◆−あなたの望みは何ですか? 第四十六話−amy (2002/10/2 20:10:11) NEW No.10111


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10111あなたの望みは何ですか? 第四十六話amy E-mail 2002/10/2 20:10:11





 、、、じゅ、12日近く放置してました(ーー;)
   すみません、本当にごめんなさい(泣)
    最近何やら忙しいのです。

  それにしても最近はツリーが落ちるのが早いですねー。
   あっという間に沈んでて正直びっくりです(笑)


   待っていて下さっていた方々、本当に申し訳ありませんでした。
    頑張って終了させますうううう!!



  注意

   これはシリアスゼロゼルです。
    そういった物が苦手な方はご遠慮下さい。
   この注意を無視して気分を害されても、私は一切責任を持ちません。
     また、非難・中傷メールはご控え下さい。




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 肌を刺す、氷の大地の冷たい風が嫌にリアルだった。
 奇妙に自分の体が浮いているように感じる。
 気味が悪かった。





「エルメキア・ランス!」
 振り返り様に魔術を解き放ち、後ろにいた下級魔族を葬る。
 滑るように前へ進み、小さく息を吐いて目を辺りに走らせた。
 見つけた。
 かなり長い時間、レイ・ウィングで空を滑空していた俺は、やっとのこと
で魔王を氷付けにしているらしき小さな氷山のような物を発見した。
 魔術を操り、その場所へと大きく移動する。
 下からの攻撃を避けるためにジグザグに飛びながら、その小さな氷山の梺
に降り立った。
 寒い。
 第一印象はそれだった。
 キメラの体にも関わらず、ひどく寒く感じる。
 身を突き刺すかのような強い冷気に、体中が一気に引き締まった。
 透けて見える氷山の中、そこからは赤い法衣が見えている。
 一瞬ぎくりとしたが、それは思い浮かべたヤツではなかった。
 長い黒髪に目を閉ざした男の姿。
 赤い法衣と手に持つ錫杖が嫌でもヤツを思い起こさせるが、そんなことは
今、どうでも良かった。
 俺はその魔王らしき人陰の目の前で堂々と呪文の詠唱を始める。
 氷山の中に封印されたそれは動く様子を見せない。
 術が完成し、手の平をそいつに向けて『力ある言葉』を強く発した。
「ラ・ティルト!」
 こうっ!!
 青白い光りの柱が賢者の石に威力を増幅されて、通常の倍以上に膨れ上
がった。
 それは氷山全体を覆い隠し、氷山が溶けてしまうのではないかという勢い
で突き上げる。
 やがて光りは止み、目の前の氷山全体が見渡せた。
 変化は全くない。
 防御しようともしないそれに苦笑し、俺は動いた。
 途端にごうっ!と大きな音が俺が先程までいた場所を薙ぐ。
 目に見えない何かが氷りの大地を薙ぎ、消えた。
 音に反応したのだろうか、少し離れた場所にいる魔族と竜族達が同時にこ
ちらを向く。
 だが誰一人こちらへ駆け寄って来る者はいない。
 そして、、、、魔王は恐らく、俺を甘く見ている。
 当然だ、かつてヤツが魔王の欠片として目覚めた時も、俺は何一つできな
かったのだから。
 リナのように強力な魔術を行使できたわけではない、ガウリイのように伝
説の剣をリナに貸して協力したわけでもない。
 ただただ、俺はあいつらを巻き込んだきっかけに過ぎなかったのだ。
 そう、俺はいつもきっかけでしかなかった。
 クレア・バイブルの時も、そうだったのだから。
 俺はいつも小さな歯車の一つに過ぎず、大切な、大きな歯車であったのは
常にリナ達だ。俺じゃ無い。
 だからこそ、魔王は俺ではなく、他の連中を意識している。
(好都合だ)
 俺は小さく笑った。








 まだ続くんです、本当にごめんなさい(ーー;)