◆−ヤグルマギクの涙−CANARU(3/31-20:44)No.9265
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9265ヤグルマギクの涙CANARU E-mail 3/31-20:44


よ〜〜やっと「気まま〜」シリーズお送りできます!!
何故ここまで遅れたのかといいますと・・。
今回はエジプトの話なんですが・・・。
「ネフェルティティ王妃」と「ハトシェプスト女王」を間違えて覚えていて・・。
調査に苦労した・・という下らない理由です・・では・・・。

*************************************************

「ふいいい〜〜〜暑い暑い・・・。」
ナポリ、ヒチリアを仕切るまだしも合法的なマフィア・・・。
そして其処の若き総帥ゼロスの妹にして・・・。
シエナの名門女子大を主席、特待、飛び級で卒業。
さらには七ヶ国語、古代ギリシャ、ラテン語を解して欧米諸国の企業から
のヘッドハンティングも絶えない・・・。
そういえば・・思い出される一人の人物・・・・・・。
「リナ〜〜!!いくら暑いからって・・・。氷入りレモネード飲み過ぎは体に毒だゾ?」
情けない声でガウリイがリナに言う。
「うるさ〜〜い!!調査だろうが何だろうが!!暑いものは暑いのよ!」
半ばやけっぱちになりながらリナがガウリイに反論する。
「・・・。良く言うぜ・・。俺に二人分の荷物もたせていきながら・・。」
さらにブツブツと文句を言うガウリイ。
「あああ〜〜もう!!何でカイロには『ゴールドストーン』の手掛かりが無いのよ!!」
これまたしょうがない怒りだと思うのだが・・・。
「リナ・・。『ルクセンブルクの秘宝』は見つかったんだろ?でも・・・。何でまだ
宝探しするんだよ?」
「・・・。簡単な事よ。この『ルクセンブルクの秘宝』事態・・『ゴールドストーン』
と言う由緒正しい鉱物が一部使用された作りになっているからよ。」
言いながらリナは秘宝・・(一見すると単なる豪華な金細工のカプセル)をガウリイに見せる。
「・・・これが・・・今回のエジプト調査と何の関係があるんだ・・・?」
「ま・・・。話せば長くなるけど・・・。この『ゴールドストーン』が最も有名なのは・・・。
オーストリア・ハプスブルク家の歴史かしらね。ハプスブルク家の皇帝、マクシミリアン
が・・・当時ヨーロッパで最も豊かな公国、ブルゴーニュ家のマリアと婚約が決まったときの
事よ・・・そのマリアの持参金に・・・・。」
「その『ゴールド』ナンダカ・・ってのがあったんだな?」
「そ。でもって・・コイツには不思議な霊力があってね。マクシミリアンの子孫
が結婚する相手の国・・つまりは政略結婚で王族同士の結びつきになるんだけど・・・。
ともあれ。相手の国に次々と不幸が起きてね。ハプスブルク家は戦うことなく次々に
領土を拡大していったのよ・・・。」
「・・・と・・・言うと・・・??」
「スペイン皇太子、ホアンの病死・・・。ハプスブルク家の王女と結婚した
ハンガリア(マジャール)王の若くしての戦死・・・。この『ゴールドストーン』の
呪いと言われているわね。」
それが・・・原産国はエジプト・・と言われているのだ。
「大方・・トルコあたりと中世に戦争やらかして・・エジプトから流出して・・。
さらにはハンガリアあたりをトルコが攻めたとき・・さらに流出して・・ハンガリアから
ブルゴーニュ家が買い叩いた・・と考えるのが妥当な所かしらね・・・・。
オーストリアの『ゴールドストーン』については・・・・。」
「・・・。ふ〜〜ん・・。じゃ、問題は。お前の持ってる『秘宝』の方の
調査・・って訳だな・・・・。」
そう言ってガウリイとリナは頷き合う。


テル・アム・アマルナ・・・。
古代エジプト・・と言えば普通、思い出すのはテーベ、メンフィス、そして
少々時代は遡るがアレクサンドリアを思い出すだろう。
「リナ〜〜・・。こんなさびれた所に来てど〜するんだよ・・。」
在るのは巨大な遺跡と退屈そうに周囲を見物している激安パックツアーで
来たのであろう・・・退屈そうな観光客ばかりである。
「ここよ。古代の『アテン神』信仰で有名なアクナテンが遷都した都は・・・。」
「はへ・・・・???」
あ・・やっぱりメジャーじゃないのかな・・この話・・・。
「まあ、良いわ。説明したげる。古代エジプトでは多くの神を信仰していたんだけど・・。
その中で特に力を持っていた信仰が『アメン神』の信仰でね。その神官達は国王すら
上回る権力を持っていたの。ソレに嫌気が差したアメンヘプト・・ことアクナテン国王は
神官が権力を持ちすぎているテーベからここ、テル・アム・アマルナに都を代えて・・。
『アメン神』を否定して『アテン神』の信仰を強要したのよ。いわえる・・・。」
リナが言い終わるか終わらないかのその時であった・・・。
「『アテン神唯一信仰』ですね〜!!」
不意に聞こえる壮年の男の声・・そして・・・。
「そして・・その美貌の妃!!『ネフェルティティ王妃』の生まれ変わりこそ・・・。
こ〜〜の究極の美貌をもつこの僕なのさ〜〜〜〜♪」
「げええええええええええええええええええええええええええ×10000!!」
響き渡るリナの絶叫!!そして!!
「よお・・・。馬鹿兄貴・・・。」「ガウリイさ〜〜〜ん!!」
ひょっこりと現れる対照的な二人の少年!!
「お〜〜〜!!廻!!それにガストンじゃないか〜〜〜!!」
ガウリイの喜びの声・・・。
「ま・・こんな所で立ち話もナンだしぃ・・。紫外線も気になるところだから・・。
近くの喫茶店に呼ばれてやっても良いけど?」
「・・・・・。それが人に対してモノを言う台詞・・・?氷・・(ヒョウ)・・。」
そう・・・。
この男こそ・・リナの中学時代の同級生・・・。
日本人と英国貴族のハーフ!!
色白、ナルシスト、危な系、ロクデナシの一応は超絶美形の銀髪男・・・・。
この暑さでドライフラワーになりかけているのも構わずバラを片手に持ってポーズを
決めている変態・・氷(ヒョウ)である・・・・。


「アンタ・・・。ナンでエジプトに来てるのよ・・。」
一応喫茶店に入ってひとまず話をしようとなり、リナは早速氷に尋ねてみる。
「ふふ・・。決まってるだろ?僕の美貌を永遠のモノにするためさ・・・。」
言いながら牡蠣を頬張る氷。
「ま・・コイツは放っておいて話を進めるか・・ガストン。」
「あ〜〜あ。馬鹿兄。珍しく意見が合うな・・。」
普段は訳がわからないのにこ〜ゆ〜事となると気が合うガウリイ&ガストン兄弟。
「俺がここに来てるのは・・・。ま、そ〜ゆ〜事だな。」
ちらり・・とリナの持つルクセンブルクの秘宝に目をやりながらガストン。
「ふ〜〜ん・・・。」
まあ・・・同じ任務を別方向からこの弟もする・・・と言う意味だろう。
「で・・・廻。そのオッサンは?」
言いながらガウリイは氷の下僕の少年・・廻に同席している人の良さそうなオッサン
の紹介を求める。
「あ、この人は・・静岡県の某三流高校、K学園高校の講師で・・・。」
「エジプト考古学者の邑由です!!よろしく〜〜!!」
言いながら人の良さそうな微笑を再度投げかける。
「・・・ま〜この人は・・僕のガイドって所だね〜♪」
言いながら再度牡蠣を食べる氷。
「・・・氷くん・・。早く宿題提出してくださいね・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
気まずい沈黙・・・。そして・・・。
「廻・・。お前やれ!!」
「そんな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(涙)・・・。」
カイの絶叫が辺りに木霊する・・・。


そんなこんなの次ぎの日の事。
「リナさ〜〜ん!!ガウリイさ〜ん!!おはようございます〜♪」
元気いっぱいでガウリイとリナの前に姿をあらわす廻!!?
「廻〜〜大丈夫だったか?」
山のような宿題を出されて絶叫していたのが昨日の今日である。
「はい〜〜♪氷様が牡蠣にあたって今悲惨な状態なんです!!だから僕も
暫くは自由のみなんですよ〜〜♪」
意気揚揚と廻は言う。
「そっか〜〜で、氷は平気なのか?」
「はい〜♪この辺でも有名な薬飲ませときましたから。」
言いながら廻はポケットから奇妙な白い粉を取り出して二人に見せる。
「まあ・・アイツなら死なないとは思うけど・・・。」
さしものリナもこれにばかりは苦笑しながら言う。
「今日は先生が何か良いもの見せてくれるそうですよ。一緒に行きましょう!!」
ま・・行って見るのも悪くないか・・・。


「先生・・・コレは・・・?」
テル・アム・アマルナの見取り図・・だろうか?
「ああ・・。それ、うん。君の予想通りテル・アム・アマルナの地図だよ。」
うんうんと一人頷きながらリナとガストンに説明する邑由先生。
ガウリイと廻は・・と言うと・・・。
「げえええええええ〜〜〜〜〜〜!!ガウリイさん!!ミイラの写真ですよ!!
ミイラの!!」
「ああああああ〜〜廻!!すっげ〜〜!!これ!!すっげ〜〜ぞ!!」
と・・・訳のわからないことに夢中・・である・・・。
「へえ・・・。まあ・・おばかさん達は放っておいて。この見取り図の意味は?
この赤い線。」
リナが気になったことをガストンが問いかける。
「ああ〜♪何千年も前に『盗掘』を生業とした人々が作った『宝の隠し場所』
である大広場への・・彼らが自力で作った地下通路だよ・・・。もっとも・・・。」
「その『宝の隠し場所』の『広場』は分からないのね・・・。」
実際にかのクレオパトラの墓も何処にあるのかは未だに不明・・・。
「これは・・・・?」
ふっとガウリイが下らないもの軍団の中からめぼしい物を見つけたのだろう。
問いかけてくる。
「ああ・・・。『矢車菊』だよ。」
ふっと・・・・・その言葉が頭に残る。
「ヤグルマギク・・・ね・・・・・。」
と・・・・。



「其処にいるのは誰・・・?」
夕方・・リナが一人で出歩いて居るときのことである。
背後から急に振りかかってくる奇妙な気配・・・。
「さすが・・・。『ヨハン』の妹なだけはあるな・・・。」
ふっと背後の気配はリナに言う・・・。
ヨハン・・・・・。リナの死んだと思った兄、ジョヴァンイの事である。
兄は・・何故敵対する組織『ミッドガルズ』の幹部になったのか。
それはまったくもってわからないのだが。
「何の用事なのよ・・・・。」
「今宵・・。我等の宴をする。貴方を招待したいのだが?」
罠か・・・だが・・かかってみる価値はある。
「場所は?」
「ここへ・・・・・・・・。」
不意に手渡される一枚の紙切れ。
「・・・・・。宝の隠し場所の広場・・・・・・・。」
そう、考古学者でも掴めなかった場所をこいつ等は掴んでるんだ・・・。
「逃げやしないわよ。」
遠ざかる気配にリナはそうとだけ呟いた。


「本気か!!リナ!!?」
敵陣に真っ向から乗り込んで行くなんて・・・。
「本気も本気・・・。」
言いながらリナは何時しか馬鹿兄ことゼロスに何時しかの誕生日プレゼントに
貰ったでっかい真珠のイヤリングを耳につける。
「で・・・。それって普通・・・。男女同伴だろ?」
「・・・ええ・・。でもね・・・・。」
ガウリイはここに残っていてもらいたい・・・。
「・・・・。残れ・・・とか言うんじゃないだろうな・・・?」
「・・・・・・。ビ〜〜ンゴ・・・。ココで・・出来れば待機班になっていて欲しいのよ。」
何だか・・イヤな予感がする。
理由はソレだけであるのか・・・それとも・・。
「リナ・・。一人は・・・。」
「大丈夫よ。」
リナが言ったのとその同時の事だった。
ドアが開き、一人の少年が部屋に入ってくる。
「ああ〜〜〜!!ガストン!!お前〜〜〜!!」
やおら絶叫するガウリイとともにイヤにクールに少年・・・ガストンは言う。
「じゃ〜〜な。兄貴・・。行ってくる。携帯、ココにおいて置くぞ。」
言いながら去って行くリナとガウリイ・・・。
ガウリイがフテ寝したのはそれから直ぐの事だった・・・・・。



「まるで・・・。アンケセネーメンとツタンカーメン王だな・・。」
言いながらヨハン・・いや、ジョヴァンニはリナとガストンに言う。
「もとはと言えば・・。アンケセパーテンとツタンカアテン。」
悪態を付く様にリナは言う。
「まあ・・。産まれたときは確かに少年王もその妃もそのような名前だったな・・・。
もっとも・・状況が変われば名前も信念も変わるはずだろう?」
言いながらジョヴァンイはワインをグイと飲み干す。
「まあ・・そのようね。」
彼が・・それとも自分がか?
この言葉がジョヴァンニを示しているのかツタンカーメンとアンケセナーメンを示しているのか
分からない。
アンケセナーメンはアクナテンの娘である。
自分より少々年下の・・・母親のネフェルティティが育てていた少年・・・。
ツタンカアテンと結婚した。
幼い夫婦は何も知らず・・政治に翻弄され・・。
最終的には名前を変え、政治体制を変えるに至った。
ツタンカーメンとアンケセパーテン・・か・・・。
確かに少々年上のリナと少年ガストンが並べがこの二人のように見えないでもないかも
しれない。
「兄貴が聞いたら・・怒るだろうな・・・。」
困った様にガストン。
「平気よ。アイツ・・ツタンカーメンとアンケセパーテンの意味理解できないだろうから。
説明しなくちゃね。」
苦笑交じり言うリナにそりゃ〜そ〜だ、とでも言うように頷くガストン。
「に・・しても・・・。安物のワインね。」
嫌味たらしくリナは言う。
「・・確かに最上級ではないが・・。決して下級品ではないはずだが?」
からかう・・・というよりも馬鹿にする様にジョヴァンニ。
「なら・・。私だけでも高級品をご相伴に預かろうかしらね?」
言いながらリナはワインを零し、手近にあった酢をグラスに注ぐ・・・・・。
「クレオパトラの真似・・と言うわけか・・。そのグラスで・・ね・・・。」
「ええ・・・。そう言う事・・。」
言いながらリナは方耳の巨大な真珠を外し・・・・。
「・・・・・・・・・。」
シュワシュワと音を立てながらグラスの中で溶けて行く真珠・・・。
そして・・あっと言う間にリナはそれを飲み干す。
女性が先にグラスに手をつけたの見届けてから・・というマナーからだろうか?
ようやっとのことガストンもワインに口をつける。

「・・・・。さようなら。間抜けなツタンカーメンにアンケセナーメン。」
言いながら不意に席を立つジョヴァンニ・・・。
「ガストン!!?」
様子がおかしい・・・・・???
「ま・・。そっちの少年の方がおチビさんだし・・。毒が回るのは早いだろうな。」
「・・・・毒・・・ですって・・・・・・。」
真坂・・填められたのだろうか・・・?
「秘宝は・・あの時の男が持ってるようだな・・・。まあ、良い。お前の命さえ
貰えればな。アデュー。妹殿。」
嘲笑いしながら去って行くジョヴァンニ・・・・。
「どうすれば・・・・・・・・。」
例え『同じ』事をしても・・・この場合は手遅れかもしれない・・・。


「リナ!!」
不意に聞こえる良く見知った声!!
「ガウリイ!!どうして・・・・。」
「イヤな予感がして来て見たんだ・・・。」
言いながらガウリイは辺りを見まわし・・大方の状況を察知する。
「毒・・・だな・・・?」
ガウリイの問いかけに微かにリナは頷く。
「ガストン・・・・・・・・。」
やはり少年と言う事も影響してか?毒の周りが早い?
「リナ・・・。お前は大丈夫なのか?」
「お酒は・・。飲まなかったわ・・・・・・。けど・・・・。」
これは・・酒に入っていた毒ではない事は確実である。
実際に同じボトルからジョヴァンニもワインを飲んでいた。
「・・・グラスか・・・。」
か細い貝細工のグラスにガウリイは目をやる。
「・・・・・・。リナ・・お前は・・・・。」
「大丈夫よ・・。第一・・真珠がお酢で溶けるわけ無いわ。あれは・・・。
多分ゼロスがアタシの事を気遣って渡した毒に対する『免疫剤』だったのよ・・。」
あくまでコレは『免疫剤』。今の状態のガストンに効果があるとはまずは考えられない。
「・・・・・・・・。」
ふっと・・リナの目に一つの考えが過る。
「ねえ、ガウリイ。この貝細工のグラス・・良く見れば作りたてじゃない・・・?」
「そういえば・・・・・・・・。」
不意に脳裏を過る言葉がある。
『ヤグルマギク』・・・・・・・・・。



「気付いたか?間抜けな弟?」
不意に目覚めたガストンにガウリイが皮肉の声をあげる。
「・・・・。ここは・・・?」
「アンタの宿の部屋よ。やけにジョヴァンニの奴がアンケセナーメンとツタンカーメン
にこだわってるので不審に思ってね。解毒剤のキーワードは『ヤグルマギク』って
自分で言ってるようなものだったのよ。」
さらにリナは皮肉混じり言う。
「そっか・・・。けど・・。不覚だったな・・。俺も・・・。」
悔しげにガストンは呟く。
「何か・・独自の情報でも掴んでたのか?」
ガウリイが今度はガストンに聞く。
「ああ・・・。ミッドガルズ連中についてだ・・。
キーワードは・・『ツタンカーメンを殺したのは誰だ・・・・・。』・・。」


「ツタンカーメン・・。暗殺された少年王か・・。」
不意にリナは呟く。
「キーワードって言ってもナア・・。そんな大昔の事は分からないし・・・。」
「この場合・・。容疑者は二人。一人は妃のアンケセナーメン。そして・・。
もう一人は宰相のアイ・・・。」
言いながら遠い目をするリナ。
「どう言う意味だ・・・・?」
「殺された少年王を意味するのは『ルクセンブルクの秘宝』。そして・・アイはジョヴァンニを
意味して・・アンケセナーメンはアタシを意味するのよ。」
苦笑しながらリナは言う。
「リナ・・・・?」
「ツタンカーメンを殺したのは・・アイ。貴方なのね。ジョヴァンニ。」
言いながら背後に居る人物にリナは言う。
「ああ・・・。そうなのかも知れない。」
此方を見向きもしないでジョヴァンニはリナに言う。
「聞かせてくれる?ツタンカーメン・・ルクセンブルクの秘宝を狙う理由を・・。」
それを・・ガストンも調べたかったのかもしれない。
「・・・・さあ・・・な・・・・。」
そうとだけ言うジョヴァンニ・・・・・。
「でしょうね・・・・・・。」
重い気持ちでリナはそうとだけ言う。
「今度・・会う場所は?」
「・・・アルト・ハイデルブルク・・・・・・・・・・。」
そう・・・・。分かった・・・・。
「待て!!」
言いながらガウリイは不意にジョヴァンニに掛かって行く?
「ガウリイ!!」
やおらガウリイの攻撃をかわし、逆に足掛けの攻撃をかけるジョヴァンニ!!
「ガウリイ!!」
体制を崩しながらもようやくの事構えを直しジョヴァンニの顔面に拳を
叩きつける!!
「・・・。お前にだけは・・。赦さない・・・。」
怒りに燃えた眼差し・・・。
「ああ・・。おろかな妃・・アンケセナーメンを守るが良い・・。もっとも・・。
ペルシャの王子様にならなければ良いが・・な・・・。」
くすくすと笑いながら言い・・去って行くジョヴァンニ・・・。
「ガウリイ・・・。」
「心配するなって・・。」
リナにそい言って微笑むガウリイ・・知らないうちに彼も顔に一撃を食らっていた
らしい・・・。
「俺だって・・生まれたときから巻き込まれてる事だぜ?一緒に切り抜けような?」
その言葉にリナは甘えて・・微笑むしかなかったのかもしれない。

「リナ・・。『ヤグルマギク』がキーワード・・って。どう言う事だ?」
帰国間際に不意にガウリイがリナに尋ねる。
「あ・・・あの事。有名な逸話よ。」
ツタンカーメンの墓に供えられた・・妃が手向けたヤグルマギクの花束・・・。
「そっか・・・・。」
不意にガウリイが遠い目をする。
「所で・・ガストンは?」
「あ〜〜。すっかり回復したんで・・ちょっとお化粧してやって救護ヘリで国に送り返したぜ?」
「・・お化粧・・・・???」


ばらばらばらばらばらばら・・・・・。
鏡を見ながら震えるガストン・・・・。
「馬鹿あにき〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!(絶叫!!!)」
そう・・・・。
古代の国王と王妃に・・よりにもよってリナと一緒に例えられたリナ・・・。
それに嫉妬したガウリイが弟の顔に落書きしまくったのである・・・・・。

「ま・・。アルト・ハイエルベルクの名で湛えられる場所でリナとデートも良いよな♪」
「何言ってるのよ・・・・。」


(続けば続きます。)




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9266高校生だったの!?(笑)P.I E-mail 3/31-21:17
記事番号9265へのコメント

CANARUさん、こんばんは!
お久しぶりの「気まま」シリーズ・・・これで何作目でしたっけ?(殴!)
氷殿下、いたるところに登場されてますね〜。まだ高校生だったんですか!?
宿題に追われる日本の高校生・・・う〜みゅ。きっとガストンくんが邑由先生を
ガイドに雇ったこと聞きつけて、便乗したんですね(^^;)
牡蠣に当たった殿下、一体ナニ飲まされたんでしょ〜!?・・・白い粉
(予想はつくけど・・・廻、オソロシイ奴!)
ガウリイとタイマンはれるジョヴァンニ兄ちゃん、なかなかカッコイイじゃ〜
ないですか!また表舞台に出てきて欲しいです(ガウリイ、ごめん!)
次回はアルト・ハイデルベルグですか!?でもリナはケイティってイメージじゃ
ないから大人しくデートなんかさせちゃもらえないでしょ〜!
また置いてきぼりくわないよーに、ガウリイくんには頑張ってもらいたいですね!
それではまた〜!

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9275ですね〜〜♪CANARU E-mail 4/1-11:34
記事番号9266へのコメント

>CANARUさん、こんばんは!
>お久しぶりの「気まま」シリーズ・・・これで何作目でしたっけ?(殴!)
あはは・・・。
アタシもすっかり忘れていましたがよ〜やっと13回目になりました〜〜♪
>氷殿下、いたるところに登場されてますね〜。まだ高校生だったんですか!?
ははは・・・。
実はリナと同級生・・と言う設定上泣く泣くそうなりました〜〜!!
ちなみにリナちゃんは一応飛び級なので(汗)
>宿題に追われる日本の高校生・・・う〜みゅ。きっとガストンくんが邑由先生を
>ガイドに雇ったこと聞きつけて、便乗したんですね(^^;)
ですね〜〜!!
しかも氷殿下・・・一体どのくらい宿題ためこんでるんだ〜〜(汗)
>牡蠣に当たった殿下、一体ナニ飲まされたんでしょ〜!?・・・白い粉
>(予想はつくけど・・・廻、オソロシイ奴!)
やっぱり・・・・。
この「白い粉」はカン×レラ・・・・かも・・?
しれませんね〜♪
>ガウリイとタイマンはれるジョヴァンニ兄ちゃん、なかなかカッコイイじゃ〜
>ないですか!また表舞台に出てきて欲しいです(ガウリイ、ごめん!)
はい〜〜!!
次回からそろそろ頻繁に出して行きたいと思います〜〜!!
ガウリイ・・頑張れ〜〜!!
>次回はアルト・ハイデルベルグですか!?でもリナはケイティってイメージじゃ
>ないから大人しくデートなんかさせちゃもらえないでしょ〜!
ですね〜〜!!
また一人で暴れまくる・・などと言う可能性もありそうです〜〜!!
>また置いてきぼりくわないよーに、ガウリイくんには頑張ってもらいたいですね!
>それではまた〜!
ではでは〜〜!!
出きるだけ早く続きを書きますね〜〜!!