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Re: 漆黒に踊り出る
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元記事
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>オフィスの、最上階は、そこで一番偉い、そして、全てを見下ろしたい人物の為の物。
>そこの主、50代半ばの男は、愛人を何人囲えるか、を、趣味の一つとして持っていた。
>一級品の調度品に囲まれ、深くソファーに腰を下ろした男は、いやらしくない目付きで、向かいのソファーに腰掛けている女性を見る。
>線が細く、身長は低い、童顔の女性が、そこには居た。
>今までの愛人達とはタイプが異なるが、だからこそ、手に入れたい。と、男は、野心を密かに、燃え上がらせた。
>見目が良く、プロポーション抜群で、お金が大好きな女性達を、愛人として何人も囲ってきた男。
>関係を切るのは簡単で、手切れ金だけで済むので、手軽に手に入り、切る事が出来るそういった女性達は、男にとって、格好の相手であった。
>それが、何故か、そういうタイプではない、目の前の女性が気になってしまった。
>「お招き頂き、有難うございます。ご立派なオフィスですね」
>女の子然たる声は、その容姿によく似合っており、学生服を着せれば、さらに良く似合って聞こえるだろう。
>幼い顔に、パンツスーツ、栗色の長い髪を、後ろで一つに纏めたその女性。
>女性との出会いは、昨夜、男が行った割烹料亭での事だ。
>カードを持たない男は、会計の時、千円足らない事に気付き、顔を渋くさせた。
>女性同伴の時に、ツケにする等と、男のプライドが許せず、かと言って、同伴した女性に借りるのは、更に許せない。
>そんな時、目の前の女性が、
>「お客様、落とされましたよ」
>と、さりげなくお札を渡してくれた。
>折り畳まれたお札の中には、メルアドが書かれた紙が、挟まれてあり、帰宅後、今日会う約束を交したのだ。
>「いやいや、こちらこそ。昨晩は、有難うございました。お陰様で、恥をかかずに済みましたよ」
>言いながら、男は机の上で、友禅柄の千代紙を滑らせ、女性の前に置く。
>それに、女性は顔を綻ばせた。
>「素敵な紙」
>紅葉が散るオレンジ色の千代紙は、のし袋の様に折られてあり、その中には、男が、昨晩借りた1万円がある。
>プライド高い男は、誰かにお金を借りるなど、本来なら許せないのだが、あの時、何故か素直に受け取ってしまっていた。
>押し付けがましい所がなく、返ってくるかも分からないのに、1万円を差し出し、それを受け取らせた女性に興味を持ち、お金を返すという名目で、この場所へ誘い込んだ。
>◆◆◆◆
>懲りずに、携帯から(汗)
>上の作品の足らない部分を補う作品です。

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