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Re: 漆黒に現る3
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元記事
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>グッ!と、腕の力で、上ろうとすると、一本のワイヤーが、その視界に入る。
>視線を、上に転じると、月をバックにした、細い影。
>「たく……あいつの仕業か」
>呆れた声を漏らしたその声は、警備員の男と話をしていたのとは、比べられない程、違う。
>キュゥと、左手にグローブを着用し、手首の所にある金具に、ワイヤーを引っかけ、クイクイと、ワイヤーを引っ張る。
>それを合図にか、巨体が、夜のビルを、駆け上り、数分もしない内に、屋上へと辿り着く。
>「はぁいv素敵な月夜ね♪」
>「また、どやされちまうな」
>屋上で待っていた人物の、可愛らしい声に、禿げ頭は、苦笑を浮かべてしまう。
>この後の展開が、目に見えてしまう程、相手の事を、知り尽くしているからだ。
>「あら、感謝して欲しい位よ?下に、あんたの、愛しの彼が居るんだもの」
>「知ってる。つうか、お前さん、また、そんな格好を……」
>クスクスと笑う細い身体に、困った様な声が、掛けられる。
>ピッチリとした、黒い皮のボディスーツが、華奢な身体を、更に華奢に見せているのだ。
>身長が低く、起伏が乏しいとはいえ、男ではありえないその曲線と、服装が、酷くミスマッチで、危うい美しさがある。
>特に、今日の様に、月明かりが、眩しい下では、いつも以上に、際立って、良く見えてしまう。
>「動きやすいのよ」
>禿げ頭の心配をよそに、栗色の髪を、ふわりと掻き上げ、華奢な身体が、巨体に近付く。
>その時、バリバリバリ、と、轟音と、風を伴って、金属の巨体が、2人に近付く。
>「じゃ、お勤め有難うね♪」
>踊る髪の毛を押さえ、華奢な身体は、ワイヤーを滑り、あっと言う間に、視界から消える。
>それを見送り、禿げ頭は、夜空に浮かぶ、巨体を見上げた。
>「怒るだろうな……」
>降りて来た梯子を、素早く上ると、運転席には、目付きの悪い男が。
>「どうよ?」
>「上手く行ったんだけどな……」
>「おい、まさか……」
>自分の問いに、返って来た、不景気な声に、目付きの悪い男が、更に目付きを悪くする。
>「ああ……」
>「ああ。じゃねぇだろが!後で、みっちり話するからな!」
>不機嫌を露に、男は、機体を、操る。
>夜空を舞う、ヘリコプターに、地上で隠れていた男が、車に乗り込んだ。
>「リッチだ。追え!!」
>運転をしている若者の隣で、窓から身を乗り出し、ウェーブの掛った黒髪を踊らせ、男は叫ぶ。
>「待て〜!リッチ〜!!」
>◆◆◆◆
>キャラがやっと……

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