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◆−裏で手を引く者の周り【番外編U】(召使いその一編)−コウ (2009/6/4 20:56:43) No.18502 ┣裏で手を引く者の周り【番外編U】(召使いその二編)−コウ (2009/6/5 18:33:59) No.18503 ┗裏で手を引く者の周り【番外編U】(召使いその三編)−コウ (2009/6/6 09:19:13) No.18504
18502 | 裏で手を引く者の周り【番外編U】(召使いその一編) | コウ | 2009/6/4 20:56:43 |
自分が造った刃に貫かれる。 探し続けていた器を見つけ出し、主へと伝えた。 会心の笑みを浮かべ、混沌へと帰った。 わたしは、滅びた。でも、………きっと、魔王は復活して、……わたしの名を馬鹿にした人間も、その仲間も、そして同族も部下もそして敬愛する主も、……滅びる。 わたしは、ただ先に滅びるだけ、………無能に滅びるわけではない。大切なことを伝えるから、あたしは、………あの方に道具としていたとしてもきっと、名前を覚えていてくれる。 ………滅びるまで………きっと、………。 滅びるときの夢を見た。 彼女=シェーラは、布団から起きる。 シェーラは金色の魔王から創られた赤眼の魔王が創り出した五人の腹心。 その中の一人、覇王グラウシェーラから創られた四人の直属の部下の一人。 覇王将軍シェーラ。 覇王が冥王の昔の作戦を模倣した作戦で赤い竜神によって七つに分けられた魔王の内一つの封印を見つけ出して、滅びた。 その後、どうなったのかそれは甦ったとき聞いた。 魔王は復活したが、それは偶然だった。覇王の手によってではなく覇王は傷を負った。 そして、魔王は滅びた。ある、魔道士の手によって、………。 なぜ自分が甦ったのかそれは混沌の主である金色の母、金色の魔王の暇つぶしの召使いとして甦った。 ………情けない。そう思いたくなる。 金色の母によって与えられた衣装=猫耳しっぽに鈴つき首輪のメイド服を着て、朝食を創っている。 ベーグルサンドを作り終えた時、 「よー。シェーラちゃん。今日もかわいいね。」 と、金色の魔王=L様が見つけた手下ネズミ男がそこにいた。 地獄という場所のアジトの持ち主だ。 「………おはようございます。」 妖怪という存在らしいが、はっきり言って貧相という言葉が似合う男だ。 ここは、自分がいた世界とはあえて言うなら世界を本に他のたとえるなら、自分がいた世界が一つの本。ほかに三つの本がある。 そして本棚があるとしよう。 今いる場所は、別の本棚の本。 と、言う場所なのだ。 「召使いその一〜。朝ご飯まだ〜。」 L様に名前を呼ばれないが、あの方なら覚えてくれるはずもない。 魔王様の名前も省略している。 「はい。ただいま。」 と、シェーラは朝食を用意した。 グラウシェーラだからシェーラなんて単純。 ある魔道士=リナにそう言われ覇王に聞きに行ったときシェーラは覇王に、自分を道具のような者と言われた。 そのリナも、この世界に呼ばれた。 リナはおもちゃとしてこの世界でべつのおもちゃ=ゲゲゲの鬼太郎に出会った。 あのお方はなにかまた別のおもちゃを呼び寄せようとしている。 べつの召使いとして甦ったその二の魔竜王ガーウに冥王フェブリゾもいる。 二人とも猫耳メイド服で特にガーウが犯罪的に似合っていなかったりした。 L様の娯楽旅行につきあわされ、買い物をもつ。 この前は遊園地と言う者につきあうことになった。 さすがに遊園地には、普通の服を着ていった。 ジェット・コースターを十五回ものりすっかり酔う羽目になったのだった。 だが、なぜか滅びる前よりも充実感があった。 シェーラはそれを気づいていなかったが………。 | |||
18503 | 裏で手を引く者の周り【番外編U】(召使いその二編) | コウ | 2009/6/5 18:33:59 |
記事番号18502へのコメント 夢を見た。岩山という言葉が似合う場所。 竜の岬と呼ばれる場所。ここである人間達と戦った。 魔竜王ガーウ対リナ=インバース達。 水竜王の封印のせいで人間の中に封じられた。何度も転成を繰り返す内に、魔族の記憶と力が甦ったが、人の影響が混じり魔族の滅びへの望みがなくなっていた。 そして、存在し続けることを望んだ。 魔族でも人でもない。創造した魔王に刃向かおうとして、冥王に滅ぼされた。 完全に滅び、混沌へと帰る。 その後、金色の魔王の暇つぶしで甦る羽目になったのだが、………。 「気に入らねぇ。」 彼、召使いその二事、魔竜王ガーウは不機嫌につぶやいた。 「一、その格好が気に入らない。」 「二、召使いが気に入らない。」 「三、同僚が気に入らない。」 「全部じゃぁぁぼけぇぇ」 と、後ろでこそこそ何が気に入らないか賭をしている三人に、思わず怒鳴った。 確かに、同僚に自分を滅ぼそうとした冥王フェブリゾがいることも気に入らない上、召使いという地位もたとえ金色の魔王とはいえあんまりだと思う。 そして、なによりこの格好は気に入らない。 なにが、哀しくて俺が猫耳のメイド服を着なければならないんだ。 三人組ににらみつけると視線を合わせたくなりたくなって、一斉に視線をそらす。 その一の覇王将軍シェーラはこの服は似合っているとたしかに思う。 そのシェーラは後ろを向いてだらだらと脂汗を流しているが、………。 その三の冥王フェブリゾは、ゲラゲラ笑い転げているが、おまえの格好は性別的には犯罪意外なんでもないぞ。 前に言ったら、君の方は見た目も性別も犯罪だ。と言われた。 そしてもう一人、金色の魔王がこの世界で見つけたおもちゃみたいなやつネズミ男とか言うやつだ。 妖怪とか言う種族で、ドブネズミを彷彿させることにはさせる。 ネズミ男は、脱兎の勢いで逃げ去っていた。 逃げ足だけはすごいと思う。 昼食を捕まえて調理しようと台所へ行く。 エリマキトカゲという生き物が今日の自分の飯だ。自分は材料が生きたまま渡されるのだが、なぜかは虫類系ばかりだ。 金色の魔王は、 「だって、おもしろいじゃない。」 と、言っていた。………旨いから良いが、……。 ちなみにシェーラは普通のまかないで、フェブリゾは今日は犬のえさだったりする。 自分に攻撃したからという理由らしい。しこたま笑ってやったがさすがに、いい加減同情したくなってきた。 混沌の魔王が何かを見ていると思ったら、リナとか言う人間の行動を見ていた。 黒カラスとか言う妖怪となにやら討論していた。 「絶対やだぁぁぁぁ」 「引き取ってくださいぃぃぃぃ」 と、討論をしている。 「こっちは、あたしとガウリィの生活費を稼ぐので精一杯なのよ。 酒をぱっかぱっかのむは、めちゃくちゃ食べるナーガなんか飼育している暇はないのよ。」 「こっちは、保健所じゃないんですよ。 保護者はリナだと言っているんですし、」 「あれは、あたしより年上よ。」 どうやら、ナーガとか言う変な魔道士をどうするかと言う討論らしい。 ………討論と言うより、押し付け合いをしているという感じだが………。 金色の魔王が暇つぶしにつきあうのだろう。 と、あきらめ半分にガーウは思っていたが、この格好だけは何とかしてほしいと思っていた。そのとき、 「いい加減メイド服はやめようかしらね。」 と、金色の魔王がつぶやいた。聞いていたフェブリゾも喜ぶが、 「……次はバニーちゃんの格好をさせようかしら……。」 と、言う言葉に硬直したのだった。 | |||
18504 | 裏で手を引く者の周り【番外編U】(召使いその三編) | コウ | 2009/6/6 09:19:13 |
記事番号18502へのコメント 成功した。 一つの情報の元、作り上げた芸術的な計画が成功した瞬間だとその時、僕は思ったんだ。 竜もエルフも恐ろしさを知っていて使わない呪文。 魔族は他者の力を借りた魔法は使えない。 人間だから、その呪文を使える。 だけど、人間は愚かだからその呪文の知識を手にできないと思っていた。 その呪文を不完全ながら使う人間がいると聞いたときには、僕もおどろいた。 タリスマンもあったから、あれは制御できたのかと思った。 だから、攻撃した。 それが、失敗だった。 怒ったそれが力を僕に向けてきて………。 「うわぁぁっぁぁぁぁぁ」 自分の絶叫で目を覚まし、 「やかましぃぃぃ」 と、ガーウに後ろから馬鹿力で殴られた。 あのときの夢を見るなんて、………。おかげで手が震えている。 あのときの記憶は恐怖以外なんでもない。 僕ははっきり言って策におぼれて滅びるなんて間抜けな結末だと思う。 目を覚まして、後ろをみてこれより間抜けじゃないなと気づく。 僕の後ろにいるのは、魔竜王ガーウだ。 魔王の五人の腹心の一人が猫耳メイド服を着ている。無様だと笑ってやったら、同じ格好をしているじゃねえかと怒鳴られた。 ………たしかに、僕も猫耳姿だ。だけど、僕は十代前半にぐらいの美少年だ。赤毛の筋肉馬鹿の長身野郎よりずぅぅぅぅぅと似合っていると思う。 念のため言っとくけど好きでこんな服を着ている訳じゃない。 僕を作り出した魔王様を作り出した金色の魔王様通称お母様の命令なんだ。お母様の暇つぶしの間の召使い。 今の僕の地位はそんな微妙な者だ。 ため息をつきたくなってきた………。 お母様は、僕とガーウそして覇王将軍シェーラ(彼女はメイド服がよく似合っている。)のほかにこの世界の案内人のネズミ男とか言う草無くて汚いドブネズミみたいな妖怪という者と一緒にアジトにいる。 このアジトもネズミ男とか言うやつの別荘らしい。 こいつが別荘を持っていること自体に驚きだ。 そして、おもちゃに鬼太郎とか言う妖怪達とあのリナ達を選んだ。 昔、自分に攻撃したからと言う理由で渡された猫缶を食べながら僕は泣きたくなっていた。 「買ってきましたよぉぉぉ」 と、ネズミ男が買い物から帰ってきた。 何を買ってきたんだと思ったら着ぐるみを大量に買ってきた。 その中の二つ、いるかと亀の着ぐるみを僕とガーウに投げる。 「次の遊びではこれを着なさい。 場所は南国だから、ぴったりでしょ」 と、お母様は言った。 「………南国………」 「……着ぐるみの中って、熱いんだよな………。」 と、僕とガーウがつぶやいた。 この後の遊びでひたすら熱い思いをしそうな気がして泣きたくなった僕だった。 | |||