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裏で手を引く者は何を企む その十(アメリア・ゼルガディス登場編)
コウ
2009年6月14日19時08分29秒


【あたしのプレゼントを忘れているなんて、やっぱりこいつらはおもしろい。
 興奮剤入りジュースにはもう気づいただろう。
 さて、そろそろ次の遊びへと移ろうか。】

「……あー、おっほん。
 ガウリィの言葉を無視しましょう。
 ……興奮剤入りジュースってどういうことよ。」
 と、リナが言う。
「あの子は興奮させれば、簡単に行動をコントロールできるでしょvv」
 と、エルは笑顔で言うと漆黒の闇へと消えていった。
「………あいつ、もしかして、……『魔族』?」
 と、リナがつぶやいたとき
 ドダダダダダダダ
 と、攻撃がやってきたのだった。
「でっぇぇぇぇぇい。あの超合金猪突猛進娘は」
「リナさん。私が、正義を教えてあげ………てって、姉さん!」
「は?」
 と、アメリアの言葉にリナはすっとンきょんな声をだす。
 アメリアが見つめている先にいるのは、人間失格人生袋小路の高笑い馬鹿女のナーガしか居ないのだが、………。
「ひさしぶるね。アメリア。」
 と、ナーガが言った。
 全員が呆然としている中ナーガが言う
「そう言えば、言って無かったわね。
 この私のフルネームは、『グレイシア=ウル=ナーガ=セイルーン』よ。」
 その後、リナの現実逃避のブーストつきのボム・ディ・ウインで身も蓋もない戦いが終わったのだった。

 ナーガの中和魔法(今更グレイシアと呼ぶのは変に感じたのだ。)で、アメリア達を正気に戻して状況を説明した。
「すみません。ゼルガディスさん。リナさん。ガウリィさん。姉さん。
 ほかの方々にも迷惑をかけました。」
 と、アメリアは正座をして謝る。
 その隣には南方妖怪も謝っている。
『すみませ〜ん』
 リナは、普段なら『死ぬまでなじろう他人のミス。笑って済まそう自分のミス』の人間だが、今回は違った。
「いや、あの。アメリア、これが本当にあんたの姉ちゃんなの?」
 リナの言葉にアメリアは
「はい。でも、異世界で姉さんと再会するなんて驚きですね。」
 と、言った後
「………リナさん?」
 と、リナを見るとリナはぴくりとも動かず石化していた。
 かすかにつぶやいた言葉は一つ
「セイ………ルーン……は………終わ……った………。」
 だった。
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