◆−もっと強く生きられる? きっと夢は叶う? #7−浅島 美悠(3/12-22:01)No.8987 ┣こんにちは!−住刃斬(3/13-19:05)No.8999 ┃┗はうはう〜でーすわぁ〜。−浅島 美悠(3/13-20:12)No.9000 ┗もっと強く生きられる? きっと夢は叶う? #8−浅島 美悠(3/13-20:15)No.9001 ┗もっと強く生きられる? きっと夢は叶う? #9−浅島 美悠(3/16-12:49)No.9031 ┗もっと強く生きられる? きっと夢は叶う? #10−浅島 美悠(3/19-20:52)No.9061
8987 | もっと強く生きられる? きっと夢は叶う? #7 | 浅島 美悠 | 3/12-22:01 |
やっとゼルリナっぽくらぶらぶに仕上がりましたわ! これを、セラちゃんことセラフィーナさんに。 そして、これを見て下さったゼルリナファンの皆様に捧げますわ。 ……………いえ…いらないんならいーです…駄文だし…。ですわ。 ちなみに、リディスちゃん今回はお休みですわ。(次回?) その代わり、レイン君が出ていまーすわ。 存在感薄くて、絶対誰も覚えてないとは思いますが…。ですわ。 #5にセリフだけ出てきてますから、それをご参照下さいでーすわ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ぼすんっ。 あたしはベットに、倒れるようにして仰向けに寝っころがる。 ……疲れたってこともあってこーしてんだけど……。 「はぁ…」 しっかし……厄介なことになったなぁ…。よりによってあたしが死んだ? 冗談じゃないわよ。あたしはもっと根太く生きて、世界中のおいしいものを食べまくるのが 夢なのに! 30代で死亡なんてまっぴらごめんよ。 あのリディスの言葉を信じれば、の話だけどね。 ………そーいえば……。 「あの子…本当に………」 「どうした? リナ」 「わひゃおう!!」 い、い、い、イキナリ顔近づけんなゼルガディスゥゥゥゥゥ!!! あわてて起き上がって、イモムシさんのごとくずりずりと後退する。 ……って…ちょっと待てぃぃぃぃぃ!!! 「上着着ろ! 上着!! 乙女の前でなんっちゅうカッコを!!」 「下は着ているんだし、別にいいだろう?」 「よかないわぃっ!!」 ガルルルルル…。(リナちゃん、威嚇の唸り。(笑)) 「あーわかったわかった」 しょうがないな、とでもいうような。そんな声。 うう……なんであたしがゼルと一緒の部屋に……。 アミエラが言うには、『2週間後に行う、赤の竜神のお祭りにお呼びしている神官様や 巫女さんもお呼びしているんで、ここしか……』ってことだったけど…。 ベットは一つしかないし、床で寝るにも布団はなし。 でも、こんなところでワガママ言っても何の得にもならないし……。 つーことで一応OKはしたんだけど……。 あの日じゃなかったら、火炎球(ファイヤー・ボール)の一つはぶっ放してたぞ! 「しかしお前、自分が死んだって聞かされてよく平気だな」 上着を着終わったゼルが、髪をふきふきあたしに問う。 「そりゃまー、あいつが口から出任せ言ったかもしれないし。 イキナリ言われて実感もわかないんだもん」 ぱ。と両手を広げて、あたしは『わかんない』のジェスチャーをする。 「それにほら、よく言うじゃない? 人生には無限の可能性があるってさ。 その無限の可能性の一つがここだったとすれば、もしかしたら、あたしの思い通りの 未来も、過去に戻ってから作れるじゃん」 「……お前の思い通りの未来ってのはちょっと…」 ………一体何を想像した、おまいわ。 「ゼルにはないの? そーゆー、自分の夢ってヤツ」 「………一応…あることはあるが…」 「へー、どんなの?……あ、そっか! ゼルは人間になるのが夢だったんだっけ」 「ちがう」 ………え? あたしは、否定の声を上げたゼルの顔を、まじまじと見つめてしまった。 ………あり? 顔がちょっち赤い…? 「い、いやその……。確かに、人になるのも俺の夢なんだが…。 …………もう一つあって……………今のところは、それが最優先だな…」 「ナニそれ。あ、まさかとは思うけど……」 途端、からかいモードに入るあたし。 「ステキな彼女持って、小さな白い家に住んで、幸せに暮らすとか!?」 直後、ゼルが硬直した。………おひおひ…それってまひゃか…。 「似たよーなモンだが…」 どんがらがっしゃーん!! あまりと言えばあまりな発言に、あたしはそばにあったちゃぶ台をひっくり返した。 「あんたはなんっっで!! ンな旧石器時代の女の子が言いそうなこと さらっと口にするワケ!?」 「なんで王宮の部屋にちゃぶ台が……?」 「細かいことは気にしない!」 しぴっ! と人さし指一本おったて、ゼルを黙らせる。 「しっかし…カノジョねぇ…。ゼルって今好きな女の子いる?」 なるべく、平静を装って聞いてみる。 ほとんどが勢いだったけれど、前々から気になっていたから。 「……ああ」 どくんっ。 心臓が高鳴る。あたしは見たことがなかった。ゼルが、こんなに綺麗に笑うなんて…。 「綺麗で、優しくて。 色々な意味で強かったな。あんなスゴイ女、今まで見たことなかった」 やめて。 「あいつといると心が安らぐ。 どんな不可能でも、可能にできる…そんな気に、させてくれる」 もういい。 やめて。 「体が元に戻らなくても、あいつと一緒なら…」 「やめて!!」 あたしは叫んでいた。この時、なんてバカなこと聞いたんだろうって思った。 「やめて……もういい…。もう……やめて…」 震えてしまう肩を、両手で抱きしめる。視界が滲んで、慌ててうつむく。 「リナ…?」 やめて……あたしじゃない女の話をしないで……。 あたしじゃない女に、そんな綺麗な笑顔を見せないで……。 「あたしじゃない女を…好きにならないで……あたしだけを……見て…」 口に出していた。いつの間にか。 驚愕の気配がした。 でも。どうでも、よかった。 ただただ下を向いて、床に落ちて行く自分の涙を見つめていた。 その時。 ふわっと軽く、唇に何か触れる。暖かいような、冷たいような。 「…!?」 目を思い切り見開く。そこにあったのは、ゼルの顔。 なん……で………あた、し…ゼルと………キスして…る? 「……誰がお前じゃないっていった?」 静かに呟いて抱きしめる。 「ちょっ……ゼル!」 「なんで気づいてくれない! みんなお前のことだ!! 俺が好きなのはお前だ! 俺がずっと想っていたのはお前だけだ!!」 まるで、なにかを吐き出すようにして叫ぶゼルガディス。 「え、え、え、え、え、え…………え……?」 急な展開についていけず、混乱しまくるあたし。 ……………………………って……え…。 『綺麗で、優しくて』 あれは…。 『色々な意味で強かったな』 あれは全部…。 『あんなスゴイ女、今まで見たことなかった』 『あいつといると心が安らぐ』 『どんな不可能でも、可能にできる…そんな気に、させてくれる』 みんな……あたしに……? そうわかった途端、ぽんっと顔が完熟トマトになった。 「な、なんで最初にそー言わないのよ! それ以前にそんな素振りしなかったじゃない!」 「お前が人並み以下に鈍すぎるんだよ! それに……」 「なによぉ……あたしだって…」 「旦那がいたから」 「アメリアと仲良さそうだったから」 『てっきり……』 …………………。 沈黙がその場に落ちる。あたしの涙は乾いていた。 「ぷっ……アハハハハハっ!」 唐突に、抱きしめていた手を放してゼルが笑い転げる。 可笑しくて、可笑しくて、たまらないとでも言うくらい。 「何笑って……ふっ…く…クク…っ」 『アハハハハハハっ!』 なぁ〜んだ…。一人でバッカみたい…。両思いだったんじゃん。 ぺたんと二人とも床に座って、今度は痛くなったお腹を押さえる。 「ちゃんと…はっきり言ってくれなきゃ……わかんないじゃない…」 「それは…こっちのセリフだ……」 ふと顔を上げる。目と目がぶつかって、動けなくなる。 ゼルが、くいっと顎をひかせ、顔を近づけてくる。 あたしは小さく笑って、ゆっくりと目を閉じた。 その先を知るのは、お月さまとお星さまのみ。 ………いや。もう一人…。 だが、『それ』を人と呼んでいいのだろうか。 部屋の様子を、木の枝に腰掛けて見ていたのは……。 一本の剣、だった。 リディスが腰にぶら下げていた、ブロート・ソードである。 『………』 『それ』は無言でその光景をしばしながめ─── やがて、虚空を割って消えて行った。 #7・了 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー えへ……ですわ。もはや何も言うことなし! 何考えているバカ女! とか思っちゃいましたでーすわ! こ〜〜〜んなお馬鹿なニセゼルリナを書いたあたしに、批評、もしくは カミソリれた〜を送って下さるお方(?)は、何かカキコして下さいですわ。 でゅわでゅわ! Miyu Asazima |
8999 | こんにちは! | 住刃斬 E-mail URL | 3/13-19:05 |
記事番号8987へのコメント こちらでは初めまして、ですね。 街に待った(笑)ゼルリナラブラブシーンに思わずコメントしなければッ! と妙な正義感に燃えてしまいました。 ゼルがリナに言った言葉、「綺麗で優しくて強くて一緒にいると心が安らぐ」っていうのはリナファン全員が思っている事でしょうね。私もそうです。まっすぐに前を見つめて絶対に後ろ向きな見方をしない。ゼルが惚れるのも無理ありませんね(笑)。 「なんで気づいてくれない! みんなお前のことだ!! 俺が好きなのはお前だ! 俺がずっと想っていたのはお前だけだ!!」 このゼルのセリフ、好きです。ゼルがどんなにリナを想っているのか、よくわかります。ゼルの想いが全てこのセリフに凝縮されていると思います。 続き、期待してます。 お体に気をつけて頑張ってください。 只今体調最悪の住刃 斬拝. |
9000 | はうはう〜でーすわぁ〜。 | 浅島 美悠 | 3/13-20:12 |
記事番号8999へのコメント こんにちは! ですわ。 >街に待った(笑)ゼルリナラブラブシーンに思わずコメントしなければッ! と妙な正義感に燃えてしまいました。 > ありがとうございますですわ〜〜(泣) >ゼルがリナに言った言葉、「綺麗で優しくて強くて一緒にいると心が安らぐ」っていうのはリナファン全員が思っている事でしょうね。私もそうです。まっすぐに前を見つめて絶対に後ろ向きな見方をしない。ゼルが惚れるのも無理ありませんね(笑)。 ええ。ガウリイもアメリアも、彼女に関わった人間全てはそう思っていると思いまーすわ。 >このゼルのセリフ、好きです。ゼルがどんなにリナを想っているのか、よくわかります。ゼルの想いが全てこのセリフに凝縮されていると思います。 そ……そんなに深く考えなかったんですが…。ですわ。 でも、そう言ってもらえると、とてもうれしいですわ。 > >続き、期待してます。 >お体に気をつけて頑張ってください。 はい! レインとリディス、今から乗せますわ! >只今体調最悪の住刃 斬拝. だ、大丈夫ですわ? お大事に……でーすわ。 |
9001 | もっと強く生きられる? きっと夢は叶う? #8 | 浅島 美悠 | 3/13-20:15 |
記事番号8987へのコメント ふっふっふっ……ですわ。 実は、#8や#7の部分は、前々からやりたかったシーン第二位なんですわ。 え? 第一位? それは後日……でーすわ。 んじゃ、お約束のリディス×レイン。いってみますですわ! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー その呪文が口から放たれる時、何百という国を滅し。 その剣が閃く時、何千という人間を殺す。 女も子供も、老人も、笑いながら殺し続ける、残虐非道な魔性の女。 群狼の白い魔女── 『リディス様。只今戻りました』 質素な部屋に、虚空を割って来た<剣>はそう言った。 だが、そこには自分以外の姿はなかった。 『……?』 そのまま<剣>は、リディスを探して部屋をうろつく。 まさか。 いなくなった? 自分に何も言わず? 魔族にはない感情が、<剣>を支配する。 置いていかれた恐怖。捨てられたことへの絶望。魔族が好むはずの、負の感情。 あの方がいなくては、あの方に仕えていなければ、自分の価値がなくなってしまう。 その時。 がちゃ。 後ろで、扉の開く音。慌てて振り向く。 「ん? 帰っていたのか、レイン」 そこには、求めていた自分の主がいた。 裸で。 『……………』 「フン。セイルーンの偵察から帰って来たんだろう? 様子はどうだった?」 <剣>──レインは答えない。否、答えられない。 「そう言えば……着替えを忘れたんだが、どこにあるか知らな…」 『ベっベットに! 置いて、あります!』 くるりとまた180°回転する。どうやら背を(?)向けたらしい。 「おい、どうした?」 『なっなんでもありませんから! 早くお着替えください!』 頭に疑問符を浮かべながら、言われた通りにする。 しばらくして、最初に口を開いたのはレインだった。 『……て、偵察の報告ですが、今のところセイルーンに大きな動きはあまりなし。 明日ぐらいに、また張ってみます。…………もうよろしいでしょうか』 ああ、と短い返事に、レインはゆっくりと振り向いた。 タオルで拭くたびに、しゃらしゃらと鈴にも似た音を出す、リディスの髪。 本人にとっては不快音らしいが、レインはそうは思わない。 むしろ、優しい響きがあると──そう感じていた。 「まさかとは思うがお前……」 『はっ、はいっ』 いきなり声をかけられ、裏返った声を出すレイン。 「私の裸でも見て興奮したのか?」 ………こういう恥ずかしいセリフをさらりと、しかも無表情で言わないでほしい。 『でっ、いえっ、そん、な…あっあり…っ……』 モロに焦って、意味不明言葉を発するレインを見て、リディスは苦笑する。 「フン。ホント……人間らしいな、お前は」 『かっ……からかわないで下さい!』 はたから見れば異様な光景だっただろう。 合成獣(キメラ)であり、将軍(ジェネラル)クラスの実力を持つ少女が、剣と会話を しているのである。だが、二人とも、そんなことは気にしなかった。 『とにかく、今日はもうお休みください。精神世界(アストラルサイド)を2回以上も渡っているのですから、体力を大きく消費なさっているでしょう?』 「まあ……。確かに疲れてはいるが……」 頬をこりこりとかく。それを見て、今度はレインがくすりと言った……いや、笑った。 「……なんだ?」 『あ…いえ……』 恥ずかしそうに呟き、ベットに横になったリディスの脇まで移動する。 『リディス様が幼少の頃……。 うまく精神世界を移動することができなくて、どうやったら自分のようにできるのか、と聞いて来た時のことを……今思い出しまして……』 「ああ……」 瞳を閉じて、遠い記憶を探る。 4つの時、か。ゼロスがいきなり現れたり消えたりするのを見ているうちに……。 私もやってみたいと……思うようになって……レインに頼んで…。 「…結局のところ、ゼラスの力を得て、できるようになったんだっけな。フン」 クスクスと静かに笑うレインとリディス。 「お前には感謝しているぞレイン。こんな私に18年も付き合ってくれて……」 『いえ。自分は……』 口ごもる。 『自分は………あなた様の…従者ですから……』 安らかな寝息を立て始める、異形の少女。 そこには獣将軍としての面影はなく、普通の少女の寝顔があるばかり。 ふぉっ…。 淡い光が辺りに満ち、レインの姿が変わっていく。剣から、人間へと。 空色の髪の毛に、草色の瞳。端正な顔だちの青年。 「……オレは…命に代えてもあなたを守ります…」 そっと、起こさないように細心の注意を施しながら、リディスの頬に触れる。 「愛しております。リディス様……」 耳元で囁き、軽く唇にキスをする。立ち上がり、背を向ける。 「…今一度の口づけを……お許しください…」 言って。 ひゅんっ。 レインはその場から去って行った。 #8 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー う〜ん。レイン君ちょっと純情+素直すぎたかな? でーすわ。 実は美悠は、このカップルとっても気に入ってますわ。 皆さんはどうですか? ですわ。 ではでは、この辺で、ですわ。短くてごめんなさいでーすわ。 『ゼルリナでてきてねーじゃんか』とゆーお方、『えー話やー』とゆーお方。 なんでもいいからカキコぷりーづでーすわ。でゅわでゅわ。 Miyu Asazima |
9031 | もっと強く生きられる? きっと夢は叶う? #9 | 浅島 美悠 | 3/16-12:49 |
記事番号9001へのコメント 「全軍魔法シフト! レベル・アルファ!」 「魔法砲兵団は右翼へ! 急げ!」 ………………。 「なんか…ヒマだね…」 「あ、ああ…」 約束の三日目、セイルーンの郊外にて。俺とリナはすることがなくなっていた。 いや、リディスが来ればそういう事もないだろーが……。 「こんなんじゃ…三日間兵士の特訓やってた時の方がよかったわね…」 「リナ様、ゼルガディス様」 後ろから声がした。 「アミエラ…どうしたの?」 「いえ…。リナ様達の援護を、と思いまして……」 言って、にらみつけるように前方──セイルーンの街を見据える。 両の拳が震えている。 「怖いか…?」 「………ちがうって言ったら、ウソになりますね…」 俺の問いに、苦笑しながら答える。 「でも、ここで怖がっていても何にもなんないし、正義じゃありませんから」 「……そーいえばアミエラ。あなた魔法は使える?」 ふと思い出したように、今度はリナが聞いてきた。 「はい。精霊魔術と黒魔術を。でも、巫女としてはまだまだ半人前で…。 復活(リザレクション)とか、高位の白魔術はちょっと……」 えへへ、と軽く笑って舌を出す。その動作は、アメリアに似ていた。 『リディス様、もうそろそろ…』 「ああ。わかっている」 そのセイルーンより少し離れた木の上に、リディスはいた。 「久しぶりに、楽しい戦になりそうだ──」 フン。 片手を上につき出し、印を組む。混沌の言葉(カオス・ワーズ)が口から漏れる。 「天を翔ける聖なる存在 我に集いて翼と成せ」 背に、光が集まる。 「──飛封翔翼(レイ・リアネル)」 ばさぁ…。 赤い。血のように真っ赤な翼が、リディスの背に生える。 「フン!」 笑みを張り付けたまま、飛び立つ。 「! 来ます!」 アミエラが叫ぶ。 「優しき流れたゆとう水 輝き燃える赤き炎 永遠を吹き過ぎゆく風 母なる存在無限の大地 総ての力在るものは 我に従え 我の意 赴くままに」 上か! 同時だった。 「散れーーーーー!!!」 俺が叫んだのと。 「天輪(アルティメット)」 奴の呪文が炸裂したのは。 ごあっ! 白い光が、俺の傍をかする! どぉぉぉおおおぉぉお!! 「きゃっ!」 「くっ!」 アミエラとリナが、衝撃に思わず尻餅をつく。 「大丈夫か! 二人とも!」 「このくらいで、へたるあたしじゃないわよ!」 「右に同じく、です!」 俺の大声につられて、叫び返す二人。 「フン…どうした。怖じ気づいたのか?」 ──聞きたくない声が、真上から聞こえた。 フワリと舞い降りる影。 真っ赤な翼の生えた……天使…? 「……随分派手なごとーじょーじゃない。見かけによらず目立ち屋なのね」 リナがぱんぱんと埃を払いつつ、リディスに言い放つ。 「そうか? 私にとっては普通だが」 リナの挑発にも乗らず、ひょいと肩をすくめ………俺を睨む。 「フン…。小猿と仲良くしていたか? ゼルガディス」 「小猿じゃぬわぁぁぁぁぁいぃぃぃぃ!!」 「リ、リナ様落ち着いて!!」 じたじたと暴れるリナを、アミエラが押さえている。 そんなことなど気にもせず……いや、無視を決め込んでいる、と言った方がいいか…。 リディスが髪をかき上げる 「レイン。小猿と王女の相手を」 『リディス様! 危険です! お一人で……』 「平気だ」 どこからともなく響く声。 『……わかりました。ご武運を!』 言ってまもなく、リディスの剣に光が集まる。 光が収まり、二十歳前後の男が姿を現した。剣に化けていた魔族か! 「リナ・インバース覚悟!!」 「……できないのよ! 簡単には!」 男がリナに向かって魔力球を放つ! ずごぉぉおんっ!! 「リナっ!」 俺がリナに駆け寄ろうとして── ひゅっ! ガギィィィィンっ!! 振り下ろされたリディスの剣を、自分のブロード・ソードで受け止める! こいつっ……もう一本持ってたのか…! 「お前の腕……試させてもらうぞ!」 ギギっ……。 「くっ…」 重いっ…!! 思わず弾き、間合いを取る。 戦いの火蓋は、切って落とされた。 #9・了 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー いよいよ始まりましたですわ! 第一次セイルーン大戦!(勝手に命名) あ、ちなみに言っておきますと、リディスちゃんの髪の長さは胸の辺りぐらいですわ。 ではでは、短いですけど失礼いたしまーすわ! なにか感想や批評ぷりーず! でーすわ!! でゅわ! Miyu Asazima |
9061 | もっと強く生きられる? きっと夢は叶う? #10 | 浅島 美悠 | 3/19-20:52 |
記事番号9031へのコメント トツゼンですが! 祝・連載十回目突破でーすわ!! 応援してくださいましたきょん太様、セラちゃん、がぜる様、にゃら様、斬様。 そしてその他の読者様! どうありがとうございますわ!! このシリーズも、いよいよ中盤に突入! ですわ!! ではではごゆるりと! でーすわ!! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ………ぉおん…。 「さて。見学といきましょうか(はぁと)」 遠い爆発音と共に、ニコ目の神官が呟いた。 爆煙の中から、青年が現れる。 空色の髪に草色の瞳、なかなかのハンサムさん。歳は、ゼルと同じくらい。 ………人に例えるなら、の話だが。 「あんた…リディスより少し下のランクってとこ?」 「答える必要はない!」 かっ! どおぉぉんっ! 奴……レインが放った魔力球を余裕で避け、呪文を唱える。 ふっ! あの日も越したし、ゼルの思いも聞けたし! リナちゃんバリバリ絶好調!! いっきまーす! 「烈閃砲!(エルメリア・フレイム)」 白い光が、レインに向かって疾る! 避けた所を狙って、ブレイクさせる! が。 ちらりと後ろに目をやって… ばぢっ! 右手で…叩き落とした……。 「くぅっ…」 右手の部分を押さえる。烈閃砲の一撃を受けたのだから当たり前だが…。 なぜ……避けずに…? 「覚悟しなさい! 魔族!」 やたら元気な掛け声と共に、あたしの背後から小さな影が飛び出す。 アミエラ! 「たあぁぁぁ!!」 ひょい。 ずごがしゃっ! 一歩横に移動したレインの脇をすり抜けて、頭から着地する。 う〜ん……ここんとこはやっぱアメリアの血だな〜。 「………っぷはぁ〜…。っと。さすがですねっ! 私の一撃を見破るとは!」 めりこんだ頭を引っこ抜き、何事も無かったかのように言い放つ。 「着地に失敗したんじゃなかったのか…?」 「気のせいです! 崩霊裂(ラ・ティルト)!!」 こうっ! 不意打ちで放った、アミエラの精霊魔術最強の術が、レインに直撃した! 青白い火柱が天を貫き──消える。 立っているのは、あたしとアミエラだけだった。 だが。胸騒ぎが止まらない。まだ、いる。どこかに、いる。 …………! 「アミエラ!」 「え…?」 くっ! 自然と体が動く。走って、アミエラを突き飛ばす。 それは、あまりにもゆっくりに思えた。 ズッ……。 無数の空色の針が、あたしの脇腹に突き刺さった。 「魔皇霊斬(アストラル・ヴァイン)!」 ヴィン…。 ゼルの剣が赤く光る。 「はっ!」 そのまま自然体で、リディスに切りかかる! それを難なく避けるリディス。 そして何をトチったか、剣を鞘に戻し、ゼルガディスに向かって突進する! 「フン!」 がっ! 伸びるような膝蹴りが、ゼルガディスの腹にヒットした。 「っ!」 叫びにならない叫びを上げ、よろめくゼルガディスの腕を掴み、上へ放り投げる! 「進歩なし──か!」 吠え、自分も翼を使ってゼルガディスの上へ回り込む! 速い! 「フン!」 ごす! 右頬を殴る。 「ふざけるな!! この程度なのか!?」 ダン! 地面に叩きつけられたゼルの胸ぐらを引っ掴み、みぞおちに拳を入れる。 その反動で、ゼルが大きく吹っ飛ぶ。 「この程度で、あの小猿を守れると思っているのか!?」 ばきっ! またもや先回りをして、背に蹴りつける。 とうとう、前に倒れるゼルガディス。 「この程度で…リナ・インバースを……守れると思っているのか………」 ちゃき。 そばにあった剣を拾い、首筋に当てる。 「答えろ! これがお前の本気か!? 素手の女にさえ勝てんのか!?」 「悪かったな…」 低く呻くようにして、ゼルガディスが呟く。 「だが……つけあがってもらっちゃ困るぜ…。明かり(ライティング)!」 かっ!! 「ぐあっ!」 至近距離から照らされた光明に、目を焼かれる。 その間に体制を直し、新たな呪文を唱える。 「冥壊屍(ゴズ・ヴ・ロー)!」 「フン!」 目を押さえつつも、翼で空へ舞い上がる。 「ちっ…」 舌打ちしながらも、再びじゅ文を唱え出すゼルガディス。 戦いは、始まったばかり──── #10・了 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ああああああああっ!! 石を投げないででーすわ! リナちゃんファンの方ごめんなさいですわ。(本気で) 大丈夫! あのまま死ぬなんてことはありませんわ!! リナちゃんファイト! ガ・ン・バ! でーすわ。あとあとお知らせですわ。 あたし、浅島 美悠は、3・21から一週間近く旅行に出ます。 その間、これの掲載ストップですわ〜。クスン。(←?) ま、応援して下さるお方としばしのお別れ、ですわ。 『いってらっしゃ〜い』とか、『二度と帰ってくんなアホー』とか思ったお方。 ぜひぜひカキコぷりーず! でーすわ。でゅわ! オフロ入って寝よー。ですわ。 Miyu Asazima |