◆−たどり着くために(19)−T−HOPE(3/30-23:12)No.9244
 ┗たどり着くために(20)−T−HOPE(3/31-08:19)No.9252
  ┣望実様発見♪♪♪−紅葉(3/31-15:14)No.9262
  ┃┗えぇとぉ〜(^^;)−T−HOPE(3/31-23:02)No.9268
  ┣二番乗り〜−神代  櫻(4/2-00:44)No.9286
  ┃┗有り難うございます♪−T−HOPE(4/4-23:05)NEWNo.9351
  ┣Re:たどり着くために(20)−はえとり草(4/2-21:20)No.9300
  ┃┗感想ありがとうございました〜(^^)−T−HOPE(4/4-23:06)NEWNo.9352
  ┗たどり着くために(21)−T−HOPE(4/4-23:07)NEWNo.9353
   ┣ざ・すとぉかぁ♪−紅葉(4/5-11:17)NEWNo.9360
   ┃┗す、すとぉかぁはちょっと(笑)−T−HOPE(4/5-23:01)NEWNo.9383
   ┗少しずつ明らかにっ……!(興奮)−庵 瑠嬌(4/5-17:25)NEWNo.9373
    ┗明らかに……なってるんでしょうか?(謎(^^;)−T−HOPE(4/5-23:02)NEWNo.9384


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9244たどり着くために(19)T−HOPE E-mail URL3/30-23:12


 こんばんは〜……T−HOPEです。
 えぇぇとぉぉぉ……これは、ものすご〜〜〜く昔に途中まで投稿させていただいた代物の続きなんですけど……。
 実は、まだ、終わってません(死)
 いえ、終わらせるべく、現在鋭意努力中なんですけど〜、何でか終わってくれないんです(;;)
 そんなのでもよろしければ、目を通してやっていただけると、幸いですぅ。
 ……一応、まとめに向かっている筈(あくまで、筈(^^;)なので……。

****************


       たどり着くために
          ――もう一人の「私」へ――      



 そこは闇に満ちあふれていた。
 ふと浮かび上がる意識が、ただ、虚空を見た。
 ……認識は、ずいぶん遅れてやってきた。
(…………???)
 ――ここは、いったい、何処なのか。
 リカは、ようやくそう考える程度に頭を動かし始め、視線を巡らせた。
(……判らない……)
 何故だろう。
 頭を走る化学反応の集合が、疎外され、非常識にゆっくりになっているようなそんな感覚。ただ一単語すら、紡ぐのに全力を尽くしているような。
 けれど理由は、やはり、判らない。
 ……いや。
(……――夢……だから?)
 だとしたら、これは、“誰”の夢なのだろう?
 疑問を抱いた瞬間、急に、視界の一部が開けた。
(…………?)
 リカの意識は、自然、そこに吸い寄せられた。
 その、時。
 不意に、柔らかくそれでいて何処か凍えるほど冷たい声が、響いた。
『暴爆呪(ブラスト・ボム)!』
 ……瞬間、視界が染まり、爆発音が耳元をつんざいて駆け抜けていった。
(…………痛ぅっ……)
 耳がじんじんするのを、軽く叩いて押さえ、何とかやり過ごす。
 そして、はたと意識を戻した時、既に場面は幾分か先に進んでいた。
 闇色に滲む人影が、柔らかな雰囲気に見えるものをまといながら佇んでいるのを、誰かが見ている……。
 ――誰、が……。
『その呪符、あたしに売ってくんないっ!?』
 その惑いを吹き飛ばすような勢いで、声が轟いた。
 明るい声。
 澄んだ声。
 迷わないわけではない。でも……迷いながらもそれを抱いて進めるほど毅い声。
 ……リカは、その声の響きを、知っていた。
(……リナ!?)
 驚く一方で、やはりと思う自分がいた。
 今、心のすぐ横と呼べるほど近くにいる少女の夢…………精神体も、夢を見るのだろうか。それともこれは、また別のものか……。
 ともあれ、夢の主を知ったリカは、前以上に熱心に耳と目を動かし始めた。
 影は、少女の言葉に少し揺らめいた……よう、だった。

 ――そう思う次の刹那。視界がブレて、場面が変わった。
 風が吹いて、緑の匂いがする。
 静かな夜。虫の声。
 そんな中、月を背に、高く積まれた木箱の上に腰掛けてこちらを見下ろしてくる人影、一つ。
『――成程』
 何処か夏の夜に漂ってくる花の香りに似せた、甘い声。笑いをにじませているのが、聞いていて判る。
『ただの人間じゃない、という話を聞いてはいましたが――確かにある意味ではその通りですね』
『……褒めてるつもりなの?』
 こちらは、少し呆れたような少女の声。
 影は、楽しそうに応じた。
『ほとんど最高の賛辞ですよ。――僕たち魔族が、人間に対するものとしては、ね』
 少女が、ふと、眉をひそめた。

 ――そしてまた、場面は移る。
 今度の舞台は、燃え盛る街。
 瓦礫の崩れる音、火の全てを嘗め尽くそうとする音が、ひっきりなしに響く。
 焦げ臭い匂い、肌をちりちりと刺す熱気の中を、傍らに影を一つ置いて歩いていく。
 不意に、影が立ち止まった。
 ふわりと漆黒のマントが翻り、その懐に少女を包んだ。
『――?』
 不思議そうな少女。
 次の瞬間、
 …………凄まじい爆光が、二人の姿をかき消した……。

 ――視界が、ズレる。
 影が、少女に背を向けて立っているのが見えた。
 場所は……判らない。少女の意識はその時、影だけに向けられていたから。
 ふと、相手が振り返り、見ることができた微笑。
 変わらない柔らかな声が、その微笑とともに、座っているらしい少女へと降った。
『それでは――僕は行きます。
 できれば二度とお会いしないことを祈りますよ。リナさん。
 もしそんなことがあるとすれば、その時の僕は、おそらく、獣王様の部下、獣神官として動いているはずですから――』
『もし会うとすれば敵同士――あるいは命の取り合い、ってことね』
 少女は、その言葉に、気負いのない淡々とした口調を返した。
 影はゆっくりと少女に背を向け、視線を遠くへ飛ばした。……少女の言葉を、吟味するように。
 少女は、ただその背に、視線を据えていた。
『――じゃあね、ゼロス』
 ほんの僅かに、揺れた、呼吸、
『もう会わないことを祈って――』

***********************

 あはは〜。ごめんなさい(^^;)
 今回のは殆ど、引用パロというかなんというか……。
 一応、リカちゃんにラストに大体のことを把握してもらうためには、リナちゃんとゼロス君の会話を教えておく必要があったんです〜。
 新しい話は……えぇ、明日には、続きを何とかしたいですが……。
 ……だって、急がないと、スレイが終わっちゃう(;;)
 いえ、終わってもパロは書くでしょぉけど、問題はルーク…………。次回、出てくる予定、です(((^^;)
 それでは、もの凄く心が広く、物好きにも続きを読んでやろうという方、どうぞお見捨てなくよろしくです〜(^^)

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9252たどり着くために(20)T−HOPE E-mail URL3/31-08:19
記事番号9244へのコメント

 ここの部分があるから、なかなか進まなかったんですよねぇ……この後も進みませんけど(−−;)
 とりあえず、リナとガウリィとルークとミリーナとゼロスと……私よくこんだけの人数書く気になったなぁ(^^;)
 ……まぁ、ガウリィあんまし喋ってないですが(笑)

**********************


       たどり着くために
          ――もう一人の「私」へ――



 少女は、夢からゆっくりと浮上して、静かに瞳を開いた。
 宿の低い天井、そして粗末な造りのランプが、まず目に入る。
(………………?)
 ゆっくりと頭をずらすと、柔らかいばかりの枕が、その通りの形にへこんでいった。
(…………なに、ここ……)
 思うその一方で、身体は自然に立ち上がり、身支度を整えていた……ようだった。リカが呆然とするその間に、ぱんぱんと、華奢な少女の手が、布団を軽く叩いてふくらませている。
 それを、まるで寝起きのぼんやりした半ば夢現の状態のように、リカは頭の隅の方で感じ取っていた。
 ……身体が。
 確かに、今、自分というもの、こう考えている自分が入っていると思える身体が、勝手に動いていく。
(なに?
 ……でもたしか、こんなことってまえに……)
 そうぼんやりとしたまま、考え込んだ時だった。
 いきなり部屋に、高いノックの音が響いた。
 と、同時に、快活な若い男の声が、
「おーい。起きてるかぁ?」
 リカは、びくっとした。
 ……あくまで、リカは。
 けれど、その身体を操る意識は、まるでそれが当たり前の日常であるかのように、足早にドアへ近づきながら、返答を返した。
「起きてるわよ。
 ってことでちょっとガウリィ。あたしが行くまで、まだ、ご飯食べ始めちゃ駄目だかんねっっっ!」

 ――明るい声。
 今、この部屋に窓から差し込む朝の光にも似た、鮮やかな、明るさ。
 リカは、はっとした。

「けどよぉ。オレ、もう、腹減っちまって……」
「だからって、一人で宿中の食料食い尽くすんじゃないっ。
 あたしの分も取っときなさいよっ」
「……お前さんじゃあるまいし……」
「なぁぁぁんか言ったぁぁぁっっっ?」

 ――毅い声。
 魔に追いつめられてなお、リカを励ますことができた。
 何もかも未知の状況におかれて、それでも、笑えた。
 …………そんな少女を、リカは、確かに知っていた。

(じゃぁこれ……じゃぁ、これ、は……)

 がちゃっと、粗末な造りの扉が少女の手によって開かれる。
 その向こうに立っていた背の高い青年の顔は、何故か影の中のように見えず、ただ、長いその金の髪の明るさだけが、リカには感じ取れた。

「とにかく、早く食いに行こうぜ、リナ」
「判ってるわよ、ガウリィ」

(………………リナ)

 リカの中にいきなり生まれた――あるいは目覚めた――少女の意識。
 
(……ここは…………リナの中……?)
 リカは、精神の瞳を見開いた。
 ――これは、夢なのだろうか、現なのだろうか?

(わたしは…………)

 リナがリカの中にいるのか、それとも……。
(今までのが全て夢で、もし、これが本当なら……)
 ……リカが、リナの中に、いるのか。

 それとも、全てが夢なのか。

(でもっ。
 でも、リナと話したのは……話したのは、夢じゃないっ)
 ――……リナの哀しみは、夢じゃ、なかった……。
 けれど、と、リカはそこで考え込んだ。
 その哀しみは…………そう、確かに調べた筈の、魔王の復活とやらは、どうなったのだろう?
 リナと、その保護者といった筈のガウリィという青年は、何やら楽しげに言葉を交わしながら、下の食堂へ降りていっている。
(……まだ、何も起こっていない、の…………?)
 ――それとも、何も起こらない? これはいったい何なのだろう……。
 再びリカが考え込んだ、その時、だった。
 ぴたり、と、二人の足が止まった。
(………………?)
 何故か、息詰まるような苦しげな空気がそこに漂う。
 信じられないとでも言いたげなリナの心の声――以前見たあの涙に通じるような重苦しい感情が、一瞬リカをかすめ、はっとして彼女は意識を外に向けた。
 その視線の先には、黒い短髪、長身で、些か目つきが悪い男が立っていた。
(……誰……?)
 その男の方は、まだこちらには気がついていない。ちょうど人の影になっている方向を向いて、何やら笑顔で話しかけていた。
「……――まさか……ルーク……?」
 信じられないとでも言いたげな声で、リナが呟いた。その肩が、小さく震える。
 ガウリィが、やはり言葉をこぼさないまま、そんなリナの肩にそっと手を置いた。
(ルーク…………?)
 リカは、確かに聞いた覚えのあるそれを反芻し、首をかしげた。
 ガウリィが、リナをのぞき込む。
「…………。
 ……声、かけるか?」
 リナが、ふぅと、何かを身体の外に絞り出すように吐息をついた。
「そーねぇ。
 ……どうしよっか、な。下手に声かけて、ヤなこと思い出させることになったら気の毒だし……」
 とりあえず、時間をおこうかと呟いて、リナがガウリィに目配せした、その瞬間、だった。
「あぁ、リナさんじゃありませんか?」
「……っっっ!」
 リナは、激しく瞬くと、何やら今聞いたものを否定してほしいとでも言いたげに、ガウリィを仰いだ。が、同じように目をぱちくりさせている顔に出会し、諦めたように首を振る。
「………………何だってこんな時にぃぃぃ」
「いやぁ、奇遇ですね?」
 そう声をかけながら、ルークと呼ばれた男と同じテーブルにつきつつ、ぱたぱたと手招きしたのは、漆黒の法衣を纏った青年のようだった。
「リナ、だぁぁぁ?
 ってお前何だこんなくそ危ないのと知り合いなのか、をいっ!?」
 ルークが、驚いたような顔でリナを見、声をかけた男を振り返って叫んだ。
「ちょぉっと待ちなさいよ、どういう意味それ!?」
「言葉通りの意味だろうが」
 ふんとそっぽをむくルークに、リナが拳を震わす。それを、ガウリィが、呆気にとられたように見ていた。
「何だかよく判らんが…………とりあえず、飯にするか?」
「んな場合かぁぁぁっっっ!」
 げしぃっとばかりに音のしそうな勢いでガウリィの頭を張り飛ばすと、リナは、周りの人間を後ずさりさせんばかりの勢いで、ルークのテーブルに近づいた。
「だいったいねぇ……あんた何だって、ゼロスみたいな怪しさ大爆発の輩と一緒にいるのよ!?」
「怪しさ……大爆発って……」
 ゼロスと呼ばれた男が、少し困った顔で頭をかく。
 と、ルークが軽く肩をすくめ、
「仕方ねーだろ。
 俺の愛しのミリーナ(はぁと)が、こいつの同行認めちまったんだからよ」
 ……その途端。ぴたり、と、リナとガウリィの動きが止まった。
 呆気にとられたような、それでいて冷たい何かを振り払えないような、そんな表情で、ルークを見る。
「………………」
「…………あんた……」
 かすれた声で、リナが一言呟き、続きを見失ったように唇を閉ざした。
 そうして見つめられたルークはといえば、ふと何か嫌なものを無意識に視界に映したかのように、一瞬だけ視線をそらし、けれど次の瞬間、驚いたような呆れたような、そんな顔で応じた。
「何だ何だぁ? んな、変な顔して。
 まさか旦那のボケが伝染して、俺とラブラブカップルなミリーナのこと忘れちまったとか言わねぇだろうな?」
「ラブラブじゃありません!」
 静かな、それでいて張りのある澄んだ声が、キッパリと割って入った。
 とたん、それまで胸を張っていたルークが、いきなり声の方に向き直り、
「ミリーナぁぁぁ」
 泣きつくような情けない声をあげるルークを、無視するように端然と座っているのは、銀の髪のすらりとした美女だった。
 落ち着いた所作で食事をとっていたその手を止めると、軽くリナ達に会釈をする。
 けれど、リナは……。
(…………何?)
 リナの中で見ていたリカは、リナとガウリィとに沸き上がっているその重苦しい空気に、首をひねった。
 誰も、何も動かない一拍。
 その雰囲気に、ミリーナが眉を寄せ、不審げな表情になった。
「……どうかしたんですか?」
 リナの視線が、ざっと、その女性の全身を動き、瞳に据えられる。
 ミリーナの瞳には、真摯な、それでいて苦しげな色を交えた暁の色が、映りこんでいた。
「お……おい、何だってんだよ。
 ミリーナが……」
 ルークが、僅かに喉に絡むような声で、割り込もうとする。
 けれど、それを遮るように、ガウリィが立ち、腕一本でそれを妨げた。
「おい! お前ら!?」
 リナが、小さく首をかしげた。そっと、唇を開く。
「ミリーナ…………?」
「……何かあったの?」
 その視線に、何を感じ取ったものか、ミリーナは、詳しい説明を求めるような表情になって、きちんと座り直した。リナは、その様子に、僅かに眉を寄せる。
「…………ガウリィ」
「いや……前と、同じ…………少し、違うか?」
「ゼロスの同類じゃ、ないのね?」
「それは違う」
 何やら首をひねるガウリィに、リナは、ちらりと視線を漆黒の法衣を纏ってにこにこ笑いながら香茶を口に運んでいる青年の方に投げてから、問うた。
 そして、ガウリィが首を横にキッパリと振るのを見て、小さく息を付いた。
「おい、だから何が……」
「リナさん。それは失礼というものですよ?」
 ルークが、苛立ちを露わにして口を挟もうとするその機先を制するように、ゼロスが、のんびりとした声でそうリナに言った。
 リナが、顔をしかめる。
「“誰に”失礼? ミリーナ?」
「いえ、僕に」
 にっこりとした微笑みを全く崩さぬまま、ゼロスはあっさりと言ってのけた。リナが、眉をつり上げる。
「ふぅん? つまり? 誇り高き魔族のあんたにしてみりゃぁ、人間なんぞと一緒にされるのは不快極まりない、と、そういうわけ?」
「おや。僕、そんなこと言いましたっけ?」
「……言ったようなもんでしょーが」
 嫌そうに一つ溜息をついて、リナは目を伏せた。
 ガウリィが、その横で、相変わらずミリーナとゼロスを見比べている。
 けれど、それ以外の人間にとっては、リカも含め、今のリナの台詞が、一瞬理解できなかった。
(…………何? 今、何て……)
「おい、今何て言った!?」
 ゼロスが、落ち着いた様子で、また一口、香茶を口に運ぶ。
(…………魔族……?)
「このすっとぼけ野郎が、魔族だってのかっ?」
「まー……そうだけど」
 リナは、ルークとは視線を合わせないまま、低い声でそうあっさりと応じた。
「んなこと、大声で叫ぶもんじゃないと思うわよ?」
 言いながら、ちらりと皮肉げな視線で周囲を見回す。
 いつの間にか、何やら妙な雰囲気を感じ取ったものらしく、その食堂には彼等以外の人の姿が殆ど見られなくなっていた。
 ただ、数人隅の方にいる人間が、ルークの大声に何やら戸惑ったような視線をこちらに向けていた。
「い、いや、んなこと言ったってなぁ……っ。
 そうだ、大体あんたらなんで、そんなのと知り合いなんだよ!?」
 その言葉に、一瞬、リナとがウリィは目を見交わした。
「…………。
 ……昔、色々あったのよ」
 一拍おいて、吐息に紛らわすように、リナが呟く。ルークとミリーナが、その様子に、眉を寄せ、不審げな顔になった。
「前にあのミルガズィアとかいうおっさんが絡んできたけど、そん時言ってた?」
「まぁ、そんなとこ。
 ……んで!? ゼロス。
 あんたが、真っ当に答えるとも思えないけど、今度はいったい何しに現れたのよ!?」
 ルークの方を見ずに軽く答えると、リナは瞳を険しくして、ゼロスを睨み据えた。
 けれど、ゼロスは変わらずにこにこ微笑んでいる。
「おやおや。怖いですねぇ、リナさん」
「も少し信憑性のある台詞喋れないわけ?」
 ――あんたがあたし怖がるわけないでしょう、と、リナは不機嫌そうに呟いた。
 ゼロスがそれを聞いて、僅かに肩をすくめる。
「そうですか?
 ……では、僕の目的がこちらの方だと言ったとしたら、その言葉もまた、信憑性がないもの、でしょうかねぇ?」
「…………っっっ!?」
 ふと、唇の端に冷たいものをよぎらせて、ゼロスはルークを指さした。
 リナが、顔を強張らせたまま、それを見ている。
 一瞬だけ、暁の瞳が伏せられ、けれどすぐまた、真っ直ぐにあげられた。弱さなど、微塵も見せない、その光。
 ほんの一刹那。ゼロスは笑みを消す。……それを、リカは見た。
 力を込めて見据えるリナには映らなかった、それは空白の表情だった。
「……あんた絡むと知った時点で、もの凄く嫌な予感したけど……」
 リナが、小さく溜息を落とした。
 と、そこに、いい加減腹に据えかねたような怒りと――それ以外の何か恐怖に似た色を隠した表情で、ルークが割り込んだ。
「だから先刻からお前ら何を悠長に会話してるんだ!?
 だいたい、俺のミリーナに近づいて俺が目的って……いったいどういう」
「“あなたの”ミリーナさん、ですか?」
 ゼロスが、にっこりと微笑んで、ルークに向き直った。
 リナの瞳が、暗く光る。
 ルークは、むっと顔をしかめ、眉を寄せた。
「それがどうしたよっ」
「いいえ、ただ……」
 ――僕は結局、“あなたの”ミリーナさんにはお会いしないままだったなぁ、と、ね。
 軽く肩をすくめ、ゼロスはあっさりそう言い切った。
 銀の髪の美女の隣に座り、香茶のカップを手にしたまま。
「………………ゼロス?」
 リナが、低い声で、そう彼の名を呼んだ。けれど、ゼロスはリナの方には視線を向けない。ただ、笑んだ表情のまま、ルークを眺めていた。
「……何言ってんだ、お前?」
 一瞬の、本人も気づかなかっただろう間の後、ルークは不審そうにそう問いかけた。
 ゼロスが、くすくすと笑う。
「お気づきでなかった……わけは、ないでしょう?
 むしろ気づいていたからこそ、あなたはあえて日常をなぞり、非日常から目をそらすことを選んだ……。
 そうですね?」
「だからっ、何が……っっっ!」
「まぁ、その努力は買って差し上げないこともないんですけど、ね」
「ゼロス!」
 ふわりと肩をすくめるゼロスに、リナが、尖った声を投げかけた。
 けれど、ゼロスは振り向かないまま、面白そうに、首をかしげた。
「おや? リナさん。
 何故僕を止められるんです?」
「あんたどういうつもりよ!?」
「嫌ですねぇ……」
 ゼロスは、かたんとカップをおき、軽く指を揺らして見せた。
「僕はただ、ルークさんに、真実を認めていただきたいだけ、ですよ」
「“何”のために?」
 押し殺すようなリナの声に、ゼロスはまた、くすりと笑った。そして、人差し指を唇に寄せ、
「それは、秘密です」
「ちょっと待て、だから何なんだよあんたら先刻から!」
 だんっ、とテーブルを叩き、ルークが吠えるように叫んだ。そして、ゼロスの襟首を掴もうと、その腕を伸ばす。
 それより早く、すいとゼロスは立ち上がり、ミリーナの後ろへ移動していた。
「そんなに、認めたくないものですか?」
「だからっっっ!」
 相変わらず人の良さそうな笑みを消さないゼロスに、ルークは拳を震わせた。
 ゼロスが、ほんの少し笑みに困ったようなものを混ぜ、軽く首をかしげる。
「そうですねぇ…………。
 ……では、“こちらの”ミリーナさんにご協力いただくしか、ありませんよね?」
 ぽん、と軽く肩に手を置かれ、それでもミリーナは動かなかった。
 リナと、それからルークの眉が、軽くひそめられる。
「ミリーナ……?」
 ルークの呼ぶ声に、ミリーナの方が、軽く跳ねた。
 端正で冷静なその顔が、怯えるように常より白く強張り、額に汗を浮かべている。
 まるで何かから必死に逃れようとしているように……そして何かを思い出そうとしているように。
 ゼロスは、楽しそうにミリーナに問いかけた。
「さぁ、ミリーナさん。
 ……あなたはもう、薄々は気づきつつあるんじゃないですか?」
「…………何のことかしら」
 硬い声が、そう応じる。
 けれど、ミリーナの瞳は、軽く伏せられたままだった。
 ゼロスの笑みが、微かに大きくなる。
「成程。では、気づいていただくために幾つか質問をすることにしましょうか……。
 ……たとえば、僕とあなたはどういう状況でどう知り合ったのか、とか」
「…………っ」
 ミリーナの肩が、また、跳ねた。
「僕と知り合った時、何故あなたはルークさんと一緒じゃなかったのか、とか」
 ――ねぇ? と、ルークの方を見て、ゼロスは首をかしげて見せた。
 ルークの顔から、表情が抜け落ちていく。
 リナは、その二人の顔を見比べながら、唇を一瞬噛みしめた。そして、ゼロスを睨んだまま、
「だから何が言いたいわけ、あんたは!?」
「おや。この質問はお気に召しませんか?」
 ――あなたももう真実に気づきつつある筈なのに……? と、ゼロスは小さく笑み、ルークの様子にまた唇をつり上げた。
 ルークは、もう、拳を握りしめてはいなかった。
 力なく両手をテーブルにつき、身体を支えるようにしたまま、顔を伏せ、何かを必死に思い出そうとしている。
 ……あるいは、思い出さないように、している。
 ゼロスの瞳が、一瞬開き、その夜の色を露わにした。
 妖しい、人を奈落に突き堕とす、魅縛の色。混沌と滅びに似た、静かな闇。
「ルーク!
 聞かないで、聞いちゃ駄目!」
 リナが、はっとしたようにルークを見て、叫んだ。
 けれど、それにかぶせるようにして、ゼロスが笑みとともに言葉を吐き出した。
「でも、“この”ミリーナさんは、神殿で最期の言葉をあなたに囁きかけた“あの人”の記憶を、持たないでしょう?」
「…………っっっ」
 ルークの身体全体が、震えた。
 歪められた顔、彷徨う瞳が、ゆっくりとあげられる。
「……何の……こと、だよ…………」
「そんなに忘れていたいんですかぁ?」
 やれやれと言わんばかりに溜息をつくと、ゼロスは軽く頭をかいた。
「それじゃ、仕方ないですね。
 ……“この”ミリーナさんに、ルークさんと初めて会った時の記憶がなくてもいいと、ルークさん自身が思われるなら、ですけど……」
「――――っっっ!」
 今度こそはっきりと、ミリーナは衝撃の色を露わにした。
 震える手で顔を覆い、何かから逃れるように頭を抱える。
 ……まるで、ある筈のものがないこと。その恐怖から、己を庇うように……。
 リナが唇を噛んで、小さく頭を振った。
 そして、ルークは……。
 ルークの表情を見たリナは、はっと目を見開いた。
「……………………ちが、う……」
 ぽつりとこぼされた、言葉。
 けれどそれは、何処にも引っかかることなく、落ちていく。ゼロスも、リナもガウリィも、そしてミリーナも、誰もその言葉を肯定しない。
 ルークは、大きく身体全体を震わせた。まるで、まとわりつく空気そのもの、現実そのものを拒むように。
「……ち、が……う……っ」
「ルーク…………」
 リナはそう呟き、ルークに近づこうとして、はっと足を止めた。
 今まで事態を見守っていたガウリィが、急に身体を緊張させ、リナを庇うように一歩前へ出る。そして、身構えた。
「ルーク!?」
 庇われたまま、リナは叫んだ。
 ……黒髪の青年の身体から吹き出してくる、見えない、けれど意識に赤黒く訴えかける不気味な空気を吹き飛ばすように。
(………………赤…………っ?)
 いつか見た、何処かで感じた恐怖。それを思い起こさせる色彩と闇に、リナの中でリカは怯え、すくんだ。
「ルーク!」
 リナが、重ねて名を呼ぶ。
 けれど、ルークは答えない。
「真実の否定。
 それを否定され、なおまたその上から否定するためには……人間は、どれ程の力を要するのでしょうね?」
 ぽつりと、言葉を放り出すように軽く、ゼロスがそう呟いた。
 ぽん、と、ミリーナの肩にまた触れ、そして離れる。
「まぁ、こちらに都合はいいですが」
「ゼロス! 何を!?」
 リナの叫びに、ゼロスは振り向かないまま、肩をすくめて見せた。
「もう、お気づきなんでしょう? 今更何故答えを望まれます?」
 リナは、大きく目を見張り、そして言葉を失った。
 ……ルークの身体から、瘴気が吹き上げる。不可視の筈のそれが、身体を締め付ける。それ程の、重圧感。
 かたかたと、カップが、テーブルが震えた。
 一つが落ち、甲高い音を立てて破片を飛び散らせる。だが、それに誰も目を向けない。
「…………ルーク!」
 リナが、絞り出すように叫んだ。
 閉じられた黒髪の青年の瞳は、何かを押さえ込むように閉じられたままだ。
 ゼロスが、すいと、その前に膝をついた。
「お待ち申し上げておりました」
 がくがくと、ルークの身体は小刻みに震えている。
「…………何で……そんな……」
「判っているのでしょう?
 あなたの見る夢は、もう、この現には存在しない」
「〜〜〜〜っっっっっ」
 声にならない叫びが、唇から迸った。
 壁がひび割れ、床が裂ける。揺れる大地に、リナ達は膝をついた。
 けれどゼロスはまるで微動だにしないまま、なおも続けた。
「消えた魂を引き戻す術など、神にも魔にもない。
 ……ならば、方法はただ一つ」
 ゼロスの夜の瞳が、はっきりと開いた。鮮やかな闇の笑みが、白い面に浮かび上がる。
 ――誘う、ように。
「我らの王よ。全てに滅びを」
 まるで舞台の一場面を見るように淡々とした、ただ一言の台詞。
「ルーク!
 待ってルーク!」
 リナの叫びは、渦巻きはじめた風と瘴気に浮かび、揺れる。
 言葉が届かないのを見たリナは、緊迫した表情のまま、ミリーナを振り返った。
「ミリーナ!
 呼んで、ルークを! 呼んで!」
「わ、私は……」
 ミリーナの瞳が揺れる。風が、はためくように銀の髪を拭き乱した。
「でも、私は…………っ」
「待て、ルーク!」
 珍しく切迫したガウリィの声が響く。
「お前さん、それで……それで、本当にいいと思うのか!?」
「………………」
 がくがくと、震えるルークの身体が、止まった。
 ゆっくりと、付せられた瞳があげられる。
 ――深い紅の、闇の、瞳。光も何も死に絶えた後の、それでも燃える灼熱の闇の色。
「……ルーク…………」
 リナが、囁くような声で、名を呼んだ。
 ルークは、ゆっくりと、リナとガウリィの顔を見やった。
「あんたになら、判る筈だぜ……ガウリィ」
 低い声が、凪の、あるいは死の砂漠の静寂を持ったまま、そう、応えた。
「ルーク!?」
 リナが、まとわりつくその昏い声を振り切るように、また、叫んだ。
 ミリーナが、初めてはっきり顔を上げる。真っ直ぐに銀の頭をもたげ、瞳をルークに据え……けれど。
「………………ルーク」
「もう、いない」
 かぶせるように、ルークは言い切った。
「もう、ミリーナは、何処にも、いない……いちゃ、いけない」
「ルーク」
 細い声が、小さく呟いた。
 けれどルークは、また、瞳を伏せた。
「………………もう、何も、なくていい……」
 漆黒の闇がルークを包み隠す。それを、手を伸ばすこともできないまま、リナ達は見送った。
 ただ……。
「…………だからって……ルーク!」
 叫び声だけを飲み込んで、ふたりの青年の姿は、消えた…………。

「……そして、赤眼の魔王は、復活した…………」
 何処からか、かすれた少女の声が聞こえた。
 ――赤…………赤の、闇……。
 リナの中のリカは、それを追うように、ぼんやりと考える。
 …………赤の…………。

 ――そして思考は全て、闇に飲まれた…………。


******************

 はい。とゆーことで、ルークに魔王になってもらっちゃいました〜(^^;)
 当初の予定では、まだミリーナ死んでなかったんで、ここまで大がかりになる予定じゃなかったんですが……。
 ……ルーク、さらわれて洗脳状態というかそんな感じの筈だったのに〜。
 ミリーナ死んじゃって、でもミリーナ出す予定だったので、ルーク追いつめるのに魔族側がミリーナコピーちゃん作ったという設定に……何故かなってしまいました(汗)
 何か長くなっちゃいましたねぇ……って今更ですが(笑)

 すみません、何故かまだ続くんです〜。本当に、もう完全に呆れられてるような気がしないこともないですが……。
 ……お気が向かれましたら、目を通してやって下さいませ(^^;)

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9262望実様発見♪♪♪紅葉 3/31-15:14
記事番号9252へのコメント

段から行いの良いワタクシは、投稿日当日に発見♪ですわっ♪♪♪ うっふっふ(笑)
 そんなにしょっちゅう来てはおりませんのに。本当にグッドタイミングです〜〜〜。
 そして一番乗り。紅葉がいかに望実様のそばをうろついているのかがお分かり頂けた
ことでしょう←単なる偶然
 結構楽しみにしておりましたのでっ、本当に嬉しいですわ♪ それにしても予告通り
ルーク君がちょっぴし可哀想ですが、まぁ彼は不幸体質なのでしかたありませんわね(汗)
 感想は後ほどメールでお送りさせていただきます。あぁ…感想溜めまくりで申し訳あり
ません(π_π)ウルリ でも…もしもリク権が頂けるようにがんばれたら、これもリクをしよう
と、取らぬ狸の皮算用をしまくっておりましたので、読めて嬉しいですわ♪
 頑張って終らせて下さいましね。ところでこれは……カップリングはゼロリナと考えて
よろしいのでしょうか……?

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9268えぇとぉ〜(^^;)T−HOPE E-mail URL3/31-23:02
記事番号9262へのコメント

>段から行いの良いワタクシは、投稿日当日に発見♪ですわっ♪♪♪ うっふっふ(笑)
> そんなにしょっちゅう来てはおりませんのに。本当にグッドタイミングです〜〜〜。
> そして一番乗り。紅葉がいかに望実様のそばをうろついているのかがお分かり頂けた
>ことでしょう←単なる偶然

 つまり、油断も隙もない……? いえ、冗談ですが(笑)
 ともあれ、コメント有り難うございます(^^)

> 結構楽しみにしておりましたのでっ、本当に嬉しいですわ♪ それにしても予告通り
>ルーク君がちょっぴし可哀想ですが、まぁ彼は不幸体質なのでしかたありませんわね(汗)

 不幸体質……ですか?(^^;)
 まぁ、作者様の手によって、ミリーナがあぁなった時点でもの凄く不幸だと思いますが……。
 ……さらに不幸にしてしまったような私(汗)

> 感想は後ほどメールでお送りさせていただきます。あぁ…感想溜めまくりで申し訳あり
>ません(π_π)ウルリ でも…もしもリク権が頂けるようにがんばれたら、これもリクをしよう
>と、取らぬ狸の皮算用をしまくっておりましたので、読めて嬉しいですわ♪
> 頑張って終らせて下さいましね。ところでこれは……カップリングはゼロリナと考えて
>よろしいのでしょうか……?

 いえいえ、こちらこそメール止めてますんで(死) どうも申し訳ありません〜(;;)
 でも、これ、終わるんでしょうかねぇ……またも止まりかけてるんですけど、えぇ、誰とは言いませんが何処かの黒い神官さんのせいでっ(−−;)
 カップリングは……う〜ん、当初の予定ではゼロリナかもしれなかったんですが、今となっては跡形もない気が(笑)
 えぇ、ともあれ、ゼロス君がある程度リナちゃんに執着するのはいつものことなんですけど〜。
 ……どうなるんでしょうねぇ(((^^;)

 えと、それでは、またお気が向かれましたら読んでやって下さいませ(^^)

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9286二番乗り〜神代 櫻 4/2-00:44
記事番号9252へのコメント

こんにちは! ずっと待ち焦がれておりました。これの続きが出るのをっ。
忘れもしませんわ。初めてこの作品を読んだ時のことを。なんか半年前なのにすごく懐かしいです。
ああ、あの頃の私って今よりはずっとましな感想かいていたような・・・。
どうしてこうなってしまったのでしょうねえ?

さて、拙すぎる感想です。
久しぶりにゼロスくんが出て来て嬉しかったです。なんだか登場人物が多いとゼロスくんは出難いのでしょうか・・・? それともストーリー上かな?
今回はゼロスくんが魔族としての命令一直線! て感じで思わず私は手を叩きましたよ。なんだかんだ言って私は甘々よりもこういう彼が一番好きなのかもしれません・・・。ベタつかないのが。
ああ、でもなんだか魔王さままで出て来てしまうと、お話とか凝ってくるのでなんだか大変な気がしてきます。私なんて現時点で凍結状態ですのに。まあ私なんかと比べたところで仕方ありませんけれど。
最終巻がでるまでは終らせる予定ですか? だとしたら大変ですねえ。あのあのっ、無理をなさらずに・・・。

ミリーナの死(多分・・・)って、見る限りでは当初の予定を狂わせたでしょうが(そうおっしゃってましたし)なんだかもうずっと前から「こうだったの」みたいな感じがあって、違和感なく繋げてるのが、なんだかもお「すごーい」です。

この作品って、リカちゃんの存在とかがやっぱり登場してるかぎりは鍵になるんだろうな・・・。なんて思いつつ、先が全然みえないので、すごく読んでて楽しいです。やはりこういうのを目指さなくてはいけないのね! みたいな。
これってT−HOPEさまの作品のなかでもけっこう深いストーリーじゃないですか。もうシリアスばかりですし・・・。そういう中で、オリキャラだして設定つくってこぉんな見ててわくわく♪ なお話が書けるなんて・・・!
ああ、この感動を具現化して手渡したいくらいです。すいません表現力なくて。
それではなんだかわからない感想でしたが、この辺で。
誰か私に感想の書き方を教えて下さい・・・。るるるー(T‐T)


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9351有り難うございます♪T−HOPE E-mail URL4/4-23:05
記事番号9286へのコメント

 こんばんは〜。T−HOPEです。感想、どうも有り難うございました(^^)

>こんにちは! ずっと待ち焦がれておりました。これの続きが出るのをっ。
>忘れもしませんわ。初めてこの作品を読んだ時のことを。なんか半年前なのにすごく懐かしいです。

 …………え〜とぉ、確かこのお話書き始めたのって、今から……1年以上前だったような……(死)
 何か、懐かしいどころの話じゃないですよね……何してたかな〜私〜(って仕事してた筈ですけど、一応(笑)

>ああ、あの頃の私って今よりはずっとましな感想かいていたような・・・。
>どうしてこうなってしまったのでしょうねえ?

 え? 何処がマシじゃない感想なのでしょう?
 私などの書き散らす勝手気ままな暴走妄想に比べれば、ずぅぅぅっと……えぇ、もぉ、比べる対象が間違ってますが(^^;)

>さて、拙すぎる感想です。
>久しぶりにゼロスくんが出て来て嬉しかったです。なんだか登場人物が多いとゼロスくんは出難いのでしょうか・・・? それともストーリー上かな?
>今回はゼロスくんが魔族としての命令一直線! て感じで思わず私は手を叩きましたよ。なんだかんだ言って私は甘々よりもこういう彼が一番好きなのかもしれません・・・。ベタつかないのが。
>ああ、でもなんだか魔王さままで出て来てしまうと、お話とか凝ってくるのでなんだか大変な気がしてきます。私なんて現時点で凍結状態ですのに。まあ私なんかと比べたところで仕方ありませんけれど。
>最終巻がでるまでは終らせる予定ですか? だとしたら大変ですねえ。あのあのっ、無理をなさらずに・・・。

 人数は、あんまり関係ありません。ただ、お話の流れ的に出てこない……何故なんでしょう。不思議でしょうがありません(^^;)
 確か私、元々はリナちゃんとゼロス君の会話を書きたかった筈なのにっ(−−;)
 ぜんっっっぜん違うところに話が転げ込んでくのは、どうしてなのかしら〜〜〜(遠い眼)
 ゼロス君、魔族でした? まぁ、このっくらいはするかなぁ、と。
 ……いつもはリナちゃん相手で崩れてくんですが(^^;)
 あぁでも、今回は何とかゼロス君、魔族路線を崩さずに……いられる……と、思うのですが(汗)
 話はですねぇ……ただ単に、無駄に大きくなってるだけです。収束したら、絶対皆様この程度かと思われるに違いないと、断言いたします!
 えぇもぉ、神代様のお話となど、比べる方が間違っているくらい、私の方がダメダメですし(^^;)
 …………なので、せめて最終巻前には終わらせたいのですが(((^^;)
 どうなるかな〜……。

>ミリーナの死(多分・・・)って、見る限りでは当初の予定を狂わせたでしょうが(そうおっしゃってましたし)なんだかもうずっと前から「こうだったの」みたいな感じがあって、違和感なく繋げてるのが、なんだかもお「すごーい」です。
>この作品って、リカちゃんの存在とかがやっぱり登場してるかぎりは鍵になるんだろうな・・・。なんて思いつつ、先が全然みえないので、すごく読んでて楽しいです。やはりこういうのを目指さなくてはいけないのね! みたいな。
>これってT−HOPEさまの作品のなかでもけっこう深いストーリーじゃないですか。もうシリアスばかりですし・・・。そういう中で、オリキャラだして設定つくってこぉんな見ててわくわく♪ なお話が書けるなんて・・・!

 多分、ミリーナが死ななければ、もっと単純な話で終わったような(遠い眼)
 こんな長いパロディ、いい加減疲れてるんですが〜、何故か終わらないんです〜。何故かしら(−−;)
 ってことで、神代様。こんな駄文を目指してはいけません! 神代様のような話を目指して挫折してるわけですし〜(−−;)
 リカは……鍵の筈なんですけどねぇ。筈なんですが、動いてくれない。いえ、そういう話なんですけど、しくしく(;;) 

>ああ、この感動を具現化して手渡したいくらいです。すいません表現力なくて。
>それではなんだかわからない感想でしたが、この辺で。
>誰か私に感想の書き方を教えて下さい・・・。るるるー(T‐T)

 十分です〜。というか、十二分すぎて、かえって申し訳ないような(−−;)
 えぇ、こんな話にこんな感想は、勿体なさすぎます(笑)
 ……しかし……神代様の感想は素晴らしいのでいいとして、私も感想の書き方知りたいですねぇ(−−;)

 それでは、あのぉ……もし、呆れられてなければ、また目を通してやって下さいませ(^^)

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9300Re:たどり着くために(20)はえとり草 4/2-21:20
記事番号9252へのコメント

きゃ〜っ!!!
ついに出ましたね!『たどりつくために』の続きっ!!!
実は私、この作品が好きで好きで!(T−HOPE様の作品は皆好きですけど)
どのくらい好きって、紙に印刷して持ち歩いたり、絵の上手い友達に漫画or挿絵を描いてくれるように頼んだりするくらいです。(長い話なのでイメージ画しか描いてもらえませんでしたが。)はっ(°Ο °)、ひょっとしてこれって著作権乱用にあたりますか?だったらごめんなさい(^^;)
とにかくずっと続きが出るのを待っていたのです!
その望みがかなった今、心の奥底から叫びたいと思います。
『人生って素晴しい!!!』
まあ、本当に素晴しいのはお話と、そんな優れた作品を多くかかれている、T−HPOE様ですが。
設定を変更しなければならなくなってまでよく書いてくださいました。
本当にありがとうございます!!!


それで、感想ですが、
19話はリナのゼロスとかかわっていた時の夢ですね。
特に印象に残ったのは、二人の別れの場面でした。呼吸を揺らした時、リナはどんな気持ちだったのでしょうか?
20話では全体的にかわいそうでした。
ルーク、魔王になちゃいましたし。ミリーナの死がよっぽど悲しかったんですね、現実から目を背けてしまうくらいに。
絶望し、魔王になっていくルークにどうしてやることもできなかったリナ、ガウリイ、それから「ミリーナ」もどれほど、辛かったことでしょう(TT)
そして、この夢を見たリカはどんな反応をするんでしょうか。
続きが楽しみです。

ゼロスもお話に本格的にからんできましたね、魔族なゼロス君、久しぶりに見ました。それにしても・・・かっこいい(爆)
登場人物を魅力的に書くのがお上手です。


また変なかんそうになっちゃってどめんなさい。なんかきまり悪いです(泣)それから、もし私のコメントの中にT−HOPE様が不快に思われるような内容がありましたら許してください。決して悪気はないのです。
また気が向いたら続きを書いてください。待っています。
それでは、また。

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9352感想ありがとうございました〜(^^)T−HOPE E-mail URL4/4-23:06
記事番号9300へのコメント

 こんばんは〜。T−HOPEです。
 感想、どうも有り難うございました(^^)

>きゃ〜っ!!!
>ついに出ましたね!『たどりつくために』の続きっ!!!

 は、はうぅぅぅ……えぇ、非常識にお待たせしております。申し訳ありません〜m(_)m
 何で続かないんでしょうねぇ、まったく(^^;)

>実は私、この作品が好きで好きで!(T−HOPE様の作品は皆好きですけど)
>どのくらい好きって、紙に印刷して持ち歩いたり、絵の上手い友達に漫画or挿絵を描いてくれるように頼んだりするくらいです。(長い話なのでイメージ画しか描いてもらえませんでしたが。)はっ(°Ο °)、ひょっとしてこれって著作権乱用にあたりますか?だったらごめんなさい(^^;)

 いえ、これってばパロディですし(というかそのつもりですし(笑)、二次著作物にあたる筈なんで……イラストとかはスレイパロになるのではないかと(^^;)
 なので、濫用といえば私の方が濫用しているよーなもんですし(汗)
 ……あぁ、でも、これの挿絵ですか??? 見たいです〜〜〜えぇ、こんな話がいったいどのような絵になっているのでせうか。
 ともあれ、好きといっていただけて、嬉しいです。
 なので、せめて見放されないくらいのレベルの続きが書きたいのですが……えぇぇっとぉぉぉ(((−−;)

>とにかくずっと続きが出るのを待っていたのです!
>その望みがかなった今、心の奥底から叫びたいと思います。
>『人生って素晴しい!!!』
>まあ、本当に素晴しいのはお話と、そんな優れた作品を多くかかれている、T−HPOE様ですが。
>設定を変更しなければならなくなってまでよく書いてくださいました。
>本当にありがとうございます!!!

 人生って素晴らしいですか?(笑) ゼロス君がもの凄く嫌がりそうですけど……えぇ、そう言っていただけると、私の人生ももの凄く素晴らしいなぁ、と……この素晴らしさを如何に維持するべきかって、それは到底無理ですが(^^;)
 優れただなんて、とんでもないです。こちらに投稿なさっている皆様と比較すれば、下の下(;;)
 それでも、業が深いというかなんというか、ちまちま書いてしまうんですけどね(笑)
 本当に、お待たせして申し訳ありませんでした。
 設定変更は…………。
 変更より、それに乗じて勝手な方向へ暴走するキャラの皆様に、こんなにも手間がかかるのは何故なんでしょうと、思ってる最中です(笑) 

>それで、感想ですが、
>19話はリナのゼロスとかかわっていた時の夢ですね。
>特に印象に残ったのは、二人の別れの場面でした。呼吸を揺らした時、リナはどんな気持ちだったのでしょうか?
>20話では全体的にかわいそうでした。
>ルーク、魔王になちゃいましたし。ミリーナの死がよっぽど悲しかったんですね、現実から目を背けてしまうくらいに。
>絶望し、魔王になっていくルークにどうしてやることもできなかったリナ、ガウリイ、それから「ミリーナ」もどれほど、辛かったことでしょう(TT)
>そして、この夢を見たリカはどんな反応をするんでしょうか。
>続きが楽しみです。

 19話、“リナにとってのゼロス”を、“リカに”把握させなきゃいけないハメになったが故の、でっち上げです(^^;)
 それで夢ネタ……というのは、安直すぎたんですが、他に方法が思い浮かばないということで(−−;)
 ただ、せめてこれやっとかないと、リカがゼロスと会話してくれないという……させちゃってもいいんですが、自分で納得いかないので、挟んでみました。
 20話は…………何でここまでルークが不幸かな、と。自分で書いておきながら、凄く疑問が膨らんでました。
 まぁ、原作はきっともう少し救いが…………あるといいですねぇ(笑)
 ここで、どうしてやることもできなかったから、リナもガウリィも、自分から魔王退治になんて行くハメになったんですよね。せめて自分達が止めてやろう、と……。
 「ミリーナ」に関しては……もしかすると、ルークより不幸かもしれません(((^^;)
 ともあれ、これもリカのための夢なんです。
 “魔王になった人間”を、リカはどうしても見なきゃいけなかった、という……あぁぁ、どうしてスレイパロの筈なのに、リカの物語になっちゃうのかしら(笑)

>ゼロスもお話に本格的にからんできましたね、魔族なゼロス君、久しぶりに見ました。それにしても・・・かっこいい(爆)
>登場人物を魅力的に書くのがお上手です。

 魔族……というか、“誘惑者”ですね。悪の道に誘う……世間一般で言うところの悪魔像に近いでしょうか。似合いますよね、ゼロス君(笑)
 なので、ゼロスは書いてて楽しかったです〜。……ルークは大変でしたが(^^;) 

 それから、落ちてしまいましたが、「幸福な男」の方にも、感想ありがとうございました(^^)

>ガウリィの最後の微笑みや彼の回想のなかのリナ、暖かな春の空気までもが鮮明に頭に思い浮かんで、何だか幸せなような切ないような気分になってしまいました。
>うーん、それにしてもリナ、かっこいいです!!ガウリィにしてもものんきモードの彼をこんな風に書けるなんて、すごい事だとおもいます。

 有り難うございます(^^)
 可愛くて格好いいリナを書くのが私の最大目標! 全然達成されない目標ですが(^^;)
 呑気モードガウリィは……書いていつも思うことですが、神坂先生凄いなぁ、と(笑)
 いえ、何でこれであぁも自然に格好良く書けるのかしら〜……とか……えぇ、私にはそれは到底(((−−;)
 ……なので、何故か死に際になってしまった、ような(笑)

>ああ・・・また変な感想になってしまいましたね。何分苦手なもので・・・
>つまり『すてきなお話でとても感激しました。』と言いたかったのです。まわりくどくってごめんなさい(^^;)

 有り難うございます〜(^^)
 滅多にガウリナ(なのかな、これ?(^^;)なんて書かないので、感想いただけてほっといたしました。

 あぁ、それから名前は、ただ単に傾向違うので変えてみただけです。
 私、ざっと3つか4つほどHN使い分けてますし(笑)
 ……ややこしくてすみません〜m(_)m

 それでは、本当に感想、どうも有り難うございました。
 ……できるだけ早く続きを……書きたい、の、ですが……また、お目に止まりましたら読んでやっていただけると幸いです(^^)

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9353たどり着くために(21)T−HOPE E-mail URL4/4-23:07
記事番号9252へのコメント

 続き……を、書いたらまた何か変な話に〜〜〜(−−;)
 ゼロス君は何処だろうと、ちょっと遠くを見つめたくなってしまいました(笑)

******************


      たどり着くために
         ――もう一人の「私」へ――


 今日も空は晴れていた。
 足元の影を蹴飛ばすように、少女が一人(?)、道を歩いている。
『ちょぉっとぉ、まだ怒ってるの?
 朝食をちょびぃぃぃっと食べ過ぎたからって』
(あーのーねぇぇぇっっっ。
 あの量のどの辺がどうちょびぃっとなのか、教えて欲しいんだけど!?)
『え?
 だからぁ、あの程度、ちょい運動すればあっという間にお腹減る程度でしかないじゃない!』
(…………それは、あなただけだと思うの……)
 リカは、痛みそうな頭――といっても、どうせリナと共同使用してるようなものなのだろうが――を堪えながら、そう答えた。
 けれどリナは、あっさりと笑い飛ばす。
『まぁまぁ。
 だぁって、これから謎の占い師だかなんだか知らないけど、変な輩のとこ行くわけでしょ?
 やっぱり、エネルギーを補給しとかなきゃ!』
 その答えに、リカは、心の中で巨大な溜息をついた。
(できれば平穏無事にすませてほしいものなんだけど…………)
 あぁ、空が青い。
 などと、現実から逃避しきったことを考えていると、リナが、小さく笑った。
 何処か皮肉げに。
『まぁ……ね。
 向こうが何もする気がなきゃ、一応、穏便にすませるつもりは、ないこともないわよ』
 安心していいものか否か、どうにも判断が付かない台詞。それに、リカは、乾いた笑みで応えた。
(……とりあえず……行かなきゃ判んないんだろうけど……)
『まーねっ。
 ……に、しても、あんたどうしたの?』
(え……?)
 急にトーンを変えた声で尋ねられ、リカは、内心少し首をかしげた。
(どうしたって、何が?)
『いやぁ?
 朝からなんか、元気ないみたいだから』
(………………)
 リカは、黙り込んだ。
 朝起きた瞬間から、朝食のことばかり考えていたようなリナが、まさか自分の様子に気がつくとは思わなかったのだ。
 リナは、あえて答えを求める気はないらしい。素知らぬフリで、歩を進めている。
 リカは、やれやれと、溜息を落とした。
(……夢見が、あんまし良くなかったのよ……)
『ふぅん?』
 あっさりと、リナはそう一言で片付けた。
『ま、言いたきゃ聞くし、そうでなきゃ、忘れちゃえば?
 ろくでもないこと覚えてるのって、脳みその容量の無駄って感じするわよ』
 ひどく無造作な台詞。……それでも、自分のことを気遣っているのが、つながっている心の何処かから伝わってきて、リカは小さく笑った。
(……そうかもね)
 もしかして、言ってしまえば楽になるのかもしれないと、リカは思った。
 あの、妙に現実感のある、けれど傍観しかできなかった、あの夢。
 ……漆黒の、神官。
 ……蘇る、赤の魔の瞳。
 ……――復活した、魔王。
 あれは、本当にあったことなのだろうか。それとも?
 けれど、結局リカは尋ねられなかった。だから。
(忘れちゃえば、いいのかな…………)
 そう、思った時のことだった。
『リカ!』
 鋭いリナの声が、リカの意識を引き戻した。
(え!?
 な……何、これ!?)
 不意に、周囲の景色が歪み、遠くに見えていた筈の人の姿が消え失せた。足元が宙に浮くような感覚に、見れば大地すら何処にも見えない。
(な、何これっっっ?)
<予告なしに何処かの誰かさんが、あたしら結界に放り込んだみたいね。
 しかもわざわざ、結界内ってことが判るような代物に!>
 リナが、リカにだけ通じるように心の中で、そう叫んだ。
 その間も、油断なく身体を緊張させ、視線を周囲に投げている。
(結界って……でも、誰が……)
<考えられる可能性としては、昨日のあのちょっかい出してきた馬鹿丁寧魔族……と、それから……>
(…………川面にいた、あの、男の人?)
 言葉を切ったリナに、リカはそう続けた。
『……そうね』
 リナは、ぽつりとそう返した。
『まぁ……あいつが、あたし相手にここまで迂遠なやり方するとも思えないけど』
 でも、まだリカとの二人三脚状態に気づいていないなら、あり得るかもしれないと、リナは首をひねる。リカは、そういうものかと、小さく相づちを返した。
 リナは、眉をしかめ、周囲をまた見回す。
『……にしても……』
 舌打ちしかねないような、苛立った声だった。
『勿体ぶってるの?
 先刻から動きまぁぁぁったくないじゃない。もぉ!』
 ――こっちが、せっかくのエネルギー無駄にしないように、珍しくも大人しく状況見ているってのに!
(あのね…………)
 叫ぶリナの台詞に、リカはがっくりと脱力した。
『だってあんた、ご飯いっぱい食べると怒るじゃないの〜っ』
(あなたが、どう考えてもこんなに食べたらカロリー消費する以前に脂肪になって、絶対太っちゃう! ってくらい、いっぱい食べるからでしょぉ!?)
 何やら問題がズレつつあるような気がしたが、リカはこれでも年頃の乙女♪
 体重は深刻な問題なだけに、切迫した台詞だった。
『だーかーら、わざわざお腹減らないように、大人しく…………してた、ん、だけどね?』
 リナが、ちらりと視線を横に動かして、トーンを落とした。
 不意に、そちらの方に、小さな小さな影が一つ、滲むように落ちたのだ。
『……とりあえず、出てきたってわけね。
 んで!?
 このあたし――達に、いったい何の用!?』
「………………」
 影は、応えない。
 リナが、ひきっと眉を不快げにつりあげた。
『ちょっと。
 人のこと呼びつけておいて、取る態度が、だんまりなわけ?』
 けれど、影は応えない。
 リナは舌打ちすると、素早く呪文を唱え、解き放った。
(…………鳩?)
 不意に、リナの手元から飛び立った白い鳥を見て、リカが首をかしげる。
 ……と、同時に……。
(あ……っっっ!?)
 結界が、解け落ちた。
『さ、時間無駄にしたわね。行くわよ?』
 もう、影のことなどなかったように、リナはそのまま一歩を踏み出そうとし……。
『…………大概しつっこいわね、まったく!』
 厳しい視線を、また横に向けた。
 けれど、それも当然と、リカも思った。わざわざ結界の中に自分達を閉じ込めて、何の用があるのかリアクションも示さないくせに、リナが結界を――何がどうなっているのか、リカには判らなかったが――破ると、また結界をかぶせてくるのだ。
 リナは、苛々と、靴の先で地面を蹴飛ばした。
『こうなったらいっそ、最終奥義一発でも試してやろうかなっ』
(ち、ち、ちょっと待って〜〜〜っっっ)
 ――最終奥義って、何なわけ!?
 何とも物騒な響きのある言葉に、リカは思いきり焦りまくって、リナを引き留めようとした。
 けれど、その前に。
《汝等は、何者か》
 低い声が、空間を揺らすように、響いた。
 リナが、嫌そうな顔で、周囲を見回した。
『……ちょっと。
 いったい、何のつもりよ』
《問いに、答えよ》
『馬鹿言わないで』
 ふん、と、鼻先で笑い飛ばし、リナは鋭い視線を一点に据えた。影が揺らぐ、その場所に。
『あたしら呼んだのは、そっちでしょ!
 呼びつけといて勝手なこと言うだなんて、礼儀がなってないわね!』
 影は、一回、大きく揺れた。
《我は、汝に問いかける者》
『説明になってないっつーのっ!』
 だんっと地面を踏みつけ、リナは眉をつり上げた。
『……たぁく、魔族だかなんだかしんないけど、も少しマシな答え返せないわけ!?』
 そう叫んだ瞬間、ひときわ大きく、影が揺らいだ。
《魔族などと汚らわしいモノと、我を同一視するな……っ》
『…………。
 ……ふぅん?』
 その言葉に、不意にリナは激高していた表情を綺麗に消し去り、軽く腕を組んだ。ちょこんと首をかしげ、影と相対する。
(……リナ?)
『魔族にしちゃぁ、独特の瘴気がないし、敵意もないから、そりゃ違うだろうと思ったけど。
 ……じゃ、あんた、誰?』
 影はその言葉に、自分が上手く誘導されたことを悟ったらしい。
 何やらゆらゆらと、躊躇うように霞み、また濃くなった。
《…………我は、神に仕えし者》
 リナは、ふぅんと、小さく呟いた。
『ってことは、あんた、黄金竜?』
《…………っっっ》
 今度こそはっきりと、影は同様を露わにした。一瞬、霞む世界を透かすように、戦く何物かの姿が、幻影のように表れ、また、消えた。
 ただ、金の色が、残像のようにリカには見えた。
《お前は何者なのだ…………っっっ》
 リナは、その言葉に、誇るように胸をそらした。
『天才美少女魔道士、リナ=インバース!
 ……知ってんでしょう?』
(あのぉぉぉ……普通、自分で天才とか美少女とか、言う?)
<しょーがないでしょ。事実は謙虚に認めなくっちゃね〜っ>
 ふふんと笑うリナに、リカはしみじみと脱力した。
 ――だいたい……。
(この身体って、確か、わたしのじゃなかったっけ……?)
 その状況で、美少女と威張って言われても困るのだが……。
 が、影の方は勿論、こんな内部でのやり取りになど気づかなかった。
 ただ、なおも動揺を露わに、揺らいでいる。
《…………リナ=インバース……だと? まさか……あの、魔を滅ぼす者!?》
『……ま、何だか知んないけど、んな大層な呼ばれ方もしてるみたいね』
 リナは、軽く肩をすくめ、そう答えた。
 が、勿論のこと、相手はそう簡単に納得しようとはしなかった。
《……そんな筈は……リナ=インバースは、既に!
 …………いやだが、もしそうだとするならば……昨日のアレも説明が…………。
 ……しかしっ》
 激しい動揺がそのまま、言葉としてこぼれている。
 が、それを聞いていたリナが、途中で顔をしかめた。
『ちょっと待ちなさいよ、あんた!』
 ――昨日のって、もしかして、あの魔族の件!?
 そう叫ぶと、影に詰め寄るように、ずいと前に出た。
『もしかしてあんたら、アレ、端から見物でもしてたわけ!?
 普通、可哀想にか弱い女の子が魔族なんて凶悪な代物に狙われてたら、助けようと思うでしょうが!』
(…………か弱い……?)
 一瞬、リカはその単語の違和感に首をかしげたが、リナの言うことはもっともなため、それ以上のツッコミは控えた。
 実際、もし“黄金竜”とやらに、こんなわけのわからない状況を創るだけの力があるのなら、昨日リナに助力することくらい、できない筈はないと思えたからだ。
 だが、黄金竜の方は、そうは思わなかったらしい。怒りを孕んだ低い声が、返ってきた。
《馬鹿なことを。
 そのような助力によって、既に数少なくなった竜族が一人である我が、魔族によって滅ぼされでもしたら何とする。
 ……何故人間ごときのために、我がそのようなことをせねばならぬ?》
『あんたねぇっっっ!?』
《我らが衰退の原因となった、人間などの……っ》
『………………?』
 吐き出すような声音に、何かを感じ取ったらしい。怒りを表そうとした言葉を止め、リナは首をかしげた。
 落ち着いた声音で、黄金竜に問いかけた。
『それ、どういうこと?』
《………………。
 ……人間が……人間などがこの世におらねば……》
 呪うような低い声が、地を這うように、落ちた。
『人間がいなかったら、どうだっていうの?』
《……少なくとも、世はこのように、移ろってはいなかっただろうよ》
 黄金竜は、そう呟き、低い声で語った。

 ――1700年ほど前復活した赤眼の魔王の一体は、人によって滅ぼされた。
 けれど、復活した赤眼の魔王は、滅ぼされるその前に、北に水竜王の力でつなぎ止められていたもう一体の自分を、蘇らせていたという。
 活性化した、魔。
 神々は、それを抑えるに後手に回り……そして、眠りに就いた。
(……神は……死んだの?)
 リカは、よく判らず、首をひねりながらリナに尋ねた。
『眠りっていうんだから……死んじゃいないけど痛手を負って、休んでるんじゃない?』
《仕方あるまい……。
 既に人間の世は乱れ、我ら竜族もエルフ族も、それ以前ほどの結束は持ち得ていなかった……魔による結界のためにな》
『成程?
 でも……まさか、神々が一方的にやられました、終わり。ってんじゃないでしょ?
 一応今これだけ魔族が出てきてないらしいところを見ると』
《無論だ!》

 ――神々は、北の魔王と覇王を滅ぼし、獣王、海王を傷つけ退けた。
 世界は魔の呪縛から解かれ、平穏が訪れた。
 …………そして。
《……命短き人間は、魔の脅威を、我ら神族の存在意義を、忘れた……》
『忘れた?』
《そうだ!
 人は魔を忘れ、眠りに就かれた神々を忘れた……。
 そして……そして人は、世界を制することを、望んだ……》
 黄金竜は、苦渋の滲む声でそう告げた。

 ――神を、魔を忘れた人間は、やがて新たなる力を、技術を身につけ、その力もて、竜族と敵対し始めた。
 理由は、あってなきがごとし、だろう。ただ人は、強大な力を持つ竜族を、恐れたのだ。
 そして、彼らを狩った。エルフ族と同様に……。
『ちょぉっと待ってよ!
 人間がそう簡単に、竜族を滅ぼせるわけが……』
《だから人は度し難いというのだ!》
 黄金竜は、苦みをこめた声で、叫んだ。
《己の力量以上の力を有することへの畏れ、世界を変化させることへの躊躇を持たぬ……っ》
 リカは、その吐き捨てるような冷たい声に、身を竦ませた。
 リナが、小さく首をかしげる。
『つまり? その新たなる力とやらはかなり危険度が高いものなわけね?
 だから竜族はそっちには手を出さなかった、と。
 でもって、その力と竜族の力が競って、あんたらが負けたってわけか』
《どうして我ら神に仕えし者が、自然を破壊し世界を汚すような力を用いられる!?
 大体……何故、人間は……生きているのに、生きようとしているのに、何故、世界を滅ぼしかねない真似を為して、躊躇わぬのだ……っ?》
 リナが、軽く溜息を落とした。
『人間の行動、その全てを正当化なんてしないけど、ね。
 でも、あたしら人間も、生きてるから。……生きたいから、足掻くんでしょ』
 ――たとえ、世界全てを敵にまわしても、生きたいと願うだろう。
 短い命を自覚していればこそ、なお。
『あたしも……その点に関しては、さしてでかいこと言えた義理じゃないし』
 “生きる”ため、“守る”ために、世界と自分秤にかけて、自分を選んだ。それを、後悔はしない。
 後悔はしないが…………。
《だが……っ》
『そうね。あまりにも近視眼的なのは、否定できないけど……ね』
 また一つ、リナは溜息を落とした。
『んで? あんたとしては、数少なくなった竜族さらに減らすわけにはってことで、あたしに助力しなかった、と。
 そこまでは判ったけどね。
 何だって一体、あたしらにちょっかいかけてきたのよ!?』
《魔族が…………》
(魔族?)
 リカは、リナの内側で、首をかしげた。
《再び動き出したのかと思われたのだ……》
 リナの表情が硬くなる。
『つまり?
 今まで魔族があたし襲ったみたく、人間相手に手出ししてくることは、あまりなかった、と』
《例はない》
 リナは、『そう』と呟くと、何やら考え込むように眉を寄せた。
(リナ?
 それって、どういうことなんだと思う?)
 リカは、そっと、リナに問いかけた。
 リナは、頭を振った。
『あたしにちょっかい出してきた奴は、リナ=インバースについて調べたからこそ、手出ししてきたと言ったわね。
 ……その言葉、何処まで信じていいものやら判らないけど……』
 ――つまるところ、やはり、リナの記憶から抜け落ちた“かつて”、一体何が起こっているのかというところに、問題はあるのだろうか。
『赤眼の魔王が蘇った、そして、あたしとその仲間達はそれを止めるために、戦いに赴いた……そして……』
 リナは、そこで言葉を切った。
(復活した魔王は…………人によって、滅ぼされた……?)
 黄金竜の言葉を、リカは、繰り返した。
 もし、この言葉が真実だとするならば、おそらく魔王を倒したのは、リナ達なのだろう。けれど……。
(その戦いの後……)
 ……果たしてリナは、生き延びることがかなったのだろうか……?
 リナは、何も応えなかった。その沈黙が、リカに、既にリナの中ではその可能性が検討されていたということを、教えた。
『……思い出せないわね……』
 やれやれといった感じの溜息で、重い沈黙を破り、リナは肩をすくめた。くしゃりと、髪をかき回し、小さい笑みを浮かべる。
 真っ直ぐな視線を、黄金竜の影に向けた。
『……で? あんたは魔族が動いた理由知って、それからどうするつもりなのよ?』
 影は、また、ゆらりと動いた。
《それは………………っっっ!?》
 いきなり、低い声が言葉を紡ぐ途中でぶれ、影が激しく乱れるように揺れた。
《まさか……見つかって……っ》
『何!?
 どうしたのよ!』
 苦しげな声が、空間の向こうから響きわたる。リナは、驚いたように声を荒げ、影に近づこうとした。
 けれど、それよりも早く。
《…………魔族が…………っ……!》
『……!?』
 風が、吹き抜けた。
『………………』
(……何なの、一体!?)
 不意に、結界から放り出され道に立っている自分達に気づき、リカはリナに問うた。
 見回しても、もはや影の姿は見えず、声も響いてはこない。結界は、跡形もなく、周囲はまた平穏ないつもの風景を取り戻してしまっていた。
(…………何だったの……)
 まるで、全ては夢のようで、リカは心が一瞬冷えるのを感じた。
 ――これも、昨夜見たアノ夢の続きなのだろうか……?
 リナが、一回大きく頭を振ると、足を踏み出した。
『行くわよ』
(リナ!?)
『多分、あの黄金竜は、魔族の攻撃か何かを受けたんでしょう……。
 接触が向こうからの一方的なものだった以上、あたしらにはそれ以上のことは知り得ようもないわ』
 足早に歩を進めながら、リナは、淡々とそう告げた。
 瞳が、真っ直ぐに前を向いている。
『つまり、ここにとどまってても仕方ないということ。
 判った?』
(そ、それはそうかもしれないけど……)
 リカは、リナのその語調に押されるように、小さく呟きを返した。
『…………。
 ……急いだ方がいいのよ』
(…………え?)
 リナのその言葉に、リカは首をかしげる。けれど、答えはもう、返ってこなかった。
 ――リカには、判らなかった。
<あたしに接触した黄金竜に、今まで大きな動きを見せなかったという魔族の干渉……。
 …………そして……>
 リナは、内心の不安をうち払うように、また一歩、大股に歩を進めた……。

*************

 ノリ的に、「日帰りクエスト」のテイスト少し入ったような……えぇ、この人間の傲慢さというか頂点に立ったときどうなるかというか。
 別にそんなご大層な話にするつもりはなかった、筈、なんですけどね(^^;)
 ……これから、どうなるんでしょう……。
 次こそは、ちゃんと、リナちゃんとゼロス君が会話してくれる、と、思いたいんですけどね(((^^;)
 ということで、できればお見捨てなく目を通していただきたいかなぁと、思います(笑)

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9360ざ・すとぉかぁ♪紅葉 4/5-11:17
記事番号9353へのコメント

 ウフ♪ 今回は勿論狙いました。えぇ狙いましたとも(笑) だってほら、続きがきっと出るのでしょうねぇという予測の元に来ましたから。うっふっふ。紅葉からは逃れられませんのよ?(^_^) そうして楽しみにしていただけの事はありましたわねっ♪♪♪ それなのに感想も出していない極悪人…。
 申し訳ありませんっっm(_ _)m(土下座) 
 えぇと…言い訳をさせて頂くと……体の調子がいまだ戻らない私に親が強制睡眠を…ですねぇ…(TヮT)  でも小説は進んでおりますので、それが終り次第感想を送らせていただきますっっ。でもそんな事を言っていると何時になるかわかりませんので、今回のこれだけでも感想を述べさせていただきますわね。つたない感想ですが……(-_-;)


>『ちょぉっとぉ、まだ怒ってるの?
> 朝食をちょびぃぃぃっと食べ過ぎたからって』

 あぁ可愛そうなリカちゃん…。リナちゃんのちょぴぃぃぃっとって…(遠い目) さぞやお腹が苦しい事でしょう(^_^;)
 それにしてもリナちゃんってば自分の胃袋ではないのにそんなに食べるとは…。リナちゃんって胃袋ではなくて頭でご飯を食べていたのですね。きっと満腹中枢が破壊されているに違いありません(笑)

>『まぁ……ね。
> 向こうが何もする気がなきゃ、一応、穏便にすませるつもりは、ないこともないわよ』
> 安心していいものか否か、どうにも判断が付かない台詞。それに、リカは、乾いた笑みで応えた。

 分かります、分かりますわリカちゃんっ(爆笑) 否定に否定を重ねると結局は肯定になる筈ですのに、信憑性が薄くなるのは何故でしょうかねぇ?(笑) それにしてもリカちゃんって結構辛抱強いですわね? 色々理不尽な目に合わされているのに、ヒステリーも起こさず…。というか起こす暇もないのかもしれませんが(笑)

>『……そうね』
> リナは、ぽつりとそう返した。
>『まぁ……あいつが、あたし相手にここまで迂遠なやり方するとも思えないけど』
> でも、まだリカとの二人三脚状態に気づいていないなら、あり得るかもしれないと、リナは首をひねる。リカは、そういうものかと、小さく相づちを返した。

 これもある種の信頼ですよねぇ。信頼というか…確信…というか……。ゼロスさんの手段を知り尽くしているからこそのリナちゃんの台詞ですわね♪ 勝手にここら辺がゼロリナだわとか…つぶやいて喜ぶ愚か者が1人…。
 ゼロスさんはリナちゃんに手を出す時は直接的ですものねっっ。ふふふ(怪しげな微笑)

> ――こっちが、せっかくのエネルギー無駄にしないように、珍しくも大人しく状況見ているってのに!
>(あのね…………)
> 叫ぶリナの台詞に、リカはがっくりと脱力した。
>『だってあんた、ご飯いっぱい食べると怒るじゃないの〜っ』
>(あなたが、どう考えてもこんなに食べたらカロリー消費する以前に脂肪になって、絶対太っちゃう! ってくらい、いっぱい食べるからでしょぉ!?)
> 何やら問題がズレつつあるような気がしたが、リカはこれでも年頃の乙女♪
> 体重は深刻な問題なだけに、切迫した台詞だった。
>『だーかーら、わざわざお腹減らないように、大人しく…………してた、ん、だけどね?』

 結局そこに行きつくのですね(笑) リナちゃんってば……。ぢつは普段戦っているのもお腹を空かせる為…だったり……しませんよね? あ、お宝を手に入れるという目的もあったのでしたわね(どっちにしろ……)
 でも…リナちゃんはごはんの時はリカちゃんの体を占拠しているのですね…。つくづくお気の毒なリカちゃん……。
 まぁ、今現在身を守ってもらっている代償みたいな物なのでしょうか(笑)

> リナは、苛々と、靴の先で地面を蹴飛ばした。
>『こうなったらいっそ、最終奥義一発でも試してやろうかなっ』
>(ち、ち、ちょっと待って〜〜〜っっっ)
> ――最終奥義って、何なわけ!?
> 何とも物騒な響きのある言葉に、リカは思いきり焦りまくって、リナを引き留めようとした。

 軽く言ってしまうあたりがとってもリナちゃんですわね(笑) 最終奥義って……ドラスレではないのですよねぇ。もっと上といったら……(;^_^A アセアセ

>《お前は何者なのだ…………っっっ》
> リナは、その言葉に、誇るように胸をそらした。
>『天才美少女魔道士、リナ=インバース!
> ……知ってんでしょう?』
>(あのぉぉぉ……普通、自分で天才とか美少女とか、言う?)
><しょーがないでしょ。事実は謙虚に認めなくっちゃね〜っ>
> ふふんと笑うリナに、リカはしみじみと脱力した。
> ――だいたい……。
>(この身体って、確か、わたしのじゃなかったっけ……?)
> その状況で、美少女と威張って言われても困るのだが……。

 前々から疑問だったのですが、リナちゃんって自分で宣言しているからにはやはりびしょーぢょなのですよねぇ(笑)
 それにしても天才美少女魔道士って…「天才」を取って、「魔道」を「戦」の文字に変えると某月の王女様になってしまうのだなぁと今更ながらに気づきました…(遠い目) 1文字違うだけで随分と違うものですわね。いぇ、あちらも実はかなり正義の味方から外れた行いをしている様な気はしますが(笑)
 それにしてもリカちゃんが常識人なだけに、リナちゃんと共存するのは大変そうだなぁとつくづく思いますわ(笑)
 いえ、リナちゃんは大好きなのですが、きっとそばに友人としていたら、毎日こんな気分にさせられるのだろうなぁと思うと、ついついリカちゃんに感情移入を………(笑)

>《…………リナ=インバース……だと? まさか……あの、魔を滅ぼす者!?》
>『……ま、何だか知んないけど、んな大層な呼ばれ方もしてるみたいね』
> リナは、軽く肩をすくめ、そう答えた。

 をぉ…。やはり知られているのですね(笑) さすがリナちゃんです(-_-;)

>《……そんな筈は……リナ=インバースは、既に!
> …………いやだが、もしそうだとするならば……昨日のアレも説明が…………。
> ……しかしっ》

 えっっ。もしや…死んでしまっているのですかっ!? いえ、まぁ、何となく…リナちゃん達の時代からかなり先のお話という感じがしますから、生きていたらソレはソレで恐いのですが…あぁ……リナちゃん(T_T)

>『もしかしてあんたら、アレ、端から見物でもしてたわけ!?
> 普通、可哀想にか弱い女の子が魔族なんて凶悪な代物に狙われてたら、助けようと思うでしょうが!』
>(…………か弱い……?)
> 一瞬、リカはその単語の違和感に首をかしげたが、リナの言うことはもっともなため、それ以上のツッコミは控えた。

 あぁっっ、紅葉も突っ込みたいっ!(爆笑)
 いえ、ゼロスさんに比べればきっとか弱いですね。多分。おそらく…。

> ――1700年ほど前復活した赤眼の魔王の一体は、人によって滅ぼされた。

 あぁっっ。やはりリナちゃんはもう生きていないのでしょうか…。先の展開が気になりますぅぅぅぅ。
 だってやはり1700年も生きていたら…恐いですよねぇ(T_T)
 でもリナちゃんっっ。

> リナが、軽く溜息を落とした。
>『人間の行動、その全てを正当化なんてしないけど、ね。
> でも、あたしら人間も、生きてるから。……生きたいから、足掻くんでしょ』
> ――たとえ、世界全てを敵にまわしても、生きたいと願うだろう。
> 短い命を自覚していればこそ、なお。
>『あたしも……その点に関しては、さしてでかいこと言えた義理じゃないし』
> “生きる”ため、“守る”ために、世界と自分秤にかけて、自分を選んだ。それを、後悔はしない。
> 後悔はしないが…………。
>《だが……っ》
>『そうね。あまりにも近視眼的なのは、否定できないけど……ね』

 さすがリナちゃんですねっっ♪ リナちゃんの魅力大爆発です。生きることこそ正義、という感じのリナちゃんの生き様が表れていて本当にかっこいいですっ♪ 望実様の書かれるリナちゃんってなんて格好良いのでしょうっ!
 まねは出来ませんが。というかしたら問題がありまくりですが(^_^;)
 でもやはりカッコイイですねっ! 問題を見つめて、瞳を逸らさない姿勢が魅力的ですわっ。

>『…………。
> ……急いだ方がいいのよ』
>(…………え?)
> リナのその言葉に、リカは首をかしげる。けれど、答えはもう、返ってこなかった。
> ――リカには、判らなかった。
><あたしに接触した黄金竜に、今まで大きな動きを見せなかったという魔族の干渉……。
> …………そして……>
> リナは、内心の不安をうち払うように、また一歩、大股に歩を進めた……。

 あぁっっ、こんな気になる展開で終らせるなんてっ! 望実様のイヂワルっっ ←違う
 でも本当に楽しみにしておりますわ♪ あと…2週間位しかありませんが……。間に合わなくても楽しみにしておりますから、ご無理をなさらずに頑張って下さいませね。こんな意味不明の感想で申し訳ありません。残りの感想はメールでお送り致しますわ。
 それではまた他の場所でも度々お目にかかるとは存じますが(笑) ひとまず失礼致します。


 ところで望実様、究極の選択の質問をして宜しいですか?
 頭の中にリナちゃんが住んでしまう(リカちゃん状態)のと、頭の中にゼロスさんが住んでしまうのと、どちらが良いでしょうか??? 紅葉は……紅葉は……(苦悩中) リナちゃんが良いです。多分……。

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9383す、すとぉかぁはちょっと(笑)T−HOPE E-mail URL4/5-23:01
記事番号9360へのコメント

 こんばんは〜。またも感想、有り難うございます(^^)

> ウフ♪ 今回は勿論狙いました。えぇ狙いましたとも(笑) だってほら、続きがきっと出るのでしょうねぇという予測の元に来ましたから。うっふっふ。紅葉からは逃れられませんのよ?(^_^) そうして楽しみにしていただけの事はありましたわねっ♪♪♪ それなのに感想も出していない極悪人…。
> 申し訳ありませんっっm(_ _)m(土下座) 
> えぇと…言い訳をさせて頂くと……体の調子がいまだ戻らない私に親が強制睡眠を…ですねぇ…(TヮT)  でも小説は進んでおりますので、それが終り次第感想を送らせていただきますっっ。でもそんな事を言っていると何時になるかわかりませんので、今回のこれだけでも感想を述べさせていただきますわね。つたない感想ですが……(-_-;)

 えぇ、それはいいですから、是非とも寝て下さい〜。ここで紅葉様に倒れられてしまったら、紅葉様のお話に惹かれゼロリナに踏み込まれる数十人の方々の涙はいったい何処へ行ってしまうのでしょう状態ですし(^^)
 ……ところで、狙ったって……えぇとぉ(((^^;)

>>『ちょぉっとぉ、まだ怒ってるの?
>> 朝食をちょびぃぃぃっと食べ過ぎたからって』
>
> あぁ可愛そうなリカちゃん…。リナちゃんのちょぴぃぃぃっとって…(遠い目) さぞやお腹が苦しい事でしょう(^_^;)
> それにしてもリナちゃんってば自分の胃袋ではないのにそんなに食べるとは…。リナちゃんって胃袋ではなくて頭でご飯を食べていたのですね。きっと満腹中枢が破壊されているに違いありません(笑)

 そーですねぇ、リナちゃんのちょびぃっとは……一応、リカの朝食1週間分より今回は少ないようですが(笑)
 しかし、満腹中枢、ですか? どうなっているんでしょぉねぇ(笑)

>>『まぁ……ね。
>> 向こうが何もする気がなきゃ、一応、穏便にすませるつもりは、ないこともないわよ』
>> 安心していいものか否か、どうにも判断が付かない台詞。それに、リカは、乾いた笑みで応えた。
>
> 分かります、分かりますわリカちゃんっ(爆笑) 否定に否定を重ねると結局は肯定になる筈ですのに、信憑性が薄くなるのは何故でしょうかねぇ?(笑) それにしてもリカちゃんって結構辛抱強いですわね? 色々理不尽な目に合わされているのに、ヒステリーも起こさず…。というか起こす暇もないのかもしれませんが(笑)

 ヒス起こしても、リナちゃん相手じゃぁねぇ……。あまり意味なさそう、ということで、頑張って悟ろうとしているようです(^^;)
 しかし、どう聞いても穏便とは縁のなさそうな台詞ですよね、コレ(笑)

>>『……そうね』
>> リナは、ぽつりとそう返した。
>>『まぁ……あいつが、あたし相手にここまで迂遠なやり方するとも思えないけど』
>> でも、まだリカとの二人三脚状態に気づいていないなら、あり得るかもしれないと、リナは首をひねる。リカは、そういうものかと、小さく相づちを返した。
>
> これもある種の信頼ですよねぇ。信頼というか…確信…というか……。ゼロスさんの手段を知り尽くしているからこそのリナちゃんの台詞ですわね♪ 勝手にここら辺がゼロリナだわとか…つぶやいて喜ぶ愚か者が1人…。
> ゼロスさんはリナちゃんに手を出す時は直接的ですものねっっ。ふふふ(怪しげな微笑)

 ゼロス君、無駄なコトしませんものねぇ……リナちゃん相手にこんなマネは……裏に何か隠しているのでもない限りは、しなそうですよね?(笑)
 信頼……かどうかはアレですが……確信は、してるんでしょう。
 ……ちなみに、ゼロリナかどうかは、かなり謎ですが?(笑)

>> ――こっちが、せっかくのエネルギー無駄にしないように、珍しくも大人しく状況見ているってのに!
>>(あのね…………)
>> 叫ぶリナの台詞に、リカはがっくりと脱力した。
>>『だってあんた、ご飯いっぱい食べると怒るじゃないの〜っ』
>>(あなたが、どう考えてもこんなに食べたらカロリー消費する以前に脂肪になって、絶対太っちゃう! ってくらい、いっぱい食べるからでしょぉ!?)
>> 何やら問題がズレつつあるような気がしたが、リカはこれでも年頃の乙女♪
>> 体重は深刻な問題なだけに、切迫した台詞だった。
>>『だーかーら、わざわざお腹減らないように、大人しく…………してた、ん、だけどね?』
>
> 結局そこに行きつくのですね(笑) リナちゃんってば……。ぢつは普段戦っているのもお腹を空かせる為…だったり……しませんよね? あ、お宝を手に入れるという目的もあったのでしたわね(どっちにしろ……)
> でも…リナちゃんはごはんの時はリカちゃんの体を占拠しているのですね…。つくづくお気の毒なリカちゃん……。
> まぁ、今現在身を守ってもらっている代償みたいな物なのでしょうか(笑)

 お腹をすかせるために戦ってるリナちゃん……う、う〜ん、何やらもの凄く否定しがたいのは、何故でしょぉ(笑)
 お宝というか、手元不如意解消でもあるんでしょうけど……そうか、それであんなに食べられるんですね、リナちゃん(^^;)
 リカ、は…………まぁ、いいんです。最初から不幸決定づけられてるんで(笑)

>> リナは、苛々と、靴の先で地面を蹴飛ばした。
>>『こうなったらいっそ、最終奥義一発でも試してやろうかなっ』
>>(ち、ち、ちょっと待って〜〜〜っっっ)
>> ――最終奥義って、何なわけ!?
>> 何とも物騒な響きのある言葉に、リカは思いきり焦りまくって、リナを引き留めようとした。
>
> 軽く言ってしまうあたりがとってもリナちゃんですわね(笑) 最終奥義って……ドラスレではないのですよねぇ。もっと上といったら……(;^_^A アセアセ

 最終奥義……なぁんでしょぉねぇ……いえ、流石にいきなりギガスレは…………多分(笑)

>>《お前は何者なのだ…………っっっ》
>> リナは、その言葉に、誇るように胸をそらした。
>>『天才美少女魔道士、リナ=インバース!
>> ……知ってんでしょう?』
>>(あのぉぉぉ……普通、自分で天才とか美少女とか、言う?)
>><しょーがないでしょ。事実は謙虚に認めなくっちゃね〜っ>
>> ふふんと笑うリナに、リカはしみじみと脱力した。
>> ――だいたい……。
>>(この身体って、確か、わたしのじゃなかったっけ……?)
>> その状況で、美少女と威張って言われても困るのだが……。
>
> 前々から疑問だったのですが、リナちゃんって自分で宣言しているからにはやはりびしょーぢょなのですよねぇ(笑)
> それにしても天才美少女魔道士って…「天才」を取って、「魔道」を「戦」の文字に変えると某月の王女様になってしまうのだなぁと今更ながらに気づきました…(遠い目) 1文字違うだけで随分と違うものですわね。いぇ、あちらも実はかなり正義の味方から外れた行いをしている様な気はしますが(笑)
> それにしてもリカちゃんが常識人なだけに、リナちゃんと共存するのは大変そうだなぁとつくづく思いますわ(笑)
> いえ、リナちゃんは大好きなのですが、きっとそばに友人としていたら、毎日こんな気分にさせられるのだろうなぁと思うと、ついついリカちゃんに感情移入を………(笑)

 リナちゃんが美少女なのは、確実に決まってます!(きっぱり) ただ、自分で言うから信憑性がねぇ(((^^;)
 あのぉ……美少女戦士……って…………いえ、いいんですが(汗)
 えぇ、リカは、今のところ、普通の人間代表みたいなもんですから、リナちゃんに振り回されてしまうのです。
 ……というか……リナちゃんといて振り回されない人間って、そっちの方が怖くありません?(笑)

>>《…………リナ=インバース……だと? まさか……あの、魔を滅ぼす者!?》
>>『……ま、何だか知んないけど、んな大層な呼ばれ方もしてるみたいね』
>> リナは、軽く肩をすくめ、そう答えた。
>
> をぉ…。やはり知られているのですね(笑) さすがリナちゃんです(-_-;)

 えぇ、それは勿論、リナちゃんですから(^^)

>>《……そんな筈は……リナ=インバースは、既に!
>> …………いやだが、もしそうだとするならば……昨日のアレも説明が…………。
>> ……しかしっ》
>
> えっっ。もしや…死んでしまっているのですかっ!? いえ、まぁ、何となく…リナちゃん達の時代からかなり先のお話という感じがしますから、生きていたらソレはソレで恐いのですが…あぁ……リナちゃん(T_T)

 いやあの……これだけ時間が流れて生きてたら、それはそれで……(((^^;)

>>『もしかしてあんたら、アレ、端から見物でもしてたわけ!?
>> 普通、可哀想にか弱い女の子が魔族なんて凶悪な代物に狙われてたら、助けようと思うでしょうが!』
>>(…………か弱い……?)
>> 一瞬、リカはその単語の違和感に首をかしげたが、リナの言うことはもっともなため、それ以上のツッコミは控えた。
>
> あぁっっ、紅葉も突っ込みたいっ!(爆笑)
> いえ、ゼロスさんに比べればきっとか弱いですね。多分。おそらく…。

 見た目はもの凄くか弱い女の子ですし〜……一応〜(笑)
 というか、比べる対象がゼロス君で、多分とか言われちゃうリナちゃんって……えぇとぉ(((^^;)

>> ――1700年ほど前復活した赤眼の魔王の一体は、人によって滅ぼされた。
>
> あぁっっ。やはりリナちゃんはもう生きていないのでしょうか…。先の展開が気になりますぅぅぅぅ。
> だってやはり1700年も生きていたら…恐いですよねぇ(T_T)
> でもリナちゃんっっ。

 1700年ですよ〜? まぁ……昔だから死んでるというわけでもないわけですが、えぇと一応……。
 まぁ、この辺は、先延ばしした謎ですし〜(^^;)
 ということで、秘密です♪

>> リナが、軽く溜息を落とした。
>>『人間の行動、その全てを正当化なんてしないけど、ね。
>> でも、あたしら人間も、生きてるから。……生きたいから、足掻くんでしょ』
>> ――たとえ、世界全てを敵にまわしても、生きたいと願うだろう。
>> 短い命を自覚していればこそ、なお。
>>『あたしも……その点に関しては、さしてでかいこと言えた義理じゃないし』
>> “生きる”ため、“守る”ために、世界と自分秤にかけて、自分を選んだ。それを、後悔はしない。
>> 後悔はしないが…………。
>>《だが……っ》
>>『そうね。あまりにも近視眼的なのは、否定できないけど……ね』
>
> さすがリナちゃんですねっっ♪ リナちゃんの魅力大爆発です。生きることこそ正義、という感じのリナちゃんの生き様が表れていて本当にかっこいいですっ♪ 望実様の書かれるリナちゃんってなんて格好良いのでしょうっ!
> まねは出来ませんが。というかしたら問題がありまくりですが(^_^;)
> でもやはりカッコイイですねっ! 問題を見つめて、瞳を逸らさない姿勢が魅力的ですわっ。

 正義……というか、自分がこうしたいのよっ! というか……リナちゃんって、そういう感じありますよね?(^^)
 私が書くと、ちゃんとそーゆー部分出せないのですが……えぇ、カッコイイだなんてとんでもないです〜(;;)
 リナちゃんはきっともっと格好良くて可愛くて……しくしく(;;)

>>『…………。
>> ……急いだ方がいいのよ』
>>(…………え?)
>> リナのその言葉に、リカは首をかしげる。けれど、答えはもう、返ってこなかった。
>> ――リカには、判らなかった。
>><あたしに接触した黄金竜に、今まで大きな動きを見せなかったという魔族の干渉……。
>> …………そして……>
>> リナは、内心の不安をうち払うように、また一歩、大股に歩を進めた……。
>
> あぁっっ、こんな気になる展開で終らせるなんてっ! 望実様のイヂワルっっ ←違う
> でも本当に楽しみにしておりますわ♪ あと…2週間位しかありませんが……。間に合わなくても楽しみにしておりますから、ご無理をなさらずに頑張って下さいませね。こんな意味不明の感想で申し訳ありません。残りの感想はメールでお送り致しますわ。
> それではまた他の場所でも度々お目にかかるとは存じますが(笑) ひとまず失礼致します。

 この話では、そーゆーつもりはないのに何故か皆様生殺しと……。
 いえ、自分でも、自覚はあるんです。あるんですが…………どうしましょうねぇ(^^;)
 しっかし本気で時間がないです。続き〜〜〜あぅ(;;) メール止めて続きを書くべきか、諦めるべきか、現在悩み中。
 とりあえず、早くメールもお返事書かなくては、紅葉様への返信がもうすぐ1月あぁ、やばすぎますっ(;;)

> ところで望実様、究極の選択の質問をして宜しいですか?
> 頭の中にリナちゃんが住んでしまう(リカちゃん状態)のと、頭の中にゼロスさんが住んでしまうのと、どちらが良いでしょうか??? 紅葉は……紅葉は……(苦悩中) リナちゃんが良いです。多分……。

 ………………身体を乗っ取られることも全部含めて考えて、やっぱりリナちゃんを選ぶかもしれないかな〜と、思いたいかもです(笑)
 いや、だってゼロス君……負の感情ってまずそうなんですもの〜(笑)

 それでは、また、お気が向かれましたら、続き、読んでやって下さいませ。
 ……いつになるかは謎ですが(汗)

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9373少しずつ明らかにっ……!(興奮)庵 瑠嬌 4/5-17:25
記事番号9353へのコメント


 こんにちはーっ!庵 瑠嬌でございますっ。
 (19)(20)で、ちゃんと感想書いておくつもりだったんですけれど、出来ないでいる内に、なんと、(21)がっ!
 あぁ、素晴らしい僥倖に出会いましたわ。あぁ嬉しい。

 いつだったか、リナさんとリカさんが、図書館で調べ物をしたあたりで、なんだか、ルークさんがあやしい……というところには、気付いていたんですけど。
 そこに、ゼロスさんがあそこまで深く外道に関わっていようとはっ!!
 魔族さんに情はないに決まってますから、ミリーナさんを利用するという酷薄さは、あって当然なんでしょうけど、記憶が歪んだまま、相変わらずミリーナさんに惚れぬいているルークさんが、可哀想でしたわね。
 無理やり作り出された形のミリーナさんもまた気の毒で。

 そしてっ、何よりも、ゼロスさんが、あまりに魔族さんらしい……っ!
 いや、どれほど酷いことも良心の呵責なく出来てしまう、魔族なゼロスさんがわたくしは大好きなんですけれど、そうなんですけれど、それでも「なんって奴なのっ!!」と、思わずにはおられませんでしたわ。
 このたちの悪さが、ゼロスさんなんですのよねー。
 リナさんとの会話では、明らかにリナさんが強い敵愾心を持っていて。
 敵、という形で相対した二人の、スリルのある……なんだか、刃の上を渡るような会話に、どきどき致しましたわ。T−HOPEさまって、本当にこういうやりとりがお上手。
 
 (20)の最後の方の、ゼロスさんの「我らが王よ」と、言うところは、思わず痺れました。
 なぜって、あんまりにも格好良い……(陶酔)
 石田彰さん(確かこういう漢字)の低い声が、わたくしの耳のなかにこだましましたわ!あぁ、なんて素敵な幻聴……!
 ダークで魔族なゼロスさんに、ひどいと思いながら、それでも惚れ惚れしてしまいます。

 少し前後しますが、リナさんのゼロスさん発見時の会話は、生き生きと明るくて好きです。
 ルークさんの「危ない奴」発言とか。ガウリイさんのフォローになってないほのぼのさとか。
 なにより、リナさんがゼロスさんに「怪しさ大爆発」……。あぁ、ひねくれた愛を感じる(馬鹿)
 それはともかく、こういうにぎやかに言葉を交わす場面も、T−HOPEさん大変お上手ですわね。楽しく読みました。

 それから、偉そうな黄金竜さん……。
 人間ごときのために数少ない黄金竜の命を、とかいうところは、なかなかに腹立たしい輩だわ、と思ったんですけれども。
 なぜ、世界を汚すことを躊躇わない?と、憤っているところで、妙に生真面目さがうかがえて、少し親しみを持ってしまいましたわ。
 なにかと素直に動揺するところとか。案外、世間知らずだったりするのでしょうか(笑)。

>『あたしも……その点に関しては、さしてでかいこと言えた義理じゃないし』
> “生きる”ため、“守る”ために、世界と自分秤にかけて、自分を選んだ。それを、後悔はしない。
> 後悔はしないが…………。

 ここ、言い得て妙だと思いました。
 生きるのも守るのも、人間として重要な行為なんですよね。だから比べるのが難しい。
 ただ、生きるのは、自分のため、守るのは他者のため、ってことが多いのでしょうか……。
 リナさんの場合は、ひとりの他者を、大勢の他者より選んだのだと思うのですけれど。
 あぁ、でもつまりは、自分自身の望みを優先させたわけだから、やっぱり世界より自分を選んだことになるのですね。
 や、結局は『生きる』『守る』という表し方に、単純に感銘受けただけなので、あまり深いことはいえませんけど……。

> ノリ的に、「日帰りクエスト」のテイスト少し入ったような……えぇ、この人間の傲慢さというか頂点に立ったときどうなるかというか。
> 別にそんなご大層な話にするつもりはなかった、筈、なんですけどね(^^;)

 いえいえ、興味深く拝見させていただきました。
 あぁ、でも自然の破壊とか言う話になると、わたくしの場合どうしても、グリーン・レクイエムを思い出してしまうんですよね。新井素子さんの。
 地球を滅ぼすことなど出来やしない――って話。
 でも、それでも環境が変われば、罪のない命がどんどん失われていくのだろうな、と思うと、やっぱり、環境破壊って許されざるべきことなんですよね。
 受験勉強のおり、国語の文章問題で、環境破壊についていろんな話を読まされ(解かされ)たので、なんだか反応してしまいました。
 ………結局は子供の浅い考えなんですけど………(赤面)

> ……これから、どうなるんでしょう……。
> 次こそは、ちゃんと、リナちゃんとゼロス君が会話してくれる、と、思いたいんですけどね(((^^;)
> ということで、できればお見捨てなく目を通していただきたいかなぁと、思います(笑)

 えぇ!T−HOPE様すとーかー第一号(笑)として、毎回毎回、丁寧に読ませていただきます!
 ゼロリナになっていなくても、お二人の会話も、楽しみにしております……。頑張って下さいませ。
 なんだか、変な感想でしたけれど、どうかお受け取り下さい。
 それでは失礼をば………



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9384明らかに……なってるんでしょうか?(謎(^^;)T−HOPE E-mail URL4/5-23:02
記事番号9373へのコメント

> こんにちはーっ!庵 瑠嬌でございますっ。
> (19)(20)で、ちゃんと感想書いておくつもりだったんですけれど、出来ないでいる内に、なんと、(21)がっ!
> あぁ、素晴らしい僥倖に出会いましたわ。あぁ嬉しい。

 こんばんは〜。T−HOPEです。
 感想、いつもどうも有り難うございます(^^)
 ……僥倖……ですか? 本当に? いえ、私的には、類い希なる不幸かと(^^;)

> いつだったか、リナさんとリカさんが、図書館で調べ物をしたあたりで、なんだか、ルークさんがあやしい……というところには、気付いていたんですけど。
> そこに、ゼロスさんがあそこまで深く外道に関わっていようとはっ!!
> 魔族さんに情はないに決まってますから、ミリーナさんを利用するという酷薄さは、あって当然なんでしょうけど、記憶が歪んだまま、相変わらずミリーナさんに惚れぬいているルークさんが、可哀想でしたわね。
> 無理やり作り出された形のミリーナさんもまた気の毒で。

 というか、あの時点ではルーク、ここまで不幸ではありませんでした(^^;)
 魔王になっちゃうのは決定してたんです、が……あの時はまだ、ミリーナ死んでませんでしたし(笑)
 ……なのに、続き書けずに放っておくうちに、ミリーナはあぁなり……ルークを…………さらに、私が不幸にしたような……(汗)
 まぁでも、魔族的にはここを付けばルークが崩れるってポイント判りきってる以上、そこを狙っちゃうんでしょうねぇ。
 確かに、外道ですが、まぁだからといってやめるゼロス君でもなし……やっぱりやな奴ですね(笑)

> そしてっ、何よりも、ゼロスさんが、あまりに魔族さんらしい……っ!
> いや、どれほど酷いことも良心の呵責なく出来てしまう、魔族なゼロスさんがわたくしは大好きなんですけれど、そうなんですけれど、それでも「なんって奴なのっ!!」と、思わずにはおられませんでしたわ。
> このたちの悪さが、ゼロスさんなんですのよねー。
> リナさんとの会話では、明らかにリナさんが強い敵愾心を持っていて。
> 敵、という形で相対した二人の、スリルのある……なんだか、刃の上を渡るような会話に、どきどき致しましたわ。T−HOPEさまって、本当にこういうやりとりがお上手。

 タチ悪いですよね〜、ゼロス君。何でここまでタチ悪いのか、書きながら謎でしたが。
 そのせいで、書いても書いても終わらないんじゃないかと、真剣に危惧するハメに陥りました。回りくどいんですよ、ほんっとぉにっ(((−−;)
 ……まぁ、そうやって追いつめるのが狙いだったようですけど。
 リナちゃんとしては、やっぱり、一応“仲間”であるルークがこれ以上傷つくのは好ましくなかったみたいです。
 なので、きっぱりゼロス君に対峙しようとして……でも、立場的に先を制したゼロス君にいなされてしまった、と。
 …………ところで、本当に、スリルありました?(^^;)
 いえ、私的には、何だってこんなに行数食う割に緊迫感の欠片も出ないんだっ、という感じでしたので(汗)

> (20)の最後の方の、ゼロスさんの「我らが王よ」と、言うところは、思わず痺れました。
> なぜって、あんまりにも格好良い……(陶酔)
> 石田彰さん(確かこういう漢字)の低い声が、わたくしの耳のなかにこだましましたわ!あぁ、なんて素敵な幻聴……!
> ダークで魔族なゼロスさんに、ひどいと思いながら、それでも惚れ惚れしてしまいます。

 やっぱりこーゆーダークの部分は、石田さんのお声低めで、響かせてほしいですよねっ♪
 いえ、のほほんとした明るい部分のゼロス君も好きなんですが……好きなんですが、書く場合はやっぱりこぉ、鬼畜系の魔族な方が……楽しいのは、まるで私やばい人のよう(笑)
 でも、ゼロス君実際に「王よ」なんて芝居がかった呼びかけするんでしょうかねぇ……遊んでるのかもしれませんね(^^;)

> 少し前後しますが、リナさんのゼロスさん発見時の会話は、生き生きと明るくて好きです。
> ルークさんの「危ない奴」発言とか。ガウリイさんのフォローになってないほのぼのさとか。
> なにより、リナさんがゼロスさんに「怪しさ大爆発」……。あぁ、ひねくれた愛を感じる(馬鹿)
> それはともかく、こういうにぎやかに言葉を交わす場面も、T−HOPEさん大変お上手ですわね。楽しく読みました。

 まぁ、どんな状況でもスレイメンバーはスレイメンバーということかと……(笑)
 というか、書いてて勝手にそういう会話繰り広げだしたあたり……う〜ん、何なんでしょうねぇ。
 「怪しさ大爆発」は……愛が、あるんでしょうか。あるのかな?(笑)

> それから、偉そうな黄金竜さん……。
> 人間ごときのために数少ない黄金竜の命を、とかいうところは、なかなかに腹立たしい輩だわ、と思ったんですけれども。
> なぜ、世界を汚すことを躊躇わない?と、憤っているところで、妙に生真面目さがうかがえて、少し親しみを持ってしまいましたわ。
> なにかと素直に動揺するところとか。案外、世間知らずだったりするのでしょうか(笑)。

 な〜んとなく、火竜王さんとこの黄金竜のイメージに近かったでしょうか。
 けどまぁ、この人(じゃないけど(−−;)も大変なんでしょう。ここ数百年、竜族は殆ど固まって世界から身を隠してるようですし。
 世間知らずなんでしょうねぇ。ミルガズィアさんとかだったら、しらっとした顔ですっとぼけそうですしね(笑)
 ……それもこれもどれも魔族の陰謀……かどうか、今のところ秘密です(笑)

>>『あたしも……その点に関しては、さしてでかいこと言えた義理じゃないし』
>> “生きる”ため、“守る”ために、世界と自分秤にかけて、自分を選んだ。それを、後悔はしない。
>> 後悔はしないが…………。
>
> ここ、言い得て妙だと思いました。
> 生きるのも守るのも、人間として重要な行為なんですよね。だから比べるのが難しい。
> ただ、生きるのは、自分のため、守るのは他者のため、ってことが多いのでしょうか……。
> リナさんの場合は、ひとりの他者を、大勢の他者より選んだのだと思うのですけれど。
> あぁ、でもつまりは、自分自身の望みを優先させたわけだから、やっぱり世界より自分を選んだことになるのですね。
> や、結局は『生きる』『守る』という表し方に、単純に感銘受けただけなので、あまり深いことはいえませんけど……。

 リナちゃんの場合、生きるか死ぬかよりずっと、“自分らしく”生きることが先に来るような気がしたので。
 あそこでガウリィ見捨てたら、リナちゃんらしく生きられない、ということで、それが世界より先に来てたんでしょうねぇ。
 ……勿論、それだけガウリンの意義が重いということでもありますが(^^;)
 でも、それが他の存在にとってとんでもない選択だったってことは、リナちゃんちゃんと判っているんでしょう。
 判ってて、でも、何度思い返しても同じようにしてしまうだろうという……。
 その辺表すのが、凄く難しいんですけどね(((^^;)
 言い得て妙、ですか? あぅぅぅ……有り難うございます〜(^^)

>> ノリ的に、「日帰りクエスト」のテイスト少し入ったような……えぇ、この人間の傲慢さというか頂点に立ったときどうなるかというか。
>> 別にそんなご大層な話にするつもりはなかった、筈、なんですけどね(^^;)
>
> いえいえ、興味深く拝見させていただきました。
> あぁ、でも自然の破壊とか言う話になると、わたくしの場合どうしても、グリーン・レクイエムを思い出してしまうんですよね。新井素子さんの。
> 地球を滅ぼすことなど出来やしない――って話。
> でも、それでも環境が変われば、罪のない命がどんどん失われていくのだろうな、と思うと、やっぱり、環境破壊って許されざるべきことなんですよね。
> 受験勉強のおり、国語の文章問題で、環境破壊についていろんな話を読まされ(解かされ)たので、なんだか反応してしまいました。
> ………結局は子供の浅い考えなんですけど………(赤面)

 出来ないか、出来るのか……凄く、謎なんですけどね。
 いったん殆どを死に絶えさせることも可能ではないかとは、思います。とはいえ、バクテリアとかは……あれぇ?(^^;)
 ところで、スレイ世界の魔族さん達の滅びって、どの辺まで及ぶんでしょうねぇ?
 さすがにその辺一つ残さずにってのは無理があるような……表層レベルの意識がある生物までってあたりかなぁ。
 いえいえ、浅いだなんてとんでもありません。
 その辺追ってくと、私のが多分、かなり浅いというか愚かですし〜(−−;)

>> ……これから、どうなるんでしょう……。
>> 次こそは、ちゃんと、リナちゃんとゼロス君が会話してくれる、と、思いたいんですけどね(((^^;)
>> ということで、できればお見捨てなく目を通していただきたいかなぁと、思います(笑)
>
> えぇ!T−HOPE様すとーかー第一号(笑)として、毎回毎回、丁寧に読ませていただきます!
> ゼロリナになっていなくても、お二人の会話も、楽しみにしております……。頑張って下さいませ。
> なんだか、変な感想でしたけれど、どうかお受け取り下さい。
> それでは失礼をば………

 有り難うございます〜(^^)
 何故か、書けば書くほど変になっていくんですが……えと、読んでいただければ幸いです(^^)
 それでは、感想どうも有り難うございました(^^)