◆−MERRY X'MAS−Merry(3/24-23:38)No.9124
 ┣はじめまして−にゃら(3/28-00:56)No.9178
 ┃┗Re:はじめまして−Merry(3/28-23:51)No.9193
 ┣花吹雪(ゼロリナ)−Merry(3/29-23:20)NEWNo.9216
 ┗とてもいいお話ですね−月の人(3/31-08:47)NEWNo.9253
  ┗とっても長い素敵な感想をありがとうございます。−Merry(4/1-01:08)NEWNo.9270


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9124MERRY X'MASMerry E-mail URL3/24-23:38


はじめまして、&お久しぶりです。
某サイトの管理人をしているMerryです。
以前はこちらに良く投稿していたのですけど(笑)
ちょっと忙しくなりまして遠のいてしまいました。
それで、少し余裕が出てきたので、短編を載せようと思います。
カップリングはゼロリナです。
あ〜・・・でも、これってゼロリナって言えるのかな?
とにかくゼロスは出てますので、お好きな人は読んで下さい。
それでは。

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MERRY X'MAS


可愛い君の影を引き摺り
冷たい海に溺れそうは夜は
色とりどりの罪で着飾り
月に君の夢を見る


私はいつものように外に出た。外は真っ白の雪景色で、まだちらちらと雪が降っている。道理で寒いと思った。私の隣を歩くお得意さんに微笑みながら、雪が積もっていることを告げて見送る。この後の仕事は入っていない。私は懐からいつも吸っているたばこを取り出して、火をつけようとした。背後から突然、誰かに抱きすくめられた。
「やっとみつけました リナさん」
私はびっくりして、身体に力を込めて振り払った。背後に抱き着いていたのは私よりも背の高い、びっくりするぐらい顔の整った軍服をきた男だった。
「何よ、あんたなんか知らない!」
私が一歩後退しようとするのをその男はなれた手つきで肩を抱き、自分のほうに引き寄せてささやいた。
「帰るのが遅くなったから怒っているのですか?でも、僕も貴方のことずっと探していたのですよ」
「なんか勘違いしてるんじゃないの!私、貴方のこと知らないし、リナって言う女の子ともしらいわよ!」
男が驚いたように手を離し、私を見つめた。
「僕です、ゼロスです」
「知らない。私、リーナ。」
「だって、その来てる服だって」
私の着ているベルベットの黒いロングスカートを見ていった。
「これ、古着屋で買ったの」
「こんなに似てるのに……。」
「誰に?」
「僕の帰りを待ってくれている人」
「その人、こんなお店で働いていたわけ?」
私は、さっき自分が出てきた売春宿をさして言った。
ゼロスは黙って首を振った。
「でしょ、さっさと帰ってよ。仕事の邪魔」
「ああ、わかりました。さっきはすみません、抱き着いたりして。そうだ、貴方に良く似た女の子を見掛けたら、ゼロスが探していると告げて下さい。」
「見かけたらね」
私は持っていたたばこに灯を点して吸った。ゼロスがその様子に眉を顰める。おそらくそのリナという女の子はたばこを吸っていなかったのだろう。
ゼロスは黙って私の下を去っていった。



それから、彼はここら辺の界隈によく姿を見せるようになった。その整った容姿と、恋人探しをしていることの不思議さが魅力なのか、女の子に人気がある。独りで歩いているときもあったが、たいていはどこかの店の女の子が隣に歩いていた。そんなところを恋人に見られたらどうする気だろう。たまに私のところにも顔を出す。仕事が人段落ついて、外で星を見ていると、ゼロスが近くのベンチに腰をかけた。
「見つかった?恋人」
「いや、まだ」
「そう、大変ね」
私がそう答えると、ゼロスがくすくすと笑った。何がおかしいのか私が問い詰めると、彼は細い目を更に細めていった。
「黙っているときは本当にそっくりなのですけど、口を開くと失望します」
「あたりまえでしょ?別人なのだから」
「気が強いですね」
「リナって娘は気が強かったの?」
「気になります?」
私が黙っていると、ゼロスはくすりと笑った後遠い目をしていった。
「気は強かったですよ。でも、うるさいってほどじゃなかったですね」
「私がまるでうるさいみたいじゃない」
ゼロスは立ち上がって私の腕を取ると、壁際に私を押し付けて耳元でささやいた。
「気の強い娘は好きですよ」
私は手首に軽くスナップを利かせてゼロスの頬を平手打した。
「残念ながら、私貴方みたいな人好みじゃないの」
頬を押さえて呆然としているゼロスを置いて私はお店の中に入っていった。
なによ!あんな奴。



数日後、酷い雨の日にお得意さんをお店の出口まで見送ると、向かい側の建物の外階段のところにゼロスがうずくまって座っていた。その上に屋根はなく、直接雨を浴びている状況だ。私は傘を差して近づいて、声をかけた。
「ゼロス、こんなところにいたら風邪引くわよ。それとも、シャワーでも浴びてる気?」
彼の肩に手をかけると冷たかった。かなり長時間ここにいたみたいだ。私の声に気がついたのか、ゼロスがゆっくりと顔を上げる。目がぼうっとしているし、少し身体からアルコールの匂いがした。お酒を飲んだみたいだ。私が視線をずらすと、ゼロスの手にはウォッカが握られているのが視界に入った。
ゼロスは私と目が合うと、私を抱き寄せ少しかすれた声でささやくように言った。
「会いたかったですよ。ずっと探していました……」
この間と同じ状況なのに、振り払えない。
誰に会いたかったの?
私?
それとも、リナ?
ゼロスの唇がいとおしそうに名前を紡ぐ。リーナにはたりない短い唇の動き。私はそれを見なかったことにした。
「ごめんなさい。ね、こんなところにいたら風邪引くから、部屋にいこう」
私は泣き出しそうになるのをこらえて、彼の胸に抱かれたまま呟いた。
もう、誰に似ていても良い。
彼が誰を見ていても良い。
今日だけは、彼を独占したかった。



あの日から、ゼロスはよく私の店に顔を出すようになった。私の部屋にも良く泊まっていくようになった。以前みたいに町中徘徊しているなんてことはしなくなったみたいだ。元来器用なのか、ゼロスはギターを弾いてその日の生活費をたたき出している。今日も私の仕事の無いときに店の外で私と話しながらギターの練習をしている。
「ね、ゼロス」
「う…ん?」
メロディを考えているときのぼんやりとした返事。邪魔してはいけないのだろうけど、どうしても聞きたくていった。
「もし、もしもさ、リナが戻ってきたら、私とリナどっちを取る?」
「気になりますか?」
「ただ、いってみたかっただけよ」
私は強がってゼロスから目をそらした。ゼロスは私が強がっているのが分かったのか、くすくす笑いながらいった。
「今目の前にいる人を取ります」
ゼロスが私の顔を覗き込む。耳たぶまで真っ赤になった私の顔を見て満足そうに肯きながら言葉を紡ぐ。
「別に、いまさらどうってことじゃないんです。ただ、絶対帰って来ると約束をしたから」
私はじっと見られていることに耐えれなくなって目をそらした。だから、彼がすごく悲しそうな表情を一瞬だけ浮かべたのに気がつかなかった。



ゼロスはそう答えてくれたものの、やっぱり私はリナという存在が気になるわけで、お店の無い昼間に町の人に聞き込みに回るとある程度の消息をそこで知ることになる。


「ゼロス、明日クリスマスだから、どっか行こうか」
「リーナさん、お店は良いのですか?」
「お店は夜からだから、お昼においしいレストランでも行こう」
私の誘いにゼロスは嬉しそうに笑った。
「それでは、あの時着てきたワンピース来てきてほしいのですけど」
「いいよ、そんなに似合ってた?」
本当ならこんな時には着たく無い服だけど、彼の中にいるリナに勝つにはこれしかないのかもしれない。見てなさい、私のほうが良い女だってことゼロスに分かってもらわなきゃ。
翌日、雪が少し降っている。ホワイト・クリスマスだ。
ベルベットのワンピースを着て、待ち合わせの場所に行くと既にゼロスが来ていて私の姿を見ていつもは細い目を大きく見開いた後、微笑んだ。ゼロスが私の肩を抱き、二人並んで歩く。
予約したレストランで、二人で向かい合って食事をする。私が奇麗にナイフとフォークで鶏肉を切り分けているのを見てゼロスがいった。
「なんか、そっちのほうがおいしそうですね」
ゼロスは、ナイフとフォークが旨く使えないみたいで鶏肉がバラバラになっている。あれじゃあ、食べるところが少なかろう。
ゼロスが、親鳥の餌を待つひな鳥みたいに口を開けたので私は周囲の目を気にしながらゼロスの口に切った鶏肉をほうり込んだ。
「あ、おいしいです。ずっとそうやって食べさせて下さい」
「駄目、すぐ甘えるんだから」
食事も終わり、後は私のお店まで二人で歩くだけの時間しかない。雪が降っていて少し寒かったので、私がゼロスに寄り添うとゼロスも私の肩に手を描けてより一層自分のほうに引き寄せた。私は、ゼロスの肩に頭を預け黙って二人で歩いていた。ゼロスはワインを飲んだ所為で、頬がほんのり赤くなって目が少し潤んでいる。彼が、私の耳元で優しくささやいた。
「愛しています。リナさん」
せっかく温かい気持ちで歩いていたのに、急にさっと寒さが私の全身を襲った。冷水をかけられたみたいだった。私はゼロスから振り払うように離れ言った。
「私、リーナよ。リナじゃないの」
ゼロスは無理矢理夢から覚めたような、酷く驚いた顔をした後私にすまないと呟いた。
「私あの後、リナさんのこと調べたの。リナさんて、あの大きな洋館に住んでいたんでしょ?彼女はね、フランスに行こうとして船に乗ったのよ。その船が出港してまもなく嵐に遭い難破して、リナさんも……」
ゼロスは何も答えない。表情を隠した顔で私を見てる。
「私じゃ……駄目なの?」
「すみません。リナさんを探さないと。」
「何いってるの!リナさんは……」
「リナさんを探さないと。あうって約束したんです。クリスマスの日に。リナさん、雪の降る日は怖いから独りでいたくないって言って、いつも僕を部屋に呼んで……」
私が止めるのも聞かずに、私の手を振り払ってゼロスは一目散に走っていった。
私ったら、馬鹿見たい。
ゼロスが、リナ以外の女に振り向かないなんてとっくに分かっていたのに。
それでも、自分だけのものにしたくて。
馬鹿見たい。
私はその後を追いかけたけれど、高いヒールの靴では限度がある。私が、そのリナが住んでいたという洋館について中に入ったときすでにゼロスは床に倒れていた。
私が慌てて抱えた。冷たい。息をしていない。
急にゼロスのからだが光り輝いたかと思うと、ゼロスのからだが霧のようにすっと消えてその後には、一粒のエメラルドが寂しそうに輝いていた。


寂しがり屋の君に見せよう この目はあの時のまま
濡れ手もなく 乾いてもなく
君だけを見つめる
こうして逢える日を
僕は信じていた

MERRY X'MAS!
雪は変わらない!
永遠に変わらない!
君は独りじゃない!


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お気づきの人もいるかと思いますが。
TheYellow Monkeyの名盤といわれた
「jaguar hard pain」の中に収録されている「MERRY X'MAS」という曲の
歌詞を引用させていただきました。


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9178はじめましてにゃら E-mail 3/28-00:56
記事番号9124へのコメント

はじめまして。にゃらです。
「MERRY X'MAS」読ませていただきました。

なんだかとても切なくなるお話でしたね。
時代背景は日本で例えると戦後あたりでしょうか?
ゼロスくんはどこかへ遠征に行っていた兵士さん?
リーナさんは何故あんなにもリナちゃんにそっくりだったのでしょう?
ゼロスくんはリナちゃんと恋人同士ではなかったのでしょうか?
そして・・・ゼロスくんは生きていたのでしょうか?

リーナさんは売春宿で働いてたりタバコを吸っていたり・・・
まるでリナちゃんが不良になったみたいですね。想像すると恐いかもしれませんね(^^;
そのタバコを吸ってる姿を眉をひそめて見るゼロスくんがなんとも言えません。純粋っぽくて。

でもゼロスくん結構いい加減な女関係を築いていましたね。
彼らしいと言うかなんと言うか・・・
リーナさんに頬をぶたれて呆然としちゃってるし。でもそれは自業自得なのかな?
手首のスナップを効かせて叩くリーナさんもさすがですね(^^)

ゼロスくんが雨の中酔ってリーナさんに「リナ」と囁きかけるのがすごく読んでてせつなかったです。
「リーナには足りない短い唇の動き」
きっとリーナさんには辛かったでしょうね。

リーナさんには「今目の前にいる人を取ります」と言いながら、結局はリナちゃんの元に帰ってしまったゼロスくん。
そんな思わせぶりな態度はリーナさんに悪いです。いけませんねぇ。

最後にいきなり「リナさんを探さないと・・・」と言って洋館に行くゼロスくん。
果たしてリナちゃんには会えたのでしょうか?
そもそもリナちゃんは本当に死んでいたのでしょうか?
もしかするとリーナがリナ?

わけのわからない感想ですみません。

本当に奥の深い小説でした。
一気に読み上げてしまうほど惹きつけられました。
ぜひ次回作も読ませてくださいね。

それでは。


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9193Re:はじめましてMerry E-mail URL3/28-23:51
記事番号9178へのコメント

にゃらさんは No.9178「はじめまして」で書きました。
>
>はじめまして。にゃらです。

はじめまして。Merryです。

>「MERRY X'MAS」読ませていただきました。
>
ありがとうございます。

>なんだかとても切なくなるお話でしたね。
>時代背景は日本で例えると戦後あたりでしょうか?

そうですね、一応ヨーロッパの小国という設定なので
日本みたいにぼろぼろじゃないですけど。


>ゼロスくんはどこかへ遠征に行っていた兵士さん?

とりあえず、遠いところへの遠征に行った兵士です。
無事に生きて帰れたのはほんの小人数で。

>リーナさんは何故あんなにもリナちゃんにそっくりだったのでしょう?
>ゼロスくんはリナちゃんと恋人同士ではなかったのでしょうか?

ゼロスとリナの関係は、ここでは表面上はただの幼なじみで
本当は恋人同士みたいな感じになっています。

>リーナさんは売春宿で働いてたりタバコを吸っていたり・・・
>まるでリナちゃんが不良になったみたいですね。想像すると恐いかもしれませんね(^^;
>そのタバコを吸ってる姿を眉をひそめて見るゼロスくんがなんとも言えません。純粋っぽくて。

リナに重ねていたので、少しでも違うところを発見すると嫌な感じを受けたのですね。


>でもゼロスくん結構いい加減な女関係を築いていましたね。
>彼らしいと言うかなんと言うか・・・

私の中のゼロスはどうも、たらしで・・・。
結局最後はリナで落ち着くというのが好きなんです。


>ゼロスくんが雨の中酔ってリーナさんに「リナ」と囁きかけるのがすごく読んでてせつなかったです。
>「リーナには足りない短い唇の動き」
>きっとリーナさんには辛かったでしょうね。

ここを書きたいために書いたんです。
この小説。
切ないといっていただけて、書いた方としては大変嬉しいです。

>最後にいきなり「リナさんを探さないと・・・」と言って洋館に行くゼロスくん。
>果たしてリナちゃんには会えたのでしょうか?
>そもそもリナちゃんは本当に死んでいたのでしょうか?
>もしかするとリーナがリナ?

そこら辺のなぞは、読んだ人がそれぞれ考えるという事にしてあります。


>本当に奥の深い小説でした。
>一気に読み上げてしまうほど惹きつけられました。
>ぜひ次回作も読ませてくださいね。

大変丁寧な感想をありがとうございました。
次回作も、こういう風な小説を書こうと思っていますので
その時はよろしくお願いします。
>それでは。
>
>

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9216花吹雪(ゼロリナ)Merry E-mail URL3/29-23:20
記事番号9124へのコメント

花吹雪


「リナさん、相変わらずギター弾くのうまいですね」
向かい合うようにして座っているアメリアが、リナが一曲弾き終わるのと同時に拍手と共に言った。
「長い間弾いてるしね。ほらアメリア、ギターもって。」
アメリアは、リナに頼んでギターを教えてもらう事にしたのだ。学校の先輩のバンド活動を見て、やってみたくなったのだという。その先輩とやらがアメリアの片思いの相手である事をリナはもちろん知っている。
「フレットを押さえるときはね……」
リナが丁寧に、アメリアのフォームから教えていく。
「春休み返上してるんだから、気合い入れていくよ!」
リナがびしびしとアメリアを注意していく。窓の外は、満開のさくらが咲いていて、時折吹く風に花びらがさらわれていく。
「リナさんて、何がきっかけでギター弾こうと思ったんですか?」
「…アメリアと同じ」
「ええっ…リナさんも好きな人が弾いていたからですか……?ってあれ?そうすると中学生のときに、もうギター弾いている人が身近にいたんですか?」
「誰が身近な人間だといったのよ。ミュージシャン……好きなミュージシャンがギタリストだったから。その人の弾く音楽を理解したくて」
リナが少し照れるようにして言う言葉を、アメリアは理解できた。人を好きになると、その人の好きなものを少しでも理解したくなるのだから。
「で、それは誰?」
「アメリア!いいから弾くの!」
リナが顔を真っ赤にして、その話しを止めようと無理矢理話しを変えた。そんなに言うのが嫌なのだろうか?不思議に思いながらアメリアは、いわれた通りにギターをひき出した。



「すっかり遅くなっちゃいました」
「わざわざ音楽室借りて練習する事も無いと思ったんだけど」
「でも、二人でギターを鳴らせる場所なんてここぐらいしか思い付かなかったんです。」
日は暮れて、二人でギターを背負いながら学校から帰る。校門の前の道は桜並木になっていて、ちょっとした風ではらはらと花びらが舞散り花吹雪になっている。暗い中で見る桜はすごく神秘的に見える。リナとアメリアはしばらくその美しさに見とれて桜を見上げていた。すると、一陣の風が吹き荒れ花びらを舞い上げる。強い風に二人は目を取られたとき、リナは急に目眩に襲われた。立っているのがやっとぐらいだったのが次第に強くなり、意識を手放していく感覚になる。
「リナさん?!」
アメリアの驚いたような、悲鳴交じりに自分を呼ぶ声を遠いどこかで聞いていた。



「あの、大丈夫ですか?」
開いた目に入ってきた大きくて、指の長い手。誰の手だろう?アメリアの手じゃない。リナは、不思議に重いながら顔をあげた。目の前にはしゃがみこむようにして、リナの表情を伺っている切れ長の目の美丈夫がいる。
そうだ、突然目眩に襲われて倒れそうになったんだ。
リナはあたりを見回すと、どこか知らないところに座り込んでいる事を知った。学校の正門前の道じゃない。桜並木なのは同じだけれども、川沿いの土手だ。
黙っているリナを心配に思ったのか、青年は更に問い掛けてくる。
「具合悪そうですね」
その声に聞き覚えが合ったのか、リナはもう一度その男の顔を見た。
「ゼロス!?」
そう、忘れもしないかれこれ5,6年はファンをしているであろう、リナがギターを弾くきっかけを作ったミュージシャンだ。しかし、今の容貌よりだいぶ若い。この顔立ちは、ファーストアルバムぐらいのときに似ている。もしかして……。
「僕のファンの娘ですか。それじゃ、なおさらこんな所に放っておけません。僕の家に来ますか?もう、電車はないですし具合も悪そうですから少し休んでいかれると良いですよ。」
リナは、恥ずかしいのを承知で今年が西暦何年であるかを聞いた。返ってきた答えは、丁度ゼロスのいるバンドがファーストアルバムを出した時期と重なった。どうやら、リナはしらないうちにタイムスリップしてきたようだった。




そこから歩いて十分のアパートの一室にリナはいた。ここがゼロスの家である。家主は今コーヒーを入れるために台所に立っている。男一人暮らしなのに部屋はこぎれいだ。恋人が片づけにきてるのだろうなと、リナはふとそんな事をぼんやりと考える。リナが元の時代にいたとき、ゼロスはすでに結婚していた。サードアルバムが出たときに結婚したのではないかという噂がファンの間で錯綜したので、リナはその頃ではないかと半ばあきらめていた。今は、まだ独身。とはいえ、女好きで知られるゼロスの事である。恋人の一人や二人はいて当然だろう。
「どうぞ」
ゼロスは優しい物腰で、リナの前にコーヒーのカップを置いた。カップからは温かそうに湯気が出ている。
「具合まだ悪そうですね」
そういって、ゼロスは自分のコップをテーブルに置くとリナの額に自分の手を置いた。リナの身体の温度が一度上昇する。それにつられるようにして、頬が上気する。
「熱はないみたいですね」
ゼロスは、手を放す。
リナが顔を真っ赤にしているのを見て、ゼロスはにやりと人の悪い笑みを浮かべてリナにキスをする。
リナは驚きのあまり声が出ない。ゼロスが、その仕種を見てくすくすと笑い出したのでリナはからかわれていたことに気が付き頬を膨らました。



行くところのないリナは結局ゼロスのところにおいてもらう事にした。だいぶここの生活にも慣れてきた。ゼロスはリナをたいせつに扱うし、めっきりと女遊びもしなくなった。
リナがベッドメイキングしているところへ、風呂上がりの髪の毛がまだぬれたままのゼロスが近寄ってくる。シーツを代えようとしているリナを邪魔するように、ゼロスはそのままベッドの上に転がった。
「邪魔よ、ゼロス。シーツもう、2週間も代えてないんだし」
「いいじゃないですか。せっかくの匂いが消えちゃいますよ」
ゼロスが、リナの瞳を覗き込むようにして言う台詞に、リナは顔を真っ赤にして目をそらした。ベッドには、ゼロス一人だけの匂いが染み付いているわけではなかった。
照れて顔を背けた、リナの腕を引き寄せてゼロスはリナの首筋に顔を埋める。色の白い、リナの首元に鮮やかなキスマークが残る。
「どこにも行かせませんっていう印です。」
「どこにも……行かないよ」
リナは、恥ずかしそうに呟く。
「僕の側を離れないでください」
リナを抱きしめながら、悲しそうな表情をしてゼロスは呟いた。



帰りが遅い。
いつも遅くなるときは、電話を入れてくれた。もう、時計は深夜を回っている。
他に、好きな娘でもできたのだろうか。
……やっぱり、そうなのだろうか。いつか、来るとは思っていたけれど。
自分の捨てられる日が。
リナは一人で頬杖をついて、すわってゼロスが帰ってくるのを待っている。居たたまれなくなって、リナは靴を履いて外に出た。もう、すぐそこまで帰ってきてるかもしれないのだから。
ただ、今は会いたい。
歩いて、ふと顔を上げるとゼロスとはじめてあった川縁の桜並木だ。もうすっかり葉桜になっている。並木道の向こうに、ギターを背負った背の高い人影が見えた。
帰ってきた……!
リナがそう思ったとたん、どこからか桜吹雪がリナの全身を包みこむ。むせ返るような桜吹雪に、リナは身動きが取れない。
ゼロスが、リナの名前を呼んだ。リナはそれに答えようとしたが、声が出ない。そのまま、意識が薄らいでいった。




「リナさん、しっかりして下さい」
聞き覚えのある声。アメリアだ。リナがそうっと目を開くとアメリアが心配そうに自分の顔を覗き込んでいた。川縁の風景が消え、今は通いなれた正門前の桜並木にいる。
「すっごく心配したんです。リナさん、急に意識なくしちゃうし。もう!どうしたんですか?」
夢?
いまのは、幻だったの?
リナは、何故か涙があふれてきた。夢で終わらせてしまえるほど、浅い想いじゃないくて。
本気だったのに。
リナはこらえきれないのか、ずっと泣いている。
「リナさん?!どうかしたんですか?!」
「アメリア、聞いて。私、夢を見ていたの。絶対覚めたくない夢……」
「リナさん、首もとの……それ、さっき無かったですよね」
リナが、顔を覆っていた右手を離し首もとに触れる。それは、ゼロスにつけられた痕。
夢じゃ、無かったの?


夢に包まれた ほんのささいなあの時の
君の匂いは恥じらうしたたかな花
呪われたように 何かに取り付かれたように
夜な夜な名を呼んだ
くちびるでふさいでくれ


もう、会えないかもしれないけれど。私の事本気だったって思って良いの?


花吹雪 風の中 君と歩いた道
花吹雪この心 病い重い想い


ずっと聞いていた、最近発売された新曲が頭の中で、リフレインする。


話したい事 山のようにあったけれど
もうどうでもいい 今は君に触りたい
抱き合っていたら希望も悩みも忘れる
だらしないくらい
何度も何度も下さい


貴方は、桜が咲くたびに私の事思い出してるって、信じても良い?


花吹雪 風の中 君と分かれた道
花吹雪 ふり続く 他に誰もいない
花吹雪 幻覚を見てたような毎日
花吹雪 花吹雪 風の中を泳げ




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引用/THE YELLOW MONKEY 6thアルバム「SICKS」より「花吹雪」

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9253とてもいいお話ですね月の人 E-mail 3/31-08:47
記事番号9124へのコメント

おはようございます、Merry様、月の人です。
こちらで、作品を読むことができて、とても、嬉しいです。
では、感想です。
[MERRY X’MAS]
ゼロス様は、リナちゃんと勘違いして、リーナさんに抱きつき、二人は出会いました。ゼロス様は、どれほどの長い間、リナちゃんを探していたのでしょうか?
リーナさんと会えたのは、ただの偶然・・・それとも・・・なんか不思議な雰囲気が漂っていますね。

ゼロス様は、女の子を連れて、探していたんですね。リナちゃんに見られたら、なんて弁解するんでしょうね。リーナさんは、気が強いようですね。ゼロス様、そんな事を言ったらだめですよ。でも、そんな言葉とはうらはらに、なぜか、心は空虚じゃないかなと思ってしまいました。そうなると、ちょっと、切ないですね。

雨に濡れているゼロス様、何かあったのでしょうか?リーナさんが声をかけると、リナちゃんと間違って、「ずっと、探していました。」と・・・リーナさんが振り払えない気持ち・・・わかるような気がします。ほっとけないんですよね、こんなゼロス様を・・・。ゼロス様の唇が愛しそうに名前を紡ぐ、リーナさんにはたりない唇の動き・・・ここで、ぶわっと涙が溢れました。切ないです、それでも、一緒にいたくて、涙をこらえ、ゼロス様の胸に抱かれて、なんていうんだろう、「愛」というものを深く刻み込まれたような気がします。

ゼロス様がギターを弾くんですね。きっと、静かなバラードとか、愛の詩とか、心にしみる曲を弾くのでしょうか。魂に響きそうですね。
今、目の前にいるリーナさんを取ると言ったゼロス様、それでも、悲しそうな表情を浮かべる、リナちゃんのことが忘れられないんでしょうね。

ゼロス様とリーナさんのクリスマスの甘いひととき・・・
ゼロス様が甘えてる姿が目に浮かぶようです。せっかく、いい気分だったリーナさんに、ゼロス様は名前をリナさんと呼んでしまいましたね。リーナさんは、リナちゃんの事を話しました。どれだけつらかったことか・・・それを話すという事は、ゼロス様が離れるかもしれない予感というものがあったかもしれないですね。

ゼロス様は、リナちゃんの家に行き、そのまま冷たくなっていました。
光り輝いて、霧のように消えて・・・ここで、私が思った事は、ゼロス様はすでに死んでいて、リナちゃんとの約束の為に、奇跡を起こしたか、それとも、長い間生き続けられる存在で、滅んだのか・・・とにかく、強い想いがあったからこそ、この世界に生きていたんじゃないかな、なんて、思ってしまったんですけど・・・
う〜ん、エメラルドに何か託されていたのか・・・本当に色々と考えられる、深いお話で、素晴らしいです。

Merry様は、歌詞の引用の仕方が、とてもうまいですね。

では、次の感想です。
[花吹雪]
うわ〜、なんて私好みな作品でしょうか。時間をタイムスリップするという、現実ではありえない、不可思議な出来事なのに、そう思えないのはなぜでしょう。
この作品の魅力ですね。すごく惹かれました。

桜を見上げていた時に、舞い上がる花びら、花吹雪にリナちゃんは意識がなくなり、目覚めた時は、タイムスリップして、昔のゼロス様に出会う。
これは、偶然なのか、必然なのか、運命なのか・・・深いものがありますね。

ゼロス様の家に来たリナちゃん、彼に介抱してもらうリナちゃんがかわいいです。
そんなリナちゃんにキスをしてからかうゼロス様、さすがとしかいいようがないですね。(笑)

リナちゃんを大切に扱うゼロス様、気にいったんでしょうね、生活を続ける中で、育んでいったのでしょうか、深い絆を・・
ゼロス様、なんか妖しいんですけど・・・シーツに残る二人分の匂い・・・
ちょっとお待ちください、(かってに想像中、そして自爆)
二人は寄り添って眠っていたんでしょうか。あっ、顔が・・・
リナちゃんの首元にキスマークを残しました、彼女を抱きしめ、ゼロス様がいった言葉、「僕の側を離れないでください。」きっと、心の中で、貴方がいなくなったら僕はどうすればいいのかわからない、複雑な気持ちがあったんじゃないかと、思いました。

桜吹雪に消えるリナちゃん・・・そして、元いた場所へ帰っていて・・
夢を見ていたと思ったリナちゃん、でも、リナちゃんの首元にはゼロス様がつけたキスマークが残っていて・・・
ああ〜っ、いいですね〜。夢じゃない証に残されたもの、それは、ゼロス様と一緒にいた証拠・・・はぁーっ、ため息が・・・余韻に浸っています。

最近出した新曲にリナちゃんを求めている、ゼロス様の歌詞・・・
お互い強く想っていて、忘れられないでいる・・・
できれば、二人には出会ってほしいですね。もし、出会えたら、時を超えて出会うわけですよね、素敵ですね〜、そうなったらきっと離れない事でしょう。

とても、心に残る作品でした。現実ではありえないことを錯覚させる、いや実際起こったように感じさせる、不思議な感覚・・・

とても長くなってしまいました。お暇なときでいいので、読んでもらえると嬉しいです。勝手に書き散らかしてますが・・・
それでは、体には気をつけてくださいね。
素敵な小説、ありがとうございました。













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9270とっても長い素敵な感想をありがとうございます。Merry E-mail URL4/1-01:08
記事番号9253へのコメント

月の人さんは No.9253「とてもいいお話ですね」で書きました。
>
>おはようございます、Merry様、月の人です。

おはようございます。お久しぶりです。月の人様。


>こちらで、作品を読むことができて、とても、嬉しいです。

最近、舞い戻ってきました。

>では、感想です。
>[MERRY X’MAS]
>ゼロス様は、リナちゃんと勘違いして、リーナさんに抱きつき、二人は出会いました。ゼロス様は、どれほどの長い間、リナちゃんを探していたのでしょうか?
>リーナさんと会えたのは、ただの偶然・・・それとも・・・なんか不思議な雰囲気が漂っていますね。
>

出会いのシーンを唐突にしたかったんです。
それと、次にゼロスに抱きしめられるときのリーナの心の変化をはっきり出したくて。

>ゼロス様は、女の子を連れて、探していたんですね。リナちゃんに見られたら、なんて弁解するんでしょうね。リーナさんは、気が強いようですね。ゼロス様、そんな事を言ったらだめですよ。でも、そんな言葉とはうらはらに、なぜか、心は空虚じゃないかなと思ってしまいました。そうなると、ちょっと、切ないですね。
>

どことなくぼんやりとしているゼロスを表現したかったので、旨く書けたみたいで良かったです。


>雨に濡れているゼロス様、何かあったのでしょうか?リーナさんが声をかけると、リナちゃんと間違って、「ずっと、探していました。」と・・・リーナさんが振り払えない気持ち・・・わかるような気がします。ほっとけないんですよね、こんなゼロス様を・・・。ゼロス様の唇が愛しそうに名前を紡ぐ、リーナさんにはたりない唇の動き・・・ここで、ぶわっと涙が溢れました。切ないです、それでも、一緒にいたくて、涙をこらえ、ゼロス様の胸に抱かれて、なんていうんだろう、「愛」というものを深く刻み込まれたような気がします。
>

名前を呼ぶシーン、何度の書き直しました。
最初は、リナさんて口に出していたんですけどそれじゃ、あんまり印象に残らないかなと思い
口に出さないで、言葉数だけを知ってリーナがショックを受けるという表現にしたんです。



>ゼロス様がギターを弾くんですね。きっと、静かなバラードとか、愛の詩とか、心にしみる曲を弾くのでしょうか。魂に響きそうですね。
>今、目の前にいるリーナさんを取ると言ったゼロス様、それでも、悲しそうな表情を浮かべる、リナちゃんのことが忘れられないんでしょうね。
>
>ゼロス様とリーナさんのクリスマスの甘いひととき・・・
>ゼロス様が甘えてる姿が目に浮かぶようです。せっかく、いい気分だったリーナさんに、ゼロス様は名前をリナさんと呼んでしまいましたね。リーナさんは、リナちゃんの事を話しました。どれだけつらかったことか・・・それを話すという事は、ゼロス様が離れるかもしれない予感というものがあったかもしれないですね。
>

ゼロスの甘えるシーンは書いてるこっちが恥ずかしかったです(笑)


>ゼロス様は、リナちゃんの家に行き、そのまま冷たくなっていました。
>光り輝いて、霧のように消えて・・・ここで、私が思った事は、ゼロス様はすでに死んでいて、リナちゃんとの約束の為に、奇跡を起こしたか、それとも、長い間生き続けられる存在で、滅んだのか・・・とにかく、強い想いがあったからこそ、この世界に生きていたんじゃないかな、なんて、思ってしまったんですけど・・・
>う〜ん、エメラルドに何か託されていたのか・・・本当に色々と考えられる、深いお話で、素晴らしいです。
>

ここら辺はいろいろと話しの続きを考えているんですけど。(ゼロス視点とか)
書こうかかくまいか今考えているんです。

>Merry様は、歌詞の引用の仕方が、とてもうまいですね。

ありがとうございます!
この歌大好きなので、うまく生かせて良かったです。


>
>では、次の感想です。
>[花吹雪]
>うわ〜、なんて私好みな作品でしょうか。時間をタイムスリップするという、現実ではありえない、不可思議な出来事なのに、そう思えないのはなぜでしょう。
>この作品の魅力ですね。すごく惹かれました。
>

タイムスリップするはなし始めて書いたんですよ。
ちょっと、旨く書けるか心配だったのですが。

>桜を見上げていた時に、舞い上がる花びら、花吹雪にリナちゃんは意識がなくなり、目覚めた時は、タイムスリップして、昔のゼロス様に出会う。
>これは、偶然なのか、必然なのか、運命なのか・・・深いものがありますね。
>
>ゼロス様の家に来たリナちゃん、彼に介抱してもらうリナちゃんがかわいいです。
>そんなリナちゃんにキスをしてからかうゼロス様、さすがとしかいいようがないですね。(笑)
>

ここらへんは、王道という事で(笑)かかずにはいられない、ゼロリナラブラブシーンです。


>リナちゃんを大切に扱うゼロス様、気にいったんでしょうね、生活を続ける中で、育んでいったのでしょうか、深い絆を・・
>ゼロス様、なんか妖しいんですけど・・・シーツに残る二人分の匂い・・・
>ちょっとお待ちください、(かってに想像中、そして自爆)
>二人は寄り添って眠っていたんでしょうか。あっ、顔が・・・

直接的にいろいろ書くよりも、表現を柔らかくして包み隠した方が
なんか、いやらしいかなとおもって・・・。想像以上に、いやらしい文章になってしまいました。(笑)
>リナちゃんの首元にキスマークを残しました、彼女を抱きしめ、ゼロス様がいった言葉、「僕の側を離れないでください。」きっと、心の中で、貴方がいなくなったら僕はどうすればいいのかわからない、複雑な気持ちがあったんじゃないかと、思いました。
>
>桜吹雪に消えるリナちゃん・・・そして、元いた場所へ帰っていて・・
>夢を見ていたと思ったリナちゃん、でも、リナちゃんの首元にはゼロス様がつけたキスマークが残っていて・・・
>ああ〜っ、いいですね〜。夢じゃない証に残されたもの、それは、ゼロス様と一緒にいた証拠・・・はぁーっ、ため息が・・・余韻に浸っています。
>
>最近出した新曲にリナちゃんを求めている、ゼロス様の歌詞・・・
>お互い強く想っていて、忘れられないでいる・・・
>できれば、二人には出会ってほしいですね。もし、出会えたら、時を超えて出会うわけですよね、素敵ですね〜、そうなったらきっと離れない事でしょう。
>

実は、これ明確にしなかったんですけど。書いて良いのかな?
ゼロスくん、現在に戻ってくるとすでに結婚しているって言う設定なんですよ。
リナがいなくなって、絶望のどん底に叩き落とされたのを救い上げてくれた人と結婚したという。
Merryのなかでは、ゼラス様かな?とか思いつつ書きましたけど。


>とても、心に残る作品でした。現実ではありえないことを錯覚させる、いや実際起こったように感じさせる、不思議な感覚・・・
>
>とても長くなってしまいました。お暇なときでいいので、読んでもらえると嬉しいです。勝手に書き散らかしてますが・・・
>それでは、体には気をつけてくださいね。
>素敵な小説、ありがとうございました。
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こちらこそ、素敵な感想ありがとうございました。
こんなに丁寧に、素敵な感想をいただけるなんて本当に、嬉しいです。

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