでは、またー

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8045がんばるっす!なゆた E-mail URL10/11-22:52
記事番号7996へのコメント

>ついにアメリア再登場ですね!!
 はい!前回から目立ってませんから、彼女!

>しかもレイスくん再登場です
 予定外キャラ第一弾!!さあ、一体第何弾まで行くんでしょうか(遠い目)

>ルーシャも出るんでしょうかね?
 それは、まあ。レイスが出てますんで。一応は出るでしょう。


>ゼロスさんも中庭にポイ捨てみたいなことやってるし(^^;
 ゼロス、アメリアを抱えたままアストラルサイドからル・アースに潜入。
 ゼ「ここでいいでしょう。じゃあ、アメリアさんお気をつけて」
ぽい!
 どす!!
侍女「きゃぁぁぁああ!!人が降ってきたぁぁ?!!」
 いじょう、ぽい捨て現場より(笑)

>レイスくんもなかなかの洞察力を持ってるんですねー
>すぐなにかがあったことを看破したみたいですね
 一応、根拠がありましたからねー。なけりゃころと、騙されてるでしょう!いい人だから(笑)

>はたしてアメリアは嘘をつき通すことが出来るのか!?
>・・・・・無理そうな気がするのは私だけでしょうか?(笑
 皆さんそうおっしゃいますね。そして、私もそう思います(おひ)

>なゆたさん、がんばってツリー増やしてくださいね^^
 うう〜。がんばります〜。見捨てないでやってくださいね〜。

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7998Re:許されざる…7うさびん 10/2-00:13
記事番号7984へのコメント

こんばんは、うさびんです。読ませていただきました。
わーい。アメリア登場ですね。

アメリアはゼルの身が心配で仕方ないって感じですね。かわいそうだなあ、
早く会えるといいですね。
ゼロスに裸見られたと思って慌ててるアメリアかわいいです。
もう身も心もゼルの物って誓っているのね。ふっふっふ・・・って喜んでる場合じゃないですね。

どういう結末なのかとても気になりますが、どんなに長くなろうと応援してます。
がんばってください。では。

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8046こんにちはなゆた E-mail URL10/11-22:55
記事番号7998へのコメント


>こんばんは、うさびんです。読ませていただきました。
 こんばんは、なゆたでございます。

>アメリアはゼルの身が心配で仕方ないって感じですね。かわいそうだなあ、
>早く会えるといいですね。
 大丈夫です!最後には必ず会えますから(最後って、おい!!)あ、かっこの中はゼルの心の叫びですので,お気になさらずに。

>ゼロスに裸見られたと思って慌ててるアメリアかわいいです。
 女のこですねぇ。かわいい姫が大好きです。

 例えどんなに忙しくても、長くなっても、絶対に完結はさせますので気長にお待ち下さいませ。

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8011Re:許されざる…7神楽 10/5-00:36
記事番号7984へのコメント

おひさしぶりですー。
やっぱりなゆたさんの小説はステキです・・・。
でもでも、なんかゼルとレゾがすっごくかわいそう・・・。
ちゃんとハッピーエンドにしてくれますよね?
なんか続きが読みたいような読みたくないような・・・。
(読みたいんですけどぉ・・・)
ゼル&レゾ、がんばれ、って感じです。
あと、アメリアちゃんも、がんばって二人を救出するのだ!
では、つづき、まってま〜す!

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8047おひさしぶりです〜なゆた E-mail URL10/11-22:58
記事番号8011へのコメント

>おひさしぶりですー。
 おひさしぶりです〜。・・・・・・・・・・・・本当に私って。

>やっぱりなゆたさんの小説はステキです・・・。
 あ、ありがとうございます!すごい嬉しいです。

>でもでも、なんかゼルとレゾがすっごくかわいそう・・・。
 悲劇ですねぇ。でも、幸せへと続く道上での不幸って、私好きなんです。と、いうわけで、また不幸な話しが出て来るかもしれません。

>ちゃんとハッピーエンドにしてくれますよね?
 それだけは、絶対的に保証いたします!!

 結末は、色々考えてますが、あまりにも暗いのは絶対にありえません。というよりも,考えつかないので。
 ですからそれだけは期待してお待ち下さいませ。

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8042許されざる…8なゆた E-mail URL10/11-22:33
記事番号7984へのコメント

 重苦しい沈黙の中、先に動いたのはレイスだった。
 いまだ固い表情のまま、懐から数枚の紙を取り出す。報告書か何かのようだ。それを広げると、ちらりとアメリアをみつめる。
「今から三日ほど前、ディルス国内にある、小さな街で奇妙な現象が起きたと報告が入っています。数々の証言の中、気になるものがいくつかありました」
 すっと、手元の紙に視線を落とす。
「数人の集団が、旅人の男女を襲い、男の方を連れ去った。その男は、全身白づくめで、連れの女性も白づくめだった。また、数人の人間が、空に浮かぶ金色のものを目撃しています。残された女性は、その後行方不明」
 そこまで言って、レイスは目を上げた。真っ直ぐな緑の瞳がアメリアを貫く。アメリアは、ただ無感動にその瞳を見つめ返した。だが、どうしても小刻みに体が震えてしまう。
「………それで、あなたはどう思われるんですか?」
 ようやく、それだけを言葉にする。震える声が、真実を物語っているようにも思えた。
 レイスは溜息を一つつくと、自分が蹴倒した椅子を元にもどし、ゆっくりと腰掛けた。組んだ手を机にのせ、真剣な眼差しをアメリアに向ける。
「白づくめの男女。同じ三日前に、突如として現れたあなた。しかも気を失って!兄さん達に関係がないと言えるわけないじゃないですか?!」
 語気荒く言い切るレイスに、アメリアは軽く首を振った。
「けれど、それは憶測でしか……。偶然かもしれないじゃないですか、ね?」
 小首を傾げてとぼけるアメリアに、レイスは机を激しく打ちつけた。
「大体!こんな奇妙な事件に巻き込まれる“白づくめの二人組”が、あなた達以外に誰がいるって言うんですか?!!」
 断定の形で下された結論。たしかに、これほどの騒ぎに巻き込まれる可能性が高いのは、自分達だけであろう。だから、とっさに反論できない。
 その沈黙を肯定と受け取ったのか、レイスは大きく溜息をつくと両手で頭を抱えた。
「まったく………。今度は一体、どんな騒ぎが起こってるんですか?僕にだって知る権利くらいあると思いますよ?」
 レイスの言葉に、アメリアは少し戸惑った。話してしまえば楽かもしれない。しかし、それではこの人を、ひいてはル・アースを巻き込んでしまうかもしれない。
 その思いが如実に顔に出ていたのだろう。レイスは、半眼をアメリアに向けた。
「今更巻き込むとかどうとかは、考えないで下さいよ?あなたが、うちに来た時点で十分に僕は関与しているんですから。何せ派手に現れてくださいましたから、あなたがここにいることは噂が広がっています。というわけで、話しておいてくれたほうが防犯上、とっても役に立つんですが?」
 半眼のまま早口に言い切ったレイスに、アメリアはそれでも踏ん切りがつかない。
「でも、今すぐに私が出て行けば、それは問題ないのでは?」
「どこに、ですか?」
「う」
 すぐに切り返されて、口篭もる。何せ、どこをどう調べればゼルガディスの行方がわかるのかさえも分からない。
 俯いてしまったアメリアに、レイスはふっと口元を緩めた。
「それに、ここにいれば噂を聞きつけた向こうの方から来てくれるかもしれません。情報を集める事も出来ます。だから、話してくださいませんか?兄さんに、一体何があったのかを……」
 提示された条件は、かなりおいしいものだった。いや、そう聞こえた。だが、上手くのせられている気がする。だから、アメリアは一つ息をついた。
「お上手ですね、レイスさんは。そう言われると、言わなきゃいけない気になりますよ」
 感心9割皮肉1割がブレンドされた言葉に、レイスは小さく笑みをこぼした。
「当然ですよ。この国は情報と取引で成り立つ国。口が上手くなければ、やって行けませんよ」
 にっこり笑ったその笑顔に、やはり話していいのだろうかと思ってしまうアメリアだった。

 深夜の静寂が降り積もる中、アメリアはゆっくりと順序だてて話し始めた。
 奇妙な集団がゼルガディスを尋ねてきたこと。
 その集団がゼルガディスを利用もしくは殺そうと思っている事。
 現在、ゼルガディスはその者達に拉致されている事。
 それらが地竜王に使える竜族という事は伏せて置いた。それだけは譲れない,一線のような気がしたのだ。
 全てを話し終わったアメリアは、真剣に考え込むレイスに視線を向ける。
「それで、どう思われますか?」
 問いかけるアメリアに、レイスは軽くこめかみを掻いた。
「そうですねぇ。それだけ怪しい集団が移動するとなると結構目立つはずです。それが、まだ僕の耳に入っていないと言う事は、彼らはどこかに潜伏していますね」
 ふむ、と頷いてレイスは腕を組んだ。そうやって考え込む姿は、驚くほどゼルガディスに似ている。
(血は争えないなぁ)
 等とぼんやりと考えてしまう。そうしているうちに、レイスは軽く溜息をついた。
「手がかりが無い以上、その金色の光が消えた方向を中心に、大人数が潜伏出来そうな場所を洗い出しましょう。そこで、最近現れた者達がいないか、も」
 考えるだけで暗くなりそうな調査だが、他に方法も浮かばない。使っている者達から不平が上がるだろうが、それぐらい抑えなくてはゼルガディスの期待を裏切る事になるだろう。
 大きく溜息をついて、とん、と書類をまとめた。
「とりあず、あなたはうちの賓客扱いになっています。大公宮はどこへ行ってもいいですから、情報が入るまで御自由になさっていてください。それとも、どこかに案内させましょうか?」
 整えた書類を小脇に抱え、経ち上がりながらレイスがアメリアに視線を向けた。視線を受けたアメリアは少し戸惑った。
 どこか、と言われてもここがどこかさえ分からないのだから,答える事ができない。それに、ここにいれば一早く情報が聞けるではないか。だから、アメリアは軽く微笑み首を振った。
「いえ、いいです。ここで知らせを待っています」
 言い切ったアメリアに、レイスは残念そうに息をついた。
「そうですか。兄さんのいた部屋にでも案内させようかと思ったんですが、それならば仕方ないですね。じゃあ、これで失礼します」
 くるりと身を翻し、ドアの方へ向かって歩き出す。が、三歩も進まぬうちにその足が止まった。いや、正確には、止められた。
「…………なんでしょう?」
 首だけを振り向かせ、自分のマントを掴んでいる少女を見下ろした。
 視線を向けられたアメリアは、ぱっと手を離すとにへらと相好を崩した。
「え〜と、その。ゼルガディスさんの部屋、見てみたいな〜なぁんて」
 もじもじしながら、すこし頬を染めたアメリアに、レイスは少し頬を緩めた。そして、アメリアに向かって優雅に頭を下げると、戸惑うその手をとった。
「では、どうぞプリンセス。御案内いたしましょう」

======================================
 というわけで、やっと8が載りました。
すいません。今のなゆたにはこれが精一杯なのです、はい。
これからまた2週間はお休みなし(T_T)
皆さんを長らくおまたせする事間違い無し!ですが、御了承下さいませ。


 そして、今回コメント。

ゼルの部屋って、一体どんなんだらう(←無責任)



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80521番目ですミーナ 10/12-23:40
記事番号8042へのコメント

はじめまして。ミーナと申します。
私、「贖罪の時」すごく好きだったんです。
それなのに、「許されざる・・・・」がその続編だって知ったの、この8が出てからという大ばか者です。
これからはちゃんと新しいのが出るたびに見させていただきます。
・・・・ああ、もったいないことをしてしまいました。

今回はアメリアとレイスの会話。
やっぱりレイスってゼルのいとこですね。いうことがいちいち正論ですもの。

>「大体!こんな奇妙な事件に巻き込まれる“白づくめの二人組”が、あなた達以外に誰がいるって言うんですか?!!」
> 断定の形で下された結論。たしかに、これほどの騒ぎに巻き込まれる可能性が高いのは、自分達だけであろう。だから、とっさに反論できない。
ここが今回の私のお気に入りです。レイスくんまさに真理ついてますよね。
でもこう言われてしまうゼルとアメリアって・・・・

それから、私もゼルの部屋見てみたいです。
ゼルって旅の人のイメージなんで部屋の想像つきませんよね。
ぜひ見せてください。レイスさま(はあと)

では、今後もがんばってくださいね。楽しみにしております。


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8054おー、ツリー増えてる〜makoto 10/13-20:54
記事番号8042へのコメント

まいどおなじみmakotoで〜す
ゼロスのポイ捨て現場、わざわざ書いていただいちゃってありがとうございます
笑えました(^^
あ、やっぱりアメリア、レイスに喋っちゃったかー(笑
これからレイスの活躍なんかあったりして・・・ないかも(をいをい
ゼルの部屋・・・・・これはファンならずも思わず見たい一品ですねー
楽しみにして待ってますねー

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8055パソコンに 触れたら最後 止められない絹糸 10/14-00:27
記事番号8042へのコメント


 先日、某場所で『インタの世界に11月にならないと入れないかもしれない』
 と、のたまった輩が何故居る。というつっこみはお願いですからしないで下さい。

 こんばんわー!(大音響)絹糸でーーす!
 忙しさは相変わらず、一週間後までに仕上げなきゃならない課題を抱えつつ、某事情でパソコンの電源を入れたのが運の尽き!
 ああ!気がつけばブックマーク巡りをしてる!
 ・・・いいや、明日早起きしよ・・・。

 出ましたね出ましたね、8が出てしまいましたね!
 レイスと対談アメリア。どんな会話になるか!?と思ったら、半ば予想通り、アメリアの負け、さすがレイス、大公は伊達じゃあないね。

 今回はアメリアとレイスのみ、という珍しいパターンでしたね。「贖罪」では必ず誰かしら出てきていたのに。落ち着いて読むとこの二人案外話が合うのかもしれない。血筋のせいか・・?

>「そうですか。兄さんのいた部屋にでも案内させようかと思ったんですが、それならば仕方ないですね。じゃあ、これで失礼します」
 ぴくっ!
 と、なりましたよマジで。気が利いてるぞレイス!私の中で好感度70%UP!
 となると、ゼルが子どもの頃にいた部屋、ということになるのかにゃ?7年間(だったはず)もそのままにしておいてよくジャベルに荒らされなかったものだ。

>「え〜と、その。ゼルガディスさんの部屋、見てみたいな〜なぁんて」
 ここで見たくなかったら嘘でしょう!次回に期待大!!


> というわけで、やっと8が載りました。
 思いの外早かったですね。ごくろうさまです。

>これからまた2週間はお休みなし(T_T)
 うひょーーー!
 ・・・とはいうものの、私もそんな感じです。

>皆さんを長らくおまたせする事間違い無し!ですが、御了承下さいませ。
 了解いたしました。


> そして、今回コメント。
 なんざんしょ?

>ゼルの部屋って、一体どんなんだらう(←無責任)
 ぎゃふんっ!
 ・・・なゆたさ〜〜〜〜ん。お願いしますよ〜〜〜〜〜。(呆れ泣き)

 それでは、また、いつかお会いしましょう!

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8058Re:許されざる…8うさびん 10/14-23:51
記事番号8042へのコメント

こんにちは!読ませていただきましたので感想を。ふふふ。

 いよいよ、動き出すのかな、と言ったところでしょうか?アメリアもゼルがいなく
なった直後はオロオロ状態だったようですが、だんだん毅然としてきて、
さすが姫、って思いました。頑張って欲しいです。それから、ゼルの部屋って
すっごい見てみたいです(笑)私の想像では、必要なものしか置いてなさそうで、
機能性重視のシンプルなのを想像してしまいます。
あ、それではこの辺で・・・続きを楽しみにのんびりと待ってます。