◆−氷淵の宴3−エイス(2/9-05:52)No.8723 ┗なんか、だんだん深くなっていきますね〜−月の人(2/11-02:21)No.8761 ┗ありがとうございます!!−エイス(2/12-17:26)No.8796
8723 | 氷淵の宴3 | エイス E-mail URL | 2/9-05:52 |
おはようございます。エイスです。 長引いていた風邪もなんとか治ったらしく、結構元気です。 えと、氷淵の宴3なのですが、書き終えてみて、3話単体だとわけがわからないことに気付きました(笑) 一応4話も今書いているところなので、すぐではなくても週末までには載せたいなと思ってるのですが…。 すいません〜。3話わけわからなさすぎです…。これを承知の上で読んでください…。 なんか前書きが長くなっちゃいましたね。 3,4話で一応謎のお方の正体(?)とゼロスとの関係も解って…いただけたらいいなぁ(爆) 氷淵の宴 3 そこでは、全てのものが凍っていた。 草花も、生き物も、建物さえも。 全てが氷と雪に閉ざされていた。 いや、もしかしたらこの限りなく降りつづける雪さえも、凍り付いてしまっているのかもしれない。 そして、当の氷の館の中は、一瞬氷で出来ているのかと疑うようなガラスの城。 床も、柱も、天井も。全てがガラスや鏡で出来ているようだった。 「正に氷の館ですね…」 ゼロスはぐるりと周囲を見回しながら、一人呟く。 「さて。リナさんの魂はどこでしょうかねぇ。こういうのは、大体最上階か最下層と決まってるんですが」 よく解らない独り言を言いながら、一歩前に踏み出したその時。 『シンニュウシャ…カ…』 ゼロスの目の前に、半透明の少女が現れる。 「…見張りのようですね……」 だが、おかしい。普通ならゼロスを見つけたと同時に攻撃したっておかしくないのに、その少女はゼロスをただ見つめるだけで、何もしてこない。 そして 『……シツレイシマシタ。クロスサマ。ドウゾオトオリクダサイ』 「!?」 少女がそう言ったと同時に、少女が煙のように消えてしまい、その後ろから階段が浮かび上がる。 一瞬にも満たない間に、そこに無かった筈の階段が、まるで最初からあったかのようにゼロスの前に存在していた。 「これは…」 そして、階段の出現と同時に、何故か懐かしい気配を感じていた。 リナのとは違う、だがとても懐かしい気配。 見張りの少女の言葉も、ゼロスに不思議な不安を感じさせていた。 「…いえ、クロスなんて知りませんし、関係ありません。 僕はただ、リナさんを取り戻しに来ただけ」 ゼロスが静かに、目の前の階段を一歩一歩のぼり始めた。 階段をのぼりきると、そこはもう最上階のようだった。 「(…外からは少なくとも4,5階はあったと思ったのに)」 そう、ゼロスは1階分しか階段をのぼっていない。なのに本来2階の筈のそこは、既に最上階へと繋がっていた。 『つまらない時間稼ぎなんて嫌いですから……』 いきなり声をかけられて、ゼロスがはっと顔をあげる。 蒼い髪、色素の薄い瞳。蒼白の肌。 人型になっているものの、それはあの”蒼い人”だった。 「………返していただきましょうか。あの人を」 蒼い人の腕で、腕輪がカランと音を立てる。 『……パーティー会場では、貴方がゼロスなどと名乗ったせいで、確信が持てなかったのよ。 でも、あの子のおかげで貴方がクロスだと解ったわ』 「そんなことは聞いてません!!かえしてください!!」 ゼロスの言葉に、蒼い人の表情が変わる。 穏やかな空気が一変した。 『クロス…。何故…何故リアばかりを見るの!?こんなにも愛しているのに!!』 「言ったでしょう?僕はクロスと言う人は知りません。 シャブラニグドゥ五人の腹心、グレータービーストゼラスの部下。獣神官ゼロスです」 ヒュゥ… 一瞬、風が起こったかと思うと、次の瞬間ゼロスの服の端が裂かれた。 『……あの子は、私の作った子。貴方がここを訪ねてくれて来たときに貴方に攻撃しないように、貴方を認知する能力をつけた。 貴方は、間違いなくクロスよ』 「………」 腕輪の音が、冷たい館の中に響き渡る。 『……お願い。私を見てないことは解ってるわ。だけど、傍にいて欲しいの』 「……………………貴方を愛してませんから」 蒼い人が、悲しそうに笑う。 『……前にも、同じ答えだったわね』 カラ…カラ… 腕輪に、目が行く。 いや、どうしても見てしまうのだ。 『…ウフフ。憶えてる?これ』 ぞく…っ 嫌な予感。 思い出してはいけない。 『貴方が、リアに贈った物よ』 遠い、遠い記憶。 『あの子も、喜んで受け取ったみたいだけれど』 ”アイシスは、自らの愛する者の恋人を殺し、愛する者を手に入れようとした” 『なんで、私が持ってるのか……って?』 ”だが、それは間違いだった。愛する者は嘆き、アイシスを責めた” 『本当に……憶えていないのね……』 悲しく笑う。 そう、完全には思い出せなかったとはいえ、大切でもない、古い知識を憶えているはずがない。 なのに憶えていたのは…。 『私は…愛していたのよ…?本当に…』 ”怒りに狂ったアイシスが、正気を取り戻したときには…” 『一瞬でも良かったの。愛して欲しかった』 ”アイシスは悲しみ、嘆き、心を失った。 そして邪なる人の部分を失い、精霊へと変化した” 『なのに、愛してくれなかったから。リアばかり、妹ばかり見てたから』 ”だが、そこでも悲劇は起きた。” 『あの子はね、この腕輪をもらった時、貴方からもらったと嬉しそうに伝えに来たわ』 ”聖なる存在とは言え、人を殺した者を人々がこころよく思うわけがない” 『気が付いたら、どこから持ってきたのか…ナイフを握ってたわ。私』 ”アイシスは、氷の大地へと封じ込められた” 『怒ってたわね。貴方。当たり前のことだと思うけど……私も…苦しかったのに……』 ”だが精霊になっても、アイシスはその者を愛していた” 『気が付いたら、こんな冷たい館に押し込まれて……』 ”だから聖なる精霊と邪なる人の間で揺れながら、愛する者を待ちつづけたのだ。 心を失っても、その者を愛する想いだけは忘れなかったのだ” 『ずっと……待ってたのよ……』 ”それから気が遠くなるような時を、アイシスは生き続けた。 愛する者を待ちつづけた” 『リアは渡さないわ…』 冷たい瞳。 ”―これが、氷の館の伝説である―” ****************************************** …と、いうことでした。読み返してみて、かなり謎なところが多かったような…。 ちなみに『リア』さんは人の名前です。決して『リナ』のうち間違いではないです(笑) えと、次はクロスさんとアイシスさんの過去が解る…予定。 途中で内容変わるかも…。 こんなものを読んでくださってありがとうございました。それでは。 エイス |
8761 | なんか、だんだん深くなっていきますね〜 | 月の人 E-mail | 2/11-02:21 |
記事番号8723へのコメント こんばんは、エイス様、月の人です。 氷淵の宴3、読みました、感想です。 なんか、お話がすごく深くなっていってますね。 謎が多くなりましたし、続きがものすごく、気になります。 クロスというのは、ゼロス様のことでしょうか? 魔族だし、1000年もの長い間、生きているわけだし、ただその記憶をゼロス 様が覚えてないのかな、なんて思ったりしたんですが、わからないです。 人ならざるものは、アイシスというかただったんですね。 リアという妹がいるみたいですが、まさかこのリアって、リナちゃんの前世とか じゃないですよね。うむ、わからないですが・・・ でも、もしそうだとしたら、ゼロス様に会ったのはただの偶然とは思えない所が ありますね。出会うべきして、会ったものと思います。 まさか、アイシスって、リアをクロスを手に入れたいが為に、殺めたのでしょう か?アイシスは、その強い思いゆえに、ただ待ちつづけた。 そして、ゼロス様の登場で、クロスが来たのだと勘違いしたのか、それとも、そ のクロス本人なのか・・・ エイス様の小説は、世界観がとても好きです。 私、時間とか、精霊とか、神秘的なものがすごく好きなんです。 絶対、ありえないことなのに、実際あったことのように思える、そんな不思議な 感じが、この小説からも漂っています。 私なりに感じたことを書いてみたんですが、かなり変です。 それでも、読んでもらえると嬉しいです。 風邪の方は良くなったようでよかったです。 これからも、素敵な小説を読ませてくださいね。 それでは、失礼します。 アイシスはリアを絶対渡さないつもりなわけで、ゼロス様がどのような行動をと るか、すごく気になります。 エイス様の小説は、やっぱり世界観が素敵です。 私、こういうファイン他事ー |
8796 | ありがとうございます!! | エイス E-mail URL | 2/12-17:26 |
記事番号8761へのコメント > こんばんは、エイス様、月の人です。 > 氷淵の宴3、読みました、感想です。 こんにちは。月の人様。毎度ありがとうございます♪ > なんか、お話がすごく深くなっていってますね。 > 謎が多くなりましたし、続きがものすごく、気になります。 そう言っていただけると本当にありがたいです。 > クロスというのは、ゼロス様のことでしょうか? > 魔族だし、1000年もの長い間、生きているわけだし、ただその記憶をゼロス 様が覚えてないのかな、なんて思ったりしたんですが、わからないです。 レス書いた後に4話を書きますので、そちらを読んでいただければ解ります。 > 人ならざるものは、アイシスというかただったんですね。 > リアという妹がいるみたいですが、まさかこのリアって、リナちゃんの前世とか > じゃないですよね。うむ、わからないですが・・・ ぎくぎくぅっ > でも、もしそうだとしたら、ゼロス様に会ったのはただの偶然とは思えない所が > ありますね。出会うべきして、会ったものと思います。 そうですね…。運命ってやつでしょうか…。 > まさか、アイシスって、リアをクロスを手に入れたいが為に、殺めたのでしょう > か?アイシスは、その強い思いゆえに、ただ待ちつづけた。 > そして、ゼロス様の登場で、クロスが来たのだと勘違いしたのか、それとも、そ > のクロス本人なのか・・・ これも、4話で解っていただけるかと思います。 > エイス様の小説は、世界観がとても好きです。 > 私、時間とか、精霊とか、神秘的なものがすごく好きなんです。 > 絶対、ありえないことなのに、実際あったことのように思える、そんな不思議な > 感じが、この小説からも漂っています。 きゃぁっ!むちゃくちゃ嬉しいです!どうしよう…嬉しくてたまらないです…。 嬉しいことを言ってくださいます♪♪♪ 私も、時間とか精霊とか……天使と悪魔とか、そういうもの好きなんです。 どうもまとまらなくて、あまり書きませんけどね。 とにかく、こういうことを言っていただけると支えになります。 > 私なりに感じたことを書いてみたんですが、かなり変です。 > それでも、読んでもらえると嬉しいです。 > 風邪の方は良くなったようでよかったです。 > これからも、素敵な小説を読ませてくださいね。 > それでは、失礼します。 はい。ご期待を裏切らないように、なるべく頑張らせていただきます。 風邪のほうも結構治りましたしね。 > アイシスはリアを絶対渡さないつもりなわけで、ゼロス様がどのような行動をと > るか、すごく気になります。 どうなさるんでしょうねぇ…(おい)。 > エイス様の小説は、やっぱり世界観が素敵です。 > 私、こういうファイン他事ー ありがとうございます。これからもどうか、見てくださいな。 それでは。 エイス |