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Re: The song of a dragon. The requiem to darkness. 第38章
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>【The song of a dragon. The requiem to darkness. ―竜の謳・闇への鎮魂歌―】
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>―――時を巻き戻せたら良いのに・・・・そう思うだろ?・・・・・・・・ねえ、リーザ・・・・・
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>「僕は・・・」
>青年――ゼクスは一瞬目をふせ、すっと目をあけるとふわりと微笑む。
>「僕はエリック。
>よろしくね、アイズさん」
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>――リーザが生きていれば・・・この位の年かな・・・・
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>あれから、アイゼリナルは出会った青年・・・・エリックと名乗るこの青年と、街道を進んでいた。
>「じゃあ、エリックさんは町から町へ移動しながら先生をしてるんだすか?」
>「うん、都市部や大きな町はともかく、小さな町や辺境の村じゃ、
>ろくに文字の読み書きも出来ない人が居るんだ。
>だから、僕はそう言う所を回って、移動教師みたいな事をしてるんだ」
>「あの、失礼ですけど・・・・報酬とかって貰ってるんですか?」
>「そうだね、金銭的な報酬はほとんど無いけど・・・・別に、寝食に困った事は無いなあ。
>寝るとこや、食事は行った先で用意してくれる事が殆どだから。
>文字の読み書きが出来るってことは、色々便利だから」
>「・・・よく解らないんですけど?」
>「うん、普通に大きな町で平凡に生活してる人には縁が無い話だけど・・・・・
>辺境に行くとね、当たり前のように人を売り買いするんだ・・・・
>それだけ、収入が無いってことなんだけど・・・・・
>そこで、交わされる契約書に何が書いてあるか、文字が読めないと、
>何が書いてあるかわからない訳」
>「人身売買!?
>そんなっ・・・・」
>「あ、一応弁解させて貰うと、結果としてそうなってるって事で、
>売られる側は、契約書内容は文字が読めないせいで、
>自分たちが商品にされた事に、すぐには気づかないんだ。
>商品にされた人の家族も、自分たちが家族を売ったと気づかない。
>契約書さえ読めれば、その内容さえわかれば、そんな馬鹿な事はしないよ」
>「えーと、それって・・・・自分達の家族を知らずに人身売買の商品にしてるって事ですか?
>で、その契約書は身元保証書のような物だと思ってるとか?」
>「うん、そんな感じ」
>「なんだか・・・酷い・・・」
>「うん、酷いよね・・・・だから僕は少しでもそういう被害が出ないようにって思って。
>そういう背景があるから、僕みたいな所謂よそ者≠ナも、読み書きを教える先生≠ヘ欲しいんだよ」
>「で、これから行くのが、そういった村の一つななんですね」
>「うん」
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>朝起きたら、目が腫れていた。
>何かの予知夢だと思うが、そのせいで涙が止まらなかったのだ。
>「・・・・この顔で出て行ったら・・・ヨシユキ殿に何言われるか・・・・
>アガレス様は見て見ぬ振り位はしてくださるかもしれないけど・・・・」
>瑠璃――ラピスは思わず眉根を寄せる。
>「はあ・・・・どうしよう?」
>
>
>「なかなか起きてきませんね・・・・姫様は」
>「ヨシユキだっけか?
>その姫様≠チてのはやめろ、一応お忍びってやつだからよ」
>美雪の言葉にヴァルはポツリと突っ込む。
>本当は初日に言うべきだったが、ラピスに振り回され言う機会の逃していたのだ。
>「ではなんと?」
>「普通に名前を呼べばいいだろ」
>「えーと、ラピス様?」
>「意地でも様付けか・・・」
>美雪の言葉にヴァルは僅かに呆れながらも、仕方ないかと思い直す。
>自身でさえ、ガーヴをいまだに様付けで呼んでいるのだから。
>「あんまり起きてくるのが遅いようなら、呼びに行ってやれ」
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>ゼクス――エリックはアイゼリナルと小さな村に訪れていた。
>どうやら彼は定期的にこの村には訪れているらしい。
>あっという間に子供達に囲まれ、連れて行かれてしまった。
>一人ぽつーんと置いてけぼりを食らったアイゼリナルは、村をゆっくりと見て回る。
>最初に訪れた大きな町もそうだが、どうも自分たち結界内の国々とは違う文化を持っているらしい。
>そして、例に漏れずここにも天竜王ゆかりの神殿があるが、流石にこじんまりとした建物である。
>すれ違う人々の服装も自分とは明らかに違う。
>が、自分達の世界と似たような服の人も居る。
>結界内では、貫頭衣や釦がけ、ローブめいたものが主流だが、この国ではバスローブのように前を合わせて、
>それも二・三枚重ねてから、帯で締める様な服が多い。
>丈も様々で、その下に穿くズボンだと思うが形が変わっている。
>キュロットに似ているが、それよりはるかに丈が長い、くるぶしが隠れるまである。
>「色んな文化が混ざってるって事かしら?」
>そうして色々観察していると、漸く開放されたのか、エリックがこちらに歩いてくる。
>「九竜皇国に近いからね・・・・・って、ごめんね、ほっぽり出しちゃって」
>「いえ、いいんですか、向こうは?」
>「うん、大丈夫。
>あ、君の泊まるとこだけど、村長さんが泊めてくれるって。
>他所の国の事色々聞いてみたいって」
>「私でよければ・・・」
>
>――彼女が何者であれ、ここでの活動を邪魔されないようにしないと・・・・
>
>エリック――ゼクスは人のいい穏やかな笑みを浮かべながら、彼女をどう煙に巻くか考える。
>ゼクスにとって、恋とは呼べないほど淡い想いを抱いた相手に・・・・リーザによく似た彼女と居るのは
>色々辛いが、同時に側にずっと居て欲しいという感情さえわく。
>
>――・・・・ああ、僕もどこか狂ってるんだろうな・・・・・
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>
>――――――――――――――・・・・・・・・また君に会いたいよ・・・・・・・・・・・昔みたいに・・・・・・・
>
>
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>
>
>
>
>
>
>
><続>
>
>
>【あとがき】
>
>
>こんにちは、月季花です。
>えー・・・・・かなりほったらかしていた『竜の謳』です。
>ゼクスの偽名は「オペラ座の怪人」のファントムの名前です。
>
>ステフ:お久しぶりダネ。
>
>ぬお!?
>
>ステフ:ボクの出番は?
>
>えーと、またそのうち(汗)
>
>ステフ:楽しみにしてるヨ。
>
>はははは・・・・・
>ではこの辺で。
>
>ステフ:次がいつのなるか解らないケド。
>次もよろしくネ。

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