◆−望み−CANARU(11/14-14:26)No.8164
 ┗わ〜い「ジ○クくん」だぁ〜♪−P.I(11/15-00:11)No.8169
  ┗原作から出ましたー!!−CANARU(11/15-12:00)No.8171


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8164望みCANARU 11/14-14:26


ジ○クくんネタ、ガウリナ変換小説でっす!!

そこに居るのは分かっている・・・。
しかし・・・・。
この状況をなんと説明したら言いのだろうか・・・??
さしものリナも今回ばかり・・・・もとい。こいつのことに関してはもはやお手上げなのだった・・。
「なあ・・・。さっきから・・。妙な気配がしねーか・・・?」
流石はガウリイ。
野生の直感と来た日には右に出るものが居ない・・・・・・・。
「そーいえば・・・・・。」
アメリアとゼルもソレに気がつき始めたらしい・・・。
「其処です!!」
やおらアメリアが隣のテーブルのテーブルクロスをめくりあげる!!
「うきょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!???」
予想通りソレは大声を上げて剥ぎ取られたテーブルクロスのテーブルからカウンターの下に逃避する!!
「害はなさそうだが・・・。」
「何だ・・。ありゃ・・・・・??」
ガウリイとゼル・・・・。
「ルクレース=スチュワート・・・・・。」
半ば諦め半分の声でリナ・・・。
「は・・・?知り合いか・・?リナ・・・?」
「こら!!出てきなさい!!ルクレース!!」
「いやあああああああ!!リナはよく知ってるけど・・。知らない人怖いいいいいいいいい!!」
わけのわからない絶叫をするルクレースを掴んだままリナはテーブルのほうに戻ってくる。
「知り合いか・・?そのねーちゃん・・・?」
年のころなら十八〜十九。
鳶色に近い黒髪のリナより少々背の高い程度のこれといった特徴も無い平凡なねーちゃんである。
「昔っから・・。そーね。百年くらい前からインバース家に遣える家系の人間だよ。ま、最も今じゃうちは単なる商売やだし・・・。腐れ縁の昔馴染みって所かしら?自己紹介ぐらいしなさい!!」
言ってリナはさらにルクレースを引っ張る。
「ひいいいいいいいいいい!!!!??あ、ルクレース=スチュワートですうう!!」
「スチュワート・・?伝令、執事って意味の家系か・・。」
納得したようにゼル。
「で?何のようなの?ルクレース!!って!!居ない!!?」
さっきまっでテーブルの影で震えていたルクレースが・・居ない・・??
「あ、あのねーちゃんならほら、其処だぞ。」
のほほーんとした口調でガウリイ。
「こら−!!ルクレース!!不燃のごみ箱に人見知りして逃げ込むな!!こら!!拗ねるな!!」
絶叫するリナ・・・。
店にとっては良い迷惑である・・・。


『注意しろ。姉より』
ルクレースが三十分掛かって渡してくれたシンプルな姉ちゃんからの手紙・・・。
「何だったんです?あの人・・・?」
手紙よりもルクレースによっぽどのインパクトがあったんだろう・・・。
アメリアが呆然とした表情で言う。
「さっきも言ったとおり・・。まだインバース家が商家になる前の家系の頃・・・。スチュワート家は代代インバース家に遣えた執事、侍女の家系だったのよ・・。で、アイツもその名残であたしとねーちゃんに遣えてるんだけど・・・。あの人見知りには手を焼いてるのよ・・・。」
「商家になる前の家系・・・??」
「うーん・・・。父ちゃんも母ちゃんもねーちゃんも教えてくれないのよ・・。で、ルクレースに聞こうと思ったこともあるんだけど。」
「答えてくれたのか?」
何気なくガウリイ。
「いや・・。それが・・。マルクス経済に荷担してケインズに逆らったせーで貴族位を剥奪されたとか・・。もともとは士族だったけど市民平等とかでしょうがないしに商人になったとか・・・。訳分からないことばっかり言ってるのよ、あいつ・・・。」
まあ・・・。
意味不明なやつだからしょーがないかも知れないけれど・・・。

「こんな時間に何をしてるんだ!!?」
いつものこととはいえ・・・。
唐突に聞こえる自称保護者様の怒鳴り声。無論、何時もなら盗賊いじめと洒落込んでいるのだが・・。
「武装・・。してないな・・・。」
大方いつもの盗賊いじめと違っていると予想がついたのだろう。
ガウリイ自身も武装した服装ではない。
「うん・・・。ちょいと今日は散歩をしに、ね。」
「こんな時間にか?もう夜中の一時だぜ?」
呆れたように言うガウリイ。
「うん・・・。昼間あったあの・・。馬鹿・・・・。」
「あ?ほげ・・?あー!!あのすっげー人見知り激しいねーちゃん!!?」
「そう・・。あいつが日光浴じゃなくて月光浴が大好きって言うすごい・・・。不健康なやつで・・。
突き合されてるうちにあたしも時々そーなっちゃたのよ・・・。」
言ってリナは苦笑する。
「普通感化するか・・?そーゆー・・・。」
ガウリイが言い終わるか終わらないかの刹那だった・・・・。
ギン!!
大気を切り裂く疾風の音!!
剣をあいにくと持ち合わせないガウリイは素手でその刃物を振り払う!!
「ガウリイ!!」
魔法をつかうタイム・ラグすら与えない連続攻撃を辛うじてかわすリナ。
「動くな!!今そっちへ行く!!」
ガウリイがリナに駆け寄りかけたその瞬間だった・・・・。
「後ろ!!」
後方からガウリイにめがけて飛び掛る鋭い刃物・・・。
とても間合い的に避けられたものではない!!??
が、ガウリイは辛うじて左手でそれを弾く!!それと同時に流れる血・・・・・。
かく言うリナも避けるのに精一杯でそちらに駆け寄ることは出来ない!!
さらに一撃が此方に襲い掛かってくる!!??


ギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギーン!!

再度すさまじい金属音が耳につく・・・。
ガウリイは・・・・・・・・・???
伏せた顔を正面に上げてリナはガウリイの姿を求めようとした、が。見当たらない。
正確に言えば何かの影にさえぎられて見えないのだが・・・・・・・。
影・・・。後姿の人物・・・・。まさか・・・・!!

「たっくよー!!人がチョット目を離した隙に。好き勝手やってくれたじゃねーかよ!!」
独り言を言ってその人物は肩に無造作に流した長い鳶色がかった黒髪を掻き揚げる・・・・・・・。


「マクシミリアーノ!!!」
リナがその名前を口にしたのは次の瞬間だった・・・・。
「ん!!誰かと思えば・・・。おめーリナじゃねーかよ!!」
ポケットに手を突っ込んだまましげしげとリナを眺めるマクシミリアーノ。
「五年ぶりか?元気にしてたか。ま、相変わらずのよーだけどよ。こんな夜の夜中にほっつき歩くなんて・・。ウチのルクレースとおめぇくらいなモンだぜ?」
「もとわといえば!!お宅のルクレースのせーでしょ!!」
言い合ってお互いにバン!!と手のひらをぶつけ合うリナとマクシミリアーノ。
「あの・・・。何か俺・・・。カヤの外って気がするのだが・・・・。」
こめかみのあたりを引きつらせながらガウリイ・・・・。
それをしばし眺めるマクシミリアーノ。
が・・・・。
「ばああああはっはっはっはっはっはっは!!!こいつ嫉妬してやんのー!!♪良かったな〜♪リナ〜♪」
ひとしきり爆笑してリナをからかう・・・。
「何言ってるの!!」
やおらリナが絶叫する!!
「おい・・。リナ・・・。一体誰なんだよ・・・・。」
なんとも言えない声でガウリイ。
「あ、言うの忘れたわね。ルクレースも兄貴、マクシミリアーノ=スチュワードよ。」
「マクミシリアーノ・・・・・・??????」
「マクシミリアーノよ!!たく!!このくらげ!!」
「あー。おれで、自分でも馬鹿馬鹿しいくらい長げぇ名前だと思ってんだよな。マックスでいいぜ。」
パタパタと手をフリながらマックスは言い、そして続ける。
「こーみえても俺、美人の奥さんに二児の子持ちだぜ?こーんなお子様リナなんて・・。」
マックスがガウリイにコッソリと言おうとした事はリナの投石攻撃でアッサリと中断されたのだった・・・。
「何の用なのよ!!こんな所に!!このマイホーム・パパが!!」
半分怒りながらリナが絶叫する。
「ま、ルナさんのご命令だ。ルクレースじゃ役者不足だからな。俺がお前さん達一行の護衛になるって事さ。一応俺も巣スチュワードの一族だしな。」
言って先程・・・(強いて言うならマックスが一撃で)倒した刺客の使った刃物を拾い上げる。
「ち・・・。奴等・・・。動きだしたってワケか・・・。」
言いながら柄に刻み込まれた紋章を眺めるマックス。
「良いか・・。リナ。まだお前にワケはいえんが・・・。インバース家の者に番人として遣えるのが我が家のしきたり・・・・。」
「何ワケのわからないこと言ってるの!!?」
本音でリナはそう言う。
昔の家系・・・そんなものは本気で知った事じゃない。
「リナの言うとおりだ!!いきなり何を言い出すんだ・・・?」
困惑気味の口調で言ってくるガウリイにマックスは落ち着いた口調で告げる。
「・・・・ガウリイ=ガブリエフと・・。言ったな・・。ガブリエフ家の者なら・・。知っているだろう・・・。」
不意に突きつけられる刃物の切っ先に刻まれた刻印・・・・・。
サザンクロスの紋章をガウリイは目の当たりにする・・・。
「まさか・・・・。」
「ああ。そうさ。インバース家の者であるリナ・・・。そしてガブリエフ家のものであるお前さん。かけられた時期こそ違えでも・・・。同じ呪いに支配されていると言うことだ・・・・。」


「呪い・・・。だと・・・・・??」
「いきなり唐突に何言うんですか!!マシクミリアーノさん!!」
「マクシミリアーノ・・・。何ならマックスでいいんだぜ?アメリア姫・・。」
ルナねーちゃんの情報網恐るべし。
アメリア、ゼル、ガウリイについてマックスが正確に知り得た理由はルナの情報網以外に考えられない事である。
「しかし・・・。ワケもわからず呪いと言われても困るのよね。ソレに・・。何でアタシとガウリイがその『呪い』とやらのせいで狙われなくちゃならないわけ!!?」
昨夜、宿泊した宿から出発して現在の喫茶店に至るまで。
マックスは何も説明はしてくれず、ガウリイも黙したままである。
「いいのか・・・・・?」
「へ・・・・??」
「お前にかけられた呪いについて言えば・・・。自動的にガウリイの呪い・・。ガブリエフ家の過去についても触れなければならなくなる。それでも良いのかと聞いてるんだ。」
何時に無く鋭い声でマックスが言う。
「それ・・・は・・・。」
さしものリナもこの言葉には言いよどむしか術が無い。
「かまわないぜ。俺は・・・・。」
不意にガウリイは言う。
「ガウリイ!!??」
あまりにも突然なことにリナが声を上げる。
「ああ。構わない。俺だけのことならともかく・・・。リナまでからんじまってるんじゃ・・。仕方ないだろ?」
そうは言われても・・・。
リナが口を開くよりも前にマックスが頷く。
「良いか。リナ。よっく聞け。『光の剣』が何故その兄では無くてガウリイも持ち物となったか・・。そして・・。お前とルナの因縁にも関わる話だ。いっちまえば。これだけがルナの気がかりだって事も・・・。後でぶん殴られる事覚悟で言っておく・・・・。」


伝説のスウィーフィード・ナイト。
さらには伝説の魔剣の継承者にしてそれを扱える能力を持つ人物。
下手をすれば魔王や高位魔族の生まれ変わり・・・・。
そのような人間は極めて出生率が低いことは周知のことである。
「知ってます。そーいった人間が伝説によると・・。なんらかの関門を受ける場所が存在する・・。
セイルーンの古文博物図書館にそー言ったものがあるという情報は結構ありました。」
「そう。『サザンクロスの峰』の関門だ。それに・・・。その関門を受けることを許された家系というのが・・。」
「数百年前のガブリエフ家っ訳だ。リナの家は・・・。どのくらい前のことなんだ?」
「ざっと・・・。八〜九十年前かな。今まで俺の家系。スチュワードが動かなかった事から見て。一番最後に関門を受けて『赤の竜神』の称号をもらったのは言わずと知れた。ルナだ。」
たしかに・・・。
ねーちゃんがどこだかに修行に行って称号を貰って帰ってきたことは覚えている。
「でも・・。ソレがどんな関係があるといの!!?」
思わずリナは声をあららげる。
「良いか。リナ。ガウリイはその関門に合格し、光の剣の継承者となった。」
「ソレが何だというのよ!!?」
「今、ガウリイの兄とお前は・・。同じ立場にある。レベルの差こそあれども・・・。
この関門に合格したものには『継承権』と『称号』の他に・・・。『人』であることを拒む権利が与えられる・・。神族としても、魔族としてもだ。」
不意によみがえる一つの言葉。
「不死の・・・。契約・・・・??」
「そうだ。しかし・・。その為には一つの条件がある。同じ『血』を引くもの・・・。すなわち『兄弟』の抹殺だ・・・。」
な・・・・・・・・???
「姉ちゃんが・・・。あたしを・・・・・??」
訳がわからないまま混乱するリナを押さえるようにマックスが言葉を続ける。
「落ち着け!!ルナも・・。そしてガウリイもその権利を拒んだんだ!!だからガウリイはこーしてお前と旅をしてるんだろーが!!」
そうは言われても・・・。
「そうだぞ。リナ。そんなこと、俺もお前のねーちゃんもしなかったんだ・・。そして。俺も人でありつづけている・・・・。」
諭すような・・・しかし明らかに苦悩が混じったガウリイの声。
「ならば・・・。それに何の問題があるって言うのよ!!?あたしもガウリイもねーちゃんも・・。それで済んだことじゃないの!!」
「ソレで済ますほど奴等は甘かねぇんだよ・・・。さしものガウリイやルナにこそ手出しはしねーが・・。
ソレと同じ血を引くもの・・・。おめぇと・・。ガウリイの兄貴に呪いをかけやがったんだよ・・。それも・・。『死』に至る呪いをな・・・・。」


「ソレ・・・。本当・・・。」
嘘をついても仕方ない状況だと言うことはリナ自身が一番良くわかってる・・。
だからガウリイ・・・。
お兄さんののろいを解くために・・。旅をしていたんだ・・・。
自分のことなど考えもしなかった。
ただ・・・。その事をリナは納得する・・・。それだけだった・・・。
「その呪いを解くために・・。俺はルナから遣わされたって訳さ。」
言ってマックスは軽く肩をすぼめる。
「なるほど・・。それじゃあの場面・・・。俺達を狙った刺客を倒してくれたのもその一環って訳かあ・・。」
大変だなあとでも言いたげな口調でガウリイ。
「いや・・・。ありゃーただ単に道に迷って・・・。んでもってさらに其処でひそかに動いていた俺の後をつけてきた奴等がリナに気づいて。偶然襲い掛かったんじゃねーかあ?まあ・・。もとはと言えば隠密に動けと言われていたのについうっかりルクレースのあほんだらが馬車で寝過ごして知らないところにいっちまたとか泣き付いて来たから。レイ・ウィングで街中を半壊させながら迎えに行ったのでバレちまったんだが・・。あははー!!流石に悪りぃと思ったんでぜーんぶ俺が責任もって片付けたんだぜ♪」
おい・・・・・。
そもそもの原因は己か・・・・・・・????
「リナこいつ・・・。やっぱりあの・・・。」
「言わないで!!ガウリイ!!言い事はわかってるわ!!」
まったく・・・。
どーして呪いだの魔族だの方向音痴な人見知りの激しいねーちゃんだの豪快間抜けなにーちゃんだの・・・。
あたしの周りは呪われてるんじゃないだろうか・・・・・・??
って・・・。
本当に呪われてるんだけど・・・。
「まあ、良いわ。呪いを解く方法はあるんでしょう?なら、ガウリイのお兄さんにあたし。
二人とも助かるってわけでしょ?」
くよくよしていたって仕方ないし・・・。
「リナ・・・。大丈夫なのか・・・・?」
心配そうにリナを見やるガウリイ。
「そりゃあ・・・。怖いわよ・・・。」
別の意味で・・・・・(汗)
かくして。
リナ達一行は呪いを解くべく・・・。サザンクロスの峰へ向かうことになったのだった。


「タトゥー」・・・・・??
その言葉が頭に浮かぶ。
「ついに・・・。出たか・・・・。」
ガウリイがリナの手を取り、悔しげにつぶやく。
「ガウリイ・・・・・・・・???」
「『同じ』だ・・・・・。」
意味深な言葉・・・・。
「良いか。ガウリイ。諦めるのはまだ早い。このサザンクロスの峰に眠る制御コントローラーのオーブ・・。そいつさ破壊すれば呪いは自動的に解除されるはずだ!!」
マックスの言葉にガウリイは頷くながら言う。
「しっている・・・。だが・・。ソレが・・・・。」
「やっぱりな・・・。お前ならば『出来ない』と思っていた・・・。」
横を向きながら呟くマックスにリナは思わず叫ぶようにいう。
「一寸・・。それは一体どう言う意味よ!!ガウリイほどの剣士がたかだかオーブ一個を壊せないだなんて!!」
「何も知らねーんだな・・。お前は・・・。良いか・・・。」
言いかけたマックスにガウリイが視線だけで止めるように伝える。
それに答えてやがて言葉を飲みこむ。
「どう言う意味よ・・・・・??」
「・・・・・。いずれ・・・。分かるさ・・・。」
何時になく観念的なガウリイの言葉にリナは唖然とする。
「そうですよ!!リナさん!!ガウリイさん!!正義は絶対に勝つんです!!」
何時もどおりのアメリアの言葉に・・・。
何時に無い雰囲気の苦笑をするガウリイ・・・。
その理由をリナは想像するしか手段は無かった・・・・。


「ついたぜ。この洞窟の奥にあるオーブを破壊すればすべては終わる・・・。」
「そりゃあ分かったけれども・・・・。マックス・・・・・。この尋常じゃない気配は何?」
自分でも信じられないほどの落ち着いた声でリナ。
「分かりきった事だ。敵さんに決まってるだろうが!!」
やおら襲い掛かってきた気配に向かって剣を振り上げるガウリイ!!
「誰です!!この人達!!」
自身も戦闘体制に入りながらアメリアが絶叫する。
「ったく・・。今更ながらマックスさんよ。あんたぐらいの兵が必要な理由がわかったぜ!!」
言いながらゼルご腰のソードを抜き放つ!!
「強いて言えば・・。オーブの番人・・。またの名を『熟れの果て』だ!!さしあたり威嚇だけで牽制しろ!!さもなきゃ後で後悔するぜ!!」
質問に答えながら獲物である巨大な斧を振る回し、敵を威嚇するマックス。
「そんなこと言われても〜!!めちゃくちゃ強いですよ!!この人達!!あああ・・。本当にルクレツィアさんじゃなくてマシミミリアーノさんが来た理由わかりましたああ!!」
「ルクレースにマクシミリアーノだ!!アメリア!!」
この状況でも冷静に突っ込みを入れるゼル・・。


その剣がリナのすぐ横を掠める。
無論そんな状況で無抵抗で居てやる必要も理由もリナには無い!!
呪文を唱えて敵へ放つ寸前!!
その敵とあえて剣を構えるかのようにガウリイが間に割ってはいる!!
大急ぎで発動をあらぬ軌道に逸らすリナ。
他の、敵に当てようろは一応した。
が、アッサリとそれはマックスの魔力斧に両断される!!??
「何するのよ!!マックス!!」
「余計なことしてるんじゃねえ!!リナ!!てめぇはさっさと洞窟へ行ってオーブを破壊してこい!!良いか!!絶対に後ろは振る向くんじゃねえぞ!!」
鋭い口調でマックス!!
「でも!!」
「良いから行け!!リナ!!頼むから行ってくれ!!」
不意に大声で・・・しかし懇願するような声でガウリイがリナに訴える。
「ガウ・・・リイ・・・??」
戸惑いながらもそう言われたからには仕方が無い。
「させるか!!」
不意にガウリイと剣を構えて居た人物がリナに攻撃を仕掛ける。
「やめろ!!」
辛うじてリナに届く攻撃が余波程度になるように光の剣で両断しながらガウリイ。
「光の剣・・か・・・。」
かすかに聞こえるガウリイと戦っている人物の声・・・。
「ああ・・・。そうだ・・・。俺が・・。これを継承したばかりに・・・。貴方をこん目に・・・。
熟れの果てにしちまったんだ・・・。兄さん・・・・。」
兄さん・・・・・・・????????
あれが・・・。ガウリイの兄・・・・。
そして。ココに居る「番人」達は呪われた者の熟れの果てだと言うのか・・・・?
思わずリナの走る足が止まる。
「振る向くな!!」
不意に耳元に聞こえるガウリイの声。
「行け!!リナ。振る向いてるんじゃない。生憎俺は・・・。俺では兄さんを助けることは出来ないんだ・・・。」
「ガウリイ・・・・・・・。」
「俺はお前を熟れの果てには絶対にしたくない・・・。あのオーブに永久に縛り付けられる存在にだけには・・・。」
「・・・・・・・・。」
答えは決まっている・・・。けれども・・・。
足が進まない・・・・。
「なあ・・。リナ・・・。例えソレがどんな夢でも・・・。」
不意にガウリイの口調が変わる。
「夢に命を賭けれる奴は本物だ!!」
夢・・・・・・・・・・。
姉ちゃんみたいになりたくてがむしゃらして・・・。
けれども・・・。今は・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「分かったわ!!ガウリイ!!」
自分の呪いを解くためにも・・・。同じ境遇の強くなりたかったものにかけられた呪いを解くためにも・・・。


『いらっしゃい・・。リナ・・・。』
洞窟に入ったとたんに失われかけた意識。
が、それも束の間のこと。見知った声にリナは再度意識を取り戻す。
「姉ちゃん・・・・・・・・???」
正式に言えば本人では無いだろう。
残留思念と言ったところか。その力はオリジナルの姉の千分の一にも満たないだろうがリナよりも強い力を秘めたその『存在』
「姉ちゃん・・。いいえ。スィーフィード・・・。何故・・・。こんなことに・・・。」
『安心しなさい。リナ。貴方にかけられた呪いはすべて・・。私の力の一部であるこの残留思念の中に封印したわ・・・。ほら・・。サザンクロスの痣・・。呪いの証は消えたでしょ?』
言われてみれば・・・・・。
ココに以前姉ちゃんが来て・・。こうなることを見越してしてくれた処置に違いない。
「けれども姉ちゃん。何故・・・。こんな事に・・。何故兄弟・・。同じ血を引くものが呪われなければならないの・・・・・??」
『《アレ》の仕組んだ法則・・・。《神》と《魔》が同じ血を引くことを《アレ》は快く思っていないのよ・・。』
ああ・・・・・・。
やっぱり・・・。
レゾのようになるかならないかはあたし自身なのかもしれないけれども・・・・。
「ガウリイは・・。『光』なの・・?それとも『魔』なの・・・・?」
自分と同じ運命にあるあの兄弟・・ガウリイのことを考えると必然的にそう言う方向にしか考えられない。もしも・・・。
ガウリイにリナの中にある運命と同じものがあるとしたら・・・。
そう考えると居ても足っても居られない。
姉、いや。スィーフィードの前では馬鹿げた質問だと分かってはいたけれども。
「それは・・。自分で見極めることでしょう?」
予想外の答えだが、やっぱり愚問であったらしい。
しかし、リナはこの答えには素直に頷けた。
実際にガウリイは。リナが見極めて見込んだじんぶつなのだから・・・。
「オーブを壊さなきゃ・・・。」
不意に目的を思い出してリナは言う。
『危険を犯してまでも?貴方の呪いはもう解除されたのよ?必要は無いんじゃないの?』
念を押すような『姉』の声。あるいは。少々の『姉』の妹を思う本音・・なのかもしれない。
「たしかに・・。命がけな事なんでしょう。普通の人間にしてみれば・・・。ある意味でアレの意思に逆らうことにもなるんだし・・・。けれども・・。」
『けれども?』
「あたしは・・。あんな風に大切な人を傷つけるものを放って置く訳には行かないの!!」
『良く言ったわ・・・。』
見越したようにそうとだけ言って消える『ルナ』・・・。
それと同時に現れる銀色のオーブ・・・。
「これが・・・・。」
アレの意思にはアレの力で逆らうしかない・・・。
どのみち意思と力が同じであるだけに危険な賭けなのだが・・・。
「ラグナ・ブレード!!!!!」
闇が銀色の光を打ち破る・・・・。
覚えているのは・・・。一面の光・・・・。浄化・・・・??それとも・・・・・???


「呆れた奴だなあ・・。お前は・・。魔法ぶっぱなしたまま気絶しちまったのかあ・・・??」
本気で呆れた・・と言う声を出しながらガウリイに背負わされたリナを見やりながら言う。
「ちょ!!しょうがないでしょ!!ガウリイ!!降ろして!!」
「怪我人降ろしたら俺が兄貴に叱られちまうんだよー♪」
どーやら・・・。
ガウリイにフェミニズム論を教えたのは・・・。先程無事に呪いが解けて分かれ道で別れたガウリイの兄らしい・・・・。
「けど。ガウリイさんのお兄さん・・。大丈夫でしょうか・・・?」
「なーに。行方不明だった息子が帰ってきて。喜ばない親はいないさ。」
ガウリイにしては珍しい単語を使う。
彼の過去に今まで影を落としていたことは今回の事だったのかもしれない。
ある意味・・・。これで彼に過去の影は無くなったのだろう。
「で、アンタはこれからどーするんだ?」
マックスの方を見やりながらゼルが聞く。
「さあなあ・・。家族のところに戻るも良し。それともまたどっかにフラリと旅に出るも良しだなあ・・・・・・。差し当たりココから先の魔道士協会に寄ってから道をきめっかなあ・・。」
のんきに欠伸をしながらマックス。
「そうですね。リナさんの療養もかねてお供しましょう!!ね、ゼルガディスさん、ガウリイさん!!」
アメリアが賛成する。
「そうだな。お前さんなかなかの腕前だし。聞きたい話は多数あるしな。」
「リナの療養なら文句ねーぞー!!」
ゼルとガウリイも賛成する。
「そね。ついでにニュースも聞きたいわ。」
ガウリイに背負われたままリナが言う。まあ・・。たまにはこーゆーのも悪くないかもしれない・・。幼馴染と言うこともあり家族・・奥さんと二人の息子さんには悪いがもーちょっとこのお兄さんとお話したいこともある。
ガウリイとも妙にきが合うようだし・・・・。


魔道士協会に到着しての第一報ニュースに一同の目が点になる・・・・。
『次の魔道教会ニュースです・・。今朝七時ごろ、サザンクロスの峰で謎の土砂くずれが発生・・・・。
犠牲者は辺りを徘徊していた女性一人で・・。事故後まもなく女性は救出されましたが行方不明に・・』
「おい・・・。リナ・・・・。」
「たははははははははははははは・・・。」
乾いた笑いが辺りを支配する・・・・。
『もう一方。今日、朝八時ごろ・・・。軽傷を負った不審な女性が『知らない人怖いー!!』と泣き叫びながらワイバーン・タクシーの手綱を奪い取り、逃走すると言う事件が起こりました・・。」
「おい・・・。これった・・・・・(汗)」
「間違い・・。ありませんね・・・・。」
「なあ・・・・。どーゆー事だ・・・。」
「こんな間抜けな事をするのは・・・。あいつしか居ないでしょう・・・・。」
「あんの・・・。愚妹・・・・・。」
『なお・・。その不審な女性は魔道士協会××支部で保護されました。』
ニュースの言葉にまともにマックスは顔を引きつらせる。
「じゃあ・・・。俺の行き先は・・。決まったから・・・汗)」
もう言っちゃうのか・・・。まあ。行かなきゃ自体の収集がつかないだろーけど・・・・。
「行くのか?マックス?」
ガウリイが聞く。
「ああ。俺は妹を犯罪者にするわけにはいかねーからな!!」
言って片手を上げ去って行くマックス。
超高速のレイ・ウィングが辺り一帯のブロック塀や露店をなぎ倒していく!!
相変わらずド派手な奴・・・・。
「じゃま。あたし達はあたし達で。休んで出かけるとしますか!!」
言ってリナはぴょんとガウリイの背中から飛び降りる。
「だな!!」

夢に命が賭けれる・・・。かもね。
ガウリイを見ながらリナはそう思った。そして。これからも・・・・・。



(終わりっす!!)


ふふふー!!
しつこいようですがこれはジ○クくんネタ、ガウリナ変換をした話です!!
個人的なガウリイ兄弟について個人的な考えも入れてみましたー!!
ちなみにルクレースのモデルはCANARU自身だったりします!!
ついでに言えばなんか・・・。
ワシの書く話のオリキャラは基本的にニヒリストで神経質が多いんですけど・・・。
何だかマックスは珍しく豪快なおにーさんで書いてて非常に楽しかったです。
ではではー!!

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8169わ〜い「ジ○クくん」だぁ〜♪P.I E-mail 11/15-00:11
記事番号8164へのコメント

CANARUさん、こんばんは!
できましたか〜「ジ○クくん」ガウリナ!!
なんか素敵な兄弟姉妹の絆のお話って感じでしたね(^^)
なにしに出てきたんかわからないルクレースと実は強いぞマックス・・・いい味出してます(^^;)
マイホーム・パパになる前はシスコンだったんじゃないかな、マックスくん?
呪いが解けたガウリイ兄も見てみたかったですね。フェミニスト・・・ぷくく♪
別れ際に「お前も一度帰ってこい。リナさんと一緒に」とか言ってたりして(^^)
その兄ちゃんにかこつけてちゃっかりリナをおんぶしているガウリイもおいしかった(はぁと!)
「ジ○クくん」のどの部分が元ネタになっているのかわからなかったので、ほと
んどオリジナルの様な気持ちで読ませていただきました。(元ネタの方は先週ついに出ましたね!炎・松本さん!!)個人的にはルクレースとマックスにまた出てきてほしいので、このシリーズ続けていただけたらいいな〜と思っているのですが(おねだりの目 @@)
それではまた!


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8171原作から出ましたー!!CANARU 11/15-12:00
記事番号8169へのコメント

>できましたか〜「ジ○クくん」ガウリナ!!
>なんか素敵な兄弟姉妹の絆のお話って感じでしたね(^^)
ありがとうですー!!
実はマックスみたいなお兄さんが欲しいなあと言う
欲望から生まれた話だったりしますー!!
>なにしに出てきたんかわからないルクレースと実は強いぞマックス・・・いい味出してます(^^;)
ありがとうですうう!!(感涙)
>マイホーム・パパになる前はシスコンだったんじゃないかな、マックスくん?
ふふふ・・・・。
ばれてますねー!!マックスの実体!!
>呪いが解けたガウリイ兄も見てみたかったですね。フェミニスト・・・ぷくく♪
>別れ際に「お前も一度帰ってこい。リナさんと一緒に」とか言ってたりして(^^)
あ、それ!!
絶対に言ってます!!
ガウリイ兄貴!!
>その兄ちゃんにかこつけてちゃっかりリナをおんぶしているガウリイもおいしかった(はぁと!)
>「ジ○クくん」のどの部分が元ネタになっているのかわからなかったので、ほと
>んどオリジナルの様な気持ちで読ませていただきました。(元ネタの方は先週ついに出ましたね!炎・松本さん!!)個人的にはルクレースとマックスにまた出てきてほしいので、このシリーズ続けていただけたらいいな〜と思っているのですが(おねだりの目 @@)
>それではまた!
はいはいー!!
機会があったらまた書きたいですー!!
先週の炎、松本さんには感激でしたー!!
ルクレース・・・・。どーしてるんだろう????

では、またー!!
>
>