◆-魔を滅するもの  その後-リアランサー・オーナーシェフ(1/6-17:02)No.1008
 ┣魔を滅するもの  その後 2-リアランサー・オーナーシェフ(1/7-15:34)No.1015
 ┗魔を滅するもの  その後  3-リアランサー・オーナーシェフ(1/8-19:30)No.1031
  ┣読みましたぁぁぁぁっっ-さかおりまい(1/9-14:37)No.1034
  ┃┗あけましておめでとうございます-リアランサー・オーナーシェフ(1/11-15:43)No.1051
  ┣Re:魔を滅するもの  その後  3-朱夏(1/13-17:16)No.1084
  ┃┗Thank you!  マジうれしいっす-リアランサー・オーナーシェフ(1/14-11:00)No.1092
  ┃ ┗返事の返事-朱夏(1/14-13:17)No.1093
  ┣うあぁぁぁっ!-古里夜(1/14-17:37)No.1096
  ┗ひょっとして・・・調子いいかも・・-リアランサー・オーナーシェフ(1/18-17:23)No.1124


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1008魔を滅するもの その後リアランサー・オーナーシェフ 1/6-17:02

あの時・・・
静かな夜、虫の声も聞こえない。むろんあたしのさっきの呪文のせいだが。血と焦げた土のにおいの混ざった風があたしたち2人
が立つさっきまで森だった荒野をふきぬけ、あたしの白く脱色した髪がなびく。不完全版のあれを使ったわけではない。最後に使った
のは完全版の方。文字どうり魔力を使い果たした。
「終わったのね・・・・」
「ああ。」 瞬間、視界が暗転し、
「おっと!」 トサッ
「だいじょうぶか?」
見上げれば血が額をつたう見慣れた長い金髪の優しい顔。
「あいかわらず無茶するな。」
ぼうぜんとする意識。本当にあったのか?夢の中にいたような・・でもはっきり覚えている。それはしぜんに口をついて出た。
「ねえ・・このまま・・・ずっと・・」
「どこへも行かないさ。前行ったろ?俺は一生お前の保護者だって。」
彼の顔が近ずき、唇が重なる。このときより前のあたしなら顔赤くしながら吹き飛ばすが、このときはなぜか自然に吸い寄せられた。

その後、アメリアが『正義を知らしめる』とか言ってべらべらしゃべりまくったのが広まり、それがあたしを知ってる人たちの証言や
魔竜王、冥王、覇王の呪文が使えなくなったこと、一部で伝わってた神聖呪文が使えるようになったこと等とぴったり合い事実とされ
あたしは魔を滅する者(デモンスレイヤー)と呼ばれるようになった。が、あちこちからの魔道士協会評議長その他の地位のさそい
を皆断りここで、せんぎょうしゅふ、ってやつをやってたりして、今、夫の帰りを待っている
「ただいま。」 来た!! 玄関へDASH!
そこに立ってるのはゼフィーリア騎士団の制服がきまってるあたしの夫。特殊部隊S.M.S.(スペシャルマジックサービス サド・マゾじゃない)
の仕事から3日ぶりに帰ってきたところ。
「お帰りなさい、ガウリイ。ねえ、ごはんにするぅ?おふろにするぅ?それとも、あ・た・し?」
「もちろんリナ!」 ガバッ
「あああん!ガウリイのえっちぃぃぃぃん!」
「そんなこと言ってお前、スケスケのやつなんか着ちゃって準備ばんたんじゃないか。」
「をを!?いつのまに?」 と、半ば強引にあたしの口をふさぐ。いつもと同じ・・あのときと同じ味・・・

朝なのか?はっきり目覚めたという感じがない。ずっと夢の中にいたような・・
「おきたのか?リナ。」
「今日は休みよね。ねえ、ずっとこのままいようか・・」
「そうだな。」 ガウリイはあたしの背中に腕をまわし、
ガバッ
「いつまでやっとんじゃああああああああああああああああああっ!!!」
『わっわっわっわ!!!?』
「ね、姉ちゃん!なんでここに?」
「合鍵つかって入ってきたのよ。聞こえないの!?どこぞのおっちゃんが必死でドアたたきながら
『お願いします!デモンスレイヤー様!デモンスレイヤーさまあああああっ!』って叫んでるのに。」
あたしたちは実家の近くに家立てて2人で住んでいる。
「ガウリイ聞こえた?」
「いやぜんぜん。」
「姉ちゃんさあ、その人の話し聞いといてくんない?昨日ガウリイ帰って来てからおふろも入ってないし、ごはんも食べてないのよ。」
「帰ってくるなり速効でして今までずーーーっと2人で浸ってたってか・・・」

その男、フランクさんの話はこうだった。
フランクさんは、サイラーグの魔道士協会本部再興委員会委員長ビアンカの秘書。ビアンカっていうのは世間じゃあまり
知られてないが実践派のあたしに対し研究派の女魔道士として名をなし、魔道士の間じゃあたしに比べて『もう一人の天才』とか
白魔術で有名なグレイシアをいれて『現代の三大魔道士』とか言われるくらいのやつ。最初、委員長にはあたしが押されたが
断った。そのサイラーグで今、謎の失踪事件が相次いでいるという。その被害は委員会の魔道士にも及んでいる。前にもあったなあ。
こういうやつ。
「それって役人の仕事じゃん。」
「しかし委員会にも被害がおよんでますし、なによりビアンカ委員長がデモンスレイヤー様にぜひということで・・」
「でもなあ・・サイラーグって遠いし・・」 ほんと、あそこはゼフィーリアからマジで遠い。えんさいくろぺでぃあスレイヤーズ
にある地図参照。
「金貨3000枚。」
「乗った!!」

ってなわけで仕事をひさびさに引き受け、遠い道のりをすっとばし、いきなり委員長室。
「ひさしぶりね。ビアンカ。」
「悪いわね、リナ。わざわざ来てもらっちゃって。こちらは委員の一人で委員会の調査責任者マーリンさん。」
「話すのは初めてね。確か前ここに来た時見かけたけど。」
「はじめまして。デモンスレイヤー殿に協力していただけるとは大変光栄です。」
あたしより少し上、20代後半くらいか。美形だが目は深く冷たい。
「じゃあまず、詳しい話とどれくらい調査が進んでいるのか・・」
「ではこちらへ。資料室にご案内致します。」と、フランクのおっちゃん。

ファイルを開く。そこには名前とその人の素性がずらああああああああ・・・
「なによこれ!?これ全部?」
「ええ。」
「こんなにいなくなるまで役人やあんたら何やってたのよ!?」
「そう言われても・・」
「なあリナ、俺・・」
「あ、ガウリイは適当にぶらぶらしてて。」「・・・・」
ふふっ。昔とかわらないなあ、このやりとり。
「なあ、これなんだ?」と、ガウリイがつかんでいるのは水晶。棚に他にもいくつかある。
「あ!!そ、それは!!なんでもありませんガウリイ様。」
血相変えてガウリイから水晶を取ろうとするフランクさん。がその寸前にあたしが取り上げ、「あ!」
あたしは水晶をかざし呪文を唱え、するとそれは光を発し壁に映像を映し出す・・・
「あ、これビアンカじゃん。」映っていたのはビアンカばっかし。机で仕事してるところ、階段を上がるところを下から、
家できがえてるとこを窓の外から・・・っておい!
「盗撮!?」
「おまえなあ、こそこそしてないで好きならもっとがんばれよ。」困った顔でガウリイが言う。
「し、しかし・・」
「結構うまくいくもんだぞ。」手でぽんぽんとあたしの頭をたたきながら言った。でもこういう趣味があるんじゃなあ・・
むりだな。

その晩、委員会で手配してくれたけっこういい宿。
バシャ、バシャ、ザザザー、チャプン
「相変わらずちっちゃい胸だなあ。」 湯船のなかでガウリイが耳元ではなす。
「そんなこといってなによ!このしっかりさわってる手は!?」
「をを!いつのまに!」
「そういえばガウリイって昔から胸のことバカにしながら結構気にしてたわよね。脳みそヨーグルトなのに『あの日』
のことはなぜか知ってたり・・・・えっち。」
「しょ、しょうがないじゃんか。男だから。」
「お、開き直ったなこいつ。」
「ふっふっふ。俺が開き直ると、獣になっちゃうぞ!」 バシャ!
「いやあああん。」

ベットの中。その夜はいつもと違い、パジャマ着てちゃんと睡眠取ることにした。
「ねえ、ガウリイ、」
「ん?」
「最近ね、あたし変なこと考えちゃって・・」
「変なこと?」
「もしガウリイがいなくなったらあたしどうなるかなあって・・・」
「なあんだ。」
「なあんだとは何よ!」
「お前らしくないな。そんなこと考えたってどうにかなるわけないだろ。前言ったろ。俺は一生そばにいる。俺を信じろよ。」
「そっか。そうよね。・・・・あ!」
「お前もきずいたか。」 「うん。」
気配が一つ、二つ、三つ・・・・・かなりいる! あたしが来たと知って黒幕がいきなり襲いに来たか?としたら・・・・
そうだ!あたしたちが来てるのを知ってるのは限られてるはずだ。情報がもれた?
まだ気配がふえた。あたしは急ぎ呪文を唱え、攻撃が・・・来る!
どぐわああああああああああああああああああん
紅蓮の炎につつまれた宿からあたしたちは駆け出し、
「ほーっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほ。」
こ、この高笑いは!
「ひさしぶりね。リナ。」
「なんでセイルーンの次期女王がこんなとこにいんのよ!?」
「あなたがひさびさに仕事受けたって言うからからかいにきたのよ。」
ったく。「で、この炎は?」

つづく

書いてるパソコンがある図書館がしまるのでつづきはまた今度。

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1015魔を滅するもの その後 2リアランサー・オーナーシェフ 1/7-15:34
記事番号1008へのコメント
「助けて上げたんじゃない。わけわからん連中にかこまれてたからふっ飛ばしたんでしょ。」
「いっしょにふっとばすなああああああああっ! どうすんのよ!?この宿!?結構いいとこなのに!」
「なあリナ、あの人ナーガって言ったっけか?お前とやること似てるな。」
あたしはガウリイの首に手を回し、
「お願いだからそうゆうことは二度と言わないでね。」
「わっ、分かった!俺が悪かった!く、首がくるしいいいいいっ!」
「さ、もう行きましょ。火も熱いしやじうまも・・・・・!」
火が熱くない!?燃え盛る音もしない。やじうまも来るどころか物音一つしない。静かすぎる。
こういう状況はあたしもガウリイも何度も遭遇してる。多分ナーガも知ってるだろう。とすると・・この件、魔族がらみか。
「さっさと出てきなさいよ!あたしに用があるんでしょ!」
「そこの高笑いした女、なかなかやるな。敵はそこの夫婦だけと思っていたが・・・」
「おかげで手駒がだいぶへってしまったぞ。」
人・・・の形をしているのだろう。もう一人がそいつに続けて話した。他に2人。中級か、それ以上? が、4人。そして・・・
炎、と言っても、あっちの世界で燃えてるやつをうつしてるだけだが、そこから1、2、3,4、・・・・・っておい!出てくるわ
でてくるわ、 皮膚が膨れ上がり人間の顔が埋まってるやつ、やたら長い手がいっぱいはえてるやつ、まるっきりデーモン
のやつ、ちゃんと人の形した暗殺者ふう、前に何度かであったことあるようなのが30、40くらいいるか? ってことは・・・
必然的に、しかしいやな考えが思い浮かぶ。が、まずはこの場を・・どうする? よし!やっぱここは定番どうり!
「ナーガ!次期女王はアメリア・・でも心配だけどそっちの方がマシよ!死んでこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉいっ!」
「わきゃああああああああああ・・・・・・・・・・・」
人魔やキメラの集団のなかに飛ばされ・・・光を発する!!
「ブラバザードフレア!」
神聖呪文!?取り囲んでいたかなりを吹き飛ばし、なおも光りは・・
「ガアアアアッ!」 中級魔族の一人に達した!?
「ナーガ、 す、すげえ・・」 すかさずガウリイが斬りこむ!
「うおおおおおおおおっ!」 集団の中に飛び込み、一閃で一気に四匹! なおもかすかに見えるくらいの速さで剣を振るい
つづけ数がどんどん減って行く。
あたしは四人と対じしていた。うち一人はさっきので苦悶の表情をうかべる。
どうする?こいつらと本気でやりあうのか?人の形してるのが4人・・・あの呪文は? ようやく完成させたとは言え危険
であることに変わりはない。他に何か・・・
「リナ・インバース、いや、デモンスレイヤー殿とお呼びしようか?その命もらいうける!!」
その瞬間、ガウリイとナーガを狙っていたキメラたちが攻撃をやめいっせいにこっちを向く。ってまさか!?
2人にやられながらもそのかなりの数が光を発し始め・・・・全部あたしかい!!
同時に四人が消える!! って、人間相手に本気は出せないんじゃあ? その瞬間、あたしの選択肢は一つしかなくなった。
むろんこのままやられるつもりはない。呪文を唱え初める。
次の瞬間、あたしの回りの空間が歪み、
『ウガアアアッ!!』 現れた四人は虚空に塵と消える。
なんとか呪文が間に合った!こいつら、アストラルからとは言え結界に真正面からぶつかるとは・・
やがて全身が光り髪が黄金に染まり初め、見ていた視界に不思議な空間が重なり見え初め、キメラや人魔、ガウリイ、
ナーガのところが濃くなっているのが分かる。
あたしは手をかざし混沌を引き出し、限界ギリギリまで小さく絞り分散、キメラたちの影に転移させる。同時にそれらは
あたしと融合している『あたし』の本体へ落ちていく・・・・
「ふう。」呪文を解き へなへなへな と、すわりこむ。
ふりむけばあっちの世界で燃え盛る炎。あっちじゃきっと大変なんだろう。でもこうして見ているとけっこうきれい・・・
「あ、あじいいいいいいいいいいいっ!!」
「き、君、大丈夫か!?」 どこぞのおっちゃんがあわててあたしの背中から毛布をかぶせたたく。けっこう
やばかったかも・・・
「ど、どうも。」
「リ、リナあああああああっ!だいじょぶか?リナ!?」
「大丈夫よ。ちょっと、いや結構ドジっちゃった。」

次の日の朝、三人で朝食。と、そこへ
「よう、久しぶりだな。」
「ワイザーのおっちゃん! なんでここへ?」
「そりゃあんな騒ぎがあればすぐ分かるさ。このサイラーグへは、まあ、残党狩りって言ったとこかな。」



すいません。自分の家のパソコンじゃないんでいつまでもできなくて。つづきはまた今度。

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1031魔を滅するもの その後 3リアランサー・オーナーシェフ 1/8-19:30
記事番号1008へのコメント

残党狩り・・か・・・。まだ証拠はないが、まちがいなさそうだな。目的は? 同じ軍備増強ってのは考えにくい。誰がなんの得をする?
あの資料室で見たファイル、数百人ぐらいいたろうか?・・・大量虐殺・・・・・それ自体目的か・・? まるで魔族・・
「同じこと考えてるのか? ソラリアであいつらの息の根止めたつもりだったんだがな。甘かった・・・」 おっちゃんが言った。
「で、どれくらい分かったの?」
「あちこちの証言からして、昔、神聖樹フラグーンがあった、あの委員会のでっけー施設のどこかにあやしい場所があって委員会
にもぐりこんでいる誰かが犯人。」
「そんなもんあたしだって分かってるわよ!他には?」
「今追ってるやつが二人いてな。一人は旧ルヴィナガルト王国に使えてた魔道士の一人フランク。」
「ふ、フランク!?」
「ああ。あの委員長秘書フランクだ。まあ真面目だし頭が切れるわけでもないし、本命とは思わないがな。何度か尋問したが特に
成果はない。もう一人は元宮廷魔道士アン。謎の女だ。」
「謎って、そんな三流小説みたいな・・・。」
「俺もそいつの顔見たこと無いんだ。前国王は城の外の研究施設にいるとか言ってたがな。そいつに関することといやあ・・
たしか国王の愛人とかうわさがあったかな。」
愛人か。ますます三流小説・・・愛人!?まさか? そうすると・・・
ガタッ
「リナ!」
あたしはなにも話さず部屋に戻った。

「リナ、入るぞ。」
カチャ
「どうしたんだリナ? ・・・・! 泣いてるのか?」
「ガウリイ!」
ガバッ!
「お願い。抱いて!強く抱きしめて!肋骨折れてもいい!抱きしめて!どこへも行かないで!」
「胸の奥が苦しいんだな・・・」
「この事件調べるの・・こわい・・・・・」
「あの女があやしいのか?」
「ガウリイ!?」
「さっきの話は見えなかったけど、なんかそんな気がしてな。二人で今夜行こうぜ。そういうの得意だろ? 昔みたくさ。
もう泣くなよ。くよくよしたって仕方ないだろ。俺はずっとそばにいる。ほら、いつもどうりのリナに。」
「うん。」

「ひゃー、冷えるなあ。ううううううさぶっ!」
真冬の夜中、巨大な施設、将来の新魔道士協会本部の廊下、あたしたち二人だけが足音を消し、気配を殺して歩みを
すすめる。
「おお、あったあったここだ。」
「見つかったか?」 あたしの言葉にガウリイが反応する。
「レイ・マグナス、シャザード・ルガンディ、ルオ・グラオン、赤法師レゾと来てやっとあったわ。リナ・インバース記念館!!!!」
「お、お前なあ・・・」
と、しかしほっとしたようにガウリイがためいきをもらす。
「分かってるわよ。さてと・・・ん?」
あたしは自分の記念館の中の壁をなぞり、
「ガウリイ、ここ斬って見て。」
「あったのか?」
ガウリイはすーっと剣を抜き、ライティングを反射してその輝きに黄金竜の書いた文様がうかぶ。
あたしは消音のため風の結界をはり、
「はあっ」
ガタン、ズーン。
「ビンゴ!変わらないわね。こういうパターン。」
そこにはかなりしたまで続く階段。にしても・・・あたしの記念館につくるなあああああああああああああっ!

暗い階段をかなり降り、明かりが見えてくる。ここは昔なら・・・ヘルマスターの時の・・
視界が開ける。と、よそうどうりの展開。わけわからんキメラの入った水槽ががずらああああ・・
ゼルが戻れた今なら何人か助けられるかもしれない。でも魔族と融合してる場合はどうだろうか・・・
そして、水槽の林のぬけると彼女がいた。
「まってたわよ。あなたなら来てくれると思ってたわ、リナ。」
「あたしが旅してたころ急にあんたが有名になる前の名はアン。そうね、ビアンカ。」
「そうよ。」
「目的は世の中への復讐と・・・あたしとの直接対決。あたしが無視しないよう、確実にあたしが戦わざるを得なくした。
前ならナンセンスってバカにするところだけど今なら愛する人をたとえ悪人でも失った気持ち、ちょっとだけ分かる
気がする。もう、だめなのね・・・」
「そういうことよ。うれしいわ、分かってくれて。」
と、手をかざし、発光しはじめ・・・いきなり攻撃!! 呪文無しか!?
考えるより早くあたしとガウリイは両脇へそれぞれ飛び攻撃が炸裂!
どごおおおおおおおおおん。
思ったより威力がでかい!
「空(ヴォイド)」 あ、あいつと同じかい!
とすると出てくるのは・・・
瞬間、ガウリイが剣に手をかけ、同時にあたしはしゃがむ!!
「ギャアアアッ!」 頭上をとおった剣がビアンカに深くささる。あたしは回転し至近距離で呪文を放つ。
「獣王牙操弾!」 おかしいな。もうちょっとこの呪文威力あったきがするけど。でも、
「!」 一線を超えた彼女は、おそらくは望みどうり、虚空に塵と消える・・
「やったか?」
「まだよ。彼女は滅んだけど。」 そう、人間に人の形した純魔族が四匹も従うはずないし、この事件は一人でやるには
規模が大きい
「さっさと来なさいよ。あんちょくネーミング魔族!」
「悪かったな、安直で。」
「あ!お前!えーと・・・」 「ほら、調査責任者のマーリンよ。」「おお、そうか。」
「正直驚いたよ。まさか我々とほとんど変わらない考えの人間がいたとはな。私の本名は海神官ブルーマーリン。
目的はルビーアイ様を宿した人間を探るための情報網の構築。と、もう一つ。」
「あたしの抹殺とか?」
「そういうことだ。デモンスレイヤー殿。実は最近、上から命令がきてな。『リナ・インバースは人間とはみなすな。』
こういう命令がルビーアイ様から出るのはあのほんとにいるのか分からん赤の竜神の騎士についで二人目だそうだ。」
それであの四匹いきなりアストラルからきたのか。っておい!じょうだんじゃない!魔族が人間をバカにしてるからこそ
なんとかやってこれたのに。どうする?またあれを使うのか?まだ二回しか成功してない危険な呪文を。
「苦しませはしない。夫婦そろってあのお方の元へ行くがよい!」
と言い終わるや否やいきなり消える!えーい!しゃあない!やっちゃえ!
呪文を唱え、やがて髪が金色にそまりだし、闇が襲い掛かるのが視界に重なり見え・・・
「キャアアアアアアアアアッ!」 まさか!?魔王の攻撃さえふせいだ結界が!?
「り、リナあああああっ!」
飛ばされたあたしをかばうように後ろへまわり壁に激突!
「グッ」 コキ
「ガウリイ!まさか肋骨が!?」
「大丈夫だ。それより、」
「どうした?伝説の魔を滅するものはその程度か?」
あたしたちはなんとかふらふらと立ち上がり、
「うっ!」思わず口をおさえひざをつく。胸が苦しい。この込み上げてくるものは・・・まさか!?だとしたら・・・絶対に
「あたしはやられるわけにはいかない!!」
「よし。よく言ったわね、リナ。今回は特別よ!」
『へ?』
それはいきなり現れた。ブルーマーリンの後ろ。たぶん超高速移動・・
「グアッ!」 よりによって高位の純魔族にただの膝蹴りをたたきこむ。が、おそらく相当意思力がこもっているだろう。
もちろんこんなこと出来るのは一人しかいない。
『ね、姉ちゃん!』
マーリンは苦しみながらも、しかし、虚空に消え・・・
「こざかしい!!!」
姉ちゃんが気合い一発! 回りの空間が歪み
「グオアアアッ!」マーリンが苦しみ現れる。
背中の背丈ほどもあろうかというバスターソードに手をかけ・・そう思った瞬間!
「!」
片手で、ガウリイとほとんど変わらないスピードでふりおろされたバスタ−ソード!
海神官は声にならない悲鳴をあげ虚空に塵と消える。
「ね、姉ちゃん、なんでここに?」
「うん、サイラーグに来たらね、グレイシアの
「高笑いにきずいて、ここに連れてきたってわけだ。いやー、このひとがフランク問い詰めたら全部ゲロしたよ。」
「ワイザーのおっちゃん! ナーガが?」
「ほーっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほっほ。これくらいはたしなみのうちよ。」
な、ナーガって・・・
「さーて、見せてみなさい、リナ。」
ナーガはあたしのお腹のあたりをさすりながら水晶をみつめ、
「まちがいないわね。うすうすきずいてるんでしょ。リナ。」
「う、うん。」
「なにが?」
「鈍いわね。ほら、自分で確かめてみなさい。」
と、ナーガはガウリイの頭をあたしの下腹部に押し当て
「・・・・ そうか! ははっ。そうなのか。うーん、よしよし。」

三人は先に帰り、ゆっくりとあたしたちは外に出てきた。
「あ!雪!」
そういやー、確か今日は年に一度、姉ちゃんが優しくしてくれて、期間限定のリアランサーの赤い制服着て近所の
子供にプレゼントくばる日だ。
「ねえ、ガウリイ。」
「ああ。」
抱き合い、唇を重ねる。この子がいる前でくよくよしてらんない。あの苦しみ、悩みはあっさり氷解してしまった。
ふふ。最高のプレゼント。

おしまい








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1034読みましたぁぁぁぁっっさかおりまい E-mail 1/9-14:37
記事番号1031へのコメント


...リアランサ−.オ−ナ−シェフ様

 初めまして,さかおりまいと申すものです。

 読みましたぁぁぁっっっっっ!!!!
 あぁっっ,なんて素晴らしいんでしょう!!!らぶらぶでしかもシリアスで...。
 第一話目のいきなりの姉ちゃんの登場にも驚きましたけど,それ以上に完璧に「新婚らぶらぶかっぷる」になってるガウリイとリナが...。
 思わず赤面してしまいましたよ...。

 これからもらぶらぶなガウリナを書いて下さいね。
それから,この続編なんてないんですか??
 今度は子育て編のほのぼのなんてどうですか??

 それでは失礼します。
                  さかおりまい

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1051あけましておめでとうございますリアランサー・オーナーシェフ 1/11-15:43
記事番号1034へのコメント

あいさつがおくれました。どうも、リアランサー・オーナーシェフ略してR.O.です(頭文字がLだったらどうしよう・・)。
ここに小説書くのは初めてです。たまに猫南四界伝言板に出没し、某HPでこれと似たような設定のリレー小説を
リクエストしたりしてます。

さかおりまいさん、ありがとうございます。光栄です。本格的なプロ級の小説が並ぶなか、どうしたものか?
ガウリナくっつけすぎたか?なんて思ってました。

最初に出てくるゼフィーリア騎士団特殊部隊S.M.Sってのは実際にあるイギリス陸軍特殊空挺部隊S.A.S
(スペシャル エア サービス)のまねです。なぜガウリイが特殊部隊かというと
下っ端・・・・給料低い。リナが納得しない
管理職・・・・ガウリイの頭じゃ無理
のこるは精鋭部隊というわけです。

で、なぜか正月過ぎてるのにラストはクリスマスネタです。なぜ姉ちゃんがサンタクロースかというと、
クリスマス→キリストの誕生日→スレイヤーズ世界で神様に関係ある人といえば!?→ルナ姉ちゃんだあああっ!
というわけでルナサンタです。恐いサンタさんかも・・

次の小説、書きたいとは思ってます。でも、書きたいシーンは思い浮かぶんですが、それをつなげるストーリー
がなかなか・・・
実はお母さんリナで、超壮絶ドシリアスで、リナが赤ちゃんかばってグサッ!なんての考えてました。
でもほのぼのもいいですね。



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1084Re:魔を滅するもの その後 3朱夏 1/13-17:16
記事番号1031へのコメント

あああっっっっっっっっっっっっ、すいません、興奮してつい・・・・・・・・・・・
はじめまして、朱夏ともうします。
楽しかったです。おかげで少し壊れました。
読んで思ったんですけど、その後ということは前の話もあるんですか?
もしあるんだったらよみたいな、と思ったんですけど・・・・・・・
では。

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1092Thank you! マジうれしいっすリアランサー・オーナーシェフ 1/14-11:00
記事番号1084へのコメント

朱夏さん、ありがとう。ところでなんて読むんですか?しゅなつ?
思い付いたシーンをつなげるストーリー考えるのが難しいんですがガウリナのああいうシーンだったら、なんか、いくらでも
思い付いちゃって・・なんかなあ・・・
最近、ネットでガウリナ小説探して読むのにはまってます。13巻のラストのせいでしょうか?ガウリナ派が盛り上がってる
ような気がします。だいたい原作からしてガウリナなんだからファンがもっと前へ行かずしてどうする!なんてこのごろ
勝手に考えてたりします。自分は男なんでやっぱしHな本とか見てしまうという悲しい習性があるんですが最近
あーゆーのがゆがんで見えてくるようになってきました。でもやっぱり見てるんだけど(すいません)
確か新聞のコラムで読んだんですが、年をとっても本当に好きなら手をつなぐだけでもうれいしいもんなんだそうです。
この二人はきっとそうゆう感情なんでしょう。とにかく一緒にいてくれという。

えー、〜その後、の前ってーのは、神坂大先生が書かれた本編ってーことになります。早くくっつけ!でもそうすると終わる・・・
それはいやだ!

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1093返事の返事朱夏 1/14-13:17
記事番号1092へのコメント

どうも、やっぱりややこしいですか?私の名前・・・
えっと、しゅかと読みます。
私も、ガウリナが好きなんで、学校でよく探しているんですよ。
ああ、もう時間がないので。

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1096うあぁぁぁっ!古里夜 E-mail 1/14-17:37
記事番号1031へのコメント

始めましてっ!古里夜ですっ!(←テンション高い。)

読ませていただきましたぁっ!
ガウリイとリナらぶらぶですねぇっ!
読んでるこっちが嬉しくなっちゃいました♪(えへっ♪)
いやー。とことんガウリナ派の私には、もったいないほどのお話でした。
めちゃくちゃ嬉しい!!

でも・・・どうしてそんなにうまく書けるんですか?
私の小説は、駄文中の駄文なのに・・・。
羨ましいです。うぅっ・・・。
これから私も頑張りますから、あなた様もお体に気をつけて、
また素晴らしい小説を書いてくださいね〜♪

では、書くだけ書いて逃げますんでっ!

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1124ひょっとして・・・調子いいかも・・リアランサー・オーナーシェフ 1/18-17:23
記事番号1031へのコメント

まあ一人か二人くらい書いてくれればよしとしようって思ってたんです。ガウリナのああいうシーンがあったからでしょうか?
ちょっとずるいかも。朱夏さん、失礼しました。古里夜さん、ありがとう。古里夜さんの小説ってここにあるんでしょうか?
さがしてみます。まあそんなに謙遜しないで。自分の好きなように書きゃあいいんです。この小説いいですかねえ?ちょっと
ストーリー展開が強引で一つ一つのシーンの表現がいまいちかななんて思ってたんですけど。そう言っていただけると
ありがたいです。


予告
「ダイハード・ベビー(仮)」 ただいま構想中。ガウリナらぶらぶ小説、身の程知らずの俺がまた書いちゃいます。
こんどは一応ギャグです。このタイトル内容バレバレかも。