◆-当たり前の事だから-Noel・マイオー(11/15-17:21)No.516
 ┗くす(笑)-さくらあおい(11/16-16:11)No.539
  ┗ありがとうございます♪♪-Noel・マイオー(11/16-16:26)No.540
   ┗あ"…メーアドが……-Noel・マイオー(11/20-17:39)No.590


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516当たり前の事だからNoel・マイオー E-mail 11/15-17:21

御久しぶりです。
Noel・マイオーです。
HPに載せようかと思った新作なんですが・・・オープンまで思ったよりもかかりそうなのでここに載せさせていただきます。
これ、リナ編もあるんですがそちらはまだ書き途中です。
読んでいただけると嬉しいです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「はいはい、わかったよ。」
 リナの頭に手を置いて、俺はその栗色の髪をくしゃくしゃっと撫でた。
「ちょっと!子供扱いはしないでってば!!」
 リナは頬をふくらませて俺に突っ掛かってくる。
 その仕草が可愛らしい。
 自然と笑みが溢れる。
「そういうところが子供だって言うんだ。」
「子供じゃないっ!!」
「へいへい。わかりましたよ。」
「わかってない!!」
 ・・・そう、こいつはまだ子供だ。
 俺は心の中で呟く。
 いや、きっとゼロスに言っているんだ。
 昨晩のゼロスとの会話を俺は思いだした。

                    ◇◆◇◆◇

 「今晩は。」
  背後に一つの気配が現れる。
 「・・・ゼロス、か?」
 「御名答。」
  俺は振り返ってゼロスを見た。
  いつものように笑みを浮かべている。
 「・・・何のようだ?」
 「一つ忠告を。・・・あんまりリナさんを子供扱いしていると手遅れになりますよ。」
  ゼロスの瞳に浮かぶ剣呑な色を見て俺は苦笑する。
  そして、思い浮かべる。
  大切な少女を。
  初めて会ったときから、ずいぶんと時が経つ。
  ・・・確かに彼女は変わっていた。
  ・・・前よりも・・・ずっと、ずっと・・・綺麗に・・・
  サナギから抜け出す蝶のように・・・日毎、美しくなっていく。
 「・・・誰が取るって言うんだ。」
  自分でも信じられないくらい低い声が出る。
  そう。俺は恐れている。
  誰かがあいつを奪っていってしまうのを・・・。
 「・・・例えば、僕とか?」
  その言葉に俺はたぶん、ゼロスを睨み付けただろう。
 「・・・そういう趣味だったのか?」
  自分でも判る。
  これが強がりだということを・・・。
 「冗談ですよ。でも、ガウリイさんだって気付いていらっしゃるでしょう?リナさんがどれだけ注
  目されているかぐらい。」
  一緒に歩いていると集まる視線・・・・・・
  でも、みんなリナの何を知っている?
 「・・・・・・俺だけだよ・・・あいつの面倒見切れるのは。」
  俺だけだ。
  あんな目茶苦茶な奴、他の誰も守ってやれない。
 「その言葉、後悔しないで下さいね。」
  意味あり気な口調に俺は
 「おい?どういうことだ?」
 「それは・・・秘密です。」
  言って、ゼロスの姿は闇へと消えた。
  ・・・・・・俺だけだ・・・。


                  ◇◆◇◆◇


 ・・・やべえ。
 思った以上に仕事が厄介だった。
 俺は少し小走りになる。
 早くしないとあいつに怒られちまう。
 広い中庭を突っ切る。
 俺とリナは今、ある金持ちの護衛の仕事についていた。
 来てみるとそこにはたくさんの傭兵が雇われていて、人数が多ければ当然小さなグループに分けられる。
 俺はそこで護衛というよりは剣の腕を買われ、そこのお抱え騎士団の剣の指南に回された。
 リナは、というとその金持ちの身辺警護、という極めて重要な小さなグループに回されている。
 目の前に目的の建物が見える。
 あんまり広いんで敷地内で迷うかと思われた。
 ・・・でも、その隣に建つ高い時計台、それが目印になってくれた。
 俺は建物の中に入る。
 食欲をそそる匂いが鼻をつく。
 俺は室内を見回した。
 ・・・リナはどこだ?
 目に入るのは傭兵達の姿ばかり。
 その中にいるはずの小柄な少女を目で探す。
 ・・・・・・いた!
 俺はそのテーブルに近付く。
 そして気が付いた。
 リナに向かい合うように座る男の姿に。
 ・・・・・・食事中のリナに声掛けるなんてなんと恐ろしいことを・・・
 思って、俺はすぐに自分の間違いに気づく。
 リナが食べることすらしないで男と楽しそうに話している。
 沸き上がるのは嫉妬の念。
「リナ!!」
 俺はわざと大きな声でリナの名を呼んだ。
 リナがこちらを見る。
 その顔にすぐにいつもの笑顔が広がる。
「ガウリイ!!遅いよ!!」
 普通ならこれで男は俺に席を譲るはず・・・・・・だった。
 しかし、男は振り向いて俺を一瞥すると・・・・・・しかも睨まれたような・・・?
「それで、さ。リナ・・・・・・」
 とまたリナに話掛けた。
 リナもその話に聞き入る。
 ・・・・・・おいっ?
 完璧に無視されてしまった・・・・・・。
 俺は小さく溜息をついてから食事の乗ったトレーを取りに行った。
 そしてリナの横に腰を下ろす。
「ほれ。」
 リナの前にもトレーを置いてやる。
「あ、いいや。あたし。」
 え!?
 幻聴かと思った。
 リナが食事をいらない!!?
 しかし、その言葉は真実の様でリナは男との会話に夢中になっている。
 何か、面白くない・・・。
 俺は取ってきたトレー(リナのも含めて)11トレーをたいらげた。
 その間、リナはずっと話をしている。
 ・・・畜生・・・誰だ?こいつは?
「おい?リナ?」
 俺は声をかける。
「あ、ちょっと、待って。」
 ・・・・・・・・・。
 俺は仕方なくリナが男と話を終えるのを待った。
「何?」
 少しどころかかなり経ってからリナが答えた。
「仕事、どうだ?」
「まあ、何とかなりそうよ。ガウリイは?」
「こっちもまあまあだな。」
 俺は男に視線を移した。
「・・・・・・誰だ?こいつ。」
「俺の名はルイス。」
 リナの変わりに男が答えた。
 お前に聞いてないんだが・・・。
「リナの幼なじみだ。」
 へっ!?
「すっごい、驚いた。だって、あのルイスが傭兵なんて・・・」
「リナ!!」
 リナが悪戯っぽく言うのをルイスは笑って止めた。
 ・・・・・・幼なじみ、か。
 そうだよな。
 リナにだって・・・。
 わかってはいても何故だか心が寒かった。
「で、あんた、リナの彼氏かなんかか?」
「なっ!!違うわよ!!こいつはあたしの自称保護者なんだから!!」
 ルイスの言葉にリナは顔を真っ赤にさせて否定した。
 ・・・いや、事実なんだが・・・・・・そんなに強く否定しなくても・・・。
「ふーん。自称保護者ね。」
 俺は気付いた。
 僅かにルイスの顔に安堵の色が広がるのを。
 たぶん、いや絶対にリナは気付かなかっただろうけど・・・・・・。
 でも・・・そうか、こいつリナのことが・・・。
「で、何で食事がいらないんだ?」
 俺はリナに訊ねた。
「え、それは〜・・・」
 明らかにうろたえるリナ。
 ・・・・・・何だって言うんだ?
 まさか、こいつの前でいつもの食欲を見せたくないなんて言うんじゃないだろうな?
 思って、俺は更に面白くない気分を味わった。
「・・・ぢつは、ね・・・ガウリイ・・・。」
 リナがすまなさそうに俺を見てくる。
「なにーーーーーーーーーーーーーーーーーっっっっ!?」
 少しした後に俺の叫び声が食堂中に響き渡った。
「しっ!!声大きいよ!!」
「あ"・・・すまん・・・でも・・・」
 俺がリナから聞いたこと・・・それは・・・
 リナ達、雇い主の身辺警護に当たっている者はこの屋敷で一番のシェフの料理を食べられた、とそういうものだった・・・・・・。
 ・・・ずるい・・・ずるすぎる・・・。
 俺はジト目でリナを見た。
「やあねーーーー。仕方ないでしょう。知らなかったんだから。でも・・・夕飯はガウリイも呼んでいいってお許しをもらったから。ね?」
 リナが上目使いで俺を見てくる。
「・・・・・・わかったよ。」
 俺はリナの頭にぽん、といつものように手を置いた。
 そしてぐしゃぐしゃっと少し、乱暴に撫でる。
 ・・・・・・視線が・・・イタイ・・・・・・。
 ルイスって奴が俺をおもいっきし睨んでいる・・・・・・。
 でも、俺は少しだけ優越感を感じた。
 俺だけだ。
 リナの頭をこうやって撫でられるのは。
 それは俺にとって当たり前の日常だった。
「・・・リナ、もうそろそろ戻らなくちゃまずいよ。」
「あ、そうね。じゃあね。また後で。・・・・・・あんたのとこまで迎えにいってあげるわ。」
 リナはそう言い残すとルイスと共に走り去っていった。
 でも、もう俺はそんなに気にしてなかった。
 俺も立ち上がると気分揚々に自分の持ち場へと戻った。


                  ◇◆◇◆◇


「明日でここの仕事も終わりだなあ。」
 夕闇の中、佇むリナは息を飲むくらい美しい。
 ここに俺とリナ、二人っきりだったら危なかっただろう。
 ・・・・・・俺は、自分を止められたかどうか正直わからない。
 でも、ここには俺達のほかにルイスがいた。
 ここはリナの部屋。
 俺達が立っているのは備え付けられているバルコニー。
 なんでここにルイスがいるのか、と思ったがどうやら二人は護衛についての相談らしかった。
 剣の指導に当たっている俺にはよく判らないがどうやら、最終日の明日、何かあるらしかった。
 俺は手をバルコニーの柵にかける。
「あ、ガウリイさん。そのバルコニーの柵、木が腐ってますよ。」
「へ!?」
 しかし、すでに時はもう遅し・・・俺は地面向かって真っ逆さまに落ちていった。
 数秒後には地面とキスをするどころか地中にダイビングしていた・・・・・・。
 そうゆうことは、先に言ってくれ!!!!!
 あいつ・・・相当、俺のこと嫌ってやがるな・・・・・・。
「・・・痛い・・・・・・。」
 頭をさすりながら部屋まで上がっていく。
 少し、歩調が速くなってしまうのはやはり、リナの事が心配だからだ。
「リナ。」
 名前を呼んで、扉を開けて・・・・・・俺はその場に凍りつく・・・・・・。
 リナが・・・・・・ルイスに抱き締められていた・・・・・・・・・。

−だから、忠告したじゃないですか・・・?

 嬉しそうなゼロスの声が耳元で聞こえた。
「・・・悪い。」
 声が擦れた。俺は扉を閉めようとした。
「・・・・・・いいんですか?」
 ルイスも低い呟きで俺に問いかける。
「・・・何が・・・?」
「あんた、俺のことを殴りたそうな顔をしてるから、さ。」
 ・・・・・っ、こいつ・・・
「ガウリイ!!」
 リナが俺の名を呼ぶのが遠くに聞こえた。
−ガンっっっ!!
 俺は拳を手近な壁に叩きつけた。
「・・・・・・殴って欲しいのか?」
 今度はルイスを殴ろうとする。奴は動かずに俺をただ見ている。
「止めて!!!ガウリイ!!!!」
 リナの細い腕が俺を止めようと伸びる。
 何で、こいつを庇うんだ・・・?
 そう思って俺は慌てて気付く。
 俺の意識が全て、リナに向いていたことへの後悔が押し寄せる。
 リナを庇おうとしたがもう遅い。しかし、俺の耳に確かに響く声。
「崩魔陣!!!危ない!!リナっっっ!!!!」
 ルイスが叫び、そして・・・リナを庇うあいつの姿・・・が視界に入る。
 そう、・・・・・・俺は、情けないことにこの時まで・・・殺気に気づかなかったのだ。
 無論、敵も気配を消していたのだろうが・・・・・・それでも・・・。
「リナ!平気か!?」
 俺はあいつの無事を確認する。
「平気。・・・ありがと。ルイス。」
「良かった。今のは俺が使える術の中で一番のだぜ!」
 嬉しそうに言うルイス。
 ・・・何が・・・俺しか守れないだ。
 気付きもしなかったのに・・・・・・
「ほお、以外だな。その剣士さえ押さえられればなんとかなると思っていたのに。」
 男が現れる。
 ・・・黒ずくめの・・・。
「予想外ね。あんたが来るのは明日かと思っていたのに。」
 リナが鋭く言い放つ。
 そうか、こいつが今回の敵か。・・・・・・知らなかった。
「任務を遂行するにはターゲットについているあんたを倒したほうが楽だからな。」
 男がひっそりと笑う。
 俺は駆け出した。
 間合いを一気に詰める!!
 切りかかろうとして相手の手の先に集まる光に気付いた。
 ・・・・・・・っっ!!!!!
 除けきれない!!!!!!!
 最悪だ。
 除けきれないくらい、ぎりぎりになって気付くなんて・・・・・・。
 どうやら今日は調子が悪いらしい。いや、先程のミスが思ったよりも効いていて焦っているのかもしれないな。
 そんな下らないことを考えてしまう。
 ・・・・・・リナ、俺はお前を守ってやれないな。
「だめ!!ガウリイ!!!!」
 え・・・?
 次の瞬間、俺は衝撃を感じた。
 ・・・・・・それは・・・・・・リナが・・・俺に・・・体当たりした・・・衝撃・・・。
「リナああ!!」
 ルイスがリナを呼ぶ・・・。
 ・・・リ、ナ・・・・・・?
 目の前でやけにスローモーションで・・・リナが・・・倒れる・・・。
 どうして?
 一体、何が起こったんだ・・・・・・?
「うそだああーーーーーーー!!!!!!!!」
 もう一人の俺が自分を冷静に見下ろしているのを感じる。そいつが俺を嘲笑っている。いや、それはゼロスが俺を笑っている声なのか・・・?
 俺は剣を抜いて、奴に切りかかる。
 頭の中が、真っ白で・・・何が起こったんだ・・・・・・?
 気がつくと、奴は倒れていた。
 ・・・・・・リナの周りには・・・血溜まり・・・。
「リナっっ!!!!!!」
 あいつに駆け寄る。
「俺が治癒をかける!!お前は屋敷内の魔法医を連れてこい!!!」
 ルイスが緊迫した声で言う。
「ああ!!わかった!!」
 俺は急いで駆け出した。


 ・・・・・・何が、守ってやるだ・・・。
 守ってもらっちゃあ世話がない・・・。
 俺が、あの時しっかりしてれば・・・
 自分を見失ってなければ・・・・・・。
 ・・・当たり前のことだと思っていた。
 俺があいつを助けるのが当然だと・・・・・・。
 ・・・・・・頼む、リナ・・・・・・助かってくれ!!
 俺の中で、一つの意志が生まれた。
 それは・・・・・・・・・。


 俺はリナが眠る寝台の端に腰掛けた。
 リナの白い頬に手をあてる。
 温かい・・・・・・。
 そのぬくもりに俺は安堵する。
 ルイスがそっと部屋を出ていった。
「・・・リナ・・・・・・。」
 名前を呼ぶ。
 起きることはないとわかっていても・・・・・・。
「俺は・・・例え、どこにいようといつだってお前とともにあるから。」
 囁くように言う。
 そして顔を近づけるとリナの唇に自分のそれを重ねた。
 触れるように。
「・・・んん・・・・・・ガウ、りい・・・。」
 リナが俺の名を呼んだ。
 ・・・起こしちまったか?
 見ると、リナはまだ良く寝ている。
 優しく、リナの栗色の髪を手で梳いた。
「・・・俺は・・・いつだって、心だけは・・・リナの側にいる。・・・リナと共に在るからな。」


「行っちまうのか?あんた。」
 ルイスが厳しい声で俺を止めた。
「ああ。」
 振り向くとルイスが俺を睨んでいた。
「俺は、あんたの失敗は確かに許せない。・・・リナは死にかけたんだからな。」
 きっぱりと正直に言ってくれる。
 でも、それが当たっている分がツラい・・・。
「・・・・・・あいつを、頼んだ。」
「・・・・・・。」
 瞳が語っていた。
 それでいいのか、と・・。
「今日、わかった。別に、あいつの傍にいなくちゃいけないのは俺じゃなくても構わないわけだ。・・・保護者も失格だしな。・・・・・・あいつのお荷物になるのはごめんなんだよ。俺は。」
 ルイスが大股で近づいてきた。
バキッッ!
 拳で殴られる。
「その程度の気持ちで・・・・・・畜生っ・・・行けよ!!行っちまえ!!二度とリナの前に顔出すな!!」
 ・・・痛いほど、こいつの気持ちが良くわかる。
 もしも、俺がこいつなら同じことをした。
 そして問うだろう。
 ・・・それならば何故、強くなろうとしない、と・・・。
 お荷物、か。
 苦笑する。
 いつだって・・・守ってもらってたのは俺なのかもしれない。
 あいつの優しさに強さに、守ってもらっていたのは俺かもしれない・・・・・・。
 そう。本当に大切なら・・・・・・荷物にならないように強くなって意地でも傍にいて守ってやろうとするだろう。それに、先程のは俺の心にあった余裕が生んだミスだ。ルイスの瞳が語っている。お前は強いのに何故、守ってやれなかったんだ、と。何故諦めて荷物だなんて言うのだ、と。
 ・・・強さは決して力だけじゃない。
 心の強さもあるのだから・・・・・・。


 リナがいないと世界までもが色褪せて見える。
 改めて実感させられる。
 今の俺にとってリナは全てだと。
 あいつが俺の、世界だと。
 山中を歩いていて苦笑する。
 そういえばリナと出会ったのもこういう場所だった・・・。
 初めは薄幸な少女だと、思った。
 そしてその後はただの目茶苦茶な奴で・・・傍にいて俺が面倒を見てやらないと何をしでかすかわからないような奴で・・・・・・。
 なのに・・・いつの間にこんなに大切になってしまったんだ・・・・・・?
 俺はたまらずその場にしゃがみ込んでしまった。
 大きな木の幹に背中を預ける。
 ・・・リナ・・・。
 ・・・俺はあいつがいないと何をすればいいかもわからない。
 気が付けば隣にいるのが当然だと、思っていた。
 ・・・昔は一人だったのに・・・なのに・・・
 もう、一人では生きていけない・・・・・・。
 リナがいなくちゃ生きていけない。
 呼吸することすら苦しくて・・・。
 ・・・リナ・・・リナ・・・俺は・・・・・・。
「ガウリイっっ!!!!!!!」
 ・・・声が聞こえた。
「ぼけくらげえっっっっ!!!!!!」
 これは・・・・・・
 リナ!?
 立ち上がって歩み去ろうとした。
 最低だろうがその方がリナの為だと思ったから・・・。
 なのに・・・・・・。
 背中に温かな感触。
「ばかガウリイっっっ!!!!!」
 怒鳴っているのにその体は震えているのを背中に感じる。
 ・・・・・・どうして?
「リナ・・・・・・。」
 声を出すのがやっとだ。
「・・・・・・・・・行かせて、くれ・・・。」
「いや!!」
 きっぱりとした口調。
「なんで?どうして・・・あたしを置いてくの!?」
「・・・・・・・・・。」
 答えることなんて、出来やしない。
「あたしの行くところに・・・着いてきてくれるんでしょう・・・?」
 確かにそう言った。
 ・・・それが当たり前の事だった。
「でも・・・・・・俺のせいで・・・」
「あたしがあんたを守ったのは、あんたと共にいたいから!!決して、あんた一人を行かせる為じゃないっ!!!!」
 俺の言葉を遮って、リナが言う。
「っっ・・・でも・・・」
「でもじゃないっ!!!ばかクラゲ!!!あんた本当にわかってない!!!」
 俺は振り向いた。
 リナを抱きしめる。
「・・・いいのか?」
「あったりまえじゃない!!・・・・・・あんたは・・・あたしを・・・いつだって守ってくれたじゃない・・・?あたしは、あんたに何度、救われたかしれないよ。」
 ・・・え・・・・・・?
「確かに、あんた一人でも、あたし一人でも、生きてける。・・・でも・・・寂しいじゃない。一人だと、寂しいじゃない。・・・世界が暗く、感じるじゃない・・・?」
 リナも・・・同じように思ってくれるのか?
 だったら・・・・・・。
 そう思ってくれるなら・・・俺は、強くなれる。荷物になろうとこいつにしがみついてやる。そして守ってやるんだ。こいつを・・・。
「ごめん。リナ・・・。生きよう。・・・一緒に。」
「うん!!」


「さってと・・・あんたのせいで豪華スペシャル・ディナーを逃しちゃったじゃない。」
 あ"・・・・・・。
 そう言えば、いちようあの場で敵さんを倒したので雇い主は安心して最後にスペシャル・ディナーを開くと先程、魔法医の一人が言っていたような・・・・・・?
「とゆわけで!!ディナーよっ!!!もちろん、あんたの奢りね(はあと)」
 あうう・・・・・・・マジで・・・?
「リナあああーーーーーー勘弁してくれよおお・・・・・・」
「あらあーーーーー、保護者として当然の行為よねえ?」
 ・・・・・・やっぱりリナと共にいるので損してるのって俺かもしれない・・・・・・。
「さあっっ!!!行くわよ!!!ディナーがあたし達を呼んでるわっっ!!!!」
 ・・・・・・とりあえず
「おうっっっ!!!!あ!リナ、ちょっと待ってくれよおっっ!!!!」
 こんな日常が当たり前の日々。
 こいつを守る、こいつと共に在る、それは俺にとって
 ・・・・・・当たり前の事だから。



 ~*~後書き~*~
 読んで下さってありがとうございました。
 また、当初の予定とは違う話になってしましました・・・・・・(ioi)

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539くす(笑)さくらあおい E-mail 11/16-16:11
記事番号516へのコメント
一応、御本人の前で感想を言ってるのですが、改めて。

ああ。ガウリイってば、らしくない・・。けど、そんなにも自分を取り乱しちゃうくらい
リナのこと心配だったのね!!!
嫉妬してるガウリイが、めっちゃかわいかったですぅ。
そして、積極的なルイス。もっと、二人の間をかき回してもよかったかも。
それぐらいしないと、進展しないし、あの二人(笑)。

しかし・・・なんで、わざわざそんなこと忠告するんだろう、ゼロス。
面白くなりそうなことに、顔突っ込むの好きそう。
で、ガウリイの複雑な感情を、おいしそうに食べるのね。

支離滅裂な文章でごめんなさい。以上、感想でした。

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540ありがとうございます♪♪Noel・マイオー E-mail 11/16-16:26
記事番号539へのコメント
さくらあおいさまへ♪♪

わざわざ、こちらにも感想、どうもありがとうございますです。
とおおっっっても嬉しいです。
皆さまが感想等を下さるので新しく書くぞおお!!っと元気とやる気が出てきます。

ゼロスについては・・・・・・知りません。わかりません。でも、あおいさんのおっしゃる通りだと思います。

ルイス君は・・・確かにもうちょっと出番を上げたかったです(泣)でも、短い話を書きたかったので。これに手を加えてロング・バージョンとか作れたらいいんですけどね・・・・・・。時間さえあれば・・・・っっ!!

っと、話が脱線しかけました。
読んでいただいて、感想もチャットでと二回も頂けてNoelは幸せです。
本当にありがとうございました♪♪
HPもおーぷんしたら是非是非、遊びに来て下さいね♪

Noel・マイオー

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590あ"…メーアドが……Noel・マイオー E-mail 11/20-17:39
記事番号540へのコメント

メールアドレスをどうやら間違えてしまったので必要はないようですが書き直しておきます。新しいメールアカウントはNoel@ipc.ac.nzです。前のでも使えますが出来たらこちらにお送り下さい。
以上です。