◆-スレイヤーズGold 1 -ティーゲル(12/21-22:45)No.927
 ┣Re:スレイヤーズGold 1 -る〜ら(12/23-09:19)No.941
 ┃┗Re:スレイヤーズGold 1 -ティーゲル(12/23-15:56)No.946
 ┗スレイヤーズGold2 聖王都急襲(前編) -ティーゲル(12/24-23:46)No.961
  ┣Re:スレイヤーズGold2 聖王都急襲(前編) -る〜ら(12/25-18:48)No.963
  ┃┗お礼です。-ティーゲル(12/29-19:05)No.975
  ┗スレイヤーズGold3 聖王都急襲(後編) -ティーゲル(1/3-23:11)No.993
   ┗スレイヤーズGold4 金色の覇者-ティーゲル(1/11-23:05)No.1052
    ┗Re:スレイヤーズGold4 金色の覇者-る〜ら(1/12-19:06)No.1069
     ┗お礼です♪-ティーゲル(1/12-20:39)No.1072


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927スレイヤーズGold 1 ティーゲル 12/21-22:45

 やっと卒論が終わったので続きを書きます。ツリー落ちてしまいましたが・・・
ではどうぞ。

「それってどういうことよ、ゼロス!?」
 思わずあたしは叫んだ。なんかよくわからないおっちゃんと戦ってすぐにゼロス
が言った言葉、
「獣王様が倒されました・・・・」
 と言う言葉がもとだった。
「どうもこうも・・・・・いったとおりですよ。リナさん。」
 ゼロスが淡々と言った。
「なんで!?獣王って言ったら五人の腹心の一人でしょ!?そんなのがなんで・・・」
 あたしは五人の腹心の力はよく知っている。正面から戦ってあれに勝てる相手と
言えばこの世界には竜王達と姉ちゃんくらいのものだろう。
「でも何でそんなこと分かるのゼロス?」
 冷静に姉ちゃんが言った。なんでそこまで冷静なわけ?・・・いや、まあ姉ちゃ
んだしなんか考えがあるんだろう。 
「ルナさんにはわかるでしょう?僕と獣王様はアストラルサイドでつながっていま
す。獣王様になにかあれば分かるようになってるんですよ。」
「でも誰がそんなこと・・・・・・」
「さあ?」
「自分の主が倒されたってのにあんたずいぶん呑気ね。」
 すこしおちついてあたしはいった。
「まあ、滅びられたわけじゃないですから。」
「へ?・・・・・・・」
「あれ?ご存じありません?僕たち魔族は倒されてもダメージ次第で再生できるっ
て。」
「いや、知ってるけど・・・・・」 
「まあもっともこの世界に干渉できなくなりますから、人間が言うところの死とた
いして変わりはしないんですが。」
「ま、そんなとこだと思ったけどね。ついでにいっとくと天竜王と地竜王と火竜王
もやられたわね。今。」
 へ?・・・・・
「ちょっと姉ちゃん!?」
「本当よ。ついさっき、この世界から三人の気配が消えたわ。滅びたかそうでない
かはよく分からないけど」
「さっきのおっちゃんといい、一体なにがおきてるのよ!?」
 あたしはおもわず叫んでしまった。三人の竜王と獣王をたおすなんて生半可なこ
とじゃない。
「さあ?」
 いたって呑気にゼロスが言った。おまいに緊張感というものはないのか・・・・
「ここでさわいでもしかたありません。ちょっと非常処置をします。」
「非常処置?」
「ちょっとまってくださいね・・・・・」
 そういうとゼロスはなにごとか呪文のようなものを唱え始めた。しばらくすると
ゼロスから発せられる気が変わり、いつも閉じられているような目がゆっくりと開
かれる・・・・・・
「ふむ・・・・」
 ゼロスはちょっとあたりを見ると姉ちゃんに目をとめた。
「スィーフィードナイトか。」
「あなたは獣王ね。」
 ゼロスに言われた姉ちゃんが答える。・・・って、え?・・・・
「そうだ私は獣王ゼラス=メタリオム。・・・・・といってもゼロスの体に残して
いる記憶と力にすぎないが。」
「そうでしょうね。今のあなたからは大した力は感じられない。まあもっとも前会
ったときに比べてと言うことだけど。」
 ここまでのゼロス・・・・いや獣王ゼラス=メタリオムと姉ちゃんの会話で混乱
していたあたしにもだいたいのことがわかった。
 つまりゼロスは獣王ゼラス=メタリオムのただの部下ではなくバックアップ装置
だったわけだ。獣王に何かあった時、その身に潜む獣王の力と記憶をひきだしてか
わりの獣王となる・・・・それが本当のゼロスの役割。そうなると桁外れのゼロス
の力も納得できる。 
「今なにが起きているかわかる?」
 あたしの思考とは別に姉ちゃんが淡々と聞いた。
「わからない。といってもそちらよりはわかっているが。」
「というと?」
「カタートのグラウシェラーとダルフィンがやられた。まったく気配をかんじない。
つまり・・・・」
「神族、魔族共に壊滅ってわけね。」
「そういうことだ。」
「あなたを倒した相手はどんな奴だった?」
「相手をしたのはただの人間に見えたが・・・・あの方の力をつかった。とどめを
さした相手の顔は見ることができなかったが。」
「そう。」
 どーしてこの人達(人というのもおかしいけど・・・)こう冷静かな・・・・・
「ちょっと姉ちゃん!なにいきなり状況に適応してるのよっ!!」
 おもわず叫んだあたしに獣王が淡々と応える。
「おまえたちとて情報が欲しいのであろう?私も今回の事に関してはわからないこ
とだらけだからな。等価交換というわけだ。それに今回そちらと我々のあいだでの
対立はない。ならばあわてたところで益はないだろう。」
「そういうこと。でも、相手がわからないってのはきついわね・・・・・」
 うなずいて姉ちゃんが言う。そーか、そーくるか・・・・ならあたしも適応する
のみっ!!
「あの方の力を使うということは人間だろう。あの方の力を行使できるのは人間だ
けだ。だが・・・・・」
「リナ以外にこの世界であの方の力をつかえる者は存在しない・・・・・」
「そうだ。」
「だけどさー・・・」
 さっきから黙っていたガウリィがいきなり発言した。
「この世界にいないんなら他の世界はどうなんだ?ほらずいぶん前にあの・・・」
 ガウリィが頭をかかえる。まー三年も会ってない相手のことなんかガウリィがお
ぼえているわけがないのだが。
「シーリウスたちのことでしょ。いっとくけどガウリィ、お尻だして臼とならべて
シーリウスなんて言ったら離婚だからね。」
 先手をうって言ったあたしにガウリィは後ろ手にもっていた臼を放り出して汗を
つつーっとたらした。あんたの考える事なんてどーせそんなもんよ。
・・・・なんか情けなくなってきた・・・・・
「たしかに異世界人なら・・・・そういうこともあるかもしれないけど・・・・」
「確実とは言い難いな。」
 獣王が淡々と言った。
「でも確実な事がひとつあるわよ。」
 その言葉に応えてあたしは言った。
「あいつらが確実に敵だって事。そうでなければ神族、魔族を襲う理由はないし。
あたしをおそったのは、「金色の魔王」の力を使うからでしょうしね。」
「そうだな。あの方の力に対抗できるのはあの方の力だけだ。だが・・・・・」
「高位神族や魔族を一撃で倒せるって事は、あなたの力より遙かに上って事よ。あ
なたも二回か三回きめれば倒せるかも知れないけど・・・・・」
 姉ちゃんが獣王のあとに続いて言う。
「そういうことだ。」
 獣王がうなずいた。
「だがわからないのは我々を倒していったいどうするつもりなのかということだ。」
「世界征服とか。」
「まさか。」
 なんの考えもなしに言ったガウリィの言葉に獣王が素っ気なく応える。
「これ以上ここで話しててもしょうがないわ。一度宿に戻りましょう。」
 三人とも反対しなかった。  

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941Re:スレイヤーズGold 1 る〜ら 12/23-09:19
記事番号927へのコメント
こんにちわ、ティーゲルさん。

うぬぬ・・・まだまだよくわかんないけど、
すごいことになってるなぁ。
神族まで壊滅するのかー。
しかも、ゼラスまで出てきたし・・・・。
しかも正体がわかんないし。
うーん・・・・・・・

次も期待してまってます。では。

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946Re:スレイヤーズGold 1 ティーゲル 12/23-15:56
記事番号941へのコメント
>こんにちわ、ティーゲルさん。

 まいどありがとうございます♪

>しかも、ゼラスまで出てきたし・・・・。

 ゼロスじゃパワー不足だったんで・・・・

>しかも正体がわかんないし。
>うーん・・・・・・・

 次でとりあえずの正体は分かる予定です。・・・・でも本質的なものはもっと先
ですけど。

>次も期待してまってます。では。

ありがとうございます♪なるべくはやく書きます♪

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961スレイヤーズGold2 聖王都急襲(前編) ティーゲル 12/24-23:46
記事番号927へのコメント
 え〜今回からタイトルが付きます。で、前回のタイトルは「獣神官の秘密」です。
 では本編をどうぞ。今回の1人称はゼルガディスです。


 セイルーンは今日も晴れだ。だが俺の心は嵐の夜のように暗かった。理由はただ
ひとつ、2週間前のリナの結婚式の時の天竜王の言葉・・・・・「お前の体をきち
んと元にもどせるのはあのお方くらいだ。」と言う言葉だった。
 一度混ざってしまったものはもう分けることはできない。たしかに比重差などを
利用してわける事ができる時もあるが、俺の場合はそうもいかない。
 体だけならまだしも魂まで混ざってしまっているらしい。体を元に戻すことは簡
単なことだと天竜王は言った。だが、その場合には寄るべき肉体を失った邪妖精と
ロックゴーレムの魂も朽ち果て、一緒に俺の魂の大部分も削りおとされるらしい。
 結果として俺は命を落とすか、再起不能のダメージを受けてしまう・・・・それ
では意味がない。俺は人間に戻りたいが自殺したいわけじゃない。人間にもどって
普通の人間として生きたいから戻るのだ。今の体だって気にくわないが命と引き替
えに捨てたいと思うほど憎んでいるわけでもない。
 だが、最後の手段である「あのお方」金色の魔王の力は論外だ。リナをみていれ
ばあれがどれほど危険な力かわかる。すくなくとも俺は自分の体と世界を天秤にか
ける気はない。
 そんな風に理屈をつけて自分を励ますのもむなしい。
「ゼルガディスさんっ、お茶ですよ!」
 ただブルーになっていた俺の部屋にやたら楽しそうにアメリアが手に紅茶の乗っ
た盆をもって入ってきた。
「あれ?どうしたんです?」
 生返事をした俺に屈託なく笑いかけてくる。そういえば、俺が人間に戻れないと
分かったとき、ひとしきり慰めの言葉を言った後こいつはやっぱりこんな顔して俺
にセイルーンに来いと言った。
 まあもっとも俺が返事する前に「そうです、それがいいです!!」と言ってずる
ずる引きずってきたのだが。
 というわけで、俺は今セイルーン王宮で客分として逗留している。
 他に行くあてもなかったし、元に戻れないと分かった今、旅にでるのもばからし
い。それに・・・・・
「そういえば、リナさん達今どうしてるんでしょうね。」
「どうせリナとガウリィのことだからメシの奪い合いでもしてるだろう。」
 その光景は容易く俺の頭に浮かんだ。それはアメリアも同じだったらしく、くすっ
と笑った。
「そうですね。でもリナさん達、結婚したって言うのに全然イメージ変わりません
よね。」
「まあな。」
 ひとしきりリナ達の話を続けた後に俺は言った。
「アメリア。」
「なんですか?」
「俺は当分セイルーンにいようと思う。なにか職をさがしたいんだが・・・・・・」
「任せておいてください!!それでどんな仕事がしたいんですか?」
 満面の笑顔でアメリアが言った。
「そうだな・・・・・・」
 考えてみる。剣も魔法も使えるが結局、俺の専門はキメラの研究だ。体を元に戻
すための研究だが、創ることにも大分知識がある。だが、そんなものの需要は少な
くともセイルーンではないだろう。あってもアメリアがまた正義が云々といいだす
に決まっている。俺もこの分野で食って行くつもりはないし、しばらく魔術自体に
ちかずきたくなかった。
 そうなると、後は技術者だろうか、レゾの下にいた頃から機械仕掛けの技術者と
しての修行を積んできたが・・・・
「機械仕掛けはどうだ?」
「う〜ん・・・・セイルーンでの需要は・・・・・・」
 だろうな・・・・・セイルーンは魔法都市、はっきりいって機械よりも魔法の方
が便利だ。そうなると、軍か・・・・・・・ウェイターとか・・・・・商才なんて
ものには自信がないし・・・・・・
 結局俺は軍にした。

 二日後、俺はセイルーンの騎士資格をもらった。なんでも武勲をたてた兵士に与
えられる一代限りの騎士資格だとかで、王族や上級貴族の推薦があれば簡単になれ
るんだそうだ。
 それにしてもずいぶん早いが、まあいい。
 俺の役職は近衛兵団アメリア姫警護隊隊長、要するにアメリアの護衛だ。といっ
ても直属の部下が12人いて、セイルーン城内の警備兵にたいして非常指揮権をも
っているから結構な地位だ。だが、さすがに俺の風体(俺はいつも人前に出るとき
はもうちょっと品質の良くなったいつもの格好にフードをかぶってマスクをしてい
た。幸いと言うべきかなんというべきか警護隊の制服と言うことになり、多少うさ
んくささも緩和された。・・・全体が胡散臭かったが。)に異論をとなえる向きも
あった。
 セイルーンというのはお家騒動が多いと言われているが、さすがにフィルの弟達
が死亡したり、失脚したりしている今、そんなことはもうない。
 だが、異国からの刺客というのはちょくちょくやってくる。一週間の間に2,3
人捕まえた。
 そうなると風向きも大分良くなってきていた。
 1月が経ち、新しい生活にも慣れてきた頃に俺はフィルに呼び出された。  
「おお、ゼルガディス殿。」
「で、何の用だ?」
 俺はぶっきらぼうに言った。本来はもっと丁寧に話さなくてはならないのだろう
がフィルの方から今まで通りでいいと言ってきた。人前ではもっと体裁をつけてい
るが二人の時やいるのがアメリアくらいの時はこんな調子だ。これはアメリアに関
しても言える。
「うむ。ところでここの生活にもなれたかな?」
「ああ。」
「うむ。」
 そのままうむうむとうなづき続ける。なんだ?
「用がないなら仕事があるからもどるぞ。」
 そのまま出ていこうとした俺をフィルがよびとめた。
「待たれよ。では本題にはいろう。お主アメリアとの事、どうするつもりなんじゃ?」
「な・・・・・」
「3年前、アメリアとお主の間でどのような約束がかわされたかはしらん。じゃが
すくなくとも何かの約束があったはずじゃが・・・・・」
「アメリアが何か言ったのか!?」
 思わず動揺が口をついてでる。
「い〜や、あれはなにもいわん。じゃがワシも長いことアメリアの父をやっておる。
何か悩んでおれば分かる。」
 厳つい顔をさらに厳つくしてフィルが言う。
「・・・・・俺の体の事はあんたも知っているだろう?」
「元に戻ることはない・・・・・じゃったかの。」
「なら俺の答えは・・・・・」
「ではなぜお主は今ここにおる。」
 フィルの言葉はおれに突き刺さった。そう俺は今ここにいる・・・・・旅する理
由はたしかになかった。だがここにいる理由もまた・・・・・・いや、一つある・
・・・・
「だが・・・・・・」
「大馬鹿者ぉぉぉぉっ!!!いい若いもんがなにをうじうじしとるくあぁっ!!!!
若者は常に前を見続けねばならんっ!!!体がもとにもどらんぐらいであきらめる
でないわぁっ!!!!!」
 俺が何か言う前にフィルが一喝した。
「しかし、第二王女の夫がキメラというのはセイルーンにとって体裁のいいことで
はないだろう。」
 俺はあくまでおちついて(少なくとも表面は)言った。
「ふむ、やっと本音を言いおったか。」
 フィルはニヤリと凶悪な(こうとしか表現できない)笑みをうかべ机の上にペン
ダントを放り出した。
「これは?」
「姿変えのペンダントじゃ。首にかけているだけで好きな姿をとることができる」
 そういうことか・・・・・セイルーンはこれで妥協する。俺は・・・・どうする?
「どうするかの?ゼルガディス殿。」
 フィルが穏やかに言った。
「俺は・・・・・」
「殿下ぁっ!!大変です!!」
 俺が応えるより先に侍従が飛び込んできた。
「なんじゃ、だれも入ってくるなと言ったはずじゃぞ。」
「外を、外を・・・・・」
 息も絶え絶えに言う侍従の言葉に首をひねりながら俺とフィルは窓から外を見た。
ん?ずいぶん暗いな・・・・・上を見ると・・・・・
「おわぁぁぁぁぁっっ!!なんじゃこりゃあっ!!」
 思わず俺とフィルは期せずしてハモっていた。
 上を見た俺達が見たもの、それは巨大な城だった。五芒星の土台に乗った巨大な
城。
「とうさんっ!!ゼルガディスさんっ!!」
 アメリアがとびこんでくる。
 ほぼそれと同時に空に巨大な人間が浮いた。いや、幻影か・・・・・・年の頃は
20歳前後、金の髪と金の瞳をもつ男・・・・・・
「セイルーンのものに告ぐ。我は遠き地より来る金の王ゴーディス。すみやかなる
投降を望む。」
 男・・・・ゴーディスは表情を変えずに言った。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
・・・・ああっ、正体がちっともあかされてないっ!!個人的都合により前後編で
す。やらないとちかってたのに・・・・・ではまたっ!!    

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963Re:スレイヤーズGold2 聖王都急襲(前編) る〜ら 12/25-18:48
記事番号961へのコメント
おぉっ!
なんか、ゼルがいい感じだったのに、
セイルーンがっ・・・・・・
うぬぬ・・・痛い目みそうだなぁ。

それでは、次回を楽しみにしています。


あぁ!短いけど、ごめんなさい。

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975お礼です。ティーゲル 12/29-19:05
記事番号963へのコメント
>おぉっ!
>なんか、ゼルがいい感じだったのに、
>セイルーンがっ・・・・・・
>うぬぬ・・・痛い目みそうだなぁ。
>
>それでは、次回を楽しみにしています。

年越えます(汗)年末やたらいそがしくて・・・・・

>
>あぁ!短いけど、ごめんなさい。

おそくなってすいませんでした。今後もよろしくお願いします。

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993スレイヤーズGold3 聖王都急襲(後編) ティーゲル 1/3-23:11
記事番号961へのコメント
 ずいぶんおそくなりました(汗)続きです。一人称は引き続きゼルガディスです。

「レビテーション!!」
 ゴーディスの言葉が終わると同時にアメリアがレビテーションで飛んだ。
「アメリアっ!!」
「大丈夫ですっ!!正義は必ず勝ちますっ!!」
 いやそう言う問題じゃなくて・・・・・おもわずフィルをみるとフィルは首を振
った。ちっ・・・・・・様子を見るしかないか・・・・・・
「無道なる侵略者よ!あなたが一体どこから来たのか知りませんがそんなところに
そんなものを浮かべられたら迷惑です!!即刻立ち退きなさい!!」
 迷惑とかそう言う問題か?・・・・・・
「降伏はせんか・・・・・・」
 アメリアの言葉に対してゴーディスが言った。
「当然です!!セイルーンは悪の横暴には屈しません!!それでも退かないと言う
のならこのアメリア=ウィル=テスラ=セイルーンがあなたに正義の鉄槌をくだし
ます!!」
 びしぃっ!!とゴーディスを指さしてアメリアが言う。
「わかった。・・・・・グラード、チャンスをやろう。先の失敗を取りかえすがよ
い。」
 幻影が指を鳴らすと宙に浮いている城からアメリアに向かってなにかが飛び降り
てきた。・・・・・・人!?
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおーっ!!!!!!」
 雄叫びをあげながら降ってきた大男(落ちてきたのはここから見てもずいぶん大
きかったし、声から男だと分かった)はそのまま重力に従ってアメリアに超高空か
らのニードロップを敢行した。

 ひょい。アメリアは横に動いた。

「のおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
ーっ!!!!!!!!!」
 そのまま男はアメリアにぶつかることなく地面にぶつかった。土煙がもうもうと
あがる・・・・・・・阿呆か?
「ふっ!!悪が正義に勝つことはあり得ないのです!!」
 すかさずアメリアが胸を張る。・・・・・お前の正義はそれでいいのか?
「・・・・・・・。」
 たいするゴーディスは何も言わずに下を指さした。・・・・・まさかっ!?
「ぬううううううううううううううううううううううううううううううううううう
ううううううううううううううううううううううううううううううううううううう
うううううーっ!!!!!!!」
 土煙の中から大男が飛び出しアメリアに体当たりをかける!不意を撃たれたアメ
リアは避けられないとみたらしく体を丸めて衝撃に備える!!

 ドンッ!!

 アメリアがくるくるとふっとぶがそなえていたおかげで体勢を立て直すことがで
きた。
「やりましたね!!エルメキアランス!!」
 アメリアの放ったエルメキアランスをものともせずに大男・・・・・グラードと
いうのだろう・・・・・はもう一発体当たりをぶちかます!
「きゃぁぁぁっ!!」
 まずい!
「レイウイング!!」
 
 ぼふっ!!

 空中で俺はアメリアをキャッチした。
「あ、ありがとうございます〜。」
 頭を一つ振ってアメリアが言った。
「来るぞ!!」
 叫ぶと俺はアメリアを反対の方に突き飛ばし、相手の左側面に回り込む。
「呪文が効かないなら・・・・・・アストラルヴァインッ!!」
 俺の抜いた剣が赤い輝きを発する。俺が抜いたのを見てグラードも腰の剣を抜く。
「我が名はグラード!!ゴーディス四天王の一人よ!!」
「四天王って・・・・・恥ずかしくないか・・・・・・・・・・・・」
「やかましい!!リナ=インバースを倒し損なった失敗を貴様らをたおして取り返
す!!」
 リナに負けたのか。ま、ゼロスやリナの姉とかいうのも一緒みたいだったみたい
だしガウリィもいるからな・・・・・・そんな事を思っているうちにグラードはグ
レートソードを振りかぶって斬りおろしてきた。
「うわっ!!」
 モーション自体は見え見えだが間一髪でかわす。こいつ・・・・・・なんてスピ
ードだ・・・・・・って!?
「なっ!?」
 斬りおろした剣がほぼもとの軌道を通って俺を襲う!!
「はあっ!!」
 間一髪でみをよじってかわし、
「ディム・ウィン!!」
 風を起こして間合いを取る。
「ぬあああああああっ!!!!!」
 グラードは宙で体勢をたてなおすと再びつっこんでくる。右斜め下から斬りあげ
るのを俺の剣が受ける・・・・・・瞬間!

 ウ・ケ・ル・ナ

 俺の中の何かが言った。この剣を受けてはだめだ・・・・・・そんな言葉が俺の
なかにわき上がる。
 俺はそのうちなる声に従って身をよじってかわしたが相手の剣は俺の剣にあたっ
てしまった。そして・・・・・音もなく俺の剣は豆腐でも斬るかのようにまっぷた
つになっていた。
「なっ!?」
「もらったぁっ!!!!」
 やられる!!
「ディムウィン!!」
「ぬおおおおぉぉぉっ!?こざかしいわっ!!!」
 相手が体勢を崩した隙にあわてて離れ、アメリアと並ぶ。
「たすかった。」
「いえ。当然のことです!!でも・・・・・・」
「ああ、リナ達はこいつに勝ったらしいが・・・・・・・」
「ディムウィンが効くって事は呪文が効かないのはあの鎧で防いでいるんだとおも
うんです。なら・・・・・」
「関節か・・・・・」
「はい。組み付いてしまえばあの剣も関係ありません。」
「だが、チャンスは一度だ。二度は無理だ。俺が隙をつくる。お前が決めろ。」
「分かりました。」
 ふたたびアメリアと離れエルメキアランスを連射してグラードの注意を引きつけ
る。
 ディムウィンを織り交ぜてたくみに間合いをとりつつこちらに注意を引きつける。
 まだ・・・・・・まだだ・・・・・・・慎重にタイミングをはかる・・・・・・
そしてディムウィンでとうとうグラードは体勢を崩した!! 
「今だ!アメリアッ!!」 
「はいっ!!とおーっ!!!」
 アメリアが組み付いた一瞬後、 
 
 ベキィッ!!!骨の折れる音があたりに響く!!

「ぐぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!!」
 グラードが剣を取り落とした!
「そのまま落とせ!!」
「はいっ!!」
「ぐぅっ!!!させるかぁっ!!!我に力を!!」
 グラードの発したカオスワーズに反応してグラードの鎧から黒い瘴気が発せられ
る!!
「きゃぁぁぁぁぁっ!!!」
 瘴気の直撃を食らってアメリアが墜落する!?いかんっ!!!
「アメリアッ!!」
「行かせんぞぉっ!!剣よ我が手に!!」
 アメリアを受け止めようとした俺にカオスワーズで剣を呼び寄せ左手に剣を持ち
替えたグラードが斬りかかってきた!!まずいっ!!

 ザシュウッ!!!
  
 俺の岩の肌をものともせずにグラードの剣が俺の左腕を斬りとばした!!
「ぐあああっ!!」
「とどめだぁっ!」
「まだですっ!!!」
 俺にはそのときなにが起きたか認識できなかった。かろうじてわかったのはアメ
リアがグラードに組み付いて・・・・・・・そして落ちていったことだけだった・
・・・・・
「アメリアァァァァァァァッ!!!!」 
「生きてますよ。」
 なに?声のほうを見た俺の目に入ったのは黒衣をまとったニコ目魔族ゼロスだっ
た。その腕には全身に火傷のような傷を負いぼろぼろになって気絶しているアメリ
アがいた。
「全く無茶をしますね。この高高度からパイルドライバーぶちかますなんて・・・
死にますよ普通。ま、僕が地面に激突する前に助けたんですけど・・・・・聞いて
ます?ゼルガディスさん。」
 ほっとするいとまもなく俺の胸に疑問が浮かぶ。
「ゼロス!!なぜ貴様がここにいる!?」
「僕だけじゃないですよ。」

 黄昏よりもくらきもの

「まさか・・・・・」
 呪文が響く。
 
 血の流れより紅きもの

「リナが来てるのか?」

 時の流れに埋もれし

「ええ。ほらあそこに」
 ゆびさした先・・・・・城の塔のてっぺんにたつリナの姿・・・・・・・
 
 偉大なる汝の名において

「それじゃこれは・・・・・」

 我ここに闇に誓わん

「そうです。」

 我が前に立ちふさがりし

「増幅版の」

 全ての愚かなるものに

「竜破斬ですよ。」

 我と汝が力もて等しく滅びを与えんことを

「ドラグ・スレイブ!!!」
 カオスワーズとともに赤い閃光が空中の城を襲う!!

 ドッゴォォォォォォォォ!!!!!
 
 ドラグスレイブが城の結界を貫いて城に当たる。だが・・・・・・
「あれでは大した被害はないでしょうね・・・・・・」
 そう、ゼロスの言うとおりだった。たしかに被害はあったはずだが城の規模に比
べて爆発が小さい。だが一瞬後、浮遊城がぐらついたかと思うと城はふっと消えた。
「おやおや、あたりどころがよかったようですねぇ。」
「そうだな。」
「じゃおっぱらったところで一度戻りましょう。ってゼルガディスさん・・・・」
 俺はゼロスの言葉を最後まで聞くことができなかった。 

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1052スレイヤーズGold4 金色の覇者ティーゲル 1/11-23:05
記事番号993へのコメント

 今回の一人称はオリジナルキャラゴーディスです。そろそろ敵のキャラたてない
と・・・・

 浮遊城ヘキサ司令区・・・・・ 
「カオスドライブ安定しました。ただし動かせばどうなるかわかりません。」
「グラード様の回収は不能。敵の捕虜となった模様。」
「ガイエム様、アレムス様、コーディエン様が面会を求めております。」 
 オペレーターから次々とあがってくる報告を聞きながら私は椅子に座り目を閉じ
ていた。
「通せ。」
 目を開くことなく私は副官トリアスに言った。すこしして3人の気配を感じる。
「このたびのグラードの失態同じ四天王として遺憾の極み。奴の処遇いかがなさい
ますか。」
 ガイエムが言った。この男には3人の竜王を倒すように命じ、見事に果たした。
私の過去を知る唯一の人物でもある。
「そもそも奴には無理だったんだよ。四天王って言っても”武器”が使えるだけの
能なしなんだから。」
 アレムスが言った。四天王の中では最強を誇る男だ。カタート山脈を襲い魔族の
殲滅を見事に成し遂げた。
「・・・・・・・」
 最後に残ったコーディエンはしゃべらない。奴は暗殺者だ。私も奴が何ものなの
かはしらない。たいていは奴の意志を宿らせたホムンクルスと接触する。今いるの
はホムンクルスだが、それでも奴はしゃべるのをこのまない。必要以上のことは言
わないのだ。
 ゆっくりと目を開く。3人の姿が目に入った。ガイエムはいつものように私が与
えた剣と鎧に身を包み、その強い意志を宿らせた黒い瞳をむけてくる。髪も黒、鎧
も黒にしたらかなり似合った。あのときは自分のファッションセンスと言うものを
誇りたい気分になった・・・・・・本人はかっこうわるいといやがったが。
 アレムスはトリアスの兄にあたる。兄弟そろって金髪碧眼の美形だ。二人並べる
とかなり区別が付かなくなるがしゃべれば分かる。アレムスは人を馬鹿にしたよう
なしゃべり方をするし、トリアスはまじめなしゃべり方をする。
 コーディエンは・・・・・・どうせホムンクルスのようだがフードをすっぽりか
ぶっていて顔を伺い見ることはできない。体型や身長からすると男のようだが・・
・・・・・・
「コーディエン、お前に命じる。グラードにあれを持っていってやれ。セイルーン
を内部から破壊するのだ。」
 私の言葉に応じてコーディエンが消える。瞬間転移・・・・・アストラル空間を
通って移動する技・・・・・奴の技の一つだ。
「あれをグラードに?どうせ無駄だよ?」
 アレムスが不満げに口を尖らせた。
「脱出くらいはできよう。」
「え〜殺さないのぉ〜?」
 私の言葉にアレムスが不満をあらわに言った。
「奴も貴重な我が仲間だ。失うわけにはいかん。」
「ちぇっ、つまんないの。でもあのリナ=インバースってたいしたもんだね。カオ
スドライブにダメージ与えるなんて。少々の魔法じゃ傷つかないよ?あれ。」
「グラードに任せたのは失敗であったか。私かお前が多少無理してでも行くべきだ
ったかも知れぬ。」
 アレムスの言葉にガイエムが応えた。
「人はもっとも弱くそして強い。この世界の攻略において最注意人物、リナ=イン
バースとその一党。彼らを倒せば我々に立ちはだかるものはいなくなる。」
 私の言葉に三人が私をみる。
「魔族と神族にすでに我々を倒すだけの力はない。人に潜みし無限の力、彼女らが
どれだけひきだせるか・・・・・・それは我らの目的にもかなうこと。」
「なるほどね。なら1番手はグラードが適任だ。僕らじゃあっさり殺しちゃう。」 
「ですが、もう一つの目的たるセイルーンの制圧はいかがします?聖王都がなくて
は・・・・・・」
「わかっている。「金色の魔王」の力の完全なる制御にセイルーンは不可欠だ。」
「じゃ、僕がグラードの”救出”に向かうよ。いいだろ?」
 アレムスが甘えるように言う。
「いいだろう。ただし、グラードは必ずつれて帰れ。・・・・・・生かしてな。」
「はいはい。」
 手をはたはたふりながらアレムスが出ていった。その後をトリアスが追う。
「ガイエム。」
「はっ。」
「私はもうなにも失いたくない。あの時、サーナを失ったときに私は世界を知った。
金色の魔王の意志、かのものがなにを求めているか・・・・・・」   
「・・・・・・大丈夫だ、ゴーディス。お前には我々がついている。」
「すまんな、つきあわせて。」
「ふん。お前ずいぶん弱気だな。」
「いやな感じがする・・・・・・あのときと同じだ。」 
「大丈夫だ。」 
 ガイエムは・・・・・私の古い仲間は私の肩を一つたたいてでていった。 
 

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1069Re:スレイヤーズGold4 金色の覇者る〜ら E-mail 1/12-19:06
記事番号1052へのコメント


こんにちわ&お久しぶりです。
うーん・・・なんかまだまだけっちゃくつきそうにないなぁ。
なんか、金色の魔王の名前いっぱい出てきたし・・・
L様登場なるかっ!
って感じにわくわく(?)しながら読んでいます。
大分感想遅れてもうおちそうだけど、すいません。

なぞその@
セイルーンがどうしても必要?
なぞそのA
金色の魔王の力の完全なる制御? あのL様が?
なぞそのB
・・・サーナって誰?

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1072お礼です♪ティーゲル 1/12-20:39
記事番号1069へのコメント

>こんにちわ&お久しぶりです。

お久しぶりです♪

>うーん・・・なんかまだまだけっちゃくつきそうにないなぁ。

当分終わりません。というか予想以上に忙しくて書いている暇がない上にもともと
10回オーバーの予定で書いているので・・・・おつきあいいただけると嬉しいです。

>なんか、金色の魔王の名前いっぱい出てきたし・・・
>L様登場なるかっ!
>って感じにわくわく(?)しながら読んでいます。
>大分感想遅れてもうおちそうだけど、すいません。

 このお礼も読んでくださる前に落ちそうです(泣)

>なぞその@
>セイルーンがどうしても必要?
>なぞそのA
>金色の魔王の力の完全なる制御? あのL様が?
>なぞそのB
>・・・サーナって誰?

まあこのへんは続きを読んでいただければ分かるはず・・・・・・・ぢつは今は伏
線はりの段階なので・・・・・では。