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Re: 水蓮華 後編
注意!!!!
ここの『投稿小説』は小学生の方も来てるので、アダルト向けの小説はご遠慮下さい。
場合によっては承諾なしに削除します。
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>こんばんわ。
>
>何度も言いますが、生粋のゼルリナです。
>予想外に甘く出来上がってしまいました。
>それを含めて読んでください。
>
>では、どうぞ。
>
>
>
>ふわり、と唇に何かが触れた。
>
>(あま、い…)
>
>あたしの口の中に蜜のようなものが―…!?
>
>そこで思考が完全に目覚めた。
>
>目を開けると、そこにはゼルの顔のどアップ。
>
>「目が覚めたか」
>
>「い、い、ま…あ、たしに……?」
>
>何をしたのかはなんとなく理解は出来るが、動揺のあまり思うようにしゃべれなかったりする。
>ついでに彼の顔を間近でなんて見たことあまりないものだから、顔が赤くなり、心臓がこれでもかと音を立てている。
>
>「あぁ、眠ってたんでな。
> 夜が明けそうだったし、そろそろ起こした方が良いんじゃないかと思ったんだが」
>
>言われれば確かに、東の空が白み始めていた。
>しかし、今はそれどころではない。
>彼の手元には水蓮華。
>舌に残る甘い…感覚。
>ゼルのうっすらと濡れた唇…
>
>ま、まさか…
>
>「理性が持たなかった…」
>
>「あっ!のねぇ!理性が持たないで済むかぁ!!
> あたしのっ――!」
>
>ファーストキスをっ!なんておとめちっくなこと口には出せなかった。
>
>自分で無理やり口元を抑えて言葉を飲み込んだ。
>効果がないとは知りつつ、思いっきり彼を睨む。
>
>どうやら水蓮華の華の蜜をゼルが…く、口移しで…飲ませたようだけど…///
>
>起こすんなら普通に起こしなさいよ!
>
>「お前、それが逆効果だってわかってるか?」
>
>呆れた様にため息をついて、ゼルがあたしに手を伸ばす。
>我知らず、あたしは身を引いた。
>
>「な、なに…?」
>
>「怯えるな、頼むから」
>
>そ、そんなこと言われても…
>
>彼の縋るような瞳。
>翡翠色の透き通ったそれは、まっすぐにあたしを射抜く。
>
>ひたり、と頬に手が添えられる。
>
>「好きだ…」
>
>え…?
>
>「ゼ、ル……?」
>
>声が震える。
>これは幻聴…?
>それとも夢の続き?
>
>「ごめん、ちょっと、待って…」
>「リナ?」
>
>どうにも混乱してうまく言葉が繋がらない。
>ゼルが説明も理由も単刀直入でしか話さないのも知っている。
>だけど、あたしが落ち着くために時間が欲しかった。
>
>「あたし?が、好き…なの?」
>
>「こんな早くに伝えるつもりも、困らせるつもりも無かったんだ…
> だが、どうにも抑え切れなかった」
>
>すまない、と呟いて頬から手を離し、瞳を伏せる。
>
>「ほんと…?」
>
>「ん?」
>
>「好き、って…」
>
>呆然とするあたし。
>まだ信じられない。
>てっきりゼルはアメリアが好きなんだと感じていたから。
>
>「俺は冗談でこんなことが言える人間じゃない」
>
>確かに。
>ゼルはこの手の冗談が嫌いだ。
>
>「あ、あたしは…」
>
>心臓がうるさい。
>
>体が震える。
>
>ゼルに聞こえてないかしら。
>こんな間近で顔を付き合わせているのに。
>
>「あたし……き…」
>
>「リナ?」
>
>「〜〜〜〜!…ゼルが…っ、好きって言ったの!」
>
>恥ずかしくて顔から火が出そうだ。
>だけど、今機会を逃したら絶対に、一生後悔する。
>目の前で驚愕している彼の顔を見る限り、きっとお互い嫌な勘違いをしていたに違いない。
>
>「……なによ、その顔」
>
>むすっと膨れてゼルを睨む。
>
>「いや、意外だったな…」
>
>彼は苦笑して今度は両手で頬を包む。
>とっさにあたしはぎゅっと瞳を閉じ―…
>
>ちゅ
>
>唇にあたしのよりちょっと低めの温度が重なる。
>頬にある彼の手が背中に移動し、抱きしめられるのを感じながらも甘く深いキスに頭がぼーっとする。
>いつしかあたしも腕をゼルの首に巻きつけ、さらなる熱を求める。
>
>「…ん………は、ぁ…」
>
>ようやくキスから開放され、大きく息を吸い込む。
>
>「…リナ…」
>
>あたしを抱きしめながらゼルが囁く。
>後頭部に回された手が髪を優しく撫でてゆく。
>心地よさに酔いながら、あたしもゼルを抱きしめた。
>
>「ね、ゼル、夜が明けるわ…」
>
>ゼルの肩越しに顔を上げれば、水蓮華の波の向こうから朝日が顔を出そうとしていた。
>
>「…っ、ホントだな」
>
>ゼルも目を細め、東の空を見遣った。
>
>さわ、さわ…
>
>風が流れだしたようだ。
>虹色の絨毯もそれに合わせて揺れている。
>
>「確かに、今回の『伝説』はガセじゃなかったけど…まぁ、いっか!」
>
>なんだかどうでもよくなってしまった。
>この『奇跡』だけで十分満たされてしまったから。
>ゼルも苦笑し、肩を竦めている。
>
>「帰るか、街に」
>
>言って立ち上がると、あたしに手を差し出した。
>
>「……そうね」
>
>きゅっとゼルの手を掴んであたしも立ち上がる。
>
>世の中にはいろんな『奇跡』がある。
>
>だけど、きっと全部『起こり得る』ことなのだ。
>
>『有り得ない』とあたしたちが決め付けているだけで。
>
>可能性はいつだって無限大なのだから。
>
>「いつかきっと、見つけるわ…」
>
>「リナ?」
>
>「あなたをきっと、元の身体に戻す方法があるはずなんだから」
>
>隣に立つ白銀色の戦士を見上げ、あたしは不敵に笑った。
>あっけに取られたように瞳を見開くゼル。
>その表情は一瞬で恥ずかしそうな笑みへと変化した。
>
>「そうだな」
>
>旅はまだまだこれからよ。
>そして、あたしたちは街への道を歩き出した――
>
>
>fin
>
>
>
>
>はい。すみません。
>前回に引き続き、妄想が暴走しております。
>
>こんなので良ければ感想などお待ちしております。
>ゼルリナ仲間なら尚のこと大募集です。(切実?)
>ではでは。
>
>
>
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