◆−果て無き闇に眠る者へ送る礼賛−真人(4/10-23:35)No.9479
 ┣はじめまして−一坪(4/11-07:36)No.9484
 ┃┗Re:はじめまして−真人(4/12-23:28)No.9525
 ┣ああ、ヴァルがリナが・・・(謎)−扇(4/11-17:32)No.9493
 ┃┗Re:ああ、ヴァルがリナが・・・(謎)−真人(4/12-23:43)No.9526
 ┃ ┗やっぱヴァルがリナが・・・(謎過ぎ)−扇(4/15-22:10)NEWNo.9591
 ┗果て無き闇に眠る者へ送る礼賛(続き)−真人(4/17-15:58)NEWNo.9633


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9479果て無き闇に眠る者へ送る礼賛真人 E-mail 4/10-23:35


はじめまして。
真人(まひと)と申します。
いつも、皆さんの素晴らしいお話しを拝見させて頂き、
無謀にも自分でも書いてみたくなり、投稿した次第でございます。
もし、寛大なる御心を持った方がいらっしゃれば、読んで下さると
光栄です。
また、恥知らずにも続きなるものがあります。(短いですが)
続きを読んでやっても良いという素晴らしい方がいらっしゃれば、
是非是非御返事を頂きたいと思います。
それでは・・・


果て無き闇に眠る者へ送る礼賛

…気が付いた時、「彼」は、闇の中に沈んでいた。
もうどのくらいそこにいるのか分からない。
だが、闇は心地よく、「彼」の全てを忘れさせた。
もう自分が何であるのかすらわからなくなっている。
「彼」の身体も意識も闇と同じだった。闇が感じることが「彼」の感じることだった。
つまり、何も感じない。否、感じてはいる。
闇を作る個々は、目的も闇を構成する動きも在る。
だが、それは人間のいう感情とは異なっているし、それらをかき集めても一つにはならない。
だから、無と同じだ。
それらは「彼」の一部であるから、感じることは出来る。
しかし、それに何か理由をつけること自体無意味だ。
だから。
同じだ。何も感じない。
だが。
かろうじて、自分の名は覚えている。否、思い出したのだ。
「彼」が、自分に気が付いた時に。

ずるり。

「彼」は、少しだけ何かが動いたような気がした
ヴァルガーヴ…「彼」の名だ。
その前には、確か違う呼び方で呼ばれていたはずだった。
「彼」は信じていたものに裏切られ、憎んでいたものに救われた。
そして名は、「彼」の存在を変える呪文でもあった。
それは、「彼」に異なる価値観と力を同時に与えた。
「彼」はかつて味方だったものを敵にし、敵だったはずのものになった。
それは、魔族と称されていた。
しかし、今の「彼」---ヴァルガーヴにはそんなことはどうでも良い。
思い出そうと考える、それすら彼の裡から消えていた。
だが、そこは--その名を呼ばれていたそこは、とても心地よかった。
だから、そこに在り続けることを願っていた。
ぼんやりとそう思う。

ずるり。

では、「ここ」は?
「彼」は、思考を、否、思考と呼ぶにはあまりにもまとまりの無い感情の羅列を続けた。
今いる「ここ」は「そこ」ではない。
ならば、ここは何処だろう。
何故そこにいないのだろう…
覚束ない記憶を辿ると、人間の顔が浮かんできた。
幼い、と形容すれば良いのだろうか。白い貌だった。
赤い、赫い瞳。それが真っ直ぐに自分を見ている。
ああ、そうだ。
「彼」は思った。
捜していたのだ。この女を。
そのために、飛び出したのだ。あの心地の良い地を。何故だったろうか…?
それほどまでに価値があったのだろうか、この女に。
名前は---
「り…りな・いんば…す」

ずるり。

闇全体が震えた。
それを自分が発した言葉だと認識するのに暫くの時間を要した。
だが、認識した瞬間、それは明確になった。
そうだ。
リナ=インバース。
しかし、「彼」は分からない。何故自分はこの女を捜していたのだろう。
疑問が、生まれた。
執着は思い出した。だが、理由が思い出せない。
ただ、何かが湧き上がってくる。苦しく、そして重い。
少女を思い出そうとする度、「彼」は闇の中から浮かび上がった。

ずるり、ずるり。

やがて、その記憶が覚束ないように、不透明で不明瞭な形が闇の中に現れた。
かつての彼のものだった身体だ。
彼は不思議そうに小さくなった体を見た。
全体の意識はある。しかし、それは薄く、拡散しているようだった。
先程のような一体感は無い。感覚は、その小さな身体の方が闇よりも強かった。
急に、心細くなった。小さな身体が小刻みな震動を続ける。
寒いのだ。かなり経ってから、ヴァルガーヴは思った。
闇の裡はこんなのはなかった!
そう思うと、今の状態がやけに不安定に思えた。
闇の裡に戻りたかった。
だが、その方法を知らない。
寒さは、一層厳しくなった。「リナ=インバース」を思い出した時よりも重い何かが彼を支配した。
彼は何処にも行けなかった。周囲には闇以外に無かったからである。
しかし、、闇の裡にも戻れない。身体が、その内側ががくがくと震える。
これは一体なんだろう?
これは---恐怖だ。
そう結論付けるのに、更に時間がかかった。
答えを見つけてしまった彼は、答えに囚われた。
闇雲に、元に戻ろうと手を足を身体を進める。
だが、それは全て徒労似終わった。
「ぅおおおおおおおっ!」
ヴァルガーヴは叫んだ。叫ぶことで、彼は更に闇から離れた。
その声は、彼を唯の魔族に戻した。

---不思議ね
どのくらいそうしていただろう。突然、「それ」は認識された。
闇に広がる波紋のような音。音は彼を包み、闇を振動させる。波紋が、全てに広がる。
圧倒的な力だった。だが、それは不思議と心地よい。
やがて、ヴァルガーヴは、漆黒の闇に、金色の闇が混じっていることに気が付いた。
それは、人間の形をしていた。全身が金色に光る…だが、紛れも無い闇。
その姿は、彼の記憶に在る。
「リナ=インバース」、だった。
彼女はこんな色をしていただろうか?
微かな疑問は、すぐに蕩け去った。その瞳だけが、記憶の中のそれと同じように赤い。赫い…
その赤さが、彼に大切なものを失った記憶を、流された血の色を思い出させた。
「その憎しみ故にあんたは闇に取りこまれたのに。その憎しみ故に自分を取り戻してる」
声は、先程の広がりを失って彼に届いた。記憶にあるのと同じ声。
「なのに、まだ還りたい?」
「還…る…?」
彼の声も、広がりを失った。それと共に、解けていた輪郭も、薄らいでいた感情も戻ってくる。
そして、明瞭な記憶が蘇る。
「何故、お前がここにいる。リナ=インバース」
そう、全てが繋がった。この女を憎んでいたのだ。自分がもっとも大切にしていたものを奪われて。
何もかも捨てるほど。何もかも忘れるほど。彼女だけを追っていたのだ。
「あんたは、あたしが知ってる誰よりも『人間』だったわ。ヴァルガーヴ」
「何を言ってる?俺は人間ではない」
「そう。人間じゃあない」
彼女は頷いた。
「何故、魔族が人間を糧に考えるか…それは、人間が一番負の感情を抱きやすいからよ。
勿論竜族やエルフに無い訳じゃない…でも、それを抱く基準が人間とは決定的に違うんでしょうね。
あんたが私を憎んだのは、あたしがガーヴを殺したと思ったから。でも、状況も知らず短絡で即物的な
判断によった、「敵打ち」。そんなやり方をするのは人間くらいだわ」
「…何が言いたいんだ?」
「でもね、人間の意志なんて、たかが知れてんのよ。魔法ひとつ取ってみてもそれは明確でしょ。
あんたは、闇を撒く者に取りこまれ、尚且つ、そうやって自我を取り戻してる」
彼女が全てを語り終える前に、ヴァルガーヴは金色の闇に向かって力をぶつけた。

ごう。

闇が震えた。手応えは在った。
---しかし、何も起こらない。
相変わらずリナ=インバースは彼を見てる。その赤い瞳だけが、なんだかここにそぐわない気がした。
「そんなこと人間じゃあできないのよね」
淡々と続きを話す。
何だか、自分に言い聞かせているような、そんな気がした。
そして、この異常に、ヴァルガーヴは気づいた。
「おまえは…」
でも。
と、彼女は呟いた。
「でも、あたしは人間でいたいわ」
ここは狂った魔王の内側。彼はそれと同化し、力を得た。だから、彼の力は絶大で、存在が可能なのである。
だが。他のものは?
存在など出来るはずが無い。
--ましてや、人間には
「何故、お前はここにいられるんだ!?」
そうだ!何故今まで気がつかなかったのか。ヴァルガーヴは額に冷たい汗が浮かぶのを感じた。
彼女の印象が、別なものになっていることを。
そう。記憶にある栗色の髪が金色になっているのと同じ位、彼女から受けるプレッシャーが異なっていることを。
ヴァルガーヴの叫びに、しかし彼女は答えなかった。ただ、少しだけ悲しそうな笑みを浮かべている。
「あたしは足掻くわ。ヴァルガーヴ。最後まであたしでいる為に。だから、あんたとも戦う」
「お前は、一体---」
闇が震えている。この異質な黄金色の存在に。魔王と呼ばれるほどの大きな闇が。
魔族では、無い。あるはずが無い。これほど闇を震わす魔族がいる訳も無い。
だが、ならば一体なんなのだろう。
この娘は、一体なんになったというのだろう。
「一体、何物なんだ!?」
あたしが生きる為に---
ヴァルガーヴの問いには答えず、彼女はそう呟いた。
強大な闇を揺れ動かす少女は、何故だか悲しそうに見えた。
声が、途絶え、沈黙が支配した。
彼女の姿が金色と一体化し始めた。少し前のヴァルガーヴのように。
少しずつ輪郭が解け、ぼやけている。
でも。
沈黙は再び破られた。リナ=インバースによって。
でも。
彼女はそう発した。声は、その輪郭と同じように解けていた。
もう、闇を震わすこともできない。ただ、揺られて消えていく。
もしもあんたが、眠りを望むなら…
「…なら?」
思わず、そう声をかける。金色は、急速に漆黒に侵食され始める。
みるみるうちに、色は無くなっていく。
あたしが…
そして、世界から音と色が消えた。

闇の中、ヴァルガーヴは独り立っていた。先程と同じ絶対的な孤独。
だが、もう恐怖は感じなくなっていた。
「………ッ!」
彼は声をあげた。笑っているような、泣いているような。そんな声だった。
彼自身にも判別はつきかねた。
彼女の言うように、それを望んでいるかどうかも分からない。
だが、リナ=インバースを追いかけなければならない。
それだけが、彼の真実だった。
闇を撒く者に全てを食い尽くされるまで。
そう長い時間じゃない。
…急がなければ、ならない…

闇が、彼に呼応するかのように大きく鼓動した。

--もしもあんたが眠りを望むのなら…
闇を撒く者じゃあなく、…あたしが
…あたしが、あげるわ…金色の闇の眠りを--

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9484はじめまして一坪 E-mail 4/11-07:36
記事番号9479へのコメント

投稿ありがとうございます!

スゴイ話ですねー。
初めはTRYの語られてなかった部分のことかと思ったんですが、
リナさんが出てきてから違う展開に向かってるみたいで。

とにかく続きが気になるので、ぜひぜひ続きも投稿してくださいね。

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9525Re:はじめまして真人 E-mail 4/12-23:28
記事番号9484へのコメント

一坪さんは No.9484「はじめまして」で書きました。
>
>投稿ありがとうございます!

こちらこそ有り難う御座います!
このような拙い文を掲載してくださいまして。

>スゴイ話ですねー。
>初めはTRYの語られてなかった部分のことかと思ったんですが、
>リナさんが出てきてから違う展開に向かってるみたいで。

…そうなのです。全然TRYからずれてしまってますね。
設定とか無視してしましました。
この辺りからも脳みそが貧弱なことが伺えますね〜。

>とにかく続きが気になるので、ぜひぜひ続きも投稿してくださいね。

有り難う御座います。
そう仰ってくださって、とても嬉しいです。
本当に投稿しちゃいますよ?後悔しても遅いですよ?


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9493ああ、ヴァルがリナが・・・(謎)4/11-17:32
記事番号9479へのコメント

真人さんは No.9479「果て無き闇に眠る者へ送る礼賛」で書きました。

>はじめまして。
>真人(まひと)と申します。
 はじめまして。扇(おうぎ)ともうします。

>いつも、皆さんの素晴らしいお話しを拝見させて頂き、
>無謀にも自分でも書いてみたくなり、投稿した次第でございます。
 うむっ、それで宜しいでございます☆

>また、恥知らずにも続きなるものがあります。(短いですが)
 お書きになって下さいマセ☆

 この扇、スレの中で一番好きなのがヴァルだというふつつか者なので、このシリアスヴァルは、わたしにとっては手を伸ばし伸ばし混沌の海に達しても届かぬモノですぅ(ちゃんと日本語しゃべれ)←神の声
 ちなみに、二番に好きなのは、同点でゼロスとリナv でも、ゼロリナよりガウリナの方がすきv

>つまり、何も感じない。否、感じてはいる。
>闇を作る個々は、目的も闇を構成する動きも在る。
>だが、それは人間のいう感情とは異なっているし、それらをかき集めても一つにはならない。
>だから、無と同じだ。
>それらは「彼」の一部であるから、感じることは出来る。
>しかし、それに何か理由をつけること自体無意味だ。
 ううっ、難しいけど、ともかく難しいんですねっ(←馬鹿)
 カッコいいです、このお話☆

>その前には、確か違う呼び方で呼ばれていたはずだった。
>「彼」は信じていたものに裏切られ、憎んでいたものに救われた。
>そして名は、「彼」の存在を変える呪文でもあった。
>それは、「彼」に異なる価値観と力を同時に与えた。
 ガーヴ様とヴァルのことですね・・・シリアスーーっ!!

>---不思議ね
>どのくらいそうしていただろう。突然、「それ」は認識された。
>闇に広がる波紋のような音。音は彼を包み、闇を振動させる。波紋が、全てに広がる。
>圧倒的な力だった。だが、それは不思議と心地よい。
>やがて、ヴァルガーヴは、漆黒の闇に、金色の闇が混じっていることに気が付いた。
>それは、人間の形をしていた。全身が金色に光る…だが、紛れも無い闇。
>その姿は、彼の記憶に在る。
>「リナ=インバース」、だった。
 リナ登場ーーーっ!!
 どっからーーーっ!?

>「還…る…?」
 還ることを望む者・・・。やはりヴァルは、どこか還りたがっていたんでしょう。昔に、真っ白に。

>「何故、お前はここにいられるんだ!?」
>そうだ!何故今まで気がつかなかったのか。ヴァルガーヴは額に冷たい汗が浮かぶのを感じた。
>彼女の印象が、別なものになっていることを。
>そう。記憶にある栗色の髪が金色になっているのと同じ位、彼女から受けるプレッシャーが異なっていることを。
 ましゃか・・・もしや、Lさっ(ばきばきっ)←謎のスコップに殴られる音

>もしもあんたが、眠りを望むなら…
>「…なら?」
>思わず、そう声をかける。金色は、急速に漆黒に侵食され始める。
>みるみるうちに、色は無くなっていく。
>あたしが…
>そして、世界から音と色が消えた。
 きゃぁぁっ、シリアスクライマックスーーっ!!(注意・実は扇は、そうとう昔から壊れだしています。心配ご無用)

>闇の中、ヴァルガーヴは独り立っていた。先程と同じ絶対的な孤独。
>だが、もう恐怖は感じなくなっていた。
>「………ッ!」
>彼は声をあげた。笑っているような、泣いているような。そんな声だった。
>彼自身にも判別はつきかねた。
>彼女の言うように、それを望んでいるかどうかも分からない。
>だが、リナ=インバースを追いかけなければならない。
>それだけが、彼の真実だった。
>闇を撒く者に全てを食い尽くされるまで。
>そう長い時間じゃない。
>…急がなければ、ならない…
>
>闇が、彼に呼応するかのように大きく鼓動した。
 これが、復活ですか?
 しかし、あの方は一体っ・・・(ばきばきばきっ)←また殴られる音

>--もしもあんたが眠りを望むのなら…
> 闇を撒く者じゃあなく、…あたしが
> …あたしが、あげるわ…金色の闇の眠りを--
 あああああ・・・シリアスシリアス、面白かったですぅぅぅっ!!
 わたし、こういう話ツボです!! 大好き!!
 なので・・・続きお願いします(爆)

 ではでは、扇でした〜☆

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9526Re:ああ、ヴァルがリナが・・・(謎)真人 E-mail 4/12-23:43
記事番号9493へのコメント

扇さんは No.9493「ああ、ヴァルがリナが・・・(謎)」で書きました。

> はじめまして。扇(おうぎ)ともうします。
はじめまして。

>>また、恥知らずにも続きなるものがあります。(短いですが)
> お書きになって下さいマセ☆

本当ですか!?
有り難う御座います。

> この扇、スレの中で一番好きなのがヴァルだというふつつか者なので、このシリアスヴァルは、わたしにとっては手を伸ばし伸ばし混沌の海に達しても届かぬモノですぅ(ちゃんと日本語しゃべれ)←神の声
> ちなみに、二番に好きなのは、同点でゼロスとリナv でも、ゼロリナよりガウリナの方がすきv

良いですよね〜、ヴァル君。
あまり、仲間がいないかとも思っていたので、嬉しいです。

> ううっ、難しいけど、ともかく難しいんですねっ(←馬鹿)
> カッコいいです、このお話☆

ひゃあ。そんな過分な御言葉…
(とかいいつつ、語尾が300海里程先まで踊り狂っている)

> リナ登場ーーーっ!!
> どっからーーーっ!?

私も知りたいです(笑)

>>「還…る…?」
> 還ることを望む者・・・。やはりヴァルは、どこか還りたがっていたんでしょう。昔に、真っ白に。

そうですね。ヴァルはどちらかといえば、生きていることが楽しくないような
気がしますよね。敗れるのが我慢できないから死なない。だから生きているという感じ。
我ながら訳分からないこと書いてますが。

>>「何故、お前はここにいられるんだ!?」
>>そうだ!何故今まで気がつかなかったのか。ヴァルガーヴは額に冷たい汗が浮かぶのを感じた。
>>彼女の印象が、別なものになっていることを。
>>そう。記憶にある栗色の髪が金色になっているのと同じ位、彼女から受けるプレッシャーが異なっていることを。
> ましゃか・・・もしや、Lさっ(ばきばきっ)←謎のスコップに殴られる音

さあ、どうなんでしょう。うふふふ…(さりげにスコップを持っている←嘘)

> きゃぁぁっ、シリアスクライマックスーーっ!!(注意・実は扇は、そうとう昔から壊れだしています。心配ご無用)

あ。仲間だ。(失礼!!)

> あああああ・・・シリアスシリアス、面白かったですぅぅぅっ!!
> わたし、こういう話ツボです!! 大好き!!
> なので・・・続きお願いします(爆)

冗談抜かして、過分な御言葉有り難う御座います。
誰かがコメントしてくださるなんて本当に思わなかったので、
凄く光栄です。是非、続きを掲載させて頂きます。
読んで頂けたら幸いです。

> ではでは、扇でした〜☆

真人でした〜★

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9591やっぱヴァルがリナが・・・(謎過ぎ)4/15-22:10
記事番号9526へのコメント

真人さんは No.9526「Re:ああ、ヴァルがリナが・・・(謎)」で書きました。

>> はじめまして。扇(おうぎ)ともうします。
>はじめまして。
 はじめましてのはじめまして。つまりこんにちは。でも、時間的にこんばんわ(^^)

>>>また、恥知らずにも続きなるものがあります。(短いですが)
>> お書きになって下さいマセ☆
>
>本当ですか!?
>有り難う御座います。
 ええ。では、書いて下さいね☆(暗に『書け』と言ってるようなもの^^;)

>> この扇、スレの中で一番好きなのがヴァルだというふつつか者なので、このシリアスヴァルは、わたしにとっては手を伸ばし伸ばし混沌の海に達しても届かぬモノですぅ(ちゃんと日本語しゃべれ)←神の声
>> ちなみに、二番に好きなのは、同点でゼロスとリナv でも、ゼロリナよりガウリナの方がすきv
>
>良いですよね〜、ヴァル君。
>あまり、仲間がいないかとも思っていたので、嬉しいです。
 わりとヴァル君ファンも多いみたいですよ、ここ。

>> ううっ、難しいけど、ともかく難しいんですねっ(←馬鹿)
>> カッコいいです、このお話☆
>
>ひゃあ。そんな過分な御言葉…
>(とかいいつつ、語尾が300海里程先まで踊り狂っている)
 まぁ、バックミュージックは『乙女の祈り』?(笑)

>> リナ登場ーーーっ!!
>> どっからーーーっ!?
>
>私も知りたいです(笑)
 そりゃ困った(笑)

>>>「還…る…?」
>> 還ることを望む者・・・。やはりヴァルは、どこか還りたがっていたんでしょう。昔に、真っ白に。
>
>そうですね。ヴァルはどちらかといえば、生きていることが楽しくないような
>気がしますよね。敗れるのが我慢できないから死なない。だから生きているという感じ。
>我ながら訳分からないこと書いてますが。
 いやいや、それが意外とヴァル君の本質なのかもしれませんよ・・・。

>>>「何故、お前はここにいられるんだ!?」
>>>そうだ!何故今まで気がつかなかったのか。ヴァルガーヴは額に冷たい汗が浮かぶのを感じた。
>>>彼女の印象が、別なものになっていることを。
>>>そう。記憶にある栗色の髪が金色になっているのと同じ位、彼女から受けるプレッシャーが異なっていることを。
>> ましゃか・・・もしや、Lさっ(ばきばきっ)←謎のスコップに殴られる音
>
>さあ、どうなんでしょう。うふふふ…(さりげにスコップを持っている←嘘)
 ま・・・真人様・・・?(笑)

>> きゃぁぁっ、シリアスクライマックスーーっ!!(注意・実は扇は、そうとう昔から壊れだしています。心配ご無用)
>
>あ。仲間だ。(失礼!!)
 仲間っ仲間っ☆

>> あああああ・・・シリアスシリアス、面白かったですぅぅぅっ!!
>> わたし、こういう話ツボです!! 大好き!!
>> なので・・・続きお願いします(爆)
>
>冗談抜かして、過分な御言葉有り難う御座います。
>誰かがコメントしてくださるなんて本当に思わなかったので、
>凄く光栄です。是非、続きを掲載させて頂きます。
>読んで頂けたら幸いです。
 はい、きっと読みます。絶対読みます。
 冗談抜きで、このストーリーはとってもとっても(以下省略)面白かったですよ。
 ・・・扇から冗談をとると残るのは0.1以下の視力だけ、っていうのは嘘(たぶん)ですよ〜(笑)

>> ではでは、扇でした〜☆
>
>真人でした〜★
 んじゃ、対抗して・・・扇でした〜☆

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9633果て無き闇に眠る者へ送る礼賛(続き)真人 E-mail 4/17-15:58
記事番号9479へのコメント

お久し振りです。真人です。

お待ちしている方がいらっしゃるかどうか…
前回掲載させて頂いたものの続きです。

★扇様〜!今更後悔なさっても遅いですわよ〜!のほほほ〜!(かなりやばめ)
ヴァルフィリ追加したので許して下さいませね〜!(←嘘です。ただ、二人書いただけ)

********

果て無き闇に眠る者へ送る礼賛

フィリアが目を覚ました時、隣のベッドに人はいmilks@pop21.odn.ne.jpなかった。
手を当ててみると随分冷たく、もう長い間そこに人がいなかったことを示している。
「リナさん…?」
彼女は、この2日間、このベッドの使用者である少女の名を呼んだ。だが、それに応える者はいない。
未だ夜中だ。気持ち良さそうに眠っているアメリアを起こさないように部屋を出る。
宿から抜け出し、リナを捜した。
判断は急がなければならない。もし、彼女の不在が第3者の手によるものなら、
他の者だって危ない。単独行動は足を引っ張ることになりかねない。
それは良く分かっていた。分かっていたのだが、何故かフィリアは誰にも知らせなかった。
「だって、いつものリナさんの癖かもしれないし…」
自分自身を納得させるかのように呟く。
彼女は、たまに、宿を抜け出しては、盗賊を退治しに行く。
こう言えば美談にも聞こえるが、リナの場合、少し趣が異なる。
「退治」ではない。「いじめ」なのだ。本人は、それを自覚している。
力のままに野盗達を薙ぎ倒し、彼らの所有財産を搾取する。
それは彼女の趣味だった。流石に、最近は大人しくしていたが。
旅をし始めた頃はいちいち目くじらを立てていたフィリアも、今では、
動機はともあれ、結果的には社会的善行を成したと言えなくもない、と諦観にも似た気持ちで状況を
見守っている。
フィリアは唇に苦笑を刷いた。
どうせ、言っても聞くような少女ではないのだ。

ほどなくして、フィリアは捜し人を見つけた。
気配が違う所、というのを年頭に置いた彼女が、リナを見つけるのはそう難しいことではなかった。
だが、そのあまりにも異質な感触が、フィリアに事の重要さを付きつけた。
嗅ぎ慣れない気の存在は、全身を総毛立て、心臓を鷲掴みにされるかのような衝撃を与える。
---魔族の気配だ。しかも、かなり高位の。
竜族のフィリアは敏感にそれを感じ取り、思わぬ敵の出現に誰にも告げずに来たことを後悔した。
フィリアがこれを知ったのは、矢張り、リナ達と行動を共にするようになってからだった。
ゼロスという、高位魔族の存在を目の当たりにして。
彼女は彼を恐怖していた。ただ、それを認めたくなかった。
だから、精一杯虚勢を張った。
だが、あの少女は---
彼女よりも弱い存在である人間達は…
恐れなかった。いつも前を向いていた。相手が魔族であろうとも。
だから。
だから、彼女も前を向けたのだ。
自分の種族の罪を知り、それに潰されそうになったときも。
あの赤い瞳が前を向いていたから。
「リナさんっ!!」
フィリアの声は、闇に呑み込まれ、何処にも届かなかった。
心の中に、最悪の光景が浮かび上がる。
彼女は走った。
何度も少女の名を呼びながら。

リナの気配を間近で感じられるようになって、フィリアは漸く落ち着きを取り戻した。
足を止め、周囲に意識をとばす。
…随分と静かだ。戦っている感じがない。
それでは、とフィリアは考えた。
ゼロスと一緒なのだろうか…?
明確に敵の立場にいるわけではない、黒髪の獣神官のことを頭に思い浮かべると、我知らず眉根が寄る。
「まったく、あのくされ魔族。一体リナさんをどうしようというのかしら!?」
再び歩き出し、不機嫌な顔のまま坂道を登ると、
小高い場所に在る、朽ちた教会の前の芝生に、小柄な身体が佇んでいるのが見えた。
少女は、独りだった。
「リナさん。どうかしたんですか…?」
月の破片のような金色の光の雫が彼女を取り巻いている。
「うわあ…綺麗…!」
思わず零れ落ちる感嘆の念。
赤い瞳は、真っ直ぐに天を見詰めていた。
「何処行っていたんですか?」
フィリアは、ゆっくりとリナに近付きながら言った。
光の中に、自分は入れないだろう、何故かそう思った。
だから、少し手前で立ち止まる。そんな彼女を赤い瞳が映した。
「また、盗賊いじめですか?」
リナは何も言わない。
「そんなに楽しいですか?」
「すっごく楽しい!」
即答に、思わず絶句するフィリアに、怒らないの?と今度は彼女が尋ねた。
「怒ったら言うこと聞いてくれるんですか?」
聞き返すと、リナは笑う。そんなわけないじゃない。
「これも魔法ですか?どうやってやるんです?」
小さな光の玉を指して、フィリアは聞く。リナはあまり話したがらなかったが、
再三の質問に漸く重い口を開いた。
「ライティングの魔法を、ね、ちょっとアレンジしたの」
「へー。凄いですねえ」
それから、少しだけ不機嫌そうに、辺りを見回した。
だから、リナがどんな表情をしているのか、気が付かなかった。
「ゼロスは、一緒ではなかったんですか?」
しばし、光の乱舞に見とれていたフィリアが、思い出したように語を紡ぐ。
その憮然とした声に、赤い瞳は驚きの表情を浮かべた。
「ゼロス?」
「だって、この気配…」
「ああ…」
得心がいった様に頷くと、リナは掌に在った闇の残滓を握り潰した。
「そう、途中で魔族に会っちゃってね…すぐにぷち倒したけど」
「なんですって!?」
全く危機感の無い声に、フィリアは苛立ちを覚えて声を荒立てる。
「もう!だから言ってるじゃあないですか。気をつけてくださいって!」
「だーいじょ…」
言いかけた軽口は、しかし、フィリアの顔を見て飲みこんだ。
彼女は真剣だった。
「…有り難う、フィリア。でも、本当にだいじょうぶよ、あたしは。大丈夫じゃなくなったら、ちゃんと呼ぶから」
「本当ですよ」
念を押す竜族の少女に、リナは軽く手を振って答えた。
ちっとも分かってないようなその素振りに、もう、とフィリアは大袈裟に吐息をつく。
「さあ、もう帰りましょう。みんな心配しますよ」
「ん〜。もうちょっと」
「リナさん!!」
目を向けると、リナはまた天を見上げていた。そして、上を向いたまま彼女を呼んだ。フィリア、と。
声は、先程とは違って、真剣な色をしていた。
「なんですか?」
「あんたの、神託は、間違っては無いわよね」
「え?」
一語一語区切るかのように搾り出された言葉に、彼女は咄嗟になんと答えて良いか分からなかった。
「選んだのがあたしで、間違ってないわよね」
「…ええ」
フィリアは頷いた。初めは不安だった。リナの姉が適任だろうと思った。
しかし、今は違う。彼女の言葉は正しかったのだと思う。
「ルナさんは言っていました。神託は人間を指すのだと。私もそう思います。
だから、リナさんを、そして皆さんを選んだのは、間違ってなんかいません」
「あたしは、人間…」
「…リナさん…?」
噛み締めるような響きに、フィリアは戸惑った。
赤い瞳が、ゆっくりと彼女を映す。
「あたし、この世界が好きよ」
フィリアの答えを待たず、リナは続けた。
「美味しい御飯も、お金も、盗賊いぢめや、勿論魔法を覚えることもね。あたしは、生きていることが楽しいわ」
「…そうでしょうね」
竜族の娘は言った。心底からの返事だった。
「だから…自分から滅びたいとか、死にたいとか…そーゆー奴は、許せないのよね」
誰を指しているのかは明白だった。
フィリアにとっても重い存在。彼女の一族の罪の証。
それが故に魔族になった龍。
そして、それが故に闇になった魔族。
「だから…倒すわ!」
天を再び見つめて、祈るように。挑むように。
月の光をあびているせいだろうか。それとも、魔法の反射だろうか。
栗色の髪は、否、髪だけでなく全身が金色がかっているように見える。
全身が金色の光のヴェールを覆ったようだ。
隣にいるのに、違う世界にいるような。そんな気がした。
「あたしは…負けない!…だから」
だから?
その先の言葉が何なのか、誰の為の続きなのか、フィリアには分からなかった。
リナは続けなかった。
かわりに、彼女は右手をゆっくりと伸ばした。誰かに送るかのように。
同調するかのように、光が天へと乱舞し、そして消えていく。
その赤い瞳が見ているものは、ここにはないような気がした。
「だから…」
彼女はもう一度そう呟いた。

このままでは行ってしまう!
フィリアは、何故かそう思った。
リナさんが私たちとは別の世界へ行ってしまう。!
だが、彼女は、目を逸らすことも、その手をリナに伸ばして少女を引き戻すことすら出来なかった。
ただ、その姿は。
信じられないほど綺麗で--
信じられないほど悲しくて--
奇跡を見ているようだった。フィリアは目を逸らせなかった。
この光景を一生忘れないだろうと思った。
自分の頬に涙が伝っていることにも気がつかない。
視界がぼやけて、曖昧になったのも意識しなかった。
だから、フィリアは少女の髪の色が、光を失っても
やけに明るかったことに最後まで不思議だと思わなかった。
ただ、この時の悲しいほどの美しさだけが、彼女の裡に灼き付いていた…


********


白い腕の中で眠っていた赤子は、歳月と共にその姿を変えて行く。
それは、何という喜びだろう。
少し身体を丸めて眠る幼子を前に、フィリアは思った。
あの苛烈だった戦いの後は、ゆるやかで穏やかな日常を繰り返している。
「ヴァルガーヴ…」
彼女は囁いた。
その声に、少しだけみじろぎする
闇から生まれ変わったもの。だが、紛れも無い尊い生命。
フィリアは、名前を変えなかった。
かつての竜が、大切にしていた名だったからだ。
「ふぃ…りあ…?」
その大きな瞳を少しだけ開けて、ヴァルガーヴは眠そうに手でこする。
「御免ね。起こしちゃった?」
柔らかい声に、少しだけ首を振る。
「ふぃりあ…の声じゃ、ない…」
ヴァルガーヴは身体を伸ばすと、まだ半分閉じたままの瞳で、自分の育ての親を見た。
「…ちいさくなりなさいって」
「…え?」
「小さくなりなさいって、言うんだ。おんなじじゃあないけど。おれがのぞんだよう
にはならないかもしれないけどって」
「…誰が?」
フィリアは尋ねた。冷静を装った声は、しかし、小さく震えていた。
「しらない」
懸命に正確に記憶をなぞろうと、ヴァルガーヴは空に目をやった。
その姿は、睡魔と戦っているようにも見えた。
「だけど、みんな待ってるからって。だから、小さくなりなさいって。
小さくなって、もういちど生まれようって…」
段々と小さくなっていく瞳は、やがて誘われるかのように、完全に瞼で塞がった。
「真っ暗だった。こわかった。でも、声がきこえて、だから…こわくなくなったんだ…」
それから暫く彼は黙っていた。眠ったのかとフィリアが思った時、再びヴァルガーヴは口を開いた。
「やさしい…声だったよ。ふぃりあみたいに」
そう、とフィリアは言った。
ヴァルガーヴは嬉しそうに頷いた。
「やさしい色だったよ。金色で、赤いんだ…」
そうして、今度こそヴァルガーヴは、眠りに沈んだ。

フィリアは動かなかった。長い間、眠っているヴァルガーヴの顔を見つめていた。
全身が絶え間無く震えている。歯の根が合わず、かちかちと音を立てた。
彼女には、小さな竜が語ったことが理解できなかった。
だが、それが、重大な意味を持っていることは理解できた。
あの戦いの時、ヴァルガーヴは滅んだと、そこにいあわせた誰もが思った筈だった。
だが、彼は闇から降りてきた。新しい生命を伴って。
あの時は、奇跡だと思った。神の存在を、あの時ほど感謝したことは無かった。
だから、疑問にも思わなかった。
ヴァルガーヴの言っていた声は、一体誰なのだろう?
神なのだろうか?
赤い神---スーフィード?
では、金色とは何なのだろう?
フィリアは考える。だが、どうしても納得のいく答えは見つけられない。
異界の魔王ではないことは確かだ。彼は既に滅び行くだけだったのだから。
それに、そんなことをする必要も、またその理由もフィリアには思いつかなかった。
それでは……
「金色と赤色…?」
何かが、心の琴線に触れた。引っ掛かっているものがある。
その色を、彼女は何処かで見たことがある。
何処だっただろう…?
フィリアの脳裏に、ひとつの光景が浮かんだ。
「…まさか…」
旅の途中。光の中の少女。
---だから
彼女の呟き。

「…リナさん…?」

彼女は、かつて共に旅をした一人の人間の名を呟いた。
だが、それに答える者は、いなかった。